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堀裕子のワンダープレゼント
- 1 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/12(土) 23:56:36.86 ID:GXVaqgAR0
- モバマス堀裕子ちゃんの誕生日を祝いたかったSSです
キャラ崩壊・捏造設定アリ - 2 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/12(土) 23:58:35.62 ID:GXVaqgAR0
- -3月12日、某プロダクション第1女子寮、堀裕子の部屋-
裕子「はぁ…今日のお仕事大変でした…」バフッ
裕子「しかしなんなんですかあの番組…!」ゴロゴロ
裕子「あの扱いじゃまるで私が本物のおバカさんみたいじゃないですか!」ゴロゴロ
裕子「キャラでやってるんですよ!キャラで!」ボスボス
裕子「…もう日付変わりそうですね…このまま寝ちゃおう…」
裕子「宿題とかは後で…」
\ピロン♪/
裕子「? LI○E…プロデューサーから…」
- 3 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 00:00:11.08 ID:86jwiQf40
- P『誕生日おめでとう』00:00
裕子「!…そう言えば…忙しくてすっかり忘れてた!」
\ピロン♪/\ピロン♪/\ピロン♪/\ピロン♪/\ピロン♪/\ピロン♪/
裕子「わわ!どんどん…えへへ…」
『みなさんありがとうございます!
エスパーユッコの誕生日です!
00:03 きっと何かミラクルが起きますよ!』
裕子「テレパシー送信…っと」
裕子「うへへ…」ゴロゴロ
裕子「……………」ピタッ - 4 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 00:04:34.44 ID:86jwiQf40
- 裕子(…みんなこうしてお祝いしてくれてるけど…)
裕子(…本当は私の事どう思ってるんだろう…?)
裕子(実はこれ、ただの社交辞令で…)
裕子(ホントはみんな、内心私の事バカにしてないかな…?)
裕子「…って、ダメですね…こんな事考えて、失礼すぎます…」フルフル
裕子「あんな番組に出たからって、ナイーブになっちゃってますね…」
裕子「…もう寝よう………でも…」
裕子「みんなのきもち…しりたい…な…」ウトウト
裕子「………………………zzz」 - 5 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 00:24:07.20 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-なぞのばしょ-
???「その願い、叶えましょう」
裕子「え!?なに!?どこココ!?」
???「安心してください。ここは裕子ちゃんの夢です」
裕子「ちひろさん!?」
???「いいえ。千川ちひろではありません。私は課金女神」
裕子「課金女神!?」
課金女神「ええ。それで」
裕子「随分思い切ったコスプレしてますね!」
課金女神「今日一日限りですが」
裕子「布足りてなくないですか?えっそんなギリギリまでスリット入れて…」
課金女神「裕子ちゃんの願いを」
裕子「うわー!えっち過ぎます!そんな恰好で私の夢に出ないで!」
課金女神「聞けよ」クワッ
裕子「あっはいすいません…」
課金女神「…ゴホン。それでは、貴女の『みんなの気持ちを知りたい』…と言う願い。聞き届けてあげましょう」
裕子「ホントですか!いくら取る気ですか!?」
課金女神「お代は取りません。誕生日プレゼントとでも思ってください」
裕子「頭でも打ったんですか?」
課金女神「そろそろ目覚めの時です。目が覚めたら、貴女の望む能力が手に入っていますよ…」
ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 7 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 00:41:03.21 ID:86jwiQf40
- -3月13日、堀裕子の部屋-
\インヴェェェェェェイド!!!!/(アラーム)
裕子「むぐっ…朝…」パチリ
\ヒャッハァァァァァァ!!!!/
裕子「何やら変な夢見たような…」カチッ
\マッsh…………/
裕子「…今日はレッスンと打ち合わせでしたね…」ムクリ
裕子「朝ごはん食べて支度しましょう…」モソモソ
- 8 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 00:50:15.43 ID:86jwiQf40
- -女子寮食堂-
及川雫「あっユッコちゃん!おはようございますー」
十時愛梨「おはようございます~」
裕子「おはようございます…二人だけですか?」
雫「そうですねー。みなさん今日は早めに出たみたいですー」
裕子「そうなんですか」
愛梨「その代わり今夜は女子寮で…っとと、コレまだ言っちゃダメなんでした~」
裕子「?」
- 9 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 00:51:01.72 ID:86jwiQf40
- 雫「ところでユッコちゃん、お誕生日おめでとうございますー」
愛梨「お祝いの…じゃなくて。お祝いとは別に、コレあげますね~」
裕子「牛乳プリン!いいんですか!」
雫「どうぞ召し上がれー♪」ニコニコ
裕子「では!取出だしたりますこのスプーンで!」キラーン
愛梨「まっすぐなスプーンだね~」
裕子「ハムッ…ん、んまぁぁぁーー!」カッ!
シュバッ ゴォォォォォ!
雫・愛梨「「!?」」 - 10 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 00:51:50.27 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-女子寮キッチン-
雫『ユッコちゃんの誕生日なのでー、女子寮の皆でサプライズパーティしましょー』
愛梨『おー♪私たちは、おやつ係ですね~』
雫『お手伝いしますー。バレンタインのお仕事の成果、見せますねー』
愛梨『使うのはもちろん、おいかわ牧場の乳製品!』
雫『ご愛顧ありがとうございますー♪』
愛梨『えへへ♪まずはプリンから!喜んでくれるかな~?』テキパキ
雫『別人みたいな手際ですねー』
愛梨『よく言われる♪…あっ』ドボドボドボ
雫『あっ…だ、大丈夫ですよー?材料はいっぱいありますから、嵩増ししてー』
愛梨『そ、そうだね!こんなにいっぱい食べきれるかはともかく!』
雫『み、みなさんに、お裾分けしましょー!』
ホワンホワンホワンホワン…
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― - 11 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 00:52:29.53 ID:86jwiQf40
- …ッコチャン…ユッコチャン…
愛梨「ユッコちゃん?」
裕子「ハッ!?今の光景は…?」
雫「大丈夫ですかー?なんだか上の空でしたよー?」
裕子「ここは…?いえ、大丈夫です…」
雫「それにしても身体中が光ってすごかったですー。新しい超能力ですかー?」
裕子「え?何の話…いや…」
裕子「ええ!これぞサイキック・全身ライトです!」
愛梨「凄いです~。まるでステージライトみたいでした~」
裕子「ふっふっふ…それほどでも…って!」
裕子「いつの間にかこんな時間じゃないですか!ご飯食べてる暇がない!」ガーン
裕子「テレポート!テレポートしないと!」イソイソ
裕子「プリンとっても美味しかったです!今夜は楽しみにしてますね!」バタバタ
愛梨「はーい行ってらっしゃーい。………………今夜?」
雫「あれ?バレちゃってましたかー?」
- 14 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:02:10.32 ID:86jwiQf40
- -プロダクション-
裕子「はあ…なんとか間に合いました…」\グー/
裕子「うう…お腹空いてます…やっぱりこのままじゃ…」
「「お困りのようですね!!!!」」
裕子「その声は!?」
日野茜「朝ごはんを抜いちゃったんですか!それはいけません!いけませんよ!」
大原みちる「朝ごパンは一日の活力の源ですフゴフゴ!」
茜「そう言うわけで!!!ほかほかご飯を差し上げます!!!!!」ホカホカ
裕子「どこから取り出したんですか!?」
みちる「いえパンです!朝食にはパン!バケットをどうぞ!」ズルズル
裕子「どう見ても袋に収まりきらないサイズですよねソレ!」
「「さあ!どうぞ召し上がれ!!!!」グイグイ
裕子「待って同時はムリ…アツッ…むぐっ…!?」カッ!
シュバッ ゴォォォォォ!
茜・みちる「「!?」」 - 15 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:03:03.19 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
裕子『はぐはぐはぐはぐはぐはぐ(ご飯を掻きこむ)』カツカツカツカツカツカツ
茜『良い食べっぷりです!私も負けてられませんよー!』カチャカチャカチャカチャ
裕子『ふごふごふごふごふごふご(パンを飲みこむ)』モグモグモグモグ
みちる『おお…まるでパンは飲み物と言わんばかりの!』バリバリバリバリ
裕子『美味しい!美味しいです!美味しい朝ごはんで元気が出ます!』ムシャムシャムシャムシャ
茜『そうです!そうなんです!今日も一緒に頑張りましょう!』バクバクバクバク
みちる『さあまだまだありますよ!今日は大盤振る舞い…いえ!大パン振る舞いです!』メリメリメリメリ
ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 16 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:03:40.65 ID:86jwiQf40
- 裕子「そんなにいっぱい食べられません!!!!」クワッ
みちる「ふごっ!?」
茜「今の光…まさか爆発するんですか!ボンバーですか!?」
裕子「え?」
茜「うおおおおお!負けてられません!私も爆発してきます!ボンバー――――!!!」ダッシュ
裕子「あっ茜ちゃん!?…助かった…」クルッ
みちる「フゴ?フゴゴゴ、フゴゴ?(今回はご飯派の途中棄権ですね。さあパンをどうぞ)」
裕子「いえ…食べ過ぎるとレッスンに支障が出るので…」タジタジ
みちる「ゴクン…そうですか。ではこれは後で食べて下さい。誕生日プレゼントです」ドッサリ
裕子「重っ…ありがとうございます…」 - 17 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:14:33.28 ID:86jwiQf40
- 裕子「…さっきの光景はなんだったのでしょうか…食堂でも…」ブツブツ
裕子「…!まさか…思い出した…あの変なちひろさんの夢…あれが本当なら…」ブツブツ
裕子「私に新しい能力が!?しかし一体どんな…」ブツブツ
片桐早苗「なーにブツブツ言ってんのユッコちゃん?」ツツー
裕子「ひょわぁ!?」
早苗「良いリアクションするわねー」ケタケタ
裕子「早苗さん!いきなり背中をくすぐらないで…」
早苗「はい、コレ」
裕子「? なんですかこれ?」
早苗「何って誕生日プレゼントよ。私の誕生日のお返しも兼ねてね」
裕子「…ホントですか!ありがとうございます…!」カッ
シュバッ ゴォォォォォ!
