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ほむら「私はただ貴女とずっと一緒にいたかった」
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1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 20:12:40.61 ID:FpHuiZqE0
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『鹿目まどか』…彼女が宇宙の概念となることで、全ての魔女が消え、魔法少女は魔女になることはなくなり、魔法少女が繰り出す不の連鎖は打ち切られる。
だが、私にとってその選択の代償は大きすぎた。それは、彼女の存在が消えること。
鹿目まどかは私に『またいつか会える』、『私はいつも傍にいるよ』と…そう言葉を残した。
だけど、私はそんなまどかの気持ちを裏切った。
自分が何故あんなことをしたのか今でもよく分からない。もしかしたら後悔をしているのかもしれない。
でも、不安だった。耐え切れなかった。彼女の存在が…彼女の記憶が…私から無くなってしまうことに、…それが果てしなく恐ろしかった。
そう…私は、まどかが全ての力を解き放とうとした瞬間。
私は時を戻した…。一ヶ月前に。
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2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 20:13:13.46 ID:FpHuiZqE0
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この選択は間違っていたかもしれない…。でも、そんな心の不安定な状態な自分に冷静な判断が下せるわけがない、と自分の中で言い訳をした。
もし、あのまままどかが全ての力を解き放ち…、その後の世界が私達魔法少女にとっての平和が訪れていたとしても…私はその中で、生きていける自信が無かった。
まどかのいない世界。いいえ、まどかが居なくなっていることにされている世界…。そんな世界に行くのが怖かった。そして、どうしようもなく嫌だった。
そんな世界に行って、まどかの事を忘れた私がのうのうと生きている事を少しでも想像したら吐き気がした。そして、そんな自分を見て寒気がした。何故か悔しさが心の中から込み上げてきた。
これは唯の傲慢、我侭、そんなこと分かってる。
でも、このまままどかに任せていたら今までと変わらない気がした。いや…多分今でも変わっていない、私はあの時の弱い自分のままだと思う。
私は、今まであの人のために何度も歴史繰り返してきた…と思っていた。でも、それは違うという事に今回気づかされた。
今回はまどかの思うとおり、まどかの中での最高のエンドを迎えられる…そんな終わり方だった。
でも、私はそれを拒んだ。まどかの選択を無かった事にした。
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3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 20:13:37.28 ID:FpHuiZqE0
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私は…まどかのためにとか言っておきながら…結局は自分のために、自分が一番幸せなラストにしたかっただけだったのだと思い知る事になった。
その勝手な傲慢で、まどか達は何度も同じ時間を生き続けている…一定以上の未来に行けず、同じ時間をぐるぐる廻り続けているだけ。
始めはまどかのあの言葉を、約束を果たすために動いていたのかもしれない。
でも、私はいつの間にか自分の都合のいい最後を…ストーリーを押し付けていただけなのかもしれない。
それが、結果的に自分の首を絞め続けていることになっていることも知らずに。
でも、それでも…私は進まなければ行けない。立ち止まっては行けない。まどかが一度はくれた、私をこのループから抜け出すチャンスを捨てた私は立ち止まってはならない。
私がこれからすべき事…それは、自分の傲慢、我侭を貫く。そうしなければ、まどかに申し訳がたたない。それに何より私が満足しないだろう。
そう、私は進まなくてはならない。
愛しいたった一人の友達と、ずっと一緒にいられる世界に行けるまで。
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5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 20:15:34.62 ID:FpHuiZqE0
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ほむら「……そろそろ、行動を開始しなくちゃね」
白い天井。何度も見た、私の始まりの場所。
ほむら「やっぱり病院スタートは慣れないわね……」
ほむら「転校する日まで、少し時間がある……」
そう、目覚めてから2日間…私はこの病院で過ごす事になる。今まではただジッと待つか、ここら一帯の魔法少女の動向やキュゥべえの動向を探ることをしていた。
しかし、もうそんなことをしても今は意味はないだろう。何も考えずにやったとしてもただ無駄に時間を浪費するだけだ。
今までの結果から私だけでは、ワルプルギスの夜を討つことはおそらく不可能だろう。
しかし、絶対ではないはず…そんなものがあれば私はとっくに心が折れているだろうし…。まぁ、絶対はないとは100%は言えないのだけど。
ほむら「…そうね、まずこれからどうするか、考えてみようかしら」
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8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 20:21:11.78 ID:FpHuiZqE0
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まず、ワルプルギスの夜は回避は出来ない。奴は必ず討たなくては何も解決はしないだろう。
でも私だけではワルプルギスの夜を討つ事はかなり…いや、ほぼ不可能。すなわち助力が必要という事になる。
それにワルプルギスの夜は、まどかの力がなければ突破は出来ないのかというところは重要な部分だと思う。今までは私はまどかに魔法少女にさせないようにしてきた。それはまどかが最悪の魔女にさせないため、それに私だけでも討てると思っていたからだ。
しかし、結果は惨敗だった。ダメージを与えるどころか一方的にやられてしまった。
仮にまどかの力無しでは突破不可であれば、もう最初の約束はもう果たせない。それに、奴を倒さずに回避する方法も検討もつかない。そうなれば、もう為す術は無いだろう。
それに問題はまだある。私がまどかに執着する事で因果律が収束して、まどかの力が増幅しすぎているということ…このまま無意味にこれからもループし続ければ、いつかまどかは力をオーバーヒートしてしまうことだろう。
そう、前回までのようにループできるからと安易に行動がもう出来ない。もし、まどかが暴走してしまったら誰も止められないだろうし、私は……いえ、考えるのは止めましょう…させなければいいだけ。
しかし、もしまどかの力無しでもワルプルギスの夜が突破可能だった場合…それが一番手っ取り早い私の望む世界になれると思う。
そのためには、まどかに契約させず…かつ全ての魔法少女を死なせず、奴に挑む状況を作り出さなければいけない。
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11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 20:26:21.09 ID:FpHuiZqE0
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その中で重要な人物は、巴マミ、美樹さやか、佐倉杏子だろう。
彼女達は魔法少女の中でまどかと繋がりが深く、私とも繋がりが深い。最低限彼女達だけは生かさなければならない。
それに、まどかの反応なども多種多様だった。
状況が変われば、まどかの反応や価値観、認識なども大きく変わっていた。そこもうまくやりくりしないといけない。
しかし、それでもワルプルギスの夜は恐らく倒すのは困難だろう。
そもそも今までまどかが魔法少女になってワルプルギスの夜に挑んでも、倒す事が出来たのは限りなく少ない。まどかの力はかなり強力、それでも勝てないのにそれが無くなったら勝てるのなんてほぼ無理。
しかし、そこにはある意味勝算が無いわけでもない。前回まどかはいともたやすく奴を倒した。
そう…因果律を収束するたびにまどかは強くなった、だから倒す事が出来たのだ。
これから私は今までみたいにまどかだけでなく、他の魔法少女にも気を使う事になる。つまり、まどかに対して因果律は大して収束する事は無くなり、他の魔法少女に収束されることになるはず。
そうすれば、まどかの力はオーバーヒートすることもなく他の魔法少女は力を増すことになる…はず。
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13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 20:34:11.24 ID:FpHuiZqE0
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まぁ、これは私の考えであって絶対的だとはいえない……それでも、私の考えうる一番現実的な策はこれしかない、やるしかない。
この作戦の欠点があるとすれば、それは周回前提であること…これからよりももっと難しいことを永遠と続ける事になる。私の心が持つかどうか、情けないけどわからない。
それに、この作戦を成功させるためには彼女達が関わる大きな出来事に干渉しなくてはならないこと。
その大きな出来事の結果を変えることによりそこが分岐点となり、新たな選択が増える。
例えば、巴マミの死亡回避。美樹さやかの魔女化阻止。
恐らく何とかやりくりすればこの二つは結構簡単にクリア出来ると思う。…しかし、問題はそこからなのだ。
そもそも佐倉杏子が此処に来る条件は巴マミが死んだことによって出来た穴の埋め合わせだ。よって、巴マミが生き残れば佐倉杏子はこの場所に来る事は無くなる。つまり、私達との接点が一切消えてしまう。
そうなれば計画は成功できない。どうにかして、佐倉杏子をこの場所におびき寄せる方法を考えなくてはならない。
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14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 20:36:43.23 ID:FpHuiZqE0
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それに、巴マミの死によって及ぼされる影響はそれだけではない。
巴マミと鹿目まどか、美樹さやかはどうも統計的に一緒に行動する確立が高い、よってここを回避する事は難しいだろう。さらに巴マミは私に警戒心を持っている。それにより他の2人も私に警戒してしまう。
そして、巴マミが死ななかった場合…まどかは魔法少女がどういう役割を持ち、そしてその危険性がどういうものかを知る事が出来なくなる。よってまどかが魔法少女になってしまう確率が高くなってしまう。
それにその状態で美樹さやかが魔法少女になった場合、まどかの魔法少女阻止はもう絶望的になる。これをどうにかしなくてはならない。
それにこれでは結局はまどかに執拗に執着してしまっている。これではまどかがオーバーヒートを起こしてしまうかもしれない。
ほむら「……八方塞がりじゃない」
ほむら「いえ、私はそういう道を自分で選んだのよ…これくらい分かっていたことじゃない。弱気になるな、暁美ほむら!」
ほむら「よく考えるのよ…どこかに突破口があるかもしれない……」
こうして、眠れぬ夜が2日間続いた。
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16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 20:41:35.27 ID:dwdgnANC0
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過去の魔女も殺してるから時間という概念にしばられてないし過去にいってもまどかはいないと思うんだが
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19:>>16 まどかの願いを叶える前に時間を戻したという設定で:2011/05/04(水) 20:43:43.64 ID:FpHuiZqE0
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ほむら「……結局、大していい案は思いつかなかったわ…」
ほむら「私だけでは駄目なのかもしれない…やっぱり、他の人の意見もあれば……まどか………」
ほむら「ああ、もう学校に行かなくちゃ……」
ほむら「……そうね」
学校まで行ってる時間、この2日間で考えた事をまとめてみましょう。
まず鹿目まどか、美樹さやか、巴マミと知り合いになっておくこと。そして鹿目まどかと美樹さやかには私の警戒を解いておく。
次に巴マミと共同戦線を結ぶ、そして巴マミに全ては語らずになんらかの意見をもらえるようになるまで信頼関係をよくしておく。
そして、巴マミの死亡フラグの回避。とりあえずここまでクリアしましょう。
この作戦は駄目かもしれないけど、今の情報ではこれが私の考えうる精一杯の策…これに頼るしかない。
ほむら「さて、頑張りましょう。まどかのためにも、私のためにも」
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21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 20:47:37.05 ID:FpHuiZqE0
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先生「転校生の暁美ほむらさんです。彼女は最近まで入院していたので皆さんもそれを考慮して接してあげてくださいね」
ほむら「暁美ほむらです、これからよろしく」
先生「では暁美さん、あそこの席に座ってください」
ほむら「はい」
さやか「うわー、キレイな人だねー」
まどか「うん…なんかすごいね」
さやか「なんかオーラ漂ってない?なんか別次元の人みたいな感じ」
まどか「うん、そうだね…私達とは縁がなさそう」
さやか「あはは、そうかもねー」
ほむら「……」
今日はとりあえず、まどかと美樹さやかと接点を持つ事……巴マミはその後になんとかなるはずよ。
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22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 20:52:36.47 ID:FpHuiZqE0
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さてホームルームが終わったわ……さっそく行動に移しましょう。
ほむら「鹿目まどか」
まどか「え……?」
う……いけないわ……これではまどかが困惑してしまう、もう少し優しくしなくちゃ。」
ほむら「鹿目まどか……さんよね」
まどか「えっ…う…うん…。そうだけど……」
ほむら「保険委員だったわよね、保健室の場所を教えてほしいのだけど」
まどか「あっ!そっか、そうだよね!うん、いいよっ!行こう暁美さん」
ほむら「ええ、ありがとう。鹿目さん」
まどか「うん!」
……ファーストコンタクトはいい感じ……よね?今までよりかなり優しくしたつもりだけど…大丈夫よね。
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23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 20:57:08.44 ID:FpHuiZqE0
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まどか「ねえ暁美さん」
ほむら「何かしら」
まどか「暁美さんって前は何処の学校に行ってたの?」
ほむら「そうね、ちょっと遠いけど○×中学校よ」
まどか「へぇ、そうなんだ。うーん、でも私知らないや…ごめんね」
ほむら「いいえ、小さい学校だったから知らなくても全然おかしくはないわ」
まどか「そ…そっか、えへへ」
ほむら「……」
まどか「……」
うぐ……会話が続かない…。一体どうすれば、何か好きな食べ物とか聞いたらいいのかしら…?でも、そんなの小学生じゃあるまいし……あああ!!こんなことも思いつかないなんて…これだから根暗眼鏡なのよ!私のバカ!!
