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ぷーっ 曜「ん?」
- 1 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:13:21.67 ID:94wdagZS.net
- 千歌「だーれ今ぷーってしたの?」
ダイヤ「大事な話し合いの最中に…ふざけているんですの?」
曜「そうだよ、解散するかもしれないっていうのに…」
そう…私達は今、解散の危機に瀕している
そして私、桜内梨子も又、危機に瀕していた
- 2 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:14:33.28 ID:94wdagZS.net
- 梨子(何でこんな時に…!)
千歌「ん?どうしたの梨子ちゃん」
梨子「なんでもないよ、あは…」
プーッ
果南「いい加減にしなよ!誰?さっきからぷーぷーって!」
花丸「こんな屁こきグループ、こっちから願い下げずら!」 ガタッ
ルビィ「あ、待って花丸ちゃん」
花丸「…じゃあね。」スタスタ
皆「……」 - 3 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:16:02.77 ID:94wdagZS.net
- 善子「ほっとけばいいのよ、あんなやつ…」
梨子「……」
きっかけは些細な事だった、だけど次第に口論になり花丸ちゃんとよっちゃんの間には亀裂が生まれていた
そして…
曜「はぁ、大変な事になったねぇ」
千歌「そうだね…」
曜「でもさ、一体誰だろう…あんな時におならプーする人って」 - 4 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:17:20.43 ID:94wdagZS.net
- 梨子「さぁ……」
千歌「やっぱりダイヤさんかなぁ…最初に言い出してたし」
梨子「……」
私も、誰にも言えない爆弾を抱えていた - 5 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:19:03.57 ID:94wdagZS.net
- 一年前
とある医者「残念ながら貴方は緊張性異常放屁病よ…」
梨子「そ、それは……?」
とある医者「緊張すればするほどプーしてしまう、極めて珍しい症状よ」
梨子ママ「娘は!?梨子は治るのですか!?」
医者「残念ながら現代の医学では……」 - 6 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:20:51.85 ID:94wdagZS.net
- 梨子「あの!……ピアノ……コンクールは?」
医者「………」
医者「もう…その体では……」
梨子ママ「うぅ…うわぁあああ!!!」ポロポロ
梨子(ママ……) - 7 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:22:37.28 ID:94wdagZS.net
- 昔からおかしいなとは薄々感じていた
小学生の頃の作文発表の時も
梨子「私の夢は!」 ぷすっ…すーっ
「…なんか臭くないかにゃー?」
「ダメだよ、凛ちゃん……」
梨子(………) - 9 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:23:19.93 ID:94wdagZS.net
- 医者に告知を受けてからも、私はピアノを続けた
諦めなければいつかまた…って、だけど
ある日思い知らされる事になる
「続きましては桜内梨子さんの演奏です…」
梨子(ずっと止められてたけど、1度くらいなら…)
梨子(この日の為に頑張ってきたんだ……!)ぷー
私はこの鎖からは決して逃れる事はできないのだと…… - 11 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:27:14.37 ID:94wdagZS.net
- そして私は東京からこの町へ、逃げる様にやってきた
千歌「ねぇ、梨子ちゃん」
梨子「…」
曜「梨子ちゃーん!聞いてるー?」
梨子「はっ!…あぁ、ごめん」
千歌「変な梨子ちゃん…」 - 12 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:29:07.67 ID:94wdagZS.net
- この町で出会った大切な友達…
初めて私を必要としてくれた同い年の女の子2人
打ち明けたかった…2人ならひょっとしたら私を受け入れてくれるかもって
千歌「梨子ちゃーん♡」
曜「梨子ちゃーん♡」
だけど
梨子「先に帰るね…ばいばい!」ササッ
千歌「あ、待ってよぉ」
曜「悲しいであります、ではバイバイ!」 - 15 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:37:14.66 ID:94wdagZS.net
- だけど、大切な…失いたくない宝物だから
私は胸に想いをしまい込んだ
もし私が2人を愛してしまったら
きっと悲劇が生まれるから
そんなある日の事だった
千歌「梨子ちゃーん!宿題うつさせてー!」 - 16 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:40:46.65 ID:94wdagZS.net
- 梨子「もう、そのくらい自分でやりなよ」
千歌「うへへ、そこを何とか!今から梨子ちゃん家にいくね」
梨子「はぁ…」
━━
千歌「でね、ここなんだけど」
梨子「そこはねーー」
千歌「うぅ、わかんないよぉ!」バタバタ
バシャッ
千歌「あ!ごめん梨子ちゃんにカルピスが!」 - 17 : 名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:44:40.00 ID:DPRJ1vPF.net
- 梨子「大丈夫だよ」
千歌「ダメだよ!シミになっちゃう」フキフキ
梨子「いいってば//」
千歌「じっとしてて!あ~ぁ、首にもついちゃったね」
無邪気に首筋へと顔を近ずけてくる千歌ちゃん
ダメなんだ…これ以上は - 20 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:54:11.74 ID:94wdagZS.net
- 梨子「千歌ちゃん…」ぷっ
千歌「あ……」
梨子「ごめん…」
千歌「あの、ひょっとして…」
梨子「そうだよ、この前のプープー事件の犯人は私」
