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穂乃果「忠臣蔵だよっ!」千歌「御主人様の敵、討たせて貰います!」

1 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 21:20:41.10 ID:5u8F3caM.net
~赤穂城~


ガキィン!!

千歌「うわわわっー!!」ドサッ

海未「鍔迫り合いになったら身を翻せ、と何度も言っているでしょう!」

千歌「うぅ…ごめんなさぁい…」

海未「私に力では敵わないのですから、機転を利かせて戦いなさい」

千歌「はぃ……でも、もう出来ないよ~!」


ガラッ

果南「お、やってるね~」

千歌「果南ちゃん!!助けてよぉ…」ウルウル

果南「鍛えてもらってるんでしょ?頑張りなよ」




2 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 21:27:07.32 ID:5u8F3caM.net
絵里「あらあら、精が出るわね」クスッ

海未「絵里。おはようございます」

絵里「おはよう。海未は真面目ね、にこや凛なんてまだ寝てるわよ?」

海未「──はぁ。私が起こしに行きますよ」

絵里「ふふっ。優しく起こしてあげてね?」

海未「そういえば、絵里と果南は何故ここに?鍛錬ですか?」

果南「ちょっと手合わせをお願いしたくてね」チラ

絵里「御手柔らかに頼むわ」ニコ

千歌「おぉ…!ヤリ使いの果南ちゃんと絵里さん、どっちが勝つんだろうっ」ワクワク


海未「千歌!あなたもこっちへ来なさい!」

千歌「は、はい!!」


3 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 21:28:17.84 ID:5u8F3caM.net
* * *



にこ「あー…まだ耳が痛いんだけど」

希「そりゃにこっちが起きひんからやん?」

にこ「起こしなさいよ!ったく…」


トテテテテ…

ルビィ「にこさーんっ!」ムギュ

にこ「っ!?…って、ルビィじゃない」

希「どうしたん?随分慌ててるみたいやね」

ルビィ「ぅゆ…匿って……くださいっ」

にこ「匿う?」


4 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 21:31:00.48 ID:5u8F3caM.net
ダダダダッ!!


ダイヤ「失礼しますわ!!」

のぞにこ「は、はい」ビクッ

ダイヤ「ルビィを見ませんでした?絶対にこの辺りにいるはずですが」

ルビィ(うぅぅぅ…)フルフル


希「い、いやぁ~。何処やろうね」ニコッ

にこ「……私の後ろよ」クイッ

ルビィ「ぴぎぃぃ!」

ダイヤ「!!見つけましたわよ!」

ルビィ「お、おねぇちゃぁぁ……ごめんなさぁい!」


5 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 21:33:58.53 ID:5u8F3caM.net
希「ちょっと、ダイヤちゃん落ち着いて。一体どうしたん?」

ダイヤ「…私が楽しみにしていた水飴を……ルビィが、ルビィが…食べたのですわ」

ルビィ「ち、違う…違うよぉぉ……」

希(はーん…ただの姉妹喧嘩かぁ)

ルビィ「にこさん、酷いです…うぅっ…」

にこ「お姉ちゃんの言いつけは絶対よ、歳上をもっと敬いなさい」

ルビィ「まるちゃんが持ってきたの…!『戸棚の中から水飴見つけたずら~。ペロっ、美味しいずらぁ』」

ダイヤ「っ!?」

希(あかん。巻き込まれる前に移動しよ)


7 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 21:37:04.11 ID:5u8F3caM.net
* * *



穂乃果「ふわぁ…今日もいい天気だねぇ~」

梨子「そうですね。城下も普段より賑わってるように見えます」

鞠莉「シャイニー☆彡って感じね♡」

真姫「なによそれ…」

善子「はー。平和すぎて困っちゃうわね~。もうっ、空から悪魔でも落ちてこないかな」

梨子「堕天使…?よっちゃん、それってなに?」

善子「えー!知らないの??悪魔っていったら……悪魔に決まってるじゃない!」


9 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 21:40:42.42 ID:5u8F3caM.net
梨子「あぁ、いつも言ってる堕天使じゃなくて悪魔なのね…でも、説明になってない気が…」

鞠莉「アクマ?デビルね!西洋の絵に書いてあるんでしょ~?オールウェイズ読んでるものね!」

真姬「ふん、馬鹿みたいね。妖術なんて有り得ないわ」

穂乃果「まぁまぁ…真姫ちゃん」

善子「そ、そんな言い方……じゃああなたの読んでるミミズの這ったような時のやつはどーなのよ!」

真姫「医学書でしょ?ポルトガル語で書いてあるから読めないのね」クス

善子「むむむむ……!」

真姫「なに?」フフン


10 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 21:42:41.26 ID:5u8F3caM.net
穂乃果「あはは、ぷくーってほっぺ膨らんでるよ?善子ちゃん」

