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絵里「よーいドンッ!ビリの人はジュース奢りチカ!」
- 1 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 21:37:09.92 ID:LgJNA3Qk.net
- その刹那、絵里の目の前には既に8人の姿が
それもそのはず、散々このゲームに付き合わされ飽き飽きしていたメンバーは
この瞬間を今か今かと警戒していたのだ
絵里「チカァ!!?」
絢瀬は驚いた...否、驚いた振りをした
気づいていた、メンバー全員がこの時を警戒していたことに絢瀬は気づいていたのだ
日々送る日常の中で感じるメンバーの視線
いつでもダッシュ準備万端と言わんばかりの右足位置
レッスンに全力を注ぐ彼女たちが何故かこの日だけは体力を温存...
いつもと違う空気を悟り、絢瀬はこの考えにたどり着いたのだ
絵里(もしかして、このゲームを警戒しているのでは...)
- 3 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 21:39:10.16 ID:LgJNA3Qk.net
- 絢瀬はそれを知りながらもこの勝負を仕掛けた
それは生徒会長の意地か
はたまた3年生であるプライドが後輩への敗北を許さないのか
またはロシアの血が騒いだのか...
なんにせよ、決戦の火蓋が切って落とされた
ほんのコンマ数秒のこと、一瞬で8人の目に写るは
絢瀬絵里
8人「!!?」 - 4 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 21:40:41.25 ID:LgJNA3Qk.net
- 当然みな驚く...各々スタートダッシュは完璧だった...
なら何故あの似非ロシアが目の前を走るのか
「なるほど」
赤髪の少女は呟く
絢瀬が誰よりも早く走る...否、早く移動する謎にいち早く気づく
そして次々に一人二人と絢瀬の秘密...策に気づく
にこ「あのやろう...」
ツインテール、矢澤が五メートル先にいる金髪を睨む
そう、絢瀬はなんと、裏にコロコロがある靴を履いていたのだ - 7 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 21:43:37.18 ID:LgJNA3Qk.net
- 歩数と移動感覚に違和感を感じたメンバー...
しかしこの答えにたどり着いたのだとしても、絢瀬を追い抜ける術には繋がらない
このまま絢瀬のトップが決定した...かに思えたその時
ッパン!!
凄まじい破裂音...、ともにみなの体が音に萎縮する
そう、ただ一人を除いては
「まったく...しょうもないことを考えますね、このヘタレロシアは」ボソッ
先程まで10メートル以上後ろから絢瀬を追っていた女性、園田組次期組長...園田海未だ
ッパン!!
そしてまた破裂音 8人はすぐに気づく...この音と園田の速さの関係を - 9 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 21:46:51.28 ID:LgJNA3Qk.net
- これは破裂音ではない...園田の足が地面を、コンクリートを蹴り抉る音だ
絢瀬...唖然
コロコロシューズとはわけが違う...あんな脚力に追い付けるはずはないと悟る...
と同時にある案が思い浮かぶ
絵里(一位になる必要はないのでは)
そう、この戦い、損をするのは最後の一人、得をするのはビリの前を走る8人なのだ
なら、このまま二位でも
しかし、その考えはダメ、まったくもって駄目
絢瀬はまだ理解していなかった...この8人の本当の実力を - 10 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 21:48:02.38 ID:LgJNA3Qk.net
- 「なんだ...ただの縮地じゃん」ボソッ
か細い声で呟き、ニヤリと微笑むその少女
小泉だ
「ふふっ...ほんと、あれで勝ったつもりなのかな」クスッ
そして小泉に続き、くちばしで獲物に狙いを定めるよう呟く
理事長の娘
その瞬間、絢瀬の様子が変わる
ヨロヨロとよろめき
絢瀬「ち、脚に力が入らないチカ!!?」 - 11 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 21:49:29.74 ID:LgJNA3Qk.net
- 絢瀬は困惑した...いったい自分の体に何が起こったのか
それを知ってるのは小泉、南...そしてもう一人
「ダスヴィダーニャ...エリー」
絢瀬「んなっ!?」
驚く、絢瀬は驚いた
自分の横を通りすぎる後輩...否、後輩を乗せたリムジン!!