早苗「えっなにこれは」
- 18 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:15:12.15 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-百貨店-
早苗『…誕生日ねー。普段ならプレゼントなんてわざわざ用意しないんだけど…』
早苗『まあ可愛い妹分みたいなもんだし?お返しもしなくちゃだし?』
早苗『…しかしわからないわ…あの年頃の子って何あげれば喜ぶのかしら…』
早苗『趣味は…サイキックトレーニングだったかしら?ハハッ何それ全然わかんない』
早苗『成人してたらちょっと良いお酒とかでいいのにね…あっこの服…』バブリー
早苗『ちょっとお高いけど…なかなか私好みのデザインだわ…ついでに雫ちゃんにも…』
デモサイズアウカシラ…ユッコチャンハトモカク…
ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 19 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:15:39.94 ID:86jwiQf40
- 裕子(まさかこれをお揃いで着るつもりですか!?)
早苗「ビックリしたわ。どういうトリック?取り調べかと思ったわよ」ポスポス
裕子「ひゃわんっ!?」ビクッ
早苗「ボディチェックの結果、異常なし…凄いわねぇ、なかなかやるじゃない」
裕子「あの…もしかして私、なんか発光とかしてます?」
早苗「まーたとぼけちゃってー♪」バシッ
裕子「あたっ!?」
早苗「さ、確か今日はレッスンだったでしょ?頑張ってらっしゃい」
裕子「あっ…はい!そうでした!じゃあちょっと急ぎますので!」
早苗「なんなら早速それレッスン着にしてもいいわよ」
裕子「いえ、もう少しその、大事に扱おうかと…」
- 20 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:19:45.29 ID:86jwiQf40
- -レッスンルーム-
裕子「おはようございます!」
水木聖來「あっ裕子ちゃん!おはよう!」
裕子「おはようございます水木さん!今日はレッスン一緒でしたか」
聖來「そうだよ!よろしくね…あぁそうだ!」ゴソゴソ
聖來「今日誕生日だったよね!じゃあコレあげる!」
裕子「ドッグカフェの割引券…?いいですね!今度行ってみます!」カッ
シュバッ ゴォォォォォ!
聖來「うおっまぶしっ」
- 21 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:20:18.54 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-ドッグカフェ-
聖來『ほーら♪みんなおいでー!』
犬①『ワン!!』
犬②『バウワウ!』
アッキー『クゥン…』
ハナコ『キャン!』
わんこ『わふっ!』
ゆっこ『さいきっく!』
聖來『よーしよしよし!みんなイイ子だ!ほらお手!お座り!ご褒美あげちゃう…』
ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 22 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:20:46.24 ID:86jwiQf40
- 聖來「裕子ちゃん?大丈夫?もうマストレさん来てるよ?」ヒソヒソ
裕子「犬と同列!?」ガーン
聖來「わっ!?びっくりしたぁ!」
裕子「どういう事なんですか!どういう事なんですか!?」
聖來「ちょ、ちょっと落ち着いて…」ナデナデ
裕子「あっ…」(とろん)
聖來(やっぱり犬っぽくて可愛いなぁこの子…)
裕子「はっ!いえ誤魔化されません!どういう…」
聖來「あの、裕子ちゃん!だからもうレッスン…」
裕子「…えっ?」クルッ
マストレ「……………………」ゴゴゴゴゴゴ
裕子「」
マストレ「ぼんやり突っ立ってると思えば、急に叫び出して」スッ
スペトレ「いい度胸だな堀」ランクアップ
裕子「」 - 23 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:28:11.11 ID:86jwiQf40
- 裕子「うう…エラい扱かれました…」ヘトヘト
裕子「しかしこの能力…ひょっとして、プレゼントを貰うと発動する能力なのでしょうか」
裕子「私に何かをくれた人の、記憶や思いを読み取る…サイコメトリー的な」
裕子「…これで私もマジモンのエスパー!いえ元々本物ですけど!」
<ピピーーー!!!
裕子「ひょえっ!?」 - 24 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:29:02.96 ID:86jwiQf40
- 冴島清美「そこ!廊下で大声を出さない!」ピピー
安斎都「清美ちゃんも相当ですけどね!!」ババーン!
裕子「都ちゃんも相当です!!!」
清美「静粛に!…ところで」
都「ところで堀裕子さん。調査したところ、あなたは今日誕生日だそうじゃないですか…」
清美「だからって高額なプレゼントの遣り取りはいけませんよ?風紀が乱れます」
裕子「えっ」ギクリ
都「むむっ?その反応…怪しいですねぇ~」
裕子「そっ、ソンナコトアリマセンヨ」
清美「ゴホン…つまり、高価でなければいいと言う事です」
都「詭弁っぽいですが!私たちからです!」
裕子「え?あっ…ありがとうございます!カッ
シュバッ ゴォォォォォ!
清美・都「「何の光!?」」
- 25 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:29:52.56 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-百貨店-
都『調査の結果、腕時計をプレゼントする人はいないみたいなのですが…』
清美『ぐぐっ…むむむむ…』
都『…それはちょっと、私たちじゃあ…手が届きませんねぇ…』
清美『ですが…友好の証としては…金額は誠意とちひろさんも言ってましたし…』
都『それを真に受けるのは、流石にどうかと…』
清美『しかしムムムン…』
都『されどムムムン…』
裕子(…それから長い事悩んで、選んでくれたみたいです…)
裕子(そこまで高価じゃありません。でも、値千金だと思います)
ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 26 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:30:37.34 ID:86jwiQf40
- 都「なんですか今の光は!?これは調査の必要がありますね!」ワクテカ
清美「事務所内での発光は風紀を乱します!自分でも何言ってるかわかりません!」アタフタ
裕子「…ありがとうございます。とっても嬉しいです」
都・清美「「!」」
裕子「この腕時計、可愛いです。大事にしますね!」
清美「そ、そうですか!喜んで頂けたなら、まあ、良かったです!」
都「調査の甲斐があったというモノ!」
都「それでは私たちは次の現場に向かいますので!また!」
裕子「ええ!ありがとうございます!…私もそろそろ、打ち合わせの時間ですね」
- 27 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:40:03.29 ID:86jwiQf40
- -事務室-
裕子「…おはようございまーす…アレ?誰もいませんかね」
輝子「…ここにいるぞ…」
裕子「わっ!?」
輝子「フヒ…やっぱり、存在感、ない…」
裕子「あっ…いえ!そんな事はありません!透視能力でとっくに気付いていましたとも!」
輝子「そうか…そんな優しいヤツには、これあげる…」
裕子「キノコですか?…いえ、キノコ型クッションですね」カッ
輝子「た、誕生日プレゼントとか、リア充っぽくて、なんか…フ、フヒ、フフフフ」
シュバッ ゴォォォォォ!
輝子「ヒィィィャッハー!なんだこの光ィィィィ!」
- 28 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:40:37.27 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-どこかの山中-
輝子『きーのこ♪きーのこ♪』
裕子『きーのこ♪きーのこ♪』
P・ちひろ『きーのこ♪きーのこ♪』
愛梨・茜・藍子『きーのこ♪きーのこ♪』
小梅・幸子・乃々・美玲・まゆ『きーのこ♪きーのこ♪』
トモダチ『きーのこ♪きーのこ♪』『きーのこ♪きーのこ♪』『きーのこ♪きーのこ♪』
\きーのこ♪きーのこ♪/\きーのこ♪きーのこ♪/\きーのこ♪きーのこ♪/\きーのこ♪きーのこ♪/
輝子『フヒ…トモダチいっぱい…もっと広がれ、菌糸の輪…』
ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 29 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:41:06.01 ID:86jwiQf40
- 裕子「ゲシュタルト崩壊します!」ガバッ
輝子「おぉぉうぅ前が、ヤコウタケかぁぁあああ!!?」
裕子「テンション高っ!?」
輝子「マイフレェェェンド!キノコはみんな、アタシのトモダチだぁーーーー!!」
裕子「いえ別にキノコじゃないですけど!輝子ちゃんとは友達です!」
輝子「そ、そうか…照れる…フヒッ…」
裕子「テンション低っ…ところでプロデューサー知りませんか?そろそろ打ち合わせの時間なんですが」
輝子「し、親友なら、急用ができたとかで…予定表に、何か書いていったぞ…」
裕子「…打ち合わせは午後に変更?もう、そういう事ならテレパシーで教えてくれれば…」
- 30 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:44:52.96 ID:86jwiQf40
- <ガチャ
白坂小梅「輝子ちゃん…あんまり騒ぐと、そこの子たちが泣いちゃう…」
裕子「え?」
輝子「フヒ…すまん…やっぱり机の下で、大人しくしてる…」ゴソゴソ
小梅「うん…ごめんね?その子たちも、そのうち慣れてくれるといいんだけど…」
裕子「え?」
小梅「ううん…なんでもない、よ?」ニタァ
裕子「」ゾッ - 31 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:45:28.26 ID:86jwiQf40
- 小梅「えへへ…それでね…裕子さんに、誕生日プレゼント…」
裕子(どう見てもそういうDVDなんですが)ホラァァァー
小梅「スゴクおすすめだから…感想聞かせてくれると、嬉しいな…」
裕子「う…あ、ありがとうございます…」カッ
シュバッ ゴォォォォォ!
