果南「お隣さんがやってきた」

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1 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:07:38.59 ID:ek6VoAy3.net: 果南「はーい、いらっしゃい」

果南「今日はどういったご用件ですか？」

果南「えーと、用具のお買い求めかダイビングの体験かってとこかな？」

果南「どっちでもない……うーん、ウチ他に何かやってたっけなぁ……」

果南「あー…ちょっとお父さん…じゃなくて店長呼んできますね」

果南「ん？コレは…」

果南「引っ越しの挨拶？」

果南「ひょっとして近くにできたおっきい屋敷の？」

果南「なーんだ。引っ越しの挨拶なら言ってくれればよかったのに」

果南「私、松浦果南。よろしくね」

2 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:08:32.05 ID:ek6VoAy3.net: 果南「それじゃこっちも何かお返ししないとなぁ」

果南「って言ってもウチ干物以外に何かあったっけ…」

果南「うーん…」

果南「そうだ、今時間ある？」

果南「せっかくここに住むなら海の良さでも知ってもらおうと思ってね」

果南「いーのいーの、どうせ今日暇だし」

果南「もしよかったら今後ともご贔屓に」

果南「はい、決まり！準備運動はしっかりしといて」

果南「じゃあちょっと船出してもらってくるから待ってて？」
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3 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:11:26.16 ID:ek6VoAy3.net: 果南「どう？楽しかった？」

果南「それは良かった、ひと泳ぎした甲斐があったって感じ」

果南「うん。何もないところだけど海の綺麗さは私が保証するよ」

果南「ドキドキした？」

果南「へぇ、都会っ子はアレをドキドキととるのか…」

果南「？」

果南「何か私変なこと言った？」

果南「ちょっとー何々～？教えてよ」

果南「あはは、冗談」

果南「よくわかんないけど気に入ってくれたみたいで何よりだよ」

果南「うん、またね」

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4 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:13:45.83 ID:ek6VoAy3.net: 果南「おはよっ！」

果南「えっ、そんなにビックリしなくてもいいのに」

果南「私はランニング。そっちは？」

果南「そっか、こっちに来てからまだ日が浅いもんね」

果南「散歩がてら淡島めぐりって訳か」

果南「よし、それじゃあ私と行く？」

果南「いーよ、その代わり走っていこっ」

果南「ほらほら時間がもったいない！早く早く」
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5 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:15:48.19 ID:ek6VoAy3.net: 果南「ふーっ、いい汗かいた！気持ちよかったね」

果南「走ってばっかりで全然景色見れなかった……？」

果南「あっ…」

果南「あはは…まぁこれから毎日見る景色なんだし今日はざっくりと…みたいな？」

果南「キミも内浦の事好きになってくれると私は嬉しいな」

果南「案内ならまたするからさ、見かけたらまた話してよ」

果南「この辺年が近い子少ないからね、実は私も結構楽しませてもらってるんだ」

果南「それにしてもキミ体力あるんだね」

果南「千歌…幼馴染の女の子とか一緒に走っててもすぐばてちゃうから」

果南「体力勝負ならいつでも挑戦受け付けてるよ」

果南「それじゃ、またね！」
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6 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:18:11.82 ID:ek6VoAy3.net: 果南「いらっしゃい、今日はどうしたの」

果南「なんとなくって……こっちは今営業中だよ～？」

果南「…お客さんいないけどさ」

果南「しょうがないなぁ。お客さん来るまでだよ？」

果南「んー、ボンベでも動かしとくかな。折角だしちょっと手伝って」

果南「勿論バイト代は出すよ？」

果南「決まりだね」

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7 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:20:32.80 ID:ek6VoAy3.net: 果南「んしょ…っと」

果南「学校？ははっ、それ真昼間からウチに来てるキミが言う？」

果南「引っ越したばっかりって言い訳は禁止ー」

果南「ウチはね、お父さんがちょっと怪我しちゃったから」

果南「そ、その手伝い」

果南「大変っちゃ大変だね、やっぱり仕事だから。でも仕方ないよ」

果南「弱音なんか吐いてられない」

果南「もー、変な話させないでよ」

果南「よいしょ…わわっ！」

果南「…」

果南「言っとくけど普段はこけたりしないんだよ？」
8 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:24:39.70 ID:ek6VoAy3.net: 果南「キミが変な話振るから」

