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アシタカ「そなたは美しい」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 19:43:27.43 ID:QyuQmFRb0

アシタカ「森も、だいぶ元通りになってきたな。」

サン「ああ。シシ神様が、最期に再生してくれた森だ。大切にしなければいけない。」

アシタカ「・・・サンは、わたしと一緒にタタラ場で暮らす気は、やはりないのか?」

サン「何度も言うが、わたしは山犬として、この森で生きていくと決めたんだ。」

アシタカ「エボシ達も、そなたに会いたがっている。せめて、タタラ場で暮らすのは無理としても、一度だけ顔を出してはくれないか?」

サン「・・・・・・そうだな。一度くらいなら、行ってみるのもいいかもしれない。」

アシタカ「本当かっ?」

サン「だが・・・本当にいいのか?わたしが行くことで、エボシはともかく、他の者が不審に思ったりは・・・。」

アシタカ「それは大丈夫だ。タタラ場の者は皆、そなたの事を気にかけていた。」

サン「そうか。・・・うん、一度タタラ場に顔を出してみよう。」

アシタカ「ありがとう、サン。」



3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 19:47:39.33 ID:QyuQmFRb0

夕方、タタラ場―――

アシタカ「わたしだ、今戻ったぞ!」

門番「アシタカ様ですか?今、門を開けます!」

ギギギギギ・・・ゴゥン

門番「お疲れ様です、アシタカ様。それに・・・ようこそ、もののけの姫様。」

サン「あ、あぁ。」

アシタカ「さぁ、サン。」

アシタカとサンは、タタラ場の中へと入る。

4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 19:50:51.26 ID:QyuQmFRb0

アシタカ「エボシはいるか?」

ゴンザ「む?アシタカか。・・・ふん、もののけ姫も来たのか。」

サン「・・・・・・。」

ゴンザ「エボシ様なら中で休んでおられる。こっちだ。」


エボシ「ごくろうだったな、アシタカ。」

アシタカ「以前より言っていた、サンを連れて来ました。」

サン「・・・。」

サンは、エボシに会釈する。

5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 19:52:20.18 ID:yPGH3zev0

前にももののけ姫のSS書いてた人?

6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 19:55:03.99 ID:QyuQmFRb0

>>5 別人かと。オレが書くのは初めてです。


エボシ「よく来てくれた、もののけ姫。村の者もみな、そなたのことを心配していたのだ。来てくれて、うれしく思う。」

サン「あ、アシタカから色々とここの話も聞かせてもらった。村を立て直すのに、ずいぶんと苦労したらしいな。」

エボシ「ふふふ、タタラ場の民をなめてもらっては困る。・・・すまないが、アシタカにゴンザ。少々席をはずしてもらえないか?」

アシタカ「ああ、わたしは構わない。」

ゴンザ「なりませんぞ、エボシ様!もののけ姫と二人きりになどしたら、何をされるかわかったものじゃありませぬ!!」

エボシ「ゴンザ。」

ゴンザ「・・・し、しかし・・・!」

エボシ「頼む。」

ゴンザ「・・・わかりました。」

8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:01:50.11 ID:QyuQmFRb0

アシタカ「ゴンザ、心配しなくてもサンはどうもしない。」

ゴンザ「・・・ふん、貴様に言われんでもわかっておるわ。」

アシタカ「わたしとしては嬉しいかぎりだ。エボシももう森を破壊することはなくなったし、サンもこの数ヶ月で人間に対する見方もだいぶ丸くなった。」

ゴンザ「それもわかっておるっ!」

甲六「あ、おーいダンナー!」

アシタカ「甲六?どうしたのだ、そうあわてて。」

甲六「ど、どうもこうもあっしにもなにがなんだか・・・!とにかく、アシタカに会いに来たっていう少女がいるんでさぁ。」

アシタカ「わたしに?」

甲六「たった一人で森を抜けて、このタタラ場まで来たんだ。今は衰弱しきって休んでいやすが・・・。」

9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:05:53.27 ID:QyuQmFRb0

アシタカ「その少女、名はなんと言うのだ?」

甲六「それが、名を名乗る前に気を失っちまってて・・・。」

アシタカ(・・・嫌な予感がする。)

甲六「とにかく来て下せぇ。」

アシタカ「ああ。」

甲六の家―――

甲六「この子でさぁ。」

アシタカ「・・・こ、この子は・・・!」

甲六「やっぱり、ダンナの知り合いですかい?」

アシタカ(カヤではないか・・・カヤが、一人でここまで来たというのか?)