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24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:02:20.64 ID:FpHuiZqE0
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まどか「あ、着いたよ!ここが保健室」
ほむら「あ……そう」
まどか「これでいい?暁美さん」
ほむら「え…ええ、ありがとう。鹿目さん」
まどか「ううん、いいよ。じゃ、困った事があったら何でも聞いてね」
ほむら「ぁ……」
ああ……まどかが行っちゃう……なんか言わなきゃ…何か……。
ほむら「……あ…の」
まどか「ん?何か言った?暁美さん」
ほむら「ぇ…えっと…その」
まどか「?」
ほむら「……えっと…ごめんなさい、何でも……ない…わ」
まどか「? そっか、じゃあまた教室でね」タッタッタ
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25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:02:38.07 ID:FpHuiZqE0
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ほむら「……」
……ホントに愚図ね、私…。まどかに冷たく当たるのはあんなに簡単に出来るのに、いざ普通に接しようとしたらコレか……。この馬鹿根暗眼鏡。
外見だけ取り繕っても中身がこれじゃ意味ないわね……こういうところは美樹さやかが羨ましいわ。……ってそれじゃあ駄目でしょうが…私も何とか仲良くならないと…。
あと、何か話題も探さなくっちゃ…このままじゃロクに話もままならないもの…。……とりあえず教室に戻りましょうか。
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27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:07:35.91 ID:FpHuiZqE0
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さやか「まどかー!あんたさっきさ転校生と一緒にいたじゃんか」
まどか「う…うん」
さやか「どんな感じだった?」
まどか「うーん、何か思ったよりも話やすい人だったよ」
さやか「え?マジで!?そっかー!じゃあ今日お昼さそっちゃったりする?」
まどか「暁美さんがよければいいと思うよ…あっ…」
さやか「おっけーおっけー!じゃあ後で誘ってみるよ!!」
先生「……美樹さん、話をするならせめてもっと小声でしてくれないかしら…?」
さやか「げ…やば」
先生「美樹さん?気をつけてね…?」
さやか「はい、スミマセン」
アハハッハハ モーミキサンッタラー
さやか「あはは、みんなゴメンねー」
ほむら「……」
……相変わらず授業中でもよくあんな大声でしゃべれるわね…でも、さっきのやり取りまどかには好感触みたいだったみたいね、やったわ。
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28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:13:46.96 ID:FpHuiZqE0
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先生「では、これで終わります」
よし、これで昼休みね。さっきまで色々クラスの人に囲まれちゃってたけど…
さやか「暁美さーん」
ほむら「あら、何かしら美樹さん」
さやか「今日お昼一緒に食べない?ほら、あの子と一緒にさ」
まどか「えへへ…」
ほむら「……ええ、構わないわ。一緒に食べましょう」
さやか「おー!そうこなくっちゃねー!!じゃあさっそく食堂行こう!」
ほむら「ええ、分かったわ」
よしっ…いい感じね。この調子でもっと接点を増やしていきましょう。
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30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:15:54.87 ID:ccGF9loo0
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頑張れほむほむ
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32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:26:17.08 ID:FpHuiZqE0
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さやか「ごっはん!ごっはん!らんらんるー♪」
まどか「暁美さん、ゴメンね?さやかちゃん、元気だけど少し…ほら、暁美さんビックリしちゃったりしたよね」
ほむら「いいえ、元気なのはいいことだと思うし大丈夫。心配してくれてありがとう、鹿目さん」
まどか「えっ…そうかな、えへへ」
ほむら「でも…まぁたしかにちょっとビックリしちゃったけど」
まどか「あはは、そうだね」
さやか「おー?二人してなんか楽しそうじゃ~ん!私も混ぜろー!」
まどか「きゃあ!もーさやかちゃんったら!廊下で抱きついたら他の人の迷惑になっちゃうよー」
ほむら「うふふ、ホントにね」
さやか「あははは」
いい感じね…やっぱり、美樹さやかがいると勝手に色々と構ってくれて助かるわ。私だけじゃまた黙ってしまうだろうし…。
マミ「あら、鹿目さんに美樹さん…それに…誰かしら?」
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33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:28:35.74 ID:Hl7sQc430
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え、あれ、既にマミさんと面識あんの?
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36:>>33平行世界なので、毎回同じ状況とは限らない。ということ:2011/05/04(水) 21:31:16.62 ID:FpHuiZqE0
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さやか「あ!マミさんこんにちはー!!」
まどか「マミさんこんにちは」
!?……巴マミ……まさかこんなに早く会うなんて!!えっとどうしましょうか…自己紹介よねとりあえず。
ほむら「あ…あの
さやか「マミさーん!!この子はね今日転校してきた暁美ほむらさん!!今、案内がてら食堂でご飯食べようとしてたんですよー!!」
ほむら「あ、暁美ほむらです。よろしく…マミさん」
マミ「ふふ…ええ、よろしく。暁美さん」
まどか「とか言ってさやかちゃんはご飯食べたいだけでしょ?」
さやか「むー!まどか言ったなぁ!!そんなやつにはぁー…こうだ!!」
まどか「ひっ!あひっあはははは!!さやかちゃ…!くすぐりは反則だよ!あはははは!!」
さやか「うりうりうりー!」
まどか「もー!やめてってばぁー!」
マミ「うふふ、相変わらず仲良しね」
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37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:32:09.57 ID:VpQfs1Fc0
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事前に予備知識があるから有る程度行動予約はできるけど
やってみなけりゃわからない状況だよな
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39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:35:59.58 ID:FpHuiZqE0
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ほむら「……そうね、こういうことが出来る人が要るのは羨ましいわ」
マミ「あら?じゃあ私がしてあげましょうか?」
ほむら「え……いや、別にやらなくていいわ」
マミ「あらそう?遠慮しなくてもいいのに」
さやか「あ!マミさんも一緒にどうです?それとももう予約済み?」
マミ「いいえ、ご一緒していいかしら」
まどか「もっ勿論ですよ!暁美さんもいいよね?」
ほむら「ええ、構わないわ」
さやか「よっし!じゃあさっそくレッツゴー!」
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40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:44:29.19 ID:yXGtp/2v0
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これは美しい日常
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41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:45:08.15 ID:FpHuiZqE0
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さやか「えー!?病院暮らし!?じゃー私と会った事あるかも!!私も結構お見舞いに行ってるんだよねー!」
ほむら「多分、違う病院だと思うわ」
さやか「それもそっかー!!あっはっは!!」
まどか「もーさやかちゃん!ご飯食べてるときぐらいもう少し静かにしようよ」
マミ「相変わらず美樹さんは元気ね」
さやか「まー!それが取り得の一つでもありますしね!」
ほむら「そうみたいね」
どうやら、巴マミともうまくいってるみたいね……まぁ、なんとかなりそうね。
まどか「暁美さんってキレイだよね」
ほむら「え!?そっそうかしら……」
いっいきなり何を言い出すのかしらこの子は…。
さやか「あ!やっぱりそうだよねー!私もそんだけキレイなら恭介だって…」
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42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:47:04.82 ID:FpHuiZqE0
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マミ「たしかに、憧れるわ」
ほむら「ちゃ、茶化さないでちょうだい」
まどか「そんなことないよー!えへへ、暁美さんって意外と面白いね」
ほむら「そっそう…?」
まどか「うん!これからもよろしくね!」
ほむら「ええ、こちらこそよろしく。鹿目さん」
さやか「あー!まどかだけずるいぞー!!転校生!!私とも仲良くしろー!!」
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43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:47:22.28 ID:FpHuiZqE0
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ほむら「少し落ち着きを持てるなら考えるわ」
さやか「うっ……」
まどか「あはは、さやかちゃん。これからは少し落ち着かなきゃね」
マミ「そうね、少し女の子らしくしましょうね」
さやか「ま、マミさんまで…よってたかって私をいじめるなぁ!」
まどか「暁美さん、明日も一緒にお昼食べようね」
ほむら「え…いいのかしら?私と一緒で」
まどか「勿論だよ!!じゃあ明日も一緒にね」
マミ「あら、私は入れてくれないの?」
まどか「勿論いいですよ!マミさんもっ」
さやか「うー!!無視するなぁ!!私も混ぜろぉ~!」
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44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:48:45.51 ID:FpHuiZqE0
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ほむら「……ふぅ」
初日にしてはすごい成果じゃないかしら…。とりあえず二人の警戒は解けたようだし……。巴マミのほうはまだ少し私を警戒していたみたいだったけれど、この調子にもっともっと接点を増やしていけばそれもいずれ消えるはず…。
でも、問題はこれからね。どうも、巴マミは一緒に戦う仲間がほしい傾向があるみたいだったし……魔女が出現したときには、警告ではなくあくまで巴マミを立たせるように協力をしていけば…まどかを魔法少女に誘わなくなるわよね……多分。
まぁ、それでも魔女が出てこなければ話にならないし…とりあえず現状はこのままの調子でいってみましょう。
……まどかとあんな風に話すのも久しぶりで楽しかったし…ね。
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45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:50:32.71 ID:FpHuiZqE0
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まどか「ほむらちゃん!また明日ね!」
ほむら「ええ、また明日まどか」
あれから1週間、私はまどかと名前で呼び合うくらいの仲になった。初めいきなり名前で呼んでもいいかって聞かれた時はビックリしたけど嬉しかったわ……。
それと巴マミともお昼を共にしたり、美樹さやかともまどかと一緒に談笑をしたりした。
ここまで、結構順調に進んでいる……でも。
ほむら「……さて、そろそろ…ね」
そう、今日はあの魔女…巴マミを殺す魔女が出現する日……。
巴マミはもう既にまどかと美樹さやかに何度か自分の戦っている姿を見せているはず……、多分今回もあの二人は付いて来るだろう。
それに巴マミには私が魔法少女であることは既に言ってある。私と協力してくれると約束もしてくれた。
でも、まどか達にはまだ私が魔法少女だという事は伝えていない…。だから今日、まどか達に初めて私の魔法少女の姿を見せる事になるだろう。
そして、ここからが重要な分岐点になる……。巴マミは実力はかなり高い、あれは有頂天になった巴マミのミスから起きた死だ。アレをなんとかフォローすれば死ぬ事はないはず…。でも、慎重にいくことに損はないわ。
ほむら「……時間ね。……万が一の事もあるし、先回りしておきましょう」
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47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:55:11.46 ID:FpHuiZqE0
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まどか「マミさん…すごい」
マミ「私には!仲間がいる!!もう何も……怖くない!!!!」
……今のところ巴マミは優勢……、でも、そんなことはいつものこと。問題は最後の一瞬の隙……そこをフォローする!
マミ「これで終わりよ!!ティロ・フィナーレ!!!!」
まどか「マミさんすごい!!」
マミ「ええ、もう何が来ても私は負けないわ……」
まどか「うん!…っ!?マミさん!危ない!!!」
マミ「………え?」
シャルロッテ「あーん」グパァ
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49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 21:58:02.26 ID:FpHuiZqE0
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今!!時間停止!!!!
