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私の初めてが富豪さんに奪われた日
- 1 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/07(月) 05:32:01.32 ID:p4hYn5O/0
- 乖離性ミリオンアーサーの二次創作です。富豪×盗賊です。苦手な方はそっと閉じしてください。原作知らなくても読めるように書きました。(必ず読めるとは言ってない)
他の小説の息抜きに書いた。量少ない。まさしショートストーリー。ハハッ
- 2 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/07(月) 05:33:40.19 ID:p4hYn5O/0
- 富豪「……」
盗賊 zzzzz
富豪「なんでこんな所で…」
富豪「こんな夜中にソファで寝るとは何をしてたのかね」
富豪「部屋までは運んで上げるのが道理か」
富豪は盗賊を抱き上げた。いわゆるお姫様抱っこと言うものなのだか、ソファで寝てると人を持ち上げる方法はこれが一番やりやすい。盗賊は女の子なので抱き上げるのも苦労しなかった。
富豪「……」カツカツ
盗賊「ん…」
富豪「……」コツコツ
廊下に富豪の足音だけ響き渡る。元々城内には人が少ないと言う事と、深夜という事実がより一層足音を響かせる。
富豪「……」カツカツ
富豪「寝顔は可愛い物だ」コツコツ
富豪「……」カツカツ
盗賊「うん…」ピクッ
富豪「……」コツコツ
盗賊の部屋のドアを開け、ベッドに盗賊を寝かした。盗賊の部屋はそれなりに散らかってはいたが、汚いと言うほどでもない。富豪からしたら意外な事だった。
富豪「………」
富豪はで本を読んでいた。気づいたら夜も更けていたので、飲み物を飲もうと台所に向かう途中ソファで盗賊が寝ていた。眠気も襲ってきていた。富豪は手にドアをかけガチャリと回した。
盗賊「あっあの」
ドアを開けるのを辞めた。元々起きているような気もしていたらしく驚きはしなかった。ただ声をかけてきたのは意外だった。
富豪「……何か用でも?」
盗賊「起きてたのに驚か無いんですね…」
富豪「薄々は気づいていたのだよ」
盗賊「そうですか」
富豪「それで、何であんな所で寝ていたのかね?」
盗賊「ちょっと考えことをしていたら寝ていたました」
富豪「次からは気をつけ給え。では私は部屋に戻るとするよ」
富豪は元々飲み物を飲みに来ていた。そこで盗賊に出会ったので、喉は乾いたままだった。
盗賊「待ってください!」
富豪「…?」
盗賊「えっと…その…」
顔を下に向けたまま喋りかけていたので、表情は見えないが。少し緊張いるようにも見えた。
富豪「どうした?トイレについてきて欲しいでもとでも言う訳でもあるまい」
盗賊「違います!ただ…その…」 - 3 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/07(月) 05:35:05.13 ID:p4hYn5O/0
- 富豪は鈍感な人間では無いが、少し前まで本に熱中していたのと、眠気と喉の乾きに襲われていたので今の状況を把握するのに少し時間がかかった。
富豪「君でも寂しいなどと言う感情は抱くのだな」
盗賊「そんなんじゃありません!でも…」
富豪「生憎私は雰囲気で流されるのは好きでないのでね。すまないが…」
盗賊「違います」
富豪「違う?」
盗賊「雰囲気じゃないです」
盗賊は富豪の顔をはっきり見て言った。富豪はさっきの言葉は失態だったと後悔する。もう少し別の言い方の方が良かったのではないか。しかし今はそれを考える暇は無い。
盗賊「だから、えっと、とりあえずここ座ってください」
ここに座ってと言いながら自分の隣を指していたが、結局また下を向いて喋っていた。言いながら恥ずかしくなってしまったようだ。
富豪「………分かったよ」
盗賊「えっはっはい」
ベッド座った。ギシリと部屋に音が響く。
富豪「自分で座れと言ったのに動揺してどうする」
笑いながらそうですねと盗賊は返した。盗賊は笑ってはいたがやはり緊張している様子だ。
盗賊「…………えと」
隣に座ったらまた下を向いてしまった。やれやれ、人の恋には積極的に首を突っ込む割に、自分の事となると控えめとは。天邪鬼のようないつもとは別人に感じてしまうな。
富豪「寂しいのなら私を頼ってくれてもかまわないよ」
いつも見ている表情がよりも、優しい表情で言った。盗賊はもう限界だった
盗賊「富豪……さん……」
盗賊は富豪に体を寄せ抱きついた。何かを我慢していて、それを開放的したような動きだった。
富豪「盗賊……」
盗賊に応じる様に富豪もまた抱き寄せた。前から自分が気になっていた事を盗賊に隠して。
盗賊「いつから起きてると気づいていたんですか?」
富豪「盗賊が少し体を震わせた時にね」
盗賊「最初からじゃないですか…」
富豪「話し掛けた方がよかったかね?」
盗賊「話し掛けなくて良かったです…。富豪のお姫様抱っこ、気持ちよかったので…」
富豪「では、もっと気持ちの良い事を教えよう」
盗賊は富豪と抱き合ったまま顔を真っ赤にして、富豪の胸に顔をうずくめてしまった。 - 4 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/07(月) 05:36:29.34 ID:p4hYn5O/0
- 富豪「教えようとは言ってしまったが…」
盗賊「私、恋をした事無かったんです」
富豪「そうか…私は盗賊が男にそこまで興味がないよう見えたが違ったようだな」
盗賊「興味自体はありましよ?自分がする事に興味はありませんでしたけどね」
盗賊「こんなにドキドキするんですね……」
富豪「私も初めてだよ。こんなに心臓が動くのは」
そう言って富豪は抱き寄せたままベッドへ寝転んだ。寝転ぶ時の体勢を意識して。
富豪「盗賊…」
盗賊「富豪さっあのっ手っ」
富豪は盗賊手を抑えて腕立て伏せ伏せのような体勢だった。盗賊が必死に手を顔の前に動かそうとしている。
富豪「顔が真っ赤じゃないか」
盗賊「だって…富豪さんがドキドキさせるから…」
富豪「ッ」
盗賊「んむっ」
盗賊「んっ…」
盗賊「……」
盗賊「私の初めて、富豪さんに奪われちゃいました」
この後めちゃくちゃ体勢を整えた。

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