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P「勇者様……俺が?」
- 1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:01:50.24 ID:wMTdBRbQ0
- Pの自宅
P「いやぁ、今日も一日疲れたなぁ……」
P「でも、泣き言を言ってはいられない!」
P「何といっても、次のオールスターライブまでは残り一か月!」
P「アイドルのみんなは、俺以上に頑張ってるんだからな!」
P「さてと! 明日も忙しくなりそうだし、今日は早めに寝るか!」
P「それじゃ、お休み……」
P「うーん、むにゃむにゃ……」
??「勇者様……」
P「くぅくぅ……ん?」
- 2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:04:20.97 ID:wMTdBRbQ0
- ??「どうか私達の、夢の世界をお救いください……」
P「誰だ、この声――」
ピカッ
P「うわっ!? な、何だこの光は!?」
ピカアアアア
P「ひ、光が、広がって……!? の、のわああああああっ!?」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
- 3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:08:33.02 ID:wMTdBRbQ0
- 夢の世界 神殿
P「う、うーん……はっ!?」
??「お待ちしておりました」
P「誰だ……綺麗な女の人……? それより、ここはどこだ?」
??「ここは夢の世界の神殿。現実世界を生きる方々の夢を司る、神聖な場所……」
P「は?」
??「そして私は、この神殿を守る女神です」
P「……何だって? 夢の世界に……女神……?」
女神「勇者様を召喚したのは、他でもありません」
P「勇者様……俺が?」
女神「魔王ナイトメアを倒し、ドリームオーブを取り返してほしいのです」 - 6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:18:09.65 ID:wMTdBRbQ0
- P「……あの」
女神「何か?」
P「何が何だか、俺にはさっぱりなんですが」
女神「では、順を追って説明していきましょう。長いとダレるので、三行で」
P「は? 三行?」
女神「こっちの話です。コホン……では」
女神「良い夢、楽しい夢を生み出す神器、ドリームオーブが魔王に奪われました」
女神「あれが魔の力に染まれば、現実世界の人々は毎晩悪夢に苛まれる事となります」
女神「どうか魔王を倒し、ドリームオーブを取り返してください」 - 7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:20:14.41 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「以上です」
P「何だか星のカービィのような、ドラクエのような話だな……」
女神「引き受けていただけますね?」
P「一つ、疑問があります」
女神「何でしょう」
P「どうして俺なんですか?」
女神「あなたが、この世界を救ってくれる勇者様に他ならないからです」
P「いや……。俺、違うと思いますよ?」
女神「間違いありません。私にはわかります」
P「その根拠は?」
女神「ティンときましたので」
P「はい?」 - 8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:24:09.96 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「ですから、ティンときたのです」
P「…………」
女神「もう一度言いましょうか? ティンと」
P「わかりましたわかりましたわかりましたよ! ティンときたなら仕方ないです!」
女神「詮索はなさらないのですね?」
P「その言葉を言われたら、何を言ってもムダな気がしまして」
女神「賢明な判断です」
P「とは言っても……俺、本当にただのアイドルプロデューサーなんですよ」
女神「現実の世界での勇者様の身分は、もちろん存じております」
P「……ちなみに、身分以外の俺に関する情報、どこまで知ってます?」
女神「あとは何も知りません」
P「あれ、そうなんですか?」
女神「むやみにプライベートを調査するのは、失礼かと思いまして」
P「はあ……」 - 9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:28:39.04 ID:wMTdBRbQ0
- P「まあ、それはともかくですね」
女神「はい」
P「そんな俺が、魔王なんて大それたヤツを倒せるんでしょうか?」
女神「不安に思われるのは当然です」
P「ええ。心の底から不安です」
女神「では今から、私が編み出した、打倒魔王のプランを紹介しましょう」
P「プラン、ですか?」
女神「ええ。その前に、最初に言っておかねばならないことがあります」
P「何でしょうか?」
女神「勇者様が夢の世界に留まれるのは、一日当たり八時間です」
P「ふむ……。ちょうど俺の睡眠時間と同じですね」
女神「夜、現実世界で勇者様が眠りに就いている時でないと、召喚できませんので」
P「そうなのか……。実生活に影響が出ないのはありがたいですね」 - 10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:31:27.40 ID:RaqF19kZo
- 思いの外ホワイト勤務なPである
- 11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:32:27.34 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「そして八時間のうち、七時間はレベルアップに励んでいただきます」
P「レベルアップですか。具体的にはどうすれば?」
女神「今から私の力で、勇者様をこの世界の南端にある、567平原にワープさせます」
P「567って、何て読むんですか?」
女神「コムナと読みます」
P「予想通りでした。そこで俺は、何をすればいいんでしょう?」
女神「はぐれマイクを倒してもらいます」
P「は? はぐれマイク?」
女神「ええ。567平原には、マイク形の金属製モンスターが大量に生息しています」
P「は、はあ。なんだか、ゲームみたいな話になってきたぞ……?」 - 12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:36:09.98 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「固いうえにHPが5もあるので、一人で倒すことは困難ですが」
P「HPって、ヒットポイント……?」
女神「物事をわかりやすく伝えるのは、重要だと思いませんか?」
P「……否定はしませんが」
女神「ともかく。もし倒せた場合は、莫大な経験値が手に入ります」
P「つまりドラクエでいう、はぐれメタル狩りをしろと?」
女神「理解が早くて助かります」
P「ははは……そいつはどーも」
女神「経験を積んでレベルアップすれば、魔王を倒すことも不可能ではないでしょう」
P「そうかなあ……。でも、俺がやるしかないんですよね?」
女神「ええ、ティンと来ましたので」
P「……やれるだけはやってみます」
女神「ありがとうございます」 - 13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:40:07.53 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「そうそう、大切な事を言い忘れていました」
P「何をでしょうか?」
女神「タイムリミットまでは、今日を入れて三日です」
P「……はい?」
女神「三日を過ぎれば、ドリームオーブの力は魔王に取り込まれてしまいます」
P「…………」
女神「そうなったが最後、何人たりとも魔王を倒すことはできなくなるでしょう」
P「えっと」 - 14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:44:24.16 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「ですので三日のうちにレベルアップを行い、魔王を倒してください」
P「無理じゃん?」
女神「やってみなければわかりません」
P「いや、でも」
女神「それではよろしくお願いします。567平原にワープ!」
ギュイーンギュイーン
P「うおぉぉぉぉ!? 体が空を飛んでいくぅぅ!?」
女神「七時間が経過したら呼び戻しますので。御武運を」
P「御武運を、じゃないだろおおぉぉぉぉ!?」 - 15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:48:18.44 ID:wMTdBRbQ0
- 夢の世界 567平原
P「飛ばされてきちゃったよ」
P「やれやれ……えらい事に巻き込まれたな……」
P「意外に順応できてるのは、日頃の生活のたまものかな?」
P「とにかくまずは、そのはぐれマイクとやらを見つけないと……お!」
はぐれマイクが現れた!
