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面接官「何ですか? ヒーロー検定2級って。 馬鹿にしてるんですか?」
- 1 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:09:10.220 ID:7Q7JY16d0.net
- 面接官「この空白期間何してたの?」
俺「世界救ってました」
面接官「ほほう、キミ面白いことを言うね」
俺「冗談に聞こえますよね? でも本当なんです」
面接官「フフフ 冗談も何もキミ、ウチの求人はちゃんと見たのかい?」
俺「はい」
面接官「なら、ウチの会社名を大きな声で言ってみてください」
俺「ぁ、ぁくの・・・」
面接官「聞こえないよ! もっと大きな声で」
俺「悪の秘密結社!!」
- 3 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:09:44.191 ID:7Q7JY16d0.net
- 面接官「そうです、ウチは悪の秘密結社なんですよ。 世界を救ってた? そんな人を採用すると思うかい?」
俺「・・・いいえ」
面接官「そうでしょう、それにココ。履歴書の資格欄」
俺「・・・」
面接官「何ですか? ヒーロー検定2級って。 馬鹿にしてるんですか?」 - 7 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:11:20.647 ID:7Q7JY16d0.net
- 俺「そんなつもりは・・・。 私はただ持っている資格を」
面接官「黙ってください。 言い訳は聞きたくないんですよ」
俺「・・・」
面接官「私の言いたいことが分かりますか? キミは悪の秘密結社の面接で、それもハッキリとした口調で『世界を救ってました』と、挙句に履歴書の空欄を埋めたいが為にヒーロー検定まで記入している訳ですよ。 これほどの侮辱がありますか?」
俺「私は・・・」 - 11 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:14:08.568 ID:7Q7JY16d0.net
- 面接官「ほう、何か理由があるんですか? 私を納得させられるだけの理由が!」
俺「わ、私は先ほどの質問でお応えしたように、世界を救ってました。
事実なんです。 ヒーロー検定を書いたのもその為です」
面接官「なら、なぜ悪の秘密結社に?」
俺「・・・気づいてしまったんです。 この世界は正義なんて求めていない。 もっと違
う、別の何かなんです。 うまく言えないんですけど・・・」
面接官「・・・この世界は正義を求めていない、キミはそう言ったね。 ならキミの行い
は結果的に世界を救っていた事になるのかね? むしろその逆だったんじゃないか?」
俺「!?」 - 13 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:16:19.810 ID:7Q7JY16d0.net
- 面接官「まあ、この場で議論するつもりはない」
俺「はい・・・」
面接官「・・・新人研修は厳しいが、めげずに頑張りなさい」
俺「・・・!? はい!!」
面接官「(アラタ・ヨシマサか。 まさか彼がウチに来るとは。 フフフ・・・面白い)」
面接編 完
次回 新人研修編 - 14 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:18:13.962 ID:7Q7JY16d0.net
- 怪人「キミがアラタ君だね。 ワタシはキミの研修を担当することになった、トビウオ怪
人だ。 よろしくな!」
俺「はい! ぇ~っと・・・」
トビウオ怪人「ワタシの事はトビウオ先輩。 そう呼んでくれて構わないよ」
俺「はい! トビウオ先輩!!」
トビウオ先輩「ハハハッ アラタ君は元気がいいな。 今日日の新人は元気がなくていか
んからな! その点、アラタ君は心配なさそうだ。 ハハハッ」 - 16 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:20:17.504 ID:7Q7JY16d0.net
- トビウオ先輩「研修について軽く説明するよ。 期間は2週間。 内容は主に研修担当で
あるワタシのサポート。 そして最終日には、ある作戦に参加してもらうぞ! なに心配
はいらないさ!先輩怪人のワタシも同行するからな ハハハッ」
俺「あの、質問があるんですけど」
トビウオ先輩「ハハハッ いきなり先輩に噛み付くとは。 まったく元気がいいなアラタ
君は!! ハハハッ」
トビウオ先輩の腕時計「ビーーー! ビーーー! ビーーー!」
トビウオ先輩「おっと!いけないいけない。 話しに夢中でシャワータイムを忘れていた。
アラタ君、すまないがしばらく待っていてくれ! ではまた後で! ハハハッ」 - 19 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:22:35.433 ID:7Q7JY16d0.net