10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:08:21.41 ID:QyuQmFRb0

カヤ「・・・ん・・・。」

甲六「おっ、気がついたか、嬢ちゃん?」

アシタカ「っ!!」サッ

甲六「・・・ダンナ、なんで隠れてるんすか?」

アシタカ「じ、条件反射だ。気にするな。」

甲六「? しかし、まだ気がつかないみたいですぜ。」

アシタカ「そ、そうか・・・。」

アシタカ(困ったぞ・・・。)

甲六「とりあえずこの子はあっしが見ていますから、ダンナはエボシ様とサンさんのとこに戻った方がいいんじゃないですか?」

アシタカ「あ、ああ。そうだな。わかった。」

11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:11:54.67 ID:QyuQmFRb0

サン「あっ、アシタカ!」

アシタカ「サン。エボシとの話は終わったのか?」

サン「ああ。もう森を傷つけることはしない、と改めて約束してくれた。」

アシタカ「そうか。よかったな、サン。」

サン「うん。・・・黙って、わたしから離れるな、アシタカ。」ギュッ

サンは、アシタカの服の裾をギュッと握る。

アシタカ「・・・?」

サン「和解したと言っても、その、元は敵対していた身だ。ひとりで歩きまわるのは、正直居心地が悪い。」

アシタカ「そうか、すまないサン。ちょっと、用があったんだ。大丈夫、わたしはサンを見捨てたりはしないよ。」

サン「アシタカ・・・。」

12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:14:41.81 ID:gr8Z2R/L0

カヤってアシタカが村出るときにペンダントくれた娘だっけ

15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:16:17.24 ID:QyuQmFRb0

>>12
そうだよ


甲六「ちょっ、ちょっと嬢ちゃん!気がついたばかりでそんなに動いちゃ・・・!」

カヤ「アシタカ様ぁーー!!」タッタッタッ

アシタカ「か、カヤっ!?」

カヤ「会いたかったです、アシタカ様っ!」だきっ

サン「」

アシタカ(ま、まずいっ・・・!)

