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佐天「これが……私に与えられた力!No.39!!」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:03:49.83 ID:LlRqC7ow0
※禁書で遊戯王SSだよ
※オリキャラ注意だよ
※デュエルするまで無駄に長いよ
※皆ZEXALを応援しようぜ!

以下投下します


5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:05:13.30 ID:LlRqC7ow0
初春「おめでとうございます佐天さん!とうとう能力が使えるようになったんですね!」

佐天「ありがとう初春。でもこんな能力に使い道なんてあるのかなぁ?」

佐天「『二次元を三次元にする能力』なんて……どう考えても使えないよ」

初春「そんなことないですよ!例えばこの雑誌の写真!」バッ

佐天「ん?スイーツ特集だね」

初春「この写真を三次元にすればスイーツ食べ放題なわけです!早速やってみてください!」

佐天「うーん……まぁモノは試しだしやってみようかな」

佐天「えい」ビシュッ

スイーツ「」バーン

初春「おおっ!凄いですよ佐天さん!本当に二次元が三次元に!」




6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:06:06.03 ID:LlRqC7ow0
初春「では早速」パク

佐天(食べたかっただけか……)

初春「!?」ブフッ

初春「凄く……不味いです……佐天さん……」ゲホッ

佐天「あ、あはは……まぁまだLV1だし、こんなもんでしょ」

prrrrrrrrrrrrrrrr

初春「あ、電話……ちょっと失礼しますね」ピッ

初春「はい……はい、分かりました、今行きます」


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:07:23.25 ID:LlRqC7ow0
初春「すいません佐天さん、風紀委員の仕事が入っちゃいました」

佐天「もしかして……またあの事件?」

佐天「最近、意識不明の重体……それも魂を抜かれたようになる人が増えているって」

初春「はい。風紀委員も何人か犠牲になっているんです……」

佐天「怖い事件だね」

初春「でも、必ず犯人を見つけ出してみせます」

佐天「……大変だね、初春は。じゃあまたね。気を付けて」

初春「はい!また明日!」


10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:08:28.26 ID:LlRqC7ow0
佐天「……うーん」テクテク

佐天「私も能力者になれたのは良いんだけど……どうせなら御坂さんとか白井さんみたいな戦える能力が欲しかったなぁ」

佐天「いやでも、二次元を三次元にできるんなら武器とかは絵から取り出せるかも……」

佐天「神剣フェニックスブレード!ズババー!なーんて」ブンブン

佐天「でも今の私のレベルじゃ無理か……精進しよう」



黒服「……あの子か」


14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:10:48.59 ID:LlRqC7ow0
黒服「ちょっとすいません、佐天涙子さんですよね?」

佐天「?はい?私ですが?」(うわっ……怖そうな人だなぁ、何だろう)

黒服「私、学園都市統括理事会に所属する黒服と申します」

佐天(学園都市統括理事会……ホントだ、この名刺、ホログラムがあるし偽物なんかじゃない)

佐天「統括理事会の方が……私なんかに用があるんですか?」

黒服「はい。貴方に差し上げたいものがありましてお声かけさせていただきました」

佐天「差し上げたいもの?」

黒服「詳しくは車内で。どうぞこちらへ」

リムジンバーーン!

佐天(うおっ……リムジンって)


15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:12:19.55 ID:LlRqC7ow0
佐天(何か怪しいけど断わった方がいいかな?でもあの名刺も本物ぽかったし)

佐天(私に差し上げたいもの……それも気になる)

佐天(でもモノで釣るって誘拐の王道パターンだよね……)

佐天(……まあ、危なくなったら初春達が助けてくれるかな)

佐天「分かりました、行きます」

黒服「畏まりました、では参りましょう」


バタン ブーン・・・


佐天「それで、私に渡したいものって何ですか?」

黒服「はい、貴方はついこの前に『二次元を三次元にする能力』を手に入れたはずです」

佐天「え、ええ」(さすが理事会……私みたいな平凡な中学生の能力まで調べるんだ)

黒服「私達はその能力を『立体平面(ソリッドヴィジョン)』と呼んでいます」

黒服「それに関して、私達はその能力を手にした子供達にプレゼントを渡すことにしているんです」


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:14:21.58 ID:LlRqC7ow0
佐天「……その、プレゼントというのは?」

黒服「能力の補助装置みたいなものです。……後は『これから生き残るために必須な道具』とも言えますね」

佐天(『これから生き残るために必須な道具』?……どういう意味だろう)


キィー バタン

黒服「着きました、どうぞ」

佐天(うわっ……でっかい研究施設だな……)


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:15:39.23 ID:LlRqC7ow0
黒服に連れられ、佐天は研究施設の奥に進んでいく
厳重なセキュリティを幾つも通り……

黒服「これが最後の扉です」

佐天「ここに私に渡したいものが?」

黒服「はい」ピッ

ゴゴゴゴゴ

黒服「どうぞ中に」

佐天「あ、はい」

佐天(こんなに厳重なセキュリティなんて……よほど大事なモノなんだろうな……)

黒服はロックがかかった金庫にパスワードを入力していく。
ロックが解除され、扉が開く。

黒服「こちらになります」

佐天「……これが、補助装置?」

黒服「はい」


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:17:01.10 ID:LlRqC7ow0
能力補助装置と聞いていたので、頭に着けるモノであったりとか、指輪であったりとか
そういう小さい、持ち運びしやすいものを想像していたのだが
差し出されたのは持ち運びにはとても不便そうな機械だった。
なにか細い板のような機械。一体何をどうすれば能力を補助できるのかさっぱり分からない。

佐天「……どうやって使うんですか?」

黒服「そこに腕に通す部分があります。そこに腕を通してください」

佐天「こう、ですか?」

佐天が機械に腕を通すと、カチリと音がして佐天の腕にホルダーが固定された。

佐天(これなら持ち運びやすいけど……でも、周りの目が気になるなぁ。あと地味に重い……)

黒服「私達の間ではそれを『決闘盤(デュエルディスク)』と呼んでいます」

佐天「デュエルディスク?」

黒服「はい」


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:18:14.37 ID:LlRqC7ow0
佐天「でも、この機械で本当に能力を補助できるんですか?」

黒服「もちろんです。これをどうぞ」スッ

黒服は佐天に1枚のカードを手渡す。

佐天「……カード、ですか?」

黒服「ええ。そのカードをその決闘盤の上に置いて、能力を発動してみてください」


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:19:35.84 ID:LlRqC7ow0
佐天「……えっと、こうかな」 ビシュッ