善子「善子じゃなくてヨハネ!!」

梨子「あははは…」




穂乃果「…ん?」ピク

梨子「どうかしました?」

穂乃果「いや……何でもないよ。江戸城に行かれてる御主人様の事が気になっただけ」

梨子「あぁ…でもきっと大丈夫ですよ。曜ちゃん達が付いてるんですし」

穂乃果「そうだね。道中で何もなきゃいいけど」


11 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 21:47:02.30 ID:5u8F3caM.net
* * *



~江戸城~


曜「うわぁ、松の廊下って凄い」

ことり「しっ…あんまり大きい声出しちゃダメだよ」ヒソッ

曜「わわ、そうだった…。ところで他の皆さんはどこに?」

ことり「凛ちゃんと花陽ちゃんは城下町にいるよ。御主人様がこの饗応役を終えれば、すぐに戻ってくる」

曜「そっかぁ…確かに、江戸城は将軍様の家臣が守を固めてるから護衛は必要ないね」


12 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 21:48:55.86 ID:5u8F3caM.net
ガタッ


GOD「──待たせたわね♡♡」


曜「い、いえ!身支度はお済みでしょうか?」

GOD「……えぇ。行きましょう」

ことり「御主人様、脇差でございますっ」

GOD「ことりちゃんありがとう──。ご褒美よ♡」チュッ

ことり「はぅ…///」

曜(いいなぁ…)



??「オイオイ、それは本当か」

??「いかにも。次回の話はそれで行こうと思います」


13 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 21:53:22.19 ID:5u8F3caM.net
曜「あれ…?向こうから歩いてくるあの方々って」

ことり「……御主人様の指導役の」


花田「おっ。誰かと思えば赤穂藩のGODどの(笑)じゃないか」

酒井「ほう!この前言っていた人ですね」

GOD「……どうも」

曜(…なんか嫌な感じの人だなぁ)

花田「そういえば、次の書物はいつ書き上げるのかね?随分と待ってるんだが」

GOD「それは…わかりません。少し立て込んでるので」

酒井「…」フッ


14 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 21:55:55.88 ID:5u8F3caM.net
花田「まぁ安心したまえ。そう言うと思って、俺が代わりに代筆しておいた」

GOD「…は、?」

花田「いやぁ自分の才能が怖いよ!あんな『──♡♡』のような作風よりも、俺の方がヒットする」

酒井「そうですね~。あとGODどの(笑)のキャラは少々、魅力がないので新しく設定を付けてあげます」

花田「ストーリーなんてマネすればいいんだ!決してパクリでは無いぞ。あと、謎シリアスも入れれば読者は完全に騙される」

酒井「我々で天下取れてしまいますなぁ!あははははは!」

花田「全くだ。だから俺に全ての版権を……」


GOD「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」キィン

曜(か、刀を……抜いちゃった)

ことり「ご、御主人様…!!ダメですっ!」


19 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 21:58:39.52 ID:5u8F3caM.net
GOD「無能は黙ってなさい!!」ブンッ

花田「おーっとっと……いやぁ~こわいこわい!たすけてくれー」ヒョイ

酒井「江戸城で刀身を晒すなど、いくら大名でも許されませんぞ!!」

ことり「御主人様…!早く鞘に収めてくださいっ」ギュッ

GOD「はなせぇぇぇぇぇ!!」


ダダダダッ

??「何事だ!」

??「っ、ここは江戸城ですぞ!喧嘩はやめてくだされ!」

??「えぇい、あの方を取り押さえろ!そして上様に報告せよ!」


曜(あぁ……う、うそ)


21 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:00:26.74 ID:5u8F3caM.net
* * *



穂乃果(そろそろ日も沈むなぁ)

タッ

千歌「ふはっ…ひゅう、ひゅ…」

穂乃果「あ、千歌ちゃん。お疲れ様」

千歌「もう…海未さんが容赦ないんですけど……」

穂乃果「あはは、大変そうだね。でも海未ちゃん言ってたよ?凄く伸びると思うって」

千歌「お世辞だもん…全然褒めてくれないし」


22 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:01:49.11 ID:5u8F3caM.net
パカラッパカラッ


穂乃果「…馬の足音?」

千歌「えぇ!!ま、まさか襲撃じゃ…」

穂乃果「いや、単騎だよ。でもこっちに向かってる」


ズサーッ!!

