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恒一「有田さんって普通に可愛いと思う」
- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 00:22:23.27 ID:poniHoSk0
- 勅使河原「あぁ、まぁ、うん……」
恒一「普通に可愛くてさ、レベルの高いこのクラスだと埋もれるけれど、他のクラスならクラスで二番目にはモテるくらい、普通に可愛いよね」
勅使河原「まぁ、そうかもな」
恒一「テストも様子をみる限りことごとく平均点前後で、クラスの皆と仲が良いし、普通に可愛いよね」
勅使河原「サカキ、よくわからないのろけは良いから、本題は何だよ」
恒一「有田さんと仲良くなりたいんだ……」
勅使河原「? 別に、普通に話しかければ良いだろ?」
恒一「普通に普通な有田さんに……僕は何て話しかければ良いと思う?」
- 4 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:26:02.07 ID:poniHoSk0
- 勅使河原「いや、知らんがな」
恒一「趣味もこれといってわからなくて、話しかける内容が無いんだ!」
勅使河原「空が青いですね。とかで良いだろ」
恒一「普通すぎるよ!」
勅使河原「普通が好きだったんじゃないのかよ!」
恒一「違うんだ、僕はたしかに普通な有田さんを好ましく思っているけれど、僕が普通じゃダメなんだ」
恒一「だって、考えてもみてよ、そんな事を有田さんにいったら、そうだね。しか返ってきそうにないじゃないか!」
- 6 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:29:22.46 ID:poniHoSk0
- 勅使河原「さすがに有田も何かしら普通じゃない反応するだろ……」
恒一「僕は、普通じゃない有田さんに話しかける為に、考え得る全ての状況を想定し、常に最良の選択肢を選ばなくちゃいけないんだ!」
勅使河原「お前は何の指揮官なんだ」
恒一「普通に可愛いくて普通に可愛い、そんな普通の有田さんと、僕はどうやって仲良くなれば良いんだ……っ!」ダン
勅使河原「まぁ、えっと、取りあえず落ち着け、サカキ」
恒一「ちくしょう! 僕は普通少女に話しかける事も出来ないのか!」 - 7 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:33:59.65 ID:poniHoSk0
- 廊下
有田(え? ええ? えええええええっ?)
有田(何で教室で榊原君が私の名前を呼びながら叫んでるのっ!?)
有田(私、忘れ物取りに来ただけだよ? し、しかも、可愛いって言われてるよ?)
有田(それも、榊原君にっ!?)
有田(勅使河原君じゃなくて、榊原君にっ!)
有田(でも、どうすれば良いんだろう。榊原君は何だか私に話しかけにくいらしいし……)
有田(今入ったら、普通に気まずいし……)
有田(でも、入らないと明日の数学の宿題をやれないよ!)
有田(うーん……) - 8 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:37:51.61 ID:poniHoSk0
- 教室
勅使河原「取りあえずさ、いったん有田の机でも調べてみろって」
恒一「……発言が中尾君みたいだよ」
勅使河原「ちげーよ、ほら、机を見てみれば何かしらの趣味がわかるかもしれないだろ。ほら、そこの江藤の机見てみろ」
恒一「……? 何か、数字が書いてあるね」
勅使河原「それ、アイツの水泳のタイムだぜ」
恒一「すごいね! どんどんタイムが縮んでるじゃないか!」
勅使河原「毎朝、嬉しそうにそこに書いてるぜ。なら、有田だって……」
恒一「わかったよ! 普通な有田さんにだって、何かしら……」
ガサゴソ
恒一「っ!?」 - 13 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:42:00.21 ID:poniHoSk0
- 勅使河原「どうした、何かあったのか?」
恒一「数学のノートだ、それも明日の宿題をやってない……」
勅使河原「……普通だな。だが、有田にとってはアンラッキーだが、サカキ、お前にとってはラッキーだぜ」
恒一「どういう、事?」
勅使河原「明日、有田に宿題を見せてやるんだよ。ナチュラルに、かつ相手に良く見られる、完璧だろ?」
恒一「で、でもそんな有田さんの不幸につけこむような事……」
勅使河原「あのな、今更忘れ物を取りにくるわけが無いんだ。明日の有田を救えるのは……お前だけだぞ、サカキ」
恒一「勅使河原君……」 - 14 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:46:33.49 ID:poniHoSk0
- 廊下
有田(いるよ! 絶賛忘れ物回収中だよ! 榊原君達が一番の障害だよ!)