ヴイン

石像「」ドシーン

佐天「うわっ!?」

黒服「成功ですね。そのカードに描かれているモンスターが立体で出てきました」

佐天「おお、凄い、本当に石像がある……硬い」ペタペタ

黒服「他にも使い方はあるのですが……一々口頭で述べるのもアレですし説明書を渡しておきましょう」スッ

佐天「へっ?あ、ありがとうございます」

黒服「あと、最後にこれとこれをどうぞ」スッ

黒服が取り出したのはカードの束と、三角の形をしたペンダント。

佐天「ペンダントと……カードですね。何枚あるんですか?」

黒服「さっきのカードを含めてざっと40枚です」


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:23:04.34 ID:LlRqC7ow0
黒服「これで練習していただければ幸いです。これらの使い方を覚えておいて損はないことは保証します」

黒服「そちらのペンダントは……まあ、おまけみたいなものですね」

佐天「はい、ありがとうございます」

黒服「これで以上です。では参りましょう。家までお送りしますよ」

黒服「……ああ、そういえばとても重要なことを言うのを忘れていました」

佐天「何ですか?」

黒服「その決闘盤とペンダントはとても大事で重要なものです。決して盗まれたりしないで下さいね」

黒服「……まあ、盗まれた場合私達が全力で探して取り返しますが」

黒服「あとは、常日頃から所持しておくことです。でないと大変なことになるかもしれません」

佐天(大変なこと?……まあ、これがあればスキルアウトとかは心配ないだろうけど)

佐天「分かりました、気をつけます」

黒服「ありがとうございます。では、今度こそ参りましょうか」


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:24:43.24 ID:LlRqC7ow0
佐天ハウス


佐天「……統括理事会の人がどうしてこんな機械をわざわざ直接渡しに来たのかなぁ」ガチャ

佐天「あとこのカードの束も……」パラパラ

佐天「そしてこのペンダント……これも常日頃持ってろってことかなぁ」

佐天「うーん……どうしてかなんて考えてもさっぱり分からない」

佐天「考えてもしょうがないよね、明日は早いし、寝よう……」



佐天「zzz……」


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:26:24.28 ID:LlRqC7ow0
佐天「……」

佐天「あれ?ここ……どこ?」

目を開けると見慣れない景色が広がっていた。
佐天は周りを見わたす。
周囲は闇に覆われていて何も見えない。
しかし唯一、目の前にある大きな扉だけは目視できた。
古典ファンタジーにありそうな、魔王の部屋にでも通じていそうな扉。
しかし、扉は鎖で何重にも封じられていて開きそうにない。


――この扉を開ければお前は新たな力を手に入れる
――しかしその代償に一番大切なものを失う


佐天「……新たな力?大切なもの……?」



佐天「!?」ハッ

佐天「……何?今の……」

佐天「夢……か……」

佐天(いや、でも夢にしてはかなりリアルだったような……)


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:27:46.41 ID:LlRqC7ow0
学校


佐天「……」モクモク

初春「佐天さん、おはようございます!」

佐天「あ、初春。おはよう」

初春「何してるんですか?」

佐天「カードをいじってたんだ」

初春「カード?佐天さんカードゲームなんてやってましたっけ?」

佐天「あぁ……実は昨日初春と別れた後、統括理事会の人が私に会いに来てね」

初春「理事会の人が……直接佐天さんにですか!?一体何をしたんです!?」

佐天「私は何も犯罪行為なんかしてないよ……」


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:28:52.22 ID:LlRqC7ow0
佐天「それで『貴方に差し上げたいものがあります』って言われたからついて行ったら」

佐天「その人からこのカードと能力補助装置を貰ったんだ」

初春「そんなことがあったんですね……でも、どうして直接渡しに来たんでしょうか?」

佐天「それは分からないよ……よほど大事な物なんじゃないかな?これ」ガチャ

初春「おお、これが補助装置ですね?随分大きいような……」

佐天「大きすぎて携帯できないんだ。能力補助するにはわざわざ付けないといけないし、正直面倒だよ」ハァ

初春「まぁまぁ。無料で貰えたんだから良いじゃないですか」

佐天「ま、そだね」

初春「あとこのカードって……今流行ってる『デュエルモンスターズ』じゃないですか?」

初春「アニメもやってるし、おもちゃ屋とかにポスターがよく貼ってありますよね」

佐天「?そっち方面は全く興味なかったから知らなかったなぁ」


33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:30:38.77 ID:LlRqC7ow0
初春「せっかく貰ったんだから試しに少しやってみたらどうですか?結構楽しそうじゃないですか」

佐天「うーむ……正直興味ないんだけど、持ってる物を使わないのは勿体ないかな?」

(『これら』の使い方を覚えておいて損はないと保証します――)

佐天(あの言葉も気になるし)

佐天「でもルールがさっぱり……」

初春「ネットで調べればすぐ分かりますよ。後で調べましょう」

佐天「何か気が引けるけど……そうしよう」


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:31:38.81 ID:LlRqC7ow0
放課後、PC室

佐天「」カチカチ

初春「どうですか?」

佐天「さっぱり分からない。たかがカードゲーム、されどカードゲームって感じかな?」ハァ

初春「まあ、最初はそんな感じでしょうね。やりながら覚えていけば良いんですよ」

佐天「うん、そうだね」

prrrrrrrrrrrrrrr

初春「あ、すいません、ちょっと失礼しますね」ピッ

初春「……はい、またですか……えぇ。今向かいます」ピッ

佐天「今日もあの事件?」

初春「そうみたいですね……」


35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:32:51.51 ID:LlRqC7ow0
佐天「二日連続で起こるなんて……少し怖いなぁ」

佐天「犯人の目星は全く付いてないの?

初春「はい……LV4の超能力者も被害にあってるんですが」

初春「LV4を倒せる人物となると犯人も限られてくるはずなんです。しかし、絞った容疑者の中に不審な動きをしている人はいない」

初春「なので目撃情報などから犯人の特定を急いでいますが……全然なんです」

佐天「難しい事件なんだね」

初春「佐天さんも気を付けてくださいね、じゃあまた明日!」

佐天「うん、ありがとう。また明日ね」


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:34:47.40 ID:LlRqC7ow0
帰路


佐天「はあーあ、頭使ったら疲れちゃったなぁ」

佐天「何か甘いものでも食べてから帰ろうかな……ん?」

キャー ワー

佐天「……悲鳴?」

佐天「もしかしてあの事件と関係あるのかな……?」

佐天「……」

(犠牲者は意識不明、しかも魂を抜かれたような状態になっていて――)

佐天(……怖いな、怖いけど)

佐天(誰かが困ってるなら放っておけない)

佐天(……それに、今の私には補助装置があるし……大丈夫だよね?)

佐天「行ってみよう、助けないと」


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:37:08.06 ID:LlRqC7ow0
ドッゴォォォォン!

