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【艦これ】瑞鶴「もう頭にきた!」

1 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/02(水) 00:30:26.50 ID:mHAoAJ4a0
瑞鶴「一航戦の加賀!! いつもいつも私を未熟者扱い!」

瑞鶴「さっきの演習だってそう! こっちのタイミングでも間違ってなかったのに――」

瑞鶴「『詰めが甘いわね。実戦だったら海の底よ』」シレッ

瑞鶴「ムカつく! 腹が立つ! すました顔で言われるのが特に!」

瑞鶴「……ま、まあ? 命に関わることだから、そういうアドバイスっぽいのは百歩譲っていいとするわよ」

瑞鶴「でもさ、昼食の時に――」

瑞鶴「『あら、そんなに小食でいいのかしら。もっと食べないと成長できないわよ』」シレッ

瑞鶴「それは違うでしょ!? 絶対あれ胸を見ながら言ってたし!! 私の胸を!! もうただの悪口じゃん!!」

瑞鶴「くっそー、この溜まったイライラをぶつけてやりたい。何かいい方法は……」

瑞鶴「あ、そうだ」ピーン

瑞鶴「せめてもの仕返しに、根も葉もないうわさを流してやれば……」

瑞鶴「我ながら陰湿! でも軽い内容なら大丈夫でしょ!」

瑞鶴「ふっふっふ……見てなさい加賀! 私のウソで、ちょっとだけ困るといいわ!」




4 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/02(水) 00:42:25.84 ID:mHAoAJ4a0
加賀「」ブルッ

赤城「どうしました加賀さん?」

加賀「いえ、少し寒気が」

赤城「風邪ですか?」

加賀「本当に、一瞬の寒気ですから」

赤城「油断は禁物ですよ! あとであったかいご飯食べに行きましょう!」

加賀「心遣いありがとうございます」


――一航戦、帰投――


赤城「では、また食堂で!」スタスタ

加賀「はい」

加賀「……自己管理を怠っているわけではないはず」

加賀「でも赤城さんの言う通り、油断は禁物ね」

加賀「念のため薬を処方してもらいましょう」スタスタ


6 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/02(水) 00:56:45.76 ID:mHAoAJ4a0

スタスタ

暁「あっ、加賀さん!」

加賀「暁。お疲れ様」

暁「お疲れさま! ……ふふふ、聞いたわよ!」

加賀「?」


暁「加賀さんって、暁のことを尊敬してるらしいじゃない!」

加賀「え?」


暁「師匠と呼ばせてほしいって? もちろんいいわよ!」

暁「ただ人前だとちょっと恥ずかしいから、なるべく二人の時にね!」

加賀「……」

暁「あとファンクラブも作ったらしいわね! 今は何人いるの?」

加賀「……」

暁「あーストップ、やっぱり言わなくていい! 本人が知ることでもないわよね!」


9 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/02(水) 01:09:40.06 ID:mHAoAJ4a0
暁「えへへ……これで暁の、大人のレディの魅力が広まってしまうわ」

加賀「……あの、」

暁「今は忙しいから、また今度、レディとは何かを教えてあげるわね」

暁「それじゃ!」スタスタ

加賀「……」

加賀「……一体、何のことなのかしら」スタスタ

加賀「尊敬、師匠……ファンクラブ?」

加賀「尊敬というのはあながち間違ってもいないけれど」

加賀「それは駆逐艦全員に言えること」

加賀「暁だけを特別に支持しているなんてことは……」


10 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/02(水) 01:24:24.15 ID:mHAoAJ4a0

スタスタ

龍驤「お、加賀やないか!」

加賀「! ……お疲れ様」

龍驤「お疲れさん! どうや最近の調子は?」

加賀「良好よ」

龍驤「本当か? 変な食事制限とか、運動量を増やしたりして」

龍驤「無理をしとるんやないか?」

加賀「なぜ私がそんなことを」

龍驤「ええ? だって自分……」


龍驤「かなーり太ってきたから、ダイエットしとるんやろ?」

加賀「は?」


龍驤「そりゃ普段、あれだけバクバク食っとったらなぁ」

龍驤「仕方ないとはいえ……」

龍驤「まあ逆に、太らん方がおかしいわな」ウンウン

加賀「ごめんなさい、何のことかしら」

龍驤「おっと、すまんすまん……声を大にして言うことちゃうな」


11 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/02(水) 01:37:15.11 ID:mHAoAJ4a0
龍驤「ダイエット云々は、乙女の深刻な問題やからなー」

