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京子「私達なりの別れ」
- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:17:13.99 ID:NVIbFSFM0
-
・・・・・・・・・・
「私達……別れようか」
背筋が凍りついた。
だって、突然のことだったから。
今日、私達は映画見に行ったり、買い物をしたり、
はたから見れば仲のいい女の子同士が遊んでいる、ように見えるけど
確かに、私と結衣はデートをしていた。
なのに――
- 2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:19:51.24 ID:NVIbFSFM0
-
「別れよう?やっぱりさ、ダメなんだよ……女の子同士で付き合うなんて」
結衣は真剣な表情で、優しく、それでいて切なさを含めた声色でそう言った。
「え?結衣から告白してきたじゃん、勝手すぎるよ」とは言えずに、
「そ、そうだね……分かった」
- 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:20:21.44 ID:NVIbFSFM0
-
としか言えなかった。
結衣のことは大好きだ。
でも、この表情をした結衣は多分何を言っても折れないから。
そこで私が「嫌だ」と駄々をこねても、何の解決にもならない。
むしろ、幼馴染という関係には戻れなくなる。
「じゃあ、明日から……幼馴染の関係に戻ろっか」
「うん……」
- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:23:47.81 ID:NVIbFSFM0
-
沈黙が訪れる。
いつもなら、こんな沈黙も心地いいものだったけど、
今の沈黙はただ切なさが募るだけ。
でも、お互い何も言わない。
そろそろ、帰ろうかなと思っていたところ――
「勝手だと思うけど、ごめんな……元に戻るのは明日からだから」ギュ
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:25:50.98 ID:NVIbFSFM0
-
結衣に抱きしめられた。
「京子、これは私の最後の我が儘だから……許してくれ」
そう言って、結衣は私にキスをし、そのまま振り返らず去っていった。
私のファーストキスは、涙の味だった。
- 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:28:02.95 ID:NVIbFSFM0
-
結衣と私が付き合い始めたのは、高校2年生の林間学校の時。
高校生にもなって、林間学校があるとは思わなかった。
けど、案外この林間学校は生徒から人気があった。
「林間マジック」
というものが、この学校では代々伝わっていたからだ。
林間マジック、と言っても本当にマジック……手品を発表することではない。
ましてや、マジックペンのことでもない。
林間マジックというものは、簡潔に言うと、
林間学校中に告白すると成功する、という言い伝えだ。
なぜ、マジックかは分からないけど、その林間マジックで私と結衣は付き合うことになった。
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:30:22.45 ID:NVIbFSFM0
-
付き合い始めは、お互い顔を見合わせると照れてしまって逸してしまうし、
周りからは喧嘩したのではないか、と心配されたりもした。
でも、恋人という関係になれてからは
幼馴染の時よりもスキンシップをとったし、手つないだりもして、なかなか充実していた。
高校3年生になってからは、受験ということもあり、
あまりデートしなくなったが、その分一緒に勉強をした。
そんな風にすごして、付き合ってから半年がたった。
半年のうちに、結衣とはいろんなことをした。
でも、キスだけはしなかった。
私が拒んだからだ。
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:30:51.54 ID:OYQrl2gVO
- のっけから辛いな……
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:32:53.32 ID:NVIbFSFM0
-
以前に、結衣の顔が近づいてきた時に
私は咄嗟に結衣を突き飛ばしてしまった。
結衣を拒んだわけではない。
本当に、驚いただけだった。
正直に、突き飛ばしてしまった理由を言った時、
結衣は、
「驚かせてごめんね、次やった時優しくするから驚かないでね?」
と、悲しげに笑ってそう言った。
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:34:21.46 ID:NVIbFSFM0
-
次はやってこなかった。
私からやってあげれば良かったんだけど、
私と同じような反応されたら、と思うと怖くてできなかった。
多分、結衣もそう思ってやってこなかったんだと思う。
そして、結衣との最初で最後のキスをした。
胸があつくなって、苦しくて、その場にしゃがみこんで静かに泣いた。
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:35:44.69 ID:NVIbFSFM0
-
・・・・・・・・・・
翌日
「おはよう、京子」
「お、おはよう……」
朝、京子の家に迎えに行った。
幼馴染として。
多分、ちゃんと挨拶出来てたと思う。
だけど、京子は昨日のこと引きずっていたのかな……。
目の下にクマができていた。
ごめんな……。
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:36:54.80 ID:NVIbFSFM0
-
「あ、結衣ちゃん、京子ちゃんおはよう」
