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あずさ「好きです...なんて言えたらねぇ....」

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 07:59:46.85 ID:7BLIUBO4i
小鳥「ピヨピヨ?興味深い独り言ですな~」


どうやら彼女に聞かれてしまったようだ
手を止め、楽しそうにこちらに近づいてくる


あずさ「ふふっ...聞こえちゃいましたか?」

小鳥「バッチリ聞いちゃいましたよ~」

あずさ「あらあら」


私は困ったような笑みを浮かべる
いや実際困っているのだが




2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:01:33.82 ID:7BLIUBO4i
小鳥「ここはひとつ、恋愛のエキスパート、小鳥姉さんに相談してみなさい!!」


彼女は胸を張って声高らかにそう宣言して見せた
でも、自分の恋愛が疎かになってますよ。エキスパートさん?


あずさ「でも小鳥さん?」

小鳥「はい?」

あずさ「うしろ、見てみてください」

小鳥「何です...か...?!」


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:03:10.17 ID:7BLIUBO4i
自信満々の彼女が振り返った先には、憤怒の形相をした律子さんが仁王立ちしていた


律子「もうっ!!サボるなら自分だけにして下さい!!」

小鳥「ピィ!?」

律子「何ですあずささんまで巻き込むんですか!?」


律子さんが大声でまくし立てる
まさに青菜に塩、といった有様の彼女は言われるがままになっている

しかしこのままでは可哀想なので、フォローを入れておくとしよう


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:04:35.04 ID:7BLIUBO4i
あずさ「実はわたし、悩み事があって」

あずさ「だから、小鳥さんに相談しようと思ったのだけど...」

律子「あら、そうなんですか?」

あずさ「ふふっ、ごめんなさいね?」

小鳥「そ...そうそう!!そうなんです!」

小鳥「私はまだお仕事残ってるけど仕方なく...」

律子「何が仕方なくですか!ノリノリだっじゃないですか!」

小鳥「ピィ!!」


逆効果だったようで、彼女は烈火のように小鳥さんを叱りつけている


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:06:37.81 ID:7BLIUBO4i
怒る律子さんに怒られる小鳥さん
コントのような光景だと思っていた所で、事務所のドアが開いた


P「お疲れ様で...す....はぁ~...」


入ってすぐ事情を察したのか、彼が大きなため息をついた
小鳥さんと律子さんに軽い緊張が走るのを感じる


あずさ「お疲れ様です。プロデューサーさん?」


彼女らが出遅れた隙に、先手を打っておこう


7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:08:32.55 ID:7BLIUBO4i
P「アイドル達もかなり人気が出て来たんで、一日中営業で走り回りましたよ」


困ったような、それでも嬉しそうな笑みを浮かべる
彼にとってアイドル達は娘のようなもので、その為ならどんな重労働も苦ではないのだろう


あずさ「でも無理はしないで下さいね?」

P「わかってますよ。俺が倒れたら仕事が大変でしょうから」


思った通り、何もわかっていない

あなたにもしもの事があれば
私も、みんなも悲しむんですよ?


8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:10:58.26 ID:7BLIUBO4i
小鳥「違いますよっ!!」

律子「そうですよ!もしプロデューサーさんに何かあったら、みんな悲しむんですから!!」


少しの間だが、彼女達の存在を忘れてしまっていた
せめて心の中で謝ろう。ごめんなさいね?

しかし言おうとしていた台詞を横取りされるとは...
彼女達にも火がついてきたようだ


P「小鳥さん、律子」

P「だったらあまり疲れさせないで下さい」


一撃必殺とはこの事だろう
項垂れる2人を尻目に、彼は残った仕事に取り掛かる


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:13:08.05 ID:7BLIUBO4i
あずさ「もし良ければ、お手伝いしましょうか?」

P「いつもなら『大丈夫です』って言う所ですが、すいません。お願いします」

あずさ「はい。早めに終わらせちゃいましょう。」

P「律子、すまんが小鳥さんの仕事を手伝ってやってくれ。ある程度片付けたら上がっていいぞ」

キーボードを打つ、カタカタという音だけが事務所に響く
小鳥さんと律子さんは、テキパキと仕事を終え、肩を落としながら帰って行った
お2人とも、お疲れ様です


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:15:23.07 ID:7BLIUBO4i
恋愛のエキスパートさんからのアドバイス、結局聞けなかったな。残念です
そう思っているうちに、残ったお仕事も全部片付いたみたい


P「くぅ~終わったぁ!」

あずさ「改めて、お疲れ様です」

P「ありがとうございました。あずささんのお陰で大助かりです」


そういって貰えるなら、いつだってお手伝いしますよ
いや、それは社会人として駄目なのかな?


P「夜も遅いですし、家まで送りますよ」


今日一番のサプライズ
私、耳まで真っ赤になってないかな?
心拍数が上がるのを感じる


11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:17:38.53 ID:7BLIUBO4i
あずさ「ふふっ、じゃあお願いしようかしら?」


いつも通りに、うまく言えたろうか
内心穏やかではない


P「任せて下さい!では、行きますか」


プロデューサーさん?
なんで私の手を握ってるんですか?