アシタカ「カヤ、とりあえず、その、離れてくれ。」

カヤ「は、はい。すみません、アシタカ様。はしたない真似を・・・。」

サン「アシタカ、誰だ?この子は。」

13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:14:49.46 ID:+G+woTvH0

まさかこんな俺得スレだとは思わなかった

16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:20:54.21 ID:8F8nnD+r0

なんという俺得スレ

17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:20:57.71 ID:QyuQmFRb0

アシタカ「こ、この子はわたしがタタラ場に来る前に暮らしていた村の娘だ。カヤ、自己紹介を。」

カヤ「は、はいっ!初めまして、わたし、カヤと言います。」

アシタカ「それで、こっちの女性は・・・。」

サン「初めまして。わたしの名はサンだ。」

カヤ「サン様、ですか。」

サン「それで、アシタカ。」

アシタカ「なんだ?」

サン「わたしの質問に答えてないぞ。この子は、アシタカの、なんなんだ?」

アシタカ「な、なんなんだ・・・とは・・・?」

サン「人目もはばからず、抱きついてくる程度の仲なのか?」

カヤ「な、なんだかサン様こわいです、アシタカ様・・・。」ギュっ

サン「」

21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:25:12.30 ID:QyuQmFRb0

アシタカ「そ、それは・・・。か、カヤ、いいから離れるんだ。」

カヤ「は、はい、アシタカ様・・・。」

サン「すまない、カヤ。ちょっとアシタカと二人きりで話したい。」

カヤ「ふ、二人きりでですか・・・?」

サン「そうだ。いいな?」

カヤ「は、はいっ!ど、どうぞご自由にっ!!」

アシタカ「す、すまないカヤ・・・。ちょっと、話してくる。」

カヤ「ご、ご自由に・・・。」

24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:28:14.47 ID:QyuQmFRb0

村の外れ―――

サン「さて、ここなら人目もないだろう。アシタカ。」

アシタカ「・・・・・・・・・。」

サン「正直に答えてくれ。あの子は、お前の、なんなんだ?」

アシタカ「な、なんなんだとは、やっぱりそういう方向の話・・・でいいんだよな?」

サン「当然だろう。わたしというものがありながら、あんな少女と抱き合うとは、どういうことなんだ?」

アシタカ「じ、順を追って説明してもいいか?」

サン「それでわたしが納得出来るんなら、そうしてくれ。」

30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:34:11.14 ID:QyuQmFRb0

アシタカ「そもそもわたしがこのタタラ場に来た理由は、わかるよな?」

サン「確か、腕に受けたタタリ神の呪いの原因を求めて、だったよな?」

アシタカ「ああ。わたしが住んでいた村にタタリ神が現れ、村を滅ぼされるわけにはいかなかったから、神に弓を射ったのがわたしだ。」

サン「・・・。」

アシタカ「村を出る際に、あの子から玉の小刀を貰った際に、思いを打ち明けられた。」

サン「玉の小刀・・・これか?」

アシタカ「あっ、ああ、そうだ・・・。村の掟に従い、わたしは二度と村に戻ることは許されない。だから、あの子に合うことも、もうないと思って・・・だな。」

サン「・・・つまり、どういうことだ?」

アシタカ「村を出る時には、わたしもカヤの事が好きだった。これは事実だ。」

35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:39:24.98 ID:QyuQmFRb0

サン「・・・それで、あの子は、なぜアシタカに会いに?」

アシタカ「自惚れるつもりはないが・・・多分、わたしの事が忘れられずに・・・ということだと思う。」

サン「アシタカの、今の気持ちというのは、どうなっているのだ?」

アシタカ「今は、・・・その・・・。」

サン「はっきりと言ってくれ、アシタカ。」

アシタカ「・・・そ、そなたの事を、好いている。」

