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キツネ「油揚げは好きではありません」
- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:40:31.53 ID:j2n/PW0m0
- 人「え…」
キツネ「どうして人はそう勘違いするのですか」
キツネ「私はそんなぺらぺらで味の無いものは好きではないです」
キツネ「私は小動物の肉が好きですよ」
人「油揚げだってきちんと調理したら美味いのに…」
- 2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:41:14.90 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「そりゃそうですよ」
キツネ「でも貴方は今、そのままの油揚げを私に投げてよこしました」
人「いや…キツネ珍しいし…油揚げ好きって聞くから…」
キツネ「はあ…まあ、ここは町中ですからね」
人「ごめん…」
ショボン
キツネ「ちょ、そこまでヘコまれると私が悪いようでは無いですか」
キツネ「第一、キツネが人と喋っていておかしいと感じないのですか?」
人「あ…いわれてみれば…」
キツネ「…」
ガクゼン
人「昼寝でもしたのかな…」
- 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:41:31.78 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「貴方の夢の出来ごとではありません!!」
キツネ「私は貴方にお願いごとがあるのです」
キツネ「その為にきたのです」
人「はあ…(ますます現実味が無くなってきたな…)」
キツネ「私は町はずれの神社に祀られているキツネです」
キツネ「いわば、神様なのです」
エッヘン
人「そうかそうか~(かわええww)」
ナデナデ
キツネ「こらっ!頭なでません!!」
キシャ―!
ガブリッ!
人「いでぇ!やめて!噛まないで!!」
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:42:29.71 ID:j2n/PW0m0
- 人「ごめんごめん、で、神様が人に何のお願いを?」
キツネ「実はですね、私嫁を貰おうと思うのです」
人「はぁ?嫁?」
キツネ「そうです。」
人「お相手は?まさか人!?」
キツネ「そんなバカな」
人「ですよねー」
キツネ「普通、神の相手は同じ神か、精霊か、まあ特別なものなのです」
キツネ「しかし、私の場合、ただのキツネです」
人「ただの?」
- 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:42:53.36 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「そうなんです」
キツネ「だから彼女とずっと一緒にはいられないのです」
キツネ「彼女に寿命というものがあります」
キツネ「私は考えました」
キツネ「そしてある事を思いだしたのです」
人「何?」
キツネ「出雲大社がありますよね?」
人「出雲大社…確か、神様が10月に集まって色んな事を決めるんだっけ?」
キツネ「はい」
人「えっと…男女の縁もそこで決めるんだよね」
キツネ「そうです、良くおわかりで」
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:43:17.45 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「ですが、色恋についてはそれだけではないのです」
キツネ「知られては無いのですが、神の結婚の許可は正式にはそこで行われるのです」
人「はぁ…?」
キツネ「確かに、八百万の神様やそれに匹敵なさる…龍神様など話は別ですが」
キツネ「私の様な、地方の小さな土地と神社の…しかも動物神となると…」
キツネ「なかなか正式に結婚など出来ないのです」
キツネ「力が弱いぶん、悪霊に騙される可能性だって十分あるのですから」
キツネ「だから、だいたいは非公式に子を成したり…というか、ほとんど非公式です」
キツネ「しかしそれでは…私は彼女と少しの時間しか生きれないのです」
キツネ「だから、偉い神様に認めてもらう必要があります」
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:43:42.30 ID:j2n/PW0m0
- 人「認めてもらうとどうなるのかい?」
キツネ「一番下の位ですが、相手も神になれるのです」
人「なんと」
キツネ「私はどうしても、彼女と共に生きたいのです」
人(リア充…いやリア獣め…)
人「で、認めてもらう条件は?」
キツネ「神様の宴会を邪魔することです」
人「意外と簡単そうだな」
キツネ「確かにそれだけなら簡単そうに聞こえますね」
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:44:19.12 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「しかし、まったく簡単ではないのです」
キツネ「まず、出雲大社に使いを出さねばならないのです」
キツネ「九月までに」
キツネ「それだけでも大仕事です」
人「まて…今十月だがちゃんとしたのか?」
キツネ「ええ。そこまで間抜けだと思いましたか?」
人「いいや…(だってただのキツネにしか見えないし…)」
- 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:44:53.94 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「さてと、話を元に戻します」