加賀「いえ、私は別に太って…」

龍驤「分かってる! 分かってるから皆まで言うな!」

加賀「……」

龍驤「まああれやで……世の中にはな」

龍驤「太りたくても太れん奴もおるんやで?」

龍驤「例えばうちや、見てみいこの体型」

龍驤「どこの脂肪もつかず、平坦を貫いとるやろ」

龍驤「悲しいと思わんか?」

加賀「……」

龍驤「……あかんわ、慰めるつもりがこっちが傷ついてしもた」


12 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/02(水) 01:46:37.78 ID:mHAoAJ4a0
龍驤「とにかく頑張ろうや、目的は違えどお互いにな」

加賀「……」

龍驤「ほな、また」スタスタ

加賀「……」

加賀「私が、ダイエット?」スタスタ

加賀「そんなのありえないわ、自己管理はきっちり……いえ」

加賀「確かに少し食べ過ぎたり、デザートを別腹に入れたりはしてるけれど」

加賀「その分ちゃんと運動をしているし……」

加賀「暁のことと言い、何故あんな嘘が出回っているのかしら」


13 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/02(水) 01:59:12.34 ID:mHAoAJ4a0

スタスタ

熊野「あら、加賀さん」

加賀「……熊野さん」

熊野「お疲れ様です」

加賀「お疲れ様です」

熊野「……あのー……」

熊野「お体の具合は、どうですか?」

加賀「……何のことでしょう」

熊野「えっ。ええっと……だから……」


熊野「お通じ、良くないんでしょう?」ヒソヒソ

加賀「!?」


熊野「もうかれこれ一週間も苦しんでいるとか」

熊野「私も何か力添えができるといいのですけど……知識不足でして」

加賀「……だ」

熊野「だ?」


14 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/02(水) 02:09:50.48 ID:mHAoAJ4a0
加賀「誰が?」

加賀「一体誰がそんなことを?」

熊野「誰が……と言われましても、風のうわさですわ」

加賀「私が便秘だと、誰から聞いたんですか」

熊野「え? ええっと……どなただったのかしら……」

熊野「お手洗いの時に、いろいろ話しているのを壁越しに聞いたものですから」

加賀「そうですか、分かりました」スタスタ

熊野「あ、お大事に」

熊野「……苛々が募るのも、無理ないですわね」

熊野「私も気をつけましょう」スタスタ


15 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/02(水) 02:25:51.47 ID:mHAoAJ4a0
加賀「暁のこと、ダイエットのこと」

加賀「そして今度は……私が便秘?」

加賀「嘘もいいところよ。本当に、誰が流したデマなのかしら」

加賀「必ず突き止めてみせるわ、そして……」


スタスタ

榛名「あ」

加賀「!」

榛名「ちょうどよかったです、加賀さん」

榛名「折り入ってお話が」

加賀「……今度は何ですか」

榛名「今度?」

加賀「こっちの話です。続けて」


16 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/02(水) 02:31:49.52 ID:mHAoAJ4a0
榛名「……」

加賀「?」

榛名「あ、あの」


榛名「ここ最近、ずっとムラムラして仕方ないと聞きましたっ!」

加賀「――ッ!?」


加賀「」

榛名「……あれ? 加賀さん?」

加賀「」

榛名「加賀さん、あの」

加賀「……取り乱しました。どうぞ続きを」

榛名「は、はい」


17 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/02(水) 02:40:19.09 ID:mHAoAJ4a0
榛名「それで、その……毎晩自分で自分を……」

榛名「……なぐさめても、欲求が収まらず……」ボソッ

榛名「近々、提督を襲おうための計画を企てていると」

加賀「……」

榛名「それだけはやめてください!」

榛名「本当に、どうかそれだけは! 提督に手を出すのだけはやめてほしいんです!」

加賀「……一ついいですか」

榛名「はいっ」

加賀「それは誰から聞いた話ですか」

榛名「えっ? えっと……」

加賀「話だけ聞いて、顔は見ていない?」

榛名「! ど、どうして分かったんですか」

加賀(やはり)


18 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/02(水) 02:53:51.05 ID:mHAoAJ4a0
加賀(顔を明かさずに話だけを伝えるやり口……計画的ね)

加賀(でも、もしかしたらそれさえ人伝に聞いたものの可能性もある)

加賀(犯人は……誰? 複数? うわさを流す目的は?)

