Powered By 画RSS


スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

あかり「赤兎馬さん、いくよっ!」

1 :※内容の98%が三國無双 2012/05/16(水) 23:30:34.74 ID:F4fmrJ+60
あかり「あかりの番だね。はじまりはじまりー」

――――――――

あかり(はぁ……またみんなに「あれ? あかり居たの?」って言われちゃった……)

あかり「もっと目立ちたいなぁ……存在感が欲しいなぁ……」

??「お困りのようだが、小生で良ければ力をお貸ししようか」

あかり「えっ? あの……誰? あかりのこと知ってるの?」

??「知っている、と言っておこう。それよりも先程言っていたことだが」

あかり「えっ? 何のこと?」

??「目立ちたい、と言っておったのを聞いたのだよ。どれ、小生に任せてもらえないだろうか」

あかり「ええっ!? いきなりそんなこと言われても……」

??「なに、必要なければ小生は去るのみ。必要とあれば、力をお貸ししよう」

あかり(何だろう……驚いちゃったけど、ちょっと気になるかも……)




2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:32:04.31 ID:F4fmrJ+60
あかり「……えっと、あかりは何をすればいいの?」

??「ふむ、これを渡そう」

あかり「ええっ!? これ……何?」

??「『方天戟』と呼ばれる武器であり、お主に力を与えるだろう」

あかり「ほうてんげき? うーん、あかりにはよく分からないなぁ……」

??「気にしなくても良い、いずれ使うべき時が来る。それと、これもお主に渡そう」

あかり「えっ? これって……この、お馬さんのこと?」

??「赤兎馬と呼ばれる名馬だが、乗る者を選ぶ。お主は選ばれるかどうか」

あかり「あかりお馬さんには乗ったことないけど……大丈夫かなぁ?」

??「選ばれれば力など要らぬ。まずは、試してみることだ」


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:32:23.87 ID:W/oA9w+Y0
あかりとは何者なのか


4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:34:01.85 ID:F4fmrJ+60
あかり「じゃあ、乗ってみるね……えいっ!」

赤兎馬「ヒヒーン!」

あかり「うわっ!? お、落ち着いて……えいっ、やぁっ!」

赤兎馬「……ブルル」

??「ほう、大人しくなったか。小生の予想を遙かに越える人物であったとは」

あかり「えへへ、赤兎馬さん、あかりが乗ってても大丈夫?」

赤兎馬「ヒヒーン!」

あかり「うわぁ、頼もしいね。あかり、赤兎馬さんと仲良くできそうだよ」


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:36:02.52 ID:F4fmrJ+60
??「では、これはお主に譲ろう。いずれ、使うべき時が来る」

あかり「ありがとう! えっと、あなたは誰なの?」

??「なに、小生のことなど知る必要は無い。だが、また会う時が来るだろう」

あかり「本当? 分かった、また会おうね!」

??「うむ、では」スゥ

あかり「あれ? 消えちゃった……」

赤兎馬「ヒヒーン!」

あかり「あれ? ちょ、ちょっとどこに行くの!?」

赤兎馬「ヒヒーン!」

あかり「だ、誰か止めてええええ」


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:36:46.24 ID:QBWSB26s0
呂布馬奪われてんぞ


8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:38:02.57 ID:F4fmrJ+60
洛陽

あかり「うう……赤兎馬さん、ここどこ?」

??「赤座殿、どうなされた」

あかり「えっ? えっと……あなた誰?」

張遼「何と、この張文遠の名をお忘れになったのか?」

あかり「ちょうぶんえんさん? ごめんなさい……あかり、忘れちゃったのかなぁ」

張遼「それよりも赤座殿、董卓様がご用があるとの事」

あかり「とうたくさま? ……うう、あかりには分からないよ」

張遼「……赤座殿、何か事情があるとお見受けするが、今は董卓様の下へと」

あかり「う、うん……分かった、行ってくるね。……でも、どこに行けばいいの?」

??「それなら私がお連れいたしましょう、あかり様」

あかり(うわぁ、とっても綺麗な人……この人もあかりの知り合いなのかな?)