キツネ「宴会を邪魔する…と言っても三つかきまりがあるのです」
キツネ「神に直接攻撃しない、宴会の食事を滅茶苦茶にしない、建物を破壊しない」
人「ちょっとまて、無茶じゃないか!?」
キツネ「ええ。かなり難しいですよ」
キツネ「しかも、神様達が“あっぱれ”と叫ばない限り、成功とは呼べません」
キツネ「ちなみに制限時間は日の入りから日の出までです」
人「…」
ボウゼン
キツネ「しかし逆にいえば、一晩のうちにあっぱれと言わせればいいのです」
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:45:25.53 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「その為に、助けを呼んでもよいのです」
キツネ「さらに道具をもちこみ、術を使ってもいいのです」
キツネ「まああちらも術を使いますが…」
キツネ「そんなわけです」
人「え…」
キツネ「私は貴方に助けを求めてきました」
キツネ「人間は賢いと聞きます」
キツネ「どうか、私を助けて下さい。宴会の邪魔を手伝って下さい」
ペコリ
- 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:46:15.23 ID:j2n/PW0m0
- 人「ちょちょ…ちょいまち!!」
人「俺でいいんかい!?」
キツネ「は…?」
人「…俺は無能だし…ほら、今だって家に引きこもってるし…」
人「金は親に出してもらってるし…」
キツネ「別にそんな無茶なことは頼みません」
キツネ「私だって、有能そうな人を今まで何人かあたりました」
キツネ「科学教授だったり…研究員だったり…弁護士だったり…」
キツネ「しかし彼らは私の姿を見るだけで拒絶するのです…」
キツネ「貴方は私に接してくれました」
キツネ「そしてここまで耳を傾けてくれました」
キツネ「貴方がダメなら…それこそ最後の希望が無くなってしまうのです」
キツネ「どうか、お願いいたします」
ペコリ
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:46:46.05 ID:j2n/PW0m0
- 人(何かここまで頼まれると断れないし…)
人(でもな…あまりにも非現実的だ…)
人(キツネは人を良く化かすっていうし…)
人(安請け合いしてよいのやら…)
ウーンウーン
キツネ「タダでとはいいません」
キツネ「私の出来る範囲ですが、貴方の願いを一つかなえてあげます」
人「よろこんで」
キラキラ
キツネ(はやっ!!)
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:47:53.22 ID:j2n/PW0m0
- 人(ふるっ!いつの時代の地図だよ!!)
キツネ「見づらいかもしれませんが我慢して下さい」
キツネ「ここが本殿です」
人「ふむふむ」
キツネ「この本殿で宴会が行われる…と思いきや違うのです」
キツネ「実は私、これに参加するのは初めてではないのです」
キツネ「昔、ただのキツネだったころ、手伝いとしてとある神様にお供したのです」
キツネ「本殿はいかにも宴会を行っているように見せているのです」
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:48:33.46 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「宴会は神楽殿で行われるのです」
キツネ「よくよく考えれば分かることなのですが」
キツネ「あそこは結婚式を行ったりするのですよ」
キツネ「神楽殿が出来る…明治の前、一体どこで宴会をしてたかは知りません」
キツネ「とにかく、まず向かう場所は神楽殿です」
人「分かった」
キツネ「そして…その大きなしめ縄の中に入ってもいけないのです」
人「…はあ」
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:49:27.44 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「神々は、人の目に見えるところにはいないのです」
キツネ「その時は私がとにかく誘導します」
キツネ「だから、ここだ、というところから動かないで下さいね」
人「はい」
キツネ「貴方は手ぶらでいってはいけませんよ」
キツネ「貴方には大急ぎで巨大な鏡を用意してもらわねばなりません」
キツネ「それに花火とガソリン、マッチ、煙玉などです」
ガサゴソ
キツネ「大至急、ここに書いているものを集めて欲しいのです」
人「えっと…さっきのに…干し草、ライト、拡声器に玩具の蛇、ラジカセ…」
人「何か、鏡とガソリン以外めっちゃ普通だな」
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:51:40.85 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「人間はその道具すらないと無能ですから」
人(キツイ事いいやがって…)
キツネ「しかし、道具をもった瞬間、人間は神すらしのぐ力をもつのです」
キツネ「たとえ玩具であっても」
キツネ「そのことを忘れずに」
人「はあ…」
人(大丈夫か…これで…)
人(個数とか…全部一こだけでいいって…)
キツネ「宴会まで今日を含め後2日です」
人「What!?」
キツネ「お手数かけますが、それまでに集めて下さい」
人「oh…」
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:52:03.00 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「人間はあの後バタバタと出ていきました」
