スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
まきりんぱな「レッツ、たこパ!」
- 1 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 16:53:30.11 ID:KFduUvMl.net
- ―――ある日のお昼休み
―――真姫、凛、花陽の3人で仲良くお昼ご飯を食べ終わった後
―――花陽がある提案をしたのでした
花陽「ねぇ、今度の土曜日、久しぶりに『アレ』しない?」
凛「お、それはもしかして『アレ』のことだね、かよちん!」
花陽「そう、『アレ』だよ『アレ』!」
凛「そっか『アレ』かぁ、久しぶりだね~」
りんぱな「むふふふ……」
真姫「……『アレ』?」
- 3 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 16:54:45.81 ID:KFduUvMl.net
- 真姫(『アレ』で通じちゃう辺り、流石付き合いの長い2人なんだけど)
真姫(部外者の私には一切わかんないじゃない……)ムスーッ
凛「あっ、真姫ちゃんがすっかり置いてけぼりな顔してる」
花陽「ハッ、ご、ごめんなさい!」
真姫「いいのよ、気にしないで。で、その『アレ』ってのは何なの?」
凛「たこパだよ!」
真姫「た、こ、ぱ?」 - 4 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 16:55:34.23 ID:KFduUvMl.net
- 花陽「たこ焼きパーティー、のことなんだけどね。凛ちゃんとたまにやってたんだけど、最近やってなかったから。どうかな、って」
凛「すっごく楽しいんだよ! たこ焼きを『じゅわじゅわー』の、『くるくる』ってするの!」
真姫「『じゅわじゅわー』の、『くるくる』……」
凛「表面は『かっりかり』の、中は『ふんわふんわ』なんだよ!」
真姫「『かっりかり』の、『ふんわふんわ』……」
凛「お口に入れたら、『はっふはっふ』で、ついつい『ふーっふーっ』しちゃうんだから!」
真姫「『はっふはっふ』で、『ふーっふーっ』。……って」
真姫「擬音で説明されてもわかりにくいわよ!」ペシッ
花陽「真姫ちゃんは、たこ焼きパーティー、したことある?」
真姫「……無いわ。たこ焼き自体は食べることはあるけど」
花陽「じゃあ、今度の土曜日、真姫ちゃんが用事とか無かったら、一緒にどうかな?」
凛「1人よりも2人よりも、3人でやれば楽しさ3倍増しにゃ!」
真姫「……そうね、せっかくのお誘いだもの。用事も無いし、もちろん、参加させてもらうわ」
花陽「やったっ!」
りんぱな「それじゃあ、3人で……」
りんぱな「れっつ、たこパ!」ビシッ
真姫「たこパ……(わざわざ右手を突き上げていうことなのかしら……?) - 5 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 16:57:28.78 ID:KFduUvMl.net
- ―――そして土曜日の夕方
―――真姫は、身支度を終え
―――花陽の家に向かおうとしていました
真姫「それじゃあ、行ってきます」
真姫母「ええ、気をつけて。花陽ちゃんのご家族に迷惑をかけないようにね」
真姫「わかってまーす」ガチャッ
コツコツコツ
真姫(途中、コンビニで何かジュースでも買っていこうかしら。あとお菓子とかも)
真姫(あんまりたくさん買い過ぎても、余らすだけになるかもしれないからほどほどにしとこ……)
―――コンビニでジュースとお菓子を買い
―――大きなビニール袋と、着替えの入ったバッグを持ちながら
―――真姫は、花陽の家の前に着きました - 6 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 16:58:23.89 ID:KFduUvMl.net
- ピンポーン
ガチャッ
花陽「真姫ちゃん、いらっしゃい」
真姫「こんばんわ。これ、ジュースとお菓子買ってきたんだけど……」
花陽「うわぁ、ありがとう! いま私、材料を切ってるところだから……お部屋でちょっと待っててもらえるかな?」
真姫「何か、手伝うことはあるかしら?」
花陽「いいのいいの、真姫ちゃんはお客様なんだから。お部屋で凛ちゃんと一緒にくつろいでて、ね?」
真姫「……それじゃあ、そうさせてもらうわ」
―――玄関を上がり
―――居間でくつろぐ、花陽の家族に挨拶をして
―――真姫は2階の
―――花陽の部屋のドアをノックしました - 7 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 16:59:01.04 ID:KFduUvMl.net
- コンコンコン
ハイッテルニャー
真姫「知ってるわよ」
ガチャッ