凛「穂乃果ちゃ…!!」

穂乃果「って……凛ちゃん?」

千歌「あれっ、曜ちゃんや…ほかの方は?」


凛「──江戸城で、御主人様が……切腹なされたにゃ」

千歌「…え」


23 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:03:33.94 ID:5u8F3caM.net
* * *


~赤穂城、最上層~



絵里「そんな……!本当に切腹されたの!?」

凛「うん…。凛は、スグにでもこの知らせを皆に伝えなきゃって思って、早馬で帰ってきたんだけど」

凛「ことりちゃん達は明日、ここに着くと思う…」


ダンッ!!

果南「…状況が読めないね。なんで、切腹となったのか」

ダイヤ「そもそも、大名を切腹させられる者などいるんですの!?やはり誤報じゃ…」


24 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:05:01.11 ID:5u8F3caM.net
花丸「……将軍様」ボソ

ルビィ「あ…」

凛「江戸城の、松の廊下で…御主人様は、花田って奴に向かって脇差を抜いてしまったんだにゃ」

真姫「え………刀を抜くのは」

凛「そう…だから、御主人様は取り押さえられて…」

梨子「っ、納得できない!!…なぜ、刀を抜かなければならなかったのか…そんなの、御主人様もわかってる筈よ!」

凛「ことりちゃんによれば御主人様は、花田って奴とその家臣、酒井に煽られてキレちまったみたいで…」

善子「はぁぁ!?…なら、喧嘩両成敗!花田って奴も切腹したの!?」

凛「……、それが…被害者ってことでお咎めなしに」


25 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:08:58.60 ID:5u8F3caM.net
ガタッ

にこ「何よそれ!!おかしいでしょっ、それなら私が直接手を下してやるわ!」

絵里「にこ…!気持ちはわかるけど落ち着いて!」ギュッ

にこ「離しなさい!!切腹って、罪人扱いしてんのよ!あの馬鹿共は!」

絵里「今ここで怒ったって、何の解決にもならないでしょう…!」

ルビィ「そうだよっ……だって、御主人様は……もう帰ってこない……」ウルウル

ダイヤ「ルビィ…泣くんじゃありませんわ……私、まで…」

穂乃果「凛ちゃん。うちは…赤穂藩は、どうなるの?」

凛「──赤穂藩は……取り潰すって」


シーン


26 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:11:19.84 ID:5u8F3caM.net
海未「…それでは、あの方が──報われないでは無いですか」

海未「どのような理由があったかはわかりません。しかし…私達の御主人様は、切腹という形で自害させられ」

海未「城も領地も没収……こんな酷い話は、ありません」


花丸「…それに相手方に処罰が無いのが理解できないずら。まるは、御主人様ともっと一緒に居たかった……」


穂乃果「………そっ、か」


鞠莉「──私達は晴れて無職ってわけね。農民にでもなって平和に暮らす?それとも…他の領主に傭兵として雇われる?」

千歌「ねぇ…赤穂藩が無くなったら…私達は離ればなれになっちゃうの?」


『…………』


穂乃果「…とにかく一大事だよ。皆を集めて」


28 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:15:28.15 ID:5u8F3caM.net
* * *



ワイワイ ガヤガヤ


「花田に報復すべしだ!!」

「亡き殿のご無念を晴らすしかないだろう!」

「それで幕府に抗議するのだ!」


海未「……静まりなさい!発言する者は、手を挙げて口を開くように」


ことり「………私の、せいだ……もっと早く御主人様に飛びついてれば」ポロポロ

希「ことりちゃん。そんなことない…これは、止められんかったんよ…自分を責めたらあかん」


29 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:16:15.13 ID:5u8F3caM.net
千歌「………どうなっちゃうん、だろう」

曜「千歌ちゃん…」

千歌「わ、私…みんなとずっと一緒にいたいよ。なでなでして可愛がってくれる御主人様に…ずっと仕えていたかった」

梨子「……私も、よ」

曜「私だって同じ…みんな同じ気持ちだよ…、」


にこ「今すぐに馬を走らせるわよ!花田を討ち取るの!」

果南「私もその意見に乗るよ。正直…右手の震えを抑えられそうにない」

花陽「やっぱり、仇討ちの意見が多いよね……。私もそうしたいけど…」チラ


穂乃果「………」


31 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:20:57.81 ID:5u8F3caM.net
男「穂乃果さん!どうするつもりなんだ!」