- トビウオ先輩「すまないなアラタ君、待たせてしまって。 話しの途中だったね。 で、質問は何かな?」
俺「はい、研修最終日の事なんですけど。 ある作戦って何ですか?」
トビウオ先輩「それについては、今は答えられないな。 最終日のお楽しみって奴だ! ハ
ハハッ」
俺「・・・そうですか」
トビウオ先輩「そんなに肩を落とすなアラタ君! 先輩のワタシも同行するんだ。 ワタ
シは強いぞ~ ハハハッ」
俺「・・・トビウオ先輩、もう一つ質問があるんですけど」 - 20 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:24:23.296 ID:7Q7JY16d0.net
- トビウオ先輩「ハハハッ 一日に二度も先輩に噛みつくとは! アラタ君は元気の塊だ
な! ハハハッ で、質問は?」
俺「トビウオ先輩、先ほどシャワータイムって言ってましたよね? シャワータイムって
なんでしょうか? もしかして徹夜が多いとか?」
トビウオ先輩「いや~違う違う! ワタシはトビウオ怪人だからね。 エラ呼吸だからね。
2時間置きに水を浴びないといけないんだ。 でも、そのおかげで圧倒的な水面飛びを手
に入れたんだ! 陸上生活は大変だけどな! ハハハッ」
俺「・・・」 - 22 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:27:28.906 ID:7Q7JY16d0.net
- トビウオ先輩「しかし本当にアラタ君の様な新人が入ってくれて嬉しいよ。 近頃は入っ
ても直ぐやめてしまう輩が多いからね。 キミには期待しているよ、ルーキー! ハハハッ」
俺「あ、ありがとうございます」
トビウオ先輩「そうそう忘れていた。 君に、いや、アラタ君に話しておくべきことがあるんだ」
俺「なんですか?」
トビウオ先輩「アラタ君が過去に『世界を救っていた』こと・・・違うな。 ヒーロー検定を所持
していることは秘密にして貰いたいんだ」
俺「!?」
トビウオ先輩「考えてもみてくれ、ワタシ達のいる場所は悪の秘密結社。 働いている者は怪人や
戦闘員ばかり。 皆、プライドを持って業務をしている。そんな所にヒーロー検定所持者が現れたら・・・」 - 23 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:29:09.236 ID:7Q7JY16d0.net
- 俺「・・・そうですね。 わかっていました」
トビウオ先輩「すまないが、辛抱してくれ。 これはアラタ君の為でもあるのだから」
俺「・・・大丈夫です! ここに入社する時に覚悟は出来ていましたから!!」
トビウオ先輩「そうか、そうか! ハハハッ まったく、凄い奴だなアラタ君は! よし、
それじゃあ早速、街へ繰り出して『良い子エネルギー』の回収でもするか!!」
俺「はい!!」
トビウオ先輩「ハハハッ 元気の申し子だなアラタ君は! ハハハッ」
新人研修編 完
次回 ある作戦編 - 24 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:30:29.860 ID:7Q7JY16d0.net
- トビウオ先輩「なんやかんやで新人研修も今日で最終日だな、アラタ君! 最終日の今日は
初日に話していた通り、ある作戦に同行してもらう」
俺「はい! でも、まさか休日出勤の今日が研修最終日だなんて。 終わったら飲みに行きましょう!」
トビウオ先輩「ハハハッ おいおい! もう終わった後の事を考えてるのか? それに、先輩を酔わせて
どうするつもりだ? ハハハッ! っと、地下の司令室に行く時間だ」
俺「はい!」
トビウオ先輩「今日も元気いっぱいだなアラタ君は! ハハハッ」 - 26 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:32:07.902 ID:7Q7JY16d0.net
- 俺「ココが司令室なんですね。 初めて来ました」
トビウオ先輩「普段の連絡は社内メールで済ます事が多いからね。 この場所は、ここ一番って
時に使うんだよ」
謎の声「トビウオ怪人! それにアラタよ! 今日は研修最終日だ。 作戦の詳細はトビウオ怪人。
キミに話している通りだ。 しっかりやれよ!」
トビウオ先輩「イィーーー!!」
謎の声「アラタも先輩の言うことをしっかり守って、作戦に励めよ!」
俺「イィーーー!!」
謎の声「以上、解散!」
俺・先輩「イィーーー!!」 - 27 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:33:37.643 ID:7Q7JY16d0.net
- 俺「緊張しましたね。 まさか声だけとは」
トビウオ先輩「その方が雰囲気でるからね。 っと、ワタシはこれからシャワータイムだ!