凛「真姫ちゃん、いらっしゃ~い」
真姫「こんばんわ、……あなたは既にグダグダモードね」
凛「う~ん、こたつが悪いよ~、こたつが~」
真姫「はい、これジュースとお菓子」
凛「ありがとにゃ~、その辺に置いといて~」
真姫「はいはい。……って、ここ花陽の部屋でしょ。まるで部屋の主みたいな態度とっちゃって」
凛「かよちんのお部屋は凛のお部屋であり、凛のお部屋はかよちんのお部屋でもあるんだよ」
凛「つまり表裏一体にゃ~」グデーン
真姫「……意味わかんない」
―――上着を脱いで綺麗にたたみ
―――こたつに入ると
―――いつしか真姫もこたつの魔力に魅了され
―――凛と真姫はお互い、グダグダと花陽が上がってくるのを待っていました
―――そして - 9 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:00:03.60 ID:KFduUvMl.net
- コンコンコン
ハイッテルニャー
ハイッテルワー
花陽「うん、知ってるよ」
ガチャッ
花陽「コタツムリさんたち、お待たせ! たこ焼きパーティーの準備ができたよ!」
凛「待ってました!」ガバッ
真姫「ふわわぁ……こたつってほんと、恐ろしいわ」ガバッ
花陽「いま、材料を運ぶからね」
―――お盆の上に載せられた、生地の入ったボウルと、ネギとキャベツが盛られたボウル
―――天カスや紅しょうがの入れられた小鉢
―――そして主役の、タコの入ったお皿
―――その他、たこ焼き用ソースやマヨネーズ、サラダ油、青海苔と鰹節など
―――そんな材料を目の当たりにして、凛や真姫のテンションが上がらないわけがありません
―――ただ真姫は、その材料の中に紛れているおもちや、キムチやチーズが気になりました - 10 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:00:38.81 ID:KFduUvMl.net
- 真姫「……このおもちやキムチは、どうするの?」
花陽「それは後になってからのお楽しみ、だよ」
真姫「ふぅん……(付けあわせとか、箸休めみたいなものかしら)」
凛「は、早く焼こう! 焼こうよかよちん! 早くしないとお腹と背中がくっついちゃうよ!」
花陽「待って。その前にホットプレートを温めないと」
―――こたつテーブルの上のたこ焼き用ホットプレートに熱を入れ
―――予熱をかけると
―――花陽は、真姫の買ってきたジュースをコップにそそぎ
―――凛と真姫に手渡し
―――最後に自分のコップに注ぎ終えると
―――コホン、と咳払いを1回して、花陽が喋り始めました - 12 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:01:08.85 ID:KFduUvMl.net
- 花陽「えー、それでは皆さんグラスは行き渡りましたか?」
凛「うん!」
真姫「えぇ」
花陽「それでは、これより乾杯の音頭を取らせていたただきたいと思います」
花陽「皆さん、グラスを上に上げて……」
花陽「乾杯!」
まきりん「かんぱーい!」チーン
ゴクリゴクリ
凛「……ぷは~、生き返るにゃ~!」
花陽「ふふ、凛ちゃんってば、まるでお父さんみたい」
真姫「おじさん臭いわね、凛」
凛「それはひどいよ、真姫ちゃん! ねぇねぇもうホットプレートの方いいんじゃないの~? 早く焼こうよ~」
花陽「そうだね、そろそろいい頃加減かな? それじゃあ、油を引いちゃおっか」 - 14 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:01:40.99 ID:KFduUvMl.net
- ―――予熱されたたこ焼き用ホットプレートに、油引きで万遍なく油を引いて
―――生地が、順々に小さな丸い窪みに流し込まれ、先に引いた油に触れてジュワーッ、と音を立てると
―――凛と真姫から小さく歓声が上がりました
―――窪みのスレスレまで流し込まれた生地の中に、主役のタコとネギ、キャベツ、天カスと紅しょうがが入れられ
―――生地が窪みから溢れ出ると、また小さく歓声が上がりました - 15 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:02:25.17 ID:KFduUvMl.net
- 凛「さあ、そろそろかよちんの、例の『アレ』が拝めるんだね!」
花陽「まぁまぁ、焦らないで凛ちゃん。『アレ』をやるには、まだもうちょっと、生地が固めになるまで待たないと」
凛「あ、それもそうだね」
花陽「もう、凛ちゃんのあわてんぼさん」
りんぱな「むふふふ……」
真姫(また、2人がツーカーの仲を見せつけてくるわ……)ムスーッ
真姫「……で、今言ってる『アレ』って、今度は何を指しているの?」
凛「今にわかるよ!」
花陽「……いい感じに生地が固まってきた。そろそろかな?」
