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紅莉栖「岡部………出来ちゃったみたい」

13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 13:16:06.66 ID:RZrEAoyFO
岡部「なんだって?」

紅莉栖「その……私たちの子供が」

岡部「何を馬鹿な…」

紅莉栖「えっ!?」

岡部「俺たちは何もないどころか、そういうふしだらな関係では無いだろう?」

紅莉栖「ちょ……あんた、まさかとぼけるつもり?」

岡部「と、とぼけるって、なあ、おいダル! クリスティーナがおかしな事を言い出したんだが」

ダル「聞いてたお」

岡部「なら解るだろう!?おかしいよな?俺とクリスティーナがそうなる筈がないって」

ダル「えっ、オカリンとぼける気なん?」

岡部「なん…だと?」

ダル「あんなにラボでラブラブチュッチュしやがって…」




14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 13:22:56.75 ID:RZrEAoyFO
待てよ……?
そう言えば昨日は昼間から、俺とダルで酔っ払ってDメールを送りまくったんだった。
あれが原因なのか?
だとしたら…。

岡部「そ、それは……俺ではない可能性がある」

紅莉栖の顔が、驚きの表情で凍り付く。

紅莉栖「えっ!?」

俺の額には脂汗が滲み、それが顎先からポタリと膝に落ちた。
残酷かもしれんが、ここは通知してやらねば。

岡部「その……クリスティーナと致したのは…俺であって、俺じゃないと言うかだな…」

紅莉栖「こ、ここ、これは……ひどい……」


16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 13:29:01.50 ID:RZrEAoyFO
ダル「オカリン……そんなジョーク言う奴だったっけ?」

岡部「え、えっ!? ジョ、ジョークではない!真実だ!」

紅莉栖「ひどい……」

岡部「俺は何もやっていないんだ、何も!」

紅莉栖「……す」

岡部「えっ」

紅莉栖は立ち上がると、フラフラと歩き、まゆりの裁縫セットからハサミを取り出した。
ハサミ?

岡部「ちょ、クリスティーナ……紅莉栖さん?」

紅莉栖「こ、ここ、殺してやる!」

岡部「えっ!?」


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 13:47:19.46 ID:RZrEAoyFO
目がマジだ。
このままでは殺されてしまう。
紅莉栖は、一気に俺との間合いを詰めると、胸ぐらを締め上げてくる。
俺は為すすべもなく…。
目の前にはキラリと光るハサミ。

岡部「ちょ、ちょっと待ってくれ! ここ、これはDメールで過去が改変されたからでだな!」

紅莉栖「そんなの聞きたくない!あんたを殺して私も死ぬわ!」

ダル「ちょ、牧瀬氏!やめろ!落ち着けって!」

ダルが立ち上がり、こちらに駆け寄ってくる。
ハサミと紅莉栖の瞳に、交互に目をやる。
手には力が込められ、ハサミが震えていた。
これは…もう、ダメかもわからんね。
そう思っていると、突然紅莉栖の目から、堰を切ったように涙が溢れ出した。

紅莉栖「うっ……ひぐっ……うえぇ……」

岡部「く、クリスティーナ?」


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 13:58:18.51 ID:RZrEAoyFO
床にハサミが転がる。
紅莉栖は俺の胸ぐらを掴んだ力を緩めると、膝から床に崩れ落ちた。
助かった……のか?

紅莉栖「ううっ……ぐすっ……岡部が……岡部が好きらって……言ってくえたのに…ひっく…うえぇ…」

完全にむせび泣きの構え。

岡部「く、クリスティーナ……」

ダルの方に目をやると、首を縦に振って、言ってた、のゼスチャーを見せる。
俺の馬鹿。
なんのDメールを見たらこんな結果になるんだ。

岡部「な、なあ……く、紅莉栖よ…?」

紅莉栖「うっ、ぐすっ」

ダメだ、完全に顔を隠して答えてくれる気配もない。


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 14:05:08.06 ID:RZrEAoyFO
それから5分ほどだろうか、随分長く紅莉栖の嗚咽が続き。