…よし、そしてこいつの口に手榴弾を食わせてやって……巴マミを少し違う位置に移動させれば……
シャルロッテ「むぐ」バクッ
シャルロッテ「?」モグモグ
シャルロッテ「!!!」ボカァァァァン
マミ「なっ何!?」
ほむら「危なかったわね、巴マミ」
まどか「ほっほむらちゃん!?どうしてっ!!」
マミ「……暁美さん。……助かったわ」
ほむら「お礼はまだいいわ、まだあいつは死んでない。二人で蹴りをつけるわよ!!」
マミ「……ええ、そうね!!」
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54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 22:15:34.40 ID:FpHuiZqE0
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──────────────
ほむら「今よ!!巴マミ!!」
マミ「ええ、今度こそ!!ティロ・フィナーレ!!!」
ドカァァァアァアアン
マミ「……今度こそ、倒せたみたいね……」
ほむら「ええ、そうね……」
まどか「マミさん!!ほむらちゃん!!」
ほむら「まどか……」
まどか「ほむらちゃん……魔法少女だったんだね。…私知らなかった」
ほむら「…今まで黙っててゴメンなさい……。でも、これには理由があるの」
マミ「…そのことは後で話しましょう。ここは美樹さんを途中で回収して、一端外に出ましょ?」
ほむら「……そうね。まどかもそれでいいわよね?」
まどか「う…うん」
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58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 22:23:10.60 ID:FpHuiZqE0
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さやか「ええええええええええええ!!!!!!!!!!!あっ暁美さんも魔法少女だったの!!!???」
まどか「こっ声が大きいよ!!さやかちゃん…」
さやか「あっ…ご、ごめん」
ほむら「二人ともゴメンなさい、今まで黙ってて」
さやか「もー!ホントだよ!!もっと早く言ってくれればよかったのにさぁ」
マミ「まぁ、私は知っていたけどね」
まどか「でも、どうして?今まで何で言ってくれなかったの……?」
ほむら「……詳しい事はまだ言えないのだけど──」
私は三人に必要な情報をここで与える事にした。まず、まどかは魔法少女になってはいけないという部分…。一応理由はぼかしておいたけど、まどかはそれでも何とか納得してくれたみたいだ。
それとワルプルギスの夜の事、これは魔法少女が力を合わせないと勝てない相手だという事を巴マミに再認識させることと他の二人にとても危険な事ということを知らしめておきたかった。
ほむら「──というわけ、これで分かってもらえたかしら」
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60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 22:25:59.95 ID:FpHuiZqE0
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まどか「……うん」
さやか「う……なんか、やばそうなんだね」
マミ「そのとおりね」
ほむら「だから、安易に手伝いたいからとかそういう気持ちで魔法少女になるのは止めなさい。後で必ず後悔する事になるわ」
さやか「ひえー…おそろっしいなぁ」
まどか「……」
ほむら「……ごめんね、でも本当にここだけははっきりさせておきたかったから」
マミ「うーん、今日はとりあえず家に帰りなさいな。心を整理する時間も必要のはずよ」
まどか「はい…そうします」
さやか「そーだね、時間ももういいころだし」
ほむら「…そうね、じゃあ先に失礼するわ」
私はそう言い放って席を後にした。──まどかのあの複雑な表情を胸に刻んで…。
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69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 22:58:18.61 ID:FpHuiZqE0
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こうして巴マミは生き残り、かつまどかに魔法少女のリスクを教えることが出来た。美樹さやかは今後の展開が前回の通りなら魔法少女にならざるをえないだろうし、うまくいっているといえるだろう。
……少々うまく行き過ぎているような気がしないでもないけど。
時間が経てば、美樹さやかは自分を自ら壊し始めるだろう…今度はコレを阻止しなければ美樹さやかは魔女に変貌してしまう。コレをなんとかするには、美樹さやかの思い人である上条恭介とそのライバルである志筑仁美をどうにかしなくてはならない。
……とはいえ、恋愛沙汰などまったく縁の無かった私にはどうすればいいのか全然見当もつかない。
そもそも人間ではなくなってしまったと自分を卑下する美樹さやかと上条恭介をくっ付ける方法が分からない……。それに上条恭介のほうは美樹さやかのことをどう思っているのかも分からないし……。
志筑仁美とは少し話した事があるくらいで、全然接点が無い…。どういう人物なのかもあまり分かってはいないのよね……。しかも私、何故かあの子とそりが合わないというか……ぶっちゃけてしまえば嫌い、何故かは分からないのだけど。
それに問題点がまだある……。それは、佐倉杏子の件だ。どうにかして、佐倉杏子と美樹さやかを引き合わせなくてはならない。
そうね……とりあえず、佐倉杏子にコンタクトをとってみましょう……。前の世界では何故か佐倉杏子はワルプルギスの夜について少し知識があるみたいだったし、交渉すればなんとかなるかもしれない。
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73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 23:07:39.82 ID:FpHuiZqE0
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ほむら「キュゥべえ」
QB「なんだい?暁美ほむら…。それにしても珍しいね、君が僕を呼び出すなんて。いつもは僕を無意味に葬るくせにさ」
ほむら「……」
相変わらずムカつく態度ね…。でも、こいつを通して佐倉杏子の場所を割らなくてはいけないし…、仕方ないわね。
ほむら「……やってほしいことがあるのだけど」
QB「…なんだい?」
ほむら「佐倉杏子という魔法少女を知っているわね?」
QB「ああ、彼女かい?一体彼女がどうかしたのかい?」
ほむら「彼女の場所を教えてくれないかしら」
QB「? まあ別にかまわないけど、一体何をするんだい?」
ほむら「……少し話をするだけよ」
QB「……そうかい、分かったよ。ついてくるといい」ヒュン
ほむら「………」
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75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 23:12:31.60 ID:FpHuiZqE0
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ほむら「………随分と遠いのね」
QB「そりゃあね、彼女はここの管轄じゃあないしね。少し遠くなのは勘弁してよ」
それもそうか…この世界では巴マミは生きているもの…、ここに彼女が来る理由がないものね。
QB「着いたよ、ここが彼女のアジトさ」
ほむら「……随分と古い教会ね……。廃教会かしら」
QB「そこらへんは知らないよ。でも、間違いなくここに彼女はいるよ。じゃあ僕はもうここで退散するよ」
ほむら「ええ、もういいわ」
QB「……君が何を考えているのか、君が何者なのかはよく分からないけど…。君は…君のしようとしてることは僕には全然わからないよ」
ほむら「………分かる必要もないし、分からなくて結構よ。もう消えなさい」
QB「……まったく君の考えている事は本当に予測できないね」ヒュン
ほむら「………」
別に知る必要なんてないわ……。私はお前の思惑も全て知っている、精々、私はお前を有効活用する……それだけよ。
そう心の中で私は言い、重い古びた扉を開いた。
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78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 23:15:31.02 ID:FpHuiZqE0
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杏子「一体何者だ、こんなところに来る好き者は」
ほむら「随分なご挨拶ね、別に貴女と戦いに来たわけではないわ。そんなに構えなくていいわよ」
杏子「てめぇ…キュゥべえと一緒にいたよな。つーことはアンタもあたしと同業ってわけだ。警戒するに越した事はねーよ」
ほむら「ええ、そうね……。なら、そのままでもいいわ。今日は貴女と交渉を……いえ、お願いをしにきたのよ」
杏子「はぁ?教会だけにお祈りがてらお願いを叶えて下さいってか?悪いがあたしは聖母でも神父でもねえ、ただの愚か者さ。だからそんなこと知ったこっちゃねーな」
ほむら「……」
…う、思ったより話しづらいわねこの子……、どうしよう。…でも、ここで付け上がったら駄目なタイプの子のはず……。ここは下手にでましょう。
ほむら「そう言わずに話だけでも聞いてくれないかしら」
杏子「………まぁ、話だけなら聞いてやんなくもねーよ。ただし、話を聞くのとてめーを信用するのとは違ぇからな、そこらへんは勘違いすんな」
ほむら「……それでもいいわ」
……とりあえず、話を聞いてもらえるみたいね。さて、何から話しましょうか。
ほむら「まず、これからのことについて───」
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81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 23:25:56.46 ID:FpHuiZqE0
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ほむら「───ということなの、だから…
杏子「協力しろってか?」
ほむら「……そ、そうよ」
杏子「はー…つまり、ワルプルギスの夜に挑むには複数の魔法少女の力が必要で……そのためには美樹さやか?だったか、そいつを仲間に引き入れることが必要。でもそのためにはアタシの協力が必要不可欠で?
うまくいったら皆で仲良くワルプルギスの夜を討ちましょー…ってそんなところか?」
ほむら「それで、大体合ってるわ」
杏子「ふーん、いいぜ、協力してやるよ」
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83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 23:31:42.02 ID:FpHuiZqE0
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杏子「………なんて言うと思ったのか?」
ほむら「……え」
杏子「……はっ!!ふっざけんな!!!舐めんのも大概にしろ!!そんなことして、アタシになんの利益があんだよ!グリーフシードをくれるってか?ふざけんな!そんなもん今まで一人でやってきたんだよ!」
杏子「それに、何でそんなことてめーが知ってんだよ!そもそも怪しいんだよお前、…そんなことで私が釣れるとでも思ったのか?……なら残念だったな、さっさと他あたりな」
ほむら「そっそれじゃ駄目なのよ!!貴女じゃなきゃ!!」
杏子「だーかーら!!てめーと協力するくらいだったら一人で狩ってた方がマシだって言ってんだよ!!これ以上訳わかんねーことほざくんならぶっ殺すぞ!!」
ほむら「でっでも……」
杏子「早くアタシの前から消えな、暁美ほむら。アタシが武器を出さないうちにな」
ほむら「……それでもっ!!」
ガシャン
杏子「アタシはさっさと失せろっつったんだ。三度はねえ……」
ほむら「…………」
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84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 23:34:20.01 ID:FpHuiZqE0
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ほむら「うっ…何で……」
私はあの後大人しく教会を後にした……。佐倉杏子の説得は失敗……、これから先のことを考えると頭が痛くなる。
どうやら佐倉杏子は私が思ってたよりも自分のポリシーを持って、魔法少女の仕事をやっていたのだ。もう、佐倉杏子の協力を仰ぐのは難しいだろう……。
今に思えば、あんな佐倉杏子にあそこまで執着させた美樹さやかはそうとうのポテンシャルを持っていたのだろう…、……私なんかとは違って。
ほむら「……これからどうすればいいの。────まどか」
私は己の弱さ、脆さを噛み締めながら暗闇に向かって呟いた───。
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85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 23:34:55.64 ID:FpHuiZqE0
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ほむら「はぁ……」
私は放課後一人で公園で黄昏ていた。これからの行動を家で考えていたが、どうも恋愛沙汰はどうすればいいのか分からない。仕方ないので、息抜きがてら近くの公園に来たのだ。
でも、これからどうすれば……最近美樹さやかの様子がおかしいのはたしかなのだけど……。
まどか「ほっほむらちゃん!!」
ほむら「え…?」
ここで聞こえるはずもない声を聞いた私は、声がした方向に反射的に顔を向けた。
ほむら「まどか……何故ここに……?」
まどか「ほっほむらちゃん!!さやかちゃんが!!さやかちゃんが大変なの!!」
ほむら「え…」
まどか「さやかちゃんが魔法少女になっちゃって!それでおかしくなって!!」
まどかは慌てた様子で状況を言っているけどイマイチ要領をつかめない……。ただ、嫌な方向に事が進んでいるのは目に見えて確かだけど。
ほむら「落ち着いてまどか……一体何があったの?」
まどか「あっ…あのね、さやかちゃんがね───」
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87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 23:37:41.36 ID:FpHuiZqE0
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まどかの話を聞いた後私は走っていた……あの廃教会に向かって。
ほむら「早い!いくらなんでも早すぎる!!!」
何故だかわからないが、普段よりも早く美樹さやかは魔法少女になり、そしてもう精神がおかしくなっていたということ。
今は巴マミが説得をおこなっているらしい。
ほむら「ク……間に合って!!」
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89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 23:48:06.47 ID:FpHuiZqE0
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ほむら「ッ!?」
マミ「」
オクタヴィア「ゥガァァァアアアアア!!!!!!」
教会の光景は最悪の状況だった。そう、見るも無残な光景…私の今までの苦労が全て消え去っていた。
ほむら「……なんてこと………」
私は傍観していた、その最悪の状況を。
美樹さやかは魔女に変貌していて、巴マミはその魔女に殺されていた。
オクタヴィア「ギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
廃教会に美樹さやかの成れの果てが悲痛な叫びだけが、ただ響いていた───
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90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 23:48:54.10 ID:yfy/p+Fw0
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なんということだ...
