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勇者「逃げるは恥だが役に立つ」

1 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/18(土) 02:13:06.91 ID:1jONawqro

魔王城――

魔王「来たか、勇者」

勇者「魔王! 今こそ山ごもりの成果を見せてやる!」

魔王「バカめ……返り討ちにしてくれるわ!」

勇者「いくぞっ!」

魔王「カアアッ!」

ズガァンッ!!!




2 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/18(土) 02:14:54.58 ID:1jONawqro

勇者「ぐはっ……! 完全に競り負けた……!」ドサッ

魔王「ガッハッハ……なんと情けない攻撃だ」

勇者「連続斬り!」ヒュバババッ

魔王「ふん」ヒュバババッ

ギギギギギンッ!

勇者「全て弾かれただと!?」

魔王「この程度か? どうやらパワーもスピードもワシの方が上のようだな……」

勇者「こうなったら……!」

魔王「どうするつもりだ? 命乞いでもするか? それとも逃げるか?」


3 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/18(土) 02:17:11.44 ID:1jONawqro

勇者「逃げる!」ダダダッ

魔王「な……!」

魔王「この恥知らずめが!」バババッ

勇者「くそっ、回り込まれてしまった……!」

魔王「いったばかりだろう! スピードもワシの方が上だと!」

勇者「……」


4 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/18(土) 02:19:02.29 ID:1jONawqro

勇者「もう一度逃げる!」ダダダッ

魔王「バカめが!」バババッ

勇者「くっ……!」

魔王「諦めろ、お前にはもうワシに殺される以外の道は残されていない」


5 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/18(土) 02:21:36.19 ID:1jONawqro

勇者「逃げる!」ダダダッ

魔王「またか!」バババッ



勇者「くそぉっ!」ダダダッ

魔王「無駄だ!」バババッ



勇者「もう一回!」ダダダッ

魔王「往生際の悪い奴だ!」バババッ


6 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/18(土) 02:22:10.49 ID:1jONawqro

勇者「助けてくれぇ!」ダダダッ

魔王「逃がすか!」バババッ



勇者「ひいいっ!」ダダダッ

魔王「いい加減にしろ!」バババッ



勇者「戦いたくない!」ダダダッ

魔王「待てい!」バババッ



ダダダッ バババッ ダダダッ バババッ ダダダッ バババッ ダダダッ バババッ


7 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/18(土) 02:24:11.38 ID:1jONawqro

勇者「いくら逃げても回り込まれてしまう……!」

魔王「ようやく観念したか」

勇者「……そろそろかな」

魔王「なにをほざいておる? ――トドメを喰らわせてくれる!」

魔王「!?」ガクンッ


8 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/18(土) 02:25:51.65 ID:1jONawqro

魔王「な……!?」

魔王「ワシの足が……足が動かんだと!?」

魔王「し、しかも……」

魔王「苦しい……! 呼吸が苦しい!」ゼヒュッゼヒュッ

魔王「貴様、何をしたァッ!?」

勇者「なにって……逃げてただけだよ」


9 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/18(土) 02:28:33.51 ID:1jONawqro

勇者「もっとも……」

勇者「仮に俺が一度の逃げにつき10m走ってたとして……」

勇者「お前が回り込むには半円を描くように走らなきゃならないから」

勇者「ざっくり計算すると10×3.14÷2で、15.7m走る必要がある」

勇者「つまりお前の足への負担やスタミナ消費は俺の約1.5倍にもなる」

勇者「加えて俺は、山ごもりという高地トレーニングで足腰とスタミナを重点的に鍛え上げてきた……」

勇者「俺にはまだ体力に余裕があるが、お前はもうすっからかんのようだな……」

勇者「それじゃいくらパワーやスピードがあっても、生かせはしないだろう」


10 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/18(土) 02:31:06.78 ID:1jONawqro

魔王「く、くそっ……こうなったら呪文で……」ゼヒュッゼヒュッ

魔王「闇の波動よ……ハァ……我が声に応え……ハァ……」

魔王(と、唱えられん……!)

勇者「無理無理、そんなに息が上がってちゃ。沈黙状態みたいなもんだ」

勇者「俺が逃げる時、背後から魔法をブチ当ててればよかったのにな」

勇者「まあ、お前の性格なら、スピードを誇るために回り込んでくるだろうってのは分かってたけど」

魔王「ぐっ……!」


11 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/18(土) 02:32:24.77 ID:1jONawqro

勇者「んじゃ、そろそろトドメ刺すか」チャキッ

魔王「ゆ、勇者、お前……こんな勝ち方して……は、恥ずかしく……ないのかァ!」

勇者「そりゃもちろん恥ずかしいよ」

勇者「できれば真っ向勝負で勝ちたかったし、逃げるなんて勇者のやることじゃない」

勇者「だが……」

ザシュッ!

勇者「……役には立ったようだな」





―おわり―


元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487351586/


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