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真姫「桜 雨 錯覚」 [ss]
- 1 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:14:33.06 ID:F7yMWW93.net
- 朝から気分が浮かない。
服も何にしようか決まらないし、髪の毛も湿気でうまくセットできない。
イライラ。モヤモヤする。
真姫「もういいや…適当で」
真姫「2人はどのくらいで着くのかな」
- 2 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:15:40.46 ID:F7yMWW93.net
- 待ち合わせの時間まではまだ早いかもしれないけどとりあえず家を出た。
真姫「雨、強いわね…」
~
真姫「この雨で桜…少し散っちゃうかもね」
絵里「しょうがないわよ」
にこ「…どうしたの?」 - 3 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:16:21.88 ID:F7yMWW93.net
- 真姫「…ちょっと、もう少しだけ見ていたい」
にこ「はーん、センチメンタルね」
絵里「なにそれ?」
にこ「あぁやって、自分の世界に溶け込みたいときない?」 - 4 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:17:02.95 ID:F7yMWW93.net
- 絵里「分からなくはないけど」
真姫「先、行ってていいわよ」
絵里「…分かった。先に行ってましょうか」
にこ「そうね」 - 5 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:17:59.29 ID:F7yMWW93.net
- 真姫「…散らないで。まだ、余韻に浸りたいの」
真姫「この桜が散ってしまったら思い出も薄れてしまう」
真姫「まだ…あの頃の思い出を」
昼下がりの雨。ふと桜の木の下にとどまっていつかの私たちを思い出してた。 - 6 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:19:05.75 ID:F7yMWW93.net
- 最後のライブ。最高のライブ。
あれから少しの年月が経った。
真姫「忘れたくない」
真姫「私の大切な、みんなとの思い出」 - 7 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:21:20.84 ID:F7yMWW93.net
- 私は今年高校を卒業する。あと約一年。
絵里達が卒業して穂乃果達も卒業した。
μ'sのメンバーは私と凛と花陽だけ。
私達が卒業したら今以上にみんな離ればなれになる。
この先の事を考えると胸が重くてツン、と気持ちの悪い感じがする。
一年なんてあっという間だから。 - 8 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:28:57.30 ID:F7yMWW93.net
- 真姫「そろそろ行かないと…」
真姫「また帰りにも来ようかな」
~
絵里「じゃあね。久々に集まれて楽しかった」
真姫「うん…2人とも忙しいのにごめんね」 - 9 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:30:12.83 ID:F7yMWW93.net
- にこ「私も楽しかったわよ。真姫が言わなきゃ今日会えなかったんだから」
絵里「そうね。みんな卒業して、中々会えないから。誰かが言ってくれないとね」
にこ「でも、まさか真姫から言ってくるなんてね」 - 10 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:32:12.14 ID:F7yMWW93.net
- 真姫「…いいでしょ…たまには」
真姫「今日はありがとう。今度は誘ってよね」
絵里「分かってるわ」
にこ「私からも連絡する」
真姫「うん。それじゃあ…」 - 11 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:38:12.94 ID:F7yMWW93.net
- 絵里にこ「じゃあね」
絵里「…」
にこ「…」
絵里「なんだか今日の真姫、元気なかった?」
にこ「やっぱり?」
絵里「悩んでることでもあるのかしら」
にこ「大体検討はついてるけどね」 - 12 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:39:28.22 ID:F7yMWW93.net
- ~
楽しかった。こんなとき、もっと素直に笑顔でありがとうって言えたらいいのに。
真姫「よかった…」 - 14 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:46:39.09 ID:F7yMWW93.net
- 昼間の桜を見にきた。
まだまだ咲き誇る桜、止んだ雨を纏って幻想的な姿だった。
濡れた地面に浮かぶ花弁には踏まれた様な土がついていた。
たったそれだけ。なのにひどく憤りを感じた。
真姫「コーヒーでも買おうかな…」 - 16 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:49:40.11 ID:F7yMWW93.net
- 自販機で缶コーヒーを買って桜の下のベンチに腰掛けた。濡れていたけど、別によかった。
雫が花からたまに落ちて私に当たる。それも気にならなかった。 - 17 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:50:50.30 ID:F7yMWW93.net
- 今日は一日中こんな気分だった。せっかく2人に会えたのに…。
真姫「明日の天気は…」
スマホで天気予報を見ようとしたけど桜からこぼれた雫が画面に落ちてきた。
真姫「いいや…」 - 18 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 17:52:34.24 ID:F7yMWW93.net
- それからしばらく桜を眺めてた。
どのくらい座ってたのか分からないけどとても長い時間その場所で
桜を見上げてた気がする。
雨の日の夜桜って見てると悲しくなる。
今はそんな気持ちに浸りたい気分だった。 - 21 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:12:05.39 ID:F7yMWW93.net
- ~
ふっと気づくと好きな匂いがした。
目を開けると絵里とにこちゃんが両隣りに座って絵里が傘を差してくれてた。