榛名「あのー」

加賀「……」

榛名(何か考え事をしてる? ……ま、まさか!)

榛名(もうすでに実行へ移す段階で、今から……!)カァァ


ドドドドドドドドド


大井「加賀さぁーーーーん!!!!」


加賀・榛名「っ!?」


32 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 00:59:32.77 ID:MBh1n6rL0
加賀「大井さん?」

大井「はぁ……はぁ……やっと見つけましたよ」

大井「あるうわさを耳にしたんですけど、本当なんですか?」

加賀(また……一体いくつあるの)


大井「加賀さんは男性と女性、どっちにも性的興奮を覚えるって」

加賀「」


榛名「ええっ!?」

大井「本当に女性もイケるんなら、忠告しておかなくてはなりません」

大井「北上さんにそういう目的で言い寄るのはやめてくださいね? 私の大切な親友なんですよ」

大井「親友には真っ当な道に進んでもらい……あっ」

大井「だ、だからと言って、加賀さんが真っ当じゃないって言ってるわけじゃなくて」

榛名(……女性もイケる?)


33 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 01:11:39.62 ID:MBh1n6rL0
榛名(加賀さんは今、ムラムラしてる)

榛名(女性もイケる……つまり)

榛名(女性を襲うこともあり得る!?)

加賀「……」

榛名「か、加賀さん!」

榛名「榛名は大丈夫です! 間に合ってますから! だから襲うのだけは……!」

大井「襲う?」

榛名「大井さん! 実は……」ヒソヒソ

大井「なっ、ムラムラしてる!?」

加賀「……」

大井「あ、あははは……加賀さん」

大井「えっと……事情は人それぞれありますよね?」

大井「男性も女性も愛すことができるのは、とても素晴らしいことだと思いますよ」

加賀「……」


34 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 01:24:23.52 ID:MBh1n6rL0
大井「でも、相手の事情のことも考えてほしいというか」

大井「誰彼かまわず襲うのは……」

大井「あ、そうだわ! 提督と加賀さんをくっつけてあげます!」

榛名「え!?」

大井「ほら、提督って、よく見るといい男性じゃないですか?」

榛名「それはダメです! 提督には金剛お姉様が…」


加賀「……さすがに……」ボソッ


大井・榛名「え?」


加賀「さ す が に 頭 に 来 ま し た」ゴゴゴゴゴゴゴゴ


大井・榛名「!?!?!?!?!?!?!?」ガタガタガタガタ


35 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 01:29:42.16 ID:MBh1n6rL0
加賀「大井さん?」

大井「は、はひ!?」

加賀「そのうわさ、誰から聞いたんですか」

大井「え、あの……その……顔は見てなくて」

加賀「本当に?」

大井「は、はい!」

大井「あ、でも声の主は分かると思います」

加賀「!」

大井「ワザとらしく声を変えてたけど、たぶんあれは……」


36 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 01:44:46.57 ID:MBh1n6rL0

スタスタ

瑞鶴「ふー、こんなもんかなぁ」

瑞鶴「なるべく姿を見せないようにするのは大変だったけど」

瑞鶴「あとは影からこっそり様子を見て……困ってる姿を楽しんでやる」クスクス

加賀「もうすでに楽しそうね」

瑞鶴「そりゃ楽しいわよ! あいつのすました顔が困り顔になると思うと…」

瑞鶴「!?」

加賀「そうね、これ以上ないくらい困らせてもらったわ」

瑞鶴(やばっ!!)スタタッ

加賀「逃がさないわよ」ガシッ

瑞鶴(ひぃぃぃぃぃ!?)


37 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 01:58:34.59 ID:MBh1n6rL0
加賀「根も葉もないうわさを流していたのは、あなただったのね」

瑞鶴「な、何のことかな?」

加賀「とぼける気?」ガシッ

瑞鶴「いたたたた!? 間接キメるのはやめてっ!」

瑞鶴「そうよ! 私が全部うわさを流したのよ!」

加賀「どうしてそんなことを」

瑞鶴「私の勝手でしょ」

加賀「……そう」

加賀「別に理由はどうでもいいのだけれど、せめて謝罪の一つはして欲しいわね」

瑞鶴「……」

加賀「早く」

瑞鶴「……」プイッ

加賀(……ちっとも反省してないわね)


38 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 02:10:52.73 ID:MBh1n6rL0
加賀(悪いことをした自覚がないのかしら)