サン「っ!」かあっ

アシタカ「それ故に、少々困った。カヤも、見ると髪を切り落としてきているようだ。」

サン「か、髪を・・・?」

アシタカ「ああ。村の掟では、村と決別する意味を込めて髪を切り落とすんだ。カヤも、村と決別してきた・・・ということになる。」

39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:42:19.35 ID:D1TyaXwQ0

カヤってアシタカのこと兄様って言ってただろ

40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:44:24.36 ID:QyuQmFRb0

>>39
呼び方が変わってることについては、察してくれ


サン「カヤには・・・どう説明するつもりなんだ?」

アシタカ「どうも何も・・・正直に言う他ないだろう。」

サン「・・・あの子は、どう思うかな。アシタカの事を、軽蔑するかもしれないな。」

アシタカ「それは、しょうがないと思う。わたしも、最低な事をしたと思っている。」

サン「まぁ、タタラ場に居づらくなったら、いつでも森に来い。アシタカと、森で暮らすのも悪くはない。」

アシタカ「・・・・・・・・・。」

サン「さぁ、そうと決まったら、早速言いに行こう。大丈夫だ、アシタカ。わたしがついている。」

アシタカ「はは、なんだかさっきとは立場が逆だな。」

42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:48:18.73 ID:QyuQmFRb0

村の中心―――

カヤ「アシタカ様。サン様とのお話は終わったのですか?」

アシタカ「あ、ああ。」

カヤ「? どうかしたのですか?」

アシタカ「す、すまないがカヤ。ちょっと、こっちに来てくれないか?人目のないところで、話したいことがある。」

カヤ「はい、わかりました。」

村の外れ―――

カヤ「それで、話ってなんですか?」

アシタカ「その前に、ひとつだけ聞きたいことがある。」

43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:51:30.92 ID:OXVp8dUV0

>>1にある文章を以前見た覚えがあるんだが・・・気のせいなのか

45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:53:13.06 ID:QyuQmFRb0

>>43
少なくとも他からコピッて来たりはしてないよ


カヤ「?」

アシタカ「なぜ、タタラ場に来たんだ?カヤ。」

カヤ「そ、それは・・・。」

アシタカ「見たところ髪も切り落としているようだが・・・。」

カヤ「ヒイ様にお話をしたんです。わたし、アシタカ様の後を追いたいって。それで、どうしても行くと言うのなら、ここに戻ってくることは許さない、と言われて・・・。」

カヤ「だから、わたしも髪を切り落としてここまで来たんです。」

アシタカ「・・・・・・。」

カヤ「でも、無駄、だったかもしれませんね。」

アシタカ「え?」

48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 20:57:32.06 ID:QyuQmFRb0

カヤ「アシタカ様には、もう思い人がいるんでしょう?」

アシタカ「・・・・・・・・・。」

カヤ「わたしは、アシタカ様に一目会えただけでもう満足しました。」

アシタカ「カヤ・・・。」

カヤ「あの方、サン様が、今のアシタカ様の思い人なんですよね?」

アシタカ「・・・ああ、そうだ。わたしは、サンの事を好いている。」

サン「あ、アシタカのバカっ・・・。」←隠れて様子を窺っている

カヤ「いいんです、わたしは。アシタカ様が幸せならば、それで。」

アシタカ「・・・すまない、カヤ。」ガバッ

カヤ「あ、アシタカ様っ!?」

アシタカは地に跪き、カヤに土下座をする。

52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:03:12.25 ID:QyuQmFRb0

アシタカ「わたしは、カヤのことを深く傷つけてしまった。それは、謝って許されることじゃないとわかっている。」

カヤ「お、お顔を上げてください、アシタカ様!