有田(で、でも、明日榊原君が私に宿題を見せてくれるなら、やらなくても良いよね? むしろやらない方が良いよね?)
有田(どうしよう……?)
有田(あっ!? でも明日の数学は一時間目だよ! 朝に見せて貰わないと、間に合わないっ!)
有田(……少なくとも、私が遅刻しないようにしないと)
有田(そうと決まれば、早寝しなきゃね! どの道、今更教室には入れないし……帰ってすぐに寝ようっと!)タタタタ - 15 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:49:36.61 ID:poniHoSk0
- 教室
恒一「あれ?」
勅使河原「どうした、サカキ」
恒一「今、廊下で足音がしなかった?」
勅使河原「こんな時間に、いるはずが無いだろ。それよりも、そろそろ帰ろうぜ」
恒一「そうだね。僕も今日は早く寝ないと」
勅使河原「お前、何時にくるつもりだよ……」
恒一「少なくとも、有田さんより速く来ないとね」 - 18 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 00:55:13.55 ID:poniHoSk0
- 次の日、日の出前
恒一(念入りに、一寸の間違いも無いように、宿題の問題を繰り返し三時間)
恒一(朝、登校してきた有田さんとの会話プラン百通りを考える事、八時間)
恒一(有田さんが学校に着く時間を考え、僕は……そろそろ学校に着く!)
恒一(万全だ、完璧だ、さすがに有田さんも、こんな時間にいるはずが無いっ!)
恒一(教室で、静かに精神を落ち着けよう。普通少女との邂逅を、最良で成し遂げるために……あれ?)
恒一「校門前に、誰か、いる……?」 - 22 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:00:36.78 ID:poniHoSk0
- 校門前
恒一「お、おおおはよう、有田ひゃん!」
恒一(ちくしょう! 噛んだ!)
有田「さ、さささっかきばら君っ!?」
恒一(しかも軽く引かれたっ! 三歩下がられたっ!)
恒一(想定外すぎる。有田さんがこんな時間にこんな場所にいるなんて……)
恒一「は、早いね。どうしたの?」
有田「ええっ!? そ、それはね……」
有田(何か、何かネタを探さないと……っ!)
有田「!? 空が青いからっ!」
恒一「まだ真っ暗だよっ!?」
有田(そうだったっ!) - 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 01:05:29.04 ID:jlwjPxwT0
- 張り切り過ぎだろ
- 25 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:05:38.36 ID:poniHoSk0
- 恒一(何か、とりあえず普通の会話をしないとっ!)
恒一「な、何で校門に立ってるの?」
有田「え、だって……その……」ユビサシ
恒一(閉まってた……っ! そりゃそうだよ!)
恒一「あ、あはは……僕達、ちょっとだけ、早すぎたみたいだね」
有田「う、うん……そ、それもこれも、空が青いからだよ!」
恒一(だからまだ暗いって!)
恒一「あはは……」
有田「あはは……」
恒一「…………」
有田「…………」 - 27 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:11:38.19 ID:poniHoSk0
- 恒一(どうすれば良い? どうすれば良い? どうすれば良い?)
有田(どうしよう? どうしよう? どうしよう?)
恒一(さすがに、ここで宿題の話を出すわけには行かないっ! 考えろ、昨日、一晩中考えたプランを応用するんだ!)
有田(昨日ぐっすり寝ないで、何か話題を考えておくんだった! うぅ、おかげで起きれたし、こんなに早くに榊原君に会えたけど、いくら何でも早すぎるよっ!)
恒一「あ、有田さん!」
恒一(好きな食べ物を聞こう!)
有田「は、はい!」
恒一「す、好きな……」
有田「すすす、好きなっ!?」
有田(好きな……人っ!? 早い、早すぎるよ! こんな時間に登校するより早いよっ! その話題はもっと親密度を上げてからにしてほしいよっ!)
恒一(な、何だこの食いつきはっ!? もしかして、何か触れてはいけないタブーだったのかっ!?) - 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 01:13:32.77 ID:lSgv6xgI0
- これは高度な心理戦
- 30 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:17:02.53 ID:poniHoSk0
- 恒一(仕方ない方向転換だ、まだ間に合うっ!)
恒一(女子中学生が普通に好きそうな話題……そうだ! 恋愛トークだっ!)
恒一「す、好きな人は……いるの?」
有田(本当に好きな人だったぁっ!?)
