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澪「不倫りんりん」
- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:35:52.54 ID:FoDKa5Ff0
- 澪「じゃあ、先にシャワー浴びてくるね」
そんなお決まりの台詞を言っても相手からの返事はとくに無い
ただ「ああ」とか「どうぞ」とかくらいなものだ
今までに付き合った男はやたら優しかった
それはきっと私がその辺の女に比べて美人だったり
胸が大きかったりしたからだろう
私の機嫌を損ねないように丁寧に扱われていたのをひしひしと感じた
もちろん乱暴な人は嫌いだ
だから付き合う人は優しそうな人を選んでいたっていうのもある
- 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:37:02.09 ID:FoDKa5Ff0
- だけど、やっぱり人間というのは我侭なもので現状に刺激が足りなくなると
どうしたって新しい何かを欲してしまう
そんな新しい刺激を求めて、私はいつものようにこの人と一晩を共にする
今までの男は必ずと言っていい程一緒にお風呂に入りたがったものだ
だけど、この人は私の裸にはまるで興味がないような素振りをみせる
もしかしたら強がりかもしれない
けど、私にはそんなドライさが心地よかった
余裕を感じさせる振る舞いに惹かれた
そしてもう一つ、私を燃え上がらせる重要な要素があった
それは相手に家庭があるということ - 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:38:26.36 ID:FoDKa5Ff0
- 自分でいうのもなんだけど、学生時代は優等生だった
たぶん、よくある話なんだろうけど
そんな真面目な学生時代を過ごした人間ほどこういった火遊びをしたくなるものなのだろう
私は「お付き合いは成人してから」なんてよく学生時代に言っていたものだ
実際異性と始めて付き合ったのは社会人になってからだった
そんな若いころに抑圧された何かが今になって弾けて暴走してしまっているんだ
きっと、不倫をしている自分というものに酔っているんだと思う
昔からは考えられない行動をとっている自分をどこからか違うところから見ていて
お淑やかで主体性がなかった過去の私に自慢しているのだ
相手の家庭のことも考えず、ただ自分の欲望のための行為
そんな、いけないことをしている自分を過去の自分に対してどこか誇りに思っている歪んだ私がいるのだ
いつもは寝間着なりをちゃんと着てから脱衣所から出ていくのだが
ちょっとした悪戯心が芽生えあえてバスタオル姿で出ていく
しかし、そんな格好でいても相手はさほど興味がない素振りを見せる
さすがの私もあまりものそっけなさにプライドが傷つく
だからもっと悪戯をしてやりたくなった
澪「ねぇ、いつ別れてくれるの?」
さすがに少し驚いた表情を私に見せた - 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:39:58.57 ID:FoDKa5Ff0
- お互い割りきった関係でいようと暗黙の了解でいた
だから私の発言はこの関係を続ける上でのタブーであって気持ちの良いものではないはずだ
私だって本気で言った訳じゃなく、ちょっと相手の反応が欲しくて言ったまでの言葉
そんな心情を読み取ったのだろうか、相手はすぐに視線を逸せさっきの発言も聞かなかったように振る舞う
それどころか「そんな格好でいたら風邪ひくぞ」とまでのたまう
学生時代の私だったら相手を困らせて気を惹こうなんて考えには至らなかった
むしろどうしたら皆の役に立つだろうか、そういう思いで日々過ごしてきた
けど、今の私はどうにかしてこいつを困らせたい。そんな感情で支配されていた
もしかしたら別れる対象が私だと勘違いしている可能性だってある
だから、もうちょっと踏み込んで聞いてやるんだ
澪「いつ旦那さんと別れてくれるんだ?」
澪「ねぇ、律」
律「……」 - 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:41:38.60 ID:FoDKa5Ff0
- 澪「律ってばぁ~」