花陽「では、参ります」 - 16 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:03:07.54 ID:KFduUvMl.net
- ―――たこ焼き用の千枚通しを、両手に1本ずつ持った花陽は
―――目つきをキリッ、っと変えると
―――ホットプレートの、生地が固まりかけた、まだたこ焼きとは言えない状態の塊を睨みつけ
―――両手の千枚通しで、それを滑らかにひっくり返していくのでした - 18 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:03:45.40 ID:KFduUvMl.net
- 花陽「」スッスッ
花陽「」クルクル
ジュワジュワー
花陽「」スッスッ
花陽「」クルクル
ジュワジュワー
花陽「」スッスッ
花陽「」クルクル
ジュワジュワー
真姫「す、すごい……。無言ですごい早さでたこ焼きを綺麗にひっくり返していくわ……」
凛「形を崩すことなく、手首のスナップを効かせて、綺麗にたこ焼きを『くるくるりん』とひっくり返す、奇跡の高速千枚通しさばき」
凛「今のかよちんは、職人、といっても過言ではないよ!」
真姫(確かに、アイドルのことを熱く語る花陽の目とは、また違った花陽の目をしてるわね……)
- 19 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:04:22.15 ID:KFduUvMl.net
- ―――花陽の目はまるで、上空を旋回する鷲が、陸でその脅威に怯える獲物を捉える鋭い眼光のように
―――という言い方は大分誇張ではありますが
―――鷲の鉤爪、ならぬ千枚通しで、獲物を、ではなくたこ焼きに変わる前の生地を、荒々しく、いや優しい手さばきで、ある程度丸みを帯びさせるようにひっくり返し
―――1度、ホットプレート全てのたこ焼きをひっくり返すと、また最初にひっくり返した生地に千枚通しを引っ掛けます
―――2回目の返しで、少し球体に近づいた形を徐々に整えていって、ホットプレート全体のたこ焼きの生地を返し終えると
―――3回目、焼き色をつけるため、少し時間を置いてから、完全にたこ焼きと呼べる形にすべく、千枚通しを入れていきます
―――丁寧に、たこ焼きの姿にしていく様子を
―――凛と真姫は、見つめていました
―――そして、花陽がふぅ、と息を吐いて、満面の笑みで千枚通しをテーブルに置くと
―――きつね色にこんがり焼け上がった、まん丸なたこ焼きが完成しました - 20 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:04:51.45 ID:KFduUvMl.net
- 花陽「……たこ焼き、焼けたよ!」
凛「いつ見ても、かよちんすごいにゃー!」パチパチパチ
真姫「えぇ、ほんとに。お店の人みたいな手つきだったわ」パチパチパチ
花陽「えへへ……」カオテレー
花陽「さぁ、冷めないうちに食べましょうっ!」
まきりん「うんっ!」 - 22 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:07:17.51 ID:KFduUvMl.net
- ―――保温状態のホットプレートから
―――たこ焼きをそれぞれのお皿に取って
―――たこ焼きソースとマヨネーズをかけ、青海苔と鰹節をパラパラと振りかけると
―――青海苔の香りと、鰹節の香りとが、たこ焼きの熱気と共に鼻腔をくすぐり
―――3人の空腹を刺激するのでした - 23 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:09:30.20 ID:KFduUvMl.net
- 花陽「それでは……」
まきりんぱな「いただきまーす!」
アーン
ハムッ
凛「はっふ!はっふ!」
真姫「ふーっ、ふーっ!」
モグモグ
モグモグ
ゴックン
まきりん「……ふぅぅ」ジュースグビー - 24 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:10:28.20 ID:KFduUvMl.net
- 花陽「大丈夫? 熱々なんだから、1口で食べると、お口の中火傷しちゃうよ?」モグモグ
凛「てへへ……」
真姫「ほんとに美味しいわ……。外はかりっかりで、中はとろけるくらい、ふんわふんわで、ね」
凛「タコもプリップリだしね!」
花陽「タコは、スーパーの鮮魚担当の人が、オススメしてたの、買ってきたんだ」
花陽「生地も、焼いたときにふわふわになるように、工夫して作ったしね」
―――楽しくお喋りをしながら食べていると
―――見る見るうちに、たこ焼きは無くなって
