男「俺の友人は他人のメシの食い方に口うるさい」
- 1 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/02/11(木) 20:48:45 ID:i/NXDOYY
- 女「ねーねー、駅の近くにおいしいお店ができたんだけど、食べに行かない?」
男「別にいいけど」
女「やった!」
女「あっ、そうだ! だったら友人君も誘おうよ!」
男「えー……あいつを?」
女「なに? イヤ? 二人きりがいいってわけ?」
男「いやそうじゃなくて……」
- 2 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/02/11(木) 20:52:28 ID:i/NXDOYY
- 男「そういやお前知らないんだっけ。アイツさ……メシの時、口うるさいんだよ」
女「もしかしてグルメなの?」
男「グルメではないけど、他人のメシの食い方にうるさいタイプでさ……」
男「やれ箸の使い方がどうだの、食べ方がどうだの……」
女「あ~、いるいる、そういう人」 - 3 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/02/11(木) 20:55:01 ID:i/NXDOYY
- 女「でも、いいんじゃない?」
女「あらかじめそういう人だと分かってれば、多少うるさくても我慢できるし」
女「三人以上で行くと割引サービスあるし、友人君も誘おうよ!」
男「ああ、そういうことだったのね」
男「ま、いいや。せっかく安くなるんなら、アイツも誘うとするか」 - 4 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/02/11(木) 20:57:58 ID:i/NXDOYY
- 友人「いやー悪いな、オレまで誘ってもらっちゃって!」
友人「だけどおジャマ虫になっちゃわないか?」
女「いいのいいの、安くなるし!」
友人「?」
男「三人以上だと割引があるんだってさ」
友人「あーなるほど、だったら遠慮せず付き合わせてもらうぜ!」
女(この気さくな友人君がマナーにうるさいだなんて、信じられないなぁ……) - 5 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/02/11(木) 21:00:15 ID:i/NXDOYY
- <店>
店員「どうぞ」
友人「お~、きたきた! うまそう~!」
友人「いただきまぁ~す!」
女「ねえ、あんたの話ってホントなの? ウソついてんじゃないの?」ボソ…
男「まあ……ここまで来たら実際に体験してみろって」ヒソ… - 6 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/02/11(木) 21:02:28 ID:i/NXDOYY
- 男「じゃ、食べようぜ」モグッ
女「うんっ!」パクッ
友人「むっ……!」ピクッ
友人「女ちゃんっ!!!」
女(え、いきなり!?) - 7 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/02/11(木) 21:06:42 ID:i/NXDOYY
- 友人「そのスプーンの持ち方……いいねぇ~! 繊細さと大胆さを兼ね備えてる!」
友人「あまりのエレガントさに恐れ入ったスプーンが、超能力無しで曲がっちゃいそう!」
友人「女ちゃんが医者だったら絶対匙投げない! どんな不治の病も完治!」
女「ど、どうも……」
友人「お前の箸の持ち方も、一見正しいようでいて、微妙に独創的でグッド!」
友人「偉大なる古典に己の個性を混ぜ込んだルネッサンスが如き優美さが漂う!」
男「え、俺の持ち方まだ間違ってる?」 - 8 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/02/11(木) 21:11:37 ID:i/NXDOYY
- 男「……」モグ…
友人「その咀嚼音いいわぁ~! 今オレはビートルズを感じた!」
友人「そう、すなわちリヴァプール! お前は真の英国紳士! ジェームズ・ボンドだ!」
友人「あるいはシャーロック・ホームズ! または円卓の騎士(ナイト)!」
女「……」ゴクッ
友人「今、女ちゃんが水を飲んだ時の喉の動き、一瞬喉仏が出来たみたいでグッド!」
友人「セクシーにしてビューティフル、ビューティフルにして如来!」
友人「感動しすぎて、オレ即身仏になっちゃいそう! ――いや、なる!」チーン - 9 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/02/11(木) 21:15:14 ID:i/NXDOYY
- 男「……」シーシー…
友人「ひええええ、剣術の達人のような爪楊枝さばき! 武士は食わねど高楊枝!」
友人「だけどお前はメシを食ってる! つまり武士以上! ――征夷大将軍ッ!」
女「このケーキおいしいね」
友人「甘い物は別腹! 胃袋がダブルッ! 高貴なる女性たる証ッ! 明石家さんま!」
友人「君はまさにヒロイン! 女王! 女神! ――ミロのヴィィィィィィナス!」
友人「ヴィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイナス!!!」 - 10 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/02/11(木) 21:18:16 ID:i/NXDOYY
- 友人「つまりお前たち二人は幕府とォッ……女神ッ!」
友人「この意味が分かるか? 分からないよな? オレも分からんッ! アンノウンッ!」
友人「だが、感じ取ってくれ! なぜならオレはッ! オレはァァァァァッ!!!」
女「……よぉく分かったわ」
男「な?」
― 完 ― - 11 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/02/11(木) 21:30:37 ID:1B8XsKrQ
- 良い勢いだ
- 12 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/02/11(木) 21:33:46 ID:Eo0.UCfo
- 友人はリアクション系料理漫画の世界に生まれるべきだったな…乙!
- 13 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/02/11(木) 21:59:57 ID:XqsfQVSg
- ウザいけど褒められてるから嫌いになれないw
乙

「オリジナル」カテゴリの記事
-
- 「CD-Rって未だに使ってる人いる?」
- 男「はじめてのビジネスホテル」
- オヤジ「俺だって好きで頑固オヤジをやってるわけじゃない」
- 女生徒A「地面に埋まった」 女生徒B「… … …」
- 散髪屋「もみあげは不自然で宜しいでしょうか?」
- サンタ(誰だコイツ)泥棒(誰だコイツ)
- リポーター「乳首から精液を射精せる達人がいるという噂の村にやってきました」
- DQN美少年「おい、パン買ってこいよ」男「い、いやだ!」
- 男「この推理小説、犯人にマーカー引かれてやがる! ふざけんな!」
- 男「あっ湖にボール落としちゃった」
- 少女「おかずにしてもいいですか?」
- 闇に堕ちし騎士・ダークナイト「我、目覚めたり」
- 男「俺は納豆を1万回かき混ぜる」マゼマゼ
- アスタキサンチンの衝動
- 【安価】リーマン「君も能力者……だろ?」男「なんだって!?」
コメントする
全ランキングを表示