「おはようございます!」
あかりとちなつちゃんとも合流した。
あかりもちなつちゃんも、私と京子がいる高校へ入学した。
他にも、生徒会メンバーや千鶴さんも同じ高校だ。
「あれ?京子ちゃん、元気なさそうだけど……どうかしたの?」
あかりは周りの様子をしっかり見てるから、こういうことにもよく気がつく。
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:38:26.36 ID:NVIbFSFM0
-
「あ、うん……ちょっとね、寝不足ってとこかな」
「そっかぁ、ちゃんと睡眠をとらなきゃだよ?」
やっぱり、京子は私のせいで寝れなかったのか……。
私が、京子に別れを告げた理由、それは――
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:39:01.58 ID:NVIbFSFM0
-
~~~~~
デート前日
「結衣、そこに座りなさい」
突然、父がそんなことを言った。
「嘘であって欲しいが、お前、歳納さんとこの娘さんと付き合っているのか?」
頭の中が真っ白になった。
「どうなの?……結衣?」
隣で母も心配そうに訊いてきた。
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:40:54.65 ID:NVIbFSFM0
-
「…………」
「否定はしないんだな?」
「…………」
私は何も答えられなかった。
どう答えたら良いかわからなかったからだ。
「単刀直入に言う、別れなさい、同性と付き合うなんて世の恥さらしだ」
父は言った。そして、こう続けた。
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:41:49.29 ID:NVIbFSFM0
-
「船見の名を汚すんじゃない、お前はこの家のたった1人の娘なんだぞ、
自覚をもちなさい」
父の言う言葉はもっともだった。
確かに、同性間で付き合うことは普通ではない。
でも、それを知っていてもなお、私は京子に告白したのだ。
京子が好きだから。
なのに、大げさかもしれないが、その勇気や頑張りを
全否定されるのは許せなかった。
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:42:44.95 ID:NVIbFSFM0
-
「嫌です、別れません」
「…今なら、まだ間に合うのよ?」
間に合っていたのなら、私は京子と付き合っていない。
間に合わなかったから、京子に告白した。
絶対口に出して言えないけど、私にとって歳納京子は大きい存在なのだ。
だから――
「とにかく、私は京子と別れるつもりはないので」
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:45:32.68 ID:NVIbFSFM0
-
パチンッ
「っ!」
初めて父に殴られた。
「頭を冷やしないさい」スタスタ
と言って、私を押入れに閉じ込めて去っていった。
大人は自分勝手だ。都合の悪いことがあるとすぐに手をだす。
そんな人になりたくないと思った。
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:47:12.28 ID:NVIbFSFM0
-
そして、数時間後
「結衣?ご飯持ってきたわよ」
母がご飯を持ってきてくれたようだ。
だけど、今はそんな気分ではない。
「あのね、結衣……」
また説教か、と思ってため息をついた。
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:49:01.92 ID:NVIbFSFM0
-
「京子ちゃんとのことなんだけどね、結衣は京子ちゃんのこと本当に好き?」
当たり前だ。私は頷いた。
「だったら、京子ちゃんのこともちゃんと考えて欲しいの」
ちゃんと、考えた結果だって。
京子も私のことが好きだ。
だから、別れない。
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:50:27.48 ID:NVIbFSFM0
-
「結衣、今日お父さんに言われたこと……すごい悲しかったでしょ?
辛かったでしょ?いつかは、京子ちゃんにもこういうことが起きると思うわ
京子ちゃんも1人っ子よね……だったら尚更」
何が言いたいの?
「酷な話だと思うけど、親から反対される――全てを否定される――悲しみより、
恋人から別れを告げられる悲しみの方がまだ軽いと思うの」
「…………」
「私が言うのもなんだけど……結衣はもう、親から反対される悲しみを知ったでしょ?
それを京子ちゃんにも――」
「もういいっ!」
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:54:00.95 ID:NVIbFSFM0
-
聞きたくない。聞きたくなかった。
母の話はもっともだ。
結局、私が選んだ道は同時に京子にも悲しみを背負わせる道で、
かと言って、別れるという道も京子に悲しみを与えてしまう。
でも……。
……私は、自分の無力さを思い知った。
そして、私は――
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:54:48.10 ID:NVIbFSFM0
-
「……分かった、京子と別れます」
~~~~~ - 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:57:12.14 ID:NVIbFSFM0
-
自分では、京子の悲しみを共に背負って
京子と幸せに過ごせる自信がなかったから。
いや、悲しみを知った時点で、本当の幸せにはなれないと思う。
そんなこと言ってしまうと、
私が京子に告白した時……京子のことが好きになった時から
私は間違った道を歩んでしまったことになるのかな?