P「早速出たぞ――」
はぐれマイクは逃げ出した!
P「あ」 - 16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:52:29.62 ID:wMTdBRbQ0
- P「き、気を取り直して次に」
はぐれマイクが現れた!
P「よし、今度こそ! てぇりゃあ!」
Pの攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
はぐれマイクは逃げ出した!
P「……えっと」
P「確か女神様、HPは5あるって言ってたよな」
P「つまり、逃げられるまでに一人で五回殴れと」
P「…………」
P「ムリゲーじゃん?」 - 17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 15:56:14.82 ID:wMTdBRbQ0
- はぐれマイクが現れた!
はぐれマイクは逃げ出した!
P「あ、ちょ」
はぐれマイクが現れた!
はぐれマイクの攻撃! ミス! Pはダメージを受けない!
P「お!」
Pの攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
はぐれマイクは逃げ出した!
P「…………」
P「どうしよ、これ……」 - 18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:00:14.93 ID:wMTdBRbQ0
- 七時間後 夢の世界 神殿
女神「成果はいかがでしたか?」
P「なんとか二匹倒せました」
女神「では、今のレベルは」
P「3です」
女神「…………」
P「…………」
女神「何という事でしょう」
P「だって、すぐ逃げるんですもん! そうそう五回も殴れないですよ!」
女神「弱りましたね。私の計算では、魔王を倒すには最低40レベルは必要なのです」
P「全然足りないじゃん!」 - 19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:04:09.14 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「まあ、終わったことを悔いても仕方がありません」
P「そりゃそうですけど……」
女神「では早速、魔王に挑んできてください」
P「……え?」
女神「プランでは七時間を修行に、残り一時間を魔王との決戦に使う事となっています」
P「でも、間違いなく勝てませんよね?」
女神「やってみなくてはわかりません」
P「わかりますよ! だってさっき、最低40レベル必要って言ったじゃないですか!」
女神「もしかすると、私の計算ミスかもしれません」
P「ミスってたとしても、適正レベルが3なわけないでしょーが!」 - 20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:08:14.05 ID:wMTdBRbQ0
- P「どう考えても無理でしょ! 3レベルで魔王倒すとか!」
女神「魔王はこの世界の北端にある675城で、オーブの力を得るための儀式を行ってます」
P「スルーですか」
女神「675はムナコと読みます」
P「ぶっちゃけ名前はどうでもいいです」
女神「せっかく私が親切心で……ぐすっ」
P「あ、ありがとうございます女神様! だから泣くのはやめて!」
女神「わかっていただければ結構です……ぐすん」
P「マジ泣きだったよ……ビックリした……」
女神「そうそう、また言い忘れる所でした」
P「切り替えがスピーディーですね……」 - 22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:12:51.84 ID:wMTdBRbQ0
- P「で、今度は何ですか?」
女神「勇者様が命の危険を感じたときは、私を呼んでください」
P「女神様を、呼ぶ?」
女神「ええ。私が魔法で、勇者様をこの神殿に呼び戻しますので」
P「じゃあ俺が判断を誤らなければ、死ぬことはないんですね?」
女神「ええ。ここは結界に守られていますので、ご心配なく」
P「今の一言で、一気に気が楽になりましたよ……。そうだ、疑問なんですが」
女神「何でしょう?」
P「それだけの魔力があるなら、女神様が自分で行けばいいんじゃ?」
女神「残念ながら、私では魔王は倒せません」
P「どうしてです?」 - 24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:16:28.75 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「私は、攻撃系の魔法や技を使うことができないのです」
P「あ、そうなんですか」
女神「役立たずで申し訳ありません……ぐすっ」
P「わわわわわ! だから泣かないでくださいって!」
女神「でも……」
P「わかります、わかりますよ! 誰にでも、向き不向きはありますって!」
女神「優しいんですね、勇者様は」
P「と、とりあえず! やるだけやってみますよ! ダメもとで!」
女神「では早速、675城へワープ!」
ギュイーンギュイーン
P「のわああああああっ!? またいきなりワープですかぁ!?」
女神「御武運を」
P「……ダメっぽいけどな……トホホ……」 - 25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:20:22.98 ID:wMTdBRbQ0
- 夢の世界 675城
P(玉座に座る、細身で美形の銀髪の青年……)
P(全身から満ち溢れる殺気が、空間を振動させている)
P「お前が、魔王ナイトメアか……」
魔王「何者だ……? さしずめ、女神の差し金と言った所か……?」
P「ああ。ドリームオーブを返してもらう」
魔王「くくく……。できると思っているのか? 貴様一人で」
P「やってみなけりゃわからない!」
魔王「いいだろう、返り討ちにしてくれるわ!」
魔王ナイトメアが現れた!
- 26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:24:24.86 ID:wMTdBRbQ0
- P「行くぞ魔王、プロデューサーパーンチ!」
Pはプロデューサーパンチを放った! 魔王に3のダメージ!
魔王「……ん?」
P「…………」
魔王「お前……もしかして弱いな?」
P「う、うるさいうるさい! うるさーい!」
魔王「……ふ」
P「無理とわかっていても、男にはやらなければいけない時が――」
魔王「消え失せろ!」
魔王の攻撃! Pは40のダメージ! Pは力尽きた!
P「うおああああっ……!」
魔王「身の程知らずが……」 - 27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:28:16.43 ID:wMTdBRbQ0
- 魔王「お前ごときに、この私を倒すことなどできんわ!」
P「や、やっぱりダメか……。そ、そりゃそうだよな……」
魔王「せいぜい逃げ帰り、ありのままの事実を女神に報告するのだな!」
P「うぐうっ……」
魔王「はーっはっはっは!」
P「く、くそおっ……! 女神様、お願いします……!」
ギュイーンギュイーン - 28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:32:28.01 ID:wMTdBRbQ0
- 夢の世界 神殿
女神「大丈夫ですか、勇者様? リフレッシュ!」
女神はリフレッシュの魔法を唱えた! Pの体力は全回復した!
