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久「まこー」まこ「なんじゃ、部長」
- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 19:47:09.27 ID:h4NoJAoLO
- 久「暇ねー」
まこ「いつものことじゃ」
久「そうね」
まこ「そうじゃそうじゃ」
久「」
まこ「」
久「まこー」
まこ「なんじゃ、部長」
久「どうしてまこは私を部長って呼んでるの?」
- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 19:48:36.80 ID:h4NoJAoLO
- まこ「なんじゃ急に?」
久「いいから。どうして部長って呼んでるの?」
まこ「部長を部長と呼ぶのは普通かと思うがの?」
久「そうかしら?」
まこ「そりゃあ部長はみんなから生徒会長って呼ばれとるからのー。わしもそう呼んだ方がええかの?」
久「私は生徒会長じゃなくて学生議会長よ」
まこ「誰もそう呼んどらんじゃろ」
久「そりゃそうだけど。っていや、そうじゃなくってさー」
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 19:51:58.07 ID:h4NoJAoLO
- まこ「ん?」
久「名前で呼んでよ」
まこ「はぁ~っ?なんじゃ急に」
久「別にいいじゃない」
まこ「いや、それは・・・」
久「何よ、もしかしていやなのかしら?」
まこ「いやって訳じゃないけど・・・」
久「けど?」
まこ「・・・は、恥ずい」
久「でも私は嬉しいわ」
- 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 19:55:23.33 ID:h4NoJAoLO
- まこ「うぅっ・・・」
久「それでも駄目かしら?」
まこ「それは部長命令なんかの?」
久「いいえ、これは竹井久個人のお願いよ」
まこ「そ、そうか」
久「駄目かしら?」
まこ「そんな言い方はずるいのぉ」
久「どうして?」
まこ「部長のお願いなら断れんけんのぉ」
久「部長?」
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 19:58:56.74 ID:h4NoJAoLO
- まこ「・・・」
久「・・・」
まこ「た-」
久「どうせなら下の名前がいいわね」
まこ「え?」
久「いいでしょ?」
まこ「・・・わーった、わーった。上だろうと下だろうとおんなじじゃわい」
久「ウフフ、ありがと」
まこ「・・・」
久「それじゃあどうぞ」
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:02:59.36 ID:h4NoJAoLO
- まこ「・・・」
久「・・・」
まこ「・・・」
久「まこ」
まこ「ひ、久・・・さん」
久「さんはいらないわ」
まこ「・・・久」
久「なーに?」
まこ「何でもないわい」
久「ウフフ。そうだ、私のお願いを聞いてくれたんだからまこも私に何かお願いしていいわよ」
まこ「お願い?」
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:06:00.66 ID:h4NoJAoLO
- 久「そっ、何かあるでしょ。毎日二人だけで部室にいるんだから不満なり要望なりさ」
まこ「お願い・・・」
久「まぁ、何でもとは言わないけどね。私にできる簡単なことね」
まこ「うむ、そうじゃのー」
久「あーっ、その顔は何か浮かんだ顔ね。それを言ってみなさい」
まこ「えっ、じゃけど・・・」
久「いいから、ほらっ」
まこ「じゃあのー」
久「うん、うん」
まこ「こんどの県予選、出てくれんかの?」
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:09:40.83 ID:kqAhIWVFi
- 一年入る前の話か
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:10:12.41 ID:h4NoJAoLO
- 久「えっ?」
まこ「どうかの?」
久「どうしてそんなこと」
まこ「わしに言わせればむしろ出んことの方が不思議じゃわい。もし儂に気をつこう取るんなら」
久「そんなんじゃないわ」
まこ「そうか?」
久「ええ、そうよ」
まこ「ほんなら何か出たくないワケでもあるんか?」
久「もちろん大会には出たいわ。ただ」
まこ「ただ?」
久「私はみんなで大会に出るのが夢なのよ」
