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美少女「うわぁぁーーん!!俺君を殺しちゃったぁ!!」
- 1 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 19:55:34.399 ID:GlG9sE6j0.net
- ――グサッ!!!
美少女「はぁ……はぁ……」
俺「……君か」
美少女「……そうよ。……ごめんね」
美少女「俺君は……この世に存在してはいけない人間なの……」
俺「……」
美少女「ごめんね……ごめんね……。」
美少女「さようなら……大好きだった俺君……」
俺「……」
――ガクッ
美少女「……」
ポタッ…ポタッ……
美少女「うっ……。うっ……」
美少女「うわぁぁーーん!!俺君を殺しちゃったぁ!!」
- 6 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 19:59:52.352 ID:GlG9sE6j0.net
- 翌日の学校
美少女(昨日、私は大好きな俺君を、持っていたナイフで刺殺してしまった……)
美少女(暗殺命令を受けて潜入した高校で、好きになった男の子が、まさかターゲットだったなんて……)
美少女(あんまりだわ……。でも、組織の命令は絶対)
美少女「うぅ……。うぅ……っ!」ポタポタ
クラスメイツ「ちょ、美少女さんどうしたの!?何で泣いてるの!?」
クラスメイツ「どこか痛いの!?それとも誰かに酷いこと言われた!?」
美少女「違うの……。違うのよ……」
美少女「大切な人が……、いなくなってしまったの……」
クラスメイツ「……」
美少女「ひぐっ、えぐっ……。ごめんね……俺君……」
クラスメイツ「……」
クラスメイツ「なぁーんだ!そういうことか!」ドヤッ
美少女「……え?」 - 7 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:03:32.534 ID:GlG9sE6j0.net
- クラスメイツ「おい俺!お前美少女ちゃんと喧嘩したろ!」
クラスメイツ「美少女ちゃん泣いてんぞ!男なら先に謝れよ!」
クラスメイツ「そうよそうよー!どうせ俺君が悪いんでしょ!」
美少女「み、みんな何言って……」
クラスメイツ「なんとか言ったらどうなんだよー!俺!」
俺「……静かにしてくれないか。埃が立つ」
美少女(う、嘘!!!俺君!!!何で学校に!!??) - 10 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:08:37.797 ID:GlG9sE6j0.net
- クラスメイツ「ったく、相変わらず愛想ねーのな!」
クラスメイツ「ほんと、二人付き合ってるのがいまだに信じられないよ」
クラスメイツ「あ、でも俺君イケメンだし、美少女ちゃん可愛いし、お似合いじゃない?」
クラスメイツ「それにぶっきらぼうな俺君と健気な性格の美少女ちゃんも案外あうと思うけどなー」
俺(やれやれ、またか……)
美少女「う……嘘よ!だって俺君は昨日!私にナイフで突き刺されて、出血多量でっ……!」
クラスメイツ「はぁ?何言ってんの美少女さん。美少女さんがそんなことするはずないべ」
クラスメイツ「あー!わかった!美少女さん悪い夢を見てたのね!」
クラスメイツ「お、そうだ!それだよ!大丈夫だよ美少女さん!もう夢は終わったんだよ!」
美少女「違う!あれは夢なんかじゃ……」 - 12 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:12:37.940 ID:GlG9sE6j0.net
- クラスメイツ「ったくよー、俺聞いてっか?そんな風にぶすっとしてるから、美少女さんは不満がたまって変な夢にうなされてるんだぜ?」
クラスメイツ「ちっとは彼女のこと大切にしたらどうなんだこの幸せ者が!」
ソウダソウダー!ヤサシクシテアゲロー!ナンナラワタシトモツキアッテー!
俺(……静かに読書もさせてもらえないのか)
俺(しかたない……)
スタッ!テクテク
クラスメイツ「お、俺がこっち来たぞ!」
俺「美少女」
美少女「ひゃっ、ひゃいっ!」
俺「……」
……チュッ
クラスメイツ「!!!!!!」
美少女「~~~!!!!!??!?!?!?」////// - 15 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:16:56.247 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「……これで満足か?」
スタスタ……
クラスメイツ「……お、おぉぉぉおおおおお!!!」
クラスメイツ「キャーーー!!!」///
クラスメイツ「俺君が美少女ちゃんにキスしたぞ!!!」
クラスメイツ「こんな公衆の面前で!!!しかもクールに決めたわ!!!」
クラスメイツ「ったくよぉ!嫉妬する気が失せるぐらいかっこいいぜ俺のやろう!!」
ヒューヒュー!!
美少女「お、お、俺君……」//////
美少女(だめ、とろけちゃいそう……)
美少女(あぁ、私やっぱり俺君が好きだ……)
美少女(……でも、ダメなの。俺君はいずれ世界を滅ぼしてしまう)
美少女(だから、私が……。私がやらないと……!)
美少女(今度こそ、確実に、俺君を仕留めるわ……) - 16 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:20:17.370 ID:GlG9sE6j0.net
- 昼休み 屋上
美少女「はいっ!俺君あーん!」
俺「……」
美少女「俺君あーんったら!あーん!」
俺「……」
ペラッ
美少女「もう!俺君ったら!頑張って作ったんだから少しぐらい食べてよぉ!本なんておいてさ!」
俺「……」
ヒョイッ
美少女「あ!手づかみなんていけません!私が食べさせてあげるから」
俺(やれやれ、面倒な女だ)
俺「……うまいな、これ」
美少女「きゅん!!!」//////
美少女「……も、もぅ!」
俺(……よし、静かになった) - 18 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:26:19.764 ID:GlG9sE6j0.net
- キーンコーンカーンコーン
美少女「そろそろもどろっか」
俺「……」
美少女「でもちょっといいかな?食後の俺君に見てもらいたいものがあるの」
美少女「この時間にしか見れない、特別な景色があるんだよ。ほら、あそこ」
美少女「あのフェンスの前に立って!ほらほら!はやく!」
俺(なんだ急に……)
美少女(……お別れよ俺君。フェンスにはあらかじめ細工をしておいた)
美少女(私が背中を押せば、簡単に俺君は地上へダイブね)
美少女(ごめんね俺君……。大好き……。大好きだけど……)
美少女(組織の言うことは絶対。それに俺君が殺人鬼になるところなんて見たくないの。だから――) - 20 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:29:41.641 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「……何もないけど?」
美少女「……さようなら、俺君」
ドンッ!!
俺「!!?」
ヒューーー……ドチャッ……。
美少女「……」
美少女(校舎のアスファルトに花が咲いている。真っ赤な鮮血で出来た、一輪の大きな花)
美少女(まぎれもない俺君の血……。俺君の死体……)
美少女(屋上からでもわかる。俺君は確実に死んでいるのだと)
美少女(やり遂げた……。私は今度こそやり遂げたのよ……。なのに、何で――)
ポロポロ
美少女「涙が……止まらない……」
美少女「うっ……うわぁぁあああああああ!!!!」
ガチャ!スタタタタタ!! - 22 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:32:46.752 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女(泣くな!泣くな私っ!!)
美少女(任務は成功したのよ!!世界はそれで救われた!!私は大切な世界を守ったっ!!!)
美少女(なのにどうして私は――。こんなにも悲しんでいるの?)