アシタカ「だから、せめてこれぐらいはさせてほしい。そして、ありがとう。」

カヤ「・・・・・・・・・。」

アシタカ「わたしは・・・。」

カヤ「いいんですよ、アシタカ様。」

アシタカ「カヤ・・・?」

カヤ「予感はあったんです。アシタカ様、魅力的だから、きっとわたしよりもお似合いの方を見つけているかも・・・って。」

アシタカ「・・・・・・。」

アシタカは無言で顔をあげる。

55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:06:57.60 ID:QyuQmFRb0

カヤ「お似合いですよ、アシタカ様とサン様。正直、ちょっと嫉妬しちゃうくらい。」

アシタカ「・・・・・・・・・。」

カヤ「でも・・・これくらいなら、許してくれますよね?」スッ

アシタカ「っ・・・。」

カヤは顔をあげたアシタカに、短い接吻をする。

カヤ「幸せになってくださいね、アシタカ様。」にこっ

タッタッタッ・・・

サン「・・・アシタカ。」

アシタカ「・・・・・・わたしは、幸せ者だな。」

サン「・・・・・・。」

アシタカ「一部始終、見ていただろう?」

サン「ああ。・・・いい子じゃないか。」

58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:11:28.35 ID:QyuQmFRb0

アシタカ「怒らないのか?」

サン「怒る資格など、わたしにはない。でも・・・。」

アシタカ「?」

サン「わたしは、あの子とは違う。アシタカが、他の女とああいうことをしたら、間違いなく怒ってる。でも、カヤなら、これくらいなら許す。」

アシタカ「・・・すまない、サン。」

今度は、サンに深く頭を下げる。

サン「顔をあげろ、アシタカ。」

アシタカ「・・・。」

サン「でも、アシタカのファーストキスは、あの子に奪われてしまったな。」

アシタカ「えっ?いや、前にサン・・・。」

サン「口移しなど、接吻の内には入らないだろう。」

64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:15:29.90 ID:QyuQmFRb0

アシタカ「・・・・・・サン。」

サン「ん?」

アシタカ「こんなことが起きた後に、何だが・・・。いや、これを機会に、言うべきなのかもしれないな。」

サン「どうしたんだ、アシタカ?」

アシタカ「そなたは美しい。」

サン「な、なんだっ?急に改まって・・・。」

アシタカ「そなたが森で暮らすのは構わぬ。だが・・・。」

アシタカ「これからも、変わらずわたしと会ってくれるか?」

サン「当然だろう。わ、わたしも・・・。」

アシタカ「・・・。」

サン「アシタカの事が、す、好きだから、な・・・。」

65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:20:00.24 ID:QyuQmFRb0

アシタカ「ありがとう、サン。」

アシタカはサンの近くまで歩み寄ると、強く、サンを抱きしめる。

サン「・・・・・・アシタカに、こうして抱きしめてもらうと、落ち着くな。」

アシタカ「そなたなら、いつでも、いつまでも、抱きしめる。サンが、望むのなら。」

サン「・・・・・・・・・ああ。」

サンもまた、アシタカの背中に手を回し、抱きしめ返す。

サン「好きだ、アシタカ。」

アシタカ「ああ、わたしも、サンの事が好きだ。」

67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:24:19.95 ID:QyuQmFRb0

その次の日、サンは森へと帰っていった。

カヤ「・・・サン様が、もののけ姫だったんですね。」

アシタカ「ああ。だが、サンは人間だ。わたしの、愛する人間だ。」

カヤ「・・・はい。」

アシタカ「カヤも、これからタタラ場で暮らしていくんだろう?」

カヤ「はい、そのつもりです。」

アシタカ「住むところとかは、どうするつもりなんだ?」

カヤ「甲六さんの家にお世話になることになりました。おトキ様に、ここでのお仕事を教えてもらうつもりです。」

アシタカ「そうか。頑張れよ、カヤ。」

カヤ「はいっ!」

68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:31:10.15 ID:QyuQmFRb0

森―――

山犬1「一体どうしたんだ、サン?昨日、タタラ場で一晩泊まってからなんだかすごい嬉しそうだが。」

サン「ん?ふふ、タタラ場でいいことがあったんだ。」

山犬2「うまいものでも食えたのか?」

サン「ううん、そういうんじゃない。アシタカと、ちょっと、・・・な。」にこにこ

山犬1「あの人間と・・・?」

サン「わたしも、人間の事が好きになれたんだ。なんとなく、嬉しくって。」

山犬2「・・・サンも、なんだか変わったな。」

山犬1「いいことじゃないか。」

サン「今日は来ないのかな、アシタカ・・・。」にこにこ

終わり

69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:32:14.23 ID:sm7kSQLq0

乙!

…え?