まこ「みんな?」
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:14:27.08 ID:h4NoJAoLO
- 久「そう、みんな。私がいて、まこがいて。そして来年になったらきっと・・・」
まこ「もしかして、いつもの分の悪い賭けってやつか?」
久「そう。私が大会に出ずに待ってればきっと部員が集まるはずだってね」
まこ「1年待って入ったのは儂一人じゃぞ」
久「そんなの私にしては運がいい方よ。今年は新入部員0を覚悟してたのよ」
まこ「それで来年に4人来てくれたらいいってか」
久「そう、私は例え一人でも平気だもの。でも・・・」
まこ「でも?」
久「まこ、あなたが来てくれて本当に嬉しかったわ」
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:18:51.56 ID:h4NoJAoLO
- まこ「あ、あはは、そげなこっぱずかしいこと面と向かって言われると照れるのー」
久「うふふ、でもこれが私の本心よ」
まこ「部長・・・」
久「ひ・さ」
まこ「しかし、久にそんな理由があるんなら無理強いはできんのぉ」
久「うん、ごめんね」
まこ「・・・」
久「それで?」
まこ「ん?」
久「他に何かお願いはないの?」
まこ「あぁ、そうじゃったの」
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:22:46.25 ID:h4NoJAoLO
- 久「で、どうなの?」
まこ「そうじゃのう・・・」
久「・・・」
まこ「・・・」
久「何かないの?」
まこ「そうは言うてもなぁ・・・ぶ、久に不満なんぞないし、やって欲しいことも特にないしのぉ」
久「そう・・・」
まこ「何でそこで暗い顔するんよ。儂にお願いがないからって久の呼び方も変えたりせんよ」
久「うふふっ、そこは元々撤回するつもりはないわよ」
まこ「アハハッ、そうかい。じゃったら久のお願いだけ叶って万々歳じゃろ」
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:27:16.87 ID:h4NoJAoLO
- 久「そうなんだけどね・・・。でもそんなの寂しいじゃない」
まこ「寂しい?」
久「まこが私にして欲しいことが何もないなんて私は寂しいわ」
まこ「そうなんか?」
久「そうよ。まこにはいつも私のワガママにばかり付き合わせちゃってるんだもの。私だってまこのワガママを聞いてみたいわ」
まこ「それこそワガママなお願いじゃ」
久「アハハッ、それもそうね」
まこ「・・・」
久「どうかした?」
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:31:50.71 ID:h4NoJAoLO
- まこ「・・・その、本当に何でも聞いてくれるんか?」
久「えぇ、もちろんよ。まぁさっきのを断っておいてなんだけどね」
まこ「その・・・じゃあのー」
久「うんうん、なーに?」
まこ「・・・一緒に遊びに行ってくれんかの?」
久「遊び?」
まこ「そう。いつも学校か麻雀部でしか一緒におらんじゃろ。たまには外で遊びたいなぁ・・・なんて」
久「遊びねぇ」
まこ「駄目かいの?」
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:36:50.27 ID:h4NoJAoLO
- 久「遊びたいってことは他の子も誘っていいの?」
まこ「えぇっ?」
久「一緒に遊びたいんでしょ?だったら大人数の方が楽しいじゃない」
まこ「いや、それは」
久「それじゃイヤ?」
まこ「そ、そうじゃの」
久「つまりまこは二人っきりで私と一緒に遊びに行きたいわけだ?」
まこ「お、おうそうじゃ」
久「それはつまり何て言うのかしら?」
まこ「え?」
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:41:53.94 ID:h4NoJAoLO
- 久「ちゃんとお願いしてくれたら聞いてあげるわ」
まこ「部長ー」
久「ひ・さ」
まこ「久ぁ、わかっとるんじゃからいちいち言い直さんでもええやないの」
久「ダーメ。ちゃんと言ってくれなきゃ聞いてあげないわ」
まこ「うぅー」
久「ほらほら」
まこ「・・・じゃ、じゃあの」
久「はい、何でしょうかまこちゃん?」
まこ「ま、まこちゃ?からかうんならもう言わん」
久「うふふ、冗談、冗談よ」
まこ「次また言ったら」
久「もう言わないったら」
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:46:17.31 ID:h4NoJAoLO