キツネ「きっと大丈夫だと…信じましょう」
ネコ「あんた誰だい?」
キツネ「おや、ネコですか…」
キツネ「私、ネコは嫌いでして…」
ネコ「うっさいわね。あんたキツネでしょ。ここ辺りで有名な」
キツネ「おや、そんなに有名ですか?」
ネコ「有名もいいとこよ。あの町はずれの稲荷神社に近づいたら取って食われるって」
ネコ「あたしも子猫いるから注意してんのよ」
キツネ「それは誤解です」
ネコ「どうだか。キツネは人を化かすっていうし」
キツネ「はあ…君らも噂好きですよね…」
ゲッソリ
ネコ「で、そのキツネ様がどうしてこんなところにいるの?」
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:52:23.62 ID:j2n/PW0m0
- ネコ「まさか私のご主人をたぶらかすつもりじゃないわよね」
ネコ「確かにあれは無能ね」
ネコ「いっつもごろごろしてるし」
ネコ「寝坊ばっかりしてバイト遅刻して、クビになって」
ネコ「あげくの果てには親のすねをかじってるわ」
キツネ(随分厳しい評価ですね…)
ネコ「でも、あれでもいい所あんのよ」
ネコ「優しいし…」
ネコ「とっとにかく、あれを取って食おうものなら、私が許さないから!!」
フーッ
キツネ「はいはい、大丈夫ですよ」
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:52:46.90 ID:j2n/PW0m0
- 子猫「みゃー」
とてとて
ネコ「オロオロ」
子猫「みー」
とことこ
ネコ「わたわた」
子猫「みゃっ!」
ステン!
ネコ「ギャっ!」
キツネ「ボーッ…」
子猫「みー」
ヨチヨチ
ネコ「あ、そっち行っちゃダメよ」
キツネ「…」
子猫「…」
ぼんやり
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:53:06.73 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「こんにちは」
子猫「…」
にぱぁ
ネコ「カフッ!」
ギロッ
キツネ「そんな首を掴んで痛くないのでしょうか…」
ネコ「フガフガ(こういう移動手段なのよ!!)…」
キツネ「…正直、貴方子育て初心者ですよね」
ネコ「…(ギクリ)」
キツネ「だって、たかだが子猫一匹にオロオロし過ぎです」
キツネ「とても一匹に対する対応とは思えません。数匹いると思ってました」
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:53:34.68 ID:j2n/PW0m0
- ネコ「…うるさい!」
キツネ「図星ですか…」
ネコ「…い…いいじゃないの」
キツネ「まあ悪くは無いですけど…」
子猫「みゃー」
ブランブラン
ネコ「あばばばば」
ヨイショット
キツネ「にしてもお腹が減りませんか」
ネコ「減ってないわよ!」
グー…
ネコ「…」
キツネ「…」
キツネ「何か食べましょう…」
ネコ「そうね…」
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:53:53.73 ID:j2n/PW0m0
- ネコ「こっちに多分…私用の餌があるわ…」
ガサゴソ…
カタカタカタ…
キツネ「!!」
キツネ「どうやら私は餌は要りませんよ」
ネコ「?」
ダン!
ネコ「!」
キツネ「こいつで十分です」
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:54:11.83 ID:j2n/PW0m0
- ネズミ「ガタガタガタ…」
キツネ「さてと…私から逃げ切れると思いましたか…?」
ギロッ
ネズミ「ち…チューチュー…」
キツネ「はあ…?何でもするから許して下さい…?」
キツネ「何を甘えた事を…」
キツネ「弱肉強食ってしってますか?」
ネズミ「…ガタガタガタ」
キツネ「分かっているようですね」
キツネ「分かっているなら大人しく…」
キツネ「…」
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:54:36.41 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「…本当に何でもする気はありますか…?」
ネズミ「!チュウチュウ!!」
こくっこくっ
ネコ「!」
キツネ「分かりました。ならば逃げずに私と共に、ある場所についてきなさい」
ネコ「あんたどういう風の吹きまわしよ」
キツネ「私がここに来た目的に関係しています」
ネコ「あ、そういえば聞いてなかった」
ネコ「聞かせなさいよ」
キツネ「はぁ…あまりお話したくはないですね…」
かくかくしかじか
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:54:57.56 ID:j2n/PW0m0
- ネコ「…」
真っ青
ネズミ「…」
真っ青
ネコ「まさか…私のご主人をそこへ連れていくつもり…?」
キツネ「ええ」
ネコ「あんた!!!」
ネコ「私達動物が、そこがどれほど危険か知らないとでも思っているの!?」
ネコ「人間達は忘れてしまっているけど!!」
キツネ「その時は私の命にかけて人間を守ります」
キツネ「第一、いきなり殴り込みしたらまずいですが」
キツネ「事前に報告は済ませているので大丈夫ですよ」
ネコ「…それでも私は反対よ」
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:55:16.04 ID:j2n/PW0m0
- ネコ「良くそんな澄ましたツラしてられるわね!!!」
バン!!!
