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少女「Deemo! そんなことよりピアノを聴かせて!」
- 1 : ◆.lH3oJafbkIO 2015/05/18(月) 11:46:55.37 ID:CFVXIY5Yo
- ・初心者にも優しい音ゲーアプリ「Deemo」のSSです
・原作に明確なストーリーが無いので「ディーモ?何それおいしいの?」な方も大丈夫です
・ギャグテイストなのでキャラは崩壊気味です
・ちょこちょこYouTubeから音楽のURL張る予定です。短めなので良かったら聴いてね
- 2 : ◆.lH3oJafbkIO 2015/05/18(月) 11:48:20.75 ID:CFVXIY5Yo
- 【とある城・中央の広間】
――
Deemo(静かだ)
Deemo(今日は久々にあれを弾いてみよう)
『♪Dream』
https://www.youtube.com/watch?v=WoFKVh_bj5s
Deemo(……ふう)
Deemo(私はこの城の主、Deemoである)
Deemo(城といっても、あるものはピアノと本ぐらいしかない)
Deemo(毎日孤独な生活が続くばかり。たまには賑やかでありたい)
バタン!
少女「Deemo!! 今の曲何!? 何!?」タタタタ
Deemo(今はうるさいほど賑やか。いや騒がしい。いっそうるさい)
少女「ねえ! ねえDeemoってば!」グイグイ
- 3 : ◆.lH3oJafbkIO 2015/05/18(月) 11:50:40.74 ID:CFVXIY5Yo
- 仮面娘「今のはぼっちの曲よ」 スッ
少女「あ! 仮面の娘!」
Deemo(かめんこ……)
仮面娘(だからその呼び方やめて)
少女「ぼっちの曲ってどういうこと?」
仮面娘「あなたがあの天窓からこの世界に落ちてくる前、Deemoはこればっかり弾いてたのよ」
仮面娘「アホみたいこれしか弾かなかったおかげで、ハードモードのレベルも跳ね上がったのよ」
少女「ふーん?」
Deemo(適当なことを言うな)
少女「なんて曲なの?」
仮面娘「ぼっちの伝説 ~夢を見る城~」
Deemo(『Dream』)
少女「ふうん、ぼっちの伝説っていうんだ」
Deemo(『Dream』!)
少女「ねえDeemo! ぼっちの伝説、もう一回弾いてみて!!」
- 4 : ◆.lH3oJafbkIO 2015/05/18(月) 11:52:49.44 ID:CFVXIY5Yo
- ――
Deemo(このピアノの広間には、中央に大きな樹がある)
Deemo(どういう原理かピアノ曲を聴かせると、ぐんぐん育って伸びていく)
Deemo(私はこの性質を利用して、大樹を天井まで伸ばし――)
Deemo(あの少女を、落ちてきた天窓から元の世界に返そうとした)
Deemo(ところが)
少女「ただいまー!」
少女「いってきまーす!」
少女「Deemo、ただいまー!!」
Deemo(これでは今までと変わらぬ。私の平穏はどこへ)
仮面娘(樹の成長も止まったし、なんだかよく分からないわね)
Deemo(かめんこだって、最初の頃は思わせぶりな台詞ばかり言ってただろう)
仮面娘(あれはね。中二病よ)
Deemo(中二病)
- 5 : ◆.lH3oJafbkIO 2015/05/18(月) 11:55:44.06 ID:CFVXIY5Yo
- 少女「Deemo! あっちの世界からタイ焼き買ってきたよ!」
Deemo(そんなおつかいに行くノリで)
仮面娘「食べていい?」
少女「あっ、仮面の娘! あなた白いから白あん! Deemoは黒いから黒あん!」
仮面娘「いただきます。はふはふ」
Deemo(あの天窓の向こうは、どんな世界が広がっているんだろう)モグモグ
仮面娘(直接聞いてみたら?)
Deemo(通訳して)
仮面娘「ねえあなた、Deemoが聞きたいことがあるって」
少女「もむもむ。ふぇ?」
仮面娘「あの窓の向こうには、もっとタイ焼きがあるのかって」
Deemo(違うから)
少女「あるよ! Deemo、今度一緒に行こう!!」
仮面娘「良かったわね、Deemo」
Deemo(あのう。はい)
- 6 : ◆.lH3oJafbkIO 2015/05/18(月) 11:57:42.72 ID:CFVXIY5Yo
- Deemo(つまり、意思の疎通の可否はこういう関係だ)
Deemo(思念) → 少女 ×
Deemo(思念) → 仮面娘 ○
少女(言語) → Deemo ○
少女(言語) → 仮面娘 ○
仮面娘(思念・言語) → Deemo ○
仮面娘(言語) → 少女 ○
Deemo(要するに、私が言葉を発せないだけだ)
仮面の娘(あら、私ってば超優秀)
Deemo(ずるいぞかめんこ)
少女「何それ! 何書いてるの?」 トタタタ
Deemo(そうだ。筆談という手があったか)
少女「何これー読めない! 何これー!」
Deemo(はい、そうでした)
仮面娘「これはね。結構いやらしいことが書かれてあるの。矢印が多いでしょ」
Deemo(頼むからやめてくれ)
- 15 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/19(火) 12:59:08.40 ID:Zxz3ca/To
- 【左の部屋・図書室】
Deemo(ところで仮面子)
仮面娘(何。かめんこって呼ぶのやめて。何?)
