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チノ「右腕がロブスターになってしまいました…」ココア「…は?」
- 1 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 19:05:28.426 ID:UH/Au4dK0.net
- チノ「こんな腕じゃ私…もう生きていけません…」
ココア「えっと…は?」
チノ「口で説明するより実際に見た方が早いと思います…」
ココア「その包帯、ケガしたわけじゃなかったんだね」
チノ「はい…ですがこんな腕じゃいつか誰かをケガさせてしまうかもしれません…」
ロブスター「」ビチビチ
ココア「うわぁ…これまた立派なザリガニさんだね…」
チノ「!…今、何と言いましたか?」
ココア「え?だから立派だねって」
チノ「その後です!」
ロブスター「」ブルン
- 4 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 19:07:48.213 ID:UH/Au4dK0.net
- ココア「ザリガニさん…?」
チノ「私のかわいいロブスターさんを…!ザリ…ガニ……!」
ココア「えっ…えっ」
チノ「ココアさんには失望しました」
ロブスター「…」
ココア「ご、ごめん!そんなつもりじゃ…」
チノ「もうココアさんなんて知りません…他の人に相談することにします」
ココア「ま、待ってよ!」 - 8 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 19:12:40.370 ID:UH/Au4dK0.net
- --------
シャロ「…で、私を頼って訪ねてきてくれた…と」
チノ「はい…」
シャロ「(ロブスターって高級食材じゃない…!今夜は久々にご馳走…!)」
チノ「何かいい解決策とかないでしょうか…」
ロブスター「」ビチビチ
シャロ「そ、そうね…いっそのことたべ…切り離して海に還してあげたら?よ、よかったら私が海に放ってきてあげるわよ」
チノ「切り離す…ですか?」
シャロ「え、ええ!きっとチノちゃんの腕もすぐ生え変わるだろうしそれが最善じゃないかしら?」
ロブスター「…」 - 12 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 19:16:31.309 ID:UH/Au4dK0.net
- チノ「ロブスターさんはどう思います?…ロブスターさん!?」
ロブスター「…」
シャロ「さっきより活きが悪いような…」
チノ「シャ、シャロさん!早くお風呂に水を張ってください!このままじゃロブスターさんが…ロブスターさんが!」
シャロ「お、落ち着いて!うちにはお風呂なんてないわ!」
チノ「貧乏人…役立たず……」
シャロ「え?」
チノ「何でもないです…そんなことより早くお水を…!あ!そうだ、千夜さんの家!」
シャロ「あ、ちょ!待ってよ!私のお夕飯!」 - 15 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 19:23:05.373 ID:UH/Au4dK0.net
- チノ「かくかくしかじかでロブスターさんが大変なんです!助けてください!」
千夜「とりあえずお鍋にお湯でも沸かせばいいのかしら?」
チノ「茹でないでください!どいつもこいつも…もういいです!」
シャロ「私のお夕飯ぁ!…あれ?チノちゃんは?」
千夜「たった今出ていったけれど…どうかしたの?」
シャロ「私のお夕飯だったのに…」
ココア「千夜ちゃぁん!チノちゃん来なかった!?」
シャロ「まさかココアもロブスターを狙って…!わ、渡さないんだから!」
千夜「?」 - 16 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 19:25:48.006 ID:UH/Au4dK0.net
- チノ「早くしないと…ロブスターさんが…!」
ロブスター「」ギュッ
チノ「痛っ…ロ、ロブスターさん…?」
ロブスター「」ブルンブルン
チノ「"友達のことを悪く言うな"…ですか…ですがロブスターさんが!」
ロブスター「」ビチビチ
チノ「そんなことないです!だって…だって!」
ロブスター「…」
チノ「ロブスターさんがそんなこと言う人だとは思いませんでした…」 - 17 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 19:28:17.603 ID:UH/Au4dK0.net
- ロブスター「」
チノ「違います!私はロブスターさんのことを思って…!」
ロブスター「」
チノ「えっ…」
ロブスター「」
チノ「…はい……はい…!私が…私が間違っていました…」
ロブスター「」