絢瀬「そんなの卑怯チカァ!!」
儚くもその声は空に消える - 12 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 21:51:28.49 ID:LgJNA3Qk.net
- 赤髪は知っていた...小泉と南の策
それは声
彼女二人の声は時に核兵器より恐大...人間を音で支配するのだ
知っていた...そう、この金持ちの娘は
にこ「真姫に教えてもらってて助かったわ」
なんとメンバー全員に耳栓を準備するよう伝えていた...そう、絢瀬以外の
ロシア語でさよならを告げた西木野がビリになる可能性はほぼ0%
そして園田の鍛え上げた体に敗けを認め、さらには小泉と理事長の娘にも追い越されてしまった
脳裏に浮かぶは 「まだ5位チカ...まだ5位チカ...」 - 13 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 21:53:09.67 ID:LgJNA3Qk.net
- 自分に安心するよう暗示をかける元生徒会長
絢瀬は焦っていた...絶対にビリにならない自信があっただけに、この予想外な展開に
ならやることはまず
スーハースーハー
そう、心を落ち着かせるのだ...私は今までたくさんの修羅場を潜ってきた
バレエだってこなして、生徒会長...さらにはスクールアイドル
そう簡単に敗北の湯に浸かる人間であるものか
自分に言い聞かせる - 14 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 21:55:00.25 ID:LgJNA3Qk.net
- よしっ! 声に出す...彼女にはまだ可能性がある
ジュースを奢ってもらえる可能性が
まだ四人後ろにいるのだから!!!
だが駄目!!!その考えが誤り!!圧倒的間違い!!!
おーい!
なんだろう...ずっと向こうの...それも前方から聞き覚えのある声が聞こえてくる
えーりちゃーん!!
!!!!?
唖然...絢瀬はとんでもない光景を目にした - 16 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 21:57:43.79 ID:LgJNA3Qk.net
- 声の主は我らがリーダー、高坂穂乃果 そして彼女は走っていない...地に足すら立っていない
絢瀬「なんで...」
なんで
絢瀬「どうして...」
どうして
驚きすぎて声が出ない
それもそのはず なぜなら彼女、高坂穂乃果は
穂乃果「おーーい!!」ガタンゴトン
京浜東北線の上に座って移動していたのだ!!! - 18 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 21:59:36.73 ID:LgJNA3Qk.net
- 絢瀬「な、ななななな...」
絢瀬「何してるのぉおおおお!!?」
語尾にチカをつけ忘れるほどの驚き...しかし!!!
ガタンゴトン
京浜東北線の横を走る緑のラインの電車!!!
にゃー!
穂乃果「あ、凛ちゃん」
星空もまた、山手線の屋根に乗っていどうしていたのだ!
海未「こら穂乃果!危ないですよ!!」
穂乃果「へいきへいきー!」
平気わなけがないと絢瀬、ツッコむ余裕すらない - 21 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 22:01:11.96 ID:LgJNA3Qk.net
- 絢瀬は後ろを振り返る
あの二人...自分と同じ三年生であるあの二人がまだ後ろにいる!
にこ「はぁ...はぁ...」タッタッタッ
希「はぁ...はぁ...」タッタッタッ
走っていた
平凡に...普通に...凡人のように...
当たり前だ、これが当たり前の走りだ
これがあるべき姿、あるべき競争だ - 23 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 22:02:24.71 ID:LgJNA3Qk.net
- この二人だけがまとも、自分と同じ凡人
否!!!
否!!!!!!
にこ「はぁ...やっぱ普通に足で走ると効率悪いわ」
なにかおかしなことを言っているツインテールの同級生...矢澤
効率悪いってなにチカ...
その疑問は直ぐに解けることとなる - 24 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 22:04:03.66 ID:LgJNA3Qk.net
- 希「あーにこっちーそれずるいよー」
ヒュッ ヒュッ ヒュッ
絢瀬「ぎゃあああああ!!!!?」
なんとアイドル部部長、その走る姿や
希「髪の毛で走るなんてズルいんちゃうにこっちー!」
そう、自らのツインテールで大地を蹴っている...走っているのだ
にこ「絵里お先ー」ヒュッヒュッヒュッ
開いた口が塞がらない絢瀬...そして足を止めた - 26 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 22:11:32.93 ID:LgJNA3Qk.net
- もう何がなんだかわからなくなった絢瀬...しかしここで名案
閃く、必勝法
7位でいい、東條希にさえ勝てれば勝ち...そう
ザッ
絵里「希」
希「足なんか止めてどうしたんえりち?」ピタッ
絵里「倒す」
倒す...そう、ここで希を倒し...平伏させ...自分が7位になる
絵里「私が、奢られるのよおおおおおおお!!!」 - 27 : 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/10/21(金) 22:13:19.04 ID:LgJNA3Qk.net
- 拳、それを親友に向ける...たとえこんな小さな勝負でも、真剣勝負なのだから
ドスッ
絵里「希...ここで倒れなさい」キリッ
その瞬間
眩しい...絢瀬の目にとてつもない光が降り注ぐ
絵里「なにぃぃいいいいいい!!?」
東條は光の速さで絢瀬を越えて先を行く
それはまるで、とかそんな比喩ではない
希「あはははははははははははは!!!」
そう、東條は光になったのだ
完

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