輝子「トモダチたちが、眩しそう…カバーかけとこう…」バサッ
小梅「もう…裕子さんにあんまりイタズラしちゃ…え?違う?」
- 32 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:46:11.28 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-TSUT○YA-
<コレトカイインジャナイカナ
小梅『それは…外れだったよ…パッケージだけ…』
/ジャアコッチハ\
小梅『それは前、一緒に見たことあるの…』
\コレトカドウ?ウフフ/
小梅『え、えっちなのは、ダメ…!』ブンブン
『ボクハコレガオススメカナ』
小梅『あっ…いいかも…ところで、初めまして…かな?』
首を吊った青年『ソウダヨ。ヨロシクネ。アトコレトコレモオススメカナ』
小梅『なかなかわかってる、ね…!』
ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 33 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:46:41.37 ID:86jwiQf40
- 裕子「ひょわぁぁぁぁああああ!」ダッ
<バタン!!
輝子「フヒ…急にどうしたんだ…?」
小梅「…まるでヒトダマみたいだったね…え?…」
小梅「…そう…見ちゃったんだ…」
小梅「…………………えへぇ」ニタァ - 34 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:52:04.75 ID:86jwiQf40
- 氏家むつみ「あっ裕子さん…どうしたんですか、そんなに息を切らして」
裕子「むつみちゃん…いえちょっと…」ゼェハァ
むつみ「まさか冒険ですか!」ズィッ
裕子「冒険とかじゃないですけど…顔近いです」
むつみ「そうですか…残念です。ところで今日誕生日の裕子さんに」ゴソゴソ
むつみ「私オススメの冒険小説です。ぜひ読んでください」スッ
裕子「私小説はあんまり…」
むつみ「超能力者とか出ますよ?この機会に是非活字に親しんで」ズズズズイッ
裕子「近い近い…わかりました、空いた時間にでも読んでみます」カッ
シュバッ ゴォォォォォ!
むつみ「この光…冒険の扉が開くんですか!?」ワクワク
- 35 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:52:54.14 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-なんかファンタジー的な荒野-
ユウコ『…もう水も食料も僅か…』
ムツミ『町がどっちかもわかりません…こうなれば、ユウコさん』
ユウコ『…なんですか?』
ムツミ『テレポートを、使ってください』
ユウコ『! しかしアレは…アレを使うくらいならこのまま歩いていた方がよっぽど…』
ムツミ『ユウコさん。自信を取り戻してください』
ユウコ『自信…』
ムツミ『そうです。一度のミスで自分を疑うなんて、ユウコさんらしくありません』
ユウコ『でも私は…私は!』
ムツミ『…私は、ユウコさんを信じています。だから、私と一緒に冒険してくれませんか?』
ホワンホワンホワンホワン…
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― - 36 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:53:21.84 ID:86jwiQf40
- むつみ「むー!ぐむむー!」ムギュー
裕子「ハッ!?…どうして抱きついているんですか、むつみちゃん?」
むつみ「あっ…光が消えちゃいました…」
むつみ「残念です。異世界の扉が開いたのかと思ったのに」
裕子「何をトンチキな事を」
むつみ「それはブーメランですよ、裕子さん…」
裕子「…むつみちゃん」
むつみ「はい?」
裕子「今度のアマゾン川ロケ、よろしくお願いしますね」
むつみ「…あんまり乗り気じゃなかったのに…?」
裕子「そうですね。…でも私とむつみちゃんと、あと幸子ちゃんを信じれば!きっと何とかなります!」
むつみ「おお…!そうです!一緒に冒険しましょう!まずはポロロッカに乗って遡上します!」
裕子「ちょっとまって」
- 37 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:58:48.43 ID:86jwiQf40
- -カフェテリア-
裕子「炭水化物は…いりませんね。むしろお肉と野菜を…」
宮本フレデリカ「ユッコちゃん!ご機嫌シルブプレー?」
裕子「わっビックリした!…珍しい顔ぶれですね。皆さんもお昼ご飯ですか?」
フレデリカ「そうだよー♪合同レッスン明けなの。ユッコちゃんも一緒にボナペティ!」
佐久間まゆ「炭水化物ダイエットですか?あんまり体によくないそうですけど…」
裕子「…いえ、むしろ逆と言うか…」
北条加蓮「そうらしいね。そう言うわけで余ったポテトあげ…」
渋谷凛「自分で全部食べなよ」
加蓮「うう…凛がイジワルする…奈緒…奈緒は…」
神谷奈緒「アタシだっていらないよ。だから程々にしとけって」
小早川紗枝「なんや随分賑やかやなぁ」
裕子「あっごめんなさい…」
紗枝「かましまへんえ?」ニッコリ - 38 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 08:59:43.00 ID:86jwiQf40
- フレデリカ「ところで!ボン・アニヴェルセール・ユッコちゃん!」
裕子「ボン…なんです?」
凛「誕生日おめでとうって事。私たちからも、ささやかだけど」
加蓮「プレゼント、持ってきたんだよ♪」
奈緒「ま、まあ、気に入らなかったら、別に返却しても…」
紗枝「もう…そういう事言うたらあきまへんえ?素直な気持ちが大事なんどす」
裕子「気持ち…!そうですね!みなさんの心がこもったプレゼント、嬉しいです!」カッ
シュバッ ゴォォォォォ!
まゆ「目がチカチカしますよぉ!?」(直撃)
- 39 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:00:22.28 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
フレデリカ『ユッコちゃん意外とお洒落さんだからなー。何がいっかなー♪』
まゆ『この服とか似合うんじゃないでしょうか。意外にお洒落さんですし、今度コーディネートの相談も』
奈緒『あいつ意外にお洒落だからな…何プレゼントすればいいんだ!?助けて!凛!加蓮!』
加蓮『このネイルとか付けてあげよっか。意外とお洒落してるし、気に入ってくれるかも』
凛『意外とお洒落に気を遣ってるみたいなんだよね…どうしようか。チョーカーでも…』
紗枝『意外と和装も似合うとったし、ほんなら…』
ホワンホワンホワンホワン…
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― - 40 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:01:00.55 ID:86jwiQf40
- 紗枝「なんやえろう光って…送り火みたいやなぁ」
裕子「意外ってなんですか!?私だって女の子ですよ!?女子高生ですよ!?」クワッ
まゆ「ひう!?」
奈緒「急にどうした!?」
裕子「ハッ…いえ、なんでもありません…プレゼント嬉しいです。ありがとうございます」
フレデリカ「そ、そう…」(引き気味)
加蓮「それじゃあ早速ネイルしてみる?エステルーム借りて」
裕子「ああいえ、この後打ち合わせがあるので、また後でお願いします!」
加蓮「そう?じゃあ都合良い時教えてね」
凛「……………」スッ
裕子「ええ…凛ちゃん?なにをして」
凛「いや、試しにチョーカー付けてあげようかと…」キュッ
(やっぱり犬っぽい…)(犬だ)(ワンちゃんだね)(犬さんやなぁ)(目が眩んで良く見えません…)
裕子「…今犬っぽいって思いませんでした?」
凛「そんなことないよ。似合う似合う」
- 41 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:04:48.51 ID:86jwiQf40
- 裕子(食事を済ませた皆さんは、それぞれ解散して行きました…)
裕子「うう…意外って…意外って…」
安部菜々「ユッコちゃん!お誕生日おめでとうございます!」
裕子「菜々ちゃん…」
菜々「あれあれ?なんだか元気がないようですね?」
裕子「い、いえ、そんなことは…」
菜々「そんな裕子ちゃんには、今ウサミン星で最先端のファッションアイテムに!」
菜々「ウサミンエナジーをたっぷり込めてプレゼントしちゃいますよ!キャハッ☆」
裕子「菜々ちゃん…ありがとうございます!」カッ
シュバッ ゴォォォォォ!
菜々「えっウサミンエナジー?マジで?」
- 42 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:05:34.51 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-ウサミン星-
菜々『…だいぶ暖かくなってきたとはいえ、まだまだ肌寒い季節…』チクチク
菜々『季節の変わり目こそが、一番体調に気を付けなくちゃいけません』チクチク
菜々『特にお腹冷やしたら辛いですからね…』チクチク
菜々『ユッコちゃんには、これを付けて元気に過ごして欲しいです』チクチク
菜々『…完成です!』パンパカー
”ウサミン腹巻!!!!!”
ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 43 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:06:14.12 ID:86jwiQf40
- 裕子「おかあさん…」ホロリ
菜々「えっ」
裕子「菜々ちゃん、まるでお母さんみたいです…」
菜々「そそそそそそんな!お母さんなんてトシじゃありません!ラブリー17歳です!」
裕子「暖かい…暖かいです…何故か故郷のお母さんやお婆ちゃんを思い出します…」
菜々「おばっ!?」ガーン
- 44 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:12:06.66 ID:86jwiQf40
- 菜々「おば…おばあ…」フルフル
浅野風香「あのー、菜々さん…?大丈夫ですか…?」
裕子「風香ちゃん!それに…」
小室千奈美「ハァイ、裕子♪誕生日おめでとう」
浜川愛結奈「ワタシたちから、食後のデザートをお届けするわ」
裕子「…まさかその箱の中身は…!?いえ!皆まで言わないで!透視します!」グググ
千奈美「透視するほどの事かしら…」
- 45 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:12:44.24 ID:86jwiQf40
- 裕子「…ムムムン!ずばり!ケーキですね!?それも手作りの!」
風香「ふふっ…凄いです!大正解です!」
千奈美「まあ面子見れば予想つく事だけど。皆で食べましょう?菜々さんもどうぞ」
愛結奈「流石に今回はあそこまで極端な材料調達したわけじゃないけどね?」
裕子「ではでは…早速いただきます…」ゴソゴソ
裕子「ん!…んまぁぁぁぁぁい!」カッ
シュバッ ゴォォォォォ!