- まこ「・・・それじゃあ」
久「うん、なーに?まこ」
まこ「儂と、デ、デ、デ、デートしてくれんかの?」
久「えぇ、いいわよ」
まこ「・・・随分とあっさりした返事じゃの」
久「もう十分からかって楽しんだもの。それに私、嬉しいのよ」
まこ「嬉しい?」
久「私もまことデートしてみたいって思ってたんだもの」
まこ「ほんまか?」
久「本当、本当」
まこ「そっか、エヘヘ」
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:50:26.10 ID:h4NoJAoLO
- 久「それじゃあいつにしよっか?」
まこ「今度の日曜はどうかの?」
久「えぇ、じゃあそれで決定ね」
まこ「おう」
久「・・・」
まこ「・・・」
久「・・・」
まこ「・・・」
久「何で黙ってるの?」
まこ「いやぁ、なんとなく」
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:55:46.37 ID:h4NoJAoLO
- 久「日曜まで長いわね」
まこ「そうじゃのう」
久「それじゃあそれまで親睦を深めましょうか」
まこ「はぁ?何じゃそりゃ」
久「だって、私達もうデートするような仲なのよ」
まこ「まだしとらんがの」
久「デートの約束をするような仲なのよ」
まこ「わざわざ言い直さんでもええじゃろうに」
久「そうだというのにまだ他人行儀な所が抜けきっていないわ」
まこ「久は思いっきり傍若無人に振る舞ってるように見えるがの」
久「と・に・か・く、日曜のデートまでにもっと仲良くなりましょう」
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 20:59:26.54 ID:h4NoJAoLO
- まこ「仲良くったって学校や部室で何するんよ?」
久「そりゃあ麻雀したりお話ししたり」
まこ「それじゃあいつもと変わらんじゃろ」
久「じゃあ思いきって外に遊びに」
まこ「日曜が来る前にデートするんか?」
久「・・・ア、アハハ、それもそうね」
まこ「久、もしかして」ニヤニヤ
久「な、何よ?」
まこ「舞い上がっとるんか?」
久「ええっ?ち、違うわよ」
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 21:04:03.41 ID:h4NoJAoLO
- まこ「クックック、そうかそうか、そんなに儂とのデートが楽しみなんか。そりゃ嬉しいのう」
久「だから違うったら」
まこ「顔が赤くなっとるぞ」
久「う、うるさいわね。赤くなんかなってないわよ」
まこ「クックック、久は可愛いのぉ」
久「な、なによー。私をからかって楽しいの?」
まこ「おうおう、楽しいのう。さっきのまこちゃんの仕返しじゃあ」
久「ふんっだ!!!もうまこなんて知らない」
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 21:08:09.06 ID:h4NoJAoLO
- まこ「おっ、怒ったんか?」
久「・・・」
まこ「あれ、ほんまに怒っとるんか?」
久「・・・」
まこ「冗談じゃきそない怒らんでも」
久「・・・」
まこ「な?機嫌直してよ」
久「・・・」
まこ「なぁ、久ってば」
久「・・・」
まこ「・・・」
久「・・・」
まこ「・・・スマン、儂が悪かった。この通りやから許してくんさい」
久「・・・」
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 21:12:40.45 ID:h4NoJAoLO
- まこ「ほんまに、後生やから許してくんさい」
久「プッ」
まこ「えっ?」
久「プッ、クククッ、アハハハハハハハッ、後生やから、後生やからって何それ、アハハッ、駄目、笑いが止まんない、プッ、クククッ」
まこ「なんじゃあ、人が真面目に謝っとるいうのに」
久「アハハハハッ、だって後生やからよ、後生やから。そんな謝り方聞いたの生まれてこの方初めてよ」
まこ「なんもおかしいことないわい。そんなん儂は子どもの頃から使うとるわ」
久「プッハハハハッ、子どもの頃から?嘘でしょ?幼稚園の先生に怒られたら後生やから、後生やからって謝ってたの?」
- 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 21:17:01.85 ID:h4NoJAoLO
- まこ「そうじゃ。必死に謝る時はそう言うとったわい」
久「アハハハハハッ、後生やから、後生やからー。プッ、クククッ」