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93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 23:49:36.68 ID:yXGtp/2v0
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いきなりそんな・・・
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98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 23:54:59.70 ID:FpHuiZqE0
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計画は失敗。もう、駄目だ…そう思っていたその時。
杏子「なんなんだよ!!コレは!!!」
ほむら「……あなたは」
佐倉杏子がいた。
杏子「なんなんだよ畜生!!てめえがここに連れて来たのか!!コイツをよ!!!」
ほむら「………」
私は何も答えられなかった。いや、答えたくなかった。怖かった、何をしゃべっても彼女は恐らく私に怒るだろう。何故かそれが怖かった。
杏子「ッチ!だんまりかよ!!くそっ!!魔女がぁ!!ここはアタシの大切な場所なんだ!!!さっさと消えろぉぉおおおお!!!」
オクタヴィア「ガァァアァァァアアアアアア!!!!!」
杏子「ちくしょおおおおおおお!!!!早く消えろ消えろ消えろ!!!!」
魔女と佐倉杏子の力は互角のようだった。…いや、体力がある分魔女のほうが優勢だといえた。
でも、私は見ていることしか出来なかった。ただ……ただ見ているだけ…。加勢すればいいものをそれをせずに。
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103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 00:04:31.72 ID:W/95y93A0
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杏子「っくそ……何なんだよコイツ…」
あれから30分ほど過ぎた時、佐倉杏子は見るからに弱っていた。しかし、魔女のほうはダメージがそこまで無いようにみえる。
オクタヴィア「ガァアアアアアアアアアアアア!!!!」
杏子「うわっ!!……がぁっ!!」
杏子「くそ…くそ…!!」
オクタヴィア「ギャアアアアアアアアアアアアア!!!!」
杏子「何だよさっきからコイツ…!!………泣き叫んでるような悲しいような声だしてんだよ……何なんだよ……意味わかんねえよ……」
オクタヴィア「ァァァァアアアアァァア………」
杏子「何だよお前……悲しいのか?………捨てられた…のか?」
……? さっきから彼女は何を言ってるのかしら……。魔女に気持ちなんてあるわけないのに。
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110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 00:11:34.24 ID:W/95y93A0
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杏子「……そうか、そうなのか。分かったよ……お前、寂しいんだろ。……そうだよな、一人ぼっちは寂しいもんな……」
オクタヴィア「ァァァ……」
杏子「チェッ……分かったよ…、だからさ、もう…そう悲しい声出すなよ。……私も一緒にいってやるよ、お前のところに」
ほむら「!? 貴女!!何を!?」
杏子「ああ、暁美…だったか?なんかよ、アタシこいつを連れて行くことにしたからさ…後は頼むよ」
ほむら「貴女……」
杏子「さて、いこうか…。もう、休もうぜ……悲しい魔女さんよ」
オクタヴィア「ァァァァアアアアア!!!!」
教会には巴マミの死体と私だけが残った…。後はもう、何も残ってはいなかった。…そう、何も。
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111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 00:14:40.81 ID:zjuRrKue0
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うわああああああああ
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116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 00:17:39.42 ID:W/95y93A0
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────────────────────────────────
あの後私は巴マミの死体を処理し、まどかに状況を伝えた。
まどかは泣きながら私から走りさり、私はそれを見ることしか出来なかった。
結局一夜にして、魔法少女は三人も消え去った。…もう、コレで今回はワルプルギスの夜を倒す事はできなくなってしまった。
そう、佐倉杏子がいなかった影響で美樹さやかの精神疾患は随分と早くなっていたようだ。佐倉杏子が及ぼす美樹さやかへの影響はそれほど高かったことになる。
こうして、ここの魔法少女は私一人だけになってしまった。もう、何もする気も起きない…、後は時を待ち時間が来れば時間を戻すだけだ。
ほむら「……まったく駄目だったわね…所詮は中学生の考えた戯言ってことなのかな…」
……弱音を吐かずにはいられなかった。
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118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 00:24:51.25 ID:W/95y93A0
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────────────────────────────────
ワルプルギスの夜が来る日、私はまどかを呼び出した。
私はどうせ時間を戻すなら…と邪な考えが頭を過ぎったからだ。……我ながら、最低なことをしている…そう、分かっていても止められなかった。
ほむら「まどか…来てくれたのね」
まどか「ほむらちゃん…」
まどかは見るからにやつれていた。それはそうだろう、一日にして尊敬する先輩と親友を無くしたのだから…。私の失態の所為で。
そんなまどかをみた私は…、もう耐え切れなかった。……ただ顔を見ておきたかっただけだけど…もう、全部話してしまおうかしら。
ほむら「まどか、聞いて。信じられないかもしれないけど…それでもいいから」
まどか「……うん、いいよほむらちゃん…、話して……」
ほむら「信じられないかもしれないけど……私未来から来たんだよ──」
コレをまどかに伝えたのは2回目、同じような場面ではあったわね……絶望的な状況という意味で。
それから私は全て包み隠さずまどかに話した。……いえ、吐き出したといったほうが正確ね。
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121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 00:29:14.73 ID:W/95y93A0
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まどか「……そうだったんだ、つらかったね。寂しかったよね」
ほむら「うっ…まどかぁ……寂しかった……辛かったよぉ……」
まどか「ほむらちゃんは頑張ったんだね……」
ほむら「でも…まどかのチャンス……無下にして……」
まどか「仕方ないよ、ほむらちゃんが嫌だったんだもん……。それは私の勝手だったみたいだし」
ほむら「ううう……」
まどか「……でも、これからも一人で戦い続けるの…?ほむらちゃん」
ほむら「…それしか……ないでしょ?……私しか記憶は引き継げないのだから」
まどか「………そうなのかな」
ほむら「…え?」
まどか「そうでもないかもしれないよ」
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124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 00:33:36.06 ID:W/95y93A0
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ほむら「どういう…こと?」
まどか「あのね、時間を戻して転校初日でほむらちゃんがさっき私に言ってくれた事を話してほしいんだ」
ほむら「……そんなことをしても、信じてくれるはずないわ」
まどか「……普通ならね」
ほむら「…?」
まどか「……その後にね、ほむらちゃんが未来から来た証明をしてくれれば…私は信じるんじゃないかな」
まどか「……今みたいにね」ニコッ
ほむら「まどか……信じてくれるの?」
まどか「もちろんだよ、ほむらちゃん。……私達友達でしょ?」
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125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 00:39:19.07 ID:W/95y93A0
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ほむら「……ありがとう、まどか…。……でも、証明って……どうやって?」
まどか「うふふ、ほむらちゃん。……これから私のとっておきの秘密を教えてあげる」
ほむら「……秘密?」
まどか「うん、秘密。……これ、未だに誰にも言った事ないんだ…。私しか知らないとっておきの秘密」
ほむら「まどか……」
まどか「だからね、コレを過去の私に言えば多分信じるよ。私馬鹿だからw」
ほむら「……まどか、じゃあ」
まどか「うん、これからは一人じゃなくて…二人で戦っていこ?…ね?」
ほむら「……ありがとうまどか……ありがとう」
まどか「……じゃあ、教えてあげるね。私のとっておきの秘密──」
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129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 00:43:27.31 ID:W/95y93A0
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──────────────────────────
─────────────────────
こうして私はワルプルギスの夜を迎えた。まどかと一緒に。
QB「相変わらずすごいね。これを止めるのは至難の業だと思うよ、暁美ほむら」
ほむら「……そうね、私だけでは止めるのは無理ね」
QB「…おや?君からそんな言葉が出るとは思わなかったよ。どうしたんだい?」
ほむら「……心境の変化というやつよ」
QB「そうかい?じゃあまどか!アレを止めるためには僕と契約して
まどか「ごめんね、キュゥべえ。私…契約は出来ないよ」
QB「…でも、君の力が無くてはあの魔女は倒せないよ?あの魔女を放っておけば沢山の人間が犠牲になる。……君はそれでもいいのかい?」
まどか「……いいわけないよ。…いつか、止めて見せるよ」
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131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 00:48:11.48 ID:W/95y93A0
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────────────────────────────────
今回は起こす事の出来なかったフラグ、その所為で出来事の前倒しが起きてそれに対応し切れなかった。
そして、自分のメンタルの弱さがまさかここまでだったとは……もう少し何とかしなくちゃね。
それにどうも佐倉杏子は美樹さやかと何か通ずるものがあったのかもしれない…。普通なら何も知らない魔女と一緒に消えるなんてしないはず…、そこにも何かの因果があるのかもしれない。
何か全体的に不自然な事が起きている様な気がしない事も…ない。そこも調べてみる必要がありそうね。
あと不測の事態が起きたときに臨機応変に行動しなくちゃいけないわ…、美樹さやかが魔女になったときは情けないけど足が竦んで動けなかった。
その部分をもっとよく考えて…慎重に行動できるようにしましょう──
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132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 00:50:18.17 ID:W/95y93A0
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ほむら「……」
見慣れた白い天井。独特の匂い。
………嫌ね、病院スタートって…本当に慣れないわ。
…でも、今回は私一人じゃ…ないのよね。……まどか。
ほむら「……じゃあそろそろ、行動を始めましょう……貴女のために」
to be continued...
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247:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 13:39:02.52 ID:W/95y93A0
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前回の失敗点を踏まえて行動を慎重に…でも、迅速に行わなくてはならないわね…。
あと……まどかが協力をしてくれるかもしれない…、でもそれは憶測でしかないわ。
まどかはああ言ってたけど…恐らく、協力してくれない可能性だって否定できない…。もし、駄目でも挫けちゃだめよ…。
………でも、やっぱり…少し、寂しいけど……ね。
<<2周目スタート>>
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253:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 14:05:05.65 ID:W/95y93A0
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先生「転校生の暁美ほむらさんです、暁美さんは今まで入院をしていましたので、そこらへんを踏まえて皆さん接してください」
ほむら「暁美ほむらです、これからよろしくお願いします」
先生「では、あの空いている席に行ってください」
ほむら「……はい」
先生「えーこれはめんどくさいので公式を使う事により──」
ほむら「………」
……今回は静かだと思っていたのだけど…どうやら美樹さやかは別のクラスのようね…、まどかはいるみたいだし別に問題はないのだけれど。
…いえ、むしろコレはまどかと二人きりになる口実を作るのに最適な状況と考えられるのか…、これは有効活用しなくては…。
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255:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 14:15:55.15 ID:W/95y93A0
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ほむら「鹿目…さんよね」
まどか「え…うん、どうしたの?暁美さん」
ほむら「貴女が保険委員だって聞いたの、だから保健室の場所を教えてほしくって…」
まどか「ああ、そうだね!いいよ、教えてあげる。ついてきて!」
ほむら「ええ、ありがとう」
…やっぱり最初はこれしかないわね……我ながらレパートリー無さすぎだと思うけど…
……でも、前回とは違うわ。ここから先……保健室周りは人が少なかった。そこが勝負よ…!!暁美ほむら!!
