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音無「今年一年、お疲れ様」
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1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 19:48:31.52 ID:u5je9Djv0
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~~~~校長室・SSS本部~~~~
日向「うー、寒ぃ。なーんで暖房ついてねぇんだよ」
音無「ああ、なんでも空調は故障中らしいぞ。学校側が直そうにもこの部屋は俺達が占拠しちまってるし、入り口にトラップもあるしでどうしたもんかって……この間ゆりが言ってたんだ」
日向「げぇ、マジかよ……じゃあ直す目処も立ってねーのか」
大山「そうだ、ギルドに頼んでみるのはどうかな?」
松下「ギルドは年末年始は休業だそうだ。ゆりっぺの労いだろうな」
日向「げぇ……八方塞がりじゃねぇか。……となると空調が直るのは早くて年明けかぁ」
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3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 19:51:28.49 ID:u5je9Djv0
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高松「いけませんね皆さん。寒さで身体だけでなく精神まで弱ってきている」ばさっ
日向「わぁーったから脱ぐなっつの!見てるこっちが寒いわ!!」
大山「うわあ、すごい鳥肌たってるよ高松くん……」
音無「結局お前も寒いんじゃねえか……」
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4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 19:55:44.70 ID:u5je9Djv0
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ひさ子「あれ、機械得意そうなヤツならアイツいたじゃん。ほらアイツ」
藤巻「いや、アイツじゃわかんねーよ……」
TK「oh, Jesus Christ!!」
大山「うわ、急にどうしたのTK」
竹山「お呼びですか」
ひさ子「あー、そうそう!アンタだよアンタ」
竹山「僕のことはクライストと
藤巻「あー、コイツは駄目だろ。確かに機械にゃ強いかもしれねーけど、空調の修理なんてのァ結構力仕事だぜ?」
ひさ子「あーそっか……確かにモヤシだもんな、ソイツ」
竹山「……」
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7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 19:59:38.73 ID:u5je9Djv0
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ユイ「……で、なんであたしたちはそんな空調も効かないくそさむい校長室に集まってるんでしたっけ?」
入江「遊佐さんから、放送で集合するように言われたからじゃなかったっけ」
ひさ子「ああ、そういやそうだっけな」
音無「いつもはゆりが放送室ジャックしておかしな放送流すのに、今回は遊佐なのか。珍しいな」
日向「ああ、遊佐の声の調子だと、ふつうのNPCがやる放送みたいで違和感すごかったぜ」
関根「じっさい私はNPCの放送だと思って聞き流す寸前でした!」
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8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 20:03:12.82 ID:u5je9Djv0
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椎名「……あさはかなり」
日向「椎名っちはいいよな、そのマフラー暖かそうでよ」
椎名「……やらんぞ」
大山「アームウォーマーもしてるよね。防寒装備はバッチリだね」
椎名「……これは手甲だ」
ユイ「てことは“暴漢”対策ならバッチリー☆……なんつって」
日向「……おいユイてめえこの更に寒々しくなった空気どうしてくれんだぁぁぁ?!」
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9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 20:07:57.81 ID:u5je9Djv0
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音無「で、その呼び出しをした張本人の遊佐はどこだ?」
日向「それどころかゆりっぺもいねえじゃねえか。今年最後に、なんかハデなミッションでもやんのかなと思ったが……」
野田「……ゆりっぺならいない」
日向「は?どういうことだよ、野田?」
野田「ゆりっぺは……ゆりっぺは……!!」
日向「?!……な、ま、まさかゆりっぺのやつ、消え……?!」
野田「……くっ」
日向「お、おい?!なんだよ最後まで言えよ野田ァ!!」
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11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 20:11:19.98 ID:u5je9Djv0
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ざわ……
松下「お、おい……どういうことだ……?」
大山「ゆ、ゆりっぺの身に何が……!」
日向「オイ野田ァ!黙ってねぇで何か言えよ!!ゆりっぺは、ゆりっぺはどうなったんだよ?!」
野田「ゆりっぺは……!」