にこちゃんは肩を貸してくれてた。 - 22 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:12:53.09 ID:F7yMWW93.net
- 数秒、ぼんやりしてから寝てしまったんだと思った。
たかが17で夜のベンチで寝るなんて…2人に知られたことが恥ずかしかったけど。
真姫「…ごめん」 - 23 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:14:54.48 ID:F7yMWW93.net
- にこ「いいのよ。それより肩」
絵里「ダメよ、女の子が人目もはばからずに寝ちゃうなんて」
真姫「…なんでここに?」
絵里「今日の真姫、どこかいつもと違う気がしてね。帰り際だって」 - 25 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:15:58.02 ID:F7yMWW93.net
- にこ「昼間から!自分では意識無いだろうけどあきらかにいつもの真姫じゃなかったわよ」
真姫「…」
絵里「にこがね…どうしても気になるって」
にこ「何言ってんの、絵里だって」 - 26 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:22:45.34 ID:F7yMWW93.net
- 真姫「……」
言葉が出なかった。さっきだって思ったのに。素直になれなかったって。ほんとは…ちゃんと笑顔で…
にこ「真姫」 - 27 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:23:43.94 ID:F7yMWW93.net
- 絵里「ありがとう」
真姫「…えっ…」
にこ「私達を頼ってくれてありがとう」
絵里「なにか…あった?」
絵里「…私達に連絡が来たから、凛や花陽にも言えない悩みがあったのかなって思って」
にこ「…違うならいいのよ」 - 28 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:26:16.14 ID:F7yMWW93.net
- 言わなきゃ…せっかく2人がこうして来てくれたのに。
でも声が震えそうだった。
一言でも喋ったらその瞬間に泣いてしまうと思った。
真姫「……あの」
真姫「…あのね…」 - 29 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:27:27.02 ID:F7yMWW93.net
- 言葉が続かなかった。うつむいた瞬間泣いてしまった。
少しの沈黙の間に、また少し雨がぱらついてきてることに気づいた。
真姫「…不安だったの」 - 31 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:28:10.58 ID:F7yMWW93.net
- 真姫「穂乃果達も卒業しちゃって、絵里達もいないし」
真姫「これからみんなが…どんどん離れていくのかなって…思ったら」
真姫「…ただ、それだけなんだけど…」
うまく言えなかった。
いくらでもメロディは浮かぶ頭だけど言葉を並べるのは苦手だった。でも、 - 32 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:28:57.25 ID:F7yMWW93.net
- にこ「…そう。」
にこ「…それは私達も同じなのよ」
絵里「…私達は最初に卒業したからね。先に離れていかなきゃいけなかったから」
絵里「同じようなことを思った」
真姫「…」 - 33 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:29:53.39 ID:F7yMWW93.net
- 絵里「だから辛いときもあったし、真姫と同じように、みんなと会えなくなってくのかなって思ってたわ」
にこ「でも今こうして一緒にいれてるじゃない」
にこ「私達も同じだったの。だから寂しくなったら会えばいいの」 - 35 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:30:42.27 ID:F7yMWW93.net
- にこ「不安になるのは当たり前だし、それが嫌なら普段からもっと連絡もすればいい」
にこ「真姫が不安になるのはどうしようもできないけど、会おうって思ったら会えるの」
にこ「そうやって過ごしていけばいいの」
絵里「…確かに毎日一緒にいたからたまにしか会えないのは寂しいわ」
絵里「でも、会えるから」 - 36 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:32:20.97 ID:F7yMWW93.net
- そっか…。そうよね。私だけが、って思ってたけどそうなんだ。
どうして気づかなかったんだろう。
っていう事は、2人は…こんな気持ちのときどうしてたんだろう。 - 37 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:33:23.35 ID:F7yMWW93.net
- 私は、私達は。
絵里とにこちゃんと希が卒業してから会う時間がどれくらいあっただろう。
そんなことを考えると…悲しくなった。
勝手かもしれないけど私の知らない間に3年生達がこんな思いをしてたかと思うと辛かった。
真姫「…2人共、ごめんね」 - 38 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:34:27.85 ID:F7yMWW93.net
- にこ「…」
絵里「…」
絵里「…ありがとう、でいいのよ?」
真姫「あ…」
やっぱり2人共お姉さんだなって思った。 - 40 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:36:13.71 ID:F7yMWW93.net
- いつも私の考えてる事の先の事考えてるから。
もー。もっと泣きそうになる。でも
笑顔で。私、泣いちゃってたけどちゃんと笑顔で。
普段あんまりにこにこしてないから変かもしれないけど。 - 41 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:36:59.83 ID:F7yMWW93.net
- 今から一度だけ桜の樹を見上げよう。
また寂しくて不安になったら今日の事を思い出そう。そう思って息を吸って
真姫「…ありがとう」 - 42 : 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/04/04(月) 18:39:03.00 ID:F7yMWW93.net
- 以上です
桜っていいですよね

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