スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
かめはめ太「俺、君が好きなんです!」どどん子「私も……」
- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 20:54:43.94 ID:iWCcFmaX0
- <鶴亀高校>
排球美「どん子、いくわよーっ!」
どどん子「いいわよー!」
排球美「アターック!」バシッ
ワイワイ……
かめはめ太(どん子ちゃん、可愛いなぁ……)
狼牙風助「よう、はめ太」
かめはめ太「!」ビクッ
狼牙風助「ずいぶん熱心に、女子バレー部の練習を見てるじゃんか」
かめはめ太「いいだろ、別に。好きなんだよ、バレーボール」
狼牙風助「ウソつけ」
狼牙風助「お前、どん子ちゃんのこと見てただろ」ニヤッ
かめはめ太「!」ギクッ
- 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 20:57:56.62 ID:iWCcFmaX0
- かめはめ太「ち、ちがうよ! だって彼女は──」
狼牙風助「だよなぁ」
狼牙風助「彼女はみんなのアイドルだし、とてもお前とは釣り合わんよなぁ」
かめはめ太「………!」
狼牙風助「砲作、お前もそう思うだろ?」
気功砲作「……俺はよく分からん」
狼牙風助「お前に振った俺がバカだったよ」 - 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:01:32.65 ID:iWCcFmaX0
- 狼牙風助「ま、この学校で彼女と釣り合うヤツっていったら──」
狼牙風助「陸上部エース、太陽ケン。あいつぐらいのもんだろうなぁ」
狼牙風助「お、噂をすりゃあ……」
キャーキャー
女子A「ケン君、かっこいい~!」キャピキャピ
女子B「ケン君、みんなでカラオケ行こうよ~!」キャピキャピ
女子C「ケンさん、お菓子作ってきました!」キャピキャピ
太陽ケン「参ったな、ハハハ」 - 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:06:21.62 ID:iWCcFmaX0
- 狼牙風助「──ったく、うらやましいねぇ」
狼牙風助「俺たちみたいなモテない人間にゃ、アイツは眩しすぎるぜ」
狼牙風助「ま、だからといって、お前にまったくチャンスがないわけじゃない」
狼牙風助「万が一、ということもある」
狼牙風助「そんなに好きなら、玉砕してこいよ。慰めにメシくらいおごってやるぜ」
かめはめ太「だから、俺はどん子ちゃんに興味ないって!」
狼牙風助「おいおい、そう怒るなよ」
かめはめ太(玉砕なんか、してたまるか……!) - 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:10:26.90 ID:iWCcFmaX0
- <はめ太の家>
かめはめ太「ふぅ……」
かめはめ太(まったく、風助はいちいちうるさいんだよ。おせっかい焼きめ)
かめはめ太(でも、あながち間違ったことをいってるわけでもないんだよな)
かめはめ太(美人で、性格も明るいみんなの人気者、どん子ちゃん……)
かめはめ太(一方、俺にはなぁ~んもない)
かめはめ太(彼女と釣り合う点なんか、一つもない……)
かめはめ太(ウチの学校で彼女と並んで絵になる人間といったら)
かめはめ太(たしかにケンくらいのもんだ) - 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:13:16.82 ID:iWCcFmaX0
- かめはめ太(ケンも、どん子ちゃんのことが好きなのかなぁ)
かめはめ太(もし好きだったら、俺なんか到底勝ち目ないや……)
かめはめ太(ケンは陸上部のエースで、イケメンで、成績もトップクラス……)
かめはめ太(風助じゃなくても、眩しすぎる存在だ)
かめはめ太(あ~あ、ケンが持ってるものの中で一つでも俺にあれば)
かめはめ太(告白する勇気も湧いてくるんだけどなぁ)
かめはめ太(神様ってのは不公平だよ、ホント) - 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:20:21.38 ID:iWCcFmaX0
- 翌日、学校にて──
どどん子「おはよう、はめ太君!」
かめはめ太「お、おはよう……」
どどん子「昨日、バレー部の練習を見に来てたよね?」
かめはめ太(やべぇ、バレてたのか)
かめはめ太「……まぁね」
どどん子「どうだった?」
かめはめ太(どうだった……って、練習じゃなくどん子ちゃん見てたからなぁ……)
かめはめ太「い、いやぁ~みんな、頑張っててすごかったよ!」
どどん子「そっか!」
どどん子「また時間があったら見に来てね!」
かめはめ太「う、うん……」 - 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:24:24.44 ID:iWCcFmaX0
- 狼牙風助「よう」
気功砲作「おはよう」
かめはめ太「おう、おはよう」
狼牙風助「今、どん子ちゃんに話しかけられたよな」
狼牙風助「いったいなんの話をしてたんだよ?」
かめはめ太「なにって……昨日練習見に来てたよね……って」
かめはめ太「それで、どうだったって聞かれて……」
狼牙風助「へぇ~……で?」
かめはめ太「みんなすごく頑張ってたねって答えて……」
狼牙風助「で?」
かめはめ太「いや、それだけだけど……」 - 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:28:10.12 ID:iWCcFmaX0
- 狼牙風助「はぁ~……」
狼牙風助「5点だな!」
かめはめ太「な、なんだよ5点って……」
狼牙風助「お前さぁ、もうちょっと話を広げるようにしてみろよ」