まどか「…着いたよ、ここが保健室。道順分かった?」
ほむら「ええ、ばっちりよ。ありがとう」
まどか「そっか、じゃあまたね」
ほむら「……待って」
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256:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 14:27:13.82 ID:ekM4p/5u0
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果たして信じてもらえるのか
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257:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 14:30:06.00 ID:W/95y93A0
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まどか「? 何かな、暁美さん」
ほむら「…少し話したい事があるの、いいかしら」
まどか「うん、いいよ?」
ほむら「……今から突拍子もないこと言うのだけれどちゃんと……聞いてくれるかしら」
まどか「???」
ほむら「……私、未来から来たの」
まどか「……え?」
-
258:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 14:35:49.57 ID:ekM4p/5u0
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` ー
_,.>
r "
マジで!? \ _
_ r-''ニl::::/,ニ二 ーー-- __
.,/: :// o l !/ /o l.}: : : : : : :`:ヽ 、
/:,.-ーl { ゙-"ノノl l. ゙ ‐゙ノノ,,,_: : : : : : : : : :ヽ、
__l>ゝ、,,ヽ /;;;;;;;;;;リ゙‐'ー=" _゛ =、: : : : : : : :ヽ、
/ _________`゙ `'-- ヾ_____--⌒ `-: : : : : : : :
...-''"│ ∧ .ヽ. ________ / ____ ---‐‐‐ーー \: : : : :
! / .ヽ ゙,ゝ、 / ________rー''" ̄''ー、 `、: : :
.l./ V `'''ー-、__/__r-‐''"゛  ̄ ̄ \ ゙l: : :
l .,.. -、、 _ ‐''''''''-、 l !: :
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l | .l,,ノ | ! !: :
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r―- ..__l___ `´ l / /: :
\ `゙^''''''―- ..______/_/ /: : :
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259:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 14:37:17.59 ID:zy6XSaNw0
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>>258
やめろwww
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260:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 14:40:30.63 ID:YEKZuJpo0
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>>258
お前が言うなwww
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261:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 14:41:56.28 ID:BshK+8Wr0
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>>258
おいwwww
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262:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 14:42:03.51 ID:W/95y93A0
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まどか「えーっと……どういうこと…なのかな」
ま、そうよね……今日初めて会った人にいきなり未来から来たなんて言われても…誰だってそんな顔するわよね…。でも…。
ほむら「私の言う事……信じていないのでしょう?」
まどか「え……まぁ、それは……そうか…な」
ほむら「いいでしょう…。なら、私が未来から来た証明をするわ…。今日お昼二人きりで一緒に食べましょう、…その時私が未来から来た事を証明してあげるわ」
まどか「……うん、わかった。お昼だね、いいよ暁美さん」
ほむら「……ええ、お昼よ」
まどか「うん、じゃあ教室戻るね。また教室で」
ほむら「ええ、また……」
ほむら「………ふぅ」
……なんとかなったわ…。あの空気に耐えられなくてお昼に時間延ばしちゃったけど、結果的にGOODなよりいい感じになった……。でも、やっぱり性格は……根がもう引っ込み思案すぎて参っちゃうわ…。
それに、多分あんなんでも成功したのは……まどかの性格のおかげよね…。例えば…もしあれが美樹さやかだったりでもしたら──
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265:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 14:49:55.67 ID:W/95y93A0
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ほむら「私、未来から来たの」
さやか「ふーん……は?」
ほむら「えっと……だから」
さやか「へぇ~?未来から…?……くくく…あーはははっはっはっは!!!」
ほむら「あ…あの」
さやか「未来から来たの?あんた!っくく……そりゃすごいねー未来からねぇー…あっはっは!!」
ほむら「……」
さやか「くっくっく……あんた、意外とユニークなこと言ってくれんじゃん…ぷぷ…その話詳しく言ってみ?………くくく、あー!!!やっぱり駄目!!おかしー!!」
ほむら「……うう……」
~~~~~~~~~~~~~~
ほむら「う…」
これは……恐ろしいわ…。容易に想像できるし……多分、一撃で心が折れる……。
やっぱり、まどかは優しいのね……。今にして思えば、今の状態の私って、誰から見たって電波女そのものだもの…。
ま、でもこれからあの事をまどかに言えば……って思ってるけど、今思えばこの事って格段大したことじゃないような気が……まどかがあんなに真剣に教えてくれたけど…。
…でも、アレって貴女にとってそこまで重要なことなのかしら……ホントに大丈夫よね?……まどか…。
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271:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 15:01:40.31 ID:W/95y93A0
-
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先生「では授業を終わります」
ほむら「………」
ああああ!!つ…ついに昼休みが来てしまったわ…。うう…一度不安になってしまった所為で全然授業も聞けなかった……。途中、まどかをずっと凝視してたりしてたし…気づかれて無いわよね……。
と…とりあえずっ!ま、まどかを誘わなくてはならないわ……。落ち着くのよ、落ち着いて、落ち着け……。
ほむら「……」
まどか「ん?」
ほむら「……まっ!まどきゃ!!」
まどか「………え?」
ほむら「ぁ…ぅ……」
ああ……やってしまった…。しかも、何故に呼び捨て……私まだ、まどかを名前で呼ぶような関係じゃないでしょうが…。
まどか「…あっそっそうだよね!暁美さん、行こっか!」
ほむら「え…」
まどか「ほらほら、食堂はこっちだよ!ついてきて」
……ああ、そうか。私の失態をごまかそうとしてくれているのか。……この子は、ホントに…。
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275:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 15:09:03.75 ID:W/95y93A0
-
まどか「もう大丈夫だよ」
ほむら「ごめんなさい…」
まどか「あはは、いいよべつに。…まぁいきなり名前で呼ばれた時はビックリしちゃったけどね…、ふふ…しかも噛んでたし」
ほむら「……本当に迷惑かけてしまったわね」
まどか「いいよそんなこと…。それよりも…」
ほむら「………そうね、さっそくだけど本題に入るわ」
まどか「…うん」
ほむら「私は未来から来た、それをあることで証明するわ。…そして、もし貴女がそれを信じてくれたら…協力してほしいの」
まどか「……協力?」
ほむら「…そうよ、協力。…でも、まずその前に証明するわね」
まどか「うっ…うんそうだね。…でも、どうやって?」
ほむら「そうね…、…貴女の秘密を言い当てるわ」
まどか「私の…秘密?」
ほむら「ええ、未来の貴女から聞いた……誰にも言ってない貴女の秘密」
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282:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 15:21:19.99 ID:W/95y93A0
-
……でも、本当に大丈夫なのかしら…。このまどかの秘密って…私からすれば別に…いや、全然大した事じゃないような気がするけど…。
…いえ、信じましょうまどかを。というかもうなんとでもなればいいわ。
ほむら「……………くりーむ君」
まどか「!!!!」
ほむら「……聞き覚えがあるみたいね」
まどか「どっどうしてそれを……」
ほむら「……未来の貴女が言っていたのよ。ウサギのくりーむ君」
ほむら「貴女が一番大切にしてるぬいぐるみで、唯一名前を付けてるものだって」
まどか「あう……それ、誰にも教えた事ないのに…」
ほむら「あと密かに貴女がダメ鬼っていうシリーズの物を集めている事も言っていたわね」
まどか「ええええ……それも誰にも言った事、ないのに」
……口にしては見たけど、これって………本当に大丈夫なの…?
ほむら「……えっと……それだけ…なんだけど」
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288:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 15:25:12.97 ID:sy2IqnAh0
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かわいい秘密だなおいww
まあ、まどかっぽいけど
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289:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 15:26:28.63 ID:W/95y93A0
-
まどか「……そっか、何かすごいね…。ホントにそれ、誰にも言った事ないのに」
ほむら「……ねえ、これって本当に秘密の事…なの?」
何聞いてるのかしら私…。前回のまどかに聞かなくちゃ意味ないじゃないの。
まどか「えっ!!それはもう!秘密も秘密だよ!!恥ずかしいし!」
ほむら「でも、コレクションなんて……誰でもやるようなもんだと思うし…名前だって」
まどか「う…でも、私もう中学生だし……ぬいぐるみに名前付けてるとか…恥ずかしいかなって」
ほむら「じゃあコレクションの方は…?」
まどか「…ダメ鬼ってさ、すごい不人気でさ……みんな気持ち悪いって言うんだよね…あんなに可愛いのに」
ほむら「……そう」
まったく知らないんだけど……そういうものなのかしら…ってそうじゃなくて!
ほむら「じゃっ…じゃあ……信じてくれる…?」
-
293:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 15:35:31.75 ID:W/95y93A0
-
まどか「え……そうだよね……でも…」
まどか「信じたいんだけど……なんか実感湧かないっていうか…何というか…」
ほむら「……そう」
まどか「あっでっでも!!まだ私暁美さんのことそんなに知らないし…もう少し経ったら信じられるようになるかもしれないから…」
ほむら「まどか…」
まどか「……だから、出来る限り協力はするよ。暁美さん」
ほむら「……ありがとう」
まどか「……ふふ、それにまた私を名前で呼んでるね」
ほむら「あっ!!ごっごめんなさい」
まどか「……ううん、いいよ別に。…それよりも私も暁美さんのこと…ほむらちゃんって呼んでもいいかな」
ほむら「……もちろん」
まどか「うん、じゃあこれからもよろしくね。ほむらちゃん」
ほむら「…うん、よろしく。…まどか」
-
297:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 15:42:28.67 ID:W/95y93A0
-
────────────────────────────────
まどか「でも、協力って?何すればいいのかな?」
ほむら「…そうね、巴マミって先輩がいるでしょう」
まどか「う…うん、よく知ってるね」
ほむら「未来から来たからね」
まどか「あっ…そっか、そうだったね」
ほむら「今はその人と仲良くしててくれてもらえればそれでいいわ」
まどか「…それだけ?」
ほむら「……今は…ね」
まどか「それなら、もう大丈夫だよ!マミさんとはもう仲良しだもん!」
ほむら「そう、それはよかったわ」
-
300:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 15:55:48.26 ID:W/95y93A0
-
ほむら「そう、それはよかったわ」
まどか「…でも、一体何の協力なの?」
ほむら「……それを貴女に理解してもらうには、私の現実を理解してもらわなければいけないわ」
まどか「…ほむらちゃんの現実…?」
ほむら「そう…、私だけの現実。でもそれは…まだ今の貴女には理解できないわ」
まどか「そうなんだ……」
ほむら「……でも、近い未来貴女は知ることになる。…その時に全てを話すわ。……だから、今はこれだけ」
まどか「うん……よく分からないけど…分かったよ」
ほむら「うん…、ごめんね」
まどか「ううん…、仕方ないよ。…でも」
ほむら「?」
-
302:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 16:03:45.41 ID:W/95y93A0
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まどか「……あのさ」
ほむら「……何かしら」
まどか「その……マミさんと仲良くするのは分かったんだけど…」
ほむら「ええ、今はそれだけで…」
まどか「……ほむらちゃんとも仲良くしたいな…って、…ダメかな?」
ほむら「……」
ほむら「……それは、こっちからお願いしたいぐらいよ」
まどか「えへへ、そっか。駄目って言われたらどうしようって思った」
ほむら「そんなわけないわ、まどか。……こちらこそ、よろしくね」
まどか「……うん、改めてこれからもよろしくね。ほむらちゃん──」
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303:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 16:05:30.25 ID:uJrBnoSv0
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ホンマまどかはええ子やでぇ・・・。
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306:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 16:12:31.63 ID:W/95y93A0
-
ほむら「……なんとかなった…のよね」
実感はイマイチ湧かないけど……まどかは協力はしてくれるとは言ってくれた。…まどかがこれから先、私を信じてくれるかどうかはそれこそ私次第だろう。
これから、また巴マミと接触をして協力を仰がなくてはならない。
……そして、美樹さやかと佐倉杏子の件。……今回はもっとうまく動かなくてはならないわ。
……それにしても、くりーむ君…だったかしら。…あの名前って…、これも、因果…なのかしら。………まどかの魔女になった姿『Kriemhild Gretchen』。
でも、二度とあんなもの見たくはない…。まどかが…あんな………。
……そうならないために、私は動くんでしょ…。もっとしっかりしなくちゃ。
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308:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 16:26:22.37 ID:W/95y93A0
-
────────────────────────────────
マミ「もう…何も怖くない!!!」
まどか「うわぁ……マミさんすごい」
さやか「っすっごい…これが魔法少女なんだ」
マミ「もう私には一緒に戦う仲間が居るもの!!!それえええ!!」
シャルロッテ「…!!……!!」
ほむら「……」
もう戦っているわね…、今回は美樹さやかも一緒にいるわね。…いいえ、それよりも!……あの一瞬の隙をフォローする…。……その瞬間の逃しちゃ駄目…!!
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311:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 16:39:42.85 ID:W/95y93A0
-
マミ「これで終わりっ!!ティロ・フィナーレ!!」
まどか「やった!」
さやか「よっしゃー!!マミさん流石!!」
マミ「ええ……」
まどか「……あっ!!」
さやか「まっマミさん!!危ない!!」
マミ「……え?」
シャルロッテ「あ~ん」グパァ
今っ!!時間停止!!
これで……前回と同じように…。よし、これで!
シャルロッテ「~♪」
シャルロッテ「……?」
シャルロッテ「……ッ!」ッペ
ドカァァァァン!!!
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312:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 16:43:31.63 ID:zjuRrKue0
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ッペ・・・?