―――花陽は、次のたこ焼きを作りにかかりました - 25 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:11:10.64 ID:KFduUvMl.net
- 花陽「さてさて、先ほどはオーソドックスなたこ焼きを、皆さんには食べていただきましたが」
花陽「次は趣向を変えまして、変り種シリーズに入ろうと思います!」
凛「イェーイ! イェーイ!」
真姫「……変り種シリーズ?」
花陽「せっかくのたこ焼きパーティーだもん。普通のたこ焼きだけじゃ、つまらないでしょ?」
花陽「というわけで、ここで私の買ってきたおもちとキムチとチーズと」
凛「凛の持ってきたベビースターの登場にゃ」
真姫(ここでさっき聞いたおもちやキムチが出てくるのね)
凛「そういえば、真姫ちゃんはお菓子は何買ってきてくれたんだっけ?」ゴソゴソ
真姫「え、ポテトチップスとかポッキーとかチョコレートとか、だけど……」 - 26 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:12:12.96 ID:KFduUvMl.net
- 凛「ふーむ……。あ、そうだ!」
凛「それじゃあチョコ入れちゃおう」ゴソゴソ
まきぱな「!?」
真姫「それは流石に駄目でしょ!?」
花陽「うーん、それはちょっと合わないと思うけど……」
凛「『やってみなければわからん!』って言うよ? 美味しいかもしれないよ!」
真姫「正気なの!?」
凛「凛の味覚は伊達じゃないよ!」
花陽「ま、まぁ。とりあえず1個だけ。端っこの鉄板の方でわかりやすく焼くから。お野菜とか入れなかったら、合うかも知れないから……」
真姫「ちゃんと凛が食べるのよ?」
凛「美味しくってもあげないからね!」ベーッ - 27 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:12:57.23 ID:KFduUvMl.net
- ―――こうして第2弾は、変り種シリーズということで
―――おもちと、キムチチーズと、ベビースターと
―――そしてチョコレートの入ったたこ焼きが、焼かれることが決まりまして
―――さっきのように、職人と化した花陽が
―――高速千枚通しさばきを見せ、変り種たこ焼きを焼き上げたのでした
花陽「……たこ焼き、焼けたよ!」
真姫「タコは入ってないから、たこ焼き、っていうのもおかしくない?」
凛「丸くてたこ焼き器で焼いてれば、たこ焼きだよ多分」
真姫「そういうものかしら?」
花陽「それでは……」
まきりんぱな「いただきまーす!」
花陽「まずはおもち入りをいただいちゃいますっ!」 - 28 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:13:44.22 ID:KFduUvMl.net
- アーン
ハムッ
花陽「んふ~、おもちのもっちもちな食感と、たこ焼きのふわふわーって食感が、合わさっていいお味になってまふ~」モグモグ
花陽「このおもちも、国産のもち米を使ったサトウさんのところのおもちだから、この組み合わせが美味しくないはずがないんです!」
花陽「もしかしたらタコより美味しいかも、ふふ~」
真姫「もはや、たこ(もち入り)焼き派ね」
真姫「私は、キムチチーズ入りをいただくわ」
アーン
ハムッ
真姫「……ちょっとキムチが辛いけど、チーズがまろやかだから中和してくれて」モグモグ
真姫「ほどよく辛味と酸味だけが残って、絶妙だわ」
真姫「私もこっちの方が好きかも」
凛「凛はベビースター入り、食べちゃうよ!」 - 29 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:14:22.03 ID:KFduUvMl.net
- アーン
ハムッ
凛「ベビースターは単品で食べてももちろん美味しいけど」モグモグ
凛「こうやってたこ焼きに入れても美味しいにゃーっ!」
凛「ベビースターのパリポリ食感そのままのたこ焼き、なんだか贅沢な一品にゃ!」
花陽「贅沢、なのかな……?」
―――おもち入りとキムチチーズ入り、ベビースター入りたこ焼きを堪能した3人
―――残りは、凛が急遽入れると言ったチョコレート入りのみ、となりました - 30 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:15:21.60 ID:KFduUvMl.net
- 真姫「さて、あとは凛のリクエストのチョコレート入り、ね」
凛「よーし、それでは、いただきます」
花陽「」ドキドキ
真姫「」ジーッ
アーン
ハムッ
凛「……」モグモグ
凛「……」ムグムグ
凛「……」ングング
花陽(あ、ちょっと顔が険しくなった)
ゴクン
凛「……」
花陽「ど、どうだったの?」
凛「……」
凛「ごめん、凛の味覚は伊達だったよ」
真姫「でしょうね」カミノケクルクル
