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【ミリマスSS】 歩「Exploration!」
- 1 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/07(土) 23:40:03.55 ID:+biHwPol0
- これは、「アイドルマスター ミリオンライブ!」のSSです。
前回作
歩「give & take」
前回作を見なくても普通に見れます。
キャラ崩壊等あるかもしれません。
今回も懲りずにマイハマンSS、投下していきます。
- 2 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/07(土) 23:42:58.66 ID:+biHwPol0
-
スー…ハー…
歩「う~ん、山の空気は気持ちいいな!」
アタシは今、事務所の仲間の『大神 環』と二人でとある山の中にあるレジャー施設へロケに出向いていた。
レジャー施設というか、アスレティックと言った方が良いかな?
まぁ、そこの体験をさせてもらっている。
環「あ、あそこも面白そうだぞ!あゆむも早く行こうよ!!」
ホント、あの環の活き活きとした表情といったら!
顔だけでなく、体全体から『楽しい!』って気持ちを表現しているように思う。
見てるこっちも自然と楽しくなってきて、一緒にロケに参加してるアタシでも
『テレビでこの放送を見たら、また来たくなっちゃうかもな~』とか考えていた。
……ただ、問題はアタシだ。どうしてプロデューサーは、アタシにこの仕事を回したのかな!?
アスレティックはそのほとんどが木の上に設置されていたから、高い所が苦手なアタシには鬼門だった。
『ツリークライミング』、簡単に言えば木登りなんだけど、環の登るスピードの速いこと速いこと。
まるで本物の猿のように見えた、何て言ったら環は怒っちゃうかな?
アタシは、上に登るに従って登スピードが落ちてった。何で環はこれを笑いながら登れるんだろうか、不思議で仕方がない。
- 3 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/07(土) 23:46:07.17 ID:+biHwPol0
-
………1番の山場は、『ツリークライミング』じゃなかったんだけどな。『ジップライン』というものがあって、森の中に張ったワイヤーを滑車を使って滑り降りるアスレティックだったんだけど…
環「あゆむ~!早くおいでよ~~!!」
歩「た、環!?もうちょっと、もうちょっと待って!!」
…この時ほど環の無邪気さを恨んだことは無かった。うぅ、そんな目で見ないでくれ…。
プロデューサーに目を向ける。おい、何でサムズアップしてるんだ。違う、そうじゃない。
しかし、環の誘いを断る訳にもいかない。ていうか、断れない。
歩「う、うわああああああああああ!!!」
景色?そんなの、楽しむ余裕なんて無かったに決まってる。
気がつけばゴール地点に着いていて、環やカメラマン等のスタッフさんに囲まれていた。
環「あゆむ、すごく気持ちよかったね!もう一回出来ないかな~~♪」
歩「あ、あは、あはははは………」
その時のアタシは、只々乾いた笑いを返すことしか出来なかった。
何とかやり切ったけど、プロデューサーがそれを見て爆笑してたのは見逃さなかった。
……全く、もうこんなロケはこりごりだ。大体のシーンでアタシの足震えてたと思うし、どうかアタシのシーンはカットしてほしい、切実に。
- 5 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/07(土) 23:53:04.90 ID:+biHwPol0
-
ロケが全て終了し、プロデューサーの元へと向かった。勿論、あのロケに関する抗議!