P「おお……! 魔王にやられた傷が、一瞬で治ったぞ!」
女神「今のケガを見る限り、戦況は芳しくなかったようですね」
P「すみません、倒せませんでした……」
女神「過ぎたことを言っても始まりません。明日に向かって歩いていきましょう」
P「でも、やっぱり無理です! 断言しますが、俺一人じゃ絶対に無理です!」
女神「気合で何とか」
P「なりません!」 - 29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:36:25.31 ID:wMTdBRbQ0
- P「そもそもはぐれマイクを倒せる可能性、メッチャ低いですし!」
女神「確かにその点はネックですね」
P「それに! 運よくレベルアップできたとしても、一人であんな魔王倒せませんよ!」
女神「別に二人でも構いませんが」
P「へ? 二人でも?」
女神「ええ。勇者様は、仲間を連れて夢の世界を訪れることが可能なのです」
P「……そーなんですか?」
女神「そーなんです」
P「仲間……。ちなみに、どうすればこの世界に連れてこれるんです?」
女神「気になるようですね? では、条件をお教えしましょう」 - 30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:40:27.03 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「現実世界で親しい方と、夜に同じ空間で眠ること。それだけです」
P「地味に難易度が高いぞ……それ」
女神「さあ、そろそろ夜明けですね」
P「え?」
女神「目覚めの時です、勇者様」
ピカッ
P「うわ、まぶしっ!?」
女神「それではまた明日の夜、お会いしましょう」
ピカアアアア
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
- 31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:44:27.14 ID:wMTdBRbQ0
- 現実世界 Pの自宅
P「はっ!?」
P「ここは……俺の部屋だ」
P「夢か……」
P「いや、本当にただの夢なのか?」
P「夢にしては、ずいぶんリアリティがあった気がするぞ……」
P「もしさっきのが、ただの夢じゃなかったら」
P「そして俺が、明日までに魔王を倒せなかったとしたら」
P「世界中の人が、毎晩悪夢にうなされることになるのか……?」
P「…………」
P「二人でも構わない、か……」 - 32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:48:42.33 ID:wMTdBRbQ0
- 現実世界 765プロ 事務所
P「うーむ……誰に頼もうか……」
P「常識では受け入れられない事態を、すんなり受け止めてくれそうな人……」
P「うん、やっぱりあの人で決まりだな!」
ガチャ
小鳥「あ、プロデューサーさん。おはようございます!」
P「すみません、音無さん!」
小鳥「はい?」
P「いきなりですが、今夜俺と寝てください」
小鳥「え?」
P「お願いです! 一生のお願いですから、俺と寝てください!」
小鳥「え、え、ええええええええええっ!?」 - 33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:52:54.74 ID:wMTdBRbQ0
- ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
その夜 夢の世界 神殿
女神「よく戻られました、勇者様」
P「ここは、昨日の……」
女神「ええ。夢の世界を救うため、本日も召喚させていただきました」
P「やっぱり、ただの夢じゃなかったのか……」
小鳥「プロデューサーさんの話、ウソじゃなかったんですね……」
P「ははは……。俺もたった今、確信したんですけどね」
小鳥「もう! 私、本当にビックリしたんですよ!」
P「す、すみません……」 - 34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 16:56:28.30 ID:wMTdBRbQ0
- P「でも、いかんせん非常事態で――」
小鳥「プロデューサーさんの部屋に入るなり、いきなりベッドに放り込まれて!」
P「で、ですからそれは――」
小鳥「一刻も早く寝ましょうとか、これから俺について来てくださいとか言って!」
P「た、確かに誤解を招くような言い方をした気もしますが――」
小鳥「本当ですよ、全く! 乙女心をもてあそぶのは、今回限りにしてください!」
P「……はい。大変申し訳ありませんでした……」
女神「コホン。勇者様、隣にいる方がお仲間ですか?」
P「え、ええ。その通りです」
小鳥「はじめまして、音無小鳥と申します!」 - 35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 17:00:16.93 ID:wMTdBRbQ0
- 小鳥「よろしくお願いしますね!」
女神「こちらこそ。勇者様と力を合わせ、魔王ナイトメアを倒してください」
小鳥「はい! どこまでやれるかわかりませんが、精一杯頑張っちゃいます!」
女神「それでは時間が惜しいので、567平原にワープ!」
小鳥「え、ワープって」
ギュイーンギュイーン
小鳥「きゃあああああ!?」
P「すぐに慣れますよ、きっと……」 - 37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 17:08:18.46 ID:wMTdBRbQ0
- 夢の世界 567平原
小鳥「ふぅ、ビックリしたぁ……」
P「ここに出現するはぐれマイクを倒せば、レベルアップできるんですが……」
小鳥「本当に妄想の……じゃない! ゲームの中の世界みたいですね――」
はぐれマイクが現れた!
小鳥「わわわ、出たぁ!?」
P「大丈夫です音無さん! こいつ、攻撃力は全然ありませんから!」
小鳥「そ、そうなんですか?」
P「ええ! 五回叩けば倒せますんで、早く攻撃を!」
小鳥「わ、わかりました!」 - 38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 17:12:22.64 ID:wMTdBRbQ0
- 小鳥「えいっ!」
小鳥の攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
P「でやっ!」
Pの攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
はぐれマイクの攻撃! ミス! 小鳥はダメージを受けない!
小鳥「……本当、全然痛くないわ! それなら!」
小鳥の攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
P「お、いけるか!? とあっ!」
Pの攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
はぐれマイクの攻撃! ミス! Pはダメージを受けない!
P「よし、もらった!」 - 39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 17:16:35.65 ID:wMTdBRbQ0
- P「でやああっ!」
Pの攻撃! はぐれマイクをやっつけた!
パーティーのレベルが4に上がった!
小鳥「やったぁ! 勝ちましたね、プロデューサーさん!」
P「ええ、やりました!」
小鳥「私、お役に立ててますか?」
P「間違いなく! 一人と二人じゃ全然違いますよ! 手数が倍ですもん!」
小鳥「あ、プロデューサーさん! 来ますよ!」
はぐれマイクが現れた!
P「よし、これならいける――」
はぐれマイクは逃げ出した!
P「……あら」 - 40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 17:20:45.22 ID:wMTdBRbQ0
- 小鳥「逃げられちゃいましたね――」
はぐれマイクが現れた!
P「お、また! 今度こそ――」
はぐれマイクは逃げ出した!
P「……前言撤回します。やっぱり二人でもキビしそうです」
小鳥「プロデューサーさん。あきらめたら、そこで終了じゃないんですか?」
P「でも、現実的に考えて――」
小鳥「プロデューサーさんはこの世界を救う、勇者様なんでしょ?」
P「……そうですね。そうでした! 一匹でも多く倒して、レベルを上げないと!」
小鳥「その意気です! 一緒に頑張りましょう!」 - 41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 17:24:11.48 ID:wMTdBRbQ0
- はぐれマイクが現れた!
P「また来たな!」
はぐれマイクは逃げ出した!
P「ぬぅ……」
はぐれマイクが現れた!
小鳥「プロデューサーさん、こっちです!」
はぐれマイクは逃げ出した!
小鳥「ああん! もう!」
はぐれマイクが現れた!
はぐれマイクは逃げ出した!
はぐれマイクが現れた!
はぐれマイクは逃げ出した!
