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女「落とし穴!」
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1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 20:29:06.14 ID:kg3thgmY0
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ズザッ…
女「お、落とし穴…なんでだ!!!」
女「くそぅ…なんで落とし穴なんだよ!!!なんなんだ!!!」
…
女「出れた…やたらと深い穴だなこれ。さっさと帰ろう…今日は厄日だ…いてぇなぁ…」
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3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 20:37:15.73 ID:kg3thgmY0
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女「なんで落とし穴なんだよ…うぅ…あれ…ここにあったファミレスがなくなってる!毎日通ってる道なのに…いつ潰れたんだ…?」
女「疲れてんのかな…」
……
女「んん!?家が…ない…だと!!!あれ…ここ私の家だったよな…?iPhoneのマップで検索しよう…」
女「やっぱりここだよな…でも、iPhoneのマップは信用ならんからな…お隣さん…あれ…お隣の家もない…だと…」
女「どうなってんだよ!!落とし穴に落ちておかしくなったのか?冷静になれ私!!落ち着け!」
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4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 20:42:50.78 ID:kg3thgmY0
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女「まてまて…ちょっと待てよ…よく考えれば、帰り道に人とすれ違っていない…いっつもそこの公園で遊んでる親子もいない…」
女「だれも…いない…」
……
女「交番!!…人がいない…」
女「コンビニ、スーパー…どこにも人がいない…だと!?どういうことだ!!」
女「電話だ!母さん!!繋がって!!」
プルプルプル
母「もしもしー!あんた、まだ帰ってこないの!?なにしてんの!?」
女「母さん…母さん!!家が…家がないんだよ!!!人も…誰もいないんだよ!!」
母「…あんた、大丈夫?とりあえずどこにいるの?」
女「家の前だよ…」
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7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 20:46:27.57 ID:kg3thgmY0
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女「母さん…ここ、どこ…」
母「そこに…い…さ……」
女「母さん!!母さん!!!!…切れた…」
女「うおおおん!!ここはどこだ!!!…あ!!落とし穴…」
女「なんかの漫画であったな…その漫画じゃ…えっと…どうすれば元に戻るんだったかな…んん~とりあえず落とし穴の所だ!!」
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8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 20:51:56.41 ID:kg3thgmY0
-
……
女「あったぞ!!落とし穴!!もう一回ここに落ちれば…」
男「まてい!!落ちるな!!まてまて!!」
女「!?…人…人だ!!!おっさん!!ここ、どこだよ!!」
男「おっさんじゃない!!!まだお兄さんだ!!!それより…その穴に落ちるな…結局、戻ってくる…」
女「なに言ってんだ!おっさん!!この落とし穴はなんなんだよ!!これに落ちてから全てがおかしいんだよ…家も人も何もないんだよ…」
男「おっさんじゃない…おっさんじゃ!!ない!!!!!」
女「お、お兄さん…」
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9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 20:56:32.55 ID:kg3thgmY0
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男「よし…まずは何から説明したらいい?」
女「とにかく全部だ!!一から説明してくれ!!」
男「一からか…少し長くなるな…よし!ちょっとついて来い!」
……
女「うお!なんだここ…きったねぇ…」
男「失礼だな!!!…とりあえず、そこの椅子に座れよ…コーヒー、飲めるか?」
女「う、うん。ありがと…ここ、おっさんの家か?」
男「お兄さんだ…家…だった場所だ…」
女「どういう意味だ?」
男「まぁそんな急ぐな!ほら、コーヒーだ!」
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11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 21:02:42.83 ID:kg3thgmY0
-
……
つまり、簡単にまとめると、私がいた2011年とは別の2011年…らしい。
女「難しいことはさっぱりわからん!!もっも簡単にならんのか!!」
男「んおおお!!だからだな!!落とし穴に落ちただろ?その穴がここへの入り口だったんだよ!」
女「それじゃその穴に落ちれば戻れるんじゃねぇの?」
男「俺も最初はそう思った…しかし、前にいた世界の穴がここへの入り口ならば、この世界にある穴も別の世界への入り口なら、どうする?」
女「そういうことか…それじゃ戻れないのか…?」
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13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 21:12:26.93 ID:kg3thgmY0
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男「戻れないと決まったわけじゃない…というよりも…お前が前にいた世界からお前は消えていない…」
女「?どういうことだ?私はここにいるぞ?」
男「お前がいた2011年は、お前を含めいつも通りに過ぎている…お前が穴に落ちた瞬間、こっちの世界にお前が生まれた、とでもいうべきなのかな…」
女「???つまり、私は二人いるのか…?」
男「そういうことだ。俺もお前も同じ時間に二人いる。記憶だけが…こっちに来たとでも言えば解りやすか?」
女「それじゃ…元の世界の私の記憶はどうなってる…?」
男「元の世界で、今何をしているか、これからのお前は何をしているか想像してみろ。」
女「……母さんと話してて…ご飯の用意…夜ご飯は鍋で…親戚のおじさんがもうすぐ来る……どういうことだ…?」
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14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 21:19:13.16 ID:kg3thgmY0