果南「もう離してくれても大丈夫」

果南「……」

果南「助けてくれてありがと…」

果南「さ、作業もどろ？」

果南「………//」

果南「はい、お疲れ様」

果南「これバイト代ね、干物はオマケ」

果南「暇な時はよかったらまた手伝ってよ。ウチは大歓迎だからさ」
10 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:30:26.67 ID:ek6VoAy3.net: 果南「連絡先？店じゃなくて私の？」

果南「そりゃ確かにお父さんからキミに連絡することはないだろうけど」

果南「何か体よく流されてるような…」

果南「うーん、でもまた手伝ってもらいたいときはあるだろうし」

果南「まっ、いいか」

果南「それじゃこれが私の連絡先」

果南「言っとくけど仕事中にはかけてこないでよー？」

果南「うん、それじゃ」

果南「今日はありがと、またね」

果南「ちょっ！さっきのことは忘れてよ！待てー！！」

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11 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:34:38.78 ID:ek6VoAy3.net: 果南「おはよ」

果南「どう？内浦にはもう慣れた？」

果南「そっか、よかった」

果南「ん？気になるところがあるの？」

果南「ホテルオハラ？」

果南「……………」

果南「うん、いいところだと思うよ」

果南「周りの業者とも連携とってくれてるし」

果南「……………」

果南「……今日はもう行くね、自分のペースで走りたいから」

果南「…それじゃあね」

果南「……………」

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12 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:37:30.58 ID:ek6VoAy3.net: 果南「～～♪」

果南「……あっ」

果南「………見た？」

果南「ごめんね、変なもの見せちゃって」

果南「スクールアイドル？興味ないよ」

果南「ランニングのついでに人目のないとこでダンスしてただけだから。ただの運動だよ」

果南「そりゃそうだよ、いくら人が少ないからってどこでも踊っていいわけじゃないし」

果南「だからスクールアイドルなんて……関係ない」
13 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:41:06.33 ID:ek6VoAy3.net: 果南「何も変なんかじゃない」

果南「…もう行くよ、ごめんね」

果南「離して」

果南「しつこいのは嫌い、離して」

果南「キミには関係ないッッ！！」

果南「……」

果南「大声出してごめん、じゃあね」

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14 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:45:20.17 ID:ek6VoAy3.net: 果南「この前はごめん」

果南「キミが謝ることじゃないよ」

果南「私の気が済まないから……その話しに来たんだ」

果南「ずっと胸の中がモヤモヤしたままは嫌だから」

果南「うん、横座ってもいい？」

果南「……どこから話せばいいかなぁ」

果南「私ね…」

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15 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:49:05.72 ID:ek6VoAy3.net: 果南「ってことがあって鞠莉とも仲直りできたんだ」

果南「ホント私ってバカだね」

果南「鞠莉の事とかお父さんの怪我とか、気にしないように頑張らないといけないって思ってたんだけど」

果南「私あんまり強くなかったのかなぁ。気づかない内に全然余裕なくなってて」

果南「それでこの前キミに八つ当たりしちゃって……ホントごめん！！」

果南「ありがと、そう言ってくれると嬉しいよ」

果南「千歌や鞠莉、Aqoursの皆にキミが居て…私は幸せ者だなぁ」

果南「頼れる人がいるのに一人で抱え込むのは傲り…か」

果南「キミからきつめの言葉言われたのは初めてかも」

果南「んーん。きっとキミの本心からの言葉なんだよね」
16 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:51:59.20 ID:ek6VoAy3.net: 果南「嬉しい」

果南「じゃ、じゃあね？」

果南「その……」

果南「頼っちゃってもいいかな」

果南「…ドキドキしちゃうよ」

果南「キミが初めて来た日の事ね、今でも覚えてるよ」

果南「あの日海に潜った後、ドキドキするって言ってたよね」

果南「あのドキドキはどういう意味だった？」

果南「それをね、確かめさせてほしいんだ」

果南「……」

果南「ね、ハグしよ？」
17 ：名無しで叶える物語 2017/05/28(日) 20:52:31.76 ID:ek6VoAy3.net: おわり
ノンケでもレズでもお好きに