かめはめ太「広げるったってなぁ……」
狼牙風助「例えばさぁ“バレーじゃなく、君を見てたのさ”とか」
かめはめ太「バ、バカ! んなこといえるかよ!」
狼牙風助「それは冗談にしても、もうちょっとなんかあるだろ」
狼牙風助「なぁ、砲作?」
気功砲作「俺はよく分からん」
狼牙風助「………」 - 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:30:51.32 ID:iWCcFmaX0
- 狼牙風助「みんな頑張ってたね、なんて小学生の作文レベルだぞ!」
狼牙風助「練習を見てたんだから、あのレシーブがすごかった、とか具体的にいえよ!」
かめはめ太「いや……だって俺、どん子ちゃんしか見てなかったし」
狼牙風助「………」
狼牙風助「──やっぱな」ニヤッ
狼牙風助「お前、どん子ちゃん好きなんじゃねえか」
かめはめ太「あっ……!」
狼牙風助「まぁまぁ、気にすんな! バレバレだったから!」
狼牙風助「はっきりいって成就する可能性は低いけど、協力してやるよ!」
狼牙風助「な、砲作?」
気功砲作「まぁ……いいけど」 - 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:35:34.10 ID:iWCcFmaX0
- 狼牙風助「じゃあ、さっそくライバルの情報を手に入れなきゃな」
狼牙風助「あとで三人でケンのところに行ってみようぜ」
かめはめ太「えぇっ、なんで!?」
狼牙風助「決まってんだろ。アイツがどん子ちゃんを好きかどうか探りに行くんだよ」
かめはめ太「でも、三人で行くことないだろ。それぐらい俺一人で──」
狼牙風助「バカか」
狼牙風助「一人で行ったら、それこそ“俺はどん子ちゃんが好きです”って」
狼牙風助「宣言してるようなもんじゃんか」
かめはめ太「あ、そっか……」
気功砲作(……なぜ俺も行かなきゃならないのだろう) - 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:40:32.89 ID:iWCcFmaX0
- 狼牙風助「お、いたいた」
狼牙風助「俺がアイツと話すから、お前らは黙っとけよ」
かめはめ太「わ、分かった」
気功砲作(元々俺は話すつもりないしな……)
狼牙風助「フンフ~ン」
狼牙風助「よぉ、ケン!」
太陽ケン「ん、なんだい?」
狼牙風助「今、こいつらとさぁ、好きな女がどうのって話をしてたんだけど」
狼牙風助「お前にも好きな女っているの?」
太陽ケン「……いるよ!」
かめはめ太「!」ギクッ - 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:43:34.27 ID:iWCcFmaX0
- 狼牙風助「へぇ~いるのか」
狼牙風助「ちなみにだれ?」
太陽ケン「どん子ちゃんさ」
かめはめ太「!?」
狼牙風助「へ、へぇ~……たしかに彼女は可愛いもんな」
太陽ケン「今度、正式に交際を申し込もうと思ってるんだ」
かめはめ太「!?」
狼牙風助「ふ、ふぅ~ん……ま、まぁ頑張れよ」
太陽ケン「ありがとう!」 - 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:50:26.97 ID:iWCcFmaX0
- かめはめ太「はぁ……終わった……」
狼牙風助「そう落ち込むなって!」
かめはめ太「ケンにコクられて断る女子なんて、この学校にゃまずいないだろ」
かめはめ太「アイツ、太陽みたいに眩しいもん」
狼牙風助(まぁ、たしかに……)
かめはめ波「はぁ……失恋決定……」
狼牙風助(俺の読みじゃ、ケンは同じ陸上部の天空ペケ子に気があると思ってたけど)
狼牙風助(まさか、こんなことになるとは……)
かめはめ太「あ~あ、学校やめよっかな……」
狼牙風助「バ、バカ! こんなことで学校やめたら親が泣くぞ!」
狼牙風助「砲作、お前も励ましてやれよ」
気功砲作「………」 - 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:53:17.86 ID:iWCcFmaX0
- 気功砲作「はめ太」
かめはめ太「なんだよ?」
気功砲作「お前、ホントにどん子のことが好きなのか?」
かめはめ太「好きに決まってるだろ!」
気功砲作「でもホントに好きだったら、こんなことで諦めるか?」
かめはめ太「………!」
狼牙風助(コイツ、たまに核心突くようなこというんだよな……)
かめはめ太「うるさい! 好きな女の子もいないお前なんかにいわれたく──」
気功砲作「いるよ」
かめはめ太&狼牙風助「えっ?」 - 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:56:35.37 ID:iWCcFmaX0
- 狼牙風助「まさか、お前もどん子ちゃんが……?」
気功砲作「いいや、ちがうよ」
気功砲作「ただ、今の今まで自分があの子を好きかどうか分かんなかったけど」
気功砲作「はめ太や風助のやり取り聞いてたら、気づいたよ」
気功砲作「やっぱり俺、好きみたいだ」
気功砲作「だから俺、今日その子に告白するよ」
狼牙風助「マ、マジかよ……今日って……」
かめはめ太「でも砲作、もしフラれたらって考えないのか……?」
気功砲作「ん~……別に」
かめはめ太&狼牙風助(すげェ!) - 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:00:21.85 ID:iWCcFmaX0
- <はめ太の家>
かめはめ太(ホントに好きなら諦めない、か……)
かめはめ太(まぁ、たしかにそりゃそうだ)
かめはめ太(──にしても砲作のヤツ、恋愛とかしないタイプだと思ってたのに……)
かめはめ太(好きだと気づいたら即日告白とか、すごすぎるだろ……)