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男「それが元の世界のお前の記憶だ。」
女「ちょっと待て!!元の世界の私の記憶も、この世界の私の記憶も全てが今の私にあるのか?」
男「物分りが早いな。元の世界のお前はコピーみたいなもんだ。自我を持たない。今のお前が全てを拒めば…消える。だから、元の世界のお前が今、何をしているのか、常に考えるようにしろ。」
女「そんな器用なこと…」
男「やるしかないんだ!!!そうしなければ、元の世界のお前は消えるんだぞ!?ぼんやりとでいい!いつもなら何をしているのかを考えるだけでいい!ただそれだけだ!」
女「わ、わかったよ…なんとなくていいんだな!!ぼんやりとでいいんだな!!」
男「あぁ…どうすれば戻れるかは明日考えればいいさ…今日はもう寝ろ。」
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16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 21:27:00.01 ID:kg3thgmY0
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女「くそぅ…なんなんだよぉ…えっとえっと…元の世界の私は…お風呂に入って…おじさんと話して…ケーキを食べて…歯を磨き…自室で眠る……うおおお!!元の世界の私はケーキ食ってんのか!!くそぅ!!!」
女「んん!?まてよ…もしも、今の私が考えてることが元の世界の私の現実になるとすれば…いや…だからって何になる…どうすれば…いい…グカー…」
男「その通りだよ…今のお前が考えてることが元の世界のお前の現実になるんだ。それが鍵だ。俺はもう考えることを辞めてしまった…でも、お前は…考えることを辞めるんじゃないぞ…」
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20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 21:36:03.76 ID:kg3thgmY0
-
……
女「おっさん…」
男「あぁ…おはよぅ…」
女「今の私が考えてることが元の世界の私の現実になる…本当か?」
男「なんだよ、聞いてたのかよ…その通りだ。」
女「夢なのか現実なのかわかんないけど、おっさんの声が聞こえたんだよ。考えることを辞めたってのは、どういう…」
男「そこらへんはどうでもいい!!つまり…わかるだろ?どうすればいいのか?」
女「わかるよ…落とし穴に落ちないようにすればいいんだろ…?」
男「そういうことだ。お前、頭いいじゃないか!!」
女「でも、この世界と元の世界の時間は同じなんだよな?ならば、過去を変えることになるんだよな?そんなことできないだろ?今の私が考えたことが、元の世界の今の私の現実になるんだろ?」
男「できる。こっちへこい…」
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23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 21:43:06.67 ID:kg3thgmY0
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男「タイムマシンだ…」
女「はははは!!なんだこ!!!ただの椅子じゃないか!!これがタイムマシン!!ははは!!」
男「バカにするな!!俺が何年もかけて作ったんだ!!とにかく…こっちの世界で過去へ行けば、過去のお前の記憶を塗り替えれる。多分な…。」
女「多分ってなんだよ!!多分…でも、これしか方法はないんだよな…」
男「あぁ…試してみるか?」
女「でも、おっさんは…」
-
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 21:57:58.31 ID:kg3thgmY0
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男「俺はいい…とっくの前に元の世界のことを考えなくなった…つまり、もう元の世界に俺はいない。この何もない場所で、お前みたいに、何かの間違いで来る人間を助ける…それだけだ。」
女「そんなでも、それじゃ、おっさん何も楽しくないじゃないか!!そうだ!!まずおっさんがタイムマシンに乗って、過去に戻って…」
男「無理だ…俺が過去に行き、過去の俺を変えると、今ここにあるタイムマシンは存在しない。つまりお前は俺の代わりにタイムマシンを作らないとダメなんだぞ?」
女「そんな…なんでだよ…おっさんでも、なんとかならないのか!?」
男「ならんな。まぁお前が元の世界に戻ってタイムマシンでも作ってくれるなら別だけどな!!」
女「それだ…それだよ!!おっさん!!このタイムマシンの設計図とかは!?」
男「お前に見せても理解できんだろ…仮にこの内容を丸暗記したと…そうか…ちょっと待ってろ!!」
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29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 22:02:07.84 ID:kg3thgmY0
-
……
男「おい!!元の世界のお前にこの内容をメモするように考えろ!!」
女「あぁ…えっと…元の世界の私は今、この内容を全てメモをする…これでいいのか?」
男「あぁ…お前が元の世界に戻って、この図面通りにタイムマシンを作れ!そうすれば俺も元に戻れる…かもしれん!!」
女「なるほど…でも…」
男「やるしかない…これしか方法はないだろ…お前自身の未来も、俺の未来もお前にかかってる!頼む。」
女「わかった…」
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32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 22:06:00.30 ID:kg3thgmY0
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女「おっさんが穴に落ちたのはいつだ?」
男「1965年だ。」
女「はぁ!?ほんとにおっさんじゃねぇか!!!なんで見た目はこんなに若いんだ!?」
男「なんか知らんが、年を取らないんだよ。46年前と見た目は何一つ変わっていない。」
女「とにかくわかった!必ず、おっさんを助けるからな!!ちなみにおっさん、今何歳だ?」
男「24歳だ…ほら!いくぞ!!!」
ポチ
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33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 22:09:08.82 ID:kg3thgmY0
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……
女「落とし穴…!!戻ったのか!?あ!カバンのノート…このメモは…戻れたのか…おっさん!!戻れたぞ!!」
……
2012年
女「タイムマシン!出来てしまった…私は天才なのではないのだろうか…ははは!!」
女「おっさん…助けるからな…1965年だな…」
ポチ
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36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 22:13:58.80 ID:kg3thgmY0