40分後に裏の駐車場で待ち合わせよう」
俺「駐車場? 車で行くんですか?」
トビウオ先輩「ああ、車で行くぞ! って言っても軽トラだけどね。 どらっ!電車より
モチベーションが上がるだろー? ハハハッ」
俺「はい!!」
トビウオ先輩「今日もアラタ君は元気、元気だな! ハハハッ じゃ、また後でな」 - 29 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:34:47.892 ID:7Q7JY16d0.net
- トビウオ先輩「いや~、すまんすまん。 重大な作戦の前だからね。 いつもより長めに
浴びてしまったよ。 ハハハッ じゃ、助手席に座ってくれるかい」
俺「はい」
トビウオ先輩「早速だけど今回の作戦について説明させてもらう。 行き先の住所はコレ。
地図で言うならこの場所だな」
俺「!!? ここって・・・」
トビウオ先輩「そう、ヒーロー研究所だ!」 - 30 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:39:31.887 ID:7Q7JY16d0.net
- 俺「研究所に先輩と2人だけで行けと? 無茶ですよ!! だってあそこには・・・」
トビウオ先輩「ハハハッ! 相変わらず元気が良いなアラタ君は! ハハハッ。 それでもだ」
俺「えっ?」
トビウオ先輩「それでも行かなければならない。 この作戦は我々、悪の秘密結社にとって、
そして何より、君にとって重要なことなんだ! わかってくれ」
俺「それなら余計にですよ。 2人で行くんじゃなくて社内の怪人にも手伝って貰いましょう。
そうしましょうよ! ほら、ハエ女先輩とかヌタウナギ先輩とか。 それからそれから」
トビウオ先輩「アラタ君。 少し黙ってくれないか? 作戦について話しがしたい」
俺「・・・はい」 - 31 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:41:02.655 ID:7Q7JY16d0.net
- トビウオ先輩「作戦概要を話すと、まず、この車で研究所の敷地に入り込む。
その後で裏口から侵入し、非常階段で6階を目指す」
俺「6階!?」
トビウオ先輩「研究所の6階には所長室がある。 そして今日は土曜日。午前保育の日だ」
俺「まさか・・・」
トビウオ先輩「そう。 所長の孫娘であるヨシコちゃん5歳を誘拐する!」
俺「なっ!?」
ある作戦編 完
次回 潜入! ヒーロー研究所編 - 33 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:46:37.706 ID:7Q7JY16d0.net
- トビウオ先輩「この作戦の大事なポイントは2つ。 一つは確実に対象の身柄を押さえること。
2つ目は時間だ。 ワタシの陸上活動時間は水浴びから2時間。 ここから研究所までは
往復で1時間と30分、つまり30分で作戦を遂行しなければならない」
俺「さ、30分・・・」
トビウオ先輩「さあ、グズグズしていられないぞ。 この服に着替えて出発だ」
俺「はい!」 - 34 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:50:13.735 ID:7Q7JY16d0.net
- 守衛所「あらかた搬入は終わったな。 後は眠気との戦いだな。 っと、おいおいおい!
ピィーー! ピィーー! そこの軽トラ! 止まって止まって」
トビウオ先輩「はい? なんっすか?」
警備員「ダメでしょ勝手に中に入っていったら! 許可証は? 」
トビウオ先輩「いつもフツーに入ってますよ。」
警備員「どこの会社? リストと照合するから」
トビウオ先輩「マグロカンパニーっす! あ、でも今日はリストに無いかもしんないっすね。
土曜日はいつもは来ないんっすよ」
警備員「・・・確かにリストには乗ってないね。 で、荷物は何?」
トビウオ先輩「マグロっす! マグロ2匹っす!」
警備員「早めに済ませて来てよ。 そこの門早く閉めたいからさ」
トビウオ先輩「あざーっす!」 - 36 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:54:25.534 ID:7Q7JY16d0.net
- 俺「意外と簡単に入れましたね。 それにしてもトビウオ先輩、演技上手ですね」
トビウオ先輩「ハハハッ。 コレでも昔、劇団に入ってたからね ハハハッ。
それじゃあ、車を止めて建物に潜入するぞ。 時間もそう多くない急ごう」
俺「はい」
トビウオ先輩「それから、コレを! アラタ君に渡しておく」
俺「何ですかこれは」
トビウオ先輩「車の爆破スイッチだ。 もし、この作戦が失敗するよな事になったら
迷わずそれを押してくれ。 証拠が残ると会社が危険になる。 先輩からの業務命令だ」
俺「はい、わかりました」 - 38 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 20:57:21.566 ID:7Q7JY16d0.net