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:40:03.11 ID:F4fmrJ+60
あかり「えっと、あかりをどこに連れて行くの? とうたくさまのところ?」

??「ええ、董卓様の下へとお連れいたします」

あかり「あの……とうたくさまって、えらい人なの?」

??「そうでございますが……何故、今更そのようなことを?」

あかり「えっと……なんだかあかりにも分からないんだけど、色々忘れちゃったみたい……」

??「では、私のこともお忘れになったのですか……?」

あかり「……ご、ごめんなさい」

貂蝉「……分かりました。私の名は貂蝉、二度とお忘れにならないでくださいね……」

あかり「貂蝉さん……うん、よろしくね」


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:42:04.05 ID:F4fmrJ+60
貂蝉「董卓様、あかり様をお連れいたしました」

董卓「うむ。貂蝉よ、下がって良いぞ」

貂蝉「……はっ」

あかり(ええっ!? この人が董卓さん? 何だか、豚さんみたいだよぉ……)

董卓「赤座、どうやら袁紹を中心とした軍が、この洛陽へと迫っているようでな……」

あかり「ええっ!? 軍って……兵士さんとかたくさん居るの?」

董卓「当り前であろうが! ぬう……袁紹ごときがわしを倒そうなどと舐めた真似を!」

あかり「董卓さん、みんなにいじめられてるの?」

董卓「その通りじゃ! わしを妬み、その地位を奪おうと群がる愚者の集まりよ!」


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:44:15.65 ID:F4fmrJ+60
あかり「あかり、いじめはいけないと思う。董卓さん、私が味方してあげるからね!」

董卓「当たり前じゃ! 貴様一人ですべての軍勢を薙ぎ払ってこい!」

あかり「ええっ!? あかり一人じゃ無理だよぉ……」

董卓「貴様の配下もおるではないか! それに高順、華雄も連れて行くが良い!」

あかり「あかりの味方もいるんだね。それなら頑張れるかなぁ」

董卓「わしの酒池肉林のため、全てを根絶やしにしてやるのだ!」

あかり「しゅちにくりん? 董卓さん、それどういう意味なの?」

董卓「酒池肉林とはな……この世の全ての酒、女に囲まれ、富も地位もわしの物にするという事じゃ!」


あかり(酒に女? えっと、あかりはまだお酒は飲めないけど……女の人に囲まれるってことは)

あかり(そっか! 京子ちゃんや結衣ちゃんやちなつちゃんと一緒ってことだね!)

あかり(それにお酒ってことは……大人になってもみんな一緒ってことなのかも)


あかり「うん、あかりもそうなったら嬉しいよ。董卓さん、一緒に頑張ろうね!」

董卓「よし、早速向かえ赤座。この虎牢関に奴等を近づけるな!」

あかり「うん! あかり、行ってくるね!」


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:46:04.57 ID:F4fmrJ+60
あかり「えっと、赤兎馬さんはどこかなぁ……」

張遼「そこに居られるのは赤座殿か」

あかり「あっ、ちょうぶんえんさん。あかり、迷っちゃって困ってたんだ……」

張遼「それなら共に参ろう。既に敵の軍勢は迫っているとの報告もあった」

あかり「う、うん。あかり、頑張るね!」

張遼「これは頼もしい言葉。この張文遠、赤座殿と共に戦場を駆け抜けようぞ!」

伝令「た、大変です! 華雄殿、水関にて敵方の将に一刀両断されたと報告が!」

張遼「……赤座殿、急いだ方が良さそうだな」

あかり「うん……早く向かわないと」


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:48:18.47 ID:F4fmrJ+60
一方、劉備の軍勢

劉備「雲長、大手柄ではないか」

関羽「ありがたきお言葉。しかし、まだ董卓を討ち取ってはおらぬ」

張飛「そうだぜ兄者。董卓の首を取って一番の手柄とする、それが俺達のすべきことだ!」

劉備「うむ。雲長、翼徳、これ以上董卓の横暴を許してはならぬ」

関羽「兄者、無双と名高い赤座あかりが虎牢関への道を阻んでいるとのこと」

張飛「けっ、無双なんて、この張飛様と戦わずによく言ったもんだな」

劉備「董卓の前に赤座あり、か。……参るぞ!」

関羽・張飛「応!」


18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:50:06.18 ID:F4fmrJ+60
あかり「ちょうぶんえんさん……そろそろ敵のみんなが来るのかなぁ……」