まこ「・・・」
久「アハッ、アハハハハハッ・・・フーッ、ハァッ、ハァッ、ハーッ・・・」
まこ「・・・」
久「・・・あれ?もしかして怒った?」
まこ「・・・」
久「そんなに怒らないでよまこ」
まこ「・・・」
久「ほらー、ごめんったらー。まこー・・・あっー」
まこ「・・・」
久「コホン・・・後生だから許して下さいまこ様」
まこ「・・・」
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 21:22:00.98 ID:h4NoJAoLO
- 久「あれ?あっ、そうか。・・・後生やから許してくんさいまこ様」
まこ「ブッ」
久「あっ、笑った」
まこ「アハハハハハッ、なんちゅう下手な広島弁じゃ」
久「えーっ、私はまこの真似をしただけよ」
まこ「全然似とらんわい」
久「そうかしら?」
まこ「そうじゃそうじゃ」
久「ウフフ、まぁ何にせよまこの機嫌が直って良かったわ」
まこ「まぁそれほど怒っとった訳じゃないからのぉ」
久「あら、そうなの?」
まこ「儂だけ謝っとったら不公平じゃから久の謝るとこを見たかっただけじゃ」
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 21:25:13.59 ID:h4NoJAoLO
- 久「ウフフ、まこは意地悪ね」
まこ「あんたが言えんじゃろ」
久「そんなことないわよ。私はいつでも素直に生きてるわ」
まこ「自分に素直に、の間違いじゃろ」
久「あら、まこはそれがイヤなのかしら」
まこ「いんや。あんたは自分に素直に生きとるのが一番じゃ」
久「でしょ」ニコッ
まこ「アハハ・・・眩しい笑顔で肯定しよる」
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 21:29:16.19 ID:h4NoJAoLO
- 久「ウフフ、後生やからーか。子どもの頃のまこは可愛かったんでしょうね」
まこ「また蒸し返すんか。今度はほんまにー」
久「そうじゃなくって、まこの子どもの頃の写真が見たいなーって思ってさ」
まこ「あー、そうゆうことかい。まっ、今を見ればわかる通りそりゃあ可愛い子じゃったで」
久「あら、言うわね。それじゃあ早速見せてもらおうかしら」
まこ「えっ?」
久「だ・か・ら、まこのお家に遊びに行きたいって言ってるの」
まこ「今からか?」
久「そっ、別にいいでしょ?」
- 50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 21:33:36.33 ID:h4NoJAoLO
- まこ「いやー、それはー」
久「駄目なの?」
まこ「ほら、もう時間もー」
久「家には電話を入れるから大丈夫よ。もしかしてまこの家には迷惑かしら」
まこ「そんなことはないんじゃが・・・あっ、そうだ、うちの部屋がー」
久「散らかってても気にしないわよ」
まこ「いや、それは儂が気にするんじゃが」
久「私は気にしないわよ」
まこ「いや、だからー」
久「私は気にしないわよ」
- 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 21:37:09.91 ID:h4NoJAoLO
- まこ「・・・」
久「まこはもしかして私に家に来られるのが迷惑なのかしら?」
まこ「えっ?」
久「それならそうと言っていいのよ。私もまこがイヤなら無理強いなんてしないから」
まこ「・・・フフッ」
ギュウゥッ
久「ほえっ?」
まこ「何て顔しとるんよ。儂はあんたのこと迷惑だなんて思ったりせんよ」
久「でも・・・」
まこ「さっきのは・・・ただ子どもの頃の写真を見せるのが恥ずかしかっただけじゃ」
久「・・・本当?」
まこ「ほんまじゃ」
- 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 21:41:29.68 ID:h4NoJAoLO
- 久「本当に?」
まこ「うん、ほんまほんま」
久「・・・そっか、なら良かったわ。それじゃあ早速ー」
まこ「ジャンケンで決めよか」
久「えっ?」
まこ「儂の家か久の家かジャンケンで決めるんよ。儂だってあんたの子どもの頃の写真をみたいからのー」
久「・・・ウフフ、いいわよ。でも私に勝てると思ってるのかしら?」
まこ「フッ、麻雀ならいざ知らず。ジャンケンなら五分五分じゃわい」
久「甘いわねまこ。それじゃあ私がジャンケンの奥の深さを教えてあげるわ」
まこ「ほほぉ、言うのぉ。・・・それじゃあ行くで。ジャンケンー」
まこ「ポンッ」
久「ポンッ」