男「まさかこのまま終わらせるわけないだろう?俺たちをまとめてくれ!」


穂乃果「みんな、聞いて」

穂乃果「私達の御主人様は、花田によって全てを失った」

穂乃果「だから……赤穂藩は幕府に抗議するために全員、城の中で切腹します」


凛「せっ…ぷく……」

鞠莉「へぇ…」

海未「………」


男「お、おい…マジかよ…」

男「切腹……死ぬのか?全員で…」


穂乃果「…あれ。どうしたの?御主人様をそこまで慕えるあなた達なら、命を捧げるくらい容易いでしょ?」


シーン


32 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:23:28.64 ID:5u8F3caM.net
海未「──そうですね。元々、私達の命は御主人様のものです」

海未「切腹する者はこの部屋に残ってください。勿論、各々事情もあるでしょうから強要はしません」


ザワザワ…


男「す、すまん…家族がいるんだ…」

男「そんなこといっても……死にたくねぇ」



千歌(ひとり、またひとりと立ち上がって……部屋を去っていく)


千歌(そして、残った人数は………)



穂乃果「───18人、か」


33 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:26:36.13 ID:5u8F3caM.net
にこ「はん、口だけの臆病者が多かったわね」

絵里「……私は…士官したその日から、運命を共にすると決めているの」

希「うちもや…。他のところに仕えたって、遅かれ早かれ死ぬ時は来る」

曜「江戸城で御主人様守りきれなかった以上は…もう、覚悟は決めてるよ」

ルビィ「死ぬのは……こ、わい…けど…でも」

花丸「みんなと一緒ならこわくないずら?」ニコ

善子「そ、そうね…ズラまる。仕方ないから先にアンタを看取ってからいってあげるわ」



梨子「──それで、いつ決行するの?」

真姫「……もういいんじゃない?」

凛「へっ…?」


34 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:29:20.05 ID:5u8F3caM.net
穂乃果「みんな、本当にありがとう。17人も残ってくれるとは思わなかったよ」

穂乃果「私達は…そんな甘んじみた抗議はしない。やるなら、徹底的にやる」


海未「…ふふっ。そうだろうと思ってました」

ことり「…穂乃果ちゃん」


穂乃果「討つよ。花田を」


穂乃果「──ここにいる18人で」


絵里「…なるほど。切腹出来る者、つまりは仇討ちで命を顧みないものを集めたのね」

果南「あとは…途中で日寄ったのが情報を漏らさないための秘策ってとこかな?」


千歌(そう、だったんだ……私は今から切腹するってことばっかり考えてた…)


穂乃果「じゃあ、みんなよろしく。くれぐれも情報は漏らさないこと…この部屋に居ないもの全てに。同じ赤穂藩だろうが、ね」


雪穂『こうして、高坂穂乃果を筆頭とした18人は花田仇討ちのために動き始めました』


35 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:31:29.50 ID:5u8F3caM.net
* * *


~花田邸の前、米屋~




千歌「い、いらっしゃいませ~!美味しい米はいかがでしょうか~!」

花陽「いらっしゃいませ~」ニコニコ


町人「お松ちゃん、今日も米買いにきたよ」


花陽「わぁ!ありがとうございます♪」


商人「あーこっちも売ってくれ」

千歌「は、はい!ただいま!」


36 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:32:44.07 ID:5u8F3caM.net
商人「いや~。最近は寒くてかなわんなぁ」

千歌「ほんとですよね…あはは」

商人「そういえば、花田殿がもうじき茶会を開くそうじゃないか」

千歌「……茶会?」

商人「あぁ。自分はその茶会で使う茶っ葉を頼まれてるからなぁ」

千歌「へ、へぇ……大変ですね。それっていつ茶会をされるかわかりますか?」

商人「…ん?なんで?」

千歌「あ、あー…えーと……」


千歌(ヤバイ)


37 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:34:19.35 ID:5u8F3caM.net
千歌「茶会の日に、お米をたくさん入荷した方がいいと思って!ここら一帯に人が集まりますし」

商人「あー!なるほどね。賢いなぁ」


千歌「えへへ…♪」

商人「そうさなぁ、12月14日だったと思うよ」

千歌「12月14日ですね!ありがとうございます」

商人「いーんだよ!じゃ、米を1俵貰おうか」


千歌(よし……上手くいった)

千歌(早く穂乃果さん達に伝えなきゃ)


39 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:37:22.45 ID:5u8F3caM.net
* * *


穂乃果「ありがとう、12月14日だね」

千歌「はい…!」

海未「茶会ですか…なら、花田はあの屋敷に寝泊まりするでしょうね」

ダイヤ「あの屋敷を夜中に襲撃して、蓋を開けたら花田がいませんでした~…では済まされませんわ」

花丸「お茶会ってことは酒を飲むずら?」

真姫「恐らくね。だから、アイツは移動しない」

穂乃果「…よし。じゃあ決行日は12月14日の夜…いや、正確には12月15日だね」

梨子「わかりました。では、アレの準備もしておきます」

千歌「アレ…?」


40 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:39:45.08 ID:5u8F3caM.net
にこ「で、作戦は?まさか正面から突っ込もうって言わないわよね」