美少女(……簡単よ。そこに俺君がいないんだもの――っ!)
美少女「えぐっ!今は、そんな、ときじゃない!」
美少女「組織の、痕跡を、消さなければ!」
美少女「演じるの、演じるのよ私!」
ガラッ!
美少女「先生!大変です!俺君が屋上から転落して!フェンスがもろかったんですっ!!!」
クラスメイツ「……」
シーン……
ティーチャー「……それが遅刻のいいわけかね?」
美少女「え……?」
俺「……さーせん」ボソッ
美少女「お、俺君っ!!!???」 - 24 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:36:17.442 ID:GlG9sE6j0.net
- ティーチャー「まったく!二人そろって遅刻しただけでなく、教師にそんなしょーもない嘘つくなんて!」
ティーチャー「貴様らあれだろ?どうせ昼休みを利用して誰の目もつかないところで乳繰り合っていたんだろ!」
ティーチャー「全くもってうらやま……けしからん!!!」
美少女「違うんです!俺君が!俺君が本当に屋上から落ちて!!そうでしょ!?俺君!!」
俺(声でけーよ。耳いてぇ……)
俺「あー、寝てたんで前後の記憶ないっす。でも反省してまーす」
ヒソヒソ
クラスメイツ「おいどういうことだよ」
クラスメイツ「つまり、まとめると俺が寝てる隙に美少女ちゃんが一方的に乳繰って、恥ずかしさのあまり俺君を飛び下りたことにしようとしてる?」
美少女「ち、違うっ!いや確かに俺君が無防備に寝てたらもしかしたら横顔にチュって……って、あぁぁあああ!!!」 - 25 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:38:56.161 ID:GlG9sE6j0.net
- ヒューヒュー!!
クラスメイツ「おーい俺!寝てる時は気をつけろよ!!大事な唇を奪われちゃうぞ!!」
クラスメイツ「そして嫉妬で怒り狂う俺たちに屋上から放り投げられるぞ!」
クラスメイツ「キャー!美少女ちゃん大胆!」
クラスメイツ「うかうかしてたら私も狙っちゃうぞー!俺君の唇!」
美少女「みんな好き勝手に!って、最後行ったの誰ー!!?許さないんだからねそんなのっ!!」
ティーチャー「ええい!静かに!!静かにしたまえ!!」
俺(まったく、騒々しい……) - 26 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:41:26.783 ID:GlG9sE6j0.net
- クラスメイツ「そうだ!もうここでキスしちゃえよ!」
美少女「ちょっとなにいって――」
クラスメイツ「お前天才かよぉ!収拾つけるにはそれしかねーべ!」
クラスメイツ「はやくキスして!ここでキスして椎名林檎!」
クラスメイツ「俺君し~か♪みてないの~よ♪いますぐ~にここで~♪」
ティーチャー「キスしたまえ」
美少女「ちょっ!先生まで何を!」
キース!!キース!!キース!!
美少女(なによこれぇ!なんでこんなことになっちゃったのぉ!?)
俺「……」
美少女(……嘘!なにあの俺君の全てをあきらめたような目!)
美少女(まさか……まさか私っ……!)
美少女(またキスされちゃうのぉ~~!!!??)//////
俺「…………不快だ」ボソッ
一同「――えっ」 - 30 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:45:14.176 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「……」
美少女「お、俺君今なんて……?」
俺「安い愛だな。まわりに囃し立てられて、簡単にしてしまうキスなんて」
俺「ましてや好きでも何でもない女と」
美少女「!!??」グサッ!
俺「そんなお遊戯がお望みか?幼稚園かここは?」
シーン……
クラスメイツ「お、おい俺のやつどうしちゃったんだよ」
クラスメイツ「さすがに怒っちゃったかな?俺君だってキスの特別さを大事にしたいよね」
クラスメイツ「でも、好きでも何でもない女って……まさかまた喧嘩してるのかあいつら?」
クラスメイツ「みろよ、美少女ちゃん放心してんぜ」
美少女「………………」ボケー - 31 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:46:49.808 ID:GlG9sE6j0.net
- クラスメイツ「な、なんかごめんな。ちょっと調子こいたわ」
クラスメイツ「ごめんね下手な歌で……」
クラスメイツ「お、俺らが悪かったよ。授業再開しようぜ。なぁ先生」
ティーチャー「そ、そうだな。もう遅刻のことはいいから、二人とも席に着きなさい」
俺「ふん……(やっと静かになったか)」
テクテク
ティチャー「さぁ美少女君も……。美少女君?聞いとるのかね……?」
美少女「………………」ボケー
クラスメイツ「だめだ、完全に石化してやがる」 - 32 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:48:58.352 ID:GlG9sE6j0.net
- クラスメイツ「俺もうみてらんねぇよ……」
クラスメイツ「終わらせてくれ……こんな悪夢早く終わらせてくれ……」
ザワザワザワ……
俺(……まったく。仕方がないな)
テクテクテク
クラスメイツ「お、おい俺何する気だよ」
ファサッ―!
クラスメイツ「!!!??!?!?!?!」
美少女(魂が抜けているのかしら……体が軽いわ……)
美少女「……って!!なにこれ!!!??」
俺「……」
クラスメイツ「お、俺が美少女ちゃんを澄まし顔でお姫様だっこだぁぁあああああ!!!!!」
クラスメイツ「うぉぉおおおお!!!写メだ写メ!!!!」
カシャ!バチバチバチ!カシャ! - 33 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 20:51:10.384 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女(嘘……。私、俺君にお姫様抱っこされちゃってる……)
美少女(やだ……私重くないよね!?)
美少女(こんなに体密着されて、はずかしいよぉ……)
美少女(……でも俺君の熱い胸板、ごつごつしてるけどとても優しい……)//////
ストン
俺「君の席だ。自分で座れるか?」
美少女「う、うん……」プシュゥゥゥゥ
クラスメイツ「なんだよ俺のやつ、なんだかんだ美少女さんのこと大切にしてるのな」
クラスメイツ「雨降って、地固まったか。ちくしょう、悔しいけどお似合いだよお前ら」
ティチャー「そ、それでは授業を始めよう。ほらもう携帯はしまえ!教科書を開きたまえ!」
美少女(い、いまだに信じられないわ……なんていい夢見心地なの……!)
美少女(あぁ、もっと俺君に抱かれていたかった……)
美少女(って!違うでしょ!!私のバカバカバカ!!)
美少女(俺君は、確かに死んだはずなのに……!)
美少女(一体どうなっているの!!?) - 48 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:41:36.549 ID:GlG9sE6j0.net
- 放課後
美少女「おーれ君!一緒帰ろう?」
俺「……」
スタスタスタ
美少女「あ、ちょっと待ってよぉ!いいじゃん同じ方向なんだからさぁ!」
帰り道
俺「……」
テクテク ペラッ
美少女(もう、俺君ったら、歩きながらも本読んでる……)
美少女(私と話すのそんなにいや?っていうか普通に危ないよ俺君……)
美少女(にしても、あの不思議な体験は何だったんだろう……)
美少女(私は確かに俺君を殺害したはずなのに……)
美少女(でもナイフで刺した時も屋上から突き落とした時も、脈は計ってないし、遠目に確認していただけだ)
美少女(本当は仕留めそこなっていたのかもしれない) - 49 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:43:26.393 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女(……やめよう。せっかくこうして一緒に帰れてるんだから)
美少女(今は楽しんだっていいじゃない)
ブロロロロロ……ププー!!!