有田「いい、今は、まだ、いない……かな?」
恒一「そ、そっか……」
恒一(そうか、いないのか……いや、それよりも、これじゃ話が広がらないよ! そもそもほぼ初めて話すのに、恋愛トークはおかしいよ!)
有田(あ、あれ? なんかしょんぼりしてる? 私何か間違えた? え? あれ?)
有田(いや、それは無いよ。でも、ももももしかしたら……榊原君、私の事が好きだったり?)
有田(いやいやいやいや、そんな一目惚れみたいな話……で、でも、う、うん?)
有田(榊原君なら、私も、嬉しいかなって……) - 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 01:19:39.79 ID:q7r2pgdu0
- ワロタ
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 01:21:23.99 ID:8/mtcAc50
- かわいい
- 33 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:22:16.09 ID:poniHoSk0
- 有田「えへへ……」
恒一(っ!? よくわからないけど、有田さんが嬉しそうだ! 何だ? 一体何が、有田さんを喜ばせたんだ!)
有田(いやぁ、でも、そんな榊原君みたいなカッコイい人が、普通に普通で普通な私の事なんて……でも、昨日も可愛いって言ってくれてたし、も、もしかしたら! ね! ねね!)
恒一(か、顔を真っ赤にして嬉しそう? いや、違うのか! あれはそうだ! 恥ずかしがってるんだな!)
恒一(きっと有田さんは、何か秘密があって、こんな時間に学校に来たんだ。それを、僕が、この僕が、このろくに会話も出来ない僕が、邪魔をしてしまった!?)
恒一(そしてきっと、秘密がバレることを恐れ、恥ずかしがっているんだ!) - 35 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:30:59.00 ID:poniHoSk0
- 恒一(でも、今更帰るわけにも行かない……っ!)
恒一(それに、本当は秘密は秘密のままにするべきなのに、僕は……有田さんがもしかしたら普通じゃなくなるその秘密を……知りたいっ!)
恒一「あ、有田さん……」
有田(こ、今度はやけに落ち着いた表情!? そ、そんなに見つめないで! 好きになっちゃうよぉ!)
恒一「僕に、教えてほしいな……なんて」
恒一(くっ! 弱気になって「なんて」をつけてしまった! この意気地なし!)
有田(ここ、これって遠まわしな告白なのかな! なのかな! どこをどう遠まわしなのか、よくわからないけど、何を教えれば良いのかわからないけれど、でも、何か前進してるよね!)
恒一(はっ!? 「秘密を」なんて主語が抜けてるっ!? まずい、これじゃ僕がよくわからない事を言っているみたいだ! 嫌われちゃう!?)
有田「さささ、榊原君!」
恒一「は、はい!」
有田「い、良い、よ?」
有田(おお、オッケーしちゃったよ! どうなるの、どうなっちゃうの! 私!) - 36 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:35:57.20 ID:poniHoSk0
- 恒一(オッケーされたっ!? 何を!? 秘密を教える事を!? 伝わったの!?)
有田(え、でも、どうすればいいの? きききき、キスとかするの? え、早すぎだよね!? ででも、その、ね、ほら、今なら二人っきりだし!)
恒一(秘密を話してくれるなら、こんな場所じゃダメだ。あんなに恥ずかしがってたんだ。万に一つも人に見聞きされる場所じゃいけない)
恒一「有田さん」
有田「はい!」
恒一「本当はダメだけど、学校の中に入っちゃおうか。人目につくと、やっぱり、ね」
有田(ひひひひひ人目に付かない場所で何をするのっ!?) - 37 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 01:44:00.60 ID:poniHoSk0
- 有田(でも、オトコノコって、やっぱり、そういうのが好きって言うもんね! 榊原君も、やっぱりそうなんだよね! 由美ちゃんも言ってたもん! 男に興味の無い奴なんていないって!)
有田(でも、さすがに性急すぎるよぉ! 私、心の準備がまだだし……それに、そういうのは、ゆっくりが良いと思うのに……)
恒一(あ、あれ? 今度はがっかりしてる? 僕、今、最高に気を利かせたはずなのに!? 何だ、どうなって?)
有田(ででも、一度オッケーをした以上、そんな形で断っちゃ……っ! そうだ! 幸い時間もあるんだし!)
有田「榊原君っ!」
恒一「は、はい!」
有田「私の、家でも、良いかな?」
恒一(自宅……だと……!?)