張遼「そうであろうな。赤座殿、その武勇を天下に知らしめる時。存分に戦われよ」

あかり「う、うん。でも、大丈夫かな……」

張遼「ところで赤座殿、この張文遠のこともお忘れになられたのか?」

あかり「えっ? えっと……ごめんなさい、あかり、何も分からなくて」

張遼「では私のことは張遼、とお呼びくだされ」

あかり「うん。張遼さん、頑張ろうね!」

張遼「――っ! 敵が虎牢関まで迫って来たか……」

あかり「よ、よーし! 行くよ、赤兎馬さん!」

赤兎馬「ヒヒーン!」


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:52:03.38 ID:F4fmrJ+60
劉備「この関を越えれば洛陽か。董卓、その暴虐非道な行い、断じて許さん……!」

張飛「兄者、気張るのはいいが、それは董卓を前にした時にしようぜ」

劉備「そうだな……全軍、このまま進軍せよ!」

関羽「……兄者、どうやらその前に倒すべき敵が来たようだ」

劉備「何……?」

張飛「へっ、来やがった! あの赤い馬、間違いねえぜ!」

劉備「あれが、『人中の赤座、馬中の赤兎』と謳われた……」

関羽「赤座、あかり……!」


あかり「…………」


20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:54:02.41 ID:F4fmrJ+60
あかり「張遼さん、あの緑の旗は誰なの?」

張遼「おそらく、劉備という近頃名をあげている軍勢であろう」

あかり「劉備さん? うーん、強いのかなぁ……」

張遼「私にも分からぬ。だが、華雄殿を破った関羽という猛将が居るのは……」

あかり「劉備さんたちの軍なんだね……あかり、頑張る!」

張遼「参るぞ! まずは劉備の軍を壊滅させる! 我に続けえ!」


赤座の兵、張遼を合わせ約一千。対する劉備軍は二千、数では劉備軍優勢である。
だが、それを覆すのは一騎当千と名高い赤座あかり。そして猛将、張文遠。

虎牢関を前にし劉関張、あかりに初めて相対す。


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:56:05.14 ID:F4fmrJ+60
あかり「いっくよー! アッカリーン!」

馬上であるにもかかわらずその方天戟を自在に操り、あかりは敵軍勢の中を駆け回る。
一度アッカリーンと振るえば十の兵が吹き飛び、赤兎が跳ねれば地が揺れる。
まさに人馬一体、天下無双の名に恥じぬ獅子奮迅の活躍である。

あかり「ごめんね、ちゃんと手加減はしてるから……アッカリーン!」

兵卒「ぐわあああああっ!!」

張遼「流石は赤座殿。我も続く! はあっ!」

そのあかりの活躍を見て、張遼は奮起する。
敵に囲まれた張遼は、偃月刀を振り回し、自らの武を知らしめその包囲を突破する。


22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:58:03.84 ID:GVBoTOsU0
あかり無双


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/16(水) 23:58:05.20 ID:F4fmrJ+60
劉備「ぬう……あれが赤座、噂に違わぬ猛将であるな」

関羽「兄者、おさがり下され。ここは拙者が!」

張飛「へっ、兄者! それは俺にやらせてもらうぜ! うおおおおお!」

張飛は蛇矛を力強く握りしめ、あかりへ猛然と突進していく。
その姿をあかりが確認した時、既に張飛は目の前にいた。

張飛「喰らいやがれ!」

張飛の一振りは大岩が落ちて来たかのような衝撃を生み、あかりはそれを弾き返す事ができなかった。

あかり「うう……いたぁい……。でも、あかり……負けないんだからぁ!」

あかりは体勢を立て直し、方天戟を張飛に向かって薙ぎ払う。
その素早い一撃はまるで風の様であり、張飛もやはり受け止めるのに必死であった。

張飛「ぬおお! こ、これが無双の力か……!」


24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:01:14.30 ID:I/kYMxe60
関羽「翼徳! 下がれ、ここは拙者に任せよ!」