加賀(ここでまた力を振るって、強引に謝らせることもできるけれど)

加賀(それだとまた再犯する可能性があるわ)

加賀(もう二度とこんなことをさせず、反省もさせる方法……)

加賀「……!」ピーン

加賀(そうね……散々困らせてくれたのだから)

加賀(これくらいやってもいいわよね)


加賀「瑞鶴」

瑞鶴「……」

加賀「実は、あなたに今まで黙っていたことがあるの」

加賀「というより、この事実はまだ誰にも打ち明けていないわ」

瑞鶴「……?」


39 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 02:23:12.79 ID:MBh1n6rL0
加賀「実はね……」


加賀「実は私、バイセクシャルなの」

瑞鶴「……!?」


瑞鶴「は?」

加賀「どちらかというと、女の子の方がいいわ」

瑞鶴「じょ、冗談でしょ?」

加賀「好みを言うなら、性格は少し強気で」

瑞鶴「……冗談、よね……?」

加賀「そのくせ胸は出張せずに控えめ」

加賀「あと、ツインテールなんていいわね」

瑞鶴(!? そ、それってもしかして私……)

加賀「ねえ、瑞鶴」

瑞鶴「!」


40 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 02:35:06.70 ID:MBh1n6rL0
加賀「前々から思ってたのよ。あなた、凄く可愛い」

瑞鶴「!?!?!?」ゾクッ

加賀「普段はキツイことを言ってしまうけれど」

加賀「それは愛情の裏返しだから」

瑞鶴「……あ……あの……」

加賀「怯えた顔も可愛いわね」

加賀「今すぐ襲ってしまいたいくらい」

瑞鶴「え、えと、あの、その」ガタガタガタ

加賀「幸いこの通路は、全くと言っていいほど誰も来ないわ」

加賀「どんなに声を出したって誰も気づかない場所よ」

瑞鶴「……う、うう……」


41 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 02:48:49.28 ID:MBh1n6rL0
加賀「ねえ瑞鶴、お願いがあるの」

加賀「私と……」


瑞鶴「グスッ……ご、ごめんなさい……」ポロポロ


加賀(……やり過ぎたかしら)

瑞鶴「ヒック……私が悪かったから……もうやめて……」

瑞鶴「何でもするから……襲うのだけは……っ」

加賀「……そう」

加賀「じゃあ、なぜあんなうわさを広めたのか、教えてくれるかしら」

瑞鶴「あ、あれは……」

瑞鶴「いつも色々、厳しいこと言われて、悔しくて」

瑞鶴「演習とか実践のことだけじゃなくて、胸のことも言われて……こうなったら仕返ししてやろうと思って……」


42 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 03:05:58.76 ID:MBh1n6rL0
加賀「胸?」

瑞鶴「『もっと食べないと成長できない』って……私の胸を見ながら言ってたじゃない……」

加賀「……瑞鶴」

加賀「それは被害妄想よ」

瑞鶴「え……?」

加賀「まずあなたの胸は見ていないし」

加賀「成長できないというのは、実戦で成果を上げることができないということ」

加賀「沢山食べて栄養を確保し、体力をつけないと駄目でしょう……それなのに」

加賀「近頃のあなたは、やたら小食で、駆逐艦と同じくらいの量しかとっていなかった」

瑞鶴「……じゃあ……私のことをバカにしたりは……」

加賀「あなたをバカにして何になるの」

瑞鶴「そ、そうなんだ……てっきり……」


43 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 03:11:57.58 ID:MBh1n6rL0
加賀「どうやら誤解は解けたようね」

瑞鶴「……あの……」

加賀「?」

瑞鶴「ごめんなさい」ペコリ

瑞鶴「私が勝手に勘違いしたせいで、迷惑をかけちゃって……」

加賀「……いいのよ」ポン

瑞鶴「!」

加賀「私も、少しキツく言い過ぎてたのかもしれない」ナデナデ

加賀「これからはもっと、言葉に気をつけるわね」ナデナデ

瑞鶴「……うん」


44 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 03:23:12.24 ID:MBh1n6rL0
瑞鶴「あの……それで……」