美少女(えっ!?何!?クラックション!!?あっ!?)
美少女「俺君待って!!!信号赤!!!!」
キキー!!ドガッシャァァ!!!
美少女(あっという間だった……。ちょっと考え事しているうちに……俺君が……)
美少女(4tトラックに轢かれてしまった……)
美少女「お、俺君!!大丈夫!!??」
美少女(って、大丈夫なはずないじゃない……。ここはスピードの乗る幹線道路)
美少女(俺君は歩行者信号が赤なのに横断した。トラックのスピードは軽く70は出ていた……)
美少女(あのくしゃって折れ曲がった肉塊が俺君だ……)
美少女「た、確かめなきゃ」 - 50 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:44:43.223 ID:GlG9sE6j0.net
- スッ……
美少女「脈は……ない……。呼吸は……そもそも口がない……」
美少女「間違いなく、死んでいる」
美少女「み、ミッションコンプリート……」
美少女「急いで組織に報告を……」
幼女「うわぁぁぁああん!!」
美少女(ん?あの幼女は何?体に擦り傷があるようだけど……?)
母「幼女!!ケガはない!!?」
幼女「えぇーん!痛いよー!!」 - 51 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:45:23.661 ID:GlG9sE6j0.net
- 母「馬鹿っ!!赤信号はわたっちゃダメだって、いつも言ってるのに!!」
通行人「……でも、あの青年が庇ってくれたおかげで、命は助かった」
美少女「……え?」
通行人「普通出来るか?あのスピードで、あの子を助けることも、自分が助かることも、俺には想像できやしない」
通行人「……俺も無理だ。なのに彼は飛び出した、何の躊躇もなく」
美少女「嘘……!」
通行人「彼の変わり果てた姿を見ろ。幼女の身代わりになって、あの姿だ」
通行人「なんて痛ましい……。でも間違いない……彼は英雄だ!!」
通行人「違いない……彼はヒーローだ!!」
通行人「本当に、惜しい人を無くした……」
ヒック……エック……
美少女(みんな……泣いてる……)
美少女(私は……最低だっ!!!)
スタッ! - 52 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:46:11.414 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女家
ガタガタガタガタ!
美少女(私はベッドにうずくまって震えている……)
美少女「う……。私は酷い!!俺君は、見ず知らずの他人のために命を投げ捨てた!!」
美少女「でも私は、自分のことしか考えてなかった!!」
美少女「何で脈なんかとってるのよ!!何がミッションコンプリートよ!!」
美少女「あの時私が!!自分のことだけじゃなくて、もっと周りが見れていたら!!」
美少女「事故は起きなかったかもしれないのに!!」
美少女「私が俺君を殺したんだわ!!」
美少女「う、うわぁぁああああ!!!」
美少女「あぁぁぁあああああああ!!!!」
美少女(私は枕に顔を押し付けて、叫ぶように泣いた)
美少女(どんなに泣いても……もう俺君は戻ってこないのに……) - 53 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:47:15.700 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女「……」
ピッ
エーツギノニュウスハ ドローンジケンノ……
ピッ
アシタノカントウチホウノオテンキハ……
ピッ
アパーム!タマモッテコイ!アパーム!
美少女「おかしいわ……どのニュースでも事故が報道されていない……」
美少女「でもまさか、ね……」 - 54 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:48:08.158 ID:GlG9sE6j0.net
- クラスメイツ「あーくそ!角切るかぁ?いやでもこれ切るともう攻め手が……」
クラスメイツ「ばっかだなー!銀上がりを咎めないからこうなんだよ!」
クラスメイツ「うっせーな!ええいくそ!8八角成!!これで勝負だぁ!」
俺「……7四桂」ペラッ
美少女「……」
クラスメイツ「ばかな!!手抜き……!?いや、でもその桂ただ……じゃない!!角効いててとれねぇ!」
クラスメイツ「あーあ、必死じゃん。ばっかでー」
俺「……」ペラッ
美少女(いるし……普通に将棋指してるし……) - 55 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:49:04.668 ID:GlG9sE6j0.net
- クラスメイツ「ほんと俺って将棋つえーな!こう見えて俺奨励会員なのによ!お前のかまいたちどうやっても崩せねーわ!」
クラスメイツ「しかも本読んだままずっと指しやがって!!頭の中でよゆーってか!」
クラスメイツ「なぁ?もっかい指そうぜ!今度こそかつ」
俺(僕の無敗で898連勝だぞ……いつまでやるんだ……)
美少女「ねぇ、俺君」
俺(また美少女か……って!!?)
ムキュムキュムキュ!!
クラスメイツ「び、美少女さんが俺君の顔をつねったりこねくり回したりしてる!!!」
美少女「おかしいでしょ!!!」
クラスメイツ「しかもキレた!!」 - 56 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:50:08.587 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女「確かに本物の俺君だわ!!マスクかぶった別人じゃない!!」
美少女「でも……俺君は……。俺君は昨日死んだじゃない!!」
クラスメイツ「ど、どういうことだおい?」
美少女「俺君は昨日、街でトラックに轢かれて、体はひしゃげちゃって、顔面なんかもうどこにもなかったじゃない!!」
美少女「確かにあれは俺君だった!!脈も図って死んでるのを確認した!!なのになんで!!」
クラスメイツ「美少女さん落ち着いて!それなんかの夢だよ!」
美少女「うるさい!!夢なんかじゃないの!!」
俺「……ヒス女」ボソ
美少女「……何?」イラッ!
俺「……なんでもありませーん」
美少女「はっきり言ったらいいじゃない!」
俺「……!」
ダンッ!!!
美少女「ひぃ!!!?」
クラスメイツ「で、でたぁ!!あれは必殺の!!口抑え壁ドンだぁぁああああ!!!!」 - 57 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:51:19.339 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女「ん~~!ん~ん~~!!」
俺「まるで僕が生きてちゃいけないような言いぶりじゃないか」
美少女「ん!!?んー!んんー!」フルフル
俺「どうしてそんなことを?僕が生きる事の何が君の不都合なんだ?」
俺「正当な理由があるなら聞こうか。考えるかは別として」
美少女「ぷはぁ!!ち、違うの!そんなつもりはなくて、私はただ――」
俺「ただ?」 - 59 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:53:12.449 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女「わ、……悪い夢でもみてた……のかなぁ?」
俺「……僕が死んだ証拠は?写真とか、目撃者は?」
美少女(い、いる……。けど、連絡先を知らない……。それを見つけ出すのは困難)
美少女「いません……。」
俺「なら……夢だ?違うか?」
美少女「……はい」
俺「ほらみろ……。ただのヒステリックじゃないか。そんなものに付き合わされる僕の身にもなってよ」
美少女「……ごめんなさい」
俺「悪い口だ。お仕置きがいるな。何で黙らせようか……」
クラスメイツ「な……ナニで黙らせる気なんだぁぁあああああ!!!」 - 60 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:53:49.834 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女(……うそ!お仕置き!?私何されちゃうの!?)