律「新婚生活を謳歌している人間を捕まえて何を言ってくれてるのかな?」
澪「だ、だって。今夜は一人だからって律が家に来ないかって誘ってくれたから
だから、私はてっきりそういうことだと思って」
律「どういう思考回路をしていたらそういう考えに至るんだよ」
律「今日は旦那が出張で泊まりだから、一人だと心配だってんで来てもらっただけだから」
澪「ありがちな不倫シチュエーションだよな」
律「断じてそんな状況じゃない」
澪「照れるなよ」
律「照れてない」
澪「ケチッ! ちょっとくらい優しくしてくれてもいいじゃないかっ!」
律「面倒臭いなぁ」 - 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:43:22.01 ID:FoDKa5Ff0
- 律「そんなに寂しいなら早いところ男をつくれよ」
澪「ああ、ダメダメ。男なんてやっぱり駄目だよ」
澪「まず胸を見て、それから顔。その後また胸に目が行って舐められるように全身を見られる」
澪「男なんて皆こんなんなんだ」
律「まぁ、私にはそんな経験がないからなんとも言えないけどさぁ」
澪「それはお気の毒に」
律「うるせぇ!」 - 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:45:29.26 ID:FoDKa5Ff0
- 律「そもそも男なんてそんなもんだろ。それを利用してる女だって沢山いるだろうし」
澪「私をその辺の女と一緒にしないで」
律「そんなこと言ってるといつまで経っても独り身だぞ」
澪「私の体目当てに言い寄ってくる男に安売りなんてしてたまるもんか」
律「もういい歳なんだから、多少は妥協しないと」
澪「で、律は妥協して手頃な男と結婚したと」
律「私はちげーよ! もろ運命の人だし!」
澪「もーう!!」
律「なに怒ってんだよ」 - 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:48:46.04 ID:FoDKa5Ff0
- 澪「だいたい律がいけないんだぞ!」
律「なにが?」
澪「律が結婚なんてするからママから『澪ちゃんもそろそろ良い人いないの?』
なんて聞かれるようになっちゃったし」
澪「身近な人が結婚しちゃったから、親からの催促が日に日に激しくなってくる」
律「おばさんだって心配なんだよ」
澪「余計なお世話だよぉ~」
澪「それに律以上に私のことをちゃんと見てくれて気遣ってくれる人なんていないもん!
今まで出会った中で私を安心して任せられるのは律だけなんだ!」
律「まぁ、そう言ってくれるのは悪い気はしないけど」
澪「じゃあ、今すぐ旦那さんと別れて!」
律「ごめんなさい」
澪「もーう!!」 - 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:51:44.52 ID:FoDKa5Ff0
- 律「いつか澪にも良い人見つかるって」
澪「嫌だ! 律がいい!」
律「残念ながら、もう私は人妻なのよ」
澪「それでもいい!」
律「私がよくねぇ」
澪「うぅ……この世は灰色だ……」
律「はぁ……」
澪「お酒だけが私の味方だよ……
酔っている間だけは律に捨てられた辛さも忘れさせてくれる」グビグビ
律「捨てたって……。今でもこうやって会って話してるだろ」
澪「じゃあ、今夜はとことん付き合ってもらうぞ!」
律「ああ、ごめん。ちょっと私当分のあいだアルコールはだめなんだわ」
澪「え?」
律「ちょっとさ、今日産婦人科に行ってきたんだ」
澪「そ、それって……」
律「うん、3か月だって」 - 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:55:41.71 ID:FoDKa5Ff0
- 澪「そ、そっか……」
律「まぁ、澪は飲んでくれてもいいよ。話だけならとことん付き合うから」
澪「で、でも。お腹の子に響くといけないから、今日は早く寝たほうが」
律「お、気遣ってくれるんだ」
澪「うん、そっか……ふふっ」
澪「律もお母さんか」
律「なんだか照れるな」
澪「名前はどうする?」
律「そうだな~」
澪「私と律の子だから『みつ?』それとも『りお』がいいかなぁ」
澪「あ、でもどっちの名前も軽音部!って企画物のAVに出てきそうでちょっとアレだな」
律「私と旦那の子だからな」
澪「この浮気者っ!!」