梨子「嫌いだよね…」
黙り込む千歌ちゃん、分かっていた……誰だってこうなる事は
淡い期待をしていた私が馬鹿だったんだ… - 21 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 01:57:48.91 ID:94wdagZS.net
- さよならを言おう、私には何処にも居場所なんてなかったんだ
梨子「私ね、病気なんだ…ドキドキするとプーが止まらないの」
梨子「今まで黙っててごめん、皆には嫌われたくなかったから」
梨子「じゃあね…」
千歌「待って!」
梨子「へ?」 - 24 : 名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 02:03:42.42 ID:DPRJ1vPF.net
- 千歌「どんな梨子ちゃんでも、梨子ちゃんは梨子ちゃんだよ!」
梨子「うそよ…」
千歌「ウソじゃない!私はどんな梨子ちゃんだって大好きだよ」
梨子「……」
ダメだよ
千歌「だから、おいで…」
梨子「…」ポロポロ
梨子「千歌ちゃん!」ぷっぷー
それは2人を祝福するファンファーレの様にずっと鳴り止まなかった
私はずっと自分の運命を呪い恨んできた
でもこの時、聞こえた気がしたんだ…
梨子……おめでとう……って - 29 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 04:20:51.48 ID:7PzEJ/qI.net
- 千歌「ねぇ、梨子ちゃん…」
梨子「へ?」
千歌「最初は皆も戸惑うかもしれない」
千歌「でも、きっと分かってくれると思うんだ、だから頑張ろう」
梨子「千歌ちゃん…」
千歌「私は梨子ちゃんの味方だよ、ずっとずっと」
梨子「ありがとう……」ポロポロ
千歌「ほら、泣かないでよぉ…まずは曜ちゃんにも話してみよ」 - 30 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 04:21:56.71 ID:7PzEJ/qI.net
- ありがとう…貴方を好きになって私は…幸せです
━
それから
曜「どうしたの?いきなり2人して」
千歌「まずは見てもらいたいんだ、梨子ちゃん」
梨子「うん…」
それから曜ちゃんの目の前で私は千歌ちゃんとキスをする
ちゅ、ぷっ - 31 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 04:22:48.20 ID:7PzEJ/qI.net
- 曜「なるほどね…」
勘のいい曜ちゃんはこれだけで全てを察してくれた
曜「辛かったよね、梨子ちゃん…おいで」
梨子「うぅ、曜ちゃん」ぷっぷー
良いんだ……私は私のままで生きても
この2人はこんな私を受け入れてくれる
本当に嬉しくて…涙と屁が止まらなかった - 33 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 05:20:20.70 ID:Ig7NqMd2.net
- 千歌「大丈夫だよ」
曜「私達がいる」
梨子「うん…」
千歌「さぁ、行こう」ガチャ
そこには険悪な2人の姿があった
私達は黙って椅子へと腰を掛ける
花丸「何ずら…話って…」
善子「だから…」
梨子(花丸ちゃん、よっちゃん…) - 34 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 05:21:01.58 ID:Ig7NqMd2.net
- どうして人は分かり合えないのだろう、何ですれ違うのだろう…
そんな感情が胸をギュッと締め付けてくる
ぷーっ
花丸「またですか!」
善子「いい加減にしなさいよ!謎のプープーマン!」
千歌「くっ……」
曜「何も知らないくせにっ」
必死に涙をこらえ唇を噛み締める2人、私にはそんな姿が見ていられなかった - 35 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 05:21:43.49 ID:Ig7NqMd2.net
- 梨子「あのね…花丸ちゃん」
千歌「……!」
曜「ダメだよ!梨子ちゃん…!」
梨子「……いいんだ、ありがとう」
2人の気持ちがただ嬉しかった…
大丈夫、私は……飛べるよ
梨子「おならぷーの犯人は私です」
花丸「…!!」
善子「…りりー?!」 - 36 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 05:22:40.11 ID:Ig7NqMd2.net
- 梨子「ちょっと持病でね、軽蔑したいならしてくれても構わない」
梨子「でもね…これだけは分かって欲しい」
梨子「私は花丸ちゃんの事もよっちゃんの事も大好きだよ?…だからこんな風になった2人を見るのは辛い…。」
花丸「…」
善子「…」
梨子「それだけ…じゃあ…元気でね」ガラガラ
ありがとう皆、もう後ろを振り返る事もないだろう
でもいいんだ…心から皆に会えて良かったと思えた
さよなら - 37 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 05:23:41.60 ID:Ig7NqMd2.net
- 花丸「待つずら!」
梨子「…」ピタッ
善子「りりー、貴方が何者かなんて関係ない」
善子「でもね…私達には貴方が必要なの」
花丸「そうだよ…またマル達が喧嘩したら誰が止めてくれるずら?」
梨子「…」フルフル
ダメなんだ、もう後ろは振り返らないって…
善子「りりー」
花丸「梨子ちゃん」
梨子「うっ……ひっ……振り返えらないって…」ポタポタ
こうして私達は更に強い絆で繋がりあう事ができた - 38 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 05:25:01.71 ID:Ig7NqMd2.net
- そして
梨子「いい加減何とか克服しなくちゃね…」
千歌「だーめ」
梨子「へ?」
曜「だって梨子ちゃんがプーしなくなるって事は」
千歌「私達にドキドキしなくなるって事でしょ」
ようちか「だから今のままでいてね♡」
梨子「ふふ、本当に……」
変な人、大好きだよ♡ - 39 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/01/09(月) 05:25:25.64 ID:Ig7NqMd2.net
- ありがとうございました!

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