はぐれ―― - 42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 17:28:38.54 ID:wMTdBRbQ0
- 七時間後 夢の世界 神殿
女神「本日の成果はいかがですか?」
P「十匹、でしょうか……」
小鳥「あ! そういえば私、回復魔法が使えるようになりました!」
女神「さすがは、勇者様が見込んだ方ですね」
P「と、言いますと?」
女神「この世界では、『資質』のある者は新たな技や魔法を取得できるのです」
小鳥「じゃあ私には、その『資質』とやらがあったんですね!」
P「あれ? でも俺、今まで何も覚えてませんよ?」
女神「それは『資質』がないからでしょう」
P「え」 - 43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 17:32:11.50 ID:wMTdBRbQ0
- P「何でですか!? 俺、勇者なんですよね!?」
女神「勇者であることと『資質』があることに、因果関係は一切ありません」
P「えー……」
小鳥「プ、プロデューサーさん! そんなに気を落とさないで!」
P「い、いや、だって、不公平な気が……」
女神「話を戻しましょうか。勇者様、今のレベルは?」
P「あ、ああ……。えーっと、13です」
女神「13ですか。やはり厳しいですね」
小鳥「ごめんなさい……。もっとたくさん倒せればよかったんですが……」
女神「いえ、謝る必要はありませんよ?」 - 44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 17:37:00.33 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「無理をさせてしまっているのは、こちらの方ですから」
P「すみません、ちょっといいですか」
女神「何でしょう?」
P「俺と音無さんとで、ずいぶん対応が違いませんか?」
女神「TPOはわきまえておりますので。お客人には礼を尽くすよう、心掛けております」
P「俺には?」
女神「勇者様に対して、TPOは必要ないかと」
P「どうして!?」
女神「気心知れた仲ではありませんか」
P「まだ出会ってから、二日しか経ってないんですけど」
女神「今は細かい事で、言い争いをしている場合ではありません」
P「細かいって……。そりゃ、細かいかもしれないけど……ぶつぶつ」
女神「それでは決戦タイムに参りましょう」 - 45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 17:40:19.58 ID:wMTdBRbQ0
- 小鳥「勝てるんでしょうか……今の私達で」
P「いや……正直、今回も無理っぽい気がしますが……」
女神「勝負は時の運、という言葉もあります」
P「絶対的な力量差は、運だけではどうにもならないと思いませんか?」
女神「あ、そうそう。一応、ご参考までに伝えておきますが」
P「サラッとスルーですか」
女神「勇者様達のHPはレベルの4倍、MPはレベルの2倍となっております」
小鳥「つまり、現時点でのHPは52、MPは26ってことですね?」
女神「ええ。煩雑さ防止のため、勇者様もお仲間の方も同じ数値です」
P「はあ……。魔王に挑むとか、そんなレベルの数字じゃない気が――」
女神「行ってみましょう。675城へワープ!」
ギュイーンギュイーン
小鳥「やるしかないんですね……」
P「やるしかないんです……」 - 46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 17:44:28.37 ID:wMTdBRbQ0
- 夢の世界 675城
P「魔王ナイトメア……」
魔王「ふん……。昨日の今日でまたやって来るとは、馬鹿な男よ!」
小鳥「プロデューサーさん……。この人が、魔王……なんですか?」
P「ええ……」
魔王「む? そこの女は、お前の仲間か?」
P「ああ! 俺の大切な人だ!」
小鳥「プ、プロデューサーさん!? 大切だなんて、またそんなことを――」
魔王「はっはっはっはっは!」
P「何だ! 何がおかしい!」 - 47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 17:48:13.04 ID:wMTdBRbQ0
- 魔王「そんなか弱い女が一人増えただけで、この私を倒せると思っているのか?」
小鳥「やってみないとわかりませんよ!」
P「行くぞ、魔王!」
魔王ナイトメアが現れた!
P「音無さん、回復役をお願いします!」
小鳥「わかりました、お任せを!」
P「だありゃあ! プロデューサーパーンチ!」
Pはプロデューサーパンチを放った! 魔王に13のダメージ!
P「よし、昨日より効いてるぞ! レベルアップの成果だな!」
魔王「だが、所詮はスズメの涙よ!」 - 48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 17:52:14.01 ID:wMTdBRbQ0
- 魔王「くらえぃ!」
魔王の攻撃! プロデューサーに40のダメージ!
P「くはっ!?」
小鳥「危ない! どうか負けないで……回復魔法『光』!」
小鳥は光を唱えた! Pの体力は全回復した!
P「おお、体の痛みが消えていくぞ!」
小鳥「プロデューサーさん、大丈夫ですか?」
P「すごい! 助かりましたよ音無さん!」
魔王「ほう、回復魔法を使うとはな。少々侮っていたか……」
P「よし! これなら、持久戦に持ち込めばあるいは――」
小鳥「いえ、無理です……」
P「え?」 - 49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 17:56:34.11 ID:wMTdBRbQ0
- P「どうしてです?」
小鳥「今の魔法、MPを15使うんです」
P「ということは……もしかして」
小鳥「はい。今ので打ち止めです」
P「……マジですか」
小鳥「ご、ごめんなさい……」
魔王「ふははははは! こいつは笑わせる! たった一度きりの手品とはな!」
小鳥「く……」
魔王「ふんっ!」
魔王の攻撃! Pは40のダメージ!
P「ぐはあっ!?」
小鳥「プ、プロデューサーさん!?」 - 50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:00:46.35 ID:wMTdBRbQ0
- P「ぐ、ぐぐっ……」
小鳥「……お願い! 『光』よ!」
小鳥は光を唱えた! しかしMPが足りない!
P「あ、あうあうあう……」
小鳥「すみません、やっぱりダメでした……」
P「ちくしょう、あきらめてたまるか! うおおおっ! プロデューサーパーンチ!」
Pはプロデューサーパンチを放った! 魔王に13のダメージ!
魔王「それがどうした?」
P「く、くそうっ……」 - 51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:04:22.30 ID:wMTdBRbQ0
- 魔王「さて、終わりにするとしようか! せあっ!」
魔王の攻撃! Pに40のダメージ! Pは力尽きた!
P「気合だけじゃ、どうにも……ならないか……きゅう」
小鳥「プ、プロデューサーさぁん!」
魔王「お前達ごときが何度来ようが、相手にならんわ! とっとと逃げ帰るのだな!」
小鳥「プロデューサーさん、退却しましょう!」
P「ですね……お願い、女神様」
ギュイーンギュイーン - 52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:08:32.24 ID:wMTdBRbQ0
- 夢の世界 神殿
女神「今回もダメでしたか。リフレッシュ!」
女神はリフレッシュの魔法を唱えた! Pの体力は全回復した!