子猫「びくっ!」
子猫「ガタガタ」
ネコ「何が神様よ!!最低!!」
キツネ「私だって元はただのキツネですよ!!」
キツネ「そして、貴方の思うように危険なら私も頼みません!!」
ギャンギャン
ガタガタ
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:55:37.98 ID:j2n/PW0m0
- 子猫「フルフル…」
蝶「ひらひら」
子猫「!」
子猫「ふらふら」
………
ネコ「ゼーハー」
キツネ「ヒーヒー…」
ネコ「!」
ネコ「私の子がいない!!」
キツネ「なんですと!?」
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:56:03.87 ID:j2n/PW0m0
- ネコ「どうしよう」
オロオロ、アワアワ
キツネ「どうして目をはなすんです!?」
ネコ「ごめんなさい、ごめんなさい…」
キツネ「…」
キツネ「窓があいてますね」
バッ
ネコ「!」
ネコ「どこ行くのよ!」
キツネ「臭いをたどって探します」
キツネ「急がないと、手遅れになりますよ」
ネコ「ううっ…」
バッ
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:56:24.84 ID:j2n/PW0m0
- 子猫「♪」
カラス「カアカア」
子猫「?」
カラス「カアーッ」
ガシッ
子猫「!?」
カラス「バサバサ」
子猫「ミー!!」
ジタバタ
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:56:44.70 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「見つけました!」
ネコ「どこ!?」
キツネ「あそこです!!」
ネコ「…!」
ネコ「ああ、私あそこまで飛べないわ!」
ネコ「ごめんなさい、もう助けられないわ…」
シクシク
キツネ「…」
キツネ「貴方は私の存在をそう簡単に抹消するのですか」
ネコ「…へ?」
キツネ「私を誰だと思っているのです」
キツネ「あくまでも私は神ですよ」
グオオオオオオオ
ネコ「…化け狐」
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:57:18.11 ID:j2n/PW0m0
- 化け狐「私だって空くらいなら飛べますよ」
ザッ!
カラス「!?」
子猫「ミーっ!!」
化け狐「さあ、子猫を放しなさい」
化け狐「さもないと、貴方なんて裂き殺しますよ…」
シャアアアア
カラス「アセアセ」
ポイッ
子猫「みゃあー」
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:57:41.34 ID:j2n/PW0m0
- ネコ「危ないっ!」
化け狐「ほれ」
キャッチ
ネコ「…ホッ」
シュタッ
化け狐「どうぞ」
ネコ「…ありがとう」
ネコ「…ごめんなさい」
キツネ「いえいえ」
キツネ「口論に花を咲かせてしまった私にも責任があります」
キツネ「貴方のいうことは最もです」
ネコ「…」
キツネ「今まで一回成功させて帰ってきたとはいえ…」
キツネ「次上手くいくとは限らない」
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:58:05.69 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「けれど、私の命をかけて寄り添いたい相手がいるのです」
キツネ「お願いします」
キツネ「貴方のご主人をお貸しください」
キツネ「必ず生きて返しますから」
ネコ「ダメよ」
キツネ「…」
ネコ「私も連れていきなさい」
キツネ「…!?」
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:58:26.55 ID:j2n/PW0m0
- ネコ「私のご主人は役立たずで心配だわ」
ネコ「私がいないとダメな人なのよ」
ネコ「断じて、貴方に恩が出来たからとかじゃないからね!!」
プイっ
キツネ(素直でない方だ…)
- 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:58:46.20 ID:j2n/PW0m0
- 人「ただいま~」
ふらふら
ネコ「にゃあ~(お帰り~)」
キツネ「おかえりなさい、どうでしたか」
人「あ、うん、順調だよ。全部そろったかな?」
キツネ「どれ、私に見せて下さい」
ガサゴソガサゴソ…
キツネ「うん、大丈夫ですね」
キツネ「鏡のサイズも上出来です」
ニコリ
キツネ「では私が今から皆さまに説明することを良く聞いて下さい」
キツネ「ネズミさん、貴方もいらしてください」
人「俺のいない間に一体何が…」
わしわし
キツネ「でははじめますよ…カクカクシカジカ」
………
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:59:07.94 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「そういうことなので、今日はもう寝ましょう」