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316:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 16:49:02.09 ID:W/95y93A0
-
ほむら「なっ……!!」
はっ吐き出した!?どっどうして……今までそんなことなかったのに…。
マミ「暁美さん!!……どうして」
ほむら「今はそれより、戦いに集中して!!一緒に片をつけるわよ!!」
マミ「え…ええ!!」
さやか「何アレ……?…転校生も魔法少女だった…ってこと?」
まどか「………どうして、ほむらちゃんが……。……まさか…、ほむらちゃんがあの時言ってた現実って…」
さやか「……まどか?」
-
317:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 16:50:29.36 ID:zjuRrKue0
-
ああよかった爆発に巻き込まれたりしてないんだね本当によかった
-
325:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 17:05:49.52 ID:W/95y93A0
-
ほむら「……ぐぁっ!!」
マミ「暁美さん!!」
ほむら「ええ、大丈夫……それよりも早く!!」
っく……何なの…?前回より確実に強くなっている……どうして。
マミ「ええ!…今よっ!!ティロ・フィナーレ!!!!」
シャルロッテ「!!!???」
ドシュウウウウウ……
まどか「…ほむらちゃん!!」
ほむら「……まどか」
まどか「ほむらちゃん……すごい血が…」
ほむら「気にしないでまどか……これくらいはすぐ治るわ」
マミ「ええ、そうよ鹿目さん。…魔法少女はそんなやわな造りになってないわ」
まどか「……でも」
ほむら「……それよりもまどか…、分かってくれたわね。……これが魔法少女、……私の現実よ」
-
332:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 17:27:12.81 ID:W/95y93A0
-
まどか「………うん」
さやか「こんなんが……魔法少女なんだ」
マミ「そうよ……、これが魔法少女の戦い。……殺すか殺されるかの戦い」
ほむら「そういうこと……よ」
まどか「あっまだ立っちゃ…」
ほむら「もう平気よまどか。魔法少女は回復力も、人間のそれとは訳が違うわ。……それよりも、今はこの空間から出ましょう。…話はそれからでもいいはずよ」
マミ「……そうね、いつまでもいていい気分になる場所じゃないもの」
さやか「まぁ……不気味だし」
まどか「うん……」
-
333:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 17:29:52.11 ID:pGpjHnCN0
-
魔女倒せばイヌカレー空間消えるぞ
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337:>>333 シャルたんの魔力SUGEEってことで勘弁してくだしあ:2011/05/05(木) 17:41:02.72 ID:W/95y93A0
-
さやか「……魔法少女ってもっとこう…華やかなものだと思ってた」
マミ「……遊びじゃないのよ」
ほむら「…そうね」
まどか「……」
マミ「今日は、皆さん帰りなさいな。……思うところもあるだろうし…ね」
さやか「……そうですね、そうします」
まどか「……うん」
ほむら「……じゃあ、失礼するわ」
さやか「じゃあ、帰ろっか…まどか」
まどか「……うん」
-
339:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 17:48:57.34 ID:W/95y93A0
-
マミ「それじゃ、気をつけてね」
ほむら「……」
ほむら「………まどか」ボソッ
まどか「!」
ほむら「……後で、○×公園で落ち合いましょう」ボソ
まどか「……」コクリ
さやか「ん?まどかー?置いてっちゃうよー?」
まどか「あっ待って!さやかちゃん──」
-
340:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 17:49:17.69 ID:W/95y93A0
-
────────────────────────────────
…もうここに着いて1時間か……。4月も夕方となるとちょっと冷えるわね………。まどかもまだ来ないし………来てくれるか分からないけど…。
…それにしても、あの魔女……前回より確実に強くなってた……。何故…?
……でも、やはり巴マミの魔力も上がっていたわ……。私の予測どおり、因果律が巴マミにも影響して魔力が強くなっている…はず、…確信はないのだけれど。
「ほむらちゃん!」
ほむら「!!」
まどか「ゴメンねほむらちゃん…待たせちゃった?」
ほむら「……いいえ、まどか。私もさっき来たばかりよ」
まどか「そっか…それで」
ほむら「……まどか、アレが私の現実。……そして、これから私の話す事は全て事実にあったこと……。今のまどかにこんなこと言うのはつらいけど……それでも聞いて」
まどか「…うん、大丈夫だよ。…そのために来たんだもん」
ほむら「ええ、分かったわ──」
そうして私は、今までのループ、前回の出来事。……そして私の罪と、まどかとの約束を全て話した。
……特に最後の事はすごく丁寧に。
-
343:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 18:01:47.59 ID:W/95y93A0
-
まどか「………そういうことだったんだね」
ほむら「……うん」
まどか「……ゴメンね、私なんかのために」
ほむら「…そんなことないわ。……これは私の我侭でやってることだから」
まどか「……そっか」
ほむら「そんなことより……信じてもらえたかしら…」
まどか「………」
ほむら「………そ…う」
やっぱり駄目……か。…覚悟はしていたけど……やっぱり、寂しいものね。
まどか「………信じるよ」
ほむら「……え?」
まどか「さっき話してるときのほむらちゃん……とっても真剣だった…」
まどか「…………そして、悲しそうだった」
-
344:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 18:07:40.96 ID:W/95y93A0
-
ほむら「……」
まどか「あんな悲しそうに話してたんだもん……作り話なはずないよ」
ほむら「まどか……」
まどか「私は……何をしてあげればいいかな」
ほむら「………ぅぅ」
まどか「えっ!どっどうしたのほむらちゃん?泣かないで?」
ほむら「…いいえ、違うのまどか……その…嬉しくて」
まどか「……ほむらちゃん」
-
345:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 18:08:04.54 ID:W/95y93A0
-
ほむら「…ぐずっ……そうね、……そう、…ただ考えてくれるだけでいいわ」
まどか「考える?」
ほむら「そう……これから私のしたいこと…どうすればいいか、考えてくれるだけで十分よ」
まどか「…それくらい当たり前だよ」
ほむら「……そう言ってくれて助かるわ」
まどか「……他にも何か手伝える事……ないかな」
ほむら「……そうね、必要になったら連絡するわ」
まどか「そっか…。…分かったよ、ほむらちゃん」
ほむら「……ありがとう、まどか」
-
347:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 18:17:18.31 ID:W/95y93A0
-
まどか「うん。……それにしてもほむらちゃんは優しいね」
ほむら「…どうして?」
まどか「……だって、ほむらちゃんのやろうとしてる事って、皆が幸せにいられる方法でしょ?…すごいよ」
ほむら「……そんなんじゃ…ないわ」
まどか「ふふ、それでもだよ。……結果的にそうなるんだったら同じだよ」
ほむら「……そうかしら」
まどか「……うん、ホントにすごいよほむらちゃんは」
ほむら「……そんなに褒めないで…照れるわ」
まどか「……ふふ、照れてるほむらちゃんも可愛いよ」
ほむら「…もう」
-
348:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 18:27:55.53 ID:W/95y93A0
-
まどか「あはは、……でも、これからなんだよね」
ほむら「……そうね、…そうよ」
まどか「うん。でも、今日はもう遅いし…明日からだね」
ほむら「…ええ」
まどか「じゃあ、また明日ね…ほむらちゃん」
ほむら「ええ、また明日」
こうしてまどかはあの時言ってくれたように、本当の意味で協力してくれるようになった。
多分……それは気休めぐらいにしかならないのだろうけど…それで十分だった。…ただ、ただただ嬉しかった。…ありがとう、まどか……。私、まだ頑張れそうだよ。
-
353:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 18:44:47.32 ID:W/95y93A0
-
────────────────────────────────
アレから数日、私とまどかは他には内緒でいろんなことを話し合った。…結果、美樹さやかを魔女化を止めるためにまどかはさやかに付きっ切りになってくれると言った。
そうして、前回…美樹さやかが魔女になった日…。
まどか「さやかちゃん……魔法少女になったよ」
ほむら「そう……」
まどか「でも…さやかちゃんがおかしい様子はないみたい…」
ほむら「そうとは限らないわ…。…まどかがいる体、そのように振舞っているだけかもしれない」
まどか「……そうだね…。私もさやかちゃんに魔女になんかなってほしくないし…もっとさやかちゃんのことフォローするよ」
ほむら「うん…お願い」
まどか「じゃあ、そろそろ行くね」
ほむら「ええ、私も行くところがあるし」
まどか「……もう一人の魔法少女のとこ…?」
-
354:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 18:50:02.70 ID:W/95y93A0
-
ほむら「……ええ。……ここをしくじったら前回と同じになってしまうかもしれない」
まどか「そっか…。頑張ってね、…私には手伝えないことだから」
ほむら「いいえ、貴女には随分助かっているわ。ありがとう、まどか」
まどか「ふふ、最近ほむらちゃん…私にお礼を言ってばっかだね」
ほむら「…それほど貴女に感謝しているということよ」
まどか「…そっか、じゃあ…いってらっしゃい」
ほむら「ええ、まどかも頑張って」
-
355:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 18:51:01.92 ID:W/95y93A0
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────────────────────────────────
廃教会…。前回、全てが終わった場所。
まどかとこのことで話し合った結果、別に佐倉杏子に協力を施す必要はない……必用なのは美樹さやかと佐倉杏子に接点を作ることだけ…それならば。
ほむら「……さて、ここが最重要分岐点の一つなのよ…。前回のような失敗は許されないわ…心していかないと」
廃教会の古く重い扉はあの時と同じ音を立てた。
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356:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 18:54:28.78 ID:W/95y93A0
-
杏子「こんな時間に誰だ?こんなボロっちい教会に来る好き物はよ」
ほむら「佐倉杏子、貴女に話があるわ」
杏子「ああん?何でアタシの名前知ってんだてめー…キュゥべえにでも聞いたのか?」
ほむら「……そんなとこよ。…それより」
杏子「……あんだよ、なげー話になんだったら名前ぐらい言ってけ」
ほむら「…失礼。暁美ほむらというわ」
杏子「ふーん、で?その暁美ほむらさんは精々アタシに有益な情報を提供してくれんだろうな」
ほむら「ええ、とりあえず──」
-
357:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 18:56:04.46 ID:W/95y93A0
-
杏子「……ヘッ、面白いじゃねーか。いいぜ、やってやんよ」
ほむら「そう、随分と乗り気ね」
杏子「……売られた喧嘩は買う主義なんだよ、…美樹さやか…だったか?…面白ぇ…先輩の威厳ってのをみせてやんよ」
ほむら「……そう、話はそれだけよ」
杏子「そうかよ、…んじゃあ近々そっちに行くぜ?……へヘッ面白くなってきやがった」
ほむら「じゃあ、失礼するわ」
杏子「…おい」
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364:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 19:02:22.21 ID:W/95y93A0
-
ほむら「……何?」
杏子「食うかい?」
ほむら「………どういうことかしら」
杏子「……有意義な情報を提供してくれた、情報料みてぇなもんだ。いいから受けとっときな」
ほむら「……そう、それじゃあいただくわ」
杏子「ほれ」ポイッ
ほむら「……」パシッ
ほむら「……ありがとう」
杏子「…ヘッ…別にいいさ」
ほむら「…じゃあ、失礼するわ」
-
365:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 19:03:03.30 ID:W/95y93A0
-
ほむら「……よし」
今回は確かな手ごたえを感じた。…恐らくこれで、佐倉杏子は自分から美樹さやかに接触するはず…。後はまどかがやっていることのフォローに回りましょう。
そう心の中で思い、私は手に持っている林檎を一口齧った。
-
421:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 22:43:09.92 ID:W/95y93A0
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────────────────────────────────
あれから2日後の夜…、私はある場所にいた。
まどか「あっほむらちゃん!!」
ほむら「まどか、そこにいたのね」
まどか「見て…さやかちゃんが…小さな女の子と戦ってる…」
ほむら「…ええ、でもこれは望んだ結果よ」
まどか「……これで、大丈夫なんだよね」
ほむら「……二人の因果を考えれば…大丈夫のはずよ」
…大丈夫と言ってみたものはいいが、確信などない。……ただ、無事うまくいくことを今は祈るしかない。
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423:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 22:48:16.06 ID:W/95y93A0
-
音が止んだ…。戦いが終わったのだろうか…。
まどか「……静かになったね…終わったのかな」
ほむら「……少し様子をみてくるわ」
まどか「…うん」
向こうには気づかれないように慎重に近づく。……近づいて行くと、彼女達の姿が見えた…そして、彼女達の声が聞こえてくる。
杏子「─ッ何だよてめーは!!何で魔法少女が化け物って決め付けるんだよ!!!」
さやか「だって!!!もうこの体は私じゃないんだ!!!もう…こんなの人じゃない!!!恭介とも一緒にいられない!!!」
杏子「そんなの知るか!!別にいいだろ!!てめーはてめーじゃねーか!!!違うのかよ!!!」
さやか「アンタには分からない!!!私の気持ちなんて分からない!!!」
杏子「わかんねーよ!!!てめーみたいなウジウジした考えなんて知りたくもねえ!!!」
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431:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 23:03:09.29 ID:W/95y93A0
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さやか「もう何も感じない…痛みも…苦しみも全部…全部消えちゃえばいい!!!」
杏子「くそっ!!…そんなこと…!……そんな悲しい事言うなよっ……私はこれでもちゃんと生きてきたんだ……それも否定すんじゃねぇよ…」
さやか「うわああああああん」
ほむら「………」
まさか…ここまでだとは思わなかった…私はどうすればいいの……また、私は何も動けないままなの…?