Deemo(仮面子はどこから来て、いつからこの城にいたんだ?)
仮面娘(前も聞かなかったっけ)
Deemo(聞いたかもしれないが忘れた)
仮面娘(前も話したけど、気がついたらここで寝てたのよ。以上)
Deemo(ふむ。えっ、以上?)
仮面娘(私だって何も覚えてないの。ただし私にはただ一つ、使命がある)
Deemo(果たしてそれは)
仮面娘(素顔を誰にも見せないこと。そのための仮面よ)
Deemo(白地に黒い目鼻口がついただけの、シンプルで無表情なお面)
仮面娘(『オペラ座の怪人』で有名なマスクを、顔一面仕様にした感じかしら)
Deemo(怪しい人と書いて怪人。仮面子にぴったりだな)
仮面娘(怪人扱いのくくりなら、あなたの方が的確だけど)
- 16 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/19(火) 13:00:13.31 ID:Zxz3ca/To
- 少女「Deemo! 何読んでるの?」
Deemo(大したものは読んでないよ)
仮面娘「官能小説だそうよ」
Deemo(やめんか)
少女「かんのー? よく分かんない。じゃあ仮面の娘は、何読んでるの?」
仮面娘「官能小説よ」
Deemo(おい)
仮面娘「主にビーエルっていうジャンルのを読んでるの。興味ある?」
少女「うん!」
Deemo(これ以上この子を変な世界に巻き込むのはやめろ)
少女「でも私、あなたたちの読んでる本の文字が読めないの……」
仮面娘「それは残念ね。じゃあ――」
Deemo(内容を吹き込んだらダメだからな)
仮面娘「マンガの方で。そうね、こっちの方が分かりやすいわね」
Deemo(やーめーろ!)
- 17 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/19(火) 13:01:28.87 ID:Zxz3ca/To
- 少女「仮面の娘は、いつもここで何をしているの?」
仮面娘「私? この世界のことについて研究しているの」
少女「何か分かったことはある?」
仮面娘「どうなんだろう……。何とも言えないわね」
少女「そもそも、あなたは何者なの?」
仮面娘「いつの日か分かるかもね。フフフッ」
少女「ね。ちょっとその仮面取ってみせてよ」
仮面娘「嫌よ」
少女「半分だけでいいから」
仮面娘「じゃあ、あなたも脱いでみせて」
少女「えっ?」
仮面娘「私が恥ずかしい思いをするんだから、あなたも同じことやらなきゃでしょ」
少女「え~」
仮面娘「ほら。下着姿でいいから!」
Deemo(よくないから)チョップ
- 18 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/19(火) 13:02:18.84 ID:Zxz3ca/To
- ――
少女「……」 ペラ…
Deemo(読める本もあるのか)
Deemo(久々にゆっくり読書できそうだ)ペラ…
仮面娘「……」 カタカタ
少女「……」 ペラ…
Deemo(……) ペラ…
仮面娘「……」 カタカタ
Deemo(ちょっと待って。カタカタって何)
仮面娘(えっ? ネットサーフィン)
Deemo(えっ?)
仮面娘(何よ)
Deemo(何よって。ここ古城だから回線もくそも)
少女「そうだDeemo、ピアノを聴かせて! 広間に行こ!!」 グイグイ
Deemo(あーんもうよく分からん) ズルズル
- 19 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/19(火) 13:04:53.37 ID:Zxz3ca/To
- 【中央の部屋・広間】
少女「Deemo! さっきの本で読んだの!」
少女「登場人物の背中に大きな翼が生えて、青空に羽ばたくの!」
仮面娘(背中に翼……最近だとペダルかしら。グールの方? テニスもあるわね)
Deemo(黙ってなさい)
少女「だから前にも弾いてたあの、Deemoの背中に翼が生える曲弾いて!」
Deemo(えっ、背中に翼生えてたの?)モゾモゾ
仮面娘(よく生えるわ。とんだ育毛曲ね)
少女「ねっ、Deemo!!」
Deemo(ひどい前フリのせいで弾きづらいな)
『♪Wings of piano』
https://www.youtube.com/watch?v=7DhiOubbBTo
少女「きれいな曲! とても良かったわ!」
仮面娘「途中、青○テ○マ成分あるわよね。あと最後の締めのパートは賛否両論」
Deemo(ね、背中大丈夫? 何も生えてない?)モゾモゾ - 31 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/20(水) 12:49:51.63 ID:CHy43dPuo
- ――
【中央の部屋・広間】
少女「Deemoー! 見て見てー!」
Deemo(うおっ。なんだこれは)
仮面娘(あの子が座ってるのはアイドル台座)
仮面娘(アイドルがコンサートする時、演出のために天井から降りてくることがあるでしょ。それよ)
仮面娘(二本の金属棒で吊るされてるから、ちょうどブランコみたいね)
Deemo(じゃああの、バカでかい砂時計は)
仮面娘(そうよ。巨大砂時計よ)
仮面娘(あの中に人を入れて、『時間内に助けてやらないと砂に溺れるぞ』ごっこをするの)
Deemo(へえ……)
Deemo(で、そのアイドル台座と巨大砂時計が、なんで広間にあるんだ)
仮面娘(それは私が通販で買ったからよ)
Deemo(えっ?)