人「ちょい待て!」
人「飯を一緒に食おう!」
キツネ「そういえば、昼の騒動ですっかりご飯の事を忘れてました」
キツネ「ではご一緒させていただきましょう」
人「いただきます」
キツネ「…」
ネコ「みゃお~(いただきます)」
ネズミ「ちゅー…」
ソワソワ
- 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:59:25.45 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「馬鹿にしてませんか…私の事…」
人「いや…その…」
人「どんべえの油揚げ…美味しいよ」
キツネ「はぁ~…」
キツネ「…」
キツネ(意外と美味しいですね…)
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 19:59:44.88 ID:j2n/PW0m0
- -------次の日-------
人「zzz」
ネコ「ぎゃあ~(起きなさいよばか)」
人「zzz」
ネコ「みょお~(これでも食らいなさい!!)」
がりりっ!!
人「おおおおっ!!」
ネコ「みゃっ(ざまあみろ)」
キツネ「騒がしい朝ですね…」
人「おや、キツネおはよう」
キツネ「おはようございます」
- 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:00:04.94 ID:j2n/PW0m0
- 人「そういや、昨日寝るのおそくなかった?」
キツネ「え…まあ、貴方の道具に下準備をしていましたから」
人「大変だな…」
キツネ「下準備と言っても大層な事はしていません」
キツネ「そもそも私は神といっても非常に弱い部類にはいるのです」
キツネ「変化とそれを応用した道具の増加、サイズ変更、それに空を飛ぶぐらいです」
キツネ「キツネ火はもちろん、雷をおこしたりも出来ません」
キツネ「だからこそ、貴方達を非常に頼りにしています」
キツネ「事が済んだら私の出来る範囲で願いを一つかなえます」
キツネ「お願いの準備をしっかりしておいてください」
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:00:26.51 ID:j2n/PW0m0
- ネコ(…マタタビ一生分…いやいや、ネコ缶一生分でも…)
ネズミ(…チーズ欲しい…)
人(リア充に…なりたい…)
キツネ「ではよろしいですか、変化します」
グオオオオオオオ
化け狐「どうぞ背中に乗ってください」
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:01:04.15 ID:j2n/PW0m0
- 人(すごいなあ…カッコいい)
人(うわあ、もふもふする)
化け狐「乗り心地はどうですか?」
人「悪くないよ!」
化け狐「それは良かった」
化け狐「ネズミさんもネコさんも人さんにしっかりつかまって下さい」
ネコ(ギュー)
ネズミ(ぎゅー)
化け狐「では行きますよ」
ゴオッ!!
人(顔の肉が…震えるうわあああああ!!!!)
ばたばた
- 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:01:22.72 ID:j2n/PW0m0
- 化け狐「つきましたよ」
人(フラフラ)
ネコ(ぐでぇ)
ネズミ(ぶるぶる)
キツネ「…皆さんこれから本番ですよ…」
キツネ「人さん」
人(ぼー)
キツネ「人さん!」
人「はいっ!!」
ビクゥ
キツネ「ここから4歩前に進んで下さい」
スタスタ
キツネ「それから左に9歩」
スタスタ
キツネ「だいたいここ辺りがしめ縄の中心です」
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:01:47.13 ID:j2n/PW0m0
- 人「…?」
キツネ「目をつぶって下さい」
キツネ「ぶつぶつ…」
人「うわっ!」
人「どこだここ!?」
ネコ「来ちゃったわ…」
人「げ!ネコが喋った!?」
ネコ「そりゃそうよ。ここは天界よ」
ネコ「人の言葉もネコの言葉もごっちゃになるわ」
ネズミ「…やばい、やばい」
ネコ「…ネズミもね」
- 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:02:05.56 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「皆さん、そろっていますか?」
人「はい。」
ネコ「はい」
ネズミ「あい」
キツネ「わかりました。では配置について下さい」
キツネ「いいですか、全ては時間との勝負ですよ…」
- 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:02:29.36 ID:j2n/PW0m0
- -------人-------
人「わっせ、わっせ」
キツネ(まず、人さん)
キツネ(貴方はまず、花火―ネズミ花火で御殿が出来上がるのを妨害して下さい)
キツネ(煙玉を何個も爆発させて身を隠しつつ頑張って下さい)
人(はあ…てか御殿?)