かめはめ太(それに、あんなに気さくに他人に好きな人とか聞ける風助もすげぇよな)
かめはめ太(あ~あ、なんで俺ってこんなに何も持ってないんだろ)
かめはめ太(まぁいいや……もうどうでもよくなってきた)
かめはめ太(俺の恋愛は、コクらずして試合終了だ) - 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:06:51.80 ID:iWCcFmaX0
- 翌日、学校にて──
狼牙風助「マジかよ!?」
気功砲作「ああ」
かめはめ太「どうしたんだ?」
狼牙風助「コイツ昨日、四妖子にコクってオッケーされたんだってよ」
かめはめ太「おお、よかったじゃん!」
気功砲作「あ、ありがとう……」
かめはめ太(鉄面皮が今日はさすがに嬉しそうだな……)
狼牙風助「たしかに妖子ちゃんも、あまり目立つタイプじゃないけど可愛いからなぁ~」
狼牙風助「大切にしろよ、砲作!」
気功砲作「ああ」
狼牙風助「よしはめ太、お前も続けよ!」
かめはめ太「お、俺はいいって……」 - 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:08:29.40 ID:iWCcFmaX0
- 放課後──
太陽ケン「どん子ちゃん、ちょっと来てもらっていいかな?」
どどん子「なに?」
太陽ケン「話があるんだ」スッ
どどん子「分かったわ」スッ
狼牙風助「ついに来たか……」
狼牙風助「結果は分かり切ってるけど、こっそり見に行くか?」
かめはめ太「いや、いいよ……帰る」 - 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:10:20.81 ID:iWCcFmaX0
- <はめ太の家>
かめはめ太(あ~あ、今頃ケンとどん子ちゃんはデートだろうなぁ)
かめはめ太(メシでも食いに行くのか)
かめはめ太(あるいは映画か)
かめはめ太(買い物ってのもアリか)
かめはめ太(──で、夜になったら……)
かめはめ太(ち、ちくしょぉ~~~~~っ!) - 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:16:38.11 ID:iWCcFmaX0
- 翌日、学校にて──
かめはめ太(ケンの彼女になったどん子ちゃんなんか、見たくないな……)
狼牙風助「おい、はめ太!」
かめはめ太「なんだよ、風助」
狼牙風助「大変なことになったぞ!」
かめはめ太「大変なこと?」
狼牙風助「ケンが……」
狼牙風助「ケンがフラれたんだってよ!」
かめはめ太「えぇっ!?」 - 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:22:35.18 ID:iWCcFmaX0
- かめはめ太「それはつまり、どん子ちゃんに断られたってことか!?」
狼牙風助「あぁ、俺の予測じゃ絶対カップルになると思ったが──」
狼牙風助(ケンの好きな女子も外したし、どうも最近キレが悪いな俺……)
狼牙風助「……まぁ、でもよかったな」
狼牙風助「ケンほどの奴がフラれたんだ」
狼牙風助「お前もいっそダメもとでコクってみたらどうだ?」
かめはめ太「………」
かめはめ太(たしかにな……)
かめはめ太(ケンがフラれるってことは、この学校の男子全員フラれるってことだ)
かめはめ太(いっそここでケリつけて、新たな恋を探すのもいいかもしれない)
かめはめ太(──やってみるか!) - 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:25:24.48 ID:iWCcFmaX0
- 放課後、女子バレー部の休憩時間を見計らって、はめ太はどん子に話しかけた。
かめはめ太「やぁ、どん子ちゃん」
どどん子「あら、はめ太君。また練習見に来てくれたの?」
かめはめ太「うん……」
かめはめ太「で、さぁ……ちょっとどん子ちゃんに話があるんだけど、いいかな?」
どどん子「うん、いいよ」
かめはめ太「ここじゃちょっと……」
どどん子「じゃあ、向こう行こっか」 - 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:28:40.50 ID:iWCcFmaX0
- どどん子「話って?」
かめはめ太「……お、俺……」ドキドキ
かめはめ太(ヤバイ、なんか急に緊張してきた!)ドキドキ
かめはめ太(バカ、もう後戻りなんかできないぞ!)ドキドキ
かめはめ太「俺さぁ……」ドキドキ
かめはめ太(まだ心のどこかで、どん子ちゃんとくっつけると思ってんのか!?)ドキドキ
かめはめ太(今日はフラれるために来たんだ! そう、フラれろ俺!)ドキドキ
かめはめ太「俺……」
かめはめ太「俺、君が好きなんです!」 - 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:35:33.86 ID:iWCcFmaX0
- どどん子「私も……」
かめはめ太「ハハハ、まぁ、そうなるよね」
かめはめ太「ごめんね、こんなこと急に……身の程知らずだよな、俺」
かめはめ太「でも……俺のこと嫌わないで欲しいんだ。今後も今までみたいに──」
かめはめ太「──ん?」
かめはめ太「今、なんて?」
どどん子「私も……はめ太君、好きだよ」
かめはめ太「……マジ?」
どどん子「マジ」
かめはめ太「そっか……じゃ、これからよろしく」
どどん子「うん」
かめはめ太「じゃ、今日は帰るね」
どどん子「うん」 - 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:37:57.89 ID:iWCcFmaX0
- <はめ太の家>
かめはめ太(──とまぁ、まっすぐ家に帰ってきちゃったけど)
かめはめ太(やった……のか?)
かめはめ太(やった……んだよな?)