穂乃果「んー…花田邸には茶会の時、どれくらいの兵がいると思う?」

善子「ふふん。ヨハネの出番ね…!ざっと300っていったところよ!」

花丸「…善子ちゃん、いつ忍者になったずら?」ポケー

善子「ヨハネよ!黙りなさいズラまる!あと、忍者じゃなくて堕天使!」

鞠莉「300ね……ちょーっと厳しいかも☆彡」

果南「流石に300を相手取るのはキツイよ。撹乱するか、闇討ちするぐらいしか勝機はないと思う」

ことり「でも…乗り込んで騒ぎになったら、向こうの兵は起き上がってくるね。そこからどうするか」


41 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:43:08.68 ID:5u8F3caM.net
曜「うーん……戦闘不能にする、とか?」

ダイヤ「戦闘不能ということは…始末するのですね?」

曜「そうなっちゃうけど……うぬぬ」

ルビィ「始末するって、それだと結局不利なのは変わらないんじゃあ…」

梨子「いや…別の方法で、戦闘不能にするやり方はあるよ」

にこ「なによ、それ。上手くいく保証あるの?」

梨子「いえ…でも、やってみる価値はあると思います」

絵里「…頼もしいわね」ニコ

希「うちには優秀な子が多いからなぁ~」


42 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:45:15.44 ID:5u8F3caM.net
真姫「ちょっといい?私からも少し」

穂乃果「うん、真姫ちゃんお願い」

真姫「花田邸は表門と裏門があるわ。両方を塞がないと標的に逃げられる可能性がある」

花陽「そうだね…でも、たった18人しかいないとちょっと厳しいような気が…」

凛「いっそのこと、片方を何かで塞いでもう片方から攻めたらどうかにゃ?」

鞠莉「ノンノン。それじゃ失敗よ~。仇討ちに気づいた場合、花田は死に物狂いでエスケープしようとする…つまり、塞いだって逃げられちゃうわ」

ルビィ「ぅゆ…それだと、やっぱり二手に分かれるしかないんだね……」

希「2チームに分けるなら、戦力は平等にした方がいいね。片方に反撃を仕掛けられたら、すぐに突破されるやろ?」

穂乃果「……うーん…」


44 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:49:40.10 ID:5u8F3caM.net
海未「そうですね。それなら…皆さんはどう分ければいいと思いますか?」



梨子「ひとまず、私達の中でより腕の立つ海未さんと果南さんは分けるべきだと…」

花陽「私と凛ちゃんは一緒にして欲しいかなぁ…。今までずっと隣で戦ってきたから…」

ダイヤ「では、私もルビィと一緒にして欲しいですわ。…心配で上手く戦えそうにありませんの」

真姫「次に腕が立つのはエリーと梨子ちゃんね?この2人も離しましょ」


穂乃果「あーーーわかった!」


ルビィ「ひぅっっ!?」

凛「びっくりしたにゃ…」


46 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 22:56:19.48 ID:5u8F3caM.net
穂乃果「発表するよ。しっかり聞いてね。まず、表門から攻める部隊……」


穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃん、絵里ちゃん、希ちゃん、にこちゃん、凛ちゃん、花陽ちゃん、真姫ちゃん……そして私」


穂乃果「この作戦と、表門の指揮は私がやるよ。次に、裏門から責めてもらうのは…」


穂乃果「梨子ちゃん、果南ちゃん、鞠莉ちゃん、曜ちゃん、ダイヤちゃん、ルビィちゃん、花丸ちゃん、善子ちゃん…千歌ちゃん」

穂乃果「そして裏門の指揮は───千歌ちゃんに任せる」



千歌「わぁ、果南ちゃんが…………へ?」


49 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 23:00:28.97 ID:5u8F3caM.net
花丸「ずらぁ…!千歌ちゃんが」キラキラ

ルビィ「頑張ってください…っ!」

ダイヤ「ふっ…大抜擢ですわね。選ばれたからには、最後まで戦い抜くのですわよ」

果南「千歌が……?へぇ。誰かさんのお墨付きみたいだね」

曜「やったぁ!千歌ちゃんっ、おめでとう!精一杯支えるよ!」

梨子「私も、出来る限りは側にいるね。千歌ちゃん」ニコ

善子「ヨハネ達の命……あなたに預からせてあげるんだからっ!」


千歌「……無理です」


50 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 23:01:58.69 ID:5u8F3caM.net
穂乃果「んー…?」