キツネ(はい。宴会の会場である御殿はその日のうちに出来ます)
キツネ(だから先回りして御殿を出来上がるのを遅らせます)
- 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:03:06.43 ID:j2n/PW0m0
- 人「あれだな」
人「うわあ、まじで御殿が勝手に建っていってるよ…」
人「あの立派な服を着た人の注意をそらせばいいのか」
人「火を点けてっと」
シャアーーー - 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:03:22.28 ID:j2n/PW0m0
- 「何だこれ!?」
「早く消せ!!」
人「よしよし、いい調子だ」
人「この勢いで、キツネが製造したネズミ花火を…」
「誰だ!?」
人「やばっ!」
どーん!
モクモク
「げほっ、げほっ」
「落ち着け、多分また花火が来るぞ!!」
「そっちの方向に侵入者がいる!」
人(狙い通りーー!)
人(さあ俺をねらえ!!)
- 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:03:44.54 ID:j2n/PW0m0
- ------ネコ、ネズミ------
キツネ(貴方がたには、御殿の結界を破壊してもらいます)
ネコ(結界?)
ネズミ(??)
キツネ(御殿にはどこかに結界を張るための道具があります)
キツネ(人さんが頑張ってる隙に出来かけの御殿に侵入して下さい)
キツネ(出来上がってしまえば、御殿の中は迷路のようになってしまいます)
キツネ(探すのも困難になります)
ネコ(あたし達に分かるとおもっているの?)
ネズミ(コクコク!)
- 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:04:09.30 ID:j2n/PW0m0
- キツネ(分かるはずです)
キツネ(貴方がた…特にネズミさんなら)
ネズミ(!?)
キツネ(天気の変動は分かりますよね)
ネコ(まあ…何か毛が逆立つわ…よね?)
ネズミ(コクコク)
バサーッ
キツネ(それだけで十分です)
キツネ(きっと同じ感じで分かります)
キツネ(道具は全部で4つあります…)
ネコ「とは言われたものの…」
- 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:04:47.50 ID:j2n/PW0m0
- ネズミ「…こまった」
ネコ「うーん…まあ何かやな感じするわよね…」
ネズミ「…こっち」
ネコ「はやっ!あんた敏感ね」
ネズミ「…みんなに追わるから」
ネコ「…」
ネズミ「…急ごう」
テテテテ
ネコ「…遅いわね」
ネズミ「…」
ヒョイ
ネズミ「!」
ネコ「案内しなさい!!」
- 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:05:03.65 ID:j2n/PW0m0
- -----人-----
人「もうそろそろ花火が切れる!」
「くっそーちょこまかと」
「今度はあそこか!?」
キツネ(人さんの分身を操って注意をそらしていますが…)
キツネ(もうそろそろ限界ですね…)
キツネ(ネコさん達は上手くやっているでしょうか?)
- 62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:05:26.01 ID:j2n/PW0m0
- ------ネコ、ネズミ-----
ネズミ「…今度はあっち」
ネコ「はあはあ…」
ネコ「意外ときついわよね…」
がりっ!
ネコ「これで3個目…」
ネコ「あと一個…」
ネズミ「…もっと進んで」
ネコ「はあはあ」
ネズミ「…爆音が止んだよ…」
ネコ「…なんですって!」
ネコ「くっ」
タタタタタ…
- 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:05:45.16 ID:j2n/PW0m0
- ------人、キツネ------
人「…全てつきたな…」
人「…次は…」
キツネ「ガソリンを下さい」
人「…大丈夫なのか?」
キツネ「ええ」
人「…」
キツネ「そんな顔しないで下さい」
キツネ「ガソリンの前にやることはあるのですから」
人「うん…」
- 64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:06:03.55 ID:j2n/PW0m0
- 人「じゃあ、設置してくるよ」
キツネ「気をつけて下さい」
キツネ「使いのものは、御殿を建てるのに夢中なので気がつかないでしょうが…」
人「大丈夫、上手くやるさ」
キツネ「ご武運を」
- 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:06:23.61 ID:j2n/PW0m0
- -------ネコ、ネズミ------
ネコ「…まだなのかい!?」
ネズミ「うん、」
ネコ「やばいよ、建物が変わってきている!」
ネズミ「もうちょいだよ」
ネズミ「あとちょっとでネコも気配が分かるから」
ネコ「ぜえぜえ…」
ネコ「!!」
バサーッ!!