そんな風にまごまごしていた私の視界に…何故かまどかが映った。
ほむら「まどか!?何故そんなとこに!!」
まどか「さやかちゃん!!!」
さやか「え…?まど…か?」
まどか「さやかちゃん…そんな、そんな悲しい事言わないで……言わないでよ」
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436:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 23:14:52.49 ID:W/95y93A0
-
さやか「……アンタには分からないよ…人間であるまどかに私の気持ちなんて」
まどか「……うん、たしかに私はさやかちゃんの苦しみは分からないよ………でも!!!」
まどか「さやかちゃんが今とっても悲しんでる、辛くて…苦しいのは分かるよ!!」
さやか「……まどか」
まどか「さやかちゃん……私は…さやかちゃんがどんな風になっても、さやかちゃんはさやかちゃんだよ」
さやか「……」
まどか「さやかちゃんは……私の親友だよ」
-
440:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 23:21:49.91 ID:W/95y93A0
-
さやか「……まどかぁ……」
まどか「だから……だから止めようよ、そんな風に自分を卑下しないで?……私の親友がそんな風に言われるのは…嫌だよ。……それがさやかちゃん自身であっても」
さやか「……まどか、…私、恭介と……まどかと一緒にいてもいいのかな」
まどか「……もちろんだよ、さやかちゃんは……さやかちゃんがしたいこと……していいんだよ」
さやか「……ありがとう、まどか…目が覚めた気がする」
まどか「ううん、……友達が苦しんでるのを助けるのは当たり前だよっ。…だから、元気…出してね」
さやか「うん、まどかのおかげだよ……私どうかしてたみたい!……こんなウジウジしてんのなんて私じゃないもんね!」
まどか「うん!元気なさやかちゃんが一番だよ!!!」
さやか「おー?まどかー…私は元気しか取り得がないだとー?許せんなー!!そんなことを言う子はぁ~こうだ!!」
まどか「きゃあ!やめてよさやかちゃんったら!!もー!」
-
445:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 23:23:55.74 ID:sy2IqnAh0
-
これはいいさやさや
-
450:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 23:30:03.48 ID:W/95y93A0
-
ほむら「……」
流石ね…、ホントにすごい子ねまどか…。……私は何も出来なかったのに、……ホントに。
私も…いつかあんな風に…なれたら。
さやか「よっし!杏子だっけ?スーパーさやかちゃん復活ってことだけど、まだやる?」
杏子「……いや、もういい」
さやか「え?マジ?ふーん何か興ざめじゃん」
杏子「……いや、そこの女に感謝しろよ…お前。アタシもなんかさ…ちょっと思い出したから」
さやか「え?」
杏子「……今日はもういいよ、帰る。……また何かあったらよろしく」
さやか「ん?再戦の申し込みってこと?ばっちこいだ!!いつでも来い!!」
杏子「ああ、また頼むぜ…さやか」
-
461:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 23:40:09.09 ID:W/95y93A0
-
ほむら「……何とかなったのね」
杏子「これがてめーの望んだ事か?」
ほむら「……まだいたの」
杏子「てめーにゃ聞きてー事があるからな」
ほむら「……」
杏子「まあいいや、一つだけ教えろ」
杏子「てめーの目的は何だ」
ほむら「……協力よ」
杏子「……協力?」
ほむら「……そうよ、私と…巴マミと……そして美樹さやかと一緒に…アレを討つのに協力してほしい」
杏子「……ワルプルギスの夜…か」
-
464:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 23:43:40.19 ID:W/95y93A0
-
ほむら「……そうよ」
杏子「…さやかがいんのか」
ほむら「彼女の力も必ず必要になる」
杏子「……そうか、分かった。……てめえの提案に乗ってやる」
ほむら「…ありがとう、佐倉杏子」
杏子「……礼はいらねえ、……礼ならあのさやかと一緒に居た…まどかってやつに言ってやれ」
ほむら「……そうね」
杏子「……じゃあな」ヒュン
ほむら「……これで、準備は整った」
これで、『巴マミの死亡フラグを回避』、『美樹さやかの魔女化回避』、『佐倉杏子が仲間になる』をクリアできた…。後は彼女達の連携を高めて、ワルプルギスの夜に挑む…。
もう少しで…、まどか……──
-
473:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 23:50:40.35 ID:W/95y93A0
-
────────────────────────────────
杏子「あーやっぱり4人だとグリーフシード集まんねーな」
さやか「まぁ瞬殺だしねー」
ほむら「そうね」
マミ「仕方ないわよね!!」
さやか「マミさん何で興奮してるんですか…」
まどか「やっぱりすごいね!!四人集まれば怖いものなしだよ!」
さやか「まぁね~このさやかちゃんがいれば一人でもよゆーだけどさ」
杏子「はっよくゆーぜ!さっき一番危なかったのにさ」
マミ「アレは危なかったわね」
ほむら「ええ、もっと注意を払うべきよ」
さやか「へーいすみませんでしたー」
-
478:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 23:55:07.29 ID:W/95y93A0
-
杏子「ところで、巴マミ…あのティロなんたらって一体
まどか「あわわ」
さやか「それは聞いちゃ駄目」
マミ「何かしら?」
さやか「いえいえ、何でもないですよー!なんか杏子が腹減ったーって言っただけですから」
杏子「はっ!!ちがっ…むぐっ…こら!さやかっ口…むぐっ塞ぐなぁ!!」
まどか「でも、良かったよ。さやかちゃんもあの後上条君と付き合ったんでしょ?」
さやか「えっへへ~、ホントにさ…それについてはまどかに感謝だよ」
まどか「ううん、そんなことないよ。さやかちゃんが元気になってくれたのが嬉しいだけだし」
杏子「へっ惚気かよー」
ほむら「元気そうでなによりだわ」
-
481:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/05(木) 23:57:56.65 ID:s1eJCSz9O
-
くっついたのね
-
484:ところがどっこい^q^:2011/05/05(木) 23:59:28.21 ID:W/95y93A0
-
こうして私達は時々連携を高めるべく、一緒に戦ったりしてきた。美樹さやかももう大丈夫みたいだし、これで完全に不安要素は消えた……かのように見えた。
だが、私はこの時ある部分を見落としていた…。……そして私はもう一度絶望することになる。
-
486:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:00:48.47 ID:zcTs6RLd0
-
おい名前欄が
-
489:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:01:11.72 ID:krtwJYCt0
-
なんてこった・・・。
-
497:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:05:01.92 ID:i8X4Jyza0
-
さやか「まーでも、最近学校での過ごし方も変わったしさ~大変よ」
まどか「そうだねーさやかちゃん忙しそうだもん」
マミ「……私は変わらないわ」
杏子「ふーん、学校ってそんなもんかね」
ほむら「まぁ、別格段楽しいってわけでもないかも」
まどか「え!そんなことないよー!楽しいよ!ね、さやかちゃん!」
さやか「………」
まどか「? さやかちゃん?──」
この瞬間、美樹さやかの体から鮮血が飛び散った。後ろから発せられた衝撃波によって。
-
501:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:06:18.88 ID:9UkN2H950
-
うわあああああああああああああああああああああああああああああ
-
508:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:09:02.99 ID:i8X4Jyza0
-
まどか「─ッ!?ひっ…」
杏子「さやか!!!!」
ほむら「──ッ!!!まどかっ!!!」
私はその場からまどかを抱いて遠ざかった。…そして後ろにいた、そいつは─
さやか「ぐ……ひと…み」
仁美「……御機嫌よう、美樹さん」
紛れもない、さやかのクラスメイト…志筑仁美だった。
-
510:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:10:55.42 ID:Zhr/OK+3O
-
もう緑いやぁ
-
512:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:11:04.53 ID:Ejh7N9V90
-
ワカメェ…
-
519:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:14:16.47 ID:i8X4Jyza0
-
────────────────────────────────
杏子「何だてめーは!!!!さやかになんて事を!!!!」
マミ「……貴女は……学校で鹿目さんと美樹さんと一緒にいた…」
ほむら「……志筑……仁美……」
まどか「仁美ちゃん……どうして」
仁美「……本当にすごい力ですね。……この魔法少女の力というのは」
さやか「仁美……あん…た……」
仁美「ええ、私も手に入れましたの。……貴女達と同じ、化け物の力をね」
杏子「なっ……あたし達は化け物なんかじゃねえ!!!」
マミ「そう……契約したのね」
まどか「何で……」
ほむら「まどか、私から離れないで。魔法少女ではない貴女では危険だわ」
まどか「仁美ちゃん…」
-
527:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:18:50.73 ID:i8X4Jyza0
-
仁美「……まぁ、流石にアレ程度では全然ダメージはなさそうですね。美樹さん」
さやか「ぐ…何故…」
仁美「……別に大した事じゃありませんわ。……ただの女の嫉妬ってやつですわ」
さやか「……ぐ…ふざっけんじゃないわよ!!」
仁美「ふふふ、そうこなくては……張り合いがありませんもの」
杏子「さやか!」
さやか「杏子!!アンタは引っ込んでて!!!…こいつは私一人でやる……そうしなきゃ駄目だ」
杏子「ッ──!!…………ああ、分かったよさやか」
さやか「・・・…ごめん」
-
539:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:23:34.40 ID:i8X4Jyza0
-
ほむら「く…そうか、彼女の存在を失念してた……」
QB「いやあ、まさかこんなことになるとはね」
ほむら「──ッ……キュゥべえ……!!」
QB「……そんなに睨まないでよ、暁美ほむら。……僕だって本当は彼女と契約する予定はなかったんだ」
まどか「……じゃあ、何で」
QB「お願いされたからね、仕方なくさ」
ほむら「……」
絶対嘘だ……。もし、仮に本当にする気がなかったのなら……そもそも志筑仁美に姿を見せる事すらしないはず……!!