張飛「す、すまねえ兄者。くそっ!」

張飛と入れ違いに現れたのは関雲長、後に軍神と崇められるほどの猛将である。

関羽「この関雲長、鬼神となり天下無双に相対す!」

あかり「あなたがかゆうさんを……あかり、許さないから!」

関羽は青龍偃月刀と呼ばれる独特な形をした太刀を握り、あかりへと狙いを定める。

関羽「関雲長……参る!」

振り下ろされた青龍偃月刀をあかりはかろうじて受け止める。
だが、その衝撃で腕は痺れ、あかりはバランスを崩してしまう。

あかり「わわっ! お、落ちちゃうよぉ!」


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:03:23.47 ID:I/kYMxe60
劉備「赤座殿! ご覚悟!」

その隙を突き、劉備が剣をあかり目掛けて突き立てようとする。
しかし、それを許さなかった者がいた。あかりの配下、張文遠である。

張遼「させぬ! 赤座殿、ご無事か!」

あかり「う、うん! ありがとう、張遼さん」

あかりと張遼、それに対するは三兄弟、力の差はほとんど無いと言っていいだろう。
馬上で睨みあう五人(ただしあかりちゃんは睨んでもそこまで怖くない)、
その沈黙を劉備が破った。

劉備「赤座殿、それ程の力を持ちながら何故董卓に力を貸す!」

あかり「えっ? えっと、あかりは董卓さんが手伝ってって言ったから……」


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:05:06.31 ID:I/kYMxe60
劉備「董卓は残虐非道の悪政を止めようとはしない。それでも董卓の下で戦うのか!」

あかり(ざんぎゃくひどう……? ううっ……あかり、
    まだ中学生になったばかりだから難しい言葉は分からないよぉ……)

関羽「多くの民も犠牲になっている。その行い、断じて許す訳にはいかぬ!」


あかり(たみ? たみって……えっと、人って意味でいいんだよね。あれ? ってことは……)

あかり「張遼さん、もしかして……董卓さんって悪い人?」

張遼「……私は何も言うことはできぬ。ご自分で判断されよ」


30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:08:20.42 ID:I/kYMxe60
あかり「劉備さん、一つ聞いてもいい?」

張飛「兄者、敵の話なんて聞かなくてもいい。俺がもう一度……」

劉備「いや、待つのだ翼徳。……良かろう、何を知りたい」

あかり「えっと……董卓さんが悪いことをしなければ、みんな幸せになるの?」

劉備「その通りだ。董卓の政治では民が幸せになることなど有り得ぬ」

あかり(それって、京子ちゃんや結衣ちゃんも幸せになれないってことだよね……)

あかり「……張遼さん。あかり、董卓さんのところに行ってくる!」

張遼「何……? 赤座殿、何を考えておられるのだ!?」

あかり「ごめんね……赤兎馬さん、走って!」

赤兎馬「ヒヒーン!」

張遼「赤座殿! いったい何を……まさか!」


31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:10:08.81 ID:I/kYMxe60
あかり「董卓さん!」

董卓「な、なんじゃ! 赤座よ、戦はどうした!」

あかり「董卓さん……民のみんなに迷惑をかけてるって本当?」

董卓「民ぃ? フン、民のことなど考えなくとも良い。わしの思いのままになればそれで良いのじゃ!」

あかり「ええっ!? ダメだよ、みんな仲良くしなくちゃ……」

董卓「赤座ぁ! 貴様、わしに反する気か!」

あかり「……あかり、いじめは許さない!」

董卓「なぁにぃ?」

あかり「変身! イジメイケナインジャー!」


32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:12:06.32 ID:I/kYMxe60
あかり「董卓さん! いっくよー!」

あかりは方天戟を両手で持ち、天高く飛翔した。
そしてその勢いで落下し、方天戟を叩き付ける。

あかり「アッカリーン!」

その一撃と共に洛陽全体が揺れ、董卓の周りの柱が崩れ始めた。

董卓「な、なんじゃあ!?」

あかり「董卓さん、もういじめちゃダメだよ!」

董卓「し、知るかぁ! 貴様などに――ぬ、ぬわあああ!!」

あかり「あ、あれ? 董卓さーん! たいへん、董卓さんが……」


33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:14:04.67 ID:I/kYMxe60
貂蝉「あかり様!」