- トビウオ先輩「裏口の警備は薄いと聞いていたが、まさか暗証番号付きの扉があるとは」
俺「・・・多分。 これで開くと思います」
ドア「ピー。 ガチャ」
トビウオ先輩「おお! さすがだなアラタ君。 よし、6階まで急ぐぞ」
俺「はい」
トビウオ先輩「ハァ、ハァ。 見えたぞ! 所長室だ」
俺「トビウオ先輩大丈夫ですか?」
トビウオ先輩「ダイジョウブだ。 心配するな」 - 42 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:02:49.067 ID:7Q7JY16d0.net
- 所長室のドア「ガチャッ」
俺「見当たりませんね。 ヨシコちゃん」
トビウオ先輩「どこかにいるはずだ! 見てみろ。 さっきまで遊んでいたであろうお絵かきセットが
あるぞ!」
俺・先輩「ヨシコちゃーん出ておいでー」
男の声「探しものならココにはないぞ魚野郎」
トビウオ先輩「お、お前は! ・・・しまった。罠だったか・・・」
男「罠? 笑わせるなよ魚野郎! お前が所内に入った時から臭ってんだよ。
その生臭いのがな!!」
女の声「ホントだよー。臭くて嫌になっちゃうよー。 シャワーで落ちるかなー」 - 43 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:07:08.693 ID:7Q7JY16d0.net
- 男「でもラッキーだったぜ。 まさか新デバイスの『変身だフォン』を取りに来たら、
怪人に会えるなんてな!! それに、珍しい客もいるみたいだな」
俺「・・・ブルー!!」
ブルー「ハハハハハッ! かわらねーな、お前は。 相変わらず鈍くさいのが顔に出てるぜ!
なあレッドさんよ! いや、元レッドと呼ぶべきかな ハハハハハッ!」
女「どれどれー。ホントだー。 レッドじゃん! ワタシだよ、イエローだよ」
ブルー「噂は本当だったみたいだな。 まさかヒーローやめて怪人共と手を組んでいたとは。
ピンクが知ったらどうなることか」
俺「ブルーーーッ!!」 - 46 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:14:59.807 ID:7Q7JY16d0.net
- ブルー「まあ、そんなに息巻くなよ。 俺が相手するのはそこの魚野郎さ。 イエロー、
お前は下に降りて皆に連絡しろ。 元レッドがアホ面下げて同窓会をやりに来たってな」
イエロー「あいあいさー!」
ブルー「それじゃあ始めるか。 新型の性能も試しておきたいしな。
チェーーーンジミラクル!!」
変身だフォン「ヘンシン!ヘンシン!チョウヘンシン!!」
ブルー「フーッ。 俺ってクールじゃん」 - 48 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:21:54.278 ID:7Q7JY16d0.net
- トビウオ先輩「アラタ君! 奴の目的はワタシだ。 キミは本作戦を放棄して帰還
することを優先に考えろ!!」
ブルー「魚野郎が! 格好つけんなよ!!」
トビウオ先輩「痛っ イデッ イデッ」
ブルー「オラオラそんなもんか? 魚野郎!」
俺「トビウオ先輩!!」
トビウオ先輩「来てはダメだ! 今のキミは。ヒーローでも怪人でもない、
今のキミでは・・・グハッ」
俺「トビウオ先輩!!」
ブルー「それじゃあ、そろそろ終わりにしようか」 - 50 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:25:21.215 ID:7Q7JY16d0.net
- トビウオ先輩「まずいっ! アラタ君その窓から飛び降りろ!」
俺「で、でも、トビウオ先輩が!」
トビウオ先輩「いいから行けー! 業務命令だー!!!」
俺「わ、わかりました。 また後で会いましょう。 今日は奢りますから!!」
ブルー「チッ! アイツの元気はウザいんだよ」
トビウオ先輩「ま、まったくだ。 グハッ。 でも、あの元気に・・・ワ、ワタシは救わ・・れた・・」
ブルー「言ってろ魚野郎。 お前はここで死ぬんだ」
トビウオ先輩「キミはアラタ君の・・・と、友達みたいだから・・・とく、特別に良いことを
教えて・・う。 ア、アラタ君も知らない。 ・・・とっておきを」 - 51 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:29:29.121 ID:7Q7JY16d0.net
- 俺「ハァ、ハァ。 腕が・・・痛い。 6階からだもんな。 トビウオ先輩は大丈夫かな。
いやいやいや、何を言ってるんだ。 トビウオ先輩なら大丈夫さ!!」
警備員「おい! お前! そこで何やってる!!」
ブルー「とっておきだ? テメェ、死に体で何言ってんだ?」
トビウオ先輩「と、とっておきだよ・・・。きっとキ、キミも喜んでくれるよ。
・・・この作戦・・・ワタシたちふ、ふたりが本気でヨシコちゃんを、ゆう、誘拐しにきたと?