3人「「「!?」」」
菜々「味皇様みたいですねぇ」
3人「「「え?」」」
菜々「ん゛ンッ…いえなんでも…」 - 46 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:13:34.21 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-事務所内キッチン-
千奈美「しかしなんでもあるわね、この事務所」
愛結奈「ええ…何故か文香がイチゴをくれたわ。食べきれないとかなんとか」
風香「小麦粉はみちるちゃんと法子ちゃんがくれましたし」
千奈美「牛乳は雫がくれたわ…しかし」チラッ
風香「?」ポヨン
愛結奈「?」バイン
千奈美「…んんっ。なんでもないわ…そっちが規格外なだけ…」
風香「…?…卵もいっぱい備蓄されてますから…」
愛結奈「材料費が掛からない分、手間暇かけましょう…それこそ究極にね♪」
ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 47 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:14:15.82 ID:86jwiQf40
- 裕子「その気持ち、わかりますよ、千奈美さん」グッ
裕子「私も最近大きい人たちに挟まれてますからね」
千奈美「…なんの話…?」
裕子(それからケーキを平らげるまで、お喋りを楽しみました)
裕子(あの番組の思い出話から、これからのお仕事の事。それぞれの趣味の事)
裕子(改めて話すと、私たちの個性はまるでバラバラでした)
裕子(そんな私たちがこうしてまた集まってケーキを食べてます)
裕子(これって凄いミラクルですよね!) - 48 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:17:46.11 ID:86jwiQf40
- 裕子(…それから打ち合わせの時間になるまでにも、私は何度かプレゼントを貰って発光しました)
上条春菜「まあまあ眼鏡どうぞ」シュバッ ゴォォォォォ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『この眼鏡にはユッコちゃんが…じゃない、ユッコちゃんにはこの眼鏡が似合いそうですね!』
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
春菜「眼鏡ビーム…私にもまだ出来ない大技を…!?」フルフル
浜口あやめ「ニンッ!ユッコ殿もこれを使えば、立派なさいきっく忍者に」シュバッ ゴォォォォォ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『超能力と忍術の融合…これほどとはな…やはり天才か…』
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
あやめ「アイェェェ!?」
藤居朋「ラッキーアイテム…はちょっと高価だったから!手作りしてきたわよ!」シュバッ ゴォォォォォ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『あたっ…また指刺しちゃった…』
『でもユッコちゃんのラッキーカラーは赤!一刺しごとに運気が…流石にそりゃないか』
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
朋「えっ何?パワースポット?パワースポットなの?」
桐生つかさ「おう。まあ同郷のよしみってことで。これを機会に…」シュバッ ゴォォォォォ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『…(無心で糠床をかき回す)』ガッポガッポヌチュッヌチュッ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
つかさ「アイドルが発光ってなんだよ(哲学)」
- 49 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:18:19.54 ID:86jwiQf40
- アナスタシア「С днём рождения…誕生日、おめでとう、ユウコ」シュバッ ゴォォォォォ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
※ロシア語の為解読不能だが、心温まる風景
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アナスタシア「まるでсверхновая звезда…アー、超新星、です」
棟方愛海「うひひ。アタシから胸がいっぱいになるようなプレゼントだよ」シュバッ ゴォォォォォ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
※お見せできません
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愛海「ねーなんで逃げるのー?」
白菊ほたる「私なんかからでよければ、受け取って貰えますか…?」シュバッ ゴォォォォォ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
※聞くも涙、語るも涙の道のりを経てプレゼントを調達
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ほたる「綺麗な光…まるで…。あれ?裕子さん、どうして泣いて…」
裕子(プレゼントと一緒に、皆さんの気持ちを受け取りました)
裕子(…みなさんの気持ちは、私にとって好意的なものが多くて…)
裕子(昨日の夜抱いた疑念が、恥ずかしくなるくらいでした)
- 50 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:20:42.84 ID:86jwiQf40
- -事務室-
裕子「失礼しまーす…プロデューサー?」
P「ああ裕子、来てくれたか。急に時間変えちゃって悪かったな」
裕子「いえいえ、全然大丈夫ですよ!テレパシーで見抜いていました!」
P「そうか?…では、こちらへ」
裕子「はいっ…え?なんですかこの山」
P「裕子へのお祝いの手紙だな。ファンや仕事先から」
裕子「こんなにですか!?」
P「そうだ。それだけ君が認められてるって事だ」
裕子「えへへ…嬉しいです。今読んでいいですか?」
P「もちろんだとも。今日の打ち合わせは殆どソレが目的だから」
裕子「じゃあ早速…」シュバッ ゴォォォォォ!
P「何故光っているのか」
- 51 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:21:45.51 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
裕子(えへへ…私の歌を聞くと元気になるですって!)
裕子(こっちは…字は読めませんけど!今日は伝わります…)
裕子(こんな小さな子が、応援してくれてるんですね)
裕子(それからこっちは…キャー!結婚してくれだって!キャー!)
裕子(それからそれから…) - 52 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:22:48.04 ID:86jwiQf40
- 裕子(………………………え?)
裕子(……………………何、コレ)
裕子(…………………こんな、こんな事)フルフル
…コ
裕子(ひどい、ひどいです…やめて!そんな事ないです!)
…ウコ
裕子(どうして私がそんな…!)
…ユウコ?
裕子(やだやだやだやだ、嫌です…!助けて、プ…)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 53 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:23:54.65 ID:86jwiQf40
- P「裕子!?」
裕子「…!」ハッ
P「どうした…急に発光したかと思えば、そんなに青褪めて…まさか」バッ
裕子「ぷろ、でゅー、さー…」
P「…チッ。すまない、一通り検閲はしたハズだったんだが…紛れ込ませやがったか」
裕子「あっ…」
P「抗議する。少なくともこの女とは二度と仕事をしないし、断じてお前に近づけない。約束する」
裕子「…いえ…大丈夫です」
P「…折角の日に水を差して悪かった。何かお詫びでもさせて欲しい」
裕子「大丈夫ですよ!…ほら、こっちの子!私の歌をカラオケで毎回歌ってくれてるって!」
P「そうか…?…ちゃんとテレパシー、通じてるんだな」
裕子「そうです!流石プロデューサー!わかってますね!」 - 54 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:24:50.04 ID:86jwiQf40
- P「…他には特に、変な手紙はなさそうだな…」トントン
裕子「大丈夫ですってば!心配症ですねぇ」
P「あんなに青褪めた顔されてはな…まあ、元気ならそれでいいんだ」
裕子「…これ、読み切れないので持って帰っていいですか?」
P「…さっきの今だぞ?この量だとまだ見逃しがあるかも…」
裕子「大丈夫ですって!なんかプロデューサーそのままだと全部燃やしちゃいそうですし!」
P「流石にそこまでは…いや、うん」
裕子「やっぱり…パイロキネシスは危険ですからみだりに使っちゃいけませんよ」
P「そんな大仰な…ああ、ところで」
裕子「なんですか!」ガサゴソツメツメ
P「頑張ってる裕子に、俺からもプレゼントだ」スッ
裕子「え…」
- 55 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:25:36.12 ID:86jwiQf40
- P「まあ随分大荷物みたいだから、無理に持っていく事もないんだけど」
裕子「……………」
P「女子高生の好みとかはよくわからんが、それなりに頭悩ませて選んだんだ…」
裕子「……………」
P「できれば受け取って欲し…」
裕子「…………ッ!」ダッ
P「裕子!?」
裕子「ごめんなさいっ!」
<バタン!!!
P「裕子…?」 - 56 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:26:16.55 ID:86jwiQf40
- 裕子(どうして私は逃げているんでしょう?)
裕子(プロデューサーからのプレゼント。とっても嬉しいのに)
裕子(プロデューサーの気持ちなんて、一番知りたい事のハズなのに)
裕子(頭が自分の事を把握できていません。まるで勝手に体が動くみたいです)
裕子(誰かの念力の糸が絡まって、私の手足が振り回されてます)
- 57 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:26:47.22 ID:86jwiQf40
- 裕子(…嘘です。手足を動かしてるのは、やっぱり私の頭なんです)
裕子(私は怖いんです。怖いから逃げてるんです)
裕子(人の気持ちが覗けるようになったからって、何も変わりません)
裕子(プロデューサーの本当の気持ちが知りたくて、知りたくなくて)
裕子(結局私は、肝心な事を聞けない。伝えられないんです…)
- 58 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:28:19.68 ID:86jwiQf40
- 高森藍子「きゃっ!?」ドシン
裕子「わっ!?」ドシン
本田未央「おおっ!?」ドシン
裕子「いたた…すみません…二人とも、怪我はありませんか?」
藍子「いえ、大丈夫です…裕子ちゃんも、大丈夫?」
未央「ないけど…廊下を走ったら危ないですぞー?」
裕子「すみません…」 - 59 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:29:22.71 ID:86jwiQf40
- 未央「まあみんな怪我ないしいいよね!…そうだ!今日誕生日だったよね!今時間ある!?」
藍子「でも急いでたみたいだけど…」
未央「あっそっか…」
裕子「いえ、特に用事とかはないです!大丈夫です!」
未央「そう?じゃあちょっと遊びに行こう!それとこれ!プレゼント!」スッ
裕子「えっ……」
藍子「今はどこか走って行っちゃってますけど、茜ちゃんと3人で手作りしたんです♪」
裕子「…………………」
未央「…どしたの?」
藍子「やっぱりどこかぶつけたんじゃ…?」
裕子「いっいえ!ありがとう、ございます…!」シュバッ ゴォォォォォ!