かめはめ太(やった……)
かめはめ太「やったぁ~~~~~!」
かめはめ太「どん子ちゃんとカップルになれたぁ~~~~~!」
かめはめ太「やったぁ~~~~~!」
かめはめ母「はめ太、うるさいよ! 静かにしな!」
かめはめ太「ご、ごめん、母ちゃん」 - 33 : 忍法帖【Lv=10,xxxPT】 2012/03/22(木) 22:41:11.91 ID:oyL5qFd40
- かめはめ母ワロタ
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:41:19.20 ID:iWCcFmaX0
- かめはめ太(──って、なんで俺は帰ってきちゃったんだろ)
かめはめ太(部活終わるまでどん子ちゃんを待っとくべきだったよなぁ)
かめはめ太(とはいえ、オッケーされた時はなんか実感がなかったんだよな)
かめはめ太(ほとんどダメもとだったし)
かめはめ太(……夢じゃないよな)ツネッ
かめはめ太(うん、夢じゃない)
かめはめ太「やったぁ~~~~~!」
かめはめ母「うるさいっての!」 - 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:44:36.57 ID:iWCcFmaX0
- 翌日、学校にて──
狼牙風助「なんだとぉっ!?」
狼牙風助「マ、マジかよ……お前とどん子ちゃんがカップルに……?」
かめはめ太「ああ、俺も信じられないよ」
気功砲作「よかったな」
かめはめ太「ありがとう、砲作」
狼牙風助(砲作には妖子ちゃん、はめ太にはどん子ちゃん……)
狼牙風助(彼女ナシは俺だけになっちまった……)
狼牙風助「ええい、おごれっ!」
狼牙風助「お前ら、俺に飲み物おごれっ! プーアル茶をおごれっ!」
狼牙風助「ち、ちくしょぉ~~~~~っ!」 - 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:45:38.93 ID:vfQ3cCnv0
- ヤムチャで再生していいんだよなこいつはww
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:47:23.69 ID:iWCcFmaX0
- 放課後──
どどん子「はめ太君、今日部活ないから……一緒に帰らない?」
かめはめ太「い、いいよ」
どどん子「手……繋ごっか」
かめはめ太「う、うん」
どどん子「………」ギュッ
かめはめ太「………」ギュッ
かめはめ太(憧れのどん子ちゃんの手だ……ちっさくてひんやりしてて……気持ちいい)
どどん子「はめ太君の手……おっきくて頼りがいがある手だね」
かめはめ太「あ、ありがと……」
どどん子「ふふっ……」 - 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:51:04.25 ID:iWCcFmaX0
- ある日、はめ太は学校で太陽ケンと出くわした。
太陽ケン「こんにちは、はめ太君」
かめはめ太「よ、よぉ」
かめはめ太(ケンがフラれた直後に、俺がコクってどん子ちゃんと付き合ったんだよな)
かめはめ太(なんか気まずいな……)
太陽ケン「ハハハ、大丈夫だよ。君に対してわだまかりなんかないさ」
かめはめ太「えっ……」
太陽ケン「もちろん少し悔しいけどね」
かめはめ太「でも俺なんて、ケンに比べたら──」
太陽ケン「いや……」
太陽ケン「なんというか、君は安心感があるんだよ」
太陽ケン「君ならば決めてくれる、やってくれる、任せられる、っていう安心感が」
太陽ケン「どん子ちゃんもきっと……君のそういうところに惚れたんじゃないかな」
かめはめ太(安心感、ねぇ……。コイツ褒めるとこないからって適当いってないか?) - 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:54:29.72 ID:iWCcFmaX0
- <はめ太の家>
かめはめ太(──でも)
かめはめ太(ケン、やっぱりアイツ、いい男だな)
かめはめ太(アイツがモテる理由が分かったような気がするよ)
かめはめ太(陸上部のエースとか、勉強ができる、とかだけじゃない)
かめはめ太(やっぱりアイツは人に好かれるようなものを持ってる)
かめはめ太(どん子ちゃんに関しては俺が勝った格好だけど、やっぱり眩しいもんな)
かめはめ太(それにアイツだって何もしないで足が速くなったり)
かめはめ太(テストでいい点取れるようになったわけじゃない)
かめはめ太(勉強もスポーツも頑張って、自分自身を磨いてきたんだ)
かめはめ太(俺も……)
かめはめ太(俺も……自分自身を磨いてみるか!) - 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:57:14.47 ID:iWCcFmaX0
- はめ太は自分を変えようと、体を鍛え始めた。
かめはめ太「まずは腕立て伏せだ」
かめはめ太「1、2、3……」
かめはめ太(もっと他にもやるべきことはあるかもしれないけど)
かめはめ太(やっぱり体は資本だしな)
かめはめ太(どん子ちゃんにとって頼れる男にならないと!)