キャー ワー

??「……」

??「ここにもいないのか……?」

黒子「そこまでですの!」

??「んん?」

黒子「風紀委員ですの!貴方を暴行未遂及び器物破損の現行犯で連行しますわ!」ビシッ

??「……ふん……風紀委員か」

??「一応聞いておくが……お前は『決闘者』ではないのだろう?」

黒子「……でゅえりすと?何を言ってるんですの?」

??「知らないようだな……ならばやめておけ。お前は俺には勝てない。どれほどのLVを持っていてもな」

黒子「ふざけたことを……!」バッ


黒子は鉄矢を男の足に直接ぶち込んでやろうと考え、演算を開始する。


39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:38:46.29 ID:LlRqC7ow0
しかし。


黒子(……何ですの?彼に鉄矢を移動できない……演算がうまくできない!?)

黒子(いや、できないんじゃなくて……阻害されているんですの!?一体何で!?)

??「俺に何かしようとしているだろう?だが無駄だ、絶対不可侵領域を発動しているからな」

??「……引くつもりが無いのならこちらから行くぞ」

??「行け、ダーククルセイダー」パシッ

ヴン

ダーククルセイダー「……」

黒子「……!?」(一体どこから……?)


40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:40:03.17 ID:LlRqC7ow0
??「……そいつを片づけろ。気を失わせるだけでいい。魂は回収する」

ダーククルセイダー「……」ガチャン

黒子「どうやらやるしかないようですわね……!」ジャキッ





一方、佐天

ワー キャー

佐天「……」タタタ

佐天「確かこの辺りのはず……」

佐天「人も逃げてたし、建物が壊れてる……やっぱりこの辺で間違いない」

佐天「……嫌な予感がする、早く行かないと」


41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:41:29.88 ID:LlRqC7ow0
黒子「……ぜぇ、ぜぇ」

黒子「……はぁっ!」シュビッ

ダーククルセイダー「」ドスッ

ダーククルセイダー「」ガクッ

??「……ほう、ダーククルセイダーを倒すとは中々強いじゃないか」

??「ならばこいつはどうかな?行け、軍神ガープ」パシッ

ヴン

ガープ「……」

黒子「また、ですの……?」ハァハァ

ガープ「……!」ギュン

黒子「!!」


ガシャァァァァァァン!


佐天「!音……あっちか!」ダダダ


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:43:26.97 ID:LlRqC7ow0
佐天「今の音、ここから……」

黒子「……うぅっ」ドサッ

佐天「!!」

佐天「……白井さん!?大丈夫ですか!?」

黒子「佐天……さ……逃げ……」ガクッ

佐天「白井さん?……白井さん!!」


44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:46:16.80 ID:LlRqC7ow0
佐天は黒子を揺さぶって声をかけるが、全く反応が無い。
すると突然黒子から青白い球体が飛び出して、ふよふよと漂い始めた。

佐天「!?」

佐天は状況が分からず混乱する。
そしてその間にも青白い球体は漂い、見知らぬ何者かの手のひらの上に落ち着いた。


??「……そいつの魂は貰った」

佐天「!!」(魂……!?)

佐天「アンタが……やったの……?」

佐天「目的……?目的って何よ!?」

??「教えてやる義理はない」


45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:46:56.04 ID:LlRqC7ow0
ごめん少し順番ミスった


46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:49:09.34 ID:LlRqC7ow0
佐天「アンタが……やったの……?」

??「ああそうだ。目的を達成するのに魂が必要だからな」

??「まあ、本当は別に魂が無くてもいいんだが……その方が事が大きくなり目的が達成しやすくなるわけだ」

佐天「目的……?目的って何よ!?」

??「教えてやる義理はない」

??「……さて、俺の探し人はここにもいないようだ。俺は帰るが、邪魔するならお前の魂も貰おうか」

佐天「!」ビクッ


47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:50:37.50 ID:LlRqC7ow0
佐天(怖い……)

佐天(逃げるのは簡単……だけど、ここで逃げたら白井さんが……!)

佐天(……逃げるわけにはいかない!!)

佐天「悪いけど、邪魔させてもらうわよ」

??「……貴様はバカだな、余程抜け殻になりたいのか」

佐天(昔の私ならどうにもならなかったかもしれないけど……)

佐天(今の私にはこれがある!)ガチャッ


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:51:42.66 ID:LlRqC7ow0
佐天は決闘盤を鞄から取り出し、腕に装着する。
すると、目の前の男の表情が豹変した。

??「……それは……!」

??「……ふふ」

??「はははははははははははははははははははははは!!」

??「ようやく見つけたぞ……!!『決闘者』ぉ!!」

佐天「!?」

??「いやいや……数日かけて探しまわった甲斐があったというものだ」

佐天「……何を言っているの?」

??「とぼけるな……その腕の機械が『決闘者』の証だろう?」

??「さぁ……始めよう!『闇のゲーム』を!!」


49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:53:32.59 ID:LlRqC7ow0
目の前の男が両手を広げると、2人の周りを闇が包み込む。
あっという間に闇は広がり、佐天は闇と目の前の男しか見えなくなった。

佐天(何?この闇は?あいつの能力なの……?)

??「さあ、決闘盤を構えろ」ガチャ

佐天「!?」

??「……どうした?怖気づいたのか?」

佐天(あの人の腕に付いてるもの……私が持ってる補助装置と似てる……)

佐天(何が何だか分からないけど……やるしかないみたいね……!)ガチャッ

??「……決闘者として、私は君を尊敬する。私の名前は黒嶋。お前の名前は?」

佐天「……佐天涙子」

黒嶋「佐天よ!では始めようじゃないか!!」



黒嶋「『決闘』!!」


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:55:26.56 ID:LlRqC7ow0
その頃、事件場近くのとあるビル


黒服「……」

下っ端「な、なんですかこれは?闇が二人を覆って……」

黒服「ああ、貴方は見るのは初めてでしたね。始まるんですよ、『闇のゲーム』が」

下っ端「助けに行かなくていいんですか?」

黒服「無理です。助けたくても彼女が彼に遭遇した時点でもう助けられません」

下っ端「……何故です?」

黒服「それも知らないんですか。……基本的に『決闘者』は『決闘者』でしか倒せないんですよ」

黒服「全くふざけた法則ですよ。まあ、しょうがないですね。『決闘者』は滅茶苦茶強いんですから」

黒服「だから彼にはLV5でも勝つのは難しい。彼が『決闘者』である限りは、あの第一位でさえもね」

下っ端「……」

黒服「今は彼女の勝利を祈るほかありません。一緒に応援しましょう。こちらからは見えませんがね」


51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:57:26.81 ID:LlRqC7ow0
黒嶋LP4000 佐天LP4000


黒嶋「俺の先行!ドロー!」

黒嶋「モンスターを守備表示で召喚!カードを1枚セットしてターンエンド!」

黒嶋「……さぁ、お前のターンだ」

佐天(そうか……『決闘』っていうのはデュエルモンスターズで闘うことなんだ)

佐天(つまりこの勝負に勝てば、白井さんの魂を取り戻せるはず)

佐天(でも……ついさっきルールを覚えた私はあの人を倒せるのかな?)