日向「ゆりっぺ、は……?!」ごくり
遊佐「ゆりっぺさんは風邪をひかれて部屋で寝込んでいます」
日向「……はぁ?」
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14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 20:17:40.10 ID:u5je9Djv0
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野田「ぐぅ……痛わしい!できるならこの俺が代わってやりたい……!!」
日向「……」げんなり
遊佐「そんな病に伏せるゆりっぺさんから預かってきた言伝てを皆さんに伝達するために召集をかけました」
日向「し、心配させやがって……ただの風邪かよ……」
野田「ただの、とはなんだ日向貴様ァ!!風邪は万病の元なんだぞ!!」
日向「あーはいはい……」
音無「……で?その言伝てってのはなんなんだ、遊佐」
遊佐「全員集まってから伝えろとのお達しですので……まだお教えするわけにはいきません」
音無「そうなのか」
藤巻「今ここにいないのは岩沢と生徒副会長か?あいつらはなにやってやがんだ……」
ひさ子「岩沢ならどうせどっかでギター弾いてそうなもんだが……今日は見かけてないな」
日向「直井はどーせ生徒会の雑務とかだろうぜ」
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15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 20:22:57.68 ID:u5je9Djv0
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ドア「ガチャ」
直井「すいません音無さん、遅くなりました」
音無「よう、生徒会の仕事か?」
直井「はい、まあ……。早朝に、音楽室に盗人が入りまして」
日向(……わかっちゃいたけどコイツ音無以外に詫びる気ゼロだな)
直井「おい、入れ」
岩沢「うわっ……分かったから引っ張るなよ」
ユイ「あら、岩沢さんじゃないですか」
音無「お前が岩沢といるなんて珍しいな」
直井「……こいつが犯人でしたので。今まで事情聴衆を、と」
ユイ「へー、岩沢さんが音楽室に入ったドロボー……………………って岩沢さああああああああぁぁぁぁぁぁん?!」
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16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 20:29:38.27 ID:u5je9Djv0
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ひさ子「……そろそろお前のブッ飛びっぷりにも慣れたと思ったが、まさか今度は泥棒かよ……」
関根「ななな、なにやったんですか岩沢さん」
岩沢「い、いやさ……一弦が切れたからどうしたもんかと思って……。まさか購買にはないだろうし、そうなったら音楽室から拝借すりゃいいかなって」
ひさ子「……」げんなり
岩沢「ち、違うぞひさ子。ゆりにでもきいてみようかと思ったんだけどアイツ風邪らしいじゃないか。だからこれしか手はないなって……」
ユイ「岩沢さんの音楽キチっぷりはついに犯罪級にまで昇りつめましたね……」
入江「わ、ユイまでちょっとひいてる……」
岩沢「……なんだよおまえら、その目は……。わ、私だって反省くらい、してるぞ……?」
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17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 20:33:53.69 ID:u5je9Djv0
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直井「まあ、そういうことで本来ならば反省室行きでしたが、召集もかかっていましたので一時的にこうして連れてきたというわけです、音無さん」
音無「そ、そうか……」
日向「へー。お前、なんだかんだいっていつの間にか戦線の活動に積極的になってるじゃねーか」
直井「僕は音無さんに会いに来ているだけだ」
日向「……真顔ですげーこと言うのな、お前」
音無「さて遊佐、これで全員集まっただろう。そろそろゆりの言伝てとやらを聞かせてくれないか」
遊佐「……分かりました。では、ゆりっぺさんから、今年最後のミッションについての伝言です」
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20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 20:44:44.65 ID:u5je9Djv0
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ざわ……
遊佐「――死んだ世界戦線のメンバー全員に告げる。今年最後のミッション、その名は『オペレーション・アデイインザライフ』」
大山「おおお、今年を締めくくるミッションは初めて聞くミッションだよ!」
松下「人生におけるとある一日……ううむ、どんなミッションなのか想像もつかん」
TK「life is beautiful~♪」
音無「……続けてくれ」
遊佐「――基本的に、メンバーにはそれぞれ個別行動をとってもらう。但し、各員の判断次第では他のメンバーと行動を供にしても構わない」
ユイ「ふむふむ……結局なにをやるんでしょうか」
ひさ子「……それを今から言うんだろ。まあ聞いてろ」
遊佐「――また、行動の詳細についても各員の判断に一任する。各自、それぞれの状況下において最良の選択をとるように」
藤巻「……リーダーも不在なわけだし、個人の技量が問われるな」
関根「うわー、なんだか難しそうだなあ……」
入江「私たちでもできるのかな、このミッション……」