美少女(男の人にされるお仕置きって言ったら……暗い地下室と手錠とローソクと)
美少女(ひ、ひやぁぁあああ!!)//////
美少女(だめだめ!!いくら俺君でもそれはさすがにはずかしいよお!!)
美少女(あ、でもだめ!俺君もうズボンに手をかけて……)
美少女(あ……!近づいてくる!まって!!待って俺君!!) - 61 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:55:06.922 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「ほら」
美少女「ふむぅ!!」
美少女(いややあぁあ!丸くて細長くてぷにぷにした何かが私の口の中に……)
美少女「……ってあれ、この懐かしい味と触感は……魚肉ソーセージ?」
俺「……ポケットにあった昼飯だ」
スタスタスタ
クラスメイツ「し、紳士だああああ!!!ウィットにとんだジョークの紳士だぁああああああ!!」
ガラッ
俺「言っとくけど、次はないよ?」
俺「あぁ、あるけどさ、ソーセージが少し硬くなる」
ピシャン!
クラスメイツ「さ、去り際の一撃がエロいぃぃいいいい!!!!」
美少女(そ、ソーセージガカタクナルッテ)プシュウウウウウウ - 63 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:56:17.736 ID:GlG9sE6j0.net
- 教室
美少女(一つの仮説を立てたわ)
美少女(思うに、俺君には体を再生する特殊能力がある。死に至っても再生してしまうぐらいの強力な力ね)
美少女(でも多分、復活すると前後の記憶は曖昧になる)
美少女(だから私が俺君を殺そうとしたことはばれてないはず)
美少女(つまりそれは、まだチャンスがあるってこと)
美少女(でもやっかいね……。いったいどうしたら、俺君の再生能力を看破して、俺君を殺害できるのかしら) - 65 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:57:15.650 ID:GlG9sE6j0.net
- クラスメイツ「美少女ちゃん考え事?あー、俺君のこと考えてたんだ?」
クラスメイツ「この前の俺君の胸板の感触が忘れられないなーってか?」
美少女「な、なぜそれを!!はっ!しまった!!」
クラスメイツ「キャーー!!清楚な顔してどすけべね美少女ちゃんは!」
美少女「ち、違うんだから!厚い胸板とたくましい二の腕とちらっと見えた鎖骨のことなんて考えてないんだから!!」
クラスメイツ「そこまで言ってないじゃん……」
美少女「ひゅうん!!!」プシュウウウウ
クラスメイツ「まぁでも、そんなんならなおさら早く準備しないと」
美少女「え?なんの?」
クラスメイツ「次の授業水泳じゃない。彼の鎖骨、見逃しちゃうぞー?」
美少女(水泳……プール……水……)
美少女(――閃いたっ!!!) - 67 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:58:18.100 ID:GlG9sE6j0.net
- プール
ジャババババババ!
美少女(体が再生してしまうなら、再生しても無駄な状況に追い込めばいい)
美少女(つまり酸素よ。人はそれがなければ生きられないし、再生も不可能なはずだわ)
美少女(だから俺君を仄暗い水の底に沈める。永遠に)
美少女「ぷはぁ!」
ティーチャー「お、いいタイムだな美少女。気合入ってんねー。もう上がっていいぞ」
美少女「ありがとうございます女先生!でももう一本行きます!」
ザッパーン!
美少女(そう、こうやってクロールの練習に勤しんでいるのは、もちろんフェイク)
美少女(これから溺れる演技をするための、ね)
美少女(ここらへんでいいわ、よしっ……!) - 68 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 21:59:43.950 ID:GlG9sE6j0.net
- クラスメイツ「あ、お前勃ってんのバレバレだぜ!」デュクシヂュクシ
クラスメイツ「ちょっ、やめろよー」
クラスメイツ「それより俺の腹筋スゲーな!8個に割れてんじゃねーか」
クラスメイツ「つーか傷だらけだな?どこの戦線潜り抜けたの?ねぇ?ねぇ!?」
俺(少しは静かにできないのかこいつら)
クラスメイツ「た、大変だー!美少女ちゃんがおぼれてるぞ!!」
クラスメイツ「なにぃ!!!」
ジャバジャバジャバジャバ!
美少女「ぶはっ!げほっ!!足がっ!!誰かぁ!!」
クラスメイツ「おい俺!何ぼさっとしてるんだよ!お前の役目だろ!」
クラスメイツ「早く飛び込めよ俺!」 - 69 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:00:35.607 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女(ふふふ、プールサイドは慌てふためいているわね)
美少女(いらっしゃい俺君。飛び込んだ瞬間があなたの最後よ)
美少女(溺者の救出は、二次被害を第一に考えないといけない)
美少女(俺君はそんなこと、興味ないから覚えてないよね?だから――)
美少女(必死に助けを求めるふりをして、絡みついて沈めるわ)
美少女(さぁはやく……早く来て、俺君!!)
俺「……つった」
クラスメイツ「……はぁ?」
俺「今足つってるから泳げない……」
クラスメイツ「はぁ!!??」 - 72 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:01:50.111 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「それにほら、まずは自分の安全を確保しないと」
クラスメイツ「なっ――!」
俺「どっかで講習受けただろ?溺者は助かろうという本能で、救出者に絡みついて、一緒に沈めてしまうことがある」
俺「水難救助ってのは、そんな簡単なものじゃないんだ」
クラスメイツ「てめぇの大事な彼女だろうが!!!」
俺「彼女?何のことだ?僕にはそんなの――」
クラスメイツ「俺てめぇ!!!」
クラスメイツ「やめろよ!!今喧嘩してる場合じゃ――」
ワーワーキャーキャー!
美少女(遅いわね俺君。あ、私ったら俺君の性格を忘れていたわ)
美少女(俺君はいつだって冷静沈着。こんな状況でも慌てずに、慎重かつ確実に私を助ける方法を考えているんだわ)
美少女(だからもう少しの辛抱よ。俺君がもうすぐ私を助けに来る)
美少女(そしたらその時があなたの最後……)
美少女(……でもなんかおかしいわね?なんでプールサイドで殴り合いが始まってるの?) - 74 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:03:15.099 ID:GlG9sE6j0.net
- クラスメイツ「いてててて!!折れる!折れる折れる!!」
クラスメイツ「もうやめろ俺!!本当に折れちまうぞ!!」
俺「ふん……(ここらへんにしといてやるか)」
クラスメイツ「がはっ!俺ぇぇぇええええ!!!」
俺「……驚いたね。右腕を持ってかれそうになったのに、まだ刃向うんだ」
クラスメイツ「うおおおおおお!!!!」
俺「その意気は認めるけど、僕に勝てるとでも思ってるの?」
俺「……もう少しだけ遊んであげようかな」ニヤッ
クラスメイツ「やめろ!!俺も挑発すんなよ!!」
バシャバシャバシャ
美少女「べぼばべぼぼべぼ(ちょっと!!なにそれっぽい構えとってるのよ俺君!!今私の方が大変でしょ!!!)」
美少女(あ、やばい!本気の演技してたら水すっちゃったっ……!)
美少女(これ、まじ、で、やばいか、も…………) - 75 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:04:20.087 ID:GlG9sE6j0.net
- ティーチャー「おい!大丈夫か美少女!」
ザッパーン!