律「なんでそうなるんだ」 - 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:00:39.70 ID:FoDKa5Ff0
- 澪「どうしても産むっていうのか!?」
律「当たり前だ」
澪「そうなったらますます律と旦那さんとの絆が深まり
私とは更に疎遠になっちゃうじゃないか~」
律「そんなことないってば、澪とはいつまでも友達だよ」
澪「なんか振られた気分になる台詞はやめろ~」
律「せっかくそんな美人に産んでくれたのに
それを生かし切れないのは勿体無いとは思わないのか?」
澪「嫌だ、律しかいないもん」
律「そう言われてもなぁ」 - 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:04:57.04 ID:FoDKa5Ff0
- 律「そんなに私がいいのか?」
澪「うん」
律「あ、そうだ。だったらさ、あいつとかどうだ?」
澪「誰?」
律「聡だよ」
澪「聡か」
律「我が愚弟ながら、そこそこ誠実だしさ、澪も昔から知ってるしそれなら大丈夫だろ?」
律「何よりも私と血を分け合った兄弟だし。ただ正直オススメするのは気が引けるけど」
澪「まぁ、それは私も考えなかった訳じゃないけど……」
律「お、じゃあいいじゃん。
ちょっと聡には勿体無い気もするけど、澪がその気ならなにも問題は……」
澪「いや、だけどまだその時じゃない」
律「は?」 - 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:08:54.81 ID:FoDKa5Ff0
- 澪「もし、本当に私がヤバい年齢になって、誰からも見向きされなくなったとき」
澪「その時のみが聡の出番だ」
澪「だから、律が実家に帰省した時には聡に言っといてくれ」
澪「私の許可なしに勝手に誰かと結婚するなよってさ」
律「お前は他人の弟をなんだと思ってるんだ」
澪「どうにもならない時の最後の手段」
律「非道い奴だな」
澪「もしかしたら、私と結婚出来るかもしれないんだぞ!? 聡にとっちゃ本望だろ」
律「聡、可哀相に……」
澪「まぁ、それも律が旦那さんと別れて、私だけを構ってくれさえすれば全部解決することだから」
律「だから、それはもう諦めろ」
澪「なんでだよぉ~」 - 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:10:16.25 ID:pkGc4o5P0
- はぁ…
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:10:51.77 ID:T+ndUDVM0
- なんて奴だwwww
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:14:45.99 ID:FoDKa5Ff0
- 律「初子が出来て、今まさに幸せの真っ只中ですし」
澪「私と子供どっちが大事なの!?」
律「子供」
澪「ちょっとくらい迷えよ!?」
律「って言われても」
澪「そんなに旦那さんとの子供が大事か!」
律「そらそうだ」
澪「うぅ……子供……その子供のせいで、律が縛られて私のものじゃなくなった……」
律「ちょ……あんまり怖いこと言うなよ」
澪「こうなったら……」
律「お、おい……いったい何を」
澪「うっ……。オエェェェェェェェェッ!!!!!!」ビチャビチャ
律「汚ねぇ!!」 - 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:18:56.58 ID:FoDKa5Ff0
- 澪「うぅっ……」
律「あ~あ、もう何やってんだよ……。ほらタオル」
澪「うぇっぷ……」
律「飲むペースが早すぎるんだよ。いい加減自分の酒量の限度もわかってるだろ」
澪「そうじゃない……」
律「ん?」
澪「私も、出来ちゃったかも」
律「は?」
澪「律との子供」
律「……」 - 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:21:16.22 ID:FoDKa5Ff0
- 澪「妊娠初期にもよおす吐き気とかけて、吐瀉物で部屋を汚してしまった私の申し訳ないという気持ちと解く」
律「そ、その心は」
澪「りつわりぃ~」
律 ガシガシ!!