有田(い、言っちゃったよ! もう後戻り出来ないよ!) - 48 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 02:25:47.45 ID:poniHoSk0
- 有田宅前
恒一(来ちゃったよ。来ちゃったよ? 来ちゃったよ! ここまでするなんて、一体どんな秘密なんだ! ぼ、僕は、その重みに耐えられるのか!?)
恒一(腹を括るんだ、榊原恒一! ここで帰るなんてとんでもない! 一度手を出したんだ。それを放棄すれば、男が廃る!)
恒一「有田さん、親御さんは?」
有田「どっちもいないよ。仕事柄で、世界中を飛び回ってるの」
有田(でなきゃ、家でなんて……うぅ……、家に帰ってきたのに、扉を開けるのが怖いよぉ!)
恒一(りょ、両親不在だって!? やった! やったよ! 有田さんの普通じゃなくい所を、僕はついに知ったよ!)
恒一(でも、つまり、有田さんの秘密は、この状況にも関わってくるはずだ……! いや、もう迷いは無い! 僕は、僕は全力で、有田さんの秘密を受け入れる!) - 51 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 02:33:46.48 ID:poniHoSk0
- 松子ルーム
有田(へへへへ、部屋は、一応片づいてるよね? 汚く無いよね? 大丈夫だよね?)
恒一(お、女の子の部屋…… なんというか、その、ドキドキするね!)
恒一「じゃ、じゃあ、その……」
有田「う、うん……私は、良いよ」
有田(さ、榊原君なら、優しくしてくれるよね?)
恒一(どうした、有田さん。何かを待っているようだ。ここに来て、やっぱり恥ずかしくなっちゃったのか!?)
恒一「有田さん、その、有田さんが始めてくれないと……」
有田「ええっ!? そっちなの!?」
有田(び、びっくりだよ! だって、え? ええええ!?) - 52 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 02:39:30.41 ID:poniHoSk0
- 有田「さ、榊原君は……その方が、良いの?」
恒一「う、うん?」
恒一(何だ、何かがずれてる? 僕は、何か盛大な思い違いをしている!?)
恒一(有田さんは、僕から何かを待っている!? え? ……そうか、自分が秘密を話すのなら、僕にも秘密を言えってるんだな)
恒一「有田さんは、どんなのが良いの?」
有田「ど、どんなのっ!?」
有田(そ、それはどういうタイプでやればいいかって事っ!?)
有田「……優しいのが、いいな」
恒一(や、優しい秘密!? それは、え? どういう事だ?) - 53 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 02:42:01.19 ID:poniHoSk0
- 恒一(優しい……そうか、そうか! わかったぞ! 謎は全て解けた!)
有田(榊原君が、晴れ晴れとした表情をしてるっ!?)
恒一「有田さん、君は、昨日の僕と勅使河原君の会話を、聞いていたんだね」
有田(ばれた!?) - 55 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 02:50:04.08 ID:poniHoSk0
- 恒一「もう、大丈夫。全て僕に任せて」
有田「榊原君……うん、わかった。私、榊原君を信じる!」
有田(最初は痛いっていうけど、榊原君は自信があるみたいだし、その、ちょっとだけ悲しいけれど、経験者みたいだし……)
有田(ここで、誰と? なんて聞いたら、嫌な子になっちゃうよね。気になるし、いずれ知りたいけれど、今日は榊原君がエスコートしてくれるんだもん、文句は言えないよ)
有田(え、えっと、服は自分から脱いだ方が良いのかな? でも、脱がせたい人もいるらしいし……ううん、榊原君が任せてって言ったんだもん、私が勝手に脱いだらダメだよね!)
有田(よし、ちょっと深呼吸をしよう! すー、はー ……うん、大丈夫)
恒一「有田さん」
有田「ひゃい!」
有田(噛んじゃったよ!) - 57 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 03:02:11.04 ID:poniHoSk0
- 恒一「数学の宿題、どこがわからないの?」
有田「…………え?」
恒一「大丈夫、僕、しっかり予習したから、全部しっかりきっちり教えれるよ!」
恒一(数学の宿題をやるために、早くから学校に来ていた有田さんを、引き止めたのは僕だ。その責任を、取らなきゃいけない)
恒一(有田さんは昨日、宿題のためにノートを取りに戻ってきたんだ。なのに、僕と勅使河原君が、ノートの話をしていた)
恒一(有田さんは……これは僕の憶測でしか無いけれど、僕にわざわざ教えてもらわなくても良いように、朝早くに来て宿題をやろうとしていた)
恒一(なのに、僕も来てしまった)
恒一(自分の為に解いてきた僕に悪く思い、有田さんは恥ずかしそうにしていたんだ)
恒一(それなのに、僕は勘違いして「教えてくれるかな?」なんて、それじゃまるで「(何で早く来てるか)教えてくれるかな?」って思われちゃうよ!)