完全にこいつにやられた!!……これは私の完全な失態だ……こいつの危険性をすっかり忘れていた……私の……。
QB「それに美樹さやかは 絶 対 志筑仁美には勝てないよ。これは確実に言えることだ」
-
548:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:30:15.83 ID:i8X4Jyza0
-
マミ「……そんな事はないはずよ、美樹さんはかなり熟練度を上げたわ。それがそこらへんのポッと出に負けるとは思えないわ」
杏子「そうだ!!アタシ達が鍛えたんだ!!!負けるはずがねえ!!!!」
QB「…本来ならそうだろうね」
ほむら「……どういうこと?」
QB「……残念ながら志筑仁美はそこまで魔法少女の資格を持っていない…でも、願いは一応叶える事は出来るんだ…。それ相応のね」
ほむら「………意味が分からないわ」
QB「ははは、深く考える必要はないんだよ暁美ほむら。志筑仁美は、ただ美樹さやかを殺したかったみたいなだけだったみたいだしね」
ほむら「──ッ!!!…まさか」
QB「そうさ、彼女の願いは単純なものだったよ!ただ『``美樹さやか``に勝てる力がほしい』…これが彼女の願いだったからね」
杏子「なっ!!じゃあさやかは!!!」
QB「だから美樹さやかは負けるのさ、それがたとえ美樹さやかがどれほど強くてもね」
-
553:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:32:39.62 ID:i8X4Jyza0
-
仁美「ふふふ、その程度ですか?私に触れてもいないですわよ?」
さやか「くそっ…!!その鎌居達は卑怯だっつの…!!」
仁美「ふふふ、これは戦いです。卑怯も何もありませんわ」ガスッ
さやか「ぐぁぁあああ!!」
仁美「あら、今のはいいボディーブロウだとは思いませんか?美樹さん」
さやか「ぐふ…」
仁美「ふふふ、貴女では恭介さんを幸せにできませんわ」
さやか「はっ……そんなのアンタだって……同じでしょうが」
仁美「……そうですわね。……だけど、貴女みたいな意気地なしにだけは恭介さんは渡しませんわ」
さやか「──ッ!!!……私は……意気地なしなんかじゃ……ない!!!!」
-
563:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:38:47.40 ID:i8X4Jyza0
-
仁美「……どうかしら………ねっ!!!」ブンッ
さやか「ぐああああ!!!!」
仁美「……ふぅ、なんかもう飽きたし……それに時間ももう残されてないようですし、終わりにしてあげますわ」
さやか「……うう………くそぉ」
仁美「では、お休み美樹さん……さよなら」ビュン
-
582:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:47:59.15 ID:i8X4Jyza0
-
ガンッ
仁美「──ッ!!!」
杏子「……やらせるか」
仁美「……な」
さやか「…杏……子」
杏子「……悪いなさやか、とても見てられねえ……こんなフェアじゃねえ戦い認められるか」
仁美「く……」
杏子「ほむら!!!さやかを頼む!!!」
ほむら「!!……分かったわ」
……とりあえず、時間停止してこちらに美樹さやかをつれていきましょう。
-
592:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:55:48.39 ID:i8X4Jyza0
-
さやか「ぅぅ……」
まどか「さやかちゃん!!さやかちゃん!!」
さやか「だ……大丈夫、まどか……全然平気」
ほむら「いいえ、そんなことないわ。……治りが遅い……どうして」
QB「恐らく、志筑仁美の力だね」
マミ「……どういうことかしら」
QB「志筑仁美の魔力…力は大した事はないけど、美樹さやかにのみに対しては絶対的な力を持っているということだよ」
マミ「そう…『限定せし孤独の力』(リミテットロンリーパワー)っていうことね……」
ほむら「じゃあ、この傷は…」
QB「治らない……かもしれないね」
まどか「そんな……」
-
595:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:58:25.66 ID:oUQN4rRS0
-
マミさんwww
-
596:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 00:58:31.89 ID:loyefVt60
-
マミさんちょっと黙っててください
-
612:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 01:05:18.63 ID:i8X4Jyza0
-
杏子「おらああああああああああ!!!!」
仁美「ぐっ……」
杏子「死ね!!死神!!ぶっ殺してやる!!!!」
仁美「ぐっ……あああああ!!!!」
杏子「……なんだ!?何が……まさか」
仁美「あああああああああああああああああああ!!!!」
ほむら「!!??」
マミ「何…何が」
まどか「仁美ちゃんの声……」
-
630:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 01:19:39.81 ID:i8X4Jyza0
-
QB「どうやら…始まったみたいだね─────魔女化が」
ほむら「な!?」
QB「彼女、魔法少女になってから一回もグリーフシードを手に入れてないからね」
QB「それにあんな不の念を持ち続けていたら、こうなるのは時間の問題さ」
ほむら「佐倉杏子が危ない!!!」
さやか「……行かなく…ちゃ」
まどか「さやかちゃん!?まだ起きちゃ駄目だよ!!!」
マミ「そうよ、私達が行くから」
さやか「……駄目だ、私は行かなくちゃいけないんだ……ケジメをつけなくちゃいけないんだ…私のためにも……仁美のためにも」
ほむら「……それでも駄目よ!!」
今の貴女が行ったら……それこそ……。
-
634:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 01:27:11.12 ID:i8X4Jyza0
-
さやか「……転校生、……まどかを頼むね。………どっちにしても多分もう私はここまでだと思う」
まどか「なっ何言ってるの!!??」
さやか「……まどか、アンタには本当に感謝してるよ。…まどかのおかげで、今の私がいる。……でも、仁美も友達だから…私が説教してやんなくちゃさ!…まどかが私にしたように」
まどか「……!!」
さやか「ありがとうまどか、本当にありがとう。……私、まどかの友達になれて本当に良かった」
まどか「さやか…ちゃ…」
さやか「…さて、行こっかな!仁美が待ってるから…。……ほら、仁美が呼んでる」
ほむら「美樹さやか!!」
さやか「………転校生、アンタはまどかを守ってあげてよ」
ほむら「…でも!」
さやか「……転校生……いや、ほむら。……後は頼んだぞ」ヒュン
ほむら「………そんな」
マミ「…彼女も……導かれてしまったのね、運命という聖域に」
-
635:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 01:28:34.95 ID:loyefVt60
-
マミさんもう帰ってください
-
637:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 01:29:00.27 ID:hWYfkVVt0
-
なんだろう、このマミさん凄くビンタしたい
-
644:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 01:35:10.73 ID:i8X4Jyza0
-
仁美「ぐぁああああああああああああ!!!!」
杏子「ぐっやべえ!!もう…魔女になっちまうのか!!」
さやか「よっ、大丈夫?杏子」
杏子「──!!!…なっ何でお前!!!!」
さやか「後はまかせてよ」
杏子「はっ!!馬鹿か!!!そんな怪我でアレを倒せるわけねーだろ!!」
さやか「……それでもやんなくちゃ駄目でしょ」
杏子「……そうじゃねーよ」
さやか「…え?」
杏子「…アタシも一緒に戦ってやる。もうここまで来たんだ、地獄まで付き合ってやるよ」
-
645:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 01:36:08.17 ID:ZKP3KsDu0
-
え、ちょ
-
646:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 01:36:40.34 ID:zkGHVyt3P
-
なにっ!
-
647:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 01:38:34.28 ID:i8X4Jyza0
-
さやか「……杏子」
杏子「拒否ンじゃねーぞ!!……あたしだってプライドあるんだ、もう戦うなとは言わねえ…だから、ここは黙って背中預けろ」
さやか「……うん、じゃあ行くよ。杏子」
杏子「ああ!振り落とされんなよ!!さやか!!!!」
-
655:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 01:44:38.55 ID:i8X4Jyza0
-
仁美「ぐぅぅううう美樹さやかぁあああああ!!!!!!!」
さやか「仁美…!!今、楽にしてあげるよ」
杏子「ああ、いくぜ!…さやか」
仁美「うがああああああああああ!!!!!」
さやか「うぐぁぁ!!」
杏子「さっさやか!!」
さやか「うう……仁美……コレで満足?……じゃあもういいでしょ、休みなよ」
杏子「なっ何言ってんだ!?さやか!!!」
仁美「…ぅぅぅうう…美樹…さん」
-
657:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 01:46:05.65 ID:ZKP3KsDu0
-
うわああああああああ
-
662:くぎみや:2011/05/06(金) 01:52:35.66 ID:i8X4Jyza0
-
さやか「私がハッキリしないせいだもんね…、仁美。……アンタが私を憎くても、恨んでても…私は仁美の友達だから…一緒に居てあげる…恭介には悪いけど…私は仁美を見捨てられないから」
仁美「ぐぐ…美樹……さん…、こんな……私でも……まだ……友達って……言ってくれますの…ね」
さやか「あったりまえでしょ!……当たり前のこと言わないでよ」
杏子「さやか!!……お前!!!」
仁美「でも…もう私は……」
さやか「……いいよ、私ももう疲れたし。一緒にお疲れ様パーティでも……向こうでしようよ」
仁美「そう……ですわね……その時はお願いします……わ」
パリン
-
668:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 01:59:18.11 ID:i8X4Jyza0
-
杏子「さ…さやかぁぁぁああああ!!!!!」
仁美「うぐあああああああああああ!!!!」
杏子「──ッ……そういうことかよ、さやか。…ついて来れるもんならついて来てみなってか?……面白ぇよ…!!!行ってやるよさやか…地獄まで、てめえのそこのでっかい友達を連れてよ!!!!」
仁美(魔女)「ギャァァァァアアア!!!」
杏子「……さぁ、今すぐにでも追いついてやる…。……だからアタシもパーティに混ぜろよ、馬鹿やろー!!!」
ドッカァァァァァン
-
677:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 02:05:47.83 ID:i8X4Jyza0
-
ほむら「……終わった」
言葉通り、全てが。
QB「まさか、同士討ちとはね…まあ、想定内だったけども」
ほむら「…キュゥべえ……!!」
QB「ははは、また無駄に体を無くすのは有意義じゃないし、これで失礼するよ。きゅっぷい」
ほむら「く……ちくしょぉ……」
また、駄目だった。……そう、駄目だった。
-
681:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 02:09:40.79 ID:loyefVt60
-
久々に心のそこから殺したくなるQBだった
-
688:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 02:18:44.88 ID:i8X4Jyza0
-
まどか「……ほむらちゃん」
ほむら「……ゴメンね、まどか…また、駄目だったよ」
まどか「……また、やり直す…んだよね」
ほむら「……そう…ね」
マミ「……時間を戻す能力ってやつよね」
ほむら「……ええ」
まどか「…そっか、じゃあもう帰ろうか」
ほむら「…え?」
まどか「ほむらちゃん…疲れたでしょ?…少し休も」
マミ「…すぐに戻れるというわけではないのでしょう?」
ほむら「………そうね」
マミ「……行ってしまったのね……二人は……いえ、三人は…私達の知らない『未だ見ぬ少女達の楽園』へ…」
こうして、私はまどかに施された。…でも、とても家に帰る気にはなれなかった。
-
695:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 02:23:37.22 ID:hWYfkVVt0
-
世界見捨てる宣言されたのに妙に達観しとるなマミさん
何かあったんやろか
-
703:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 02:28:00.75 ID:i8X4Jyza0
-
────────────────────────────────
ほむら「……ぅぅ」グズッ
私は公園で一人で泣いた。辛くて、苦しくて……詰めの甘い自分の馬鹿さが悔しくて。
暗闇の中、ただ独り泣いた。
「ほむらちゃん」
不意に名前を呼ばれた私は顔を上げた。…そこには、私の大好きな、でも…どこか悲しそうな表情のまどかがいた。
まどか「…泣いてたんだね」
ほむら「……」
もう誤魔化すつもりもない、誤魔化すことなんかできないくらい私は泣いていた。
まどか「……駄目だったね」
ほむら「……ゴメンなさい」
まどか「謝る必要なんてないよ、ほむらちゃんは頑張ってた。誰よりも…ずっと」
-
710:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 02:34:38.59 ID:i8X4Jyza0
-
ほむら「…結果がついてこなければ意味なんて…ないわ」
まどか「…そんなことないよ」
ほむら「………」
まどか「私馬鹿だから、うまく言えないけど…失敗から学ぶ事もあるって…今回の失敗を検証して、また次に生かそうよ」
ほむら「……そう…ね」
まどか「…ほむらちゃん」
ほむら「…?」
…不意にまどかが私に近づいて、私を抱きしめた。
-
715:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 02:38:57.26 ID:i8X4Jyza0
-
ほむら「…え?」
まどか「……嫌かな」
ほむら「……ううん、まどかの温もり…感じる」
まどか「私にはこんなことしか思いつかなかったから……ゴメンね」
……そうか、まどかは私を励ましてくれているんだ…。あんな光景を見たのに、…私を気にかけて…優しくしてくれて……。
私は…多分ずっと……この人には敵わないんだ。
-
724:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/06(金) 02:46:43.06 ID:i8X4Jyza0
-
────────────────────────────────
ほむら「ありがとうまどか、もう大丈夫よ」
まどか「…うん」
ほむら「じゃあ、行くわ……希望の光はまだ消えてないもの」
まどか「うん、…また会おうね」
ほむら「ええ、また」
こうして私はまどかに一端の別れを告げ、私はまた貴女のために歩みだす。……微かな光を辿って。
to be continued...

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