チノ「ですが、私はロブスターさんを見捨てることはできません…」
ロブスター「」
チノ「いえ、違うんです…ロブスターさんを助けてココアさんたちとも仲直りする…それが私の選択です…!」
ロブスター「」ブルルン - 20 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 19:32:27.506 ID:UH/Au4dK0.net
- ココア「あ!いた!チノちゃーん!」
チノ「コ、ココアさん…!あの…さっきはその…酷いこと言ってすみませんでした…」
ココア「ううん!そんなことはもういいの!姉妹ケンカは仲のいい証拠なんだよ?」
チノ「ココアさん…!」
ロブスター「」ペチン
ココア「そんなことより…ロブスターさん、大変なんでしょ?」
チノ「はい…!」
シャロ「いたぁ!私のディヌァアー!!」
チノ「くっ…追手か…」
ロブスター「」
チノ「えっ…ですが!それは危険すぎます!」
ロブスター「」 - 21 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 19:37:26.459 ID:UH/Au4dK0.net
- ココア「ザr…ロブスターさんにそんな危険なことはさせられないよ!ここは私に任せて!」
チノ「だ、ダメです!いくらココアさんだって相手が食材ハンターモードのシャロさんじゃ…!」
ココア「大丈夫だよ!私はチノちゃんのお姉ちゃんなんだから…たまにはかっこいいところ見せなきゃね」
ロブスター「」
ココア「それに…丸腰の無策ってわけでもないから」
チノ「え…それってどういう…」
シャロ「んむぁー!」
ココア「さあ早く!走って!」
チノ「ココアさん…!ご武運を…」
ロブスター「」ベチン - 22 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 19:43:28.956 ID:UH/Au4dK0.net
- ココア「シャロちゃーん!お夕飯のロブスターさんはこっちだよー!」
シャロ「ぁんぁー!」
ココア「速っ…!」
シャロ「ッチィ…外した…でも次は…外さない…!」
ココア「くっ…間に合って…!」
--------
チノ「はぁ…はぁ…くっ……普段からもっと運動をしておけば…」
ロブスター「」
チノ「ラビットハウスまでもう少しの辛抱です!耐えてください!」
ロブスター「」ヘナ - 25 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 19:48:54.391 ID:UH/Au4dK0.net
- チノ「着きました!さあロブスターさん!お水です!」
ロブスター「」ブルンブルルン
チノ「ロブスターさん…!よかった…本当によかったです…」
ロブスター「」ビチビチ
チノ「な!泣いてません!これはその…ロブスターさんの水跳ねで…」
ロブスター「」
チノ「えへ…えへへ…」
ロブスター「」ブルン
チノ「…はっ!そうでした…ココアさんが…!」 - 26 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 19:54:14.942 ID:UH/Au4dK0.net
- シャロ「なかなかやるわねココア…」
ココア「パン作りとラビットハウスのバイトで鍛えた足腰…舐めちゃだめだよ…!」
シャロ「あら?そんなこといいつつもう膝が笑っているんじゃなくって?おほほ!」
ココア「くっ…」
シャロ「この一撃で…決める!」
ココア「っ…!ここまで…かな…ごめんねチノちゃん…不甲斐ないお姉ちゃんで…」
シャロ「んぁぁぁぁ!!ルォブストゥァァァ!」
リゼ「そこまでだ!」
シャロ「!」
ココア「リゼちゃん!」 - 27 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 20:00:56.619 ID:UH/Au4dK0.net
- シャロ「りじぇ…しぇんぱい…っ!」
リゼ「お、おい…水臭いじゃないか…うちに来たければいつでも来ていいのに…」
シャロ「ぇ…」
リゼ「明日はバイトも学校も休みだろ?よ、よかったらその…泊まっていってもいいんだぞ…?」
シャロ「フォココォォォ!!」
リゼ「お!そうだ!今朝親父の友人から活きのいい伊勢エビを貰ってな!夕食で一緒に食べないか?」
シャロ「は、はい!私、伊勢エビ大好きです!」
リゼ「そうか!それはよかった!あ!ココアもよかったらどうだ?それと千夜とチノも誘って…」
ココア「ううん!私たちは明日バイトだから!今日は二人で楽しんでよ!」
リゼ「そ、そうか…」
シャロ「りじぇしぇんぱいとふたりきり…!」 - 29 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 20:09:19.164 ID:UH/Au4dK0.net