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22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 20:51:43.79 ID:u5je9Djv0
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遊佐「……」
音無「……遊佐、続きを」
遊佐「……」
遊佐「……以上です」
音無「……はぁっ?」
遊佐「ゆりっぺさんはここまでを私に伝えたあと、満足そうに眠りに落ちました」
日向「え……マジで?それ途中でゆりっぺが寝落ちしたとかじゃなくて?」
遊佐「はい。以上がミッションの説明の全てです」
ユイ「ははあ……つまり、どういうことなんだってばよ?」
直井「ふん……所詮は愚民か。風邪でまともに思考することも叶わなかったのだろう、このミッションは無効じゃないのか」
音無「何が言いたかったんだ、ゆり……全然わからん」
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24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 20:57:56.63 ID:u5je9Djv0
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遊佐「これはあくまで私の憶測ですが」
音無「?」
遊佐「恐らくゆりっぺさんは、こう言いたかったのではないかと」
日向「な、遊佐おまえ、今のゆりっぺの暗号から何か分かったっていうのか?」
音無(もはや暗号扱いかよ)
大山「すごいよ遊佐さん!さすがは戦線のブレーンだね!」
音無(暗にゆりの頭がカラッポであることを裏付けるような言い回しだな)
遊佐「はい。私の考えでは……」
松下「か、考えでは……?!」
関根「ごくり」
入江「しおりん、口にだして言わなくても……」
遊佐「……要はみなさん今日一日くらいは自由に過ごしてていいですよ、ということかと」
ΩΩΩ<な、なんだってー?!
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25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 21:03:00.52 ID:u5je9Djv0
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松下「……って、」
日向「なあ、それ……わざわざミッションにするようなことか?」
遊佐「私に聞かれても困りますが」
音無「はは、は……なんというか、ゆりらしいといえばらしいな」
ひさ子「ったく、なんだよヒヤヒヤさせやがって……」
ユイ「つまり……ミッションをやらない日みたいに、普通に過ごせってことですかね?」
入江「うん、そうだと思う」
藤巻「さんざ寒い中待たされた挙げ句がこれか……」
野田「なんだ貴様ァ!!ゆりっぺの命令に歯向かう気か!!」
藤巻「誰もンなこと言ってねーよ!」
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27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 21:10:43.32 ID:u5je9Djv0
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関根「あれ、岩沢先輩は?」
ひさ子「ああ、あいつならさっきコッソリ出ていったけど……自由行動と分かるや否やこれだ、ぶれないなホントに……」
直井「って貴様何故止めない?!あの愚民は反省室行きなんだぞ!!」
音無「……なあ遊佐、じゃあ今日はもう、解散ってことでいいか?」
遊佐「そうですね……これより他に言伝てはありませんし、それで良いんじゃないでしょうか」
日向「よっしゃ、そうとなりゃどっか暖房効いてるところ行こうぜ音無。ここは寒くてやってらんねえ」
音無「ああ、そうだな」
遊佐「……あっ、」
音無「……?どうした、遊佐」
大山「遊佐さんがそんな、なにか思いついたみたいな声出すのは珍しいね」
遊佐「いえ、ただ、これを言わなければいけないと思って……」
音無「?」
遊佐「……こほん。――『オペレーション・アデイインザライフ』……スタート!!」びし
音無(やりたかったのか……)
椎名「……あさはかなり」
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28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 21:16:04.00 ID:u5je9Djv0
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音無「……さて、急に自由行動と言われてもどうすればいいのか」
音無「日向が言ってたみたいに、暖房の効いたところにでも行きたいがそれってつまりどこなんだろうな……?図書館とかか」
音無「……図書館、ね。行ってみるか」
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29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 21:20:18.97 ID:u5je9Djv0
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~~~~図書館~~~~
音無「へえ、初めて来るな、この学校の図書館」
音無「お、あれは……」
日向「よ、お前も来たか」
音無「お前の言ってた暖房効いてるところってのが、図書館くらいしか思いつかなくてな。なにやってんだ?」
日向「何っておまえ、ここ図書館だぜ?やることっつったら決まってんだろ」
音無「まあ、そりゃそうか……。でも違和感あるな、お前が読書なんてよ……」
日向「昼寝だよ」
音無「部屋でやれよそんなもん!!」
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30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 21:28:28.71 ID:u5je9Djv0
