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幼馴染「好きだああああ!!!」 男「オレもだあああああ!!!」
- 1 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/07/30(木) 17:31:54 ID:IwRXKliE
- 幼馴染「燃え上がるこの思い!」
男「とどけ、キミへ!」
幼馴染・男「あい・らぶ・ゆううううううう!!!!!」
- 2 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/07/30(木) 17:33:58 ID:IwRXKliE
- 男「おい」
幼馴染「はい」
男「何コレ?」
幼馴染「私たちの魂の叫び」
男「そうじゃなくてだな」
幼馴染「たぅまぁしぃぃぃのさぅぁけびぃぃ~~~」
男「問題は発音じゃねーから」 - 3 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/07/30(木) 17:37:10 ID:IwRXKliE
- 幼馴染「この前ね、映画見たんですよ」
男「うん」
幼馴染「で、若いカップルが愛を叫ぶの。痺れましたねー。痺れましたよ!」
男「出来ればその良く分からん行動も痺れたらよかったのに」
幼馴染「だから私も叫びたくなったのです!」クワッ
男「それって、オレじゃなきゃダメだったの?」 - 4 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/07/30(木) 17:40:24 ID:IwRXKliE
- 幼馴染「なに言ってんですかー。決まってるじゃありませんか奥さん」
男「オレはお前の奥さんじゃねーよ」
幼馴染「私たち幼馴染ですよ?付き合ってるんですよ?あなたが私の相手
しなくて誰がしてくれるんですか!」
男「確かにお前がどうしてもって言うから付き合ってやったけどさ」
男「ってちょっと待て。オレはお前の幼馴染だけどお前と付き合ってるなんて
初耳なんだが」
幼馴染「えぇっ!?」
男「や、そんな驚かれても…」 - 5 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/07/30(木) 17:43:45 ID:IwRXKliE
- 幼馴染「さ、さっき付き合ってるって言ったじゃないですか!」
男「お前の奇行には付き合ったが、お前と付き合ってる覚えはねーぞ!」
幼馴染「なななっ!?」
男「だいたい、いつから付き合ってんだよ、オレ達」
幼馴染「5年前から」
男「そんなにっ!?」
幼馴染「そんな……覚えてないんですか!?」
男「ごめん、ちっとも」 - 6 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/07/30(木) 17:49:29 ID:IwRXKliE
- 幼馴染「ひどい。私、初めてだったのに…」
紳士「ほっほ。ひどい男じゃのう、キミは」
男「お前の純潔奪った覚えはねーぞ。つーか誰だよ、さっきの爺さん」
幼馴染「近所に住んでると見せかけて、毎日電車で片道2時間かけて散歩
しに来てる人の事?」
男「どうでもいい情報をありがとう。そんなことよりオレの質問に答えやがれ」
紳士「そんな…」
幼馴染「ふふふ。我の純潔は何も一つではない。お主が散らした純潔は我ら
四天王の中でも最悪」
男「なんだか話が明後日の方向に…」 - 7 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/07/30(木) 17:53:23 ID:IwRXKliE
- 男「しかも最悪じゃなくて最弱なんじゃねーか、ふつう」
幼馴染「うるさい!かみまみた!」
男「ああ、そう…」
幼馴染「そんなに冷たい目で私を見ないで…興奮するじゃない」
男「おまわりさん、こいつです」
警察「ぬぅあにぃぃ!御用だ御用だ!」
幼馴染「きゃあああああ!!!たすけてーーー!!!」
男「どうなってるんだ、この世界は…」 - 8 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/07/30(木) 18:03:19 ID:IwRXKliE
- 幼馴染「キミの世界」
男「お帰り」
幼馴染「外で言うただいまってなんか新鮮!」
男「本当に早く帰って来てくれないと困るんだけど。つーか、オレの世界?」
幼馴染「そう、キミの世界。ここはキミが望めばなんだって自由に出来ちゃう
不思議空間」
男「そんなバカな…」
幼馴染「試しに私に裸になれって命令してみてよ」
男「……それ、お前が裸になりたいだけじゃねーか」
幼馴染「ちっ。勘の良いガキは嫌いだよ」
男「オレがガキならお前もガキだろ、すっとこどっこい」 - 9 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/07/30(木) 18:08:46 ID:IwRXKliE
- 幼馴染「ああ、もう!せっかくあんたが好きに出来る世界なんだよ!もっと
こう、なんかあるでしょ」
男「いや、そりゃ嬉しいけど、出来たらオレは普通の世界で十分幸せ…」
幼馴染「なんでっ!」
男「だって、夢は自分で叶えてなんぼだからな。それにお前がオカシイこんな
世界じゃあんまり有難みが」
幼馴染「それって、いつもどーりの地味な私でいろってこと?」
男「地味って……。オレは、いつも通りのお前が一番だと思ってるよ」
ずきゅん!
男「なんだ、今の音」
幼馴染「私の心臓が打ちぬかれた音です」
男「大丈夫かよ」
幼馴染「あんまり長くは持ちそうにありません…」 - 10 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/07/30(木) 18:16:37 ID:IwRXKliE
- 幼馴染「救急車ぁぁ!救急車ぁぁ!!!早く私を甲子園に連れてって!」
男「……もう、どこから突っ込んだらいいのやら」
幼馴染「ううん。ごめんね。ありがと。いろいろ付き合わせちゃって」
男「やっと、いつものお前に戻ったか」
幼馴染「えへへ。ごめんごめん。明日手術だと思うと、無性に不安で、心配で。
夢の世界って分かったら、いっぱいいろいろ言いたくなって。って、夢の世界の
あなたに言っても現実のあなたには伝わらないけど」
男「大丈夫。現実のオレも信じてるよ。きっと良くなるから」
幼馴染「うん。もし手術が成功して、退院出来たらまた一緒に映画見に行こうね!」
男「もちろん」 - 11 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/07/30(木) 18:24:16 ID:IwRXKliE
- 彼の笑顔が私に向けられたと同時に目が覚めた。
起きると、家族と彼が心配そうな顔で私を見ている。
「……大丈夫。心配しないで」
「心配なんかしてねえよ。お前はきっと良くなる。信じてるから」
「うん」
私がそう言うと同時に看護師たちが病室に入ってきた。
大丈夫、きっと上手くいく。
夢の世界でも、あなたに勇気を貰ったのだから。
地味でも病弱でも、私は私らしくいよう。
幼馴染として、彼女として。
あなたの笑顔と共にいたい。
終わり - 12 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/07/30(木) 18:50:09 ID:pEqLFHjA
- なん…だと…
- 14 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/07/30(木) 19:05:17 ID:TBYce45s
- 溢れるスピード感

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