仮面娘(Amaz○nで)
Deemo(Amaz○n)
- 32 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/20(水) 12:51:14.99 ID:CHy43dPuo
- 少女「わーい!」 スススー スススー
Deemo(あの台座どうやって上下に動いてるんだ)
Deemo(じゃなくて仮面子。これらの商品は一体どこから届いたんだ)
仮面娘(どこからってAmaz○nからよ)
Deemo(いやいや、この城のどこから入ってきたの)
仮面娘(そりゃあ、天窓しかないわ)
Deemo(えっ?)
仮面娘(あそこから段ボールが届いたの。サインもしたし)
Deemo(天窓ってあそこから? あの子が最初に落ちてきた天窓から?)
仮面娘(そこ以外にある?)
Deemo(だってまずサイズが)
仮面娘(部品ごとに送られてきたの。だからほら、段ボールもたくさん)
Deemo(ええ……ちょっと待って。何がどうなってるの)
仮面娘(見ての通りよ。何もおかしくないわ)
Deemo(いやあこれはおかしいでしょう)
- 33 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/20(水) 12:53:29.91 ID:CHy43dPuo
- Deemo(段ボールの控え用紙は……『届け先:Deemoの城 受取人:仮面の娘様』)
Deemo(なんでこんな雑な住所で届くんだ)
仮面娘(だってDeemoの城ってここしかないじゃない)
Deemo(あっそうか……いやいや、おかしいでしょ)
仮面娘(私ね。最近ネット通販にハマってて、色々注文してるの)
Deemo(どこからお金出してるの)
仮面娘(もちろんここ、Deemo城の経費からよ)
Deemo(はっ? なに勝手にうちのお金使ってるの!?)
仮面娘(大丈夫よ。クーリング・オフで返品すればいいから)
仮面娘(ひとしきり楽しんだら、梱包して返せばいい。お金も返ってくるわ)
Deemo(こういうのって一度開封したものは、原則返品できないんじゃなかったっけ)
仮面娘(えっ? そんなはず)
Deemo(第一、通信販売って購入前に検討や判断ができるから、クーリング・オフの対象外じゃ)
仮面娘(……。さすがDeemo、お城の会計が絡むと詳しいのね。見直したわ)
Deemo(待て仮面子。待て。どこ行く)
- 34 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/20(水) 12:59:36.19 ID:CHy43dPuo
- Deemo(段ボールの控え用紙によると……なんて額!)
Deemo(ただでさえ城の維持費に貯金使ってるのに、仮面子め)
Deemo(……なんて額! 泣けてくる)
Deemo(ピアノを弾いて気を紛らわそう)
少女「あっ! Deemo! ピアノを弾くのね!」
少女「……? Deemo、泣いてるの?」
少女「Cry? Cry?」
『♪Utopiosphere』
https://www.youtube.com/watch?v=GuKuSXFId44
Deemo(ふう)
少女「素敵な曲。私、この曲のピアノのリズム、大好き!」
仮面娘「ちなみに最初のセリフの歌詞は『Cry?』て聞こえるけど『To night?』が正解」
仮面娘「歌い手は『Mili』というグループの『モモカ(momocashew)』さんよ」
仮面娘「よくカナダ人と間違えられるけど、カナダ『在住』ね。一応、外国人らしいわ」
少女「ふーん」
Deemo(見つけたぞ仮面子)
仮面娘「きゃー」 サササッ
- 35 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/20(水) 13:00:49.28 ID:CHy43dPuo
- 少女「さっきの曲、途中で変な鳴き声が混じってたけど、あれは何なのかしら」
仮面娘「これのこと?」ギュッ
猫の人形『ふぇええええwwwww』
少女「何ソレー!」
仮面娘「猫の人形よ。ここ押すと鳴き声が出るの」ギュッ ギュッ
猫の人形『ふぇええええwwwwwwふぇええええwwwwww』
少女「変な人形! それに私、猫はあんまり好きじゃないの」
仮面娘「あらそう、残念ね。せっかく通販で買ったのに」
Deemo(通販がなんだって)
仮面娘(げげっ、Deemo!)