美少女「けほっ!けほっ!おぇぇえ……」
クラスメイツ「すげぇ!先生がものの見事に助け出したぞ!」
ティーチャー「大丈夫?もう怖くないよ」
美少女「だ、大丈夫でふ……。ちょっと無理しすぎただけでふ……」
ティーチャー「みんなみたー!?水はとっても怖いんだぞ!美少女ちゃんのようなスポーツ万能な子でも、こういうことにはなりやすいんだ!」
ティーチャー「くれぐれも無茶するな!ふざけるのはもってのほかだぞ!」
ハーイ!ヒューカックイー!パチパチパチ!
美少女(なによこれぇ……なんで私教材になってんのぉ……?)
美少女(ていうか俺君はぁ!?) - 76 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:05:39.805 ID:GlG9sE6j0.net
- クラスメイツ「すげー!今の返しどうやって決めたの!?」
俺「簡単だよ……。君の動きを操ったのさ」
クラスメイツ「嘘つけよぉ!んなもん不可能だろ!なぁ!他の技も教えろよ!」
俺(……結構できる奴だな。意外だ)
美少女「……うがぁぁああああああ!!!」
ダッダッダッダッ
ティーチャー「こらー!走るなー!すっころぶぞ!」
クラスメイツ「お、美少女ちゃんがこっちに走って来るぞ」 - 78 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:06:49.119 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女(なんで私がおぼれてる時にクラスメイトと喧嘩してちょっと打ち解けてるのよぉ!!)
美少女(もう知らないんだから!!こうなりゃ力づくよ!!)
美少女「うわーん!!怖かったよぉ!俺くーん!!」
俺「!!?」
ダキッ!ザッパーン!!!
クラスメイツ「俺が美少女ちゃんに抱き着かれて、そのまま勢いでプールに落ちた!」
クラスメイツ「はは!もう溺れないようにしっかり抱きしめてろよ!」
美少女(えぇ……。絶対に離さないわ……。俺君……。)
俺「……」ゴボゴボゴボ - 79 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:08:03.659 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女(俺君、不意を突かれて空気を吸ってなかったみたいね。もう青ざめているわ)
美少女(悪いけど私は肺活量に自信ありよ。ここまでね俺君)
美少女(それにしても……静かなものね、水中って。あぁ、こんなにも近くに俺君がいるわ)
美少女(二人っきり……。今なら俺君の肩甲骨も広背筋だって見放題)
美少女(……あれ?こうやって抱き着いて俺君の感触を味わっているってことは、私の身体の感触も俺君に伝わっちゃってる?)
美少女(……私、お腹出てないよね?俺君に伝わる最後の私がそんなんだったらいやだな……)
俺「……」コポコポコポ……
美少女(……もう絶命ね。最後に、背中にキスするくらい……いいよね)
美少女(さようなら……大好きだった俺君……)
チュッ - 80 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:09:26.675 ID:GlG9sE6j0.net
- クラスメイツ「お、おい……なかなか浮いてこないぞ」
クラスメイツ「もう5分経ってるけど……」
ティーチャー「な、何ぼさっとしてる!溺れてるに決まってるだろ!」
ザッパーン!!
クラスメイツ「お!!浮いてきた!!ってあれ……!!?」
美少女「大変です先生!俺君がおぼれて死にました!!」 - 81 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:10:25.901 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女「えぐっ!わたし!そんなつもりありませんでした!事故なんです!!」
美少女「水中でどんどん俺君が沈んで行って!重くて私じゃなかなか引き上げられなくて!!それで!!」
ティーチャー「そんなことより今は人工呼吸だ!私がやる!」
美少女「う、うぇえええん!!」
美少女(……もう遅いわ先生。息絶えてから3分沈めたままにした。蘇生確率はかなり低いわ――って!!)
美少女(陸にあげちゃだめじゃない!!!)
ティーチャー「っく、俺の奴、高校生の癖にたくましい体しやがって」
ティチャー「……非常時だからな、唇……い、頂くぞ」///
美少女「(そ、それはそれで)だめぇぇ~~~!!!」 - 82 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:11:29.270 ID:GlG9sE6j0.net
- ……スッ
ティーチャー「!!?」
クラスメイツ「……お、俺のやろう。起き上がりやがった……」
俺「……いくら28歳独身だからって、生徒に手を出しちゃまずいんじゃないですか?先生」
ティチャー「……なっ!!」
俺「……みんな見てますよ?まぁ見られてなくてもキスはお断りですけどね。飽き飽きしてるんで」
クラスメイツ「お、おれぇぇえええええ!!!!」
クラスメイツ「お前何ともないのかよぉ!!!」
ティーチャー「し、信じられん……」
美少女(俺君…………)
美少女(な、なに安心してるのよ私!!) - 84 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:12:52.183 ID:GlG9sE6j0.net
- SOUNDONLY「報告は受けた……。で、いつになったら俺を抹殺できるのかね」
美少女「……申し訳ございません」
SOUNDONLY「謝罪の言葉は要らん。君は結果だけをもってきたまえ」
SOUNDONLY「わかっているのかね?もう時間がないのだよ。あれは世界を滅ぼす」
美少女「……そのことなのですが、私はまだ彼が世界を滅ぼす明確なプロセスを知りません」
美少女「一体彼が、何を引き起こすというのでしょうか?」
SOUNDONLY「……手駒には不必要な情報だ」
美少女(……聞いても無駄なようね)
SOUNDONLY「要望通り増援を送ろう。その君のプランで、今度こそ俺を抹殺するのだ。組織に忠誠を示せ」
美少女「……はい。ラ・ヨダソウ・スティアーナ」
フォォォン……。
SOUNDONLY「……くくく、愚かな娘だ」
SOUNDONLY「偽りの理由で組織に動かされる、哀れな手駒」
SOUNDONLY「大いなる目的の障害になるものはすべて敵。俺然り、美少女もまた」
SOUNDONLY「……若い芽のうちに、刈り取るべきであるな」 - 85 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:14:20.801 ID:GlG9sE6j0.net
- クラスメイツ「おいおい、俺の奴世界史まで満点かよ!」
クラスメイツ「えー?数学と物理も満点だろ?出来すぎじゃねーの?」
俺(いちいちうるさいな……)
ティーチャー「ねたむなよ。お前らも頑張れよなー。俺くらいの成績だったら鼻くそほじくりながらマサチューセッツに受かるぞ」
美少女(はぁ……俺君って頭いいよなぁ。私なんか任務のことで頭がいっぱいで、そんなにいい点とれなかった)
美少女(頭の悪い女の子は嫌われちゃうかな……。い、いや、自信を持とう)
美少女(なんとか上位はキープできてるんだから……って、そんなことが私の目的じゃないでしょ!)
美少女「ねーえ♪俺君!」
俺「……」
美少女「テストいい点とったね!ご褒美に甘いもの食べに行かない?私おごっちゃうよぉ!」 - 86 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:15:52.806 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「結構だ……」ペラッ
美少女「あーもうだめだめ!これは決定事項だから!この前はプールで面倒かけちゃったし、今日こそ償わせてもらうんだから!」
俺(ちっ……逃げるか)
美少女「左腕ゲットぉー!」
俺(なっ!速い!)