千歌「わ、私に…そんな大役、無理ですっ!」

千歌「歴戦のある果南ちゃんや海未さんがやったらいいじゃないですか…!失敗できないのに、私なんかが」


穂乃果「…あのね。これを決めたのは私じゃないんだ」

千歌「え…?」


海未「…私です」


千歌「え、ぁ…海未さ」


海未「千歌、あなたなら出来る。私が保証します」

千歌「……ぅぅっ」グスッ


51 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 23:05:42.83 ID:5u8F3caM.net
海未「ふふっ…。大きくなりましたね。こんなにも頼られ、実力を認められる程に。私の目は間違っていなかったんだと、嬉しく思います」

千歌「あ……ありが、と……ございます…っ」ウルウル


海未「ほら、返事がまだですよ。穂乃果はこれでも一応総大将なんですから」

穂乃果「これでもって…むー。最後まで厳しいなぁ」


穂乃果「千歌ちゃん。裏門と…他の8人を、任せてもいいかな?」


千歌「…はいっ!!!」


ことり「曜ちゃん、梨子ちゃん…千歌ちゃんをよろしくね」ニコ

曜「はい!」


54 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 23:10:38.00 ID:5u8F3caM.net
梨子(……これは、れっきとした戦よ)

梨子(だから…誰かが命を落とすかもしれない。そんなことは、わかってる…なのに)

梨子(今まで当たり前のように一緒に暮らしてきた人が…居なくなるのは……)

梨子(──とてつもなく、こわい)



穂乃果「…あ。最初に言っておくね」

穂乃果「大義名分のあるこの戦いで、華麗に散ろうと思ってる人いるかもしれないけど」

穂乃果「私の許可なく死ぬのは許さないから」


にこ「……ふっ。あーそう、そこまで言うなら従ってあげるわ」

真姫「図星だったみたいね。カッコつけてばかりなんだから…」


穂乃果「誰も犠牲にはさせない。でもね。万が一…この仇討ちで、花田を逃がした場合」

穂乃果「私達は全員、花田邸で切腹する。これは決定事項だよ」


55 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 23:18:20.26 ID:5u8F3caM.net
* * *


~12/15、花田邸表門前、午前3時半頃~



海未「穂乃果。裏門の配置が終わったようです」

穂乃果「…うん。ありがとう」

凛「いや~…緊張してきたにゃ」

ことり「あはは…私もだよ。裏門の子たちの前では強がってたけど、ね」

にこ「こっちに集まってんのは赤穂藩に士官した中での古参が多いけど、何か理由でもあるの?」

穂乃果「うーん。強いていえば…こっちの方が大切だからね。表門が失敗すれば、全て終わる」

花陽「それだと…千歌ちゃん達に任せるのは酷だね」

絵里「さて、みんな準備はいいわね?」

穂乃果「うん。行こうか」

希「じゃあ…ハシゴ、かけるよ」


56 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 23:22:49.60 ID:5u8F3caM.net
雪穂『表門のすぐ横にハシゴをかけ、園田海未を先頭に、次々と花田邸の敷地内に降り立っていきます』


凛「にこちゃん、そこ滑りやすいから気をつけるにゃ~」

にこ「んなことわかってるわよっ」

希「にこっちが行ったら次はうちやね。これで全員や」

にこ「よいしょ…、っとぉぉ!?」ガタッ ドサッ!!

凛「あちゃー…」

真姫「ちょっと、にこちゃん大丈夫なの…!?」

にこ「いっつ……これぐらい平気よ!」

希「ほいっ…と。穂乃果ちゃん、終わったよ」

穂乃果「よし。じゃ、アレお願い」


57 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 23:28:16.87 ID:5u8F3caM.net
絵里「ことり、こっちを叩いてくれる?」

ことり「うんっ!わかったよ」


カンカンカン!!


足軽「んむ…、なんだ…?この音」

足軽「キツツキが扉を叩いてるのか?」


足軽「とりあえず外の様子を……」ガタガタ

足軽「あ、開かない…!?」


花陽「穂乃果ちゃん!長屋の扉全てに、かんぬき掛けたよ!」

穂乃果「よし。これで当分は出て来れないね」


雪穂『長屋を閉鎖された花田邸。200名近くの兵は、侵入者に気付きながらも閉じ込められる事になってしまいました』


58 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 23:33:06.89 ID:5u8F3caM.net
穂乃果「矢は撃ち込んだ?」