恒一(これじゃあ僕は、嫌な奴だ。わざわざ問い詰めるなんて)
恒一(有田さんには、僕は全てを知って起きながら、誰もいない学校に連れ込もうとした悪人に見えただろう。だから、彼女なりに抵抗して、こうして彼女のホームグラウンドの自宅に招いた)
恒一(僕は、秘密がどうのこうのなんて幻想を見て、有田さんを怯えさせてしまっていた……)
恒一(一度括った腹だ。僕は、有田さんに責任をとる!) - 59 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 03:10:17.01 ID:poniHoSk0
- 恒一(クラスの皆にはわからないように、有田さんが宿題を忘れたなんて、誰にもバレないように……)
恒一「……先に謝るよ、有田さん。誤解を招くような事をして、本当にごめん」
有田「……どういう、事? わ、私、覚悟を決めたんだよ? 榊原君なら、って。私はいつでも良いんだよ?」
恒一「うん、だから、僕は責任を取るよ。有田さんの為に、今から宿題を教えようと思う。それで有田さんが許してくれるとは思わないけど、僕も勘違いをしてたんだ。ごめん」
有田(……か、勘違いを勘違いしてるよぉ……うぅ)
恒一「こんな責任の取り方じゃ、ダメ、かな?」
有田「……よくわからないけど、責任、取ってくれるんだよね?」
恒一「うん、僕に出来ることなら、なんだって!」 - 61 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 03:18:01.25 ID:poniHoSk0
- 有田(私は、私を勘違いさせた榊原君に、どうしたいの?)
有田(恋人になってほしいの? そりゃほしいよ! 私、もう、榊原君の事が、その……好きだもん)
有田(でも、強制したって、それはちゃんとした恋人じゃないよ。そんなの、嬉しくない)
有田(なら? 私はどうしたいの?)
有田「じゃあ……」
恒一「……じゃあ?」
有田(私は、少しでも長く、榊原君と一緒にいたい。少しずつでも、榊原君に近づけるように、一緒にいてほしい!)
有田「私に、勉強を教えて下さい! 平均点を超えて、その、榊原君が行くような高校にいけるくらい、私の頭を良くしてくださいっ!」
恒一「……わかった。僕に出来るだけ、毎日だって、教えるよ」 - 62 :以下、名無しにかわりましてAritarがお送りします 2012/05/13(日) 03:24:25.02 ID:poniHoSk0
- 朝、通学路
有田「榊原君、思ったよりスパルタだね……」
恒一「大丈夫、次のテストで有田さんは、クラストップレベルまで頭が良くなるから」
有田「そんなにっ!?」
恒一「当然だよ。高校入試には、中学での評定も関わるからね」
有田「う、うわぁ……」
恒一「でも、不思議だね」
有田「何が?」
恒一「昨日まで、どう有田さんと話せばいいか、ずっと悩んでたのに、今はこうして、一緒に登校してる。何でだろう?」
有田「……うーん、それはきっと」
恒一「それはきっと?」
有田「空が青いからじゃないかな!」
Aritar
おわり - 64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 03:33:48.42 ID:U2q01U86i
- おつー
- 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 03:33:55.43 ID:jlwjPxwT0
- 変態じゃない有田さんは良いねー
乙 - 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 03:34:57.79 ID:ufulrEe50
- 変態なのはSSの風評被害みたいなもんだからな
- 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 03:38:54.88 ID:ncRkeXOc0
- みんな初期のSSの内容引きずりすぎてるからな……
乙 - 69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/13(日) 03:43:16.91 ID:m5GnhiO10
- 乙でした

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- 2012/05/14(月) 17:32:07
-
普通って実はレベル高いよな
- 名無し 2012/05/15(火) 02:33:04
-
>榊原君も、やっぱりそうなんだよね! 由美ちゃんも言ってたもん! 男に興味の無い奴なんていないって!
由美ちゃん腐ってたんだ…
- 2012/05/15(火) 23:38:44
-
これこそ有田スレ民が求めてたSSだ
やっぱ有田さんは普通じゃないとな
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