未央・藍子「「ええ!?」」
- 60 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:31:10.14 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-工作室-
茜『ムムムム…こういう細かい作業は苦手です!だから私は!応援します!』
未央『はやいな!?』
藍子『あはは…』
茜『フレー!フレー!みーおーちゃん!』
藍子『…とりあえずデザインを考えましょうか?』
未央『むむー…やっぱり星は入れたいよね。なんかサインにも入ってるし』
茜『美味しそうですよね!!』
藍子『そうですかね…?じゃあデザイン…こんな感じで…』サラサラ
未央『おおーー!いいじゃん!あーちゃん!これ採用で!』
茜『ファイトー!ファイトー!あーいーこ!』
藍子『ふふっ…頑張ります♪』
未央『お?しまむーの物真似かな?』
茜『私も頑張りますよぉーー!!』
茜『頑張れー!頑張れー!ゆーうーこ!!』
アカネチンチョットボリュームオトシテ
イエマダマダ!モエテイキマス!!!
アハハ…
ホワンホワンホワンホワン…
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― - 61 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:31:47.54 ID:86jwiQf40
- 裕子「…………」ピカァァァ
未央「えっなんなの?なんで発光してるの」
裕子「…3人とも、凄く楽しそうです」ピカァァァ
藍子「え?」
裕子「ハッ………………いえ、なんでもありません」シュゥゥゥ…
藍子「戻った…不思議ですね…」
未央「まあ…何か今更感あるし、あんまり気にしないことにしよう」
未央「その通り!これ準備する時、すっごく楽しかった!見てきたみたいに言うね!」
裕子「ぎくっ…いえいえ、タダの想像です…さいきっくイマジネーションです!」 - 62 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:32:17.65 ID:86jwiQf40
- 裕子(…………想像?…………)
裕子(…プロデューサーはプレゼントを選ぶ時、どんな気持ちだったんでしょう…)
裕子(今見たみたいに、楽しく笑顔で…私へのプレゼントを考えていたんでしょうか?)
裕子(…私が背を向けた時、どんな顔をしていたんでしょうか?)
裕子(………想像しちゃうと、胸がキュッって、締め付けられるみたいで…)
- 63 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:33:08.10 ID:86jwiQf40
- 藍子「…裕子ちゃん?ボーっとして…どうしたの?」
裕子「…!…いえ!なんでも…」
未央「よーっし、じゃあ茜ちんも呼んで、とりあえずカラオケにでも…」
藍子「…鼓膜、もつかな…」
裕子「あっ…いえ、未央ちゃん、藍子ちゃん、その…」
未央・藍子「「?」」 - 64 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:33:53.30 ID:86jwiQf40
- 裕子(折角のお誘い…何故か断ってしまいました)
裕子(何故か…?いいえ。プロデューサーとちゃんとお話しがしたい。謝りたい。それだけ)
裕子(だけど踏ん切りがつかず…後ろ姿を見つけては、逃げ出して…)
裕子(『いっそムリヤリ捕まえてくれればいいのに。』)
裕子(そんな勝手なコトを思いながら、事務所をうろついていました)
- 65 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:34:51.29 ID:86jwiQf40
- クラリス「裕子さん?」
裕子「うわぁっ!?く、クラリスさん…!?」
クラリス「ああ…すみません。驚かせてしまったようで…」
裕子「い、いえ、大丈夫です…何かご用ですか?そちらの二人も…」
成宮由愛「その…今日、お誕生日なんですよね?」
関裕美「…私たちもプレゼント作ったから、受け取って欲しいな」
裕子「…!」
裕美「あ…気に入らなかった…かな?」
裕子「いえ!そんな事はありません!ありがとうございます!」シュバッ ゴォォォォォ!
裕美「えっ!?」ペカー(反射)
由愛「まぶしっ!?」(Wアタック)
クラリス「まあ…まるで奇跡のようですわ…」
- 66 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:36:38.98 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
クラリス『まあ…お二人とも、素晴らしいプレゼントですね』
由愛『……………』
裕美『……………』
クラリス『…? どうか、なさいましたか?』
裕美『…変だって、思われないかな』
クラリス『?…変な事などありませんわ…』
クラリス『由愛さんの絵は、スペインでのお仕事の場面を描いたものですね』
クラリス『そして裕美さんのアクセサリは、その時の赤いバラをモチーフにしたもの』
クラリス『どちらもよく出来ていますし、何より思い出のこもった温かみのある物です』
クラリス『どこに出しても、恥じる事などありません。私はそう思います』
裕美『…ううん。そうじゃなくて…』
クラリス『?』
由愛『…私たち、スペインのお仕事以来、あんまり裕子さんと接点が無くて…』
裕美『…なのにいきなりこんなプレゼントして、変だと思われないかな?』
- 67 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:37:14.30 ID:86jwiQf40
- クラリス『…なるほど、そういう事ですか…』
クラリス『確かにそうですね。プレゼントは贈る側にも、少し勇気がいりますわ』
由愛『…勇気…』
クラリス『怪訝な顔をされては寂しい、恥ずかしいですし、拒絶されたら悲しいですもの』
裕美『うん…』
クラリス『…そんな時は、相手の笑顔を思い浮かべてください』
クラリス『写真があれば便利ですね。ビデオやイラストでも、もちろん構いません』
由愛『…笑顔…』
クラリス『…由愛さんの絵の中の裕子さんは、素晴らしい笑顔を浮かべていますね?』
裕美『あはっ…ホントだ』
クラリス『ふふっ…その笑顔が、私達も笑顔にしてくれます』
クラリス『私達の中の裕子さんが、ちょっぴりの勇気を与えてくれますわ』
ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 68 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:38:08.82 ID:86jwiQf40
- 裕子(この子たちも、プロデューサーも、他の皆も…勇気を出してくれてたんでしょうか)
裕子(だったら私は…笑顔じゃなきゃ。みんなの勇気に、笑って答えたい)
由愛「…裕子さん?大丈夫ですか…?」
裕美「どうして光ってるんだろう…?」
裕子「裕美ちゃん!!!!!」グルンッ
裕美「えぇっ!?」ビクッ
裕子「この薔薇のアクセサリ!とっても可愛いです!」クワッ
裕子「私と言ったら情熱の赤みたいな所ありますからね!」クワワッ
裕子「絶対似合います!スゴク嬉しいです!」クワワワッ
裕美「そ、そう…喜んでくれたなら、よかった…」ヒクッ
クラリス「……………………」スッ - 69 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:38:45.99 ID:86jwiQf40
- 裕子「そして由愛ちゃん!!!!!」クルッ
由愛「ぴゃいっ!?」ビクッ
裕子「未だ記憶に新しい、スペインの街並み!」ニカッ
裕子「それを背景に華麗に踊る謎の美少女サイキッカー!」ニカカッ
裕子「流石の完成度です。このまま、どこかに大きく貼り出して、よろしいですか」ニカカカッ
由愛「で、できたらひっそり飾ってもらえると…」ビクビク
裕子(あっやっちゃいましたねコレ)
裕子「く、クラリスさん…さいきっく助け舟を…あれ?どこへ…」
- 70 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:39:19.09 ID:86jwiQf40
- 由愛「そ、それじゃ私たちは、レッスンがあるので…」
裕子「あっ…そうですか…こ、今度一緒に遊びにでも!」ニタァァ
裕美「うっ…うん、またね…」
裕子(ああっ…顔が引き攣ってます…)
裕子(…なんてことでしょう。チャームポイントの笑顔も錆びついて…)
裕子(折角勇気を出してくれた二人を安心させることもできずに…何がサイキッカーか!)
裕子(私のサイキックスマイルを、取り戻さなきゃ!この絵の美少女に、負けていられるものか!)ムーン
- 71 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:40:59.21 ID:86jwiQf40
- 裕子「クラリスさんのチョコレート…美味しい…」ポリポリ…
裕子「お礼、言いそびれちゃいましたね…今度会ったら…」
裕子「でも今日、糖分摂り過ぎな気が…」
裕子「…あれっ…あそこにいるのは…」
結城晴「おっ見つけた!」
的場梨沙「探したわ!まったく、携帯でも使って呼び出しゃいいってのに…」
二宮飛鳥「安易に文明の利器に頼るのは簡単さ。
だが彼女との縁を信じて探し回る。
たまにはそういうのも悪くないんじゃないかな」
飛鳥「縁…そう、彼女のコトバを借りるなら、テレパシーやらテレポート、第六感。
…全部まとめてサイキックパワー。彼女と出遭うには、相応しいじゃないか」フッ
梨沙「相変わらず何言ってんのかわかんないわね」
晴「オレはちょっとわかるぜ」フフン
梨沙「だから何よ!」フシャー
裕子「みなさん…」 - 72 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:42:01.82 ID:86jwiQf40
- 栗原ネネ「…どうしました?裕子さん。少し元気がないようですが」
裕子「い、いえ、そんなことはありま千里眼!」ニゴリッ
梨沙「顔カタッ」
晴「なんかキャラが行方不明だな。らしくないぜ」
飛鳥「らしくない…いいじゃないか。既成のキャラクタからの脱却…それはある意味、セカイへの反逆さ」フッ
梨沙「だから何言ってんの?」
ネネ「そんな裕子さんに、元気の出る贈り物です♪よければ貰って」
裕子「…! ありがとうございます!」ニヘラァッ
シュバッ ゴォォォォォ!