佐天(……いや、でも勝つんだ、何としても!)


52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:58:23.41 ID:LlRqC7ow0
佐天「私のターン!ドロー!」

佐天(えっと……確か攻撃力が守備力より高ければ破壊できたはず……)

佐天(普通に召喚できるのは☆4まで……ならここは一番攻撃力が高いこの子を出せば!)

佐天「私はジェネティック・ワーウルフを攻撃表示で召喚!」

〈ジェネティック・ワーウルフ〉
通常モンスター
星4/地属性/獣戦士族/攻2000/守 100
遺伝子操作により強化された人狼。
本来の優しき心は完全に破壊され、闘う事でしか生きる事ができない体になってしまった。
その破壊力は計り知れない。


佐天「バトルフェイズ!ジェネティック・ワーウルフで裏側守備モンスターを攻撃!」


53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 21:59:48.36 ID:LlRqC7ow0
黒嶋「裏側守備のモンスターはクリッターだ」

〈クリッター〉
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1000/守 600
このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、
自分のデッキから攻撃力1500以下のモンスター1体を手札に加える。

ズガァン!

佐天「よし!破壊できた!」

黒嶋「この瞬間、クリッターの効果を発動!デッキから攻撃力1500以下のモンスターを手札に加える」

黒嶋「俺はデッキから『終末の騎士』を手札に加える」

佐天(えっと……メインフェイズ2だけど、もうモンスターは召喚しちゃったから)

佐天「ターンエンドよ」

黒嶋「お前のエンドフェイズ!リバースカード発動!『終焉の焔!』」


54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:01:13.17 ID:LlRqC7ow0
佐天「!?」

〈終焉の焔〉
速攻魔法
このカードを発動するターン、
自分は召喚・反転召喚・特殊召喚する事はできない。
自分フィールド上に「黒焔トークン」
(悪魔族・闇・星1・攻/守0)2体を守備表示で特殊召喚する。
このトークンは闇属性モンスター以外のアドバンス召喚のためにはリリースできない。

黒嶋「このカードの効果により俺の場に2体のトークンを特殊召喚する」

佐天「……ターンエンドよ」

黒嶋「俺のターン!ドロー!」

黒嶋「……見せてやろう、俺のエースの内の一体を」

黒嶋「2体の黒焔トークンをリリースし!来い!ダーク・ホルス・ドラゴン!」


〈ダーク・ホルス・ドラゴン〉
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守1800
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
相手のメインフェイズ時に魔法カードが発動された場合、
自分の墓地からレベル4の闇属性モンスター1体を特殊召喚する事ができる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。


56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:03:08.20 ID:LlRqC7ow0
佐天(……!!攻撃力3000!?)

黒嶋「バトルフェイズ!ダークホルスでジェネティックワーウルフに攻撃だ!」

ゴボォォォォォォォォ!!

ドガァン!

佐天「……!私のモンスターが!」

ダークホルスの激しい黒炎が佐天のモンスターを襲う。
そして佐天自身にもその炎が降りかかる。

佐天「……ッ!?うわあっ!熱ッ!?」

これは『闇のゲーム』
その炎は決してバーチャルなどではなく本物の炎。
触れれば当然熱いし、まともに浴びれば相当な激痛が走る。

佐天「……ッ!」

佐天 LP4000→3000


59:>>57 黒服が作った初心者向けのデッキなので統一感も何も無いです:2011/04/30(土) 22:04:51.09 ID:LlRqC7ow0
佐天(今の炎……本物だった。かなり熱かったし火傷があってもおかしくない)

佐天(あんなに痛かったのに……焦げ跡一つ付いてないのは何で?)

黒嶋「……俺はターンエンドだ」

佐天「……私のターン、ドロー」

先程の炎の痛みが佐天の心を恐怖に染めていく。
さっきの攻撃をまともに受けてしまったら?
このLPが『命』そのものだとしたら?
LPがなくなったら死んでしまうのか?

佐天(……はは、情けないな、怖いよ)

佐天(白井さんを助けなきゃいけないのに、今すぐ逃げ出したいくらいだよ)

佐天(でも……やらなきゃいけないんだ)


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:06:24.05 ID:LlRqC7ow0
佐天(今、私の手札に攻撃力3000を倒せるモンスターはいない)

佐天(今は凌ぐしかない……!)

佐天「私はモンスターを守備表示で召喚、ターンエンド」

黒嶋「私のターン、ドロー」

黒嶋「俺は終末の騎士を召喚、効果でデッキからダーク・シムルグを墓地へ送る」

〈終末の騎士〉
星4/闇属性/戦士族/攻1400/守1200
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
自分のデッキから闇属性モンスター1体を選択して墓地に送る事ができる。


61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:07:49.06 ID:LlRqC7ow0
黒嶋「バトルフェイズ!終末の騎士で守備モンスターを攻撃!」

佐天「守備表示モンスターはゴゴゴゴーレムよ!」

〈ゴゴゴゴーレム〉
効果モンスター
星4/地属性/岩石族/攻1800/守1500
フィールド上に表側守備表示で存在するこのカードは、
1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。

ガキィン!

黒嶋 LP4000→3900

黒嶋「チッ……ターンエンドだ」


62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:09:09.36 ID:LlRqC7ow0
佐天「私のターン!ドロー!」

佐天(よし……このカードがあれば!)

佐天「私はゴゴゴゴーレムをリリースし、フロストザウルスをアドバンス召喚!」

〈フロストザウルス〉
通常モンスター
星6/水属性/恐竜族/攻2600/守1700
鈍い神経と感性のお陰で、氷づけになりつつも
氷河期を乗り越える脅威の生命力を持つ。寒さには滅法強いぞ。

佐天「さらに手札から魔法カード、破天荒な風を発動!」

〈破天荒な風〉
通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターの攻撃力・守備力は、
次の自分のスタンバイフェイズ時まで1000ポイントアップする。


64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:10:22.01 ID:LlRqC7ow0
佐天「これでフロストザウルスの攻撃力は3600!ダークホルスを超える!」

佐天「バトルフェイズ!フロストザウルスでダークホルスを攻撃!」

ズガァン!!