澪「や、やめろ! 悪かったってば! だから腹はやめろ! 私の赤ちゃんがっ! うっぷ!」
律「おっと、これ以上やると更に大惨事を引き起こすことになってしまう」
澪「はぁはぁ……」 - 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:27:07.02 ID:FoDKa5Ff0
- 律「ど~やって澪の腹に私との赤ちゃんが出来るっていうんだよ」
澪「まさに生命の神秘」
律「なに言ってんだ」
澪「このつわりが何よりの証拠!」
律「バカか」
澪「律がダメだって言っても、私は産むからなっ!」
律「どうぞご自由に、その歳になってまで子供が出来る原理も知らない訳じゃないだろうに」
澪「はいはい! 知ってますよ! セックスだよ! セックス!
子供作るには膣内で精液ドピュドピュしてもらわなきゃ出来ないよ!
だから律とあの日した貝合わせなんかじゃ私に律の赤ちゃんが宿るわけないよ!
さっきの嘔吐だってつわりじゃなくてただの悪酔いで吐いただけだよ!
おえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!」ビチャビチャ
律「おい! わかったから落ち着け! 大声出すな! 吐くな!!」
澪「うっぷ……」
律「あと、あの日した貝合わせっていったいなんだよ」
澪「この前の旦那さんの出張だった日に泊まったとき、寝ている律を起こさないようにこっそりと」
律「……」 - 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:31:21.30 ID:FoDKa5Ff0
- 律「なんてことを……」
澪「酔った勢いでつい、な」
澪「あと不倫とかちょ~萌えるし」
律「さっきの発言といい、学生時代のあの恥じらいのある澪はいったいどこに行ってしまったんだ……」
澪「あいつは置いてきた」
澪「この厳しい社会では戦っていけそうになかったからな」
律「そうか……」
澪「まぁ、今夜は律も身篭っていることだし夜這いをかけるのは自重しようとは思っている」
律「一応部屋には鍵を掛けて寝よう」
澪「私を信じろ」
律「それは無理だな」
澪「うっぷ……」
律「もう勘弁してくれ」 - 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:37:23.49 ID:FoDKa5Ff0
- ブーッ!! ブーッ!!
律「あ、ちょっとごめん」
律「もしもし?」
律「お疲れさま。今終わったの? 結構遅かったね」
澪(旦那さんか……)
律「うん、こっちは大丈夫。何も変わりはないよ」
澪(おっと、あんたの嫁さんが昔の恋人を連れ込んで今まさに不倫の真っ最中ですぜ)
律「え? お土産何がいいって?」
澪(お土産よりももっと心配することがありますよ、へっへっへ)
律「あなたが選んでくれたのならなんでもいいわよん、なんて」
澪(ちっ! 見せつけやがって。ここは一つ……)
澪「おーい、律。風呂上がったからお前も入ってこいよ~(飛びっきり低い声)」
澪(くっくっく。僅かな綻びから亀裂が産まれる。それが夫婦というもの。
所詮は血の繋がりもない情という脆いもので繋がっている他人同士)
律「え? 今の? 澪だよ」
澪「おい、もっと私にワクワクさせろよ」 - 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:42:13.00 ID:FoDKa5Ff0
- 律「ちょっと代わろうか?」
澪「え? いや、別にいいって……」
律「ほら」
澪「ちょ……。あ、あの……こ、こんばんは! なんかすみません!」
澪「いやいや! 私の方こそいつも律さんにお世話になりっぱなしで!」
澪「いえいえ! そんな迷惑だなんて。こ、こちらこそお邪魔しています!」
澪「私なんていつも暇してますから、あ、あははは……」
澪「お土産ですか!? そ、そんな、お気遣いなく!」
澪「あの……えっと……その……」
澪「ほ、本日は本当におめでとうございました!」
澪「え? 何がって? それは律さんのお腹に……」
律「おおっと! ストップ!!」
律「もしもし? ああ、なんでもな~い」
律「澪は昔から人見知りだったからさ~。だからテンパッちゃって。なんか変なこと口走っちゃってさ
まぁ、それを見るのが面白くて電話代わったんだけど」
律「うん、じゃあ帰りも気をつけてね。オヤスミ」 - 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:46:51.88 ID:FoDKa5Ff0
- 澪「おい! 急に代わられたら焦るだろ! 変な人って思われるじゃないか!」
律「今更だって」
澪「ところでさ、なんで妊娠のこと伝えないの?」
律「うん、ちょっと……な」
澪(もしかして、本当は産むかどうかを律は迷っている?)