小鳥「私にもっと、MPがあれば……」
P「いえ、音無さんのせいじゃないです。俺も、技や魔法が使えれば……」
女神「勇者様、無いものねだりは無意味です」
P「つ、冷たいですね……」
女神「ともかくこれで、残された時間はあと一日となってしまいました」
P「むうぅ……」
女神「何としても明日に魔王を倒し、オーブを取り戻さなければなりません」 - 53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:12:40.06 ID:wMTdBRbQ0
- P「音無さん。一緒に、冷静に考えてみましょう」
小鳥「はい」
P「俺達の今のレベルはいくつでしょう?」
小鳥「13レベルです」
P「今日俺達、何レベル上がりましたっけ?」
小鳥「10レベルでした」
P「このまま行くと、明日の決戦前には何レベルになりますか?」
小鳥「おそらく23、4レベルではないかと」
P「魔王を倒すのに必要なレベル、40レベルなんですよ」
小鳥「ええっと……」 - 54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:16:39.49 ID:wMTdBRbQ0
- P「…………」
小鳥「どうしましょう……」
P「女神様やっぱり不可能! どう考えても俺達二人じゃ不可能という結論に!」
女神「別に、二人でなくとも構いませんよ?」
小鳥「えっ?」
P「……は?」
女神「昨日も言いましたが、仲間を連れて夢の世界を訪れることは可能です」
P「ええ、それは知ってますが」
女神「ですので六名ぐらいのパーティを結成できれば、勝率は格段にアップ――」
P「なぬ!? 待った待った! ちょい待った!」 - 55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:20:38.01 ID:wMTdBRbQ0
- P「仲間って、何人も連れてこれるんですか!?」
女神「そうですが」
P「昨日と言ってることが違うじゃないですか!」
女神「そんなはずはありません」
P「だって昨日、二人『でも』構わないって――」
女神「確かに言いました。ですが二人『まで』などと、伝えた覚えは一度もありません」
P「……え?」
女神「疑うのならば、もう一度上のレスを読み返してみるとよいでしょう」
女神「具体的には、>>29あたりを」
小鳥「どれどれ……」
P「あ、本当だ……」
女神「ね?」 - 56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:24:24.17 ID:wMTdBRbQ0
- P「だ、だったら! だったら!」
女神「勇者様、そんなに興奮なさらずに」
P「昨日の段階で、二人『以上』でも大丈夫って言ってくれれば!」
女神「今さらそんな事を申されましても」
P「くそっ、何てこった! 完全に勘違いしてた! ちくしょうちくしょう俺のバカ!」
小鳥「ま、まあまあプロデューサーさん……。少し落ち着きましょう?」
P「は、はい……。取り乱してすみませんでした……」
小鳥「でも……」
P「……ええ」
小鳥「打開策、見つかったんじゃないですか?」
P「ですね。そうとわかったなら……」 - 57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:28:21.75 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「さて、勇者様。そろそろ夜明けが近づいてきたようです」
ピカッ
小鳥「きゃっ!?」
P「時間切れか……」
女神「運命の時は、刻一刻と近づいております」
ピカアアアア
女神「また明日の夜、お会いしましょう。それでは……」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
- 58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:32:34.63 ID:wMTdBRbQ0
- 運命の日 現実世界 765プロ 社長室
P「おはようございます、社長」
社長「おお、おはよう! 今日も元気そうで何よりだ!」
P「早速ですが、お願いがあります。聞いていただけますか?」
社長「うむ、言ってみたまえ」
P「今、夢の世界が危機に瀕しています」
社長「夢の……世界?」
P「…………」
社長「……その眼、冗談を言ってるわけではないようだね」
P「はい。俺は本気です」
社長「私はキミのために、何をすればいいのかね?」
P「今晩アイドル達を、事務所に泊めたいんです。許可をいただけませんか?」
社長「うむ。ご家族への連絡は、私が行おう。どの子の外泊許可が必要かね?」
P「では、できれば――」 - 59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:36:13.60 ID:wMTdBRbQ0
-
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
夢の世界 神殿
女神「よく戻られました、勇者様」
P「まあ、戻らないわけにはいきませんよ」
小鳥「プロデューサーさん、勇者様ですもんね!」
P「ははは……」
女神「さて。わかっているとは思いますが、本日がタイムリミットです」 - 60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:40:22.78 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「今日ドリームオーブを取り戻せなければ、夢の世界は悪夢に包まれ――」
P「大丈夫ですよ、女神様!」
女神「……?」
小鳥「ええ! 私達は勝ちます!」
P「今日は、最強の助っ人軍団がいますから! さあ、出てこいみんな!」
??「はいっ、プロデューサーさん!」
ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ
女神「……え?」 - 61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:45:02.54 ID:wMTdBRbQ0
- 春香「天海春香、夢の世界に参上です!」
千早「夢の世界……本当に、こんな世界が存在するなんて……」
雪歩「はわわ……信じられないですぅ……」
やよい「でもこれ、ただの夢じゃないんですよね?」
律子「そうみたいね。……認めたくはないけど」
あずさ「プロデューサーさん、この世界では勇者様なんですよね~?」
伊織「全く、ふざけた話よね。しょうがないから、手伝ってあげるけど!」
真「夢の世界を支配する魔王か……。へへっ、腕がなるな!」
亜美「お、まこちん! やる気マンマンだねぇ!」
真美「真美だって、まこちんに負けないぐらい活躍しちゃうかんねー!」
美希「楽しい夢が見られなくなっちゃうなんて、絶対にヤ! なの!」
貴音「わたくし達の力で、皆の夢を守りましょう」
響「よぉし、やってやるぞー! 自分達に任せればなんくるないさー!」
女神「え、ちょ、多い」 - 62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:48:23.97 ID:wMTdBRbQ0
- 小鳥「うふふ! 驚きましたか、女神様!?」
女神「こ、この方々は……?」
P「俺の大切な仲間、765プロのアイドル達です!」
小鳥「今日はみーんな、事務所でプロデューサーさんと一緒にお泊りなんですよ!」
P「まさか、全員から許可がもらえるとは思いませんでしたけどね。さすが社長です!」
小鳥「それじゃあプロデューサーさん、まずはレベルアップですね!」
P「女神様、567平原にお願いします!」
女神「ま、待って! ちょっと待ってください!」
P「どうしてですか!? 何を慌ててるんです、時間がないんでしょう!?」
女神「こ、この場にいる全員で、戦いに挑むと?」
P「もちろんですよ!」 - 63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:52:27.60 ID:wMTdBRbQ0
- 小鳥「何か問題があるんですか?」
女神「あ、RPGのパーティは、四名から六名が普通です!」
P「は!?」
女神「じゅ、15人同時戦闘のRPGなど、私は聞いたことがありません!」
小鳥「あら。私、13人までなら同時戦闘できるRPG知ってますけど?」
女神「で、ですが私は、ここまでの大人数は想定していません! よって無理です!」
P「無理!? 無理って、何がですか!?」
女神「こ、これだけの人数を一度にワープさせるには、少々魔力の消費量が厳しく――」
P「女神様、覚えていますか?」
女神「え?」 - 64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 18:56:32.13 ID:wMTdBRbQ0
- P「俺が召喚された、最初の日のことです」
女神「な、何を……」
P「女神様は俺にこう告げました。三日のうちにレベルアップして、魔王を倒せと」
女神「た、確かに言いましたが――」
P「俺は無理だと返しました。そしたら女神様は、こう答えました」
女神「う……」
P「やってみなければわかりません、と!」
女神「そ、それはそうですが――」
P「さあ、女神様もやってみましょう! ハリー! ハリーハリー! ハリー!」
女神「わ、わかりましたわかりました! わかりましたよぅ!」
P「では申し訳ありませんが、よろしくお願いします!」
女神「うう……」 - 65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 19:00:19.57 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「コ、567平原へワープ!」
ギュイーンギュイーン
女神「ご、御武運を……」
小鳥「……プロデューサーさん。女神様、大丈夫でしょうか?」
P「きっと大丈夫です! 何だかんだでメンタル強そうだし! それに……」
小鳥「それに?」
P「真面目な話、時間がありません。人数は多ければ多いほど、有利になるはずです」
小鳥「それは……確かに。七時間で、最低40レベルまで上げないと……」
P「力を合わせて、何とかしましょう! さあ、行くぞみんな!」
春香「はいっ! 765プロー……」
全員「ファイトー!」 - 66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 19:04:21.13 ID:wMTdBRbQ0
- 夢の世界 567平原
P「よしみんな、準備はいいな?」
小鳥「出現したはぐれマイクを、片っ端からやっつけましょう!」
はぐれマイクが現れた!