かめはめ太「10、11、12……」 - 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:59:39.84 ID:iWCcFmaX0
- はめ太の変化に、友人たちも気づいた。
狼牙風助「はめ太、お前最近スゲー生き生きしてるよな」
狼牙風助「心なしか、体つきもガッシリしてきたし」
かめはめ太「分かる? ちょっと鍛えてんだ」
狼牙風助「ベタだけど、どん子ちゃんを守るため、か?」
かめはめ太「それもあるけど……俺もケンみたいに自分を磨こうと思って」
狼牙風助「自分を磨く、か……」
狼牙風助「やっぱり彼女ができると、男って変わるもんだなぁ」
気功砲作「俺はあまり変わってないけど」
狼牙風助「砲作、お前は特殊すぎるんだよ」
かめはめ太「ハハハ……」 - 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 23:06:23.47 ID:iWCcFmaX0
- はめ太とどん子の仲も順調だった。
どどん子「ハハハ、もうやだぁ~はめ太君ってば!」ピッ
かめはめ太「いつも思ってたけど、その仕草可愛いよね」
どどん子「ああ、ごめん。私、ついクセで人に人差し指を向けちゃうんだ」
どどん子「行儀悪いし、直そうと思ってるんだけど、ちっとも直らなくて……」
かめはめ太「いや、いいんだよ」
かめはめ太「どん子ちゃんに指差されると、なんか心がズバッとシビれるんだよね」
かめはめ太「それに俺も……クセがあるしさ」
どどん子「あの両手を向けるやつでしょ、波動拳みたいに」
どどん子「かっこいいじゃない」
かめはめ太「あ、ありがと……」
しかしそんな彼らに、災いが降りかかることになる。 - 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 23:12:39.91 ID:iWCcFmaX0
- <遊園地『レッドリボンランド』>
どどん子「あ~怖かったぁ……」
かめはめ太「いやぁ~すごかったね、海底基地大脱走」
かめはめ太「絶叫マシーンってだけでも怖いのに」
かめはめ太「巨大ダコや変なロボットが出てきた時は本気でビビったよ」
どどん子「次は大人しめのアトラクションにしようよ」
かめはめ太「そうだね。じゃあ占いでも──」ドンッ
かめはめ太「あ、すいません(うわっ、外人だ)」
アク=マイト「うわっ!? す、すいません!」
アク=マイト「──ん?」
アク=マイト(な、なんだ……てっきりあの人かと思ったら、別人じゃねえか)
アク=マイト「てめぇ、このマイト様にぶつかっといてそれだけかい!」
かめはめ太「あ、謝ったじゃないですか!」 - 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 23:18:29.39 ID:iWCcFmaX0
- アク=マイト「あぁ!? 治療費よこせやゴラァ!」
かめはめ太「ち、治療費ったって……」
どどん子「肩がぶつかったぐらいで怪我をするはずないでしょう!?」
アク=マイト「な、なんだこのアマ……」
どどん子「行こっ、はめ太君」スタスタ
かめはめ太「う、うん」スタスタ
アク=マイト「あっ、まだ話は──」
ザワザワ…… ガヤガヤ……
アク=マイト(く、くそっ……!) - 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 23:24:42.57 ID:iWCcFmaX0
- どどん子「今日は楽しかったわ」
かめはめ太「うん、変な外人に因縁つけられちゃったけどね」
どどん子「どうせもう会うことなんかないって」
どどん子「それに占いによると、私たち相性バッチリだったじゃない!」
かめはめ太「まぁ……色々困難も待ち受けてるっていってたけどね」
どどん子「私たちなら、なんとかなるって」
かめはめ太「そうだね、なんとかなるよね」
かめはめ太(困難も待ち受けている、か……)
かめはめ太(なんだろう。妙な胸騒ぎがする……) - 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 23:30:14.96 ID:iWCcFmaX0
- 数日後、学校にて──
狼牙風助「聞いたかよ!」
かめはめ太「どうした?」
狼牙風助「なんでもこの町に外人の不良グループがやってきて」
狼牙風助「次々にこの辺りの不良やら暴走族やらをシメてるらしいぜ」
狼牙風助「なんでも魔族高校のアタマ、魔貫光司もやられたらしい」
かめはめ太「マジかよ」
かめはめ太「魔貫光司って、ケンカでプロボクサーに勝ったとかってヤツだろ?」
狼牙風助「ああ」 - 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 23:37:01.11 ID:iWCcFmaX0
- かめはめ太「でもまぁ、俺たちには関係ないだろ」
狼牙風助「たしかに俺たちの学校なんか相手にしないだろうけどさ」
狼牙風助「ただ、リーダーがすげぇヤバいヤツみたいでよ」
狼牙風助「欲しいと思ったものはどんな手段を使っても手に入れるらしい」
狼牙風助「お前らも、デートとかする時は気をつけろよな」
かめはめ太「ありがとう」
気功砲作「気をつけるよ」
狼牙風助(俺だけなんだよな、デートする相手がいないの……トホホ) - 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 23:42:17.07 ID:iWCcFmaX0
- 放課後──
どどん子「今日の部活、大会前だし遅くなるから先に帰ってて」
かめはめ太「うん、分かった」
かめはめ太「そういや風助から聞いたんだけどさ」
かめはめ太「なんでもよそから不良グループが来てて」
かめはめ太「この辺も物騒になるかもしれないから、気をつけろよ」
どどん子「ありがとう」 - 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 23:48:18.72 ID:iWCcFmaX0
- バレー部の練習が終わった。
どどん子「球美、帰ろ」
排球美「うん」
排球美「ところでさぁ、なんでアンタ、ケン君じゃなくはめ太君と付き合ってんの?」
排球美「絶対ケン君の方がかっこいいじゃん」
どどん子「う~ん……なんでだろうね?」
排球美「はぁ?」
どどん子「あえていうなら……」
どどん子「なんか、落ち着くんだよね。はめ太君といると」
どどん子「安心できるっていうか、はめ太君なら必ず守ってくれるって気がするんだ」
排球美「とてもそうは見えないけどねぇ」 - 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 23:51:24.43 ID:iWCcFmaX0
- どどん子「──こないだだって、遊園地でかっこよかったんだから!」
排球美「もうノロケ話は分かったってば!」
どどん子「球美がはめ太君が頼りないとかいうからでしょ!」
排球美「ゴメンゴメン……ん?」
排球美「なんか、音が聞こえない?」
どどん子「ホントだ」
バキッ… ドカッ… - 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 23:54:31.69 ID:iWCcFmaX0
- ドゴッ! ベキッ!