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日向「ははーん?さては音無、お前図書館で昼寝したことねぇな?」
音無「普通寝る場所じゃないからな……」
日向「案外オツなもんだぜー?ガンガンに暖房の効いた静かな部屋で、遠くに授業の喧騒を聞きながら一人寝息を立てる、ってのもよ」
音無「とても元野球部の言うこととは思えんな……」
日向「ま、そういうことだからよ。俺はここで優雅に惰眠を貪らせてもらうぜ。お前はどうする?」
音無「いや……俺はやめとくよ……」
日向「ハハッ、確かにハマると怖いからなー、図書館での昼寝は」
音無「そういう意味じゃねぇよ!!」
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31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 21:34:37.02 ID:u5je9Djv0
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~~~~廊下~~~~
音無「案外根暗だったんだな、日向のやつ……」
……じゃら
音無「……?なんの音だ?」
……じゃらじゃら
音無「この教室からか」
ドア「ガラッ」
藤巻「かかったな松下五段!!それだぁロン!!ザンクだッ!!」
ひさ子「うんにゃ、頭ハネ。親萬で12000な」
藤巻「何だとぉっ?!」
松下「ぐぅ……!これで持ち点が3000をきったか……」
大山「よーし、僕も負けてらんないよー!」
音無「……なにやってんだ、おまえら?」
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32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 21:39:33.49 ID:u5je9Djv0
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藤巻「よお、お前もやるか?」
音無「これ、麻雀か?」
ひさ子「ああ。年内最後の大勝負……今日のレートは高いぞー」
松下「故に負けられん……ここで飛びでもしたら年を越せんからな」
大山「え、えええっ?!この麻雀お金かけてやってるのきいてないよ僕?!」
藤巻「訊かれなかったからな」にや
音無「……お前ら、高校生が金かけて麻雀なんてやっていいのかよ」
ひさ子「なんだよ、アンタわりと頭硬いな。別にいーだろ、どうせ優等生でもないんだし」
松下「こんな世界ではバイトもできんからな……金を増やすにはこういった博打くらいしか手段がないのだ」
音無「そ、そうか……」
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34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 21:44:18.17 ID:u5je9Djv0
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ひさ子「アンタはどうする?やるってんならもう少し待ってもらうことになるけど……」
音無「い、いや俺はいいよ……ルールとかわかんねぇし」
藤巻「ドンジャラならわかるだろ、それでどうだ?」
音無「いっいや、俺はホントにいいから!お前らだけで楽しんどけよ!」
大山「そっかあ、残念」
音無「そ、そんじゃな!」
ドア「ガラッ」
音無(怖い……博打に誘ってくるヤツってなんであんなに怖いんだろう……)
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35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 21:50:33.55 ID:u5je9Djv0
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音無「……さて、どうすっかなあ」
音無「……腹、減ったな」
音無「食堂行くか。時間的にも、誰かいておかしくはないだろうし。そいつらとヒマつぶせりゃいいかな」
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38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 21:56:47.72 ID:u5je9Djv0
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~~~~食堂~~~~
TK「……」
TK「……はあ」
TK「最近、日本語喋ってへんなぁ」
TK「戦線のメンバーからもすっかり外国人キャラで通りよるけど実際ワイ英語でけへんし……」
TK「そしたらそんなん喋る機会どんどんのうなってくやん……ほんでミステリアスなキャラ付けとかなって後戻り効かんやないかコレ」
TK「……はぁーっ。疲れるでホンマ」
音無(……とんでもないものを見てしまった)
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39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 22:00:37.55 ID:GoM2Ud6e0
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そういやTKって英語全然ダメだったな
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40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 22:02:02.01 ID:u5je9Djv0
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がたっ
TK「!!」
音無(やべっ、脚が椅子に当たっちまった……!)