美少女「えっへへー!今日はこのまま、左腕ずっと組んでるからね!どこにも行かせないよ?」
俺(……仕方ないか)
美少女(私のプランは始まっている……。もう逃がさないわ、俺君) - 88 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:17:27.815 ID:GlG9sE6j0.net
- 街
美少女(とはいえ、こうやって腕組んで歩いていると、本物の彼女みたいね……)
美少女(あざとい作戦だけど、めいいっぱい楽しませてもらうわ)
美少女「あ!見て俺君!面白そうな映画やってる!」
俺「……甘いものはどうした?」
美少女「それは逃げないからさ、ちょっと寄っていこうよ!」
――数時間後 路地裏
美少女「いっぱい遊んだ―♪すっかり遅くなっちゃったね!」
俺「あ……あぁ……」
美少女「どうしたの?気分悪いの?」
俺「なんでも……ない……」
美少女(……ごめんね俺君。さっき俺君が食べたパフェにも、ワッフルにも、紅茶にも、毒を盛っておいたんだ)
美少女(あの漫画でも有名な、2ミリでクジラとか動けなくするやつね)
美少女(あまり楽じゃないでしょ?でも、俺君を殺すにはこれぐらいやらないと……ごめんね) - 89 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:18:49.027 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「……悪いけど、もう失礼する」クラッ
美少女「……ちょっと、それはできないかな」
俺「美少女……?」
キキーッ!!バタン!ゾロゾロゾロ……
エージェントA「そいつがターゲットか」
エージョントB「薬が聞いているようだな」
エージェントC「これは3人もいらなかったかな?」
美少女「……気を抜かないで。彼の再生能力は半端じゃないわ。解毒される前に、ここで処理する」
俺「……君は、どこかで」
エージェントC「お、覚えてんのか。光栄だね。あぁそうだよ。あの時プールでお前と殴り合ったクラスメイトさ。実は、組織の差し金なんだけどね」 - 91 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:20:13.205 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「……なるほど、道理で」
エージェントC「もっとも、あの時は本気なんて全然出してなかったけどね」
俺「僕を……どうするつもりだ?」
美少女「……バラバラに解体する」
俺「……」
美少女「ごめんね、俺君。私も組織の人間なの。あなたを殺すよう命じられている」
俺「……最近よく記憶が飛ぶと思ったら……そういうことか」
俺「化けの皮をはがしたな、女狐め。売女にでもなったらどうだ?きっとそこにいる組織の豚どもが買ってくれるぞ」
美少女「ごめんなさい……でも、許さなくてもいい」 - 94 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:21:49.895 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女「……始めましょう。嫌なことこそ手際よく。それが組織の基本方針」
ギュイイイイイン!!
エージェントA「悪く思うなよ、こいつでばらばらだ」
エージェントB「そしてお前は別々のコンクリに詰められて、7つの海を旅することになる」
エージェントC「名付けてエグゾディア計画。立案者は美少女ちゃんだぜ?えぐいよなぁ?」
俺「……なかなかいい趣味してたんだな」
美少女「……最低なのはわかってる」
俺「……とんでもない。そういうギャップがある方が面白味があったよ」
美少女「……さようなら、俺君」
俺「……さようなら……………美少女ぉ!!!」
ドッ゙ゴォ!!!
美少女「げっふぁっ!!!」
エージェントA「ば、馬鹿な!!!」
エージェントB「攻撃してきただと!?そんな気力がどこに?」
俺「やれやれ……」 - 95 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:23:08.133 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「早く帰れるかなと思って気分の悪いフリしてたらこれだ」
エージェントA「な、薬が効いてないだと!!!」
エージェントC「おい美少女!!お前しくじったんじゃないだろうな!!」
美少女「けほっ、けほっ、そんなはずない!!確かに薬を盛ったはずなのに!!」
俺「……おいしかったよ、ただで食べるデザートは」
エージェントA「……度重なる再生である程度耐性をつけたか。全員フォーメーションを組め」
俺「嬉しいよ。また遊ばせてもらえるなんて」
ドゴゴゴゴゴゴッ
エージェントA(な、なんて気力だ!!)
エージェントB(微弱ながら風を巻き起こしてる!?)
エージェントC(本気で行かないと、狩られる!!)
俺「……行くよ」
エージェンツ「うおぉぉぉおおおお!!!!」 - 98 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:24:13.230 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「……せいやぁ!!」
エージェントA「ぐぉっはぁ!!!」
俺「……そらぁ!!」
エージェントB「うげはっ!!!」
俺「……はぁっ!!」
エージェントC「あっがぁぁあ!!!!」
ズバッシャーン!!!
俺「……はぁ、本気の3万分の一でこれかぁ。まだまだ遊び足りないなぁ」
俺「あ、でももう一人いたっけ」
美少女「!?」ビクンッ!
俺「あんまり楽しめると思えないけど、さっきのパンチでまだしゃべれるぐらいだから意外と?」
美少女「い……嫌…………」 - 99 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:25:45.427 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「うん?なにが嫌なの?君は僕を何回も殺してきたんだろう?ナイフで刺し殺したり、屋上から突き落としたり、プールに沈めたり」
俺「たかだか一回殺されるくらい、どうってことないと思うけどなぁ?」ニタニタ
美少女「…………」
美少女(……そうだよね、私が全部悪いんだ)
美少女(私はいつだって俺君を殺そうとした。俺君のことを好きだとか言っておきながら……)
美少女(嘘よそんなの……。本当に大好きだったら、かすり傷一つだって追わせられないはずだわ)
美少女(私の愛なんてそんなものだったのね……。なら、仕方のない結末だわ) - 100 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:26:55.401 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女「ごめんね……俺君……」
俺「うん?命乞い?」
美少女「私、馬鹿だった……。俺君のこと好きだったのに……なんで俺君を殺しちゃったんだろう」
美少女「もう謝ったって遅いことはわかってる。だから、――覚悟したの」
俺「……」
美少女「…………殺して、俺君」
俺「ずいぶん潔いんだね。わかったよ」 - 102 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:28:01.113 ID:GlG9sE6j0.net
- スタスタ
美少女(あぁ、なんて冷徹な瞳なんだろう。私のことなんて、どうとも思っていない目だ)
美少女(舞い上がってたのは、結局私一人だけだったんだよね。最低だよ、本当に)
俺「望み通りにしてあげるね……」
スタスタ……
美少女(神様、せめてお願いです。生まれ変わったら、組織なんかと無縁の人生で、俺君ともう一度会わせてください)
美少女(だってまだ、この期に及んだって、私は俺君のこと――。)
美少女(好きなんだもん――。)
俺「……」
チュッ
美少女「……え?」 - 106 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:29:15.915 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「はむっ、ちゅぱっ、ほむっ、れろっ」
美少女(お、俺君のディープキス!?なんで!!??あ、だめ!!そんなに激しく求められたら!!)
美少女「ん~~!!んん~~~~~!!ぷはぁ!!!」
俺「……あれ?死なないな?」
俺「窒息死させてあげようと思ったのに……」
美少女「な……何で……?……俺君」
俺「もう一度してほしい?」
美少女「……うん」
俺「今度こそ死ぬかな?」
チュッ
美少女(……うん、だめだよ俺君。わたし、嬉しくて死んでしまいそう……!)