魔閃ヒカル「うぐぅ!」ドサッ
アク=マイト「よえぇくせに、俺たちに刃向かうんじゃねえよ」
チェンジ「クソがっ!」ペッ
魔閃ヒカル「うぅっ……よくも光司さんを……!」
アク=マイト「ケッ、今時武器も使わねぇタイマンなんて流行らねぇんだよ」
アク=マイト「あの人とタイマンだと思って武器も持たずにやってきたアイツを」
アク=マイト「バットでフクロにした時は最高だったぜ!」
チェンジ「ヒャッハッハ!」
魔閃ヒカル「ち、ちくしょう……」
アク=マイト「まぁいいや、舎弟のテメェも仲良くICU送りにしてやんよ」
どどん子「あなたたち、何やってるの!?」 - 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 23:57:29.26 ID:iWCcFmaX0
- アク=マイト「なんだテメェは? ……あ」
どどん子「あ」
アク=マイト(コイツ、あの時のクソ女じゃねえか!)
アク=マイト(だが、よくよく見るとツラは悪くねぇな)
アク=マイト(そういやあの人、女を欲しがってたっけな……)
アク=マイト(コイツさらっていけば、いい点数稼ぎになりそうだ)
アク=マイト「おい、おめぇ、ちょっと話が──」
どどん子「えっ……!」 - 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:00:39.51 ID:HB+ioEV60
- <はめ太の家>
かめはめ母「ちょっとー」
かめはめ太「なに?」
かめはめ母「あんたの学校の球美さんって方から電話よー」
かめはめ太(そういや、アイツは俺のケータイ番号知らなかったか)
かめはめ太(……にしても、なんで球美が俺にかけてくるんだ……?)
かめはめ太「もしもし」
排球美『あっ、はめ太君!? 大変なの! ちょっと来てくれない!?』 - 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:06:20.15 ID:HB+ioEV60
- かめはめ太「どん子ちゃんが、外人どもにさらわれた!?」
排球美「う、うん……この人が殴られてるとこに私らが駆けつけて……」
排球美「私とこの人を殴られたくなきゃ、一緒に来い……って」
魔閃ヒカル「すまねぇ、俺のせいでっ……!」
かめはめ太「えぇと、アンタは?」
魔閃ヒカル「魔貫光司の舎弟、魔閃ヒカルだ……」
かめはめ太(あぁ、仇討ちしようとしたら返り討ちにされたってとこか……)
かめはめ太「アンタ、あいつらの溜まり場、分かるか?」
魔閃ヒカル「分かるが……行く気か?」
かめはめ太「当たり前だっ!」
排球美「アンタだけじゃ、とても……応援を呼んだ方が……」
かめはめ太「応援、か……」
かめはめ太「とりあえず、知ってる奴に片っ端から連絡してみる!」 - 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:12:25.93 ID:HB+ioEV60
- 何人かの応援が駆けつけた。
かめはめ太「風助、砲作……。来てくれて、ありがとう……!」
狼牙風助「いいってことよ。みんなのアイドルであり、親友の彼女のピンチだもんな」
気功砲作「放ってはおけないよ」
かめはめ太「ケン……。巻き込んじまって、すまない……」
太陽ケン「なぁに、気にしないでくれ。女の子をさらう卑劣な輩は許してはおけん」
かめはめ太「ヒカル、ヤツらの溜まり場はどこだ?」
魔閃ヒカル「繁華街にある、クラブ『ヴェズィータ』だ」
かめはめ太「球美ちゃんは家に帰ってな。大丈夫、必ずどん子ちゃんは助ける」
排球美「う、うん……(たしかにはめ太君、けっこう頼もしいかも……)」 - 62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:18:23.12 ID:HB+ioEV60
- <クラブ『ヴェズィータ』>
ズンチャカ♪ ズンチャカ♪ ズンチャカ♪
アク=マイト「リックさん、女を連れてきましたぜ!」
ギャ=リック「ほう?」
アク=マイト「オラッ、こっち来い!」グイッ
どどん子「痛ッ!」
どどん子「えっ……!」
どどん子(なにこの人……外人だけど、顔がはめ太君にソックリ……!)
ギャ=リック「なかなかいい女じゃないか」
アク=マイト「ありがとうございます」
ギャ=リック「よし、女。俺が遊んでやろう、光栄に思うがいい」
どどん子「誰がアンタなんかと!」
ギャ=リック「なんだとぉ~!?」 - 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:24:16.79 ID:HB+ioEV60
- ギャ=リック「俺を怒らせて、そんなに死にたいか!」
バシッ!
どどん子「うぁっ!」
ギャ=リック「嫌がる女をムリヤリ……というのも、また楽しいものだ」
ギャ=リック「このリック様がたっぷりと料理してやるぞ!」
どどん子「い、いやぁ……やめて……」
ギャ=リック「ハッハッハ……諦めろ!」
どどん子(助けて……)
どどん子(はめ太君、助けて!) - 64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:30:14.29 ID:HB+ioEV60
- バタンッ!