けれど、
歩「プロデューサー!あれは一体…」
P「おうお疲れ様!俺は今からもうちょっとスタッフさんと打ち合わせをやるから、自由にしてていいよ!」
歩「え!?いや、ロケはもう終わったんじゃ…」
P「あんまり遠くには行かないようにな!それじゃ!!」
歩「あ、ちょっと!人の話を聞けーーー!!」
アタシはプロデューサーが逃げるために適当なことを言っているのかと思ったけど、本当に打ち合わせを始めたので、私はそのまま引き下がるしかなかった。
自分の中に行き場のなくなった感情が残って、どうしようもなくもやもやしていると、くいくいと袖を引っ張られる。環だ。
歩「どうしたの?環」
環「おやぶん、さっき自由にしてていいって言ってたでしょ?だから探検に行こうって思うんだけど、一緒に行こうよ!」
歩「あー………」
あれだけロケの中でも動いていたというのに、それでも環を満足させるには足りなかったらしい。
正直、アタシはかなり疲れた。体力と精神力の両方。だから、今すぐにでも休みたいというのが本音だけど…
環「あゆむ、嫌なのか…?」
歩「い、いや!?全然!むしろすごく行きたいよ!!」
環の残念そうな顔を見た途端、自然とサムズアップをして了承していた。いや、これは仕方ない。皆もこうなるって。
環「くふふっ、それじゃ早く行こっ、あゆむ♪」
歩「あ、ちょっと待って、周りに気を付けないと危ないよ環!」
まぁ、環一人だけ行かせるのもそれはそれで心配だ。
付近はアスレティック用にある程度整備されているとはいえ、山の中だってことに変わりはない。気を付けなきゃ、命に関わる可能性もある。
プロデューサーがいない今、ここはひとつ、アタシが保護者として同伴する必要があるみたいだ。
そう思って、疲れた体に気合いを入れて環の後を追いかけた。
- 6 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/08(日) 00:03:47.43 ID:fLcx4ocV0
-
環「ねぇねぇ、あそこにあるキノコ、たまき見たことないぞ!あゆむは見たことある?」
歩「いや、アタシも見たこと…って、触っちゃだめだ!毒があるかもしれないし。」
環「えー、そんな風には見えないんだけどな~。」
歩「見た目に騙されちゃダメだってば。いいか環。山の中には危険がいっぱいなんだから、もっと慎重に…」
環「あ!あっちにある木、何かヘンな形してるぞ!」
歩「………はぁ。」
環を一人で行かせなくて本当に良かった、と心の底から思う。楽しそうなのは良いんだけど、見ていて危なっかしい。
しかし、本当に環はいつも楽しそうで…見ていて微笑ましい。環のファンはいつもこんな気持ちなのかな?
という事はアタシも環のファンに…?そんな自分の考えがおかしくて、つい吹き出しちゃった。
環「どうしたのあゆむ?何か見つかった!?」
歩「あぁ、いや、何でもないよ!」
環「そうなの?」
環に不思議そうな顔をされるが、こんな事を環に言ってもしょうがない。
そうして引き続き環の後ろをついて行っていると、
環「あーーーーー!!!今、たぬきがいたぞ!」
歩「え、たぬき?どこ?」
環「あっちに行ったぞ!待て―――――!!」
歩「あ、ちょっと!環!!」
環は狸を追いかけて走って行った。山の中走るのは危ないってば!環は狸に夢中で、こちらの声がまるで聞こえていないようだ。
しかも、狸の走って行ったルートをそのまま辿っているせいか環は時に道なき道を走っていくから、なおの事たちが悪い。
環は小柄だからまだ大丈夫かもしれないけど、アタシには木の枝などかなりキツイ部分がある。
っていうか、環速い!アタシも全力で走ってるのに、全然追いつけないんだけど!