Deemo(台座や砂時計の他にこんなしょうもない人形まで買って)
Deemo(こうなったら図書室のパソコンは没収だな)
仮面娘「だめよ! それだけはダメ!!」
少女「? Deemoはなんて言ってるの?」
仮面娘「もうピアノはやめてこげぱんになりたいって!」
少女「ええDeemo! ピアノやめちゃダメだよ!!」
Deemo(話をややこしくするな!)
- 46 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/24(日) 02:05:14.88 ID:LZMs5jkQo
- ――
Deemo(夜空)
Deemo(頭上一面に広がる、思わず吸い込まれてしまいそうなほど広い星空)
Deemo(深い藍色を背景に、宝石をばらまいたような星々のまたたき)
Deemo(西の空には、主のように煌々と存在を際立たせる三日月)
Deemo(端の果てまで続く、我々を包み込むような優しい星空――)
少女「きれい……」
Deemo(が)
Deemo(なぜ広間に広がっているんだ)
仮面娘「プラネタリウムよ」
Deemo(なに。なんだって)
仮面娘「プラネタリウム。光学式星空投影機」
Deemo(いくらしたの。ここ結構広いのに、天井いっぱい広がってるんだけど)
仮面娘「ね。綺麗でしょう」
- 47 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/24(日) 02:06:34.88 ID:LZMs5jkQo
- 少女「ねえ、ねえ! あの一番光ってる星は何?」
仮面娘「あれは……ほら、あれよ。一等星よ」
少女「じゃあ、あの青っぽいのは?」
仮面娘「それはほら、あれよ。一等星だわ」
少女「いっとうせいってたくさんあるのね」
仮面娘「そのようね」
少女「きれい。なんだか夢を見てるみたい」
仮面娘「神秘的よね。ずっと見てて飽きないわ」
少女「これ、あなたが作ってくれたの?」
仮面娘「まあね」
少女「ありがとう!」
仮面娘「フフッ、どういたしまして」
Deemo(あのう、カメンコ=サン。いま領収を確認したんですが)
Deemo(あのちょっとシャレにならない額になっているんですが)
- 48 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/24(日) 02:08:04.46 ID:LZMs5jkQo
- 仮面娘(大体ね)
仮面娘(この城の維持費って言ったって、どこで決済してるというの)
Deemo(えっ逆ギレ風味)
仮面娘(そもそも、ひねもすピアノ、ピアノばかり弾いてる以上は)
仮面娘(有り余る財産があるはずでしょう。それともどこからか補助金でも出てるの?)
Deemo(Ray○rkさんだよ)
仮面娘(えっ)
Deemo(この世界を作った組織、とでも言えばいいのかな)
仮面娘(ちょっと何言ってるか分からない)
Deemo(とにかくね。無駄な浪費はお城の会計に関わるからやめて欲しいのだ)
仮面娘(だからぁ、その維持費はどこにどうやって支払われてるというの?)
Deemo(Ray○rkさんだよ)
仮面娘(なんでよ!)
Deemo(とーにかく、ここには減る数字があって、なくなるとお城が立ちゆかなくなっちゃうの!)
仮面娘(ほんとはあなただってよく分かってないんでしょ!)
Deemo(なにおう!)
- 49 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/24(日) 02:10:51.04 ID:LZMs5jkQo
- 少女「はぁ……Deemo、夜空がきれいだね」
Deemo(そうだね)
Deemo(せめて無駄遣いが無駄にならないよう、存分に満喫してくれ)
仮面娘「ま。風情がないわね」
Deemo(誰のせいだと思ってるんだね)
少女「Deemoはなんて言ってるの?」
仮面娘「そうね。空を見るよりピアノが弾きたいって言ってるみたい」
少女「ほんと!? じゃあDeemo、この景色にぴったりなの弾いてよ!」
Deemo(こうなるから、困ったら誤訳にピアノを持ち出すのやめてくれない?)
仮面娘「分かってて言ってるに決まってるじゃない」
Deemo(こんのー)
少女「ね、Deemo!!」
Deemo(はい)
『♪Reflection (Mirror Night)』
https://www.youtube.com/watch?v=tOb640y0ImQ
- 50 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/24(日) 02:12:10.66 ID:LZMs5jkQo
- 少女「きれいな旋律……何かを訴えかけてくるような曲ね」
仮面娘「まるで身体が夜空の一部になって、胸に手をやりたくなる感じね」
Deemo(イラストのまんまやん)
少女「ふああ……なんだか眠くなってきちゃった」
仮面娘「そうね。今日はもう寝ましょう」
Deemo(こら待て。仮面子はちゃんと『これ』片付けていけ)
仮面娘(ええっ、せっかく設置したのに)
Deemo(勝手に付ける方が悪い。ほら、どこに付けたんだ)
仮面娘(天窓)
Deemo(とんでもないトコに訳わからんもん付けるな)
仮面娘(また木登りするのめんどくさい。それに危ない)
Deemo(いいからGO。落ちたら下で受け止めてあげるから)
仮面娘(Deemo……やさしいのね……)
Deemo(それあんたのセリフじゃないから)
Deemo(――ん?)