TK「Mr.音無……」
音無「よ、ようTK!今から昼飯か?」
TK「……yes」
音無「そ、そうか……!」
TK「……」
音無「……」
音無「……あ、あのな、TK?」
TK「?」
音無「……そんなに無理して、英語喋ることないと思うけど」
TK「!!」
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41: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2011/12/31(土) 22:04:51.06 ID:56nq016T0
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これはきつい
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43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 22:07:07.16 ID:u5je9Djv0
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TK「……ワイな、ホンマは英語でけへんねん」
音無「あ、ああ……」
音無(さっき散々聞いてたから知ってるとは言えないな……)
TK「ホンマは関西弁と標準語の国内バイリンガルですよってに」
音無(それでなんでわざわざ関西弁のほうで喋るんだよ……!)
TK「……ときに。Mr.音無」
音無「あ、ああ!なんだ?」
TK「このことは皆には……言わないでくれるか」
音無「TK……」
TK「Can you keep the secret?」
音無「……邦楽だよな、それ」
TK「……言わんといたって」
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45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 22:11:41.13 ID:u5je9Djv0
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~~~~廊下~~~~
音無「しかしあのTK……未だに違和感が拭えないな。口外はしないと約束はしたが」
音無「……?外が騒がしいな。グラウンドのほうか……?」
音無「誰かいるのかもな……ちょっと行ってみるか」
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48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 22:18:08.89 ID:u5je9Djv0
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野田「どうした!!貴様の実力はその程度かぁァァ!!!」
高松「ぐっ、この身体は今日この日のために鍛えてきたようなものだというのに……」
野田「ふん、ならば止めをさしてやろう!去ねぃ高松!!」
高松「……くっ、不覚……!」
音無「……なにやってんだ、おまえら」
野田「ム、貴様か」
高松「これは丁度いいところに。行司がいなくて困っていたところです」
音無「ぎ、行司……?」
野田「見てわからんか、寒中相撲だ」
音無「いやわかるかよそんなもん!!」
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50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 22:25:58.98 ID:u5je9Djv0
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音無「高松はともかく、野田まで上半身裸なのはなんでなんだよ……」
野田「相撲とはそういうものだからな。そして、この寒中相撲はゆりっぺへの願掛けでもある」
音無「いやいや、あいつの回復願うお前が報われる前にお前らも風邪引くぞ?!」
高松「寒さなど運動していれば感じませんよ。むしろ今は暑いくらいです」
音無「……鳥肌すげーぞお前」
音無(汗が冷えたんだな……)
野田「そんなことよりもだ!次の取組はお前が軍配を取れ!さっきから判定のわからん決まり手が多すぎる!」
音無「いや、遠慮しとくよ……」
野田「なんだと貴様ァ!!そんなにこのハルバードの餌食になりたいかァ!!」
音無「相撲なのになに持ってんだよお前?!」
高松「手頃の軍配がなかったので野田さんのハルバードを軍配のかわりにしようかと」
音無「物騒すぎる?!」
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51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 22:29:09.31 ID:u5je9Djv0
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~~~~廊下~~~~
音無「ふぅ……筋肉ダルマ二人に追っかけ回されるとは……えらい目に遭った」
音無「……お、ここ、確かガルデモが練習してる空き教室じゃないか」
音無「ひさ子は麻雀やつまてるんだろうが……他のヤツもいるかもしれないしな、少し覗いていくか」
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52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 22:35:06.58 ID:u5je9Djv0
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岩沢「はい、じゃあ目ぇつぶって」
入江「は、はい……」
岩沢「袖捲って。今からあるものでその腕に触るから、それがなんなのかを当てるんだ」
関根「頑張れー、みゆきちー!」
音無(なんだ、ゲームでもしてるのか……?)