澪(むしろ、産まないという選択寄り?)
澪(やっぱり、私への想いを断ち切れずにいるんだ) - 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:48:56.18 ID:FoDKa5Ff0
- 澪(私に対してあれだけの酷い扱いも実は照れ隠しだったってことか)
澪(いいんだよ律。そんな照れ屋な律も全部私が受け止めてあげるから)
澪(だから、さぁ! 私の胸に飛び込んでおいで!)
律「やっぱり、電話じゃなくて直接伝えて旦那の喜んだ顔も見たいっていうかさ」
澪「ちくしょう! 末永くお幸せにっ!!」ダッ!!
澪(もう、いっそのこと私は律の前から消えてしまおう。どこか遠くへ行こう。きっとその方がいいんだ)
律「おい! 澪! いったいどこに行くん……!!」
澪「おえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!」ビチャビチャ
律「……」
澪「ううっ……酔っぱらいが急に動くととても危険……」
律「……あんまり身重の私に苦労かけんなよ」
澪「ご、ごめ……うっぷ」 - 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:54:46.43 ID:FoDKa5Ff0
- それから数ヶ月後……
律は珠のように可愛い赤ちゃんを産んだ
男の子だった
よく男の子は女親に、女の子は男親に似ると言われているが
その例に漏れずどことなく律の雰囲気を感じさせる男の子だった
成長すればきっと律そっくりになるに違いない
そんな赤ちゃんを抱く律の姿は
あのがに股でドラムを叩いていたおてんば娘とはまるで別人のようだった
赤ん坊に笑いかける律の顔はまさに母親そのものだ
出産というのは人をこれほどまでに変えるものなのだろうか
それとも、幸せという名の甘いキャンディーのせい?
小学生時代から知っているどんな律よりも
赤ん坊を抱く律は輝いていた
そんな律を見ていると、なんだか羨ましくなって……
こんな私でもお母さんになれるのかな……? - 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:58:16.30 ID:FoDKa5Ff0
- 律の出産から程無く
私は運命の人に出会った
あれだけ律に固執していた私だったが
出会ってしまえば案外すんなりと受け入れられた自分にもビックリしている
トントン拍子に話は進み、ついに私は彼の実家へ挨拶にいくこととなった
緊張気味の私を優しい顔で出迎えてくれる彼のご両親
人見知りがちな私だがまるで昔から知っていた仲のように馴染むことが出来た
やはり私が選んだ彼のご両親だけのことはある
少し落ち着いたところでおもむろに話を切り出す - 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:59:35.84 ID:FoDKa5Ff0
- 澪「お義父さん、お義母さん。息子さんを私に下さい!」
律「何言ってんだよ」
「バブー」と彼も澪を幸せにすると言ってくれている
澪「律自身はもう諦めるので、どうか律のDNAを色濃く受け継ぐ息子さんをっ!」
澪「必ず律っぽく育て上げますのでっ! 私好みに仕立てますのでっ!」
澪「なにとぞ、なにとぞっ!!」
律「帰れ」
おしまい - 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 02:09:27.37 ID:9MwymLvyP
- クァロタww
- 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 02:21:29.71 ID:pkGc4o5P0
- なんつうオチだ
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 02:24:21.77 ID:gqJtR6oc0
- マジでわろた
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 04:49:45.67 ID:LcJvCKGQO
- 乙

けいおん!! 500ピース モザイク 澪の想い出 85‐106

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