あかり「貂蝉さん! ど、どうしよう……あかり、
    ちょっと懲らしめようと思っただけなのに……董卓さんが……」

貂蝉「私にお任せください。必ず董卓様をお救いして見せます」

あかり「本当……? 貂蝉さん、董卓さんを助けてあげて、お願い……」

貂蝉「ええ、あかり様は一刻も早く脱出を」

あかり「うん……貂蝉さんも気を付けてね」


貂蝉(さて、董卓様は……居た)

董卓「ぬぅ……うう……」

貂蝉(まだ息があったとは……お父様、私はここで使命を果たします)

董卓「そ、そこに居るのは貂蝉か……怪我をして動けぬ、今すぐ助けろ!」

貂蝉「董卓様、ご覚悟を――」

董卓「な、何をする貂蝉!? 貴様、わしを裏切――」


36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:16:18.82 ID:I/kYMxe60
あかり「赤兎馬さん、ここから逃げよう!」

赤兎馬「ヒヒーン!」

張遼「赤座殿! ご無事であったか!」

あかり「張遼さん、ごめんなさい……あかり、董卓さんに」

張遼「……赤座殿、私は赤座殿に忠誠を誓った身。この張文遠が成すべきことは赤座殿を守ること」

あかり「張遼さん……ありがとう、一緒に逃げよう!」

張遼「うむ。どうやらこの混乱に乗じて、敵軍が虎牢関を突破したとの事……」

あかり「ええっ!? ど、どうしよう……あかり、どうすればいいのかなぁ?」

張遼「……敵軍の中央を突破、これしか無かろう」

あかり「……分かったよ張遼さん、あかりも頑張る!」


37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:18:06.33 ID:I/kYMxe60
張遼「全軍、敵軍を突破する! ――我が武に続けえ!!」

その張遼の声をきっかけとし、「応!」と赤座軍は鬨の声を上げた。
対する袁紹を中心とした連合軍は寄せ集めにもかかわらず、猛将、智将の数々が集まっていた。

あかり「張遼さん、あの赤い旗は誰なの?」

張遼「あれは……孫子の末裔とされる孫家の旗。ならば――」

あかり「えっ!? ちょ、張遼さん!?」

張遼(孫堅を倒せば敵軍は崩壊し、活路が見出せる……! 迷う暇など、無い!)

単騎で駆ける張遼、その姿はまさに鬼。孫堅だけを狙い、張遼は突撃する。


40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:20:05.20 ID:I/kYMxe60
孫堅(華雄に負けはしたが、何とか虎牢関まで攻めることができたな……少しでも手柄を立てねば)

伝令「ほ、報告! 敵方の武将、単騎にもかかわらず我が軍に向かっているとの事!」

孫堅「単騎でだと? ずいぶんと無茶をするな。……この江東の虎も舐められたものだ」

―――――――

張遼「孫堅はどこだ! この張文遠! 何者にも屈せず、ただ虎を狩らんと参った!」

兵卒「ちょ、張遼だ! 張遼が来たぁ!」

兵卒「に、逃げろおおお!!」

遼来々、実際はこの二十数年後に合肥で起こる出来事である。


42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:25:30.66 ID:I/kYMxe60
あかり(張遼さんが頑張ってくれてる今の内に、少しでも逃げないと……)

??「待てい! そこの者、赤座あかりだな」

あかり「ええっ!? 見つかっちゃたよぉ……だ、誰なの?」

曹操「曹孟徳、董卓を討つべく挙兵を促した者だ。……ほう、噂に違わぬ猛将の様だな」

あかり(ううっ……張遼さんも頑張ってるから、あかりも頑張らないと)

夏候惇「下がれ、孟徳。ここは俺が相手をしよう」

夏侯淵「惇兄、水くせえなぁ。俺にもやらせてくれよ!」

夏候惇「……行くぞ、淵。この夏候元譲、無双の将を前にしても一歩も退かぬ!」


43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:28:07.80 ID:I/kYMxe60
孫堅「……状況は」

伝令「張遼の武を止める事はできず、我が軍は単騎相手にほぼ壊滅……」

孫堅「侮ったな……どうやら十分と判断し、逃げられた様だ。まったく、厄介な相手だ……」

孫策「親父! 大丈夫か!?」

孫堅「おお、策か。洛陽の様子はどうだった」

孫策「何があったかは分かんねえが、壊滅だ。董卓も無事かどうかは分かんねえな」

孫堅「そうか。こっちは散々だ……お前達を先行させておいて良かった」

孫策「張遼、だったか。そいつにやられたのか……クソッ!」

孫堅「もう良い、終わったことだ。……さて、洛陽に何があるか分からんが、向かうとするか」


45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:30:05.12 ID:I/kYMxe60
一方、あかりは