ハムッ、チュパ、ハムッ、ジュルルル、レロレロ
俺「はぁ……、はぁ……。なかなか死なないね」
美少女「……うん。もっとしてくれたら、どうだろうね」 - 109 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:30:27.027 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「多分らちが明かないよ。どうやら君を殺すには、もっと時間をかける必要があるみたいだね」
俺「とりあえず場所、変えようか?」
美少女「……え?」
俺「今日から君を僕の部屋に置く。出来るだけ頑張って、毎日君を殺害するよ。できる自信は、ないんだけどね」
美少女「……どうして」
美少女「……どうしてそこまでしようとするの!!?」
美少女「私は何べんも、俺君を殺した最低な女なんだよ!!?」
美少女「何度も偽りの愛を装って、何度も傷つけてきた!!」
美少女「裏切り者で薄汚い残忍な女なのに、なのになんで!!」
俺「…………それはね」
ゴツンっ!!!
俺「かはぁっ!!」
ドサッ
美少女「俺君!!??」
エージェントC「……なにいちゃついてるんだよ」 - 111 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:31:58.126 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女「エージェントC!あなた!!」
エージェントC「あれぐらいでくたばるかよ。いや、他の二人はくたばったか。でも俺は格が違う」
エージェントC「ちょっと余裕こきすぎたのは確かだな……。まだ本気の2万分の一しか出してないし」
エージェントC「まいっか、とっとと任務を遂行しようか、美少女ちゃん」
美少女「…………嫌」
エージェントC「……はぁ?」
美少女「……お、俺君は殺させない」フルフル - 113 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:32:57.962 ID:GlG9sE6j0.net
- エージェントC「組織に逆らう気か?そんなに震えて、俺に勝てないこともわかっているだろ?」
美少女「わかってるわ……」
エージェントC「それでも心は入れ替えないか。まぁいい、なら、お前も殺すだけだ」
美少女「知ってるわ、そうやって簡単に仲間も裏切れちゃうのよね、組織ってやつは」
エージェントC「おー、じゃ、この計画が元からお前の抹殺も含まれてるってことにも気付いていたか?」
美少女「……なんですって?」
エージェントC「お前は離反者の素質が十分なんだよ。だから殺す。殺してばらして、せめて俺と一緒にコンクリにでも詰めてやろうと思ったが……やーめたっと!!」
ビリビリビリ!
美少女「きゃぁああああああ!!何っ!!!何するの!!?」
エージェントC「……女の服を切り裂いてやることは一つに決まってんだろ?」 - 114 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:33:52.389 ID:GlG9sE6j0.net
- ビリビリビリ!!
美少女「や、やめてぇぇええ!!」
エージェントC「おっほ!なかなか可愛いブラジャーじゃないか。いいセンスしてるんだな」
エージェントC「どーれ……その下は……」
美少女「だっ……だめっ!それ以上は……お願い、脱がさないで!!」
エージェントC「それはできねーな。お前はこれから俺に犯される。お腹に子種を注がれて、そのままの状態でコンクリに詰めてやるよ」
エージェントC「どうだ?ずっと一緒だぞ?嬉しいか?」
美少女「い……いやぁ……。お願いだから……それだけは……」ウルウル
エージェントC「たまらないねぇ!!その顔!!」
ビリビリ!!
美少女「いやぁぁぁああああ!!!」 - 115 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:35:26.803 ID:GlG9sE6j0.net
- エージェントC「あっは!!見事なふくらみだよ!!片手に収まりきらないよ!!いやらしい身体しやがってこの女狐が!!」
シュンッ!ズサッ!!
美少女「がはっ!!」
美少女(う、うそ……エージェントの手刀が……私のお腹を突き破ってる……)
エージェントC「おっとぉ!これから穴に入れるのに、別の穴作ってどうすんだって!あっはははは!」
エージェントC「それにあんまり傷つけちゃうとせっかくの綺麗な身体が台無しだ」
美少女「……いや………やめ……て……。」
エージェントC「あっはははは!!本当に綺麗な乳房だ!!しゃぶりつきたくなるよ!!おっと、もちろん後で君にもしゃぶってもらうけどね!!」
エージェントC「殺すことしか楽しみのない組織だ!ボーナスだと思ってじっくり堪能させてもらうよ!」
エージェントC「その後で絶望にくれながら死ぬがいい!!あっはははは!!」
俺「面白そうだね、混ぜてよ」
エージェントC「なっ!!!俺!!!??」
ズコバッシャーン!!!
エージェントC「ぐげらぁ!!!」
美少女「お、俺君!!」 - 117 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:36:58.402 ID:GlG9sE6j0.net
- エージェントC「くそっ!もう再生しやがったのか!!」
俺「再生?ちがうよ。そもそもあんな攻撃じゃ、僕は仕留められないかな」
エージェントC「なんだとぉ……!」
俺「本気の2万分の一だっけ、君のさっきの状態?もっと出したらどう?もっとも僕は出さないけどね」
エージェントC「……なめてやがるなお前」
俺「言ったじゃん。遊んであげてるってさ」
エージェントC「なら出してやる!!覚悟しろよ!!俺ぇ!!!!」
俺「さぁーて、――皆殺しだ」 - 119 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:38:51.297 ID:GlG9sE6j0.net
- ズバキャッ!!ドゴォ!!ドッシャーーーン!!
俺「ぐはぁっ!!」
エージェントC「おごぁっ!!」
俺(……おかしい、実力では僕の方が上。さっきから何度も奴をのしているのに……。起き上がるたびに僕が少しづつ押されている……?)
エージェントC「らぁああっ!!!」
スシャッ……ドバッコーーーン!!!
俺「がああああっ!!!!」
ドギャッ、ドベシ……
エージェントC「……ふふふ、馬鹿な奴だ。能力持ちが自分だけだと思ってやがる」
俺(……そういうことか)
エージェントC「気付いた顔だな。そう、俺は倒されるたびに自分の実力の絶対値が上がる能力者だ!わかったか?貴様に勝ちはない!!」
エージェントC「わかったら這いつくばって泥でも食ってろ!!そして女が犯される場面でも見て、マスでもかくことだな!!負け犬がぁ!!」
美少女「い、いやぁ………」
俺(美少女……) - 121 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:40:13.863 ID:GlG9sE6j0.net
- ペロペロペロペロ
美少女「あっ………。おね……がい……」
エージェントC「うっひょーーー!!うめぇぜ!!これが美少女の肌の味か!!」
美少女「にげ……て……」
エージェントC「いいねぇ!その絶望した声!最高のスパイスだ!!!こりゃ殺したらもう、最高の絶頂を味わえるだろうなぁ!!!」
エージェントC「……でもその前に落ち着いてっと」
スタッ
エージェントC「お前をばらすのが先だよなぁ、俺」
美少女「おれ……くん……にげ……て……」 - 122 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:41:06.638 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺(美少女……)
ムクッ
エージェントC「おっとぉ、最後のひと力、出し切るつもりか?」
俺「……あぁ。思ったよりお前がやるもんだから……ちょっと……なってきちゃってね」
エージェントC「……なに?」
俺「面白くなって……きちゃってさぁ……」ニヤァ
シュゴォォォオオオ!!!