飛鳥「ひゃあっ!?」ビクッ - 73 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:43:26.99 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
裕子(みんな、まるっきり別々です。プレゼントの中身も、選んだ場所も)
裕子(でも、選ぶ時の気持ちはひとつでした)
裕子(みんな、あのオーストラリアでの事を一つ一つ、思い出しながら…)
- 74 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:44:49.36 ID:86jwiQf40
- -シドニー-
裕子『ムムーン…ムムムムーン…』
晴『そんなに悩む事ないだろ…ただでさえオレ達、出遅れ組なんだから…』
裕子『いえ…ですが…プロデューサーへのプレゼント…どうしたものやら…』
晴『なんかその辺で買った奴でいいだろ…ハンバーガーとかチョコとか』
裕子『いえ、ですがこういうお仕事だと、手作りの料理を用意するのが通例だそうで』
晴『…そうなのか…?ちなみに料理とかは』
裕子『さいきっく黙秘』
晴『だろうな…あ、これとかカンタンそうじゃないか?フェアリーブレッドだってよ』
裕子『むむっ…なかなかいいチョイスですよ晴ちゃん!早速作りましょう!時間は有限です!』グイグイ
晴『引っ張るなよ!?っていうか、オレも作るのか!?』
裕子(四苦八苦しながら、晴ちゃんとプレゼントを買ったり作ったり)
裕子(ちょっと意味わかんないくらい沢山用意しちゃいましたが)
裕子(プロデューサーは喜んで受け取ってくれました。…ちゃんと消費できたんでしょうか)
- 75 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:46:19.99 ID:86jwiQf40
- -サファリ-
裕子『あわわわわ!?なんか凄い寄って来てます!?』
ネネ『凄いです、裕子さん…こんなにカンガルーに懐かれて…』
裕子『ムムッ…なんだかあの子、跳び方が変わってますね』
ネネ『あっ本当です…ふふ、なんだか可愛い♪』
裕子『気に入りました。ガル夫君と名付けましょう』
ネネ『ふふっ…なんでそんな日本風なんですか…っ』クスクス
裕子『そしてアッチの子はガルちゃん』
ネネ『ふふふ…もうちょっと、レパートリーを…』プルプル
裕子(その後ネネちゃんと一緒にはしゃぎ倒しました)
裕子(カンガルーの真似してぴょんぴょん跳ねたりして…)
裕子(しっかり者のネネちゃんですけど、やっぱり年下の女の子で)
裕子(私もちゃんとしないと、って思いました)
- 76 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:47:27.99 ID:86jwiQf40
- -夜のジャングル-
梨沙『うぅ…パパ…パパ…』プルプル
裕子『…梨沙ちゃん?泣いてるんですか?』
梨沙『っ!?…裕子…泣いてなんか、ないわよっ!』ゴシゴシ
裕子『ははーん、さてはホームステイですね』
梨沙『ホームシックよ…アンタの英語、付け焼刃以前じゃないかしら…』
裕子『えーい!サイキックよしよし!』ムギュッ
梨沙『わふっ…いきなり何すんのよ!』
裕子『さあ、ここを第二の家だと思って!住めば都ちゃんです!』
梨沙『はぁ!?パパのいる家に比べたら、都どころか原生林よ!』
裕子(そう言いながらも、眠りに落ちるまで離れようとはしませんでした)
裕子(強気に振る舞ってましたが、やっぱり寂しかったんですよね)
裕子(その気持ち、わかりました。テレパシーを使わなくても)
- 77 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:49:06.31 ID:86jwiQf40
- -ウルル(エアーズロック)-
裕子『つまり全部まとめてサイキックパワーってことですね!!』ドン
飛鳥『違う。ただの一枚岩なのに想像力をかき立てられて凄いって話』
裕子『わかりやすい!ちゃんと話せるんじゃないですか!』
飛鳥『なかなか煽ってくるじゃないか』
裕子『でもただの一枚岩とは限りませんよ?』
裕子『噂では中が空洞になってるとか、UFOが目撃されるとか』
飛鳥『ウワサは自分の目でみないと信じない主義なんだ』
裕子『ひょっとしたら偽装された宇宙船の発着場なのかも…!』
飛鳥『やれやれ、そんなバカバカし…い…?』
裕子『地球侵略の拠点に!?そんな事はこの正義のエスパーユッコが許しません!…?』
裕子『ムムッ…ペンデュラムが反応…水脈が?…飛鳥ちゃん?』
飛鳥『…気のせいだろうか…?でもアレは…』
裕子『空を見上げてどうしたんです?水脈は上にはありませんよ』
飛鳥『いや…僕の知っているセカイが、全てじゃない』
飛鳥『ボクが思っているよりも、セカイは混沌(カオス)になっているのかもね』フッ
裕子(最初は何言ってんだろこの子、って思いました)
裕子(でも次第に、心の内では素直な驚きと感動でいっぱいなのがわかってきました)
裕子(きっと私たちは、沢山の思い出を共有できたんだと思います)
裕子(ところで結局飛鳥ちゃんは、何を見ていたのでしょうか…?)
ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 78 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:50:26.04 ID:86jwiQf40
- 飛鳥「やれやれ…常軌を逸した言動と言い、常識を逸した現象と言い…」
飛鳥「キミには驚かされるね。だがこれはあくまで…」
梨沙「あらあら、ゴマカシちゃって♪ずいぶん可愛い声あげてたじゃない」ウププ
飛鳥「くっ…」
裕子「…楽しかったですねぇ」シュゥゥ
晴「あっ戻った…」
ネネ「大丈夫ですか?何か悪い物でも食べたんじゃ…」
晴「食い物のせいか?コレ」
裕子「楽しかったです。オーストラリア。またみんなと一緒に行きたい」ニコッ
梨沙「なんで今オーストラリア?関係ないじゃない」
ネネ「でも…いい笑顔、してますよ」 - 79 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:51:18.35 ID:86jwiQf40
- 裕子「えっ?私…今、ちゃんと笑えてます?」ニコー
梨沙「そうね、いつものアホ面だわ」
裕子「アホとはなんですか!」プンプン
晴「なんか元気出たみたいだな…やっぱりそっちの方が、らしくていいと思うぜ!」
飛鳥「想い出にでも浸っていたのかい?過ぎ去った時なんて、虚ろな物でしかないけど…」
飛鳥「だが時として今を生きる活力に変わることもある。アイドルとして沢山の体験をして、学んだことさ」フッ
裕子「…つまり歴史の授業が苦手って事ですか?いっしょです!」
飛鳥「いや違う」
ネネ「今度教えてあげましょうか?」
飛鳥「だから違う」
- 80 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:53:42.06 ID:86jwiQf40
- 裕子・イン・ザ・ミラー「」ニコー
裕子(確かに、ちゃんと笑えてますね)
裕子(楽しかった出来事を、思い出したから?)
裕子(またみんなで楽しい思い出を作りたいって思ったから?)
裕子(…思えば私、目の前の事で頭がいっぱいだったかも)
裕子(後ろめたくて、作り笑顔でやり過ごそうとして…)
裕子(…それじゃあちゃんと、笑えないよね)
裕子(…でも、今度こそは…!)
- 81 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:54:18.90 ID:86jwiQf40
- 裕子(…いました。プロデューサーと…クラリスさん?)
P『…………………』
クラリス『~~~~~~』
P『…………………』ズーン
クラリス『~~~~~~』オロオロ
裕子(何か話してるみたいですが…ちょっと遠いですね)
裕子(でもなんだかプロデューサー、落ち込んでるみたい)
裕子(…私のせい、なんでしょうか)シュン…
裕子(ハッ!いけません…またネガティブになっちゃう)ブンブン
裕子(良い事を考えるんです。そう、思い出ボムです) - 82 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:55:51.58 ID:86jwiQf40
- 裕子(オーディションで初めて会った時…プロデューサーは面白可愛いって言ってくれました)
裕子(ちょっと苦笑いだったような気もしますけど)
裕子(初レッスンも初ライブも散々だったけど、プロデューサーは優しかった)
裕子(トレーニングの成果が出て、レッスンもライブも上手く行った時)
裕子(プロデューサーは沢山褒めてくれました)
裕子(お仕事でも、オフでも私と一緒にいてくれて、楽しそうでした)
裕子(CDデビューが決まった時、私より驚いて、大喜びしてました)
裕子(…大丈夫です。そんなプロデューサーが、私の事嫌いなわけないですよね)
裕子(むしろ好きなはずです。私はきっとプロデューサーを笑顔にできます!)
裕子(…ん!?)
裕子(…好き!?好きだなんてそんな…)カァァ
裕子(た、確かに私は美少女ですけど!でもなんかそう言うのじゃ!)
P『………………』トボトボ…
クラリス『………』シュン…
クラリス『……!』ハッ
- 83 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:56:46.26 ID:86jwiQf40
- 裕子(でもなんだか最近、プロデューサーの視線が気になるような…)グルグル
裕子(いやいや、あのマジメなプロデューサーがそんな!でも…)グルグル
裕子(実は頭の中ではあんな事やこんな事を!?そ、そんな…)グルグル
裕子(私へのプレゼントを選びながら、渡した後は…)ドキドキ
裕子(わ、私をプレゼント、なんて…)ドキドキ
裕子(う、うわぁぁぁ!そんなイメージが流れてきたら、私達どうなっちゃうんですか!?)
裕子(ど、どうしましょう…!逆に受け取り辛く…)
クラリス「裕子さん?」
裕子「うっひょわぁぁぁ!?違います!変な事なんて考えてません!」ビグゥッ!