黒嶋 LP3900→3300

黒嶋「……ッ、ダークホルスが破壊されるとは……」

佐天「よし!ターンエンド!」

黒嶋「俺のターン、ドロー」

黒嶋(今までの彼女のモンスターを見ると通常モンスターが多いようだな……)

黒嶋(純粋に能力が高いモンスターで押し切る、初心者向けのデッキといったところか?)

黒嶋(だが……そんな単純なことでは俺のデッキは攻略できない!)


66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:11:21.75 ID:LlRqC7ow0
嶋「俺は終末の騎士を守備表示に変更し、モンスターを守備表示で召喚」

黒嶋「ターンエンドだ」

佐天「私のターン、ドロー」

黒嶋「この瞬間、フロストザウルスの攻撃力は2600に戻る」

フロストザウルス 攻撃力3600→2600

佐天(攻撃力が下がったけど、相手に攻撃力が高いモンスターがいない今がチャンス……)

佐天(ここは攻めるしかない!)

佐天「私はズババナイトを攻撃表示で召喚!」

〈ズババナイト〉
効果モンスター
星3/地属性/戦士族/攻1600/守 900
このカードが表側守備表示のモンスターを攻撃した場合、
ダメージ計算を行わずそのモンスターを破壊する。


68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:12:44.04 ID:LlRqC7ow0
佐天「バトルフェイズ!ズババナイトで終末の騎士を攻撃!」

佐天「さらにフロストザウルスで裏側表示のモンスターを攻撃!」

黒嶋「守備モンスターはダーククルセイダーだ」

〈ダーク・クルセイダー〉
効果モンスター
星4/闇属性/戦士族/攻1600/守 200
手札から闇属性モンスター1体を墓地に送る事で、
このカードの攻撃力は400ポイントアップする。

ズガガァン!


佐天(よし!2体とも破壊できた!)

佐天「カードを1枚セットしてターンエンドよ」

佐天(私の場にはまだフロストザウルスとズババナイト、それに罠カードがある……)

佐天(もしかしたら……いけるかもしれない!)

黒嶋「……」


69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:14:41.07 ID:LlRqC7ow0
黒嶋「俺のターン、ドロー」

黒嶋「……そろそろ終わりにしよう、俺の勝ちだ」

佐天「!?何を言ってるの?私の場にはまだフロストザウルスがいるわ」

黒嶋「……たかが攻撃力2600程度のモンスターなんて、なんてことはない」

黒嶋「それ以上のモンスターを見せてやる」

佐天「!?」

佐天(……でも、リリースするモンスターもいないのに、一体どうやって……?)

黒嶋「俺の墓地には今、クリッター、ダークシムルグ、ダークホルス、終焉の騎士、そしてダーク・クルセイダー」

黒嶋「合計5体の闇属性モンスターがいる」

黒嶋「そしてその時……こいつを特殊召喚することができる!!」


70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:15:56.33 ID:LlRqC7ow0
黒嶋「来い!ダーク・クリエイタ―!!攻撃表示で召喚!!」

〈ダーク・クリエイタ―〉
効果モンスター
星8/闇属性/雷族/攻2300/守3000
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地に闇属性モンスターが5体以上存在し、
自分フィールド上にモンスターが存在していない場合に特殊召喚する事ができる。
自分の墓地の闇属性モンスター1体をゲームから除外する事で、
自分の墓地の闇属性モンスター1体を特殊召喚する。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。


佐天(攻撃力2300なら……フロストザウルスの敵じゃない!)

黒嶋「ダーク・クリエイタ―の効果発動!墓地から終焉の騎士を除外し、ダーク・ホルスドラゴンを墓地より特殊召喚する!!」

佐天「!?」


71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:17:21.95 ID:LlRqC7ow0
黒嶋「まだだ!俺は手札からダークグレファーとサファイアドラゴンを除外!」

黒嶋「そしてダーク・シムルグを墓地から攻撃表示で特殊召喚する!!」

〈ダーク・シムルグ〉
効果モンスター
星7/闇属性/鳥獣族/攻2700/守1000
このカードの属性は「風」としても扱う。
自分の墓地の闇属性モンスター1体と風属性モンスター1体を
ゲームから除外する事で、このカードを手札から特殊召喚する。
手札の闇属性モンスター1体と風属性モンスター1体をゲームから除外する事で、
このカードを自分の墓地から特殊召喚する。
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
相手はフィールド上にカードをセットする事ができない。

佐天(攻撃力3000と2700……!!そんな……!どっちもフロストザウルスより上……!)

黒嶋「……こいつらで一斉攻撃をかければ、俺の勝ちだな?」

佐天「……!」


72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:18:24.12 ID:LlRqC7ow0
佐天(フロストザウルス、ズババナイトを破壊され、直接攻撃された時点で私のライフは0)

佐天(私の……負け……?)

佐天(……はは、駄目だな、全然駄目だ)

佐天(やっぱり……ついさっきルールを覚えたばかりの私に勝てるわけなかったんだ……)

佐天(ごめん……白井さん)

カァァァァァ

佐天「!」

佐天(……何?ペンダントが光ってる?)


73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:19:44.85 ID:LlRqC7ow0
戦意を喪失しそうになった瞬間、黒服から貰ったペンダントが突然光り始める。
ペンダントはさらに強い光を発し、その光は佐天を包み込んだ。

佐天「!」


――さあ、扉を開けろ


佐天「!?」

佐天(どこ?ここ……)

目を開けると、見知らぬ景色が広がっている。
闇に囲まれた世界。だが、目の前の大きな扉だけは目視することができる。

佐天(……この景色、どこかで)

佐天(そうだ!夢で見たあの景色!この扉も夢で見たやつだ!)


74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:21:38.13 ID:LlRqC7ow0
――さあ、扉を開けろ

――そうすればお前は新たな力を手に入れる

――だが一番大切なものを失う!!


どこからか声が聞こえる。

佐天(そうだ……まだ勝負は終わってない!)

佐天(その『新たな力』を手にすれば、あの人に勝てるかもしれない)

佐天(……勝って、そして絶対に助けるんだ!白井さんを!)


佐天はペンダントを首からちぎって外し、迷わず扉の鍵穴に差し込む。
すると鎖が外れて扉が開いて、扉の中から強烈な光が出現する。

その眩しさに思わず目を閉じ――


75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:22:26.08 ID:LlRqC7ow0
そして再び現実世界に戻る。



佐天「!!」

佐天(何だ……今の?夢?)

佐天(いや……夢じゃない、今のは確かに!)

黒嶋「バトルフェイズ!ダークホルスでフロストザウルスに攻撃!」

佐天「!」(攻撃が来る!!)