チェンジ「リックさん、大変です!」
ギャ=リック「どうした?」
チェンジ「わけの分からない連中が、このクラブに乗り込んできました!」
ギャ=リック「なんだとぉ~!?」
アク=マイト「どっかの暴走族か!?」
チェンジ「いやちがう。ただ……乗り込んできたヤツのうちの一人が」
チェンジ「リックさんにソックリなんだ!」
ギャ=リック「俺に……?」
どどん子(きっと、はめ太君たちだ!)
どどん子「は、はめ太君──!」
ギャ=リック「ええい、暴れるなっ!」 - 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:36:17.08 ID:HB+ioEV60
- むろん、乗り込んできたのははめ太たちであった。
鍛えた体で敵を殴るはめ太。
かめはめ太「だあっ!」バキッ
剛腕で敵を圧倒する砲作。
気功砲作「はっ!」ドガッ
懐中電灯で敵の目をくらませてから殴るという、頭脳プレーのケン。
太陽ケン「ケンカも頭を使わないとね」ドスッ
魔貫光司譲りの根性で戦うヒカル。
魔閃ヒカル「うおりゃっ!」ドゴッ - 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:42:15.28 ID:HB+ioEV60
- そして──
狼牙風助「ようやく俺が活躍する時が来たか……」
狼牙風助「こないだカンフー映画を見ておいて、よかったぜ!」
狼牙風助「はいぃーっ!」タタタッ
バゴッ!
狼牙風助「うぎゃあっ!」
かめはめ太「ムチャしやがって……」 - 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:48:29.59 ID:HB+ioEV60
- はめ太たちは順調に不良集団を倒していく(風助除く)。
アク=マイト「ちっ、だらしねぇヤツらだぜ」ザッ
チェンジ「ヒャッハッハ、俺らの出番のようだな。チェーンジ!」ザッ
魔閃ヒカル「あいつらは──!」
かめはめ太「あいつらがリーダーか!?」
魔閃ヒカル「いや……ヤツらは幹部だ」
魔閃ヒカル「“便所悪魔”のマイトと、“デリヘルマスター”のチェンジ」
かめはめ太(ずいぶん恥ずかしい異名だな……)
狼牙風助「へっ、おもしれぇじゃねえか」
狼牙風助「よし、はめ太。幹部は俺たちに任せて、お前は奥にいるボスを倒せ!」
かめはめ太「で、でも……」
気功砲作「俺たちなら平気だ」
太陽ケン「どん子ちゃんは、君が救ってあげなければね」
かめはめ太「ありがとうっ!」ダッ - 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:51:22.17 ID:HB+ioEV60
- はめ太はギャ=リックの部屋にたどり着いた。
ギャ=リック「よく来たな。ほう、たしかに俺とソックリだ」
かめはめ太「どん子ちゃんを返してもらおうか!」
ギャ=リック「あんまり暴れたんでな。奥の部屋に眠らせてある」
ギャ=リック「あの女を救い出したかったら、俺に勝つしかない」
かめはめ太「うおおっ!」
バキッ! ベキッ! ドガッ!
ギャ=リック(なんだと、この俺が押されているだと!?)
かめはめ太「どん子ちゃんを返せぇっ!」
ドゴォッ!
ギャ=リック「ぐわぁっ!」ドサッ - 69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:54:21.38 ID:HB+ioEV60
- ギャ=リック「お、おのれ~! この俺様の気高い血を流させやがって!」
ギャ=リック「ぶっ殺してやる!」
リックは塗料で、自分の髪を金色に染めた。
かめはめ太「うわっ!?」
ギャ=リック「俺は……超(スーパー)リックだ!」
ドゴッ! ドカッ! バゴッ!
かめはめ太「ぐわあぁっ!」
かめはめ太(なぜだか分からないけど、強くなった!)
ギャ=リック「今まで数々の敵を打ち倒してきた俺様が、キサマなどに負けるか!」
ズガァッ!
かめはめ太「く、くそっ……!」 - 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:57:13.30 ID:LhjSexWc0
- 塗料ワロタwwww
- 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:57:18.53 ID:HB+ioEV60
- はめ太とリックの死闘の音で、どん子が目を覚ます。
どどん子「……ん」
どどん子「ここは……」
どどん子「そっか私、あいつに殴られて気絶させられて……」
どどん子「外で誰か戦ってる……?」
ガチャッ
ドアを開けると、リックと戦っているはめ太がいた。
どどん子「はめ太君!」
かめはめ太「どん子ちゃん!」 - 72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 01:00:23.99 ID:HB+ioEV60
- ギャ=リック「ちっ、もっと強く殴っておくべきだったか」
かめはめ太「なんだとぉ……許さねえっ!」
バキッ!
ギャ=リック「ぐおっ……!」
ギャ=リック(くそったれ、女が来たせいで勢いを盛り返してきやがった!)
ギャ=リック(こうなったら止むを得ん! 奥の手だ!)
リックは棚やテーブルに置いてある酒瓶を、次々に投げつけ始めた。
ガチャン! バリン! ガッシャーン!
ギャ=リック「ふははははっ! 手も足も出まい!」
ガシャン! バシャン! ガチャーン!
ギャ=リック「や……やったか!?」ハァハァ - 73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 01:06:30.62 ID:HB+ioEV60
- かめはめ太「やってない!」
ギャ=リック「なにぃ!?」
かめはめ太「お前が超リックなら、俺だって超かめはめ太だっ!」
かめはめ太「うおおおおっ!」ダダダッ
バゴンッ!