加賀「?」

瑞鶴「襲う気は……もう無い……?」

加賀「ああ、そのこと」


加賀「安心して、冗談だから」

瑞鶴「……は?」


瑞鶴「冗談って……はあっ!?」

加賀「まさかあなたを泣かせてしまうとは思わなかったけれど」

瑞鶴「全部、ウソ?」

加賀「ええ」

瑞鶴「今にもキスされそうな勢いだったけど」

加賀「それくらい本気でやらないと、相手は騙せないから」


45 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 03:51:53.07 ID:MBh1n6rL0
瑞鶴「ふ、ふ、……ふざけるなぁ!!」

瑞鶴「めちゃくちゃ怖かったんだからね!? 覚悟を決めかけたのよ!!」

加賀「ごめんなさい、でもあなたも悪いのよ」

加賀「まだ広めたうわさは出回っているし」

瑞鶴「うっ」

加賀「さらには尾ヒレがついて、内容がもっと悪化してるかも」

瑞鶴「……わ、分かったわよ」

瑞鶴「今から艦娘たちの誤解を解きに回ればいいんでしょ?」

加賀「話が早くて助かるわ」

瑞鶴「はぁ……めんどくさいなぁ……」

加賀「大淀さんに頼んで放送してもらう手もあるけれど」

瑞鶴「そんな公開処刑はイヤ! まだ何も知らない艦娘だっているかもしれないのに!」


スタスタスタ


青葉「……なるほど」

青葉「青葉、知らないうわさの出所が分かってスッキリです!」

青葉「にしても、めったに見れない場面に遭遇してしまいました……これをどう料理したものか」


46 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 04:01:44.99 ID:MBh1n6rL0
青葉「うーん……まあ……」

青葉「たまには、ほんわかしたのもいいかなぁ?」


――後日――


加賀「あれからすっかり誤解も解けて」

加賀「今日は快晴、演習日和」

加賀「そして演習後には、間宮さんの特製アイス」

加賀「……さすがに気分が高揚します」

スタスタ

赤城「あ、加賀さん」

加賀「赤城さん、おはようございます」

赤城「……ふふっ、よかったですね!」ニコニコ

加賀「え?」

赤城「これからは2人の連携に、もっと期待しちゃいますよ!」スタスタ

加賀「……2人の、連携?」


47 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 04:09:34.00 ID:MBh1n6rL0
スタスタ

瑞鶴「うーん、今日はいい天気!」

瑞鶴「こんな日こそ、いっぱい体を動かさないとね!」

スタスタ

翔鶴「あら瑞鶴」

瑞鶴「おはよー翔鶴姉!」

翔鶴「……瑞鶴、私、嬉しいわ」ニコニコ

瑞鶴「え? なになに、何か良いことあったの?」

翔鶴「ええ。加賀さんとの仲、良くなったんですってね」

瑞鶴「へ?」

翔鶴「鎮守府の新聞、見てないの?」

翔鶴「2人の良い写真が大きく掲載されてるわよ」

瑞鶴「……な、何それ」


48 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 04:27:04.98 ID:MBh1n6rL0

スタタタッ

瑞鶴「あった! 今日の新ぶ……ん……」


『祝! 加賀と瑞鶴、仲良しに!』

『右、頭を撫でる加賀。左、頭を撫でられる瑞鶴』

『これからの2人に乞うご期待!』


瑞鶴「……な……なな……!」カァァ

加賀「何ですか、この記事は」

瑞鶴「!」


提督「お、話題の2人が揃ってるな」

瑞鶴「!? ち、違うわよ! 私は別に!」

提督「まあまあ、そんなに恥ずかしがらなくても」

瑞鶴「違うったら!!」

加賀「……そうね、これはデマですから」

提督「でも写真もあるし」

加賀「この写真は……あれです」

加賀「私が手に思い切り力を入れて、この子を泣かせている図です」

提督「どんな図!?」


49 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 04:35:56.63 ID:MBh1n6rL0
瑞鶴「ちょっと! それだとまるで私が弱いみたいじゃない!?」

加賀「事実、私より実力は下よね」

瑞鶴「ぐっ……い、言い返せない……でも!」

瑞鶴「見てなさいよ! きっといつか追い抜いてやるんだから!!」

加賀「私も成長しているから、それは無理ね」

瑞鶴「へー! 言ったわね?」


青葉「……あれー、思ってた反応と違うなぁ」

青葉「でもまあ」

青葉「何だかんだ、仲はいいですよね?」


瑞鶴「さっそく勝負! 演習場に行くわよ!」

加賀「望むところよ」



END


53 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/03(木) 07:26:41.17 ID:zSs63YQ/O

いい感じで終わったな


元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456846226/


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