- 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 21:45:28.27 ID:h4NoJAoLO
- ――――――
――――
――
久「おっかしいわねぇ。さっきのは私が勝つ流れだと思ったんだけど」
まこ「まだそんなこと言うとるんか」
久「あんなバカみたいなセリフまで言ったのに」
まこ「なんじゃもしかして奥の深さだなんだってのはハッタリじゃったんかい」
久「そりゃそうよ。ジャンケンなんて運任せのゲームでしょ」
まこ「あんたはまったく・・・」
久「ほらっ、着いたわ。ここが私のアパートよ」
まこ「へぇ。どこの部屋なんじゃ」
久「そこの二階の右側よ」
- 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 21:49:29.97 ID:h4NoJAoLO
- まこ「・・・電気がついとらんのー?」
久「あぁ、お父さん仕事で遅いから」
まこ「そ、そうなんか・・・」
久「何て顔してるのよ。これがいつものことなんだから気にすることなんかじゃないわ」
まこ「そっか」
久「ほら、入るわよ」
ガチャッ キイィッ
久「ただいまー」
まこ「お、お邪魔します」
久「さっ、入って入って」
まこ「」キョロキョロ
久「私の部屋はそこだから。適当に座ってて」
まこ「お、おぉ」
キイィッ
- 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 21:53:42.03 ID:h4NoJAoLO
- まこ「・・・以外に片付いとるのー」
まこ「・・・」
まこ「・・・」キョロキョロ
久「なーに見てるのよ」
まこ「あ、スマン」
久「だから、そんなの謝ることじゃないでしょ」
まこ「そうじゃな。しかし以外に片付いとるのー」
久「以外とは失礼ね。ほら、麦茶でいい?」
まこ「おぉ、ありがとう」
久「どういたしまして。それじゃあ早速アルバム出すわね」
まこ「おう」
- 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 21:57:35.00 ID:h4NoJAoLO
- 久「多分ここの押し入れだったと思うんだけど」ガタガタッ
まこ「汚れるから制服着替えた方がええんやないの?」
久「うーん・・・それもそうね」
スルスルッ
まこ「ってここで脱ぐんかい」
久「どうせ汗かくんだし上脱ぐだけでいいでしょ」
まこ「いや、それは」
久「あら?もしかしてまこは私の下着姿が気になるのかしら」
まこ「ア、ア、ア、アホぬかせ」
久「ウフフ、そんなに気にしないけどあんまりジロジロ見ないでよ」
まこ「み、見んわい、そんなもん」
- 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:01:31.34 ID:YP7YGtjV0
- ところどころ関西弁が混じってるな
- 64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:07:33.55 ID:h4NoJAoLO
- >>60
関西弁は何となく思い付くんだけど正直広島弁ってよくわかんない - 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:02:45.79 ID:h4NoJAoLO
- 久「はいはい」ガサゴソ
まこ「・・・」チラチラ
久「ええっとー」ガサゴソ
まこ「・・・」チラチラ
久「あっれー?ここら辺だったと思うんだけどなー」ガサゴソ
まこ「・・・」チラチラ
久「」くるり
まこ「ひっ」
久「・・・」ニヤニヤ
まこ「たまたま視線がいっただけでジロジロ見とったわけじゃー」
久「別に私は何も言ってないわよ」ニヤニヤ
まこ「いや、あの、その」
久「ウフフ、ほらアルバム。それじゃあ私着替えて来るから」
まこ「お、おぉ」
久「」スタスタスタスタ - 62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:06:39.76 ID:h4NoJAoLO
- まこ「・・・」
まこ「・・・アルバムでも見とくかの」ペラッ
まこ「」
まこ「」ペラッ
まこ「」
まこ「」ペラッ
まこ「」
久「どう?」
まこ「おわぁーっ!!?」
久「アハハハッ、なーに驚いてるのよ」
まこ「何じゃないじゃろ。まったく音も無く近付かれたら誰だって驚くわい」
久「ごめん、ごめん。私足音消すの癖になってるのよねー」
- 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:10:31.93 ID:h4NoJAoLO
