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課長「こんな企画しか出せねェのか、このクズ!」部下「ンだとコラァ!」
- 1 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/12(火) 14:06:48.91 ID:V440ZjUho
- <会社>
部下「課長、企画書が出来ました!」
課長「どれ……」
課長「ボツ!」バサッ
部下「ああっ! なんてことするんです!?」
課長「こんな企画しか出せねェのか、このクズ!」
部下「ンだとコラァ!」
- 2 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/12(火) 14:07:37.99 ID:V440ZjUho
- 課長「こんな企画、誰だって……いや小学生だって思いつくわ!」
部下「小学生だとォ~!?」
課長「悔しいか? 一人前に悔しいのか? お前みたいな無能社員でも!」
部下「くっ……!」
課長「悔しかったら、俺の度肝を抜くような企画を持ってきやがれ! ま、お前じゃ無理だろうがな!」
部下「ち、ちくしょう……!」 - 3 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/12(火) 14:10:16.99 ID:V440ZjUho
- <居酒屋>
部下「あ~……クソッ!」グビグビ
同僚「今日もすげえやり合ってたなぁ~」
部下「やり合ってた、なんていいもんじゃないよ! やられっ放しっていうんだよ、ああいうのは!」
部下「ったくあのオヤジ、俺のやることなすことにケチつけやがって……!」
部下「俺が一生懸命考えた企画を、ちょっと見ただけでボツにすんだぜ!?」
部下「ふざけんじゃねえってんだよ!」 - 4 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/12(火) 14:12:05.47 ID:V440ZjUho
- 同僚「……期待されてんだよ。お前ならすごい企画出せるって」
部下「期待ィ!? いーや違うね、アイツのやってるのはただのパワハラだよ!」
部下「クソッ……!」
部下「あ~……もうホントに限界だ。いっそ辞めてやろうか」
同僚「お、おい……」 - 5 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/12(火) 14:13:46.21 ID:V440ZjUho
- 部下「だったらいっそ……あの課長、マジでブン殴ってやろうか」
部下「アイツの顔面ひしゃげるの見たらスカッとするぜ~、きっと!」
同僚「よせよ……手ェ出したらマジで終わりだぞ」
部下「いや、俺ならやれる……やってやる……」ブツブツ
同僚「そ、そうだ! その恨みや怒りのパワーを、全部企画に込めるんだよ!」
同僚「そうすりゃ、もしかしたらすごい企画が――」
部下「このパワーを企画に、か……」
部下「――そうだ!」 - 6 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/12(火) 14:16:54.91 ID:V440ZjUho
- <会社>
部下「課長、企画書が出来ました!」
課長「どれ……」
課長「……ほう!」
課長「これはなかなか面白いんじゃないか!? いいじゃないか!」
部下「本当ですか!?」
課長「本当だ! 俺はお世辞はいわんからな!」 - 7 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/12(火) 14:17:47.82 ID:V440ZjUho
- 課長「そうだ! どうせなら2パターン作ってみるのもいいんじゃないか!?」
部下「2パターン……ああ、そういうことですか! なるほど!」
課長「よし、今度の会議でさっそくこの企画を推してみる!」
課長「俺はお前には期待していたんだ! よくやってくれた!」
部下「あ……ありがとうございますっ!」 - 8 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/12(火) 14:21:44.19 ID:V440ZjUho
- ……
……
社長「我が社始まって以来のヒット商品だ! よくやってくれた!」
課長「ありがとうございますっ!」
部下「光栄ですっ!」
「いやー……まさか、あの二人が揃って社長表彰を受けることになるとはな」
「課長は部長に、部下のアイツは係長に昇進するらしいぜ」
「犬猿の仲が力を合わせたら、まさかここまでの成果を上げるとは……」 - 9 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/12(火) 14:23:44.13 ID:V440ZjUho
- 二人が生み出した企画、それは――
『ゲス課長をブン殴れ!』
『クズ部下をブチのめせ!』
この二本のゲームソフトであった。
内容は、まさにそのまんま。
前者は若い主人公が気に食わない課長を殴りまくるゲームで、
後者は年配の主人公が使えない部下をあの手この手でパワハラしまくるゲームである。
これが飛ぶように売れたのであった。
もちろん内容が内容だけに世間からのバッシングも大きかったのだが、
ゲーム性は丁寧でやりがいがあり、売れてしまえばこっちのものなのであった。 - 10 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/12(火) 14:26:00.64 ID:V440ZjUho
- <会社>
部下「やりましたね、課長……いや部長!」
部長「うむ!」
部下「だけどこれほどのブーム……当然、あの二本だけじゃ終わらせられませんよね!」
部長「その通りだ!」
部下「ってわけで、俺たち二人でさっそく続編の企画を考えましょう!」
部長「おう、我々が手を組めば無敵だ!」 - 11 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/12(火) 14:28:22.35 ID:V440ZjUho
- 一年後――
二人は北海道網走支社にいた。
部下「俺はこの若さで課長になり、あなたはなんと支社長……大出世しましたね!」
支社長「ああ、あの続編がさらに飛ぶように売れたからな」
部下「給料も比べ物にならないほど上がりましたし、ホントに嬉しいですよ!」
支社長「うむ、単身赴任にはなったが、息子の教育費やローンに苦労することはなくなりそうだ」 - 12 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/12(火) 14:32:06.86 ID:V440ZjUho
- 部下「だけど成果が認められたわりに……なんで二人してこんなとこに飛ばされちゃったんでしょうねえ」
支社長「なんでだろうなぁ……」
二人の間にある机の上には、今大ヒット発売中のゲームソフト、
『クソ社長をブチ殺せ!』が置かれていた。
<終わり>

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