夏候惇「ほう……一人で俺達を相手にするとはな」

あかり「だ、だって……あかりは負けちゃダメだから。張遼さんも頑張ってるから……!」

夏侯淵「へっ、だがそろそろへばってきたんじゃねえか? ほらよっと!」

夏侯淵は弓の名手である。その逞しい腕が引いた弓は、驚くべき威力を持つ矢を放つ。
あかりはその弓を何とかかわすが、その隙に夏候惇が刀を振るってくるという連携を見せる。

あかり(うう……このままだとあかりも、周りのみんなも……)

曹操「夏候惇、夏侯淵、周りの兵と共に赤座を囲め」

曹操の言葉と共に、あかりは多勢に囲まれる。
天下無双の豪傑、といえども数で攻められてはそのうち倒れてしまうであろう。

あかり、絶体絶命の危機であった。だが、そこに現れたのは――


張遼「赤座殿、ただ今戻り申した」


46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:32:03.32 ID:I/kYMxe60
あかり「張遼さん! ごめんなさい……あかり、頑張ったんだけど……」

張遼「良いのだ、赤座殿。この張文遠、我が身に代えてもお守りいたす!」

曹操「お主が張遼か。だが、その傷で何が出来る?」

あかり「えっ……? ……っ! 張遼さん! 血が……」

張遼「……これしきのこと、まだ倒れる訳にはいかぬ!」

夏候惇「武人としては立派だな。だが……その傷で俺に勝てるか!」

夏候惇の刀が張遼目がけて繰り出される。
何とか張遼はそれを受け止めるが、出血はさらに激しくなっていく。


48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:34:06.16 ID:I/kYMxe60
張遼「ぐうっ……!」

あかり「張遼さん……無理しちゃダメだよぉ……あかり、曹操さんにごめんなさいって言ってくるから……」

張遼「しかし、それでは赤座殿が……!」

あかり「……大丈夫、あかりは十分守ってもらったから。だから、今度はあかりがみんなを守る番だよ」

張遼「赤座殿……」


曹操「さあ、どうする。降伏するか、それとも……」

あかり「……曹操さん、あかりがみんなの」

と、あかりが言い終える前に張遼は立ち上がる。

張遼「……申し訳ない、赤座殿。だが、私は――武人である!」

どれだけ血が流れようと、最後まで武人である事を張遼は望んだ。
張遼は偃月刀を構え、全ての力を次の攻撃に込めようと集中する。そして――

「邪魔だああああああああああああああああああ!!」


49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:36:02.51 ID:I/kYMxe60
張遼は偃月刀を振り回し、周りの兵を薙ぎ払っていく。
乱れながらも敵を攻撃し続ける姿は、まるで舞っているかのようであった。

曹操「何!? まだこれ程の力を……! ええい、張遼を止めよ!」

あかり「そうはさせないよ! ……あかりも、負けないんだからぁ!」

あかりは再び天高く舞い上がり、方天戟をその勢いのまま地面に叩き付ける。
先程洛陽を揺るがしたものと同じであるが、あかりの渾身の一撃はその威力を上回る!

あかり「アッカリーン!!」

曹操「ぬ、ぬおおおおおお!!」


50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:38:04.63 ID:I/kYMxe60
張遼「……っ、ここは……」

あかり「あっ、張遼さん! よかったぁ……あかり、すごく心配してたんだよ」

張遼「曹操軍は……いったい……」

あかり「あの後、何とか逃げて来たんだよ。赤兎馬さんとみんなのおかげだね」

張遼「そうであったか……申し訳ない、私は……まだまだであった」


張飛「へっ、敵に囲まれたのを突破してもまだまだか。言うじゃねえか」

張遼「……張翼徳? ここは……」

劉備「ここは我が軍の陣だ。ゆっくりと休むが良い、張遼殿」

張遼「赤座殿……これは」

あかり「えっとね、困ってたあかりたちを劉備さんが助けてくれたんだよ」

張遼「そうであったか……礼を言う、劉備殿」

関羽「張遼殿の様な武人を失うのは、赤座殿にとっても痛手であろう。今は休むが良い」

張遼「……そうさせてもらおう」


51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:40:04.97 ID:I/kYMxe60
劉備「どうやら、董卓も亡き者となった様だ。……これで善政となれば良いが」