紅莉栖「……今日はもう…かえる…」

紅莉栖が立ち上がり、心許ない足取りで玄関へ向かう。

岡部「お、おい!紅莉栖」

紅莉栖「…もういい……どうせあんたの言ってる事は本当なんでしょ?」

確かに本当は本当なのだが…。
紅莉栖が泣き出してからというもの、胸の痛みが収まらない。

岡部「しかし……」

紅莉栖「……して」

岡部「えっ?」

聞き返しても、紅莉栖は振り返らない。
振り返らないまま、呟いた。

紅莉栖「消して……この未来を……Dメールなら出来るんでしょ?」

岡部「ぐ…っ」


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 14:14:05.03 ID:RZrEAoyFO
突然、ダルが割ってはいる。

ダル「ぼ、僕はそんなの反対だお! ってか、ダメ絶対!」

岡部「ダル……?」

ダル「いいかオカリン? 牧瀬氏は……牧瀬氏はな!」

そういって、ダルは口をパクパクと、必死の様相で言葉を紡ぎ出そうとして――。

紅莉栖「待って、橋田!…言わなくていい……もう、いいの」

ダル「そんな……でも…」

紅莉栖「いいんだってば。 ありがとうね、橋田……それじゃ、もう帰るから」

岡部「……」

そこでようやく紅莉栖が振り返ると、目は赤く腫れ、鼻ではまだ、ぐすぐすといっている。

紅莉栖「お願い、ちゃんと消してよね…」

紅莉栖が玄関のドアから出て行くと、ラボには気まずい沈黙だけが残された。

岡部「……消せるわけないだろ、これは」


32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 14:24:27.89 ID:RZrEAoyFO
ダル「オカリン、追わなくていいのかお…?」

岡部「あ、ああ……しかし、今更どの面を下げて行けばいい?」

ダル「そのツラでいいだろ。今最高に情けない顔してるのだぜ?」

鏡を見てみると、なるほどこれはひどい。

岡部「ほんとだな…」

ダル「追いかけて、いつもみたいに言ってあげるべき」

岡部「いつも…?」

この世界線の岡部倫太郎の言葉か?
なんて言ってたんだろう。

ダル「お前に一生ラブ・チュッチュなのだ!フゥーッハハハ!って」

岡部「え?」

聞こえていないと思ったのか、ダルがもう一度繰り返す。

ダル「だから、お前に一生ラブ・チュッ――」

岡部「おい待て!」

ダル「えっ?」

岡部「ダル…お前こんな時にからかっているのか?」


35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 14:30:26.54 ID:RZrEAoyFO
ダル「な、何言ってんだお? 全然真面目なわけだが…」

岡部「うそをつけ! この俺が、間違ってもそんな事を言うはずがあるまい!」

ダル「え? いや…確かに聞いたんだけど」

岡部「ぐ……ぐぬぬ……」

頭を抱えてテーブルにひじを突く。
一体、何を考えているんだ、過去の俺は…。
それに、そんなのになびく女も女だ…。
しかし…。

岡部「ダル、ちょっと出てくる」

覚悟は決まった。
いや、紅莉栖の泣き顔を見たときには、既に決まっていたのかもしれない。

ダル「行ってこい。 そして、言ってこい。骨は拾ってやるお」

岡部「ああ…!」

俺は、勢いよくラボを飛び出した。


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 14:37:15.06 ID:RZrEAoyFO
遠くに、フラフラと歩く紅莉栖の姿を見つける。
俺は、必死に追いかけた。
すぐに息があがるが、関係ない。
だんだんと紅莉栖の背中が近づいてくる。
俺は、人通りなど無視して、紅莉栖に向かって叫んだ。

岡部「く、紅莉栖っ!」

紅莉栖「えっ!?」

驚いた紅莉栖が振り返り、俺の姿を見るなり、目をしばたたかせる。
よし、言うぞ。
言ってやる。

岡部「く、紅莉栖! お、おお、おおおおおお!」

通行人のほとんどが、ビクリとして俺の方を見る。
そして、紅莉栖も俺の顔を見てくれている。
構うものか!