も、もし、この作戦に別の意図が・・・あったと・・・したら?」
ブルー「テメェー! まさか!!!!」
トビウオ先輩「・・・ハハハッ アラタ君は元気だなぁ・・・ハハ ハッ」
俺「ハァ、ハァ。 トビウオ先輩の業務命令。 業務命令。 あの車を爆破しないと!!」
ポチッ - 53 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:34:03.029 ID:7Q7JY16d0.net
- 所長室「ドオオオオオオオオオオオオオン!!!」
ブルー「うぉおおおおおおおおおーーーーーーー」
警備員「何だ、今の爆発音は!!」
俺「!?」
警備員「上の方からだぞ!! 消火器急げー!! 消防に連絡をーー。
あそこは所長室じゃないのか?? 急げー!!」
俺「な、なんで? なんで所長室が・・・なんでだよ!! まさか・・・このスイッチが・・・?
トビウオ先輩は? トビウオ先輩・・・トビウオ先輩・・・とびうおせんぱぁあああああああい!!!」
潜入! ヒーロー研究所編 完
次回 元ヒーローと怪人編 - 55 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:38:03.454 ID:7Q7JY16d0.net
- 謎の声「呼んでもいなのに司令室に来るとは。 減給モノだぞ・・・アラタ」
俺「ハァ、ハァ。 研修最終日の。 作戦の報告で参りましたあ!!」
謎の声「よろしい、聞こう」
俺「その前に、一つ聞かせてください。 貴方はトビウオ先輩の事を・・・。
こうなることを承知で作戦許可を出したのですか?」
謎の声「無論だ」
俺「なら、貴方は上司失格だ!! あの作戦には無謀な点が幾つもあった!
誰が見ても死にに行くようなものだと分かるはずです。 それなのに・・・」
謎の声「もし、その作戦を彼、自ら言い出した事だとしたら?」
俺「!?」 - 57 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:41:01.234 ID:7Q7JY16d0.net
- 謎の声「ワタシは普段、人前に顔を出さないんだがな。 キミは特別だ。
それに話したいこともある」
俺「・・・・・・面接官?」
面接官「会うのはこれで2度目だね。 アラタ君」
俺「なんで面接官が?」
面接官「その話しはまた、後日。 それより紹介が遅れたね。 ワタシはモグラ大使。
この会社、悪の秘密結社の最高司令官だ。 立ち話もなんだ、ソコに掛けてくれ」
俺「・・・はい」
モグラ大使「さて、トビウオ怪人と作戦の事だったね。 まずはコレを見て欲しい」
俺「コレは・・・?」 - 58 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:43:36.212 ID:7Q7JY16d0.net
- モグラ大使「研修報告書の束だよ。 もっとも、報告というよりもキミとの思い出を綴った
日記になってしまっているがね」
俺「・・・!?」
研修報告1枚目「今日から新人に凄いやつが来る! 大きな声じゃ書けないが、元ヒーローらしい。
それもレッド。 くぅぅううう怪人やっててよかったあ!!」
研修報告2枚目「話しに夢中になりすぎてシャワータイム忘れてた。あっぶねーー!」
研修報告9枚目「アラタ君は飲み込みが早い! 教えたら直ぐ出来るし、
教えてない事でも積極的にやっている。 それにあの元気がたまらない!!」
研修報告13枚目「アラタ君と昼飯を賭けてバトル。 1時間でどっちが多くの
『良い子エネルギー』を集められるか。 先輩として負けられない!!」
研修報告15枚目「カラオケの十八番を聞かれて、ラルクって答えたら笑われた・・・。
家に帰ったら練習しよーっと」
俺「・・・グスン」 - 60 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:45:34.634 ID:7Q7JY16d0.net
- モグラ大使「彼はね。 キミが面接を受けたその日から。 キミを気にかけていたよ」
俺「・・・!? ・・・グスン」
トビウオ先輩「元ヒーローが面接受けたって本当ですか?」
モグラ大使「この事は社内でも極秘だ! 誰にも言うなよ」
トビウオ先輩「それで、どうなんです? 採用するんですか?」
モグラ大使「ああ、採用するよ。 彼にもそう伝えてある」
トビウオ先輩「くぅううううううう」
モグラ大使「そんなに嬉しいか?」
トビウオ先輩「そりゃあもう! 昔、劇団にいた頃、ヒーローモノを何本かやったんですけどね。