佐天(……まだ勝負は終わってない……!絶対に白井さんを助けるんだ!)

佐天「リバースカード発動!聖なるバリア―ミラーフォース―!!」


〈聖なるバリア―ミラーフォース―〉
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
相手フィールド上に存在する攻撃表示モンスターを全て破壊する。

佐天(このカードが決まれば……まだ逆転するチャンスはある!)


76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:23:27.34 ID:LlRqC7ow0
黒嶋「!!そんな強力なカードを伏せていたとはな……!」

黒嶋「だが……俺の勝ちだ!!カウンター罠カード発動!神の宣告!!」

〈神の宣告〉
カウンター罠
ライフポイントを半分払って発動する。
魔法・罠カードの発動、モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚のどれか1つを無効にし破壊する。

黒嶋 LP3300→1650

黒嶋「ライフが半分になってしまったが……これでその罠カードの効果は無効化される!」

佐天(無効……そんな!)

黒嶋「よって攻撃は通り、フロストザウルスを破壊だ!」

ズガァン!

佐天「……ッ!!」

佐天 LP3000→2600


77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:24:58.08 ID:LlRqC7ow0
佐天 LP2600→1500

佐天「きゃあぁっ!」ドサッ

ダークシムルグの起こした強力な闇の風が佐天を襲う。
佐天はあまりの風圧に立っていることができず、吹き飛ばされてしまった。

佐天(やっぱり駄目なの……?私じゃあの人には勝てないの……!?)


再度感じる絶対的な実力の差。


79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:25:43.33 ID:LlRqC7ow0
もう駄目だ。再び佐天がそう思った時――


「立て」



彼女の頭上から、何者かの声が聞こえた。


「勝つぞ」


80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:27:00.80 ID:LlRqC7ow0
その頃、現場近くのとあるビル


prrrrrrrrrr

黒服「……」ピッ

幹部A「おい、佐天涙子が黒嶋と接触したとは本当か!?」

黒服「……ええ、たった今闇のゲームをしているようですね」

幹部A「何をしていたんだ!彼女の監視はお前の役目だろう!?黒嶋と接触させるのはまだ早い!」

黒服「そんなことを言いましても……もうすでに闇のゲームをしているようですし止めようがないです」

幹部A「……!彼女が負けたらお前には責任を取ってもらうぞ」

黒服「大丈夫ですよ。彼女は勝ちます」

幹部A「何故そう言い切れる?彼女はまだルールを覚えたばかりだろう?勝てるはずがない」


81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:28:28.67 ID:LlRqC7ow0
黒服「常識的に考えればそうですね。でも……私には分かるんですよ。彼女は選ばれた『決闘者』なんです」

黒服「それに、『皇の鍵』も渡してありますし」

幹部A「何だと!?あの鍵を渡したのか!?」

黒服「そう言ってるじゃないですか」

幹部A「……!もしあれが奴らに奪われようものなら、学園都市……いや、世界が危ないんだぞ」

黒服「だから大丈夫ですよ。彼女は勝ちますから」

幹部A「……もう付き合ってられん。勝負の結果次第ではお前は消させてもらう」

黒服「どうぞご自由に」

ピッ

下っ端「大丈夫なんですか!?そんな約束をして!」

黒服「だから大丈夫だと言ってるじゃないですか」

黒服「彼女は勝ちますよ。絶対に」

黒服「『皇の鍵』があるがこその、とっておきの切り札もデッキに混ぜておきましたしね」


82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:30:12.02 ID:LlRqC7ow0
??「立て、勝つぞ」

聞きなれない声が頭上から聞こえる。
佐天は声が聞こえてきた方を見上げる。
そこには、人間ではなく、動物でもなく――「幽霊」のような「何か」がいた。
宙に浮いていて、ふよふよしていて、見るからに実体がなさそうな体をしている。


佐天「……誰?あなたは……一体どこから?」

??「……私は」

??「『アストラル』。この記憶が確かなら……」

佐天「……記憶?何を言っているの?」


83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:31:32.75 ID:LlRqC7ow0
アストラル「……この決闘、ただの決闘ではないな」

佐天「……ええ、そうよ。『闇のゲーム』らしいわ。負けたら多分……死ぬ」

アストラル「……」

佐天「……っていうか、『決闘』を知っているの?」

アストラル「ああ。私は……そう、『決闘者』だ」

佐天「『決闘者』……!でもどうしてそんな姿で?」

アストラル「さあな。私にもわからない。どうやらこちらに来る際に記憶が飛び散ってしまったらしい」

佐天「記憶喪失……ってこと?」

アストラル「ああ、どうやらそのようだ」


85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:32:16.02 ID:LlRqC7ow0
アストラル「それより良いのか?攻撃が来るぞ?」

佐天「!!」


黒嶋「トドメだ!ダーク・クリエイタ―でダイレクトアタック!!」

ゴォォォォォ!!

佐天(そうだ……この攻撃を受けたら、私は負ける……!)

佐天「ここまでなの……!?」

アストラル「……」

アストラル「……手札を見てみろ。お前の手札にはこの状況を脱することができるカードがあるはずだ」

佐天「え……?」


86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:33:27.11 ID:LlRqC7ow0
佐天は手元の3枚の手札を見つめる。

佐天「……そうか!!」

注意深く見てみると、そこには確かにこの危機を抜け出せるカードがあった。

佐天「私は……手札からバトルフェーダ―を特殊召喚!」

佐天「このバトルフェイズを終了させる!!」

〈バトルフェーダ―〉
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動する事ができる。
このカードを手札から特殊召喚し、バトルフェイズを終了する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、
フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。


87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:34:52.62 ID:LlRqC7ow0
黒嶋「……!!粘るじゃないか……!俺はターンエンドだ」

黒嶋「だがどうする!?ダークシムルグがいる限りお前はカードのセットができない!」

黒嶋「罠による時間稼ぎやカウンターはできないというわけだ!!」

黒嶋「……さあ、お前のターンだ」


佐天「ふぅ……危なかった。ありがとう、助かったわ」

アストラル「……」

アストラル「私の本能はこの決闘に勝てと言っている」

アストラル「だから、できる限りはお前のサポートをしよう」

佐天「……ありがとう」


88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:35:50.79 ID:LlRqC7ow0
アストラル「……確かにさっきのターンは助かったが、まだ状況は芳しくない」

アストラル「こちらの場にはバトルフェーダ―のみ。罠もセットできない。手札にはモンスター除去できるカードもない」

アストラル「正直、ピンチなのには変わりないだろう」

佐天「……」

アストラル「おそらくこのターンがラストチャンスだ。そのドローにすべてを賭けろ」

佐天「……このドローで勝負が決まるのね」

佐天はデッキの一番上を見る。
そのカードは見えるけど見えない未来。
カードを引いた先に、果たして何が待っているのか。


89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:36:43.85 ID:LlRqC7ow0
黒嶋「この状況でお前に勝ち目はない」

佐天「!」

黒嶋「サレンダーしろ。そうすれば苦しまずに済む」

佐天「……そうかもしれない」

佐天「初心者の私が貴方に勝つなんてありえないことは分かってる」

佐天「でも……私は白井さんを助けたい」

佐天「だから!諦めるわけにはいかないのよ!!」

佐天・アストラル「「私のターン!!」」

佐天(チャンスは絶対にある……このカードに!)