岡部「お、おお……お前に一生ラブ・チュッチューッ!!く、紅莉栖!!好きだ、結婚してくれーっ!!」

頭のなかは、すっかり真っ白になっていた。


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 14:41:57.07 ID:RZrEAoyFO
通行人の中から、どよめきが起こる。
誰もが固唾を飲んで、白昼堂々秋葉原の真ん中で行われたプロポーズの行く末を見守る。

紅莉栖「岡部………」

急に紅莉栖が、微笑む。
そして、微笑んだかと思うと……。

紅莉栖「あ、あははははははははは!!!」

岡部「なん……だと?」

紅莉栖「い、言った…本当に言った!あははは!」

なに?なんだこの反応は…?

紅莉栖「く、苦しい……。 あ、橋田!どうだったの?」

ダル「ういお。ばっちり撮らせてもらいました」

岡部「」


41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 14:46:05.79 ID:hYo6QU/K0
釣りだったのかwwwwww


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 14:48:26.22 ID:u8O3gh+Z0
これはキツイ釣り‥


43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 14:49:10.95 ID:RZrEAoyFO
そこからはよく覚えていないが、どうやら紅莉栖は入院したらしい。
俺が無意識に繰り出した腹パンの、打ち所が悪かったようだ。
そして、ラボにはいつも通り、まゆりとダルと俺の三人だけ。
俺は、PCの電源を切って立ち上がった。

岡部「じゃあ、そろそろ行ってくる」

まゆり「オカリン、紅莉栖ちゃんのところへ行くのかな?」

おれは頷いて答える。

まゆり「それじゃあ、これ、まゆしぃからのお見舞いの品なのです」

まゆりが、さっきまで縫っていた人形を手渡してくる。

岡部「なんだこれは?」

まゆり「えっへへ、ロボオカリンなのです☆ お腹のところ、押してみて?」

岡部「…?」

言われた通り、白衣の情けない顔をした人形の腹を押してみる。


46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 14:51:45.27 ID:mcUv98j+0
まさか


49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 14:53:37.61 ID:ZeyOgco20
あれ…?いや、ちょ…待…え?


52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 14:55:50.18 ID:RZrEAoyFO
ロボオカリン『お、おお……お前に一生ラブ・チュッチューッ!!く、紅莉栖!!好きだ、結婚してくれーっ!!』

岡部「……」

言葉にならない。まゆりの気遣いが、俺には痛い。
そうかそうか、中に仕込まれたスピーカーから。
多分、これはダルの力も絡んでいるな…。

岡部「ダル、後で話がある」

ダル「ちょ、オカリン。 あれからこえーよ…」

岡部「後でいい。 ただ、少なくとも次に買う眼鏡を選んでおいても損はないだろうな」

ダル「」

岡部「さて、じゃあこれ持って顔出してくるよ。 ありがとな、まゆり、ダル」

まゆり「はーい!いってらっしゃーい!」

ダル「」

ラボを出ると、そこは快晴。
今日の秋葉原にはきつい日差しが降り注ぎ、空は、目に痛いくらいの青さを讃えていた。

おわり


54: 忍法帖【Lv=27,xxxPT】 :2011/11/24(木) 14:59:58.75 ID:1VNcxvvf0
くすりときた


56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 15:00:50.17 ID:ZeyOgco20


紅莉栖はどうなったんだ…?


61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 15:08:25.22 ID:RZrEAoyFO
短い上に、ひどいオチですみませんでした。
特に、紅莉栖が嫁さんの人、本当にごめんなさい。

しかし、ご支援下さいまして、皆様どうもありがとうございました。



63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/24(木) 15:31:33.22 ID:sNqquEWi0

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