見ての通り、この面ですからね。 悪役しかできなかったんですよ。 いや~、やっぱ本物は違うんだろうな」
モグラ大使「・・・」 - 61 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:48:39.829 ID:7Q7JY16d0.net
- モグラ大使「しかし、問題もある」
トビウオ先輩「・・・問題? 何ですか?」
モグラ大使「どちらでもないんだよ今の彼は・・・。 ヒーローでも怪人でもない。
世界を救うことに迷いがある」
トビウオ先輩「そんなこと、問題にならないですよ」
モグラ大使「なに?」
トビウオ先輩「レッドは真っ直ぐで純粋。 ヒーロー好きなワタシから言わせれば、それで十分なんです」
モグラ大使「フフフ まっすぐで純粋か。 確かにな。ヒーローとはそんなものか。
しかし、キミの発言は悪の秘密結社らしからぬな。 罰として屋上の壊れたベンチ、粗大ゴミで出しとけよ」 - 63 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:51:02.525 ID:7Q7JY16d0.net
- モグラ大使「それから直ぐだったよ、彼が、トビウオ怪人がこの作戦を言い出しのは。
悪の秘密結社に入ったキミが、キミ自身の手で怪人を殺す。そうすることでキミの中にある
善と悪の境界線をなくそうと。 もっとも、トビウオ怪人の心中を話してしまっては意味は無いのだがな。
彼の中でキミは、紛れも無いヒーローで、あこがれの存在だった」
俺「・・・」
モグラ大使「面接の時に私がこう言ったのを覚えているかい? キミは結果的に世界を救ったのか? と」
俺「はい。 覚えています」
モグラ大使「世界を救うのに必要なモノがわかったかね?」
俺「まだ・・・まだわかりません」
モグラ大使「アラタ君。 善とは何だね? 簡単でいいよ。答えてごらん」
俺「正しい事。 でしょうか?」
モグラ大使「なら、悪は?」
俺「・・・その反対で正しくない事」 - 64 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:54:10.263 ID:7Q7JY16d0.net
- モグラ大使「私はねアラタ君。 この世界の物事をその2つの尺度で図るのは早計だと考えている。
もし仮に、世界中の人を善人だけにしたら世界を救った事になるかな? 私はそうは思わない。
その逆も然り。 救うと言う行為は対峙するものがあって初めて成り立つ。 正義のヒーロー、悪の秘密結社。
立場は違えど、目指す者は同じ、世界平和だ。 悪の幹部がこんなことを言ったらおかしいか?」
俺「・・・いいえ」
モグラ大使「滑稽だと笑ってくれても構わんのだよ。 偉そうな事を言っていても結果、
悪という型に収まってしまっているのだから」
俺「・・・」
モグラ大使「アラタ君。 キミはまだ若く、純粋だ。 そしてキミは、ヒーローと怪人。
善と悪をよく知っている。 キミなら別の道を見つけられるかもな。我々とは違う道を・・・。
話しが長くなってしまったね。 キミはまだ研修期間中だ。正式な雇用契約はまだ結んでいなかったね。
・・・アラタ君、キミは我が社にはあまりある人材だ。 我が社はキミの採用を見送ることにする」
俺「・・・はい」 - 65 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:56:07.313 ID:7Q7JY16d0.net
- 面接官「我が社を受けた理由を教えてください」
男「世界を救うのは御社でって決めてるんです!」
面接官「ほほう、面白いことを言うね。 君にそんな事が出来るのか? 根拠は?」
俺「かっこいい先輩の背中を見てきましたから! それに俺、ヒーローで怪人ですから!!」
モグラ大使「・・・いい顔だ。答えは出たようだな! よし、採用!!!」
元ヒーローと怪人編 完 - 66 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:57:33.241 ID:7Q7JY16d0.net
- >>65で最後です
読んでくれた人、保守してくれた人ありがとう - 67 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/05/09(土) 21:59:30.723 ID:NjHQHFCl0.net
- 乙

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