クラリス「は、はぁ…」
裕子「はっ…クラリスさん?」
クラリス「あの…またも驚かせてしまったようで…」
裕子「い、いえ、…あれ?プロデューサーは…」
クラリス「P様でしたら、仕事に戻られましたが…」
裕子「なんたること…!タイミングを逃してしまいました」
- 84 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:57:18.92 ID:86jwiQf40
- クラリス「…申し訳ありません」ペコリ
裕子「えっ!?いえ、クラリスさんが謝ることでは…」
クラリス「…そうではないのです。その、差し出がましい事をしてしまったと言うか」
裕子「…?」
クラリス「…その、先ほどお会いした時、どこか無理をしていた様子でしたので…」
裕子「うっ…ご心配お掛けしてすみません。でももう大丈夫です!」
クラリス「そうですか?それならよかったのですが…」
- 85 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:58:44.02 ID:86jwiQf40
- クラリス「…それで、P様なら何かご存じなのではないかと、相談したのですが…」
クラリス「その話をしたら、今度はP様も落ち込んでしまわれまして…」シュン
裕子「ううっ…バカな事考えてる場合じゃなかった…!?」
クラリス「裕子さんの悩みを解く助けになりたかったのですが…」
クラリス「むしろ一つの悩みを二つに増やしてしまったようで…」
裕子「い、いえ…気にしないでください!私たちが勝手にやってる事ですから!」
クラリス「やはり部外者が立ち入るべき事ではなかったのですね…」シュン
裕子「ああっ…落ち込まないでください…!」 - 86 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 09:59:18.02 ID:86jwiQf40
- 裕子「そ、そうだ!クラリスさん!プレゼントありがとうございます!」
クラリス「…いえ、そんなに大したものでは…」
裕子「いえ!すっごく美味しかったです!ホラ私、こんなに元気に!」ニコー
クラリス「…ふふっ…いい笑顔ですわ。喜んで頂けたのなら、頑張った甲斐がありました」
裕子「ええ!…それでですね…よかったら、一つ相談させてください!」
クラリス「まあ…なんでしょうか。私でお役に立てるのでしたら」パァッ - 87 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:01:12.43 ID:86jwiQf40
- 裕子「そ、その…一度断ったプレゼントを、もう一度受け取る勇気が欲しいんですけど」
クラリス「…ああ…そういう事だったのですね。P様が落ち込んでいたのは」
裕子「はい…それだけでも、相当な面の皮なんですけど…」
裕子「…プレゼントを受け取ったら、私たちの関係が変わっちゃうかもしれなくて」
クラリス「……………?」
クラリス「……………!」
クラリス「まぁ。まぁまぁ。まぁまぁまぁまぁ」
クラリス「その…よろしければ、私のお世話になっている教会を、ご利用に…」
裕子「そこまで飛躍してません!」
クラリス「しかし、私ではその手の相談にはあまり…」
???「話は聞かせてもらったわ!」
裕子「…!そ、その声は…」 - 88 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:02:22.30 ID:86jwiQf40
- ヘレン「そう、私よ」バァァン
兵藤レナ「Pさんの一世一代のギャンブル…興味深いわね」
相馬夏美「ハネムーンは海外かしら?やっぱりスペインとかオーストラリアとか?」
裕子「で、ですからそこまで話を飛躍させないで…!」
ヘレン「まずはHappy Birthday,裕子。さぁ、受け取りなさい」スッ
裕子「こ、これは…」
ヘレン「大丈夫。コレを受け取ったからって、関係は変わらないわ」
ヘレン「変わらぬ友情の証よ。受け取るのに遠慮も勇気もいらないの」
レナ「もちろん私たちからもよ?…っていうか、みんなチョコなのね。手堅過ぎたかしら」
夏美「いいじゃない!あま~いチョコで、景気付けよ♪」
裕子「み、みなさん…!」シュバッ ゴォォォォォ!
夏美「!?」
ヘレン「受けて立つわ!」シュバッ ゴォォォォォ!
レナ「!?」
- 89 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:03:14.54 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
レナ『ギャンブルで大事なのは、決してチャンスを見逃さない事よ』
レナ『それが今なの。裕子ちゃんもPさんも、チャンスを掴み取るの!』
レナ『Pさんからの大勝負、受けて立たなきゃ女が廃るわよ!』
夏美『恋愛なんて、上手く行かないことの方が多いわ!』
夏美『自分に自信が持てなくて、結局何も伝えられない事だってある』
夏美『でもだからこそ、そこで怯えちゃ駄目!勇気を持って、飛び立つのが大事なの!』
裕子(だからまだ、そうと決まったわけじゃ…!)
ヘレン『ヘーイ!聞こえるかしら?裕子』
裕子(ヘレンさん!?どうやってこっちに語りかけて…)
ヘレン『これが世界レベルよ。そんな事より、聞きなさい裕子』
- 90 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:03:58.31 ID:86jwiQf40
- ヘレン『ひょっとしたら彼は、内心あなたの事を良く思っていないかもしれない』
ヘレン『それを確かめるのは、とても怖い事ね』
ヘレン『彼を信じる気持ちが、揺らいでしまうかもしれない』
ヘレン『ひょっとしたら彼は、あなたの事をなんとも思っていないかもしれない』
ヘレン『業務上だけの関係なのかも』
ヘレン『…正直自信を失うわね、これは』
ヘレン『ひょっとしたら彼は、あなたの事を深く愛しているのかもしれない』
ヘレン『そんな気持ちを知ってしまったら、これまでの関係ではいられないでしょう』
ヘレン『人との関係を変えてしまうのは、とても勇気のいることだわ』
裕子(……………………)
裕子(……はい。だからなかなか、踏ん切りがつかなくて…)
- 91 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:04:40.40 ID:86jwiQf40
- ヘレン『でも裕子。信じる気持ちも自信も勇気も、もうあなたの中にはあるのよ』
ヘレン『あとはあなたが気付いて、呼び覚ましてあげるだけ』
ヘレン『そう…目を閉じて、そっと念じてみなさい』
ヘレン『彼に届けたい想いが、心の底から溢れてくるわ…』
裕子(……………)スッ
裕子(………私は、プロデューサーに…)
ヘレン『そう、あなた自身が歌っていたように』
ヘレン『とっておきのエスパーで、想いを繋げるのよ』
ヘレン『THE IDOL M@STER CINDERELLA MASTER シリーズ』
ヘレン『No.30 堀裕子、ミラクルテレパシー』
ヘレン『定価667円(税別)で、好評発売中よ』
ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 92 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:05:50.68 ID:86jwiQf40
- 裕子「………………」ピカァァァァ
レナ「ど、どうなってるのコレ…?」
ヘレン「…フッ。全く、世話の焼ける子ね」シュゥゥゥ
クラリス「…どうしてヘレンさんまで…収集がつかなく…」
ヘレン「これが世界レベルよ」ドン!
夏美「世界でも類を見ない怪現象なんだけど」
ヘレン「ならば宇宙レベルね。星のように輝くのよ…」スッ
ヘレン「それでこそディーヴァ!それでこそサイキッカー!」バァァン!!
ヘレン「つまり、そういうこと」フッ
レナ「さっぱりわからないわ」
裕子「…わかりました、ヘレンさん」シュゥゥ
夏美「わかっちゃったの!?」 - 93 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:07:35.89 ID:86jwiQf40
- 裕子「レナさんも、夏美さんも、クラリスさんも…ありがとうございます」
クラリス「は、はぁ…?」
裕子「…私、ようやく決心がつきました!これからプロデューサーに会ってきます!」
裕子「この気持ち…テレパシーにして、ぶつけてきます!」ダダダッ
ヘレン「フッ…Good Luck.」グッ
レナ「待って、二人だけで分かりあわないで」
クラリス「…なにやら自己解決してしまわれたようですね…?」
夏美「これからお姉さんたちと恋愛相談とかの流れじゃなかったのー!?」
ヘレン「大丈夫。あなた達の気持ちも、しっかり彼女の力になっているわ」
レナ「まだロクに話もしてないんだけど…?」
ヘレン「…いいのよ。さて…見守りたい気持ちはあるけれど…」
ヘレン「…それは無粋ね。私たちは飲みにでも行きましょうか?」
ヘレン「私が認めた、世界レベルのバーに招待するわ」
ヘレン「クラリスも来なさい。ワインやノンアルだって充実しているのよ」
夏美「…オゴリ?」
ヘレン「ワリカンよ」 - 94 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:09:52.05 ID:86jwiQf40
- -屋上-
P「…何がマズかったのかなぁ…」ドヨンド
P「…やっぱりあの手紙の直後ってのが駄目だったか…?」
P「元気に振る舞ってたけど、やっぱり空元気で…」
P「その後にプレゼントなんて、デリカシーに欠けてたか…?」
P「いやそれ以前に、俺からの贈り物ってだけで気持ち悪がられて…」ズーン
裕子「プロデューサー!!!!」ボェェェェ!