~~~~~~~~~~~~~~~~
環「うぅ、逃げられちゃったぞ…」
歩「はぁ、はぁ、はぁ」
環に追いついた頃には、所々木の枝や雑草が引っかかったせいか少しばかり傷がついている。アタシよりはマシみたいだけど、環も同様で、
環「うぅ、ひりひりするぞ…」
歩「あんな草むらの中を走るから…」
全部浅い傷なんだけど、微妙にひりひりしていて、これはこれでムズムズする。
山の中で菌も入っちゃうだろうから、念の為帰ってから手当してもらった方がよさそうだ。
- 7 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/08(日) 00:10:11.67 ID:fLcx4ocV0
-
呼吸も落ち着いてきて、改めて顔を上げると、そこには一面緑で覆われた森林、そして、その隙間から見える山の麓の町の様子が見えた。
環「すっごーーーーい!!!ほらほら、歩もこっちに来て!すっごい綺麗だよ!!」
いつも元気な環だけど、今はその2、3倍くらいのテンションでアタシに声を掛けてくる。
しかし、そうなってしまうのも無理はない。それくらいここから見える景色は綺麗だった。
普段の都会では決して見ることの無い、自然豊かで、どこか幻想的な風景。
上手く説明できないけど、空気も美味しいし、癒される。
今が仕事終わりだということを忘れてしまうくらいに、今の私はこの山の空気に浸っていた。
環「おおぉ~~~………」
近くにあった立て札には『見晴らし場』とだけ書かれていたが、他の説明は不要、むしろこの景色の前では野暮ってものだ。
アタシは備え付けられていた椅子に座って、環は柵にしがみついてこの景色や空気を堪能している。
それから数分経った後で、ようやく環がこちらにやってくる。
環「ねぇねぇあゆむ!ここ、すっごく綺麗だね♪」
歩「あぁ、そうだね!」
アタシと環、二人で笑いあう。
本当に、こんな場所を見つけられるなんてラッキーだよ! - 8 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/08(日) 00:17:20.62 ID:fLcx4ocV0
- 環「くふふっ、やっぱり探検は楽しいぞ!」
歩「環は、いつも公園に行ってるんだっけ?」
環「うん!うみみとか、ひびきも一緒だぞ!」
確かに、いつも海美や響と一緒に遊びに行くのをよく見かける。
しかし、環はよくあの、響の愛犬、イヌ美?に乗ろうと思ったよなー。
乗ろうと思った環がすごいのか、環を乗せれるイヌ美がすごいのか、疑問に思うところはあるけど。
…あ、そう言えば、
環「あ、歩!ちょっと気になったんだけど…」
何か勢いでこの場所について、景色を堪能してたけれども
環「ここって、どこだ?」
歩「………………………どこだろ?」
- 10 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/08(日) 00:30:48.35 ID:fLcx4ocV0
-
…ひたすら狸を追いかけていたから、アタシたちは現在地点をまるで把握出来ていなかった。
完全に、言い逃れのしようもなく迷子だ。
ここに辿り着いたのも偶然ではあるが、それでこんな景色を見ることが出来た、というのは運が良かったと言ってもいいのかな?
………いやいや、良くない良くない!迷子は流石にまずい!!
そ、そうだ、環もいるんだ!アタシが落ち着かなくちゃ!!深呼吸深呼吸っ
スー…ハー…
やっぱり、空気が美味しい!そうそう、リラックス、リラックス………
………………
…ちょっとリラックスしすぎた。さて、どうしようか。
プロデューサーに連絡を取ろうと携帯を開くも、アンテナは一つも入っていない。携帯は時計の役割しか果たすことが出来ていなかった。
歩「思ったよりも時間は経ってない、かな…」
もっと時間が経ってるかと思ったけど、意外にそうでもなかった。
さて、どうしたものかな…
電話が繋がらないことはさっき確認した。
地図を探す?いや、周りを見る限りそれっぽいものは見当たらない。
探しに行こうにも環をついて来させるのは…
ここで待っていてもらう?いや、一人で待たせるのも…
- 11 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/08(日) 00:32:20.92 ID:fLcx4ocV0
- 環「どうしたのあゆむ?ヘンな顔になってるぞ?」
歩「へ、ヘンな顔!?」
一応真剣に考えていたつもりだけど、どうやら端から見るとそれはヘンに見えるらしい。何てこった。
やっぱりアタシのイメージってそういう感じなのかな…って、へこんでる場合じゃないな。
歩「ここからどうやって帰ろうか考えてたんだ。ここまでの道なんて覚えてないし…」
環「あ、それならわかるよ?」
歩「え?」