- 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:06:46.22 ID:j2n/PW0m0
- ネコ「あの棚の上の壺かい!?」
ネズミ「うん!」
ネコ「くそっ!木のぼりは得意だけど建物が変化してて…!!」
ネズミ「…!」
ちょろちょろ
ネコ「…!どこ行くんだい!?」
ネズミ「ネコ疲れてる」
ネズミ「自分壊す」
ネコ「ちょ、無茶すんじゃないよ!」
ネズミ「大丈夫!」
ストっ
- 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:07:07.42 ID:j2n/PW0m0
- ネコ「…くっ!もう着いたのかい」
ネズミ「~っ!」
ズルズル
ネコ「…うりゃ!」
ネズミ「~っっ!!」
ズルズル
ネコ「もうちょいだ!」
ネコ「もうちょいで壺が落ちる!!」
ゴゴゴゴゴ
ネコ「!?」
ネコ「いよいよ壁が変化してきた!」
ボロボロボロ…
ネコ「壁が消失してきている!?」
- 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:07:29.00 ID:j2n/PW0m0
- ネズミ「!?」
ネコ「ネズミ!頑張れ!気を散らすな!」
ネコ「早く壺を落とせ!」
ネズミ「~っ!!!!」
ガコン!!
ズルッ
ネコ「うわああああ!!!落ちてる~!!」
ネズミ「!?」
ボロボロ
スッ
ネズミ「ギャアアアア」
ガチャーン!!!
- 69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:07:53.49 ID:j2n/PW0m0
- ネコ「…」
ピタッ
ネズミ「…」
ピタッ
ネコ「落下がとまった…」
八百万の神々「今日のはどうでしょうな~」
八百万の神々「まあ、あまり期待できませんね」
ザワザワ、ザワザワ
ネコ(あれが…八百万の神)
ネコ(彼らが見えるということは…)
―――(結界が破れれば、八百万の神が見えるはずです)―――
―――(そして貴方がたも迷路でくたくたになることもなく)
(外に出られます)―――――――――――――――――――
ネコ(…やったのかい)
ネズミ(やったみたいだね…)
ネコ・ネズミ(にぱあ)
- 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:08:16.18 ID:j2n/PW0m0
- --------人-------
人(ネコとネズミは大丈夫だろうか…)
人(よいしょっと)
人(ここにこの巨大化された鏡をおいて…)
人(干し草をあそこにおいて…)
がさっ
人(!)
人(…大丈夫か)
人(キツネは…?)
キツネ「私はここにいます」
人「うわ、びっくりした」
- 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:08:35.63 ID:j2n/PW0m0
- キツネ「ネズミさんもネコさんもうまくいったようです」
人「そうか」
キツネ「では、はじめて下さい」
人「…よいしょ」
バシャッ
キツネ「ガソリンとはぬるぬるしますねえ
人「…熱かったら言えよ」
ぼっ!
キツネ「さあ、化けますか!」
グオオオオオオ
ボオオオオオオ
化け狐「どうです。燃えていると、強そうでしょう」
人「おめえ、良くへいきそうに」
化け狐「私は神ですよ」
人「ははっ、そうだな」
- 72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:08:57.06 ID:j2n/PW0m0
-
八百万の神「今年の奴は嫌に静かですな」
八百万の神「最近、ひねりがなくてつまらんですね」
「火事だぁーーーーー!!!」
八百万の神「お、始まったぞ」
八百万の神「火事か…考えたの…」
八百万の神「でも、この宴会場を燃やされたらそれは規約違反ですね」
八百万の神「その通り」
八百万の神「ま、これぐらいじゃ驚きませんぞ」
「皆さんー!!逃げて下さいー!!本殿に火が移りましたぁーーー!!!」
八百万の神「ん…?」
八百万の神「何と…?」
八百万の神「煙も出ておらんぞ!」
- 73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:09:23.63 ID:j2n/PW0m0
- モクモク
八百万の神「いや、四方から煙が出ておるぞ!!」
ザワザワ、ザワザワ
八百万の神「出るぞ!窓の外が真っ赤じゃ!!」
人(あつい…燃えてる干し草熱い)
ガジャーン!!