- まこ「・・・それは突っ込んだ方がええんかの?」
久「え、どうして?」
まこ「あ、いや・・・知らんかったらええんじゃ」
久「ウフフ、オタク乙」
まこ「ってあんたが突っ込むんかい」
久「知らなくてあんなセリフが出るほど痛い子じゃないわよ私」
まこ「まぁ確かに久がそんな痛い子やったら距離置いてたかもしれんがの」
久「ウフフ、それじゃあこの私は距離を縮めたくなるような子なのかしら?」
まこ「な、なんじゃ急に」
- 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:14:04.06 ID:h4NoJAoLO
- 久「だって私の写真に見蕩れてたみたいだから」
まこ「み、見蕩れてなんかないわい」
久「そうかしら?私が近付いても気付かなかったじゃない」
まこ「それは久が足音消しとったからじゃろ」
久「あれは冗談よ。普通に足音立てて歩いてたわよ私」
まこ「え、そうなんか。じゃ、じゃああれじゃ、儂は本を読む時は集中する質での」
久「はいはい、言い訳はいいから」
まこ「言い訳なんかじゃ-」
久「わかったから。で、どう?私可愛いでしょ?」
まこ「それを自分で言うかい」
- 69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:18:08.60 ID:h4NoJAoLO
- 久「私は自分に正直なだけよ」
まこ「・・・まぁ、子どもの頃は可愛いかの」
久「子どもの頃は?」
まこ「ほら、この運動会のとか、こっちの学芸会のとか」
久「子どもの頃は?」
まこ「これも無邪気で可愛いのー」
久「子どもの頃は?」
まこ「・・・あんたは何を言って欲しいんじゃ?」
久「もうっ、わかってる癖にー」
まこ「うぅ・・・そう真っ直ぐ見られると恥ずくて言えんのよ」
久「じゃあ私から言ってあげようか?」
まこ「え?」
- 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:22:57.85 ID:h4NoJAoLO
- 久「まこは可愛いわよ」
まこ「な、な、な///」
久「ウフフ、赤くなっちゃって可愛い」
まこ「儂は可愛くなんか-」
久「まこは可愛いわよ」
まこ「あぅぅ・・・///」
久「俯かないの。可愛い顔が見えなくなっちゃうでしょ」
まこ「///」
久「ほーら、こっち向いて。次はまこの番よ」
まこ「・・・ほんまに言わなあかんのかの?」
久「別に私のこと可愛いと思ってないんなら言わなくていいわよ」
まこ「・・・そんな言い方はずるいのぉ」
久「どうして?」
- 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:26:16.70 ID:h4NoJAoLO
- まこ「だって・・・あんたは可愛いもの」
久「本当?」
まこ「ほんまじゃ」
久「本当に本当?」
まこ「ほんま、ほんまじゃ。あんたは可愛い」
久「嬉しいっ」ギュウゥッ
まこ「うわあぁーっ!?いきなり何するんよ?」
久「だって嬉しいんだもの」ギュウゥッ
まこ「く、苦しいって」
久「・・・まこは温かいわね」
まこ「久は暑苦しいのー」
久「・・・こういう時はそういうツッコミはいらないわよ」
まこ「す、すまん」
- 72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:31:21.18 ID:h4NoJAoLO
- 久「ウフフ、いいわよ、許してあげる・・・その代わり一つお願いがあるの」
まこ「なんじゃ?」
久「あの、その・・・お願いを言う前にOKして欲しいんだけど」
まこ「そりゃあ怖いのー。儂にも出来ることと出来んことがあるしの」
久「茶化さないで」
まこ「あぁ、うん」
久「・・・今すぐ簡単にできることよ」
まこ「簡単に?」
久「そう、今なら顔を動かすだけで出来るわ」
まこ「そ、それって」
- 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:35:22.45 ID:h4NoJAoLO
- 久「ど、どうかしら?」
まこ「ど、どうって言われてものー」
久「・・・」
まこ「・・・」
久「・・・」
まこ「・・・」
久「・・・」ブルブル
まこ「あ・・・あんた、震えとるんか?」
久「バカッ、そんなことわざわざ口に出さないでよ」
まこ「・・・久がどんな顔してるかみたいのー」
久「イ、イヤよそんなの」
- 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:39:36.63 ID:h4NoJAoLO