真「おっ、コイツですね! たあぁ!」
響「行くぞぉ! とりゃあ!」
美希「やあっ、なの!」
亜美「チェストォ!」
真美「ちぇいやー!」
真の攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
響の攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
美希の攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
亜美の攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
真美の攻撃! はぐれマイクをやっつけた!
パーティーのレベルが14に上がった! - 67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 19:08:17.41 ID:wMTdBRbQ0
- 春香「やったぁ! 一匹倒せましたね!」
伊織「何よ、思ったより簡単にやっつけられるじゃない!」
小鳥「……プロデューサーさん、これはいけます!」
P「ええ! 俺達の団結力にかかれば、ざっとこんなもんですよ!」
はぐれマイクが現れた!
小鳥「みんな、また来たわよ!」
やよい「はいっ!」
貴音「お任せを!」 - 68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 19:11:29.68 ID:9BilksdZ0
- 15人、MMORPGなら稀によくある
- 69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 19:12:25.65 ID:wMTdBRbQ0
- 貴音「はあっ!」
千早「ふっ!」
雪歩「えいやあっ!」
律子「せえいっ!」
やよい「えええいっ!」
貴音の攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
千早の攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
雪歩の攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
律子の攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
やよいの攻撃! はぐれマイクをやっつけた!
パーティーのレベルが15に上がった!
P「おっしゃあ! レベルアップ!」
小鳥「この調子でガンガンやっつけましょう、プロデューサーさん!」
P「ええ! みんなも頼むぞ!」
全員「オーッ!」 - 70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 19:16:38.64 ID:wMTdBRbQ0
- 七時間後 夢の世界 神殿
女神「せ、成果はいかがですか……?」
小鳥「あの……。女神様、平気ですか?」
P「すみません、無理をさせてしまって」
女神「し、心配には及びません。それより、お仲間の姿が見えませんが……?」
P「ああ、みんなは神殿の外で待たせています」
小鳥「決戦前の、最後の調整ってヤツですね」
女神「そうですか……。ところで、レベルはいくつに――」
P「83です」
女神「な」 - 71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 19:20:21.29 ID:wMTdBRbQ0
- P「レベル83まで成長しました」
小鳥「みんな、魔法と技をたくさん覚えたんですよ!」
P「俺以外は、ですけどね……トホホ」
小鳥「プ、プロデューサーさんは、司令塔として頑張ってたじゃありませんか?」
P「勇者が司令塔って、何だかなあ……」
女神「勇者様」
P「何でしょう?」
女神「この勝負、勝ちましたね」
P「……おそらく。油断さえしなければ、ですけど」 - 72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/28(火) 20:08:24.78 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「ところで勇者様。そのレベルならば、もはや全員で挑む必要はないでしょう」
P「ん? どういう意味です?」
女神「私の魔力消費を抑えるためにも、ここは少数精鋭で――」
P「いえ、全員で戦います」
女神「えー!?」
P「えー!? じゃないですよ! 俺は、確実に勝ちたいんです!」
女神「だって……」
P「だって?」
女神「15人も同時にワープさせるの、正直ツラいんです! キツいのです!」
P「女神様ぁ! この世界の平和がかかってるんでしょーが!」
女神「ですが、ですがぁ!」 - 74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 20:12:50.64 ID:wMTdBRbQ0
- P「あーもう! お願いしますよ! これ、あげますから!」
女神「……これは? 何かの紙片のようですが」
P「765プロの、次のオールスターライブのチケットです! タダですよタダ!」
小鳥「ちょーっと待ったあ! プロデューサーさん、何でそれ持ってるんですか!?」
P「色々お世話になったんで、せっかくだから渡しておこうと思いまして」
女神「は、はあ……」
P「あ、サイリウムもあげます! コレ振って応援すると、盛り上がるんですよ!」
女神「で、では……ありがたくいただいておきましょう」
小鳥「……プロデューサーさん。女神様って、私達の世界に来られるんですか?」
P「文字通り、運命の女神様が悪戯してくれるかもしれません!」
小鳥「うーん……。うまい事を言ってるような、そうでもないような……?」 - 75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 20:16:15.24 ID:wMTdBRbQ0
- P「ともかく! 俺達765プロは、全員で一つなんです! だから!」
女神「はぅ……。わかりました、何とかします……」
P「お! 本当ですか!」
小鳥「ありがとうございます!」
女神「ただし! もう一度皆さん全員をワープさせるとなると……」
P「なると?」
女神「私は、今残った魔力のほとんどを使い果たすことになります」
小鳥「…………」
女神「もう、勇者様達をここに呼び戻すのは不可能でしょう」
P「……なるほど」
女神「ですから今、この時が、今生の別れとなります」
小鳥「そう、なんですね……」 - 76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 20:20:20.06 ID:wMTdBRbQ0
- P「では、今のうちに聞かなければならない事があります」
女神「ドリームオーブの処置について、ですか?」
P「はい。魔王を倒した後、オーブはどうすれば?」
女神「ご安心を。魔王の闇の波動を解き放てば、自然と元ある場所……すなわち」
小鳥「女神様の手に、戻ってくると?」
女神「そういう事です。ですから勇者様は、魔王を倒す事だけに集中してください」
P「了解しました。後の事は、よろしくお願いします」