花陽「いま、海未ちゃん真姫ちゃん希ちゃんが長屋に矢を撃ってるよ。中の声を聞く限り、こっちを50人近くだと思ってるみたいだね」

穂乃果「…よかった。じゃあ、始めちゃおうか」


穂乃果「──私達、赤穂浪士は!御主人様の無念を晴らすためにここに来ました!」

穂乃果「御主人様の敵、討たせていただきます!花田殿、ご覚悟!」


穂乃果「…よし。ノルマ達成」


花陽「これで正々堂々と仇討ちに来たことになったね!深夜だけど、お咎めは無いはずだよっ」


穂乃果「…じゃ、海未ちゃん達も帰ってきたし。始めようか」

穂乃果「みんな、かかれーっ!目的はただひとり!」


59 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 23:37:01.72 ID:5u8F3caM.net
~花田邸、裏門~


千歌「はぁぁ……緊張する……」

ダイヤ「全く…。足が震えていますわよ?」

果南「そういうダイヤも、顔引きつってるよ?」

鞠莉「仕方ないわね。動こうにも動けない状況だと」

曜「うぅ……まだかなぁ。表門はどうなってるんだろ」


タタタッ


凛「はっ、はっ…!千歌ちゃん!表門、長屋を塞ぎ終わったにゃ!」

千歌「よし…っ」

梨子「さぁ、今からが私の力の見せどころ」

花丸「あいつらをびっくりさせてやるずら!」

千歌「みんな、裏門を叩き割って侵入するよ!」


ガンッ!バキッ!!ドゴォォンッ!!


60 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 23:41:00.14 ID:5u8F3caM.net
武士「……ん…?こんな夜更けに何事だ…」

武士「裏門だ!!裏門の方で、破壊音がするぞ!」

武士「まさか火事か!?火の手が早いんだろう、不味いぞ!」

武士「早く刀を持って出ろ!」

ガラッ


鞠莉「ハロ~♪」


武士「…え」


雪穂『外に飛び出してきた者を待ち受けていたのは、弓を構えた千歌ちゃん達でした』


千歌(よし…っ、みんなこっちに集まってきてる!これで表門はやりやすいはずだよ!)


61 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 23:44:02.95 ID:5u8F3caM.net
~花田邸、表門方面~



穂乃果「…私はここにいないとね。幕府の役人が来たら、説明しなきゃ」

ことり「私は表門の守備だよね?誰1人逃がさないために」

穂乃果「うん。攻めてばかりじゃ勝てないから…その代わり、7人で屋敷を攻めて貰うことになっちゃった」

ことり「大丈夫…みんななら、きっとやってくれる。私は信じてるよ」

穂乃果「……そうだね」ニコ


* * *


花田「……え、なんだこの音」

花田「かずお!!かずおは何処だ!?」

酒井「はい、はい、ただいま」


62 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 23:47:47.00 ID:5u8F3caM.net
花田「なんだ!なんの騒ぎだ!」

酒井「はて…何でしょうか」


ダダッ

京極「も、申し上げます!100人程の赤穂浪士が、仇討ちに来た模様!」

花田「…は、はぁぁぁ!?!?」

酒井「100…!?不味い、逃げましょう!花田さん!」

花田「こんなところで死んでたまるか!俺には夢があるんだ!」

酒井「とにかく隠れ場所に移動しましょう!既に援軍を頼んであります、夜明けになればこちらへたどり着く」

酒井「それまでの辛抱です!」


65 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 23:53:23.56 ID:5u8F3caM.net
海未「──絵里、いましたか!?」

絵里「いいえ、こっちはハズレ。まだ暗いところはある?」

にこ「明かりを灯してないところでしょ?えーと…あっち方面はまだよ!」


雪穂『屋敷内は真っ暗闇だったため、部屋の前にロウソクをかけることで探索済の目印として効率化を図っていました』


武士1「くそ!!100人も相手しきれない!長屋の奴らは何をやってるんだ!」

武士2「おい、武器庫に行くぞ!そこで武器を調達し、長屋の足軽共に与えて戦わせ…」ガラッ


凛「…あ、運が悪い奴らにゃ」

花陽「仕方ないですね…まだ少し作業が残ってるので、悪く思わないでくださいっ」


雪穂『武器庫にある槍は叩き折られ、弓は弦を全て切られて使い物になりません』


66 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 23:57:35.41 ID:5u8F3caM.net
ギャー!!!


花田「く、くそ…ド田舎者が!俺にたてつきやがって!」

酒井「いいから早くここに入ってください!マジで死にますって!」グイッグイッ

花田「いてぇ!押すな!!」


ダダッ

花田「あ、足音が……俺を探してるのか…!」

花田「おい!!かずお!奴らの気をそらすものを用意しておけ!あと、お前は前線で戦ってこい!」ピシャッ

酒井「ッチ……仕方ねぇな」

ワンワン!


