スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
765のアイドルはよく笑う
- 1 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 01:02:00.50 ID:yTlNeV+C0
-
この世界は綺麗事だけじゃない
それなのに
765のアイドルはよく笑う
- 2 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 01:08:54.72 ID:yTlNeV+C0
- この世界は案外金で何とかなる
強い事務所が圧力をかけて弱い事務所をつぶすなんてのはよくあることだ
961がそれに近いことやってるが
ありゃまだ優しい方だ
俺ら本職が絡むことは無い
アイドル目指す奴はそこそこ顔はいい
正規の方法で売れない奴は体を売る
レッスンだかの金の分働いてもらう
使った金はきっちり回収させてもらう
当然のことだ
そうすれば
明日は我が身とみんな頑張るし
楽に金も返せてみんなハッピーだ
目新しいものが出ては消えてくこの業界
ポツポツと消えても誰も気づかない
- 3 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 01:13:19.74 ID:yTlNeV+C0
- そんな中奴らは現れた
そう
765プロの奴らだ
社長の高木は961の社長とライバル関係だとか
あそこのプロデューサーは鉄人だとかの話をよく聞く
でもきっとすぐ破綻する
話に聞くととんでもない仕事量でてんやわんやらしい
あそこのアイドルは中々粒ぞろいだ
あられもない姿をさらすのはいつの日かと正直待ちきれない - 4 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 01:23:48.21 ID:yTlNeV+C0
- 今日また
一人の少女をホテルに連れてった
脂ぎったくせぇ豚に抱かれれば仕事がもらえるとか
なんでそこまでするのかねぇ
俺には理解できない
こんな事は日常茶飯事だ
あのホテルへ少女を送った回数は
両手じゃ足りない
少女は皆
俺にお礼を言うと
何も言わずに後部座席でうつむいている
間もなくいつもの豚が来た
金を受け取ると少女を引き連れホテルへと消えていく
数時間して豚と少女が出てきて
事務所に帰る
その目は皆死んでいる
事務所で少女を降ろし
社長に金を渡すとその半分を俺にくれる
「楽な仕事だろう?」
ドブの様な笑いで俺に問いかけてくる
俺はいつもこう答える
「また御用の時は呼んでください」 - 5 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 01:28:03.81 ID:yTlNeV+C0
- 俺は普段
そういった業務とともに
事務所の会計をしている
もちろん横領なんかしたら殺されるので考えたことは無い
そしてもう一つ仕事がある
それはちょっとした趣味になっているのだが
フリーで芸能記事を書いている
元々、文を書いたり
人と話したりするのが好きな俺は
社長に許可をもらって
通常の業務に支障が出ない程度に
記者をしている
- 6 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 01:33:31.47 ID:yTlNeV+C0
- とある日
765プロに取材に行って来いと社長に言われた
そのころの765プロは破竹の快進撃を遂げ
今では堂々たるトップアイドルを数人輩出していた
社長が言うには何か売れる情報を掴んでこいとの事だ
養豚所の慰み者として育てるうちのアイドルがあんなにまでなれるわけがないだろ
そう思いつつも素直に返事をして
765プロへと電話をかけた - 9 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 01:41:21.23 ID:yTlNeV+C0
- 「お電話ありがとうございます。こちら765プロです。」
綺麗な声が聞こえた
「わたくしフリーの芸能記者をしています。加賀と申します。」
「加賀さんですね、本日はどういったご用向きでしょうか?」
「実は新進気鋭と名高い765プロの方にインタビューをさせていただけないかと、お電話させていただきました」
「インタビューですね。誰にインタビューを?」
しまった、考えてなかった
うちのアイドルが真似できないからと言って
考えなしに電話してしまった
「もしもし?」
「あ、あの・・・プロデューサーさんに・・・」
何を言っているんだろうか
とっさにいつだかの鉄人が浮かんだ
しかし後には引けない
「プロデューサー・・・ですか・・・秋月とPのどちらでしょうか?」
「Pさんを」
「スケジュールを確認しますので少々お待ちください」
- 10 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 01:47:12.46 ID:yTlNeV+C0
- なんでプロデューサーなんだろうか・・・
でも聞いてみたいと思ったのだろう・・・
見てみたいと思ったのだろう
幾人もの少女をトップアイドルに導いたその手腕を誇る
プロデューサーを・・・
「もしもし?」
「はい」
「今からでもよろしいですか?今後のスケジュールは埋まっておりまして…」
まぁ忙しいのだろう
それに、社長への報告は早ければ早い方がいい
「えぇ、お願いします。」
「それでは、お待ちしています」
「はい、失礼します。」
俺は受話器を置くと出かける準備をする
『うっうー!お料理しゃしすせその時間でーす!』
テレビから765のアイドルの声が聞こえた
- 11 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 01:57:45.37 ID:yTlNeV+C0
- 事務所で話を聞いてるうちに思ったことがある
この事務所は綺麗だと
いわゆる裏の道に染まっていないと感じた
そしてこの鉄人
好青年だ
仕事もできて優しく顔も整っている
俺とは正反対の位置にいる人間だろう
インタビューの途中で
気になったのか
アイドルが良く覗いてくる
彼がたしなめてもやめないものだから
俺が
「みなさんのお話も良ければ聞いてもいいですか?」
と聞くと彼は笑顔で