少女「スー……スー……」Zzz
Deemo(いつの間にか寝てる。では私もそろそろ寝るとするか)
Deemo(よいしょっと)スッ スタ スタ スタ…
仮面娘「アアァーッ」 ベチャッ
- 54 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/27(水) 13:03:37.04 ID:2MeMBAlZo
- ――
少女「Deemo! おはよう!」
Deemo(おはよう)
少女「仮面の娘は?」
Deemo(まだ寝てるようだ。珍しいことではない)
少女「まだ寝てるの? お寝坊さんね!」
Deemo(いつもパソコンで遅くまで何かやってるみたいだからな)
少女「じゃあDeemo、今日は私が朝ごはん作ってあげる!」
Deemo(えっ? ごはん作れるの?)
少女「待ってて、すぐ作ってくるから!」ダダダダ
Deemo(ふむ。いつも私がフライパン握ってたが、たまにはこういう身分もいいな)
少女「できたわ!」ダダダダ
Deemo(え、もう?)
少女「たまごかけごはんよ!」 コトン
Deemo(あ。はい)
少女「あっ、たくあんも持ってくるね!」ダダダダ
Deemo(あの……おはし……)
- 55 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/27(水) 13:04:29.01 ID:2MeMBAlZo
- 仮面娘「ふああ……」
Deemo(あ、かめんこ。おそよう)
仮面娘(朝も昼も関係ないでしょ)
Deemo(そんなことない、時計があるから時刻は分かる)
仮面娘(窓がないから、昼も夜も分からないじゃない)
Deemo(天窓が……あそこはいつも光ってるか)
Deemo(まぁいい、あの子が『おはよう』と言えば朝なのだ)
仮面娘(そういえば姿が見えないわね)
Deemo(いま料理を作ってくれている。目玉焼きだ)
ボムッ
少女「キャー!」 ドタバタ
少女「Deemo大変! 大火事よ!!」
Deemo(そんな! まだ何の保険も入ってないのに!)ダダッ
仮面娘(目玉焼きひとつで、お城の運営も右往左往ね)
少女「キャーキャー! Deemo、早く来てー!」>▽<
Deemo(こら喜ぶな!)
- 56 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/27(水) 13:05:41.56 ID:2MeMBAlZo
- ――
少女「どうぞ」コトン
仮面娘「ありがとう。でも何、この黒いかたまり」
少女「目玉焼きよ!」
仮面娘「そう、ありがとう。でもいま私、おなかいっぱいだから」ス…
Deemo(当たり前のように皿をこっちに寄せるな!)
少女「じゃあDeemo、どうぞ!」
Deemo(うう。いただきます)
仮面娘「Deemo……優しいのね……」
少女「仮面の娘は、お寝坊さんなのね。いつも何してるの?」
仮面娘「そりゃあ、ネッ――ちょっと待って。寝坊寝坊っていうけどね」
仮面娘「どうして朝だの夜だの分かるのよ。この空間に時間なんてないでしょ」
少女「えっ? いま、朝よ」
仮面娘「そんなの、どうやって分かるのよ!」
少女「だって朝だもの。ねっ、Deemo」
Deemo(う……うむ……)コトン
少女「わあ、きれいに食べたのね。まだお代わりあるから!」カチャ コトン!
- 57 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/27(水) 13:06:59.99 ID:2MeMBAlZo
- 仮面娘「つまりね」
仮面娘「今が朝であることを証明できない以上、私が寝坊呼ばわりされる謂れはないの!」
少女「だって時計があるじゃない」
仮面娘「あんなの飾りです! 黒い人には、それが分からんのですよ」
Deemo(でも昨日寝たのが11時ぐらいでしょ。で、いま8時)
Deemo(ほらみろ、やっぱり朝じゃないか)
仮面娘「朝寝て夜起きてる可能性だってあるじゃない!」
Deemo(アナログ時計のつらいところだな)
少女「だって私まだ子供だから、そんな時間に眠くなるのって変じゃない?」
仮面娘「きー! 都合のいい時だけ子供ぶるなんて悪い子ね!」
少女「Deemo……仮面の娘はいつも私につらくあたるわ」
Deemo(このタイミングでそれ言われても)
仮面娘「それもこれも、全部あの時計がいけないんだわ!」
仮面娘「ちょっとあの時計の針抜いてくる!」ダッ
Deemo(やーめーろ! やーめーあっ、あいつ本気だ! ちょっやめ、やめろーっ!)ダッ
- 58 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/27(水) 13:08:48.72 ID:2MeMBAlZo
- ――
Deemo(おいこら。本当に取れちゃったんだが)
仮面娘「もう知らないわ、ぷんぷん」
少女「仮面の娘って、何をそんなに怒ってるの?」
Deemo(ニートってな。改めて寝坊扱いされると、意外と不機嫌になるもんなんだよ)
仮面娘「勝手なこと言わないで!」
Deemo(勝手なことしたのはそっちでしょ! この時計の針、どうやってつければいいんだ)
仮面娘「知らなーい!」スタスタスタスタ
Deemo(こらー! 図書室に引きこもるなー!)