70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:32:27.40 ID:piTdyEpI0

えっ

71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:35:00.79 ID:QyuQmFRb0

なんか俺の頭の中で考えてたのとどんどん話が逸れて行ってしまった・・・
もっとドロドロした話になる予定だったのに

72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:36:08.78 ID:TeVKfeDH0

「なる予定だった」じゃなくてこれからすればいいんじゃない

76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:37:48.92 ID:QyuQmFRb0

>>72
もうカヤが色々と悟りを開いちゃったからここからドロドロするのはなんか違うような気がするんよ

73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:36:41.46 ID:AXMo12PZO

カヤちゃんがいい子過ぎたんだな

74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:36:42.01 ID:+G+woTvH0

サンが可愛かったから俺は満足だ

81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:42:03.59 ID:QyuQmFRb0

おまけ

サン「アシタカ!来てくれたんだな。」

アシタカ「ああ。エボシが許可してくれた。カヤとのやりとりを、村の者から聞いたんだな。気を利かせて、今日は一日暇をくれたんだ。」

サン「そうか。エボシも、気が利くんだな。」

アシタカ「だから、今日は一日、そなたと一緒にいられる。」

サン「そっか。・・・そっか!」だきっ

サン「うん、やっぱり落ち着くな。」

山犬「あーあー・・・サンの奴嬉しそうな顔してる。」

85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:47:38.40 ID:QyuQmFRb0

サン「おい、お前ら!」

山犬1&2「っ!」

サン「今日は一日アシタカと過ごすから、邪魔しないでくれ。わかったな?」

山犬1「気付かれてたか・・・。」

山犬2「しょうがない。二人っきりにさせてやるか。」スタスタ

サン「・・・・・・・・・・・・行ったな。」

アシタカ「どうした、サン?」

サン「うん・・・。今日、アシタカ来てくれたら・・・決めてたことがあるんだ。」

アシタカ「?」

サン(うー・・・やるんだサンっ!)ガバッ

アシタカ「っ!?さ、サンっ!?」

86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:51:48.87 ID:QyuQmFRb0

サン「そ、その、だな・・・。」

アシタカ「・・・?」

サン「か、カヤとは、接吻することを許したんだ。だから、わたしも、その・・・。」ドキドキ

アシタカ「どうしたんだ、サン?」

サン「・・・~~~う、うるさいっ!」ギュっ チュッ

アシタカ「んんっ!?」

サン「・・・・・・ぷはっ。」

アシタカ「さ、サン・・・?どうしたのだ・・・?」

サン「・・・これ以上、わたしから言わせないでくれ・・・。」かぁぁ

アシタカ「・・・それは、その・・・つまり・・・そういうこと、と取っていいのか?」

サン「~~~・・・・・・。」コクッ

90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 21:55:22.77 ID:QyuQmFRb0

アシタカ「・・・・・・いや、なんといったらいいのか・・・。」

サン「あ、アシタカは、わたしと、そういうことをするのは・・・嫌か?」

アシタカ「嫌なわけないだろうっ!」

サン「・・・。」

アシタカ「だ、だが、いかんせんわたしもそういうことをしたことは、ないもので、な・・・。」

サン「あ、アシタカに任せる・・・。わ、わたしだって今まで山の中で暮らしてきたんだから、そういうことの知識は、なくって・・・。」

アシタカ「と、とりあえずわたしの上から下りてくれるか?」

サン「・・・あっ。す、すまないアシタカっ。」

アシタカ「・・・・・・・・・。」

サン「・・・・・・・・・。」

94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 22:02:07.87 ID:QyuQmFRb0

サン「あ、あの、森の中で、そういうことをしているところは何回か見掛けたことはあるのだが、居心地が悪くて、じっと見たことはないんだ。」

アシタカ「・・・・・・。」

サン「で、でも、アシタカもわたしも大人だし、その、そういうことをするのは、不自然じゃない・・・と、思うんだ。」

98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 22:07:13.27 ID:QyuQmFRb0

アシタカ「ホントに、いいのか、サン?」

サン「えっ!?い、いやその・・・。」

アシタカ「そなたが望むのなら・・・わたしは。」

サン「いやっ、ちょ、ちょっと待って!」

アシタカ「嫌か?」

サン「嫌と言うか・・・いざとなると、決意が鈍るというか・・・。」

アシタカ「サンに任せる。わたしは今日は一日サンと一緒に過ごすと決めてここに来たのだからな。」

サン「アシタカ・・・。」

100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 22:14:21.15 ID:QyuQmFRb0

山犬1「サーン。獲物狩って来たぞー。」

サン「・・・ああ、すまない。そこに置いといてくれ。」

山犬1「? あ、あぁ・・・。」

山犬2(おい、どうしたんだ?サンなんだか元気ないぞ。)