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55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 22:40:07.53 ID:u5je9Djv0
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入江「わ、私に分かるかなあ……」
岩沢「大丈夫だ。ドラマーなら100%の確率でわかる問題だからな」
つんっ
入江「ひゃっ」
つんっ
入江「な、なに……これっ……//」
つん
入江「く、くすぐったい……くらくらします……///」
音無(……今度は違う意味で見てはいけないものを見ている気が……ってなんで隠れてるんだ俺は)
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57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 22:43:47.39 ID:u5je9Djv0
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入江「わ、わかった!えんぴつです!!」
岩沢「ちがうな」
入江「シャーペンのしん!!」
岩沢「ノーだ」
入江「くっ、くすぐったくてわかりませんー!ギブですギブー!」
岩沢「しかたない、正解は……」
関根「スティックでしたー」
入江「」
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59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 22:53:17.12 ID:u5je9Djv0
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岩沢「はは、関根のときより面白い反応が見られたな」
関根「あたしはベースの弦!ってちゃんと正解言えたもんねー」
入江(あれ、これしおりん威張れることかな……?)
岩沢「けど、アンタたちの年の瀬くらい練習やめて遊ぼうって案も悪くないな」
関根「岩沢さんは日頃から根詰めすぎなんですよー」
入江「ひさ子先輩に会ったばかりのときは、ご飯も食べずに作曲して倒れたって聞いたとこあります……」
岩沢「あ、あれはだな……死後の世界でもメシ食わなきゃダメだって知らなかったから……」
関根「お腹すいてたのも気づかずにギター弾いてる時点で問題ですよ……」
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60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 22:56:35.98 ID:u5je9Djv0
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~~~~廊下~~~~
音無「なんとなく教室に入るタイミングを失って、そのまま引き返してしまった……」
音無「さて、じゃ次はどこに行くか……」
猫「にゃー」
音無「うわっ、ね、猫?!」
椎名「……あさはかなり」
音無「……の次は椎名か」
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62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 22:59:51.87 ID:u5je9Djv0
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音無「その猫、椎名が飼ってるのか?」
椎名「……否、飼っては、いない」
音無「そ、そうか」
椎名「……見かけたら、世話くらいはしているが」
音無「……猫、好きなのか」
椎名「……あさはかなり」
音無「……そうか」
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63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:01:11.78 ID:u5je9Djv0
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椎名「……」すっ
音無「?」
椎名「……触るか?」
音無「いいのか?」
椎名「……構わん」
音無「そうか……」 すっ
なで
音無「へーぇ。かわいいな」
椎名「……あさはかなり」
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65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:07:05.25 ID:u5je9Djv0
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~~~~廊下~~~~
音無「ああしてると、普通の女の子に見えなくもにいよな、あいつ……」
……どどどどどどどどど
音無「?何の音だ……」
げしっ
音無「はぐぁっ?!」
ユイ「あ・すいません先輩ぶつかっちゃって」
音無「お、お前なあ……そんな猛スピードで廊下を走るやつがあるか……」
ユイ「カタいこといわないでくださいよぅー。あ・そうだ先輩、ひなっち先輩知りません?」
音無「あ?ああ……あいつなら図書館で昼寝してるはずだが」
ユイ「りょーかいでっす!ありがとございましたぁー!」
どどどどどどどどど……
音無「騒がしいなあ……なんだったんだありゃ」
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66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:11:20.45 ID:u5je9Djv0