- チノ「コ、ココアさん!無事ですか!?」
ココア「間一髪でね」
チノ「よかったです…ココアさんがいなくなったら私…私…!」
ココア「大丈夫だよ!チノちゃんを置いてどこかへ行ったりなんてしないから」
ロブスター「」
チノ「はい…!お二人とも…ありがとうございます…」グスン
ココア「もー!チノちゃんったら泣いちゃってー!ほら!お姉ちゃんの胸で好きなだけ泣いていいんだよ?」
チノ「こ、これはロブスターさんの水が跳ねただけで…!」
ロブスター「」
チノ「もう…ロブスターさんまで…」
ココア「ふふっ」 - 30 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 20:14:50.359 ID:UH/Au4dK0.net
- チノ「っ!ココアさん!膝、擦りむいてるじゃないですか!まさかシャロさんに…!」
ココア「ち、違うの!これは甘兎へ向かう途中で転んじゃって…」
チノ「傷口に砂が付いちゃってます、早く洗い流さないと…」
ロブスター「」
チノ「えっ…」
ロブスター「」ブルン
チノ「そんな…!せっかくみなさん無事なのに…!」
ココア「そ、そうだよ!こんな傷のためになにもロブスターさんが…」
チノ「ココアさんもこういってることですし…」
ロブスター「」ベッチーン
チノ「痛っぅ!お父さんにもぶたれたことないのに…!」
ロブスター「」 - 31 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 20:16:37.870 ID:UH/Au4dK0.net
- ココア「わ、私だってザリg…コホン…ロブスターさんがいなくなっちゃったら悲しいよ」
ロブスター「」
チノ「…っ!……ロブスターさんは意地悪です…そんなこと言われたら…断れなくなっちゃうじゃないですか…」
ロブスター「」
チノ「わかりました…ココアさん、足を出してください」 - 32 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 20:21:57.416 ID:UH/Au4dK0.net
- ロブスター「途中送信したわ」
ココア「で、でも!」
チノ「ロブスターさんとお別れしなきゃいけないなんて嫌です!でも…!ロブスターさんと約束したんです…」
ロブスター「」
チノ「ココアさんが…みなさんが困っていたら自分を犠牲にしてでも助けるって!」
チノ「ロブスターさんは私の右腕…私自身なんです…!だから!」
ココア「…わかったよ……ごめんね…ううん、ありがとう、チノちゃん、ロブスターさん…」
チノ「ロブスターさんの命の水…掛けますね…こんなことになると解っていれば洗面器をもう一つ用意したんですが…」
ロブスター「」 - 34 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 20:30:47.784 ID:UH/Au4dK0.net
- ココア「痛ぅ…沁みるよぉ…」
チノ「我慢してください…掛け終わりました…これでもうロブスターさんは確実にラビットハウスまでもちません…」
ココア「チノちゃん…水を掛け終わってからこんなことを言うのもなんなんだけど…水、全部掛けなくてもよかったんじゃない?」
チノ「…っ!わ、私は…私はなんてことを…!」
ロブスター「」フラッ
チノ「ロ、ロブスターさん!!くぅ…!一生の恥です…!何でそんな簡単なことに私は気付けないんですか…!」
ココア「チノちゃん…」
チノ「ロブスターさん…ロブスターさん…!ぅぅ…!」
ココア「きっともう、ロブスターさんは洗面器の水が残ってたとしてももう長くはなかったんだと思うよ…」
チノ「そ、そんなこと…!そんなことわかんないじゃないですか!」 - 36 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/06/12(日) 20:38:08.100 ID:UH/Au4dK0.net
- ココア「ううん!わかるよ!ロブスターさんは意味もなくチノちゃんが悲しむようなことをしたりしないもん!」
チノ「っ!」
ココア「きっと、最期にチノちゃんのお姉ちゃんである私を助けて、チノちゃんの役に立ちたかったんだと思うの」
チノ「お姉ちゃんじゃないです…でも…ロブスターさんなら確かにそう言いそうですね…」
ココア「じゃあ、帰って調理しよっか」
チノ「…どうしてそうなるんですか!」
ココア「私たちはザリガn…ロブスターさんのぶんまで頑張って生きなきゃいけないの!ロブスターさんの十字架を背負って…!」
チノ「…わかりました…せめて…せめて私たちの中で私たちと共に生きてください…!ロブスターさん!」
終わる

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