少女「ねっ、Deemo!」
少女「気を取り直して、そろそろピアノ弾いてよ!」
Deemo(ええーもう。この針どうにかしたいのに……)
『♪Reverse - Parallel Universe』
https://www.youtube.com/watch?v=1bG6agmp5mE
少女「なんだか……別世界をイメージした曲みたい」
少女「盛り上がるところも多いけど、途中、もの寂しい部分もあるのね」
仮面娘「この曲、最初は一番短い曲だったのに、アプデで改編されて1分も伸びたのよね」ヌッ
Deemo(おわ! いきなり帰ってくるな!)
- 67 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/30(土) 03:04:32.13 ID:2soe8OTQo
- ――
仮面娘(ついに来たわね、アップデート)
Deemo(何だそれは。またヘンなの頼んだんじゃないだろうな)
仮面娘(何か聞いてないの? お城の責任者なんでしょ)
Deemo(さあ。責任者といっても名ばかりだし)
Deemo(城のためにすることはといっても、私はピアノを弾くことしかできない)
仮面娘(ピアノとお城の運営と何か関係があるの?)
Deemo(基本的に弾けば弾くほど支援金が増える)
仮面娘(なにそれ! そうだったの!? 初耳よ!!)
仮面娘(じゃあさっそく弾きましょう! やれ弾きましょう! それ弾きましょう!)
Deemo(無闇に弾けばいいってもんじゃない。本気で綺麗にチャーミングに弾かないと意味がないのだ)
仮面娘(いいじゃない! よく分からないけどチャーミングな部分は私が担当するから!)
Deemo(なに、誰がチャーミングって?)
少女「Deemo~! ちょっと来て~!」
- 68 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/30(土) 03:06:06.64 ID:2soe8OTQo
- 【右の部屋・窓の部屋】
少女「ねえこれ見て!」↓
[廊下の絵]
Deemo(↑だね。前からあるけど。これがどうかしたの?)
仮面娘「あら。でも、いつも見てる感じと何か違うわね」
少女「見て……光ってる!」
Deemo(そう? 窓の光が反射してるだけじゃないのか?)
少女「この絵、まるで中へ入れそう……」
Deemo(絵に『中の世界』なんてないよ。ファンタジーやメルヘンじゃないんだから)
仮面娘(あなたその成りでよくそんなセリフが言えるわね)
少女「まるで中に……」ス…
『ふぇええええwwwww』
少女「きゃあ!?」
Deemo(うわびっくりした! なんだなんだ!?)
仮面娘「あ。この間の猫の人形。こんなとこに転がってたのね」
Deemo(さっさと片付けなさい!)
- 69 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/30(土) 03:07:12.61 ID:2soe8OTQo
- 少女「――Deemo! 見て!!」スー…
Deemo(うわあ!? 絵の中に入れる!?)
仮面娘「あなたが一番驚いてどうするの」
Deemo(だ、だってこれ前から……ええーうそー?)
少女「どこに続いてるのかしら? 行ってみるね!」
Deemo(あ、危ないからやめといたほうが!)
仮面娘「Deemoは一緒に探検しようって言ってるわ」
少女「ほんと!? じゃあDeemo、いこ!」グイッ
Deemo(言ってない! ちょ、ちょっと、お城のオーナーに連絡しなきゃ)
少女「うわあ、ちょっと暗いねー」
少女「Deemo! 先に行ってよ!」グイグイ
Deemo(あ、待って待って、実はこういうの苦手で……)
仮面娘(ここで種明かし。実はこの通路はもともと存在してましたが)
仮面娘(私が買った通販アイテム『ニンジャ屋敷セット』一式で巧妙に――)
Deemo(お前の仕業だったんかい!)
- 70 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/30(土) 03:08:14.22 ID:2soe8OTQo
- 【絵の奥・らせん階段】
少女「廊下の奥は……階段だわ。下に続いている」
Deemo(地下室? だ、大丈夫なのかね)
仮面娘「らせん階段――といっても、一周分の長さしかないわね」
Deemo(ここの通路のこと知ってたんじゃなかったのか)
仮面娘(知ってたけど来るのは初めてよ)
Deemo(来たこともない場所を勝手に封印するな!)