山犬1(お、俺に聞かないでくれ。)スタスタ

アシタカ「・・・この森は、落ち着くな。」

サン「・・・うん。モロが今まで守ってくれた、そしてシシ神様が再生してくれた森だ。わたしも、この森が大好きだ。」

アシタカ「・・・・・・。」ギュっ

重ねて置いていた手を、アシタカは優しくにぎる。

サン「っ!」ビクッ

101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 22:18:50.48 ID:QyuQmFRb0

アシタカ「・・・・・・。」スッ

サン「あ、アシタカ・・・。」

アシタカ「目を、瞑ってくれ、サン。」

サン「あ、あぁ・・・。」

アシタカ「んっ・・・んむ・・・。」

サン「っ・・・ん・・・ちゅっ。」

手を握り合い、アシタカが優しくサンを押し倒す。

サン「あ、アシタカっ・・・。」

アシタカ「怖いか、サン?」

サン「・・・・・・。」コクッ

アシタカ「大丈夫だ、わたしもできるだけ優しくするから。」

サン「わ、わかった・・・そ、その、よろしく頼む。」

102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 22:19:25.89 ID:z/RK5z/aO

母親を呼び捨て・・・

103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 22:22:25.11 ID:QyuQmFRb0

>>102
元々呼び捨てだったような


ここから先は声のみでお楽しみください

「んあっ・・・アシタカ、アシタカっ・・・」

「こうしてる姿も、美しい、サン・・・」

「そ、そういうことは言うなっ・・・恥ずかしいんだからっ・・・」

「ほら、サン・・・」

「な、なんだっ?あ、熱い・・・」

「これから、この熱いのがサンの中に入るんだ・・・」

「ほ、本当に入るのかっ?」

104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 22:25:56.27 ID:QyuQmFRb0

「んっ・・・ちゅっ」

「いいか、サン・・・?」

「ま、待ってくれっ・・・その、この体系で、する、のか・・・?」

「嫌か・・・?」

「そ、その、わたしは山犬なんだぞ?だから、こうして仰向けでするのはなんだか・・・」

「なら・・・後ろ向いて、サン」

「う、うんっ・・・」

「木に手をついて、腰を落として・・・そう。」

「こ、これじゃあまるで・・・」

「サンは山犬なんだろう・・・?だったら、これが自然だと思うんだが・・・」

「うぅっ・・・か、顔を見られるのが恥ずかしかったから言っただけなのに・・・」

106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 22:33:26.94 ID:QyuQmFRb0

「ゆっくり入れるから・・・じっとしてて」

「あ、あぁ」

「・・・んくっ・・・」

「ひぁっ、な、なんだこの感覚はっ・・・?」

「さ、サンっ・・・ちょっと、力抜いて」

「うくっ・・・わ、わかってる・・・けどっ・・・い、いたっ・・・」

「ぜ、全部入ったぞ、サンっ・・・」

「い、言わないでくれっ・・・」

「動いても、大丈夫か・・・?」

「い、いちいち聞くなっ。あ、アシタカの、好きにしてくれていいからっ・・・」

「わ、わかった・・・」

108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/21(木) 22:40:54.70 ID:QyuQmFRb0

サン「な、なんだか、おかしなことになってしまったな・・・。」

アシタカ「あ、ああ・・・すまない、サン。なんか、欲望に任せてやり過ぎてしまったような気がする。」

サン「い、いや、望んだのはわたしなんだ。アシタカは何も悪くない。」

アシタカ「サン・・・。」

サン「それよりも、わたしは嬉しいんだ。アシタカと、こういうことができて・・・。」

アシタカ「・・・・・・。」

サン「そろそろ日が落ちる。今日はもう、タタラ場に帰った方がいいんじゃないのか?」

アシタカ「ああ、そうする。・・・サン、また来てもいいか?」

サン「なにを言ってるんだ、アシタカ。わたしが、お前が来るのを断るわけないだろう?いつでも来てくれ。・・・いつも、わたしは森で待ってるから。」

アシタカ「ああ、ありがとうサン。」

その日、アシタカとサンは、本当の意味で結ばれた。

ホントにおしまい




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