わたし、意識しちゃいますよ?

手、汗ばんでないかな


心臓の音が大きくなる


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:20:31.58 ID:7BLIUBO4i
彼にエスコートされて車の助手席に座る
もう少し手を繋いでいたかったな


P「さ、少し急ぎますか」

P「夜更かしは美容の敵ですからね」


当然、彼は私を私の家まで送るつもりである
それもそうだろう
彼は誰に対してもそうなのだから

手を繋いだのだって...
胸がチクリと痛む


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:22:22.28 ID:7BLIUBO4i
ちょっとだけ
今日だけズルをしよう


P「さ、もうちょっとで着きますよ...って、あずささん?」

P「寝ちゃってる...」


寝たふり、ですよ
ごめんなさい。もうちょっとだけ、あなたとこうしていたいの


P「疲れてるのに、俺の仕事も手伝ってくれたからな」

P「あなたに何かあっても、俺も、みんなも悲しむんですからね」


そう言って、彼は私の頭を撫でてくれる
暖かくて、優しい掌の感触
なんだか安心しちゃって、本当に眠くなってきちゃったな


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:24:45.15 ID:7BLIUBO4i
いい匂いのするベッドの上で目を覚ます
本当に眠っちゃってたみたい

私の部屋じゃない
だとするなら、ここは彼の部屋なのかな
なるほどベッドがいい匂いだっのも頷ける


P「...スー...スー...」


彼がソファに腰掛けて寝ている
私がベッドを使ってしまっているのだ
毛布も一枚しか無いのか、彼は上着を羽織っているだけで寒そうにしている

運んでくれたんですか?私、重かったでしょう?


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:26:42.25 ID:7BLIUBO4i
かけられていた毛布を持って、彼の横に腰掛け、ふたりを包み込むようにして毛布をかぶせる


あずさ「今だけは、いいですよね?」


彼の右腕に抱きつき、肩に頭を乗せる
顔は真っ赤になってるだろう
心拍数もありえないくらい上昇している

せめてこの鼓動の速さだけでも伝えたいから、彼の腕を胸に強く押し当てる

あなたといると、私はこんなにもドキドキするんですよ?


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:29:00.75 ID:7BLIUBO4i
あずさ「好きです...」

あずさ「あなたの事が好きなんです」

あずさ「プロデューサーさん...」


寝ているものね
いいわよね?今だけ自分の気持ちに正直になっても
彼が起きる時には、いつもの私に戻るから


あずさ「今だけ、私に夢を見させて下さい」

あずさ「きゃっ!?」


小さい悲鳴をあげる
びっくりしましたよ?急に抱きしめられたんですから


20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:34:30.94 ID:7BLIUBO4i
あずさ「お、起きてたんですか?」

P「あずささんが毛布を掛けてくれた時には起きてました」


そう言って彼は笑ってみせる
全部聞かれていたみたい
寝たふりの仕返し、されちゃったかな


P「あずささん、好きです」

P「ずっと貴女だけが、好きでした」


女を泣かせるのが上手な人。
うれし涙だから、許してあげます


22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:36:52.45 ID:7BLIUBO4i
彼の手が私の頬に添えられる
目を閉じて、彼の名前を囁く

唇に柔らかい感触が広がっていく


あずさ「...んっ...」

P「......あずささん...」


何度も何度もキスをし、愛を確かめ合った。
朝日が登り、夕日が落ちるまでずっと...


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:39:30.13 ID:7BLIUBO4i


小鳥「あずささーん?昨日のオフは一体ナニをしてたんですかねぇ?」


小鳥さんが楽しげに聞いてくる
一日中愛し合ってました。なんて言える訳がありませんよね?


あずさ「ヒミツです♪」

P「おーい、あずさ...さん!!」

あずさ「ふふっ、じゃあ『彼』が呼んでるから」

小鳥「ピヨー!!ナニを!ナニをしたんですねー!!」

律子「あぁもう、うるさいです!仕事して下さい!」


小鳥さん、また怒られちゃいましたね


24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:46:19.30 ID:7BLIUBO4i
律子「あ、あずささん」

あずさ「?」

律子「おめでとうございます!」

あずさ「ふふっ、ありがとう」

律子「ぼさっとしてると、取っちゃいますからね!」


律子さんにはバレてるみたい
感の鋭い人です
負けませんよ?ふふっ

さ、『彼』の所へ行かなきゃね




と、言う訳でEND
昨日寝落ちして悔しかったので一応完結まで持って行きました

あずささんは理想の女性!


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 08:53:51.22 ID:3EFZ3WG+O
乙、シンプルで読みやすかったよ


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/20(日) 09:58:38.44 ID:j+HuGxNk0
乙だぜぇ


THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 2  -SECOND SEASON- 03 三浦あずさ
THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 2 -SECOND SEASON- 03 三浦あずさ




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