女神「……失礼ですが、勇者様」
P「はい、何でしょうか?」 - 77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 20:24:19.98 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「昨日までとは、雰囲気が違いますね。まるで、別人のようです」
P「ははは……。そりゃまあ、70レベルも上がりましたからね」
女神「いえ、レベルの問題ではありません」
P「え、違うんですか?」
女神「はい。絶対的な自信が、体中に満ち溢れているように感じます」
P「それはきっと、アイドル達みんなのおかげですよ」
女神「お仲間の……?」
P「ええ。あの子達はいつでも、俺に無限の力を与えてくれるんです」
小鳥「プロデューサーさん……」
P「俺の、誇りですから」
女神「…………」 - 78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 20:28:15.36 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「……私がティンと来た理由、今ならわかる気がします」
P「…………」
女神「勇者様……いえ、プロデューサー様!」
P「……はい」
女神「どうか、どうかこの夢の世界をお救いください!」
P「お任せを!」 - 79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 20:32:09.48 ID:wMTdBRbQ0
- 女神「さようなら! 675城へワープ!」
ギュイーンギュイーン
P「ありがとうございました……女神様」
小鳥「いよいよ、最後の決戦ですね……」
P「ええ。無理をして送り出してくれた女神様のためにも、負けるわけにはいかない!」
小鳥「大丈夫ですよ、プロデューサーさん。今の私達なら!」
P「勝ちますよ、音無さん!」
小鳥「はい! 絶対に、絶対に勝ちましょう!」 - 80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 20:36:26.97 ID:wMTdBRbQ0
- 夢の世界 675城
魔王「ふふふふ……。もうすぐ、このドリームオーブは闇に染まる……」
魔王「全ての夢が黒く塗りつぶされるまで、あとわずか……」
魔王「もはや誰にも、止めることなどできん」
魔王「くくくく……はーっははははは!」
P「それはどうかな!」
魔王「む、誰だ!?」
P「俺だ!」
魔王「またお前か!?」
P「ああ、三度目の正直ってヤツだ!」 - 81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 20:40:28.68 ID:wMTdBRbQ0
- P「倒させてもらうぞ、魔王!」
小鳥「ドリームオーブ、女神様に返してもらいます!」
魔王「懲りないやつらだ! いいだろう、相手になってやる!」
魔王ナイトメアが現れた!
魔王「何度やっても同じ事よ! お前達二人で何ができるというのだ?」
小鳥「二人じゃないわ!」
P「ああ! 今の俺には、頼もしい仲間がいる!」
魔王「ふん、仲間だと? 今さら一人や二人増えた所で――」
ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ
魔王「……ん?」 - 82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 20:45:03.96 ID:wMTdBRbQ0
- 律子「あら? 一人や二人だなんて、誰が言ったのかしら?」
伊織「勝手に人数を決めないでほしいわね!」
やよい「765プロオールスターズ、ただ今参上です!」
貴音「この世界を救いに、現世から推参いたしました。……お覚悟を」
あずさ「この人が、魔王……。邪悪なオーラが、ビリビリ溢れてますね……」
響「でも! 自分達の力を合わせれば、勝てない相手じゃないはずだ!」
真「相手にとって不足無し、だね!」
真美「んっふっふー! ネングの納め時だよ、マオー君!」
亜美「おとなしく、亜美達にセーバイされるのだ!」
雪歩「夢はみんなの宝物……。絶対に、守ってみせますぅ!」
美希「ミキ、わかるの! ミキ達なら、必ずそこの人に勝てるって!」
千早「美希、甘くみてはダメよ! やりましょう、春香!」
春香「うん! アイツを倒して、私達の夢を守るんだ!」
魔王「な、な、何だと……!?」 - 83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 20:48:26.21 ID:wMTdBRbQ0
- 魔王「な、何なのだ、この数は――」
P「みんな、全力でいくぞ! 一斉攻撃だ!」
真美「オッケイ兄ちゃん! アーユーレディー! スタートスター!」
空からの星つぶてが敵を撃ち抜く! 魔王に156のダメージ!
亜美「花となり散りる! スモーキースリルでどうだー!」
具現化した剣が敵を切り刻む! 魔王に156のダメージ!
響「スタンダップ、ドレスアップ、ライタップ、トライアルダンス!」
響の目にも止まらぬ足技! 魔王に166のダメージ!
雪歩「全て燃えて灰になれぇ! インフェルノオォォォ!」
地獄の業火が敵を焼き尽くす! 魔王に162のダメージ!
貴音「光の外へ想いは向かう……風花!」
溢れる光が敵を射抜く! 魔王に180のダメージ!
千早「ヒュルラリラ……アルカディアぁ!」
吹きすさぶ風が敵を切り裂く! 魔王に144のダメージ!
あずさ「どんな出来事も超えてゆける強さを、私に! 七彩ボタン!」
七色の光弾が敵を貫く! 魔王に184のダメージ!
美希「グッバイメモリー! デイオブザフューチャー!」
未来をつかむ輝く拳が敵の顔面にヒット! 魔王に172のダメージ!
真「届かないメッセージ、不可視なラビリンス……迷走マインド!」
真の言霊が敵の精神を蝕む! 魔王に150のダメージ!
やよい「ホップステップジャーンプ! キラメキラリィ!」
オーラを纏ったやよいの飛び蹴り! 魔王に148のダメージ!
律子「生きていたい、願いが叶うまで! ライヴ!」
永遠の果てから作られた闇が敵を襲う! 魔王に170のダメージ!
春香「そこに跪いて! アイウォント!」
春香のカカト落とし! 魔王に166のダメージ!
伊織「終わらない……終わらせないわ、この夢の世界を! マイソング!」
聖なる波動が敵を包む! 魔王に154のダメージ!
魔王「うお、うおおおおおおおおおっ!?」 - 84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 20:52:22.89 ID:wMTdBRbQ0
- P「よし、効いている! あと一息だぞ!」
魔王「ば、馬鹿な……!? こ、こんな、こんなはずでは……!?」
小鳥「一気に決めましょう、プロデューサーさん!」
P「ええ! トドメだ、魔王ナイトメア!」
魔王「おのれ……! おのれおのれおのれおのれおのれぇ……!」
小鳥「繋ぐレインボー! 『空』!」
虹色のカクテル光線が敵に降り注ぐ! 魔王に200のダメージ!
P「りゃああああああっ! プロデューサーパーンチ!」
Pはプロデューサーパンチを放った! 魔王に83のダメージ!