- まこ「それじゃあこれがあんたのお願いの交換条件じゃ」
久「えっ?」
まこ「ほら、早く見せてよ」
久「う、うぅっ///」
まこ「クククッ、顔が赤くなっとるぞ」
久「う、うるさいわね。赤くなんかなってないわよ///」
まこ「クックック、久は可愛いのぉ」
久「な、なによー。私をからかって楽しいの?///」
まこ「おうおう、楽しいのう。さっきの仕返しじゃあ」
久「ふんっだ!!!もうまこなんて知らない///」
まこ「おっ、怒ったんか?」
- 78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:43:00.68 ID:h4NoJAoLO
- 久「・・・」
まこ「あれ、ほんまに怒っとるんか?」
久「・・・」
まこ「冗談じゃきそない怒らんでも」
久「・・・」
まこ「な?機嫌直してよ」
久「・・・」
まこ「なぁ、久ってば」
久「・・・」
まこ「・・・」
久「・・・」
まこ「じゃあ、これで許してくんさい」
チュッ
久「えっ?///」
まこ「これで許してくれんかの?」 - 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:47:20.92 ID:h4NoJAoLO
- 久「・・・ダメよ」
まこ「ええっ!!?そこは許す流れじゃないんか?」
久「ダメったらダメ。罰を与えるから目を瞑りなさい」
まこ「ええっ?何するんよ?」
久「いいから早く」
まこ「わ、わかったわい」
久「」
まこ「」
久「」
まこ「まだなん?」
久「・・・ちょっと待って、心の準備が」
まこ「なんやの、怖いのー」 - 81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:51:48.09 ID:h4NoJAoLO
- 久「」
まこ「」
久「行くわよ」
まこ「お、おぉ」
久「」
まこ「」
久「」
まこ「なぁ、まだ-」
チュッ
久「・・・はい、おしまい」
まこ「これが罰?」
久「そ、そうよ。私からだってキ、キスしたいもの///」
まこ「アハハ、こんなに引っ張るから何されるんか思うてビビったわい」 - 82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 22:56:41.49 ID:h4NoJAoLO
- 久「だ、だって・・・」
まこ「ん?」
久「恥ずかしかったんだもの///」
まこ「・・・プッ」
久「笑わないでよ///」
まこ「クククッ、あんたは以外に土壇場では緊張しぃなんやな」
久「こんなこと誰だって緊張するわよっ///」
まこ「儂はそうでもないんよ」
久「そうなの?」
まこ「いつもあんたにからかわれて鍛えられとるせいかもしれんのー」
久「そうなのかしら?じゃあ私も慣れれば緊張しなくなるのかしらね」
- 83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 23:03:58.53 ID:h4NoJAoLO
- まこ「それはどうかの」
チュッ
久「えっ///」
まこ「クククッ、また赤くなっとるぞ」
久「もうっ、からかわないでよっ///」
まこ「それにの」
久「?」
まこ「儂は今みたいな久が好きなんじゃ」
久「・・・まこ///」
まこ「まぁでも、緊張しぃいうんは麻雀部としては困るかもしれんのぉ」
久「え?」
まこ「だってそうじゃろ?来年新入部員が来てもあんたが緊張して大会で力が出せんかったら困るじゃろ」
- 85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 23:04:44.39 ID:h4NoJAoLO
- 久「・・・それもそうね」
まこ「そんな暗い顔せんでもええよ」
チュッ
久「あっ///」
まこ「儂が来年までにあんたを鍛えたるから心配せんでもええんよ」
久「・・・ウフフ、それもそうね」
まこ「そうじゃそうじゃ」
久「よーし、それじゃあ来年の大会までに特訓頑張るわよーっ!!」ビシッ
まこ「って、誰に向かって言うとるんじゃ」
おしまい - 86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 23:06:00.47 ID:+7t/1IKe0
- おつおつ
久まこいいよ久まこ - 87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/31(木) 23:10:32.70 ID:zanpDfV90
- 乙

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