少女「なんだか陰気なところ……板は軋んでるし、クモの巣も張ってる」
Deemo(だだだ大丈夫だ。何かあっても私が君を守ってみせる)
仮面娘「ふーん。私は?」
Deemo(かめんこは……ほっといても自力で何とかしそうだし)
仮面娘「まっ。どういう了見よ!」
少女「Deemoはなんて?」
仮面娘「あなたのこと、女性として愛してるって」
少女「えっ? えっ??」
Deemo(やめんかー!)
- 71 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/05/30(土) 03:10:46.18 ID:2soe8OTQo
- ガチャ
【地下・広間】
少女「わあ! 急に開けたところに出たね」
Deemo(なんだここは知らないぞ。まるで意味が分からんぞ)
仮面娘「ほんのり明るくて湿潤で、あちこち茨が生えてる。まるでナ○シカの――」
Deemo(グランドピアノだ。こんなところにもあったのか)
少女「Deemo!」
Deemo(ああ。新譜を試してみよう)
『♪Suspenseful Third Day』
https://www.youtube.com/watch?v=LgUYY7Mqgbw
少女「独特なテンポね。ちょっと哀しげだけど、きれいな調べだわ」
Deemo(『止まっていた脈動はまた始まる』……か)
仮面娘「? 今何か音がしたような」
少女「そういえば、横から水の流れる音が聞こえる」
仮面娘「トイレだわ!!」
Deemo(るさい) チョップ
- 77 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/06/02(火) 03:07:29.85 ID:jjI1tWKko
- ――
Deemo(かめんこ)
仮面娘(何? ごめんなさい)
Deemo(まだ何も言ってない)
仮面娘(またどーせ怒られると思って先に謝っていくスタイル)
Deemo(そーゆーことするから怒られるの!)
仮面娘(それで用件は? いま掲示板巡回で忙しいの)カチカチ
Deemo(てーいっ!)
ブチッ
仮面娘「あ」
仮面娘「ああああーっ! せっかくまだ途中だったのに!!」
Deemo(いますぐみんなを集めてきてくれ)
Deemo(大事な……とても大事な話があるんだ)
仮面娘(ま、内臓バッテリーで2時間もつからいいんだけど)カチカチ
Deemo(大事な話があるからみんなを集めてきてくれ!!)パタン!!
- 78 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/06/02(火) 03:14:02.29 ID:jjI1tWKko
- 仮面娘「集めてきたわよ」
少女「Deemo、大事なお話って?」
猫の人形『ふぇええええwwwwww』
Deemo(みんなといっても3人か……なんか変なのも混じってるがまぁいい)
Deemo(話というのは、君の今後の処遇だ)ス…
少女「え、何? 私? 指さしてるけど」
Deemo(君はちょくちょく上の天窓から外の世界へ飛び出しているが)
Deemo(もう……帰ってこなくていい)
少女「何? Deemoはなんて言ってるの?」
仮面娘「いまから指先から蝶々を出してみせますって」
Deemo(かめんこ! ……頼むよ。正しく伝えてくれ)
仮面娘(……)
少女「何? 手品? 見たい!!」
仮面娘「やっぱり違ったみたい……。まぁ、要するに……アレよ」
少女「アレ?」
仮面娘「タイ焼き」
猫の人形『ふぇええええwwwwww』
少女「タイ焼き!?」
Deemo(タイ焼きじゃない! それうるさい!)
- 79 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/06/02(火) 03:15:12.42 ID:jjI1tWKko
- Deemo(君は元々この世界の住人じゃないんだ)
Deemo(外の世界に帰って……そこに留まってほしい)
Deemo(ここでの生活を好んでいるのは分かる。でも)
Deemo(ここにいては君は前に進めない。成長もできない)
Deemo(別れが哀しいのは同じだけれど、この出会いは永遠じゃないんだ)
Deemo(分かってくれるね?)
仮面娘「……」
少女「……」
Deemo(分かった?)