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音無「お、ここって……パソコン室か。ってことは……」
ドア「ガラッ」
竹山「……」かたかた
音無「よう、やっぱりいたか」
竹山「おや、こんなところに来るとは珍しいですね……しかし僕のことはクライ
遊佐「お喋りしているヒマはありませんよ、竹山さん」
音無「遊佐か。お前ら、なにやってんだ?」
遊佐「竹山さんが開発したオンラインゲームのテストプレイです」
音無「へえ、お前ゲームまで作れるのか。すげえなあ」
竹山「いえ、それほどでも。あと僕のこと
遊佐「あ、竹山さん後ろからボス来てます」
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67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:15:30.48 ID:u5je9Djv0
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音無「竹山はともかく、遊佐ってゲーム好きだったのか」
遊佐「たしなむ程度ですが。それに、このゲームには課金システムで戦線の軍資金を確保するという役目もありますから」
竹山「テストプレイが終わったら最終調整をして、その後サーバーを設けて一般生徒にソフトを配布する予定です。それから
音無「へぇ……それもゆりの発案か?」
遊佐「いえ、私の独断です」
音無「へ、へぇ……」
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69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:22:33.62 ID:u5je9Djv0
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~~~~廊下~~~~
音無「休暇をもらってても、ある意味あれ任務だよなあ……独断とはいえ」
音無「遊佐らしいといえばらしいのかもな……っと、よう、直井!」
直井「っ!!うぉとなしすわん!!」
音無「よう。何してんだ?」
直井「校内の見回りです……音楽室に忍び込んだあの愚民もまだ見つけられていませんし」
音無(岩沢のことか……)
音無「な、なあ、直井?」
直井「はい?」
音無「あいつも反省してると思うしさ……今回は許してやってくれないか?あいつ、生きてた頃もそうだけど、今も音楽が本当に好きなんだよ。流石に盗むのはよくないけど……まあそれだけあいつには大事なものだった、ってことだ」
音無(うーん、軽く岩沢のフォローをしようかと思ったが我ながらすごい詭弁だ。こんなの通るわけ……)
直井「音無さんがそうおっしゃるなら仕方ありませんね。今回だけは不問としましょう」
音無「マジか……」
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70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:26:37.73 ID:u5je9Djv0
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音無「ま、お前も適度に休んだりしろよ」ぽん
直井「は……は、はいっ!!」
音無「じゃあな」
直井「はい音無さん!!さようなら!!」
音無「はは……岩沢も直井も、悪いやつじゃないんだよなあ」
音無「さて、じゃあそろそろあいつのところにでも行くか」
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71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:29:55.08 ID:u5je9Djv0
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~~~~女子寮~~~~
こんこん
ゆり「……開いてるわ」
ドア「ガチャ」
音無「よ。調子はどうだ」
ゆり「音無くん……貴方がくるとはね」
音無「なんだ、不満か?」
ゆり「別に……でもここ女子寮よ?よく入ってこれたわね」
音無「はは、許可はちゃんととってあるよ。ほら、購買でプリン買ってきたから食いたくなったら食え」
ゆり「……ありがと」
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72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:34:29.79 ID:u5je9Djv0
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音無「具合はどうだ」
ゆり「朝に比べてだいぶマシになったわ……でもツイてないわね、年の瀬に風邪だなんて。やっぱりあんな死に方するくらいだから、星回りはひどいのねあたし……」
音無「そういう言い方するなって。たまには休めって神様からの忠告とかなんじゃないか?」
ゆり「神様……“神”、ね……」
音無「洗面器の水替えるぞ。ついでにタオルも新しいのにするか」
ゆり「……」じいっ
音無「どうした?」
ゆり「ううん……少し驚いたの。手際いいのね」
音無「生きてた頃は妹の看病もしてたからな」
ゆり「ふぅん……」
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73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:39:32.84 ID:u5je9Djv0
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音無「ほれ」ぺちゃ
ゆり「ん。……つめたい」
音無「ま、明日の朝までは安静にしとけ」
ゆり「……そうね。でも、」
音無「?」
ゆり「……落ち着かないわ、ここに来てから、ずっとせかせかしてたから……こんな、一日中ベッドの上だなんて、ヘンな気分」