エージェントC「き……傷が急速に回復していく!!?それにこの風は……すべて気だとぉ!!!」
俺「君は……再生はできないんだっけ?なら倒しきっちゃえばいいんじゃない。全力で」
エージェントC「この期に及んで、まだ余力があるだと!!?」
俺「美少女から離れろよ、豚」
美少女(俺君…………) - 123 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:42:17.248 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「その子には恨みがいっぱいあるんだ。僕の手で殺さなきゃ気が済まない」
俺「もちろん、君もだけど」ニタァ
エージェントC「……ふざけたことを!!!しねやぁあああああ!!!!」
ドカバッシャン!!!シュラバッァア!!スハッァシャン!!!
エージェントC「なぜだ!!さっきから何発も当てているのに!!なぜダメージが通らない!!?」
俺「え?今の攻撃だったの?つつかれただけかと思った」
エージェントC「お、おのれぇ!!!!!」
ジョバァッ!!スードッガァァン!!
エージェントC「消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ!!!!」
俺「やれやれ……めちゃくちゃな攻撃の組み立て方だ。しかも、痛くもかゆくもない」
エージェントC「何故だぁ!!!何故なんだぁ!!!!!」
俺「……そんなこともわからないのか。弱いからだよ」
ニギッ
エージェント「がっ!!(か、体が動かない!!)」 - 124 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:43:46.124 ID:GlG9sE6j0.net
- エージェント(何をした?何をされた!?奴はただ、自分の拳を握っただけだ!)
俺「簡単だよ……操ったのさ」
エージェント(ばかなっ!!!現実にそんなこと!!!)
俺「さて、すっかり冷めてしまったが……」
エージェント(ひぇ!!!)ジョバァァァアア
俺「一撃……でいいんだよな?どの程度かな?木星が粉々に砕けるぐらいだとやりすぎかな?」
エージェント(た、たたたた助けてくれ!!お願いだ!!!) - 125 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:44:34.853 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「あんま力出すと地球まで滅ぼしかねないからなぁ。だから本気出すの嫌だったんだよ。まぁ、セーブするのも疲れるんだけど」
エージェント(助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて!!!)
俺「厚さ5メートルのチタンの塊を真っ二つにするぐらい……うん、それでいこうか」
ッパ
エージェント「っは!お、お願いだぁ!許してくれ!!」
俺「……汚い」
シャキン!!!!
エージェント「――え?」
俺「唾が飛んだぞ、豚」
エージェント「――――あが。」
エージェントC「あががあああああああああああああ!!!!!!!!」
ズバッシャァァァァーーーーーーーン!!!!!!!!!! - 126 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:46:03.656 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「……おっと、跡形もなく消し去ってしまったか。やれやれ、少しやりすぎたな」
俺「大丈夫?美少女……ってあれ?」
美少女「……おれ……くん…………」
俺(ダメージがでかいな……もってあと数分か……)
美少女「……まもって……くれたの?」
俺「まぁ、殺すためにね」
美少女「ふふ…………いいよ、おれくんになら……」
美少女「ころ…………して………ねぇ?おれ………くん……」
ポタッポタッ
俺「……もちろんだとも。ただ、その前にさっきのキスの説明がまだっだったと思う」
美少女「………うん……きかせ……て………」 - 127 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:47:17.579 ID:GlG9sE6j0.net
- 俺「それにはまず、僕の生い立ちと組織との関係、さらには君が組織のエージェントとして学校に潜り込んでから、それを僕が察知するまでの話からしたいんだけど」
美少女「なんだ………全部………気付いて………」
俺「全部話すと2週間かかる」
美少女「…………そんなに…………長く………ないよ」
俺「では、別の方法をとろう」
チュッ
美少女「…………」
ヒュワ~~~!!
俺「僕の生命力を……君に……。そしたら………もっと長く………はなせ………」
美少女「おれ………くん………?」
俺「大丈夫…………きっとまた………えるか………ら…………」
俺「そのと………は………。君…………殺し………」
俺「……」ガクッ - 128 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:48:09.831 ID:GlG9sE6j0.net
- 美少女(……)
美少女(…………)
美少女(……………………俺君)
美少女「………俺君!!!」
バサッ!
美少女「痛ったぁ!頭ずきずきする……、はっ!俺君は!?」
美少女「ここは……まださっきの路地裏ね。私、気絶してたのかしら」
美少女「ん?なにこのスカスカの布……。」
美少女「……!!!!」
美少女「これ俺君の制服じゃない!こっちはシャツ!!靴も!!!ベルトも!!!!」
美少女「でも俺君がいないっ!!!」
美少女「まさか俺君……私に生命力を全部移して…………消えたんじゃ……………」
美少女「う、う、うわああああああああああああ!!!!」
美少女「俺君を殺しちゃったぁぁあああああああああ!!!!!」 - 130 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:48:58.948 ID:GlG9sE6j0.net
- 私は絶叫した。何時間も、声がかすれてでなくなるまで、そうしていると思った。
けどいくら叫んでも声がかすれることはなかった。
その理由を自覚して、私はますます絶叫する。
いつまでもいつまでも叫び続けた。でも、事実は何も変わらなかった。
――私はついに、俺君を殺してしまったのだ。 - 131 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:49:51.515 ID:GlG9sE6j0.net
- ……数年後 どこかの路地裏で
エージェンツ「いたぞ!!こっちだ!!」
エージェンツ「人を回せ!!奴は一人では倒せないぞ!!」
エージェンツ「逃がすな!離反者は静粛するのだ!!」
美少女「はぁ……はぁ……!」
あれから長い時間が過ぎた。
そのなかで私は終わらない戦いを強いられている。
エージェンツ「追いつめたぞ!!覚悟しろ!!」
美少女「……邪魔……しないでっ!!!」
エージェンツ「――ひっ!」
ズバッシャァァァァアアン!!!
俺君から受け継いだこの力をもって。 - 132 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:50:58.640 ID:GlG9sE6j0.net
- あの日、俺君は自分の能力を私に移して、この世から消滅した。
それはゆるぎない事実。
あの時俺君が言いそびれたことを、私が俺君の口から聞く機会は、もうない。
でも――。
美少女「はぁ……はぁ……」
エージェント「……ここまでだな。もう観念しろ。私も能力者だ」
エージェント「だがせめてもの慈悲だ。約束しよう。君が抵抗しないのであれば、痛みのない方法で殺してやる」
美少女「わるいけど……それはお断りね……」
エージェント「何故だ……?」
美少女「私を殺していいのは……俺君だけなんだからぁ!!!」 - 133 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:52:02.370 ID:GlG9sE6j0.net
- 私はその答えを知っている気がした。
俺君の能力が私の中に入り込んできたとき、俺君の思念まで流れ込んできた気がするから。
俺君はここにいる……。そして時々だけど、私の前に姿を現す。
いつものぶっきらぼうな顔だけど、『心配しないで、また会える時が必ず来る』とでも言いたげにたたずんでいるのだ。
なら私は、その日まで死ぬわけにはいかないんだ。
俺君が私を殺すその日まで。
美少女「……行くわよっ!」
私の戦いは、これからなのだ。
~FIN~ - 134 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/06/07(日) 22:52:19.712 ID:SxO/HOzE0.net
- 乙

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