あかり「ええっ!? 董卓さん、死んじゃったの……? 貂蝉さん……大丈夫だって言ったのに……」

劉備「赤座殿……」

あかり「あかり、董卓さんに……ごめんなさいしないと……」

劉備「……大徳、とは赤座殿のことを言うのであろうな」

あかり「えっ? 劉備さん、だいとくって?」

劉備「徳のある者、と言えばいいだろうか」

あかり「とく? ……あかり、やっぱり分かんないや」

劉備「分からずとも良い、あなたの様な者が平和へと民を導くのであろう」

あかり「……みんなが楽しく過ごせたら、あかりも嬉しいなって思うよ」

劉備「それで良いのだ。さあ、共に仁の世を築こうではないか」

あかり「うん、あかりにできることがあるなら……頑張る!」


54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:42:30.99 ID:I/kYMxe60
娯楽部部室

あかり「――こうして、劉備さんとあかりは二人で三国統一に向かって頑張ったとさ。めでたしめでたしー」

京子「…………」

結衣「…………」

ちなつ「…………」

あかり「ちょ、ちょっと! どうしてみんな黙っちゃうの!?」

京子「いや、ついていけないというか」

結衣「うん、私もさっぱりだった」

ちなつ「……頑張ったんだなー、ってのは伝わってきたけど」

あかり「そんなぁ……あかりもやっとみんなに、自分で作ったお話ができてうれしかったのに……」


55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:44:27.68 ID:I/kYMxe60
綾乃「と、としのーきょうこー!」

京子「あれ? 綾乃、どうしたの?」

綾乃「あ、あなた達でしょう! あの馬を連れてきたのは!」

三人「……馬?」

綾乃「真っ赤な馬なんて聞いた事無いわ……学校に動物を連れて来るなんて、罰金バッキンガムよ!」

あかり「あっ、もしかして、それ……い、急がないと!」

結衣「えっ? あ、あかり? どこに行くんだ?」


56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:45:46.98 ID:I/kYMxe60
あかり「あっ、やっぱり赤兎馬さんだ! どうしたの?」

赤兎馬「ヒヒーン!」

あかり「ええっ!? 曹操さんの大船団が劉備さんたちを!?」

赤兎馬「ヒヒーン!」

あかり「大変……急がないと」

京子「あ、あかり! な、何だその馬は!?」

あかり「京子ちゃん、ごめんね。あかり、助けに行ってくる!」

結衣「あ、あかり!? おーい! あかりー!」


57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:47:28.43 ID:tomKIkB90
一体なにが始まるんです


59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:47:53.26 ID:I/kYMxe60
あかり「赤兎馬さん、いくよっ!」

赤兎馬「ヒヒーン!」

あかり「せーの……」



            \アッカリーン/


その声と共に、あかりと赤兎馬は姿を消した。
もしかしたら、世界のどこかで民のみんなを守るために、あかりは戦っているのかもしれない。

そう、あかりは三國無双であると同時に、イジメイケナインジャーでもあるから戦い続けるのだ。
でも次の日はちゃんと学校に行ったよ、あかりちゃんはやっぱり偉いね。


            \オッワリーン/


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:49:49.56 ID:1n4lD0qSO
あかりは三國無双だったのか…


61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:50:13.75 ID:tomKIkB90
あかりちゃんは天使
よくわかんなかったけど乙


62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 00:51:07.08 ID:jV0KfBhc0
無双VSの配信キャラにあかりくるで!


きゃらスリーブコレクション ゆるゆり 赤座あかり (No.67)
きゃらスリーブコレクション ゆるゆり 赤座あかり (No.67)

真・三國無双 VS
真・三國無双 VS




このエントリーをはてなブックマークに追加

 「クロスオーバー」カテゴリの記事


Powered By 画RSS

コメントする



全ランキングを表示

Template Designed by DW99

アクセスランキング ブログパーツ ブログパーツ