仮面娘「どう? 最近のコスプレカタログって充実してるでしょ」
少女「私この着物がいい! あ、でもライオンさんの気ぐるみもかわいいな」
仮面娘「基本のセーラー服は抑えておきたいわね……あ、この天使コスもマニアックでそそるわ!」
Deemo(ぬがーっ!)ガシッ ポ~イッ
少女「あっ!」
仮面娘「あぁ!!」
猫の人形『ふぇええええwwwwwww』
Deemo(いいかい。もう一回話すから、具体的にきっかりはっきりたっぷり通訳してくれかめんこ)
- 80 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/06/02(火) 03:17:11.01 ID:jjI1tWKko
- ――
少女「そんな……私いやだよ! Deemoと別れるなんて!」
Deemo(うん。でも仕方ないんだ)
少女「どうしていきなりそんなこと言うの? 今までずっと一緒だったじゃない!」
Deemo(そろそろ頃合いだと思ってね。いつ切り出そうか迷ってたんだ)
少女「いや、いや、Deemoと離れるなんて絶対やだ!」ギュッ
Deemo(大丈夫……大丈夫だよ)
Deemo(君は強い子だから、一人でも大丈夫だ)ナデナデ
少女「うう……Deemo……」
Deemo(……)
少女「……また会える?」
Deemo(…………)
Deemo(……ああ。きっと会えるさ。きっと)
Deemo(よし、最後に一曲弾こう。きっともう一度会える、約束の歌を)
少女「ピアノを弾くの? Deemo」
少女「待って……仮面の娘も呼んでくる」ト ト ト ト……
Deemo(かめんこの奴、飽きたら即行で引き篭りおって……)
- 81 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/06/02(火) 03:18:48.61 ID:jjI1tWKko
- ――
『♪YUBIKIRI-GENMAN』
https://www.youtube.com/watch?v=WS6kBRrpd04
仮面娘(さすが、外人さんが日本語を歌うと、また違った味わい深さがあるわね)
Deemo(うん。ところで、この歌はいつもどこから流れてきてるんだろうね)
仮面娘(え? そんなの私が歌ってるに決まってるじゃない)
Deemo(えっ嘘!)
仮面娘(嘘よ)
Deemo(だよね)
少女「……」グスッ
少女「うわああん、Deemo~!!」 ギュッ
Deemo(よしよし)
仮面娘(私にもなでなでしてよ)
Deemo(だーめ。 嘘だ。また今度な)
少女「……ひっく……Deemo……」
Deemo(よしよし。……それじゃあ)
Deemo(元の世界にお帰り)
少女「……」
少女「……うん……」
- 82 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/06/02(火) 03:20:02.86 ID:jjI1tWKko
- ――
少女「じゃあね、Deemo!」
Deemo(うん)
少女「またきっと会いに来るからね!」
Deemo(いや、もう帰ってきちゃだめだよ)
少女「絶対だからね!」
Deemo(いや、だからね。困ったな)
少女「絶対の、絶対だからね!!」
Deemo(えーと、かめんこ頼むよ)
仮面娘「Deemoが、さようならって!」
少女「うん、分かってる! さようなら!!」
Deemo(ええちょ、ええ~)
少女「またね!!」
Deemo(うん……まぁなんでもいいや)
Deemo(それじゃあ、さようなら!!)
少女「さようならーっ!!」
仮面娘「さようなら~!」
猫の人形『ふぇえええええええwwwwww』
Deemo(それ手動だよね。いつも変なタイミングで鳴らすのやめておくれ)
- 83 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/06/02(火) 03:21:37.12 ID:jjI1tWKko
- ――――――――――――――――――――
Deemo(……さて)
Deemo( 改 築 だ ! )
仮面娘(何?)
Deemo(かめんこは図書室に引きこもっているがいい)
Deemo(これからこの城は、ものすごい大改造される手筈になっているのだ)
仮面娘(なんなの。どういうことよ。どうなのよ)
Deemo(この間のアップデート? に伴い、この城に大がかりな仕掛けをセットするそうなんだ)
Deemo(その際、あの子に見られるとまずいらしいんだよ、色々と)
仮面娘(はぁん。やっぱりそういうことだったのね)
Deemo(ほらしっし! いったいった!)
仮面娘(嫌よ。何がセットされるのか、しっかり見届けてあげるわ)
Deemo(いいから部屋にこもりなさい! ねえって。ほら!)
Deemo(ちょっ……ちょっとほらさ、もうすぐ業者さん来るから!)
仮面娘「……」(一言もしゃべらずに木を見つめている)
Deemo(だーっもう!! なんでいつも都合悪いときほど居座るんだ!)
猫の人形『ふぇえええwwwww』
Deemo(それももういいから!)
ガチャン!
少女「Deemo!! 会いに来たよーっ!!」 ヒュルルルル~
Deemo(早いよ!!) ストン
END
- 84 : ◆K0BSY2PsH3JV 2015/06/02(火) 03:22:53.10 ID:jjI1tWKko
- 唐突ですがこれで終わりとさせて頂きます。
先日2.0Verのエンディングを観てしまったのですが、何というか、
もしSSを続けるとしたら、ネタバレ全開で書きたくなってしまいまして
機会があればしばらく潜伏期間を置いた後に、今度は完全なネタバレで書こうと思います
ここまでお付き合い頂きありがとうございました。では。
おまけ
『♪YUBIKIRI-GENMAN』Full
https://www.youtube.com/watch?v=AN72_SVbETA

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