「喜んで!うちの自慢の子たちです!」
と
了承してくれた
天海春香
如月千早
星井美希
高槻やよい
水瀬伊織
三浦あずさ
双海亜美
双海真美
萩原雪歩
菊池真
気付けばみんながそろってお話を聞かせてくれた
騒がしくなり、インタビューとは程遠くなってしまった
彼も苦笑いだ
でもその魅力は十分伝わった
この職場で働ける人間は幸せだろう
彼女たちの笑顔は輝いていた
最後に名刺を交換し
俺は765プロを後にした - 12 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 01:59:22.56 ID:yTlNeV+C0
- 報告したら社長に叱られた
そんな人間がいるはずないと
でも俺の記事は週刊誌に小さく載った
少しうれしかった
- 13 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 02:05:26.71 ID:yTlNeV+C0
- うちに新しいアイドルが入った
我那覇響
四条貴音
という
961にいたが、反発してやめたそうだ
しばらくすると
【南国の太陽と星空の月】
というようなうたい文句でデビューした
ポツポツと小さな仕事が定期的に入り始めた
それでもうちの事務所では売れっ子だ
俺が直接かかわっているわけではないが
誇らしかった
もしかしたらうちの事務所にも
765の様な雰囲気ができるかもしれない
そう思った - 14 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 02:06:43.39 ID:yTlNeV+C0
- 翌日
彼女らをあのホテルに連れて行くよう
社長に指示された - 15 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 02:09:58.46 ID:yTlNeV+C0
- 反発できるわけもなく
彼女らと車に乗った
その際
携帯に文章を打ち
閉じた
俺にできることは何もない
ただ彼女たちを運ぶだけだ
- 16 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 02:12:56.21 ID:yTlNeV+C0
- 「ついに自分たちも表紙を飾れるんだぞ!!やったな!貴音!!」
「落ち着きなさい響・・・緊張感をもって・・・」
「でも貴音もうれしそうだぞ!!」
「///」
なるほど
写真撮影と偽ったか
けどこの笑顔がこれから苦痛にゆがむとなると
心が痛い - 17 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 02:15:59.95 ID:yTlNeV+C0
- 『うっうー!お料理しゃしすせその時間でーす!』
ラジオから765の高槻やよいの声が聞こえた
ふと
先のインタビューの光景がよぎった
何十回と少女を送った道からそれた
それた
- 18 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 02:23:29.92 ID:yTlNeV+C0
- あの事務所の前についた
「運転手殿・・・ここは?」
「撮影場所はここなのか?」
俺は携帯と名刺を渡した
「ここにPという男がいる」
「そいつにこれを渡すんだ」
「でも・・・仕事・・・」
「いいから行くんだ・・・仕事の内容もそいつが知っている」
「それは失礼しました・・・響、行きましょう」
二人の少女を見送る
もう迎えることは無い
少なくとも
これからもない
なぜこんな行動をとったのかわからない
贖罪をしたつもりじゃない
この事務所のせいだ
この事務所が俺に
車の一部だった俺を人間にしちまった
せめてもの嫌がらせに
あいつを忙しくしてやる
俺はアクセルを踏んだ - 19 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 02:31:27.51 ID:yTlNeV+C0
- あの出来事からひと月
俺は捕まった
目が見えない
爪もない
耳は音を拾わない
足は立たない
いったいどれほど殴られたのか分からない
いまだにあの世に行けない
これでいいのだ
少女を地獄に送ってきた俺にはこれがふさわしい
なますかーさんでー!!!!
新しい仲間を紹介しまーす!!
自分!我那覇響だぞ!
四条貴音と申します
幻聴が聞こえた
765プロのアイドルはよく笑う
金では買えないものが
そこにあった - 20 : ◆EY.J8Ig9ls 2014/10/13(月) 02:31:53.50 ID:yTlNeV+C0
- 終わり
- 21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/13(月) 02:59:23.48 ID:YLe2Pvzfo
- 救いがねえな
- 22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/13(月) 03:07:00.24 ID:8dQdM6ODO
- この男は最後は救われたと思ってるぽいけどな
- 23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/13(月) 05:32:19.94 ID:VKEzfq73O
- おもしろいと思って見れるようなものではなかったがよかった

「アイマス」カテゴリの記事
-
- 真「まこちーをひたすら撫でまわして可愛がってたら」
- 冬馬「休み、か……」
- 冬馬「俺たちって……ジュピターっぽいことしたか?」
- P「みんな聞いてくれ。俺はこのアリーナが終わったら――」
- P「アイドル達にいきなりカンチョーしたらどうなるか反応を見たい」
- 美希「事務所のみんなが油断ならないの」伊織「はぁ?」
- P「10th初日に行ってみようと思う」
- P「じゃ、俺がプロやるから」
- P「風邪ひいたかなあ」真「じゃあ運動しましょう!」
- 美希「言葉なんて、もう…」
- 雪歩「ぶちギレ萩原!!」
- P「どうやら響に嫌われたみたいなんだが……」
- P「くっ……961プロのせいで、響が……」
- 伊織「えっ……ゴリラとデュオを組むですって……?」
- 貴音「まっさあじ?」P「そうだ、マッサージだ!」
コメントする
全ランキングを表示