-
1965年
女「おっさん!!おっさん!!!おい!!」
男「誰だ!?俺はおっさんじゃない!!お兄さんだ!!」
女「おっさん…おっさん!!そこに落とし穴があるんだよ!!だから…とりあえずこっちだ!!」
男「おい!!まてまて!!引っ張るな!!おい!!」
……
これからおっさんの身に何が起こるのか、私がここに来た理由も全て説明した。
女「わかったか!?」
男「いまいち信じれんな…でも、嘘を言ってそうな感じでもないしな…とにかく、あの落とし穴の近くに行かなければいいんだな!?」
女「あぁ…そうだ…約束だからな!!そして、47年後にまた会おう。私が作ったタイムマシン、見てくれよ!!まぁ設計図やらは、おっさんが書いたんだけどな…ははは!」
-
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 22:17:55.57 ID:kg3thgmY0
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男「47年後って言ったら…71歳かよ…じじいじゃねぇか!!」
女「あ!?あぁ!!ほんとだ…じじいじゃねぇか!!!ははは!!まぁいいか!とにかく、47年後の2012年、この穴で待ち合わせな!じゃあな!!」
男「あぁ…またな!それと!!お兄さんだ!!!!」
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39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 22:22:48.53 ID:kg3thgmY0
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2012年
女「おっさん…ほんとに助かったのか…」
男「おい…」
女「…おっさん…か?でも、若いな…」
男「じいちゃんの孫だよ…じいちゃん、どうしてもこの日だけはって言ってたから、気になって来たんだよ。」
女「孫…?おっさん、死んだのか?」
男「死んでねぇよ!!もう年だろ?しかもずっと大切な日だって言ってた癖に風邪引いて寝込んでんだよ!ははは!」
女「死んでないのか…良かった…良かった…」
男「じいちゃんに会いに来るか?」
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42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 22:29:04.24 ID:kg3thgmY0
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女「でも、なんで私ってわかったんだ?いきなりおっさんとか言われて不思議に思わなかったのか?」
男「じいちゃんが口癖のように言ってたよ。俺を見る度におっさんおっさんって失礼な女の子だって!それでわかったんだよ。」
女「なるほど…ははは!」
男「ついたぞ!ちょっと待っててな!!」
……
じいさん「お前…女…か!?」
女「おっさん!!!!おっさん…じじいじゃねぇか!!!あははは!!」
じいさん「47年ぶりに会ったのにじじいはないだろ…まぁお前からしたら昨日の今日か。あはは!!」
女「まぁな!でも、助かったんだな…良かったよ…」
じいさん「お前の言ってることは今でもわからんが、とにかく助けられたみたいだな。お前のタイムマシン、テレビで見たよ。」
女「あぁ…勝手にすまん。あれがおっさんが考えたタイムマシンだ。あの椅子に書いてあった字は、おっさんの字だろ?」
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45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 22:38:10.15 ID:kg3thgmY0
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じいさん「俺の字だったな…『今の俺がこのタイムマシンの存在を知っているということは、女という一人の女の子のお陰だ』…俺には書いた記憶がないんだけどな!!ははは!」
女「いや、確かに47年前に書いたんだよ!というか、私が書かせた!ははは!」
じいさん「覚えとらん!!でも、とにかく…ありがとう…」
女「気にするな!!私はおっさんに助けられたんだからな!!」
……
女「ほんとにこれで元の世界の私達は助かったのか…?」
男「あぁ…多分な…」
女「でも、どうしてこっちの世界にまだ私達はいるんだ?」
男「ここに落ちてくる人間を助け続けろってことじゃないか?」
女「まぁ、おっさんといたら退屈しないし、それに…またタイムマシン作らないとダメになったしな!!」
男「まぁな…何十回目のタイムマシン作りだろうか…」
女「どういう意味だ!?」
男「なんもない!!さっさと作るぞ!」
女「なんかよくわからんな…」
おわり
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46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 22:38:44.36 ID:8EdszLVN0
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おちゅ
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47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 22:40:11.81 ID:C2JJ9E/F0
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乙
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48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 22:40:31.87 ID:kg3thgmY0
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タイムマシン系はさっぱりわからんから、グダグダだけど見てくれてた人ありがとうございます。
もっと勉強してまた書きたいと思います。
それでは!!!
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49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 22:40:42.06 ID:kjAtm6ZH0
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おつ
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50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/29(火) 22:42:15.44 ID:MjPWiqaR0
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おつ
面白かったよ

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