ギャ=リック「ぐおおっ……!」
ギャ=リック(バ、バカな……この俺様が……!)ドザァッ
かめはめ太「………」ハァハァ
どどん子「はめ太君!」ダッ
かめはめ太「どん子ちゃん!」
二人は抱き合った。 - 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 01:12:46.35 ID:HB+ioEV60
- 一方、風助たちは幹部に苦戦していた。
狼牙風助「ピクピク」
気功砲作「もう動けん……(スタミナ切れだ……)」ハァハァ
太陽ケン「参ったね。サングラスをかけられたら、懐中電灯も効かないな……」ゼェゼェ
魔閃ヒカル「つ、強い……!」ハァハァ
アク=マイト「そろそろトドメと刺してやる」
チェンジ「全員病院送りにしてやるぜ」
するとそこへ── - 75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 01:16:09.46 ID:HB+ioEV60
- 二名の警官が駆けつけてきた。
界王ケンシロウ(巡査)と元気玉男(巡査長)である。
アク=マイト「なんだ、テメェらは」
界王ケンシロウ「あたたたたたたたたっ!」ズガガガガッ
アク=マイト「あべしっ!」
チェンジ「顎がしゃくれたポリ公なんかこわかねぇ!」
元気玉男「元気があれば何でもできる!」ドゴッ
チェンジ「ぐぎゃあっ!」
気功砲作「いったい誰が通報したんだ……?」
太陽ケン「ぼくが突入前にしといたんだ。女の子がさらわれたんだから、当然だろ?」
魔閃ヒカル「国家権力恐るべし」 - 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 01:18:57.04 ID:HB+ioEV60
- 界王ケンシロウ「君たち、ご協力感謝する!」
元気玉男「コイツらは町を転々として、あちこちで傷害事件を起こしていたんだ」
こうして、クラブ『ヴェズィータ』を根城にしていた外国人不良グループは逮捕された。
一ヶ所に留まらず悪事を繰り返していたため、警察としても手こずっていたようだ。
かめはめ太「いやぁ~よかった、よかった」
どどん子「ありがとう、みんな!」
狼牙風助「気にすんな。いいってことよ」
気功砲作(風助は結局一人も倒してないけどな……)
太陽ケン「これにて一件落着だね」
魔閃ヒカル「病院送りにされた光司さんの仇を討てて、よかった……!」 - 77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 01:20:42.16 ID:HB+ioEV60
- どどん子「やっぱり、来てくれたね……はめ太君」
かめはめ太「どん子ちゃんがピンチなら、俺はどこへだって駆けつけるよ」
どどん子「はめ太君、最高っ!」ギュッ
かめはめ太(ああ、幸せ……)
狼牙風助「ヒューヒュー熱いねぇ」
気功砲作(俺も妖子に電話してみるか)
太陽ケン「やっぱりお似合いのカップルだよ。君たちは」
魔閃ヒカル(恋っていいなぁ。俺も爆力マコちゃんにコクろっかな……) - 78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 01:24:10.54 ID:HB+ioEV60
- 仲間たちと別れ、二人きりになったはめ太とどん子。
どどん子「今日は本当にありがとう」
かめはめ太「いやぁ~無事でよかったよ、どん子ちゃん」
どどん子「ねぇ……もうお互い呼び捨てでもいいんじゃない?」
かめはめ太「えっ?」
どどん子「お願い……」
かめはめ太「わ、分かったよ」ゴクリ
かめはめ太「どん子……」
どどん子「はめ太……」 - 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 01:28:20.18 ID:HB+ioEV60
- かめはめ太「どん子」
どどん子「はめ太」
かめはめ太「どん子!」
どどん子「はめ太!」
かめはめ太「どん子っ!」
どどん子「はめ太っ!」
かめはめ太「どん子ーっ!」
どどん子「はめ太ーっ!」
かめはめ太&どどん子「……プッ」
かめはめ太&どどん子「アハハハハッ!」
どこかの有名な技に似た名前を持つ男女の恋物語、これにておしまい。 - 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 01:35:28.46 ID:uQ6HPYF9O
- 乙
- 81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 01:36:53.65 ID:OLOcj0hl0
- おつ
- 82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 01:37:00.24 ID:1o8JLXNB0
- 乙
なぜだか懐かしい気分になった

「男女」カテゴリの記事
-
- 女「好きだよって…それだけ」男「そっか」
- 男「うおぉぉおおお!!○ックスさせろぉおおお!!」女「……!」
- 少女「今日から貴方が私の彼氏ですか?」
- お嬢様「いやぁぁぁ!!もう帰してぇぇぇ!!!」
- 女「理由なんてさ…」男「そっか」
- サンタクロース「ブラッククリスマスの贈り物」
- 【安価SS】物乞い少女「なんでもしますから、食べ物…」 男「なんでもするんだな?」
- 男「……ん?くさい」女「しくしく」
- 男「捕まった」 エルフ「ふふふ」
- 女「何で手繋いでくれないの?」
- 男「棒が一本あったとさ♪」
- 電車女「まもなくアクメが参ります。ご注意ください」
- 男「クラスの怖い女子が部室にきた」
- 女「今日も一緒に帰ろう!」
- 後輩「先輩、やっぱりここにいたんですね」
コメントする
全ランキングを表示