佐天(諦めない限り、『希望』は死なないんだ!!)

佐天「ドロー!!」


91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:37:49.06 ID:LlRqC7ow0
佐天は決死の覚悟でカードをドローする。
引いたカードは……

佐天「……死者蘇生」

アストラル「!!」

アストラル(デッキとは運命の束、そこから引き出すカードは未来!)

アストラル(……諦めし者に未来は切り開けない)

アストラル(私には見えた!この決闘の未来が!!)


92:>>90 期待はしてみるけどアストラルいるし遊馬のパートナーとしては出ないと思う:2011/04/30(土) 22:40:14.80 ID:LlRqC7ow0
アストラル「君の名前は?」

佐天「私?」

佐天「私は……佐天涙子」

アストラル「涙子。今の状況で勝利するには、1ターンで2体のモンスター召喚。それが私に残された逆転の必須条件だった」

アストラル「……まず、手札のガガガマジシャンを攻撃表示で召喚する」

佐天「!?攻撃力1500のカードを攻撃表示で出してどうするの?」

アストラル「私を信じろ。それ以外に勝利への道はない」

アストラル「私も君同様に、諦めるつもりなど毛頭ない」

佐天「……確かに、このままじゃ勝ち目なんてない」

佐天「だから、私は貴方の言うことを信じるわ!私はガガガマジシャンを攻撃表示で召喚!!」

〈ガガガマジシャン〉
効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1500/守1000
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に
1から8までの任意のレベルを宣言して発動する事ができる。
エンドフェイズ時まで、このカードのレベルは宣言したレベルとなる。
「ガガガマジシャン」は自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。
このカードはシンクロ素材とする事はできない。


93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:41:07.80 ID:LlRqC7ow0
アストラル「次に、死者蘇生を発動。墓地からゴゴゴゴーレムを攻撃表示で蘇生」

佐天「私は死者蘇生を発動!墓地からゴゴゴゴーレムを攻撃表示で特殊召喚する!!」

黒嶋「攻撃力1500の雑魚を2体並べてどうする気だ……?」

アストラル「よし……勝利への道は開けた!!」

アストラル「2体のレベル4モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!!」

アストラルが叫ぶと、フィールドに黒い球体が出現し、2体のモンスターを吸い込んでいく。
2体のモンスターを吸収し、黒い球体はさらに強く光り輝き始める。

黒嶋「これは……まさか!!」

佐天(何……何が起きているの?)


95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:42:31.91 ID:LlRqC7ow0
アストラル「エクストラデッキを見てみろ!!」

佐天「エクストラデッキ……?あれ?ポケットにカードが……!」

佐天(何?この黒色のカード……テキストが読めない!?)

アストラル「私には見える……!!」

アストラル「それが君に与えられた力!!」

佐天「これが……私に与えられた力!!No.39!」

佐天「希望皇ホープ……召喚ッ!!」


〈No.39 希望皇ホープ〉
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2500/守2000
レベル4モンスター×2
自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動する事ができる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。
このカードがエクシーズ素材の無い状態で攻撃対象に選択された時、このカードを破壊する。


96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 22:45:51.34 ID:LlRqC7ow0
黒い球体がはじけ飛び、中から希望皇ホープが飛び上がる。
黄金の鎧に身を包み、白い翼をはためかせる。
身体からは神々しい光が放たれており、その姿はまさに『希望』。


黒嶋「ふふ、ははははははははははははははははは!!」

黒嶋「まさかナンバーズまで所有しているとはな……!」

黒嶋「良いだろう……お前に勝ち、そのカードを手に入れてやる!」

黒嶋「召喚したのは良いが攻撃力2500で何ができる!?私の勝ちに変わりはない!」

佐天(……確かにそうだ、攻撃力2500じゃダーククリエイタ―しか破壊できない)

佐天(もしあのカードを破壊しても、次のターンで負ける……一体どうすれば良いの?)

アストラル「……ホープの効果。戦闘を行う時、自らのオーバーレイ・ユニットを取り除き攻撃を無効にする」

アストラル「私は言ったはずだ。既に勝利への道は開けていると」

アストラル「その名のごとく、ホープを希望の光に!」


104:もう一度さるる前に終わらせたい:2011/04/30(土) 23:20:57.84 ID:LlRqC7ow0
佐天(既に……?)

佐天(戦闘を無効にする……無効にできる回数は2回。それ以降は防げない)

佐天(つまりこのままだとダークホルス、ダークシムルグで攻撃を受け、もう一体で破壊されてしまう)

佐天(どうすれば……)

佐天(待てよ……戦闘を無効に……?)

佐天は手札を見つめる。
そこには、先程までは何の役にも立たないと思っていたカード。
しかし、それは確実に逆転の切り札だった。


佐天(そうか……!このカードを使えば!)

佐天「バトルフェイズ!希望皇ホープでダーク・ホルスドラゴンに攻撃!!」

黒嶋「!?血迷ったか!攻撃力で劣るホープでダークホルスに攻撃などと!」

佐天「……この瞬間、ホープの効果を発動!ガガガマジシャンを墓地へ送り――」

佐天「この攻撃を『無効』に!!」

黒嶋「……なるほど、それがホープの効果か」

黒嶋「だが、だからどうした!?結局無駄な攻撃だったじゃないか!」

佐天「……無駄なんかじゃない」


105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 23:22:00.01 ID:LlRqC7ow0
そう言うと佐天はたった1枚の手札取り出し、
その逆転の切り札を決闘盤に差し込んだ。

佐天「この瞬間――手札から速攻魔法発動!!ダブル・アップ・チャンス!!」

〈ダブル・アップ・チャンス〉
速攻魔法
モンスターの攻撃が無効になった時、
そのモンスター1体を選択して発動する。
このバトルフェイズ中、選択したモンスターはもう1度だけ攻撃する事ができる。
その場合、選択したモンスターはダメージステップの間攻撃力が倍になる。


佐天「このカードの効果により、ホープはもう一度攻撃が可能になる!!」

佐天「……もう一度ホープでダーク・ホルスドラゴンを攻撃!!行けっ!!ホープ!!」


ホープが翼を広げる。
ホープは手元の大剣を構え、一直線にダークホルスへ飛翔する。


黒嶋「何のつもりだ……!再び攻撃して何をしようとしている!?」

佐天「この瞬間ダブル・アップ・チャンスの効果発動!ホープの攻撃力が2倍になる!」

黒嶋「何……だと!?」


106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 23:22:57.13 ID:LlRqC7ow0
希望皇ホープ ATK2500→5000

黒嶋「攻撃力5000、ダークホルスドラゴンを……超えた!!」

佐天「……闇を切り裂け!ホープ剣スラッシュ!!」


ズッバァァァァァァン!!