P「うおおぉぉぉぉお!?」ビクゥッ
裕子「お話したい事が!少しお時間頂いてよろしいですか!?」
P「…!?…?…!………裕子…?」ドキドキ
P「あっ…ああ、別にいいぞ…今日の業務は片付いてるからな…」 - 95 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:11:03.70 ID:86jwiQf40
- P「…ゴホン。それでどうしたんだ、こんな時間まで残って…」
裕子「さっきは逃げ出しちゃって、すみませんでした!」
P「逃げっ…」グサッ
P「い、いや…別に気にしなくていいんだぞ?」
裕子「でもアレは別にプレゼントが嫌だったとかじゃなくてですね!」
P「…嫌…!」グフッ
裕子「ちょっと受け取り辛い事情があってですね!」
P「受け取るのが、辛い…!」グハッ
裕子「ですが今度は…プロデューサー?」
P「ふへっ…いいんだよう別に、気にしなくてもぉ」
P「へへっ…やってらんねっ」
裕子「プロデューサー!?なんかキャラが崩れてますよ!?」
P「このまま崩れて溶けてゆきたい」グデーン
裕子「ああっどうしてこんな…」
裕子「と、とにかく、私の話を聞いてください…!」 - 96 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:11:55.89 ID:86jwiQf40
- P「…プレゼントを貰うと、贈り主の気持ちがわかる…?」
裕子「プレゼントを用意してる場面とか、私に抱いてる印象とか」
裕子「私との思い出とか、…良い事も悪い事も、覗けちゃうんです」
P「………………………」
裕子「あの…いきなりこんな変な事言って、信じて貰えないかもしれませんけど…」
P「…いや。信じるよ」
裕子「!」
P「なんか光ってたしな。それに…そんな顔して言ってる事を、信じないわけにはいかない」
裕子「プロデューサー…」
- 97 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:12:25.94 ID:86jwiQf40
- P「そうか…あの手紙を読んで様子が変わったのは、そういう事だったのか」
P「…それじゃあなおの事、すまなかったな」
裕子「いえ、それはもういいんです…それよりこちらこそ、すみませんでした」
裕子「なんだかプロデューサーの気持ちを覗くのが怖くて、受け取り辛くなっちゃって」、
P「…そうだな。それ聞くとコッチもちょっと、渡しづらいかも」ハハッ
裕子「…えっ?」
P「…ん?……………」
P「………ああいやいや、変な事なんて考えてないぞ?」
P「後ろめたいことなんて微塵もない。天地神明に誓って」
- 98 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:13:07.86 ID:86jwiQf40
- 裕子「…プロデューサー。今、プレゼント…持ってますか?」
P「…い、一応、持ってるけど…」
裕子「じゃあそれ、くれませんか?」
P「…処分しようかと思ってたんだけど」
裕子「ダメです!パイロキネシス禁止!」
P「屋上で物燃やしたりしません…」
P「…その、後日じゃ駄目?なんか能力は今日限りって言ってたよね」
裕子「ダメです。私は、プロデューサーの気持ちが知りたいんです」
P「え、えー…………」
裕子「一度逃げた癖に、勝手だって思います。でも…お願いします」
- 99 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:15:28.67 ID:86jwiQf40
- P「…恥ずかしいんだけど」
裕子「…私だって恥ずかしいです」
P「い、いいのかなー?ひょっとしたら、消えないトラウマが」
裕子「覚悟はあります」
P「あっあんな所にUFOが!」
裕子「そんな手は通じません」
P「…マジで?」
裕子「マジです」
P「………………………ぐ、ぐぅ…」
裕子「あ、あんまり、待たせないでください…!」
裕子「これでもなけなしの勇気、振り絞ってるんですから…!」
P「ぐっ…!こうなりゃヤケだ!心して受け取れよ!」スッ
裕子「はっ、はい…!」カッ
シュバッ ゴォォォォォ!
- 100 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:15:56.64 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
P「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!」
P「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!」
P「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!」
P「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!」
P「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!」
P「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!」
ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 101 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:16:26.97 ID:86jwiQf40
- 裕子「……………………」シュゥゥゥゥ
P「ど、どうだ、裕子…?」
裕子「ぷ、プロデューサー…こんな、情熱的過ぎます…」グルグル
裕子「きゅう…」バタリ
P「た、倒れ…裕子!?裕子―――――!」
- 102 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:16:56.64 ID:86jwiQf40
- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-なぞのばしょ-
課金女神『おお ゆうこ よ しんでしまうとは なさけない』
裕子『え!?私死んじゃったんですか!?』
課金女神『冗談です。ちょっと熱暴走して気絶しただけですよ』
裕子『タチの悪い冗談はやめてください…』
課金女神『ところでどうでしたか?私からのプレゼントは』
裕子『…どうって………………………』
裕子『…私には、必要ないと思います』
課金女神『あら…お気に召しませんでしたか?』
- 103 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:17:32.67 ID:86jwiQf40
- 裕子『…正直、すごかったです。私の知りたい事、全部見えました』
課金女神『ならいいじゃないですか』
裕子『でも…こんな能力に頼って人の気持ちを覗けても…』
裕子『私自身は、まるで何も変わりません。成長してません』
裕子『大事な気持ちを伝え合えない、臆病な女の子のままでした』
裕子『だから…私はもう、こんなのに頼りたくありません』
裕子『今度はちゃんと、正々堂々、気持ちを届けるんです!』 - 104 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:18:07.15 ID:86jwiQf40
- 課金女神『…そうですか。でしたらお返し頂きますが、いいんですね?』
裕子『かまいません!…それでその、ちひろさん』
課金女神『千川ちひろでありません。私は課金女神』
裕子『その…ありがとうございました!お陰で大事な事に気付けたと思います!』
裕子『明日からもよろしくお願いします!』
課金女神『…そろそろ目覚めなさい。あなたを呼ぶ声が聞こえるでしょう?』
『…明日からもよろしくね、裕子ちゃん』
ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 105 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:19:23.84 ID:86jwiQf40
- 裕子「…………………?」パチッ
諸星きらり「あっ起きた起きたー☆」ぬっ
裕子「にょわぁっ!?」
きらり「そうじゃないにぃ☆もっとこう、にょわー☆!」
双葉杏「んー…騒がしいなぁ…何?起きたの?」モゾモゾ
きらり「あんずちゃんもぉ、にょわー☆」
杏「はいはい、にょわーにょわー。…で?もう大丈夫なの」
裕子「えっ…あっ、はい…私は大丈夫です…」 - 106 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:19:57.32 ID:86jwiQf40
- 裕子「アレ…ここ、仮眠室?どうしてこんな所に…?」
杏「プロデューサーが担ぎ込んで来たんだよ。屋上で倒れたとかなんとか」
杏「20分前くらいかな。大騒ぎして大変だったよ。折角気持ちよく寝てたのに」
裕子「…そうでしたか…それはご迷惑を…ところで、プロデューサーは?」
杏「清良さんを送って行ったよ。もう少ししたら戻ってくるんじゃないかな」
裕子「そ、そうですか…」
裕子(…………プロデューサー……)
裕子「~~~~~~~ッ!」バフッ
杏「うわっまた顔真っ赤…再発とか勘弁してよ…?」
きらり「Pちゃんがどうかしたのぉ?」
裕子「い、いえ…なんでもないんです、なんでも…!」ゴロゴロ
- 107 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:20:45.31 ID:86jwiQf40
- 裕子「…ふう。落ち着きました。すみません、お見苦しい所を…」
杏「…まあ、別にいいんだけど。なんならもっとゴロゴロしようか?」ニヤリ
きらり「杏ちゃんはぁ、そろそろレッスンの時間だにぃ」
杏「あーききたくなーい、はたらきたくなーい」
きらり「サボっちゃダーメ!…それでユッコちゃん、きらり達いなくなるけど、だいじょぶぅ?」
裕子「大丈夫です!この通りピンピンしてます!」
きらり「ムリしちゃダメだよぉ?…あっそーだ!ちょっと待っててー☆」
裕子「………………?」 - 108 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:21:44.45 ID:86jwiQf40
- きらり「にゅんにゅんにゅ~ん♪」ゴソゴソ
きらり「はい!きらりからぁ、はぴはぴなバースデイプレゼントだよぉ☆」
杏「あー…そんなんあったねぇ…じゃあ杏からは、コレあげる」つ飴玉2個
きらり「むぇー?」
杏「いやいや、お気に入りのヤツだよ?結構身を切る思いだよ」
杏「…仕方ないなぁ。甘いの3個あげる。このいやしんぼめー」
きらり「そんな事言ってぇ、実は他に用意してたり!」
杏「ぎくっ…そんな事ないよー」
裕子「あはは…ありがとうございます」モゴモゴ
杏「…………?」
きらり「……………?」
裕子「……………?なんですか?」コロコロ
杏「いや、話に聞いてたのと違うって言うか」
きらり「ぴかーーってしないにぃ?」
裕子「え?…ああ、本当ですね」 - 109 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:22:18.60 ID:86jwiQf40
- 杏「なーんだ。ちょっと期待してたのに」
裕子「そ、そうですか…?じゃあちょっと、頑張ってみます…!」ムムムーン
杏「絶対面白い絵面だから撮ろうと思ってたのに」●REC
裕子「やっぱりやめます」
杏「ちぇー」
きらり「うぇへへ…にょ?」チラッ
きらり「うきゃー!あんずちゃん、もうレッスンの時間だにぃ!」ガシッ
杏「ぐぇっ」
きらり「それじゃあユッコちゃん、お大事にぃ☆」ダダッ
<パタン…
<キラリン、ダーッシュ☆
<ハーナーセー
裕子「………………」
裕子「………能力、消えちゃったんですねぇ」
裕子「………でも、いいですよね」
- 110 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:24:21.16 ID:86jwiQf40
- <ドドドドドドドド
裕子「…ムムッ!」
裕子(来てます!来てますよ!バリバリ受信してます!)
裕子(私に会いたくて仕方ないって気持ちが、伝わってくるようです!)
裕子(変な能力も、糸電話も、テレパシーだって必要ないくらいに!)
裕子(そんな物なくたって、私たちの気持ちは繋げられるんですから!)
裕子(だから、今度こそ!エスパーじゃない、ただの美少女のユッコで…)
<バァン!!! - 111 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:24:54.16 ID:86jwiQf40
-
「ありがとう、プロデューサー!ずっと一緒です!」
- 112 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:29:23.99 ID:86jwiQf40
- 以上になります。
改めて、堀裕子ちゃん誕生日おめでとうございます
HTML申請出してきます - 113 : ◆S7kBMP34DU 2016/03/13(日) 10:40:02.01 ID:86jwiQf40
- 『wonder』ト『wander』ガカケテアリマスネ
ダカラ『ドーダコーダ』言ウワケデハアリマセンガネ
構成がwanderな拙い文章ですがお祝いしたい気持ちが伝われば嬉しいです
お読み頂いた方、ありがとうございました
堀裕子ちゃんを何卒よろしくお願いいたします - 115 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/13(日) 14:56:14.68 ID:NxvpQUndo
- 乙
テレパシーでCMする世界レベルよww - 116 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/13(日) 16:47:55.82 ID:wen1A9EYo
- やはり世界レベルは格が違った

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