音無「悪くないんじゃないのか、たまには」
ゆり「……そうかもね」
音無「そうだ、お前汗かいてないか?」
ゆり「そういえばそうね。少しべたついてるかも……」
音無「ほら、服脱げよ。拭いてやるから」
ゆり「…………は、はぁ?はあああああぁぁあああああああああああ?!」
げしっ
音無「ぐはぁっ?!」
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74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:42:08.88 ID:u5je9Djv0
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音無「な、なにするんだお前……」
ゆり「アンタこそ何気色悪いこと言ってんのよ変態!!へんたい!!!」
音無「い、いや……妹の看病で慣れてたから、つい……」
ゆり「ふざけんな!!そんな言い訳知ったこっちゃないわよ……!!」
ドア「ガチャ」
ゆり「っ?!」
天使「……風邪だというから来てみたけれど」
音無「奏……」
天使「元気そうね」
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75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:45:39.19 ID:u5je9Djv0
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ゆり「……何しに来たの、貴女」
天使「人手がないなら看病、と思って来たんだけど。でも結弦もいるし、大丈夫そうね」
ゆり「ふん、どうだか……」
音無「……そうだ。奏、なら少し頼まれてくれないか」
天使「なに?」
音無「こいつの身体、拭いてやってくれないかな」
ゆり「はあああああああああぁぁぁぁああぁぁあっ?!アンタなに言ってんの音無くん?!」
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76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:48:08.22 ID:u5je9Djv0
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天使「お安い御用だわ」
ゆり「ちょっ、なに腕まくりしてんのよ?!」
音無「よし、そんじゃ頼んだぞ、奏」
ゆり「えっ、ちょ、なに帰ろうとしてんのよ音無くん?!」
音無「いや、俺がいたらまずいだろう」
ゆり「そうだけど……!」
天使「はい、じゃあ服を……自力で脱ぐのがつらいなら脱がせてあげましょうか。はい、ばんざーい」
ゆり「“はい、ばんざーい”じゃねえええええええええええええ!!!」
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78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:52:46.11 ID:u5je9Djv0
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~~~~女子寮・廊下~~~~
音無「これであいつらも、少しは仲良くなってくれるといいんだが」
音無「……もう夜か。ってことは」
音無「今年も終わりなんだな……」
音無(今年、とはいえ、死を挟んでいるため季節の感覚はデタラメだ。列車事故で死んだのは1月だったが、ここにきたときこの世界が何月だったのかは……正直よくわからない。でも、)
音無「なにはともあれ……一年が終わるんだ」
音無「みんな、今年一年、お疲れ様」
おわり
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79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:56:35.27 ID:27j/Fj+j0
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乙
ABSS久しぶりだったけど、楽しかったよ
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80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 23:57:18.88 ID:4aNIonUF0
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乙
年内に終わってよかった
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82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/01(日) 00:03:18.64 ID:94aUW7yk0
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面白かったぜ乙
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83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/01(日) 00:04:01.29 ID:essYav8v0
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読んでくれたかたはありがとうございます。
いわゆるオペレーション・シリーズに感銘を受けてAB!SSをかき始めた今年、シメのSSもAB!がいいかなあということで。
ではよいお年を!

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