ガラガラガラ!!!!
グオオオーン!!!
ギャギャギャ―!!
八百万の神「何ごとだ!」
八百万の神「もしかすると…新手の悪霊か!?」
人(ラジカセの音と拡声器ってすげえ…)
ネコ(うにゃあああああ耳がああああ)
ネズミ(~っ)
ジタバタ
- 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:09:41.28 ID:j2n/PW0m0
- 八百万の神「急げ皆のもの!!」
バタバタ、バタバタ
バン!!!
八百万の神「うっ!!!まぶじい!!!」
人(そりゃまぶしいだろうよ…)
人(巨大化したライトに巨大な鏡で反射させてんだから)
人(さてラジカセを止めよう…)
人(頑張ってキツネが屋根にセットしたライトをとめないと…)
ネコ(…ラジカセの音が止んだ…)
ネコ(ライトのスイッチオフだ…)
ぽちっ
- 75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:10:05.30 ID:j2n/PW0m0
- 八百万の神「っ…光が止んだ」
ゴオオオオオオ
八百万の神「炎の中に…炎と蛇をまきつけた…」
八百万の神「なんて巨大な化け物じゃ…」
八百万の神「お前はだれだ!!」
ポン!!
キツネ「私は今年八百万の神々の皆様に挑戦を挑ませていただきました」
キツネ「無名の小さな稲荷神社のキツネでございます」
キツネ「全て私と私の仲間が引き起こした事です」
キツネ「もちろん、火事も起きておりません」
キツネ「御殿も、貴方がたも、お食事も無事です」
キツネ「おきに召したでしょうか?」
- 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:10:22.82 ID:j2n/PW0m0
- 八百万の神々(ポカーン)
八百万の神「ぷっ…あはははは」
八百万の神「誰だww新たな悪霊とかいった奴www」
八百万の神「火事とか起きてねーしwwww」
八百万の神「まじでダセえwwww」
八百万の神「俺達ビビり過ぎwwwww」
八百万の神々「あははははは」
八百万の神々「あっぱれだ!!!」
キツネ「ありがとうございます!」
- 77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:10:46.77 ID:j2n/PW0m0
- ゴゴゴゴゴゴ
人、ネコ、ネズミ「!?」
ブワッ!!
人「あばばばば!こっここどこだ!!また飛んでないか!?」
ネコ「うわーん!死ぬ前に子猫に会いたいよー!!」
ネズミ「きゃー」
キツネ(よくやってくれました)
人(キツネの声!?)
キツネ(予想以上の結果です)
キツネ(大変ありがとうございました)
キツネ(お願い事がお決まり次第、我が稲荷神社にいらっしゃって下さい)
キツネ(そこで貴方がたが祈れば、その願いをかなえましょう)
キツネ(心よりお待ち申しております)
- 78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:11:06.27 ID:j2n/PW0m0
- シーン
人、ネコ、ネズミ(ポカーン)
人(家の前だ…)
人(う…朝日だ…)
人(今のは何だったんだ…)
ぽつぽつ
人(…雨?晴れてるのに??)
人(…狐の嫁入り…なのか…)
人「おい…ネコ、ネズミ」
ネコ、ネズミ「!!」
- 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:11:38.77 ID:j2n/PW0m0
- 人「とにかく今は家に入ろうぜ」
人「そして、一緒に今度、お稲荷様の所へ行くぞ」
人「それまでに皆考えておけよ」
トコトコ
ガチャ
ネコ(…色々考えたけど子猫が安全に暮らせるといいなあ)
ネズミ(みんなと一緒に楽しく過ごしたいな…)
人(俺…仕事と…嫁が欲しい…)
人(…ま、自力でそいつらは掴むものか)
バタン
-----終わり----- - 82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:13:07.25 ID:j2n/PW0m0
- これはすべて、私の脳内、フィクションです
しょうもない文章でしたが、読んでくれた方、ありがとうございます
ではよい夜を - 83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:13:32.13 ID:uX6xi/dsO
- 乙
- 90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/07(木) 20:19:56.74 ID:iDHNBdPYO
- 乙
あっぱれだ

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