花陽「……デザートとして食べるんだったら、ホットケーキミックス生地で作った方が、いいかもね」
真姫「チョコレートはチョコレートとして食べるのが1番、ってことね」
凛「……人類はこうやって、失敗を糧に1歩ずつ進んでいくんだね」
真姫「何虚ろな目をして悟ってるのよ」 - 31 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:15:49.62 ID:KFduUvMl.net
- ―――変り種たこ焼きを食べ終え
―――第3弾は、ノーマルのたこ焼きと、余ったおもちやチーズキムチを入れたミックスのたこ焼きを焼くことにした花陽
―――見事な手さばきで焼き上がったたこ焼きを、はふはふ、と口に頬張る凛と真姫
―――途中、「ご飯取ってくる」と、1階の台所から、3人分の白いご飯をよそって戻ってきた花陽
―――山のように盛られたご飯を見て
―――凛と真姫は、思わず小さなげっぷが出てしまいました
―――気づけば、たこ焼きもご飯も完食し
―――3人は、こたつで寝転がるように、仰向けになっていました - 32 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:16:37.13 ID:KFduUvMl.net
- 花陽「うー、お腹が一杯だよぅ……」
凛「炭水化物をおかずにご飯を食べるのは、反則にゃあ……」
真姫「お腹の形がだいぶ変わったわ……」
凛「こんな光景、海未ちゃんが見たら絶対『食べたあとに寝転がってはいけません! 牛になりますよ!』って言うよね」
花陽「ふふっ、今、すごく海未ちゃんに似てたよ」
真姫「『こんなに体重を増やして! ステージ衣装が着られなくなったらどうするのですか! ダイエットです!』とも言われそうね」
凛「今のは似てなかったよ」
真姫「ヴェェェ……」
花陽「でももしそうなったら、3人で怒られて、頑張ってランニングすればいいよ」
花陽「私たち、1年生仲良し3人組なんだから」
凛「それも、そうだね」
真姫「ふふっ、そうね」
花陽「……よいっしょっと」スクッ
花陽「それじゃあ、私はホットプレートとか片付けるから、凛ちゃんと真姫ちゃんはゆっくりしててね」
凛「凛も手伝うよ」スクッ
真姫「私も手伝うわ」スクッ
花陽「大丈夫だよ、これくらい……」
真姫「何言ってるのよ、友達の家にお呼ばれしてるんだから、これくらいはやっぱり手伝わないと」
凛「そうだよ! たこ焼き、全部かよちんが作ってくれたんだから。何でもするから、何でも言ってよ」
花陽「……ありがとう、2人とも」 - 33 : 名無しで叶える物語(神宮)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:17:46.87 ID:KFduUvMl.net
- ガチャッ
花陽父「ただいま」
花陽母「お帰りなさい、休日出勤ご苦労様」
花陽父「本当に疲れたよ……。ん? 靴がいつもよりも多いな……」
花陽母「今日は花陽のお友達が遊びに来てるのよ」
花陽父「あぁ、凛ちゃんと……あともう1人いるのかい?」
花陽母「ええ、真姫ちゃんよ」
花陽父「あぁ、西木野さんのところの娘さんか」
花陽父「通りで、台所の方から賑やかな声が聞こえてくるわけだ」
花陽母「あの子たちったら、自分たちで使った食器だけじゃなく、私たちの夕飯で使った食器も片付けてくれてるのよ」
花陽父「ほほぅ、それは感心、感心」
花陽母「本当に、いいお友達を持ったわね、花陽」
―――その夜の小泉家の台所は
―――いつもよりも賑やかで
―――笑い声が溢れていました、とさ
――――Fin―――― - 35 : 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/03/16(水) 17:22:14.08 ID:2LpeHu9q.net
- 乙です
優しい雰囲気でよかった

「ラブライブ!」カテゴリの記事
-
- 【安価】にこ「あれ...ここはどこ?」
- 絵里「穂乃果ったらまた海未に怒られたのね」
- 「高坂穂乃果の分裂」
- にこ「真姫ちゃんの病院で働かせてもらうことになったわ」
- ことり「海未ちゃんの蝶々結びがほどけませんように」
- 海未「WONDER FLIGHT」
- 穂乃果「相談?」 真姫「えぇ」
- 【R-18】真姫「まるで蜘蛛糸のように」【ラブライブSS】
- 花陽「海未ちゃん、あれやってほしいな」海未「あれ、ですか?」
- 凛「お昼寝日和」
- 花陽「真姫ちゃんはすごいね、お星さまのことも知ってるなんて」真姫「別に…普通よ」
- 絵里「娯楽部を作れって? ……拒否するっ!」
- ことり「そうだ、ヒトカラに行こう!」
- 花陽「音ノ木坂学院からお米が消えたなら」
- 凛「希ちゃん、それ何持ってるの?」
コメントする
全ランキングを表示