酒井「…」フッ


68 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/15(木) 00:01:19.89 ID:7ZxN7k1K.net
千歌(穂乃果さん達、攻撃を開始したみたいだね…!よし、私達も!)

千歌「鞠莉ちゃん、花丸ちゃん!裏門の警備は任せたよ!」

鞠莉「オーケイ!」

花丸「のっぽパン食べて待ってるズラ」



──────


梨子(…私達の目的は、花田を撃つこと…よりも先に、早く表門舞台と合流すること)

梨子(理想は屋敷の真ん中で落ち合うことだけど、表門側の進撃のスピードが尋常じゃないから手前になりそうね)


ワンワン…!


梨子「…へ?」


69 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/15(木) 00:05:18.05 ID:7ZxN7k1K.net
酒井「っく……めんどくせぇな!このまま裏門から逃げようと思ったのに、こっちにもいたのかよ!」

梨子「あ、あなたは…!まさか酒井?花田の側近の…」

酒井「そうだけどどうだっていいだろ!そこをどけ!」

しいたけ「わんっ」

梨子「っ」ビク

酒井「…?ははーん」

酒井「お前、いかにも犬が苦手そうな設定持ってそうだもんなぁ!おら!しいたけ、行け!」


しいたけ「わんわんっ!!」トテトテ


梨子「来ないでぇっ!」ザシュッ


しいたけ「」


酒井「あ、あぁぁぁぁ!!」


70 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/15(木) 00:09:38.59 ID:7ZxN7k1K.net
酒井「も、もう知るかっ!俺は1人で逃げるぞ!!」タタタッ

果南「おっと。どこ行くの?」グイ

曜「あー!見つけたーっ!」

酒井「た、頼む…!助けてくれ!何でもするから!」

酒井「そ、そうだ!お前達2人には見せ場のある舞台を作ってやろう!」

千歌「あ、この人…酒井か。花田じゃないんだね」

酒井「お、おいっ、聞いてるのか!?マスコットにして可愛がってやってもいいぞ!」

ルビィ「…千歌さん。ルビィに…やらせてもらって、いいかなぁ…」

千歌「あ、うん…」


71 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/15(木) 00:13:20.60 ID:7ZxN7k1K.net
ビー!


希「低い笛…酒井は討ち取られたようやね」

海未「はい。あとは高い笛…花田さえ、見つけられれば」

にこ「はぁ…どこに隠れてんのよ!」

真姫「もう探してないところなんて、それこそ台所ぐらいしか……」

凛「台所……?」

花陽「あ、あそこに…不自然な立て付けの障子があるね」

絵里「じゃあ私が槍を一突きしてみるわね。とりあえず」


──────


ピーッ!


千歌「あ、高い笛……?」

曜「終わったんだ…終わったんだよ!」


73 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/15(木) 00:22:51.14 ID:7ZxN7k1K.net
~花田邸~



穂乃果「ありがとう…みんな、本当にありがとう」

海未「いえ…こちらこそ。みんなこうして誰1人欠けること無く、生還できたんですから」

ダイヤ「さぁ、あとは御主人様の墓に花田を供えるだけですわ」

千歌「2年…か…。長かったね」

にこ「…ま、目的は果たしたけど。これから私達は幕府の判決に不服があって仇討ちをしたとして、裁かれるのよ」

善子「最悪打首……って、それしか思いつかないんだけど」

絵里「…最初から切腹する覚悟のメンバーが集まっていたのよ。今はもう、何も怖くないわ」


雪穂『かくして、仇討ちを終えた穂乃果一行は様々な尋問にかけられ、裁判に立たされる』


74 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/15(木) 00:24:29.53 ID:7ZxN7k1K.net
将軍「そなたらの忠義に感動した!」

男「…とのことですので、通常なら打ち首獄門なのですが…今回は、不問にさせていただきます」


穂乃果「…え?」

男「将軍様は、武士の鏡として褒め称えるとおっしゃっていました」


海未「…以外ですね。私はてっきり、切腹するように言い渡されると思いました」

千歌「……御主人様、喜んでくれたかな…」

穂乃果「大丈夫。きっと、極楽浄土で見守ってくれてるよ。さぁ、赤穂藩の再盛に取り掛かろっか」


81 : 名無しで叶える物語(鮒寿司)@\(^o^)/ 2016/12/15(木) 07:24:57.42 ID:7ZxN7k1K.net
おわり


元スレ:http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1481718041/


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  1. 名無し 2016/12/18(日) 20:17:16

    優しい世界


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