ホープとダークホルスが交錯。
攻撃力5000の一撃がダークホルスを真っ二つに切り裂いた。
そして、黒嶋に2000のダメージが与えられる。


黒嶋「がああああああああああああッ!!」

黒嶋 LP1650→0


決着。
黒嶋のライフが0になると、佐天達の周囲にあった闇が次第に晴れていく。
『闇のゲーム』が終わったのだ。


107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 23:24:32.99 ID:LlRqC7ow0
佐天「……勝った」

佐天「やった、私……勝ったよ!」

アストラル「……ああ、そうだな」


黒嶋に勝った。闇のゲームを乗り越えた。これで黒子を助けられる。
佐天は安堵し、力が抜けてその場にへたりこんでしまった。

佐天「……そうだ、白井さんの魂は」


佐天が黒嶋の方を見やると、黒嶋の元から数え切れないほどの青白い球体――魂が飛び上がっていた。
そしてその内の一つが黒子の元へ飛び、体内へと戻っていく。

黒子「……うぅ」

佐天「白井さん!!」

黒子の声を聞いて、佐天は黒子の元へ駆ける。

佐天「白井さん!大丈夫ですか!?」

佐天「酷い怪我……今救急車を――」


109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 23:25:39.89 ID:LlRqC7ow0
アストラル「待て」

佐天「どうしたの?今忙しいから後にして欲しいんだけど」

アストラル「彼を見てみろ」


佐天はアストラルが指差した方を見る。
そこには、闇に取り込まれようとしている黒嶋の姿があった。
闇の沼のようなものに黒嶋は沈んでいく。

佐天「……!?」

現実的には信じられない。彼は気絶しているし、自分も能力を行使していない。
ならあの闇はどこから来ているのか?そしてなぜ黒嶋を取り込んでいるのか?


アストラル「……ひょっとすると、あれが末路なのかもしれないな」

佐天「末路……?」

アストラル「ああ。『闇のゲーム』で負けた者のな」

佐天「そんな……!」


110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 23:27:17.66 ID:LlRqC7ow0
2人が話している間にも、黒嶋はどんどん闇の沼にはまっていく。

佐天「……助けないと……!」

黒嶋「いや……その必要はない」

佐天が決闘盤にカードを置こうとした瞬間、黒嶋が言った。

佐天「どうして!?だってこのままじゃ死んじゃうんでしょう!?」

黒嶋「……ああ、そうだな」

黒嶋「だが俺は『闇のゲーム』で負けた。これが受けるべき報いというものだ」

黒嶋「それに、俺を助けようとすればお前も闇に飲み込まれるぞ」

佐天「……!そんなのって!」

黒嶋「敵である俺を心配するとは、お前は心優しいな」

黒嶋「最後にお前と決闘できて良かった」

黒嶋「……楽しい決闘だった」

佐天「……」


112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 23:28:38.62 ID:LlRqC7ow0
黒嶋「最後に言っておく。『ナンバーズ』は世界を左右する力を持っているカード」

黒嶋「これからお前の元に様々な決闘者が現れるだろう。……それまでに腕を磨いておくんだな」

黒嶋「……じゃあな」


黒嶋が言い終わるのと同時、闇が彼を沼の底へ引きずり込む。
そして、彼も、彼を取り込んだ闇も消え――佐天達だけが残された。


佐天「……消えた」

アストラル「気にすることはない。一歩間違えれば、お前があの闇に取り込まれていた」

佐天「そうかもしれないけど……」

佐天「……」

佐天「……そうだ、救急車を呼ばなくちゃ……白井さんが大変なんだ」

黒服「その必要はありません。彼女はたった今保護しました。今病院に搬送されていますよ」

佐天「黒服さん……!」


113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 23:30:56.82 ID:LlRqC7ow0
アストラル「誰だ?」

佐天「……私にデッキと決闘盤をくれた人よ」

黒服「どうやらそこにいるようですね、彼が」

佐天「見えるんですか?」

黒服「いいえ全く。しかしそこにいることは分かります。やはり貴方は選ばれた『決闘者』のようですね」

佐天「選ばれた『決闘者』……?」

佐天「でも……私はあの人を殺してしまったんです」

黒服「いいえ違います。貴方は『闇のゲーム』で勝った。それだけです」

黒服「その闇のゲームを挑んできたのも彼だったはずです。気にする必要はありません」

佐天「……」

黒服「さて、では色々話したいことがあるのですが――ここで話すのも何ですし、ふさわしい場所に案内しましょう」

黒服「よろしいですね?」

佐天「……はい」

黒服「恐れ入ります。では参りましょうか」


114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/30(土) 23:32:24.10 ID:LlRqC7ow0
ガチャン ブーン・・・


アストラル「……ナンバーズか」

佐天「どうしたの?」

アストラル「いいや、なんでもない」

佐天「?そう」


佐天(……とんでもないことになっちゃったな)

佐天(決闘者……闇のゲームにナンバーズ……それにアストラル)

佐天(何が何だか、まだよくわからないけれど)

佐天(……)

佐天(私は……これからどうなるんだろう……)


117:またさるった:2011/05/01(日) 00:00:10.42 ID:atLs1mZE0
こうして、1つの事件が終わりを迎えた。

しかし同時にいくつかの謎が残った。
決闘者とは何なのか?闇のゲームとは?
アストラルは一体何者なのか?
そして佐天はどうなってしまうのか?

それはこれから分かること。

――佐天の決闘者としての物語は、ここから始まる。


 To be continued?


118:またさるった:2011/05/01(日) 00:01:37.00 ID:atLs1mZE0
終わる直前にさるるとか
さるりすぎて心が折れた……
支援して下さった方、見て下さった方ありがとうございました

続きは多分書かない
では


121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/01(日) 00:07:00.11 ID:dfmSPMCk0

3行目以降が見えない



122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/01(日) 00:18:34.86 ID:vVba4icX0
かっとビングしようぜ!





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