魔王「ぬぐおおおおおおあああああああっ!」 - 85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 20:56:36.72 ID:wMTdBRbQ0
- 小鳥「ど、どうですかっ!」
P「これが俺達みんなの、絆の力だ!」
魔王「み、認めん……このような、結末……は……」
小鳥「あ……」
P「魔王の体が、崩れていくぞ……!」
魔王「私は認めんぞ……ぐ、ぐあああああああああああああああ!」
魔王ナイトメアをやっつけた!
- 86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 21:00:42.64 ID:wMTdBRbQ0
- 小鳥「ほ、本当に、倒せたのかしら……?」
あずさ「さっきまで感じた邪悪なオーラは、完全に消えたみたいです……」
伊織「ってことは……私達、勝ったのよね?」
貴音「ええ、間違いなく勝ちましたよ。わたくし達の、完全勝利です!」
雪歩「やったぁ……! やったああああ!」
やよい「うっうー! 夢の世界を守れましたー!」
真「やーりぃ! でも、思ったより手ごたえがなかったなぁ……」
真美「何か、全然大したことなかったよねー!」
美希「まあミキ達にかかれば、楽勝ってカンジ?」
亜美「そーそー! はっきり言って、敵じゃなかったNE!」
律子「こらこらあんた達、あんまり調子に乗らないの!」
千早「そうね。もし、最後のプロデューサーの攻撃で倒せてなかったら……」
響「だな。反撃されて、ピンチになってたかもしれないぞ!」
春香「みんなと一緒だから勝てたんだよ! そうですよね、プロデューサーさん?」
P「ああ、その通りだとも!」 - 87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 21:04:24.46 ID:wMTdBRbQ0
- P「みんな! 力を貸してくれて、本当にありがとう!」
ピカッ
小鳥「あ、光が……」
P「おそらく、夜が明けるんでしょう」
小鳥「……そっか。私達、間に合ったんですね」
P「ええ。ドリームオーブのことは、女神様に任せましょう」
小鳥「……そうですね。あの女神様がいれば、きっと大丈夫ですよね!」
P「間違いないですよ! さあみんな! 俺達は、俺達の世界に帰ろう!」
全員「オーッ!」
『ありがとうございました……プロデューサー様』
P「……どういたしまして」
小鳥「ん? プロデューサーさん、何か言いましたか?」
P「ただの独り言ですよ、ただの――」
ピカアアアア
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
- 88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 21:07:18.72 ID:wMTdBRbQ0
- 一か月後 765プロオールスターライブ会場
ワーワー ガヤガヤ ワイワイ ハヤクハジマンナイカナー
P「うひゃあ、にぎわってるなー! ええと、俺の席は……っと」
小鳥「あ、プロデューサーさん! こっちですよ! こっち!」
P「おっと、そっちでしたか! すみません、音無さん」
小鳥「いえいえ! 観客席で観戦なんて、珍しいですね?」
P「いやあ。たまには俺も、ファンの気持ちを味わってみたくなりまして!」
小鳥「うふふ! きっと楽しめると思いますよ!」
P「それにしても俺達、定期的に大規模なライブが開けるようになったんだなあ……」
小鳥「感慨深いですねぇ……」 - 89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 21:09:22.70 ID:wMTdBRbQ0
- P「俺がプロデューサーに成り立ての頃からは、考えられません。夢みたいですよ!」
小鳥「うふふ、そうですね! 本当、夢みたい……」
P「あ、そうだ! 音無さん」
小鳥「はい?」
P「夢といえば。『あの時』から悪夢を見た覚えって、あります?」
小鳥「いえ、ないです。楽しい夢なら、毎晩のように見てますけど!」
P「これってやっぱり、『あの人』のおかげなんでしょうか?」
小鳥「ええ! ドリームオーブの力で、私達の幸せな時間を守ってくれてるんですよ!」
P「夢の世界に勇者として召喚され、みんなと力を合わせて魔王を倒した、か……」
小鳥「まるで、おとぎ話みたいですね……」 - 90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 21:12:26.13 ID:wMTdBRbQ0
- P「ま、こんなことを他人に話しても、誰も信じちゃくれないでしょうけど」
小鳥「でも社長、信じてくれましたよね?」
P「い、いや……。あの人は、色々と特別なんじゃないかと――」
メールダヨー メールダヨー
P「うおっ、ビックリした!」
小鳥「すみません、私の携帯ですね。あら、噂をすれば社長だわ」
P「あ。そういえば今日のライブ、社長も観客席で見るんでしたね」
小鳥「ええと、会場が広すぎて迷子になってしまった、とのことです」
P「な、なるほど。まあ確かに、この会場広いからなあ……」
小鳥「プロデューサーさん。私、社長を迎えに行ってきます!」
P「了解しました。よろしくお願いします」
小鳥「はい!」 - 91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 21:15:13.68 ID:wMTdBRbQ0
- 小鳥「それじゃ、一旦失礼しますね! また後で!」
スタスタスタスタスタ
P(ま、始まるまでは三十分ぐらいはあるし、十分間に合うはずだな)
P(さて……と。一人でどうやって時間を潰したもんか――)
女性「あの」
P「え?」
女性「隣の席、よろしいですか?」
P「あ、ああ。どうぞどうぞ」
女性「それでは失礼します」
P(綺麗な女の人だな……ん?) - 92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 21:18:11.61 ID:wMTdBRbQ0
- P「すみません、ちょっとお尋ねしたいんですが」
女性「何か?」
P「いや……どこかでお会いしたこと、ありません?」
女性「……いいえ」
P「でも俺、何か見覚えが――」
女性「気のせいだと思います」
P「そ、そうですか。し、失礼しました」
女性「いえ、お気になさらず」 - 93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 21:21:24.71 ID:wMTdBRbQ0
- P(本当に、気のせいなのか……?)
P「……うーん……」
女性「あの」
P「は、はいっ!? 何でしょう!?」
女性「これは、どうやって使うのでしょうか?」
P「ああ、サイリウムですね?」
女性「事前に教わってなかったもので。ごめんなさい」
P「い、いえいえ! そんなに謝らないでくださいよ!」 - 95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 21:24:25.64 ID:wMTdBRbQ0
- P「俺でよければ、喜んで教えますから!」
女性「ありがとうございます……」
P「それじゃ、これの使い方ですけど――」
女性「あの時も」
P「え?」
女性「何でもありません。よろしくお願いします」
P「は、はぁ……わかりました。えーっと、まず最初にですね――」
ワーワー ギャーギャー ワイワイ ガヤガヤ
おしまい - 96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 21:25:23.34 ID:wMTdBRbQ0
- 以上になります。
アイマスキャラのRPG、やってみたいと思うのは自分だけでしょうか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました! - 97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 21:30:09.46 ID:ufIiEOCYO
- 乙
- 100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 21:32:00.79 ID:vd46M5VA0
- プロデューサーパンチの威力が桁違い(低い方に)
- 104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/28(火) 23:47:20.58 ID:pafleAb+o
- かなり笑った。
面白かったよ。

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