環「だって、ほら!たまき達が通ってきたところ!」
歩「………あ。」
環が指をさす先を見てみる。
アタシが覚えてないのは、狸を追いかけ始めてからの道のり。
そして、それはアタシ達が道なき道を走ってきたことで、何処を通って来たかが丸わかりだった。
かといって雑草や木の枝が邪魔になっているのは変わらないから、また傷が付くことは免れない。
環は大丈夫?そう聞いてみると、
環「へへっ、たまきはそんなのヘッチャラだぞ!いつも遊んだり走り回ったりしてて転んだりしてるからね!」
…これは頼もしいや。アタシも覚悟を決めよう、そう思ってもう一度環の方に目を向ける。
環「………………くふふっ」
歩「………………あははっ」
何故だか分からない。だけど、どういう訳か楽しくなってきて、二人して笑いあう。
あぁ、これもまた環の魅力なのかな、とそんな事を考えながら、
歩「よし、行こっか、環!」
環「うん♪」
アタシ達は再び、道なき道を引き返した。 - 12 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/08(日) 00:41:55.57 ID:fLcx4ocV0
-
歩「いててててて…!」
環「いたたたたた…!」
歩「全く、今回は運よく戻れたからいいけど、山は気を付けないと!」
環「うぅ、ごめんなさい…」
勢い良く駆け出したものの、やっぱり痛いものは痛い。ホント、帰ってから手当してもらわなきゃ。
でも、その甲斐あってか、アタシ達は狸と出会った場所まで戻ることが出来た。
環も少しは反省してくれてるみたいだし、取り敢えずは大丈夫、かな?
何はともあれ、ここからなら道が分かる。アタシ達は集合場所へと歩き始める。
そうして、もうすぐ着くといった所で、隣を歩いていた環が前に出て、アタシの方を振り向いた。
環「あゆむ、今日はありがとう!あんな綺麗な景色も見れて、ホントに楽しかった!また一緒に行こ!!」
歩「……!」
そう言った環の笑顔はすごく眩しくて、今日何度目か分からないけど環のファンの気持ちが分かるような気がして、
歩「アタシも楽しかったよ!ただ、やm」
環「山は危ないから慎重に、だよね♪」
歩「……ああ!」
環のこんな部分は、これからも変わってほしくないな。なんて、柄にもなく考えてしまった。
- 13 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/08(日) 00:43:37.26 ID:fLcx4ocV0
- P「お、お帰り。二人ともどこまで…って、その傷!どうしたんだ!?」
歩・環「「あ、あははははははは」」
二人とも、こんな反応をされる事は何となく予想していたけど、いや、予想出来ていたからこそ、苦笑いを浮かべる事しか出来なかった。
とりあえず、簡単にここまでの経緯を説明する。
P「はぁ、全く…。大きな怪我が無かったから良かったものの……」
歩・環「「ごめんなさい…」」
P「…とりあえず簡単に傷の手当だけしておくとして、二人にはもう少し頑張ってもらうぞ」
………………
歩「え?」
環「え、まだ遊べるの!?」
環が期待の眼差しをプロデューサーへと向ける一方、アタシはどうも嫌な予感しかしない。
P「あぁ、あの『ジップライン』の所が上手く撮れてなかったみたいでな。そこだけもう一回だけやってもらう事になった。」
環「それって、あの滑るやつ!?」
P「あぁ、それだ。」
…嫌な予感的中。しかも、よりにもよってそれかよ!?
環「やったねあゆむ!また滑れるよ♪……あゆむ?」
歩「………はぁ。」
どうせ強引にでもやらされるんだろうな、と半ば諦めを持ち。
このロケが終わってからプロデューサーへどうやって仕返しをしようか考えながら、アタシは現場に向かう事にした。
………次の環との探検、何処になるのかな?
- 14 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/08(日) 00:47:20.15 ID:fLcx4ocV0
- 以上です。見て下さった方、ありがとうございます。
ご支援下さった方も、大変ありがとうございます。
様々な方の歩SSが見たいです、どなたかよろしくお願いしますm(__)m
ミリオン曲はよく聞いていますが、環の「BOUNCING♪ SMILE!」を聞くたびに、心にくるものがあります。
それも環のパワーかな?と、これを書きながら考えてました。 - 16 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/08(日) 01:14:32.47 ID:PQJjm2a2o
- おつー
環に振り回される歩ヘタレかわいい

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