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 19:57:48.05 ID:NVIbFSFM0
-
でも、もう終わった恋だ。
京子のことは多分、ずっと好きでいると思うけど、
これからは、幼馴染として過ごさなきゃならない。
もう、戻れないから。
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:00:13.40 ID:NVIbFSFM0
-
「先輩方、また放課後です!」
「またあとでね~」
そんなこと思っているうちに、もう学校についていたのか。
そういえば、去年から、私達は娯楽部として放課後を過ごしている。
それも、生徒会……綾乃や千歳のおかげだ。
まぁ、正式な部活ではないんだけど。
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:02:33.98 ID:NVIbFSFM0
-
・・・・・・・・・・
放課後
「歳納さん~、ちょっと時間ええ?」
結衣と、部活に行こうと思って教室を出たところ、
千歳に話しかけられた。まぁ、話の内容はなんとなく……。
「お、おう」
「じゃあ、さきに部活行ってるぞ?」
結衣はそう言って部室に向かった。
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:04:11.68 ID:NVIbFSFM0
-
「で、話は?」
「ずばり言うで?船見さんと何かあったん?」
おぉ……。さすが千歳。もう、気づいたのか。
「別れたよ」
「やっぱり……、にしてもさっぱりしてるな~……歳納さんからなん?」
さっぱりしてるのか?そんなことない。
そう見えるのなら、私は自分を褒めるよ。
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:07:04.27 ID:NVIbFSFM0
-
「いや、結衣から」
「えっ……ちょっと驚いたわ~、まさか船見さんが……」
「うん、私も驚いたよ
でも、しょうがないことだし」
そう、しょうがないことなのだ。
私は、結衣の別れを受け入れたのだから。
「しょうがないことって言ったけど、歳納さんはそれでええの?」
「……うん」
「本当に?」
「…………い、いいわけないよ」
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:09:39.06 ID:NVIbFSFM0
-
いいわけないじゃん!
まだ、結衣から別れの理由すら聞いてないんだよ?
「だったら、ちゃんと話し合わなきゃいけへんな?」
千歳はそう言って微笑んだ。
今、千歳と話してて気づいたけど、
理由きいてないじゃん!!
別れがあまりにも急すぎて、忘れてた……。
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:11:10.24 ID:NVIbFSFM0
-
帰り道
私は、部活へ行かず結衣たちが帰るのを待った。
1人で頭の整理をしたかったから。
また、別れることには変わりないと思うけど、
せめて理由が聞きたかったから。
そして、今私と結衣の2人きり。
「結衣、ちょっと公園よらない?」
「いいけど……」
話すなら、公園でゆっくり話し合いたい。
- 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:13:20.06 ID:NVIbFSFM0
-
「ちょっと、話し合おうよ」
「何について?」
「私たちについて、かな」
「もう、話すことはないと思うんだけど……」
私は、息を吐いた。
そして、大きく息を吸った。
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:15:07.79 ID:NVIbFSFM0
-
「理由!」
「は?」
「理由が知りたいの!結衣が別れを告げた理由」
「…………」
結衣は、黙ってしまった。
言いにくいこと、なのかな……。
でも、絶対聞き出してやる!
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:17:22.56 ID:NVIbFSFM0
-
「…………」
「結衣~?早く教えてくれないと……、
結衣の恥ずかしいこと皆に暴露するよ?」
結衣がずっと黙っていたもんだから、脅してみた。
「……っ//」
あ、恥ずかしがった。
「お願い、教えて?納得ができないんだ」
「……それは――――」 - 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:19:09.02 ID:NVIbFSFM0
-
結衣の告白が続いた。
主な理由は、親に反対されたから。
親としては、そうなるだろうな~と1人納得する。
でも――
「結衣、ぶっちゃけて言っちゃうね?
私の親、結衣と付き合ってること知ってたよ?」
「えぇぇぇええええ?!」
あ、驚いた。まぁ、そうだよね。うん。
結衣と付き合い始めてから、数週間のうちに
親にバレた。と言うのも、私が、口を滑らしたからだけど。
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:21:21.25 ID:NVIbFSFM0
-
~~~~~
「~~~~♪」
「あら、京子機嫌がいいじゃないの、何かいいことでもあったの?」
「うん!結衣がね~、デートに誘ってくれたからっ!…………あ」
「デート?!」
「あ、いや……」
うっかり言ってしまった。
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:23:24.08 ID:NVIbFSFM0
-
「え?!結衣ちゃんと付き合ってるの?女の子同士で?!」
ヤバい。……まずは、否定しなきゃ。
「……ち、ちが」
「否定しなくてもいいのよ?お母さんは、応援するからね?!」
呆気にとられた。
まさか、応援されるとは……。
- 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:24:56.74 ID:NVIbFSFM0
-
「じゃあ、今日はお赤飯ね!お父さんにも言っとくけど、多分大丈夫よ
恋に性別なんて関係ないものっ、確かに日本では認められてないけど、
同性愛が認められている国もあるのよ?」
「あ……はい」
「だからね、今のうちにそういう恋を経験しときなさい、
さっき言ったことと矛盾しちゃうけど、
結婚とかの話になっちゃうと、さすがに許せないかな
でも、ほら、どうせ高校で付き合った子が結婚まで続くことは稀だし、ないとは思うんだけど」
お母さん、言ってることむちゃくちゃですが。
- 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:26:48.24 ID:NVIbFSFM0
-
「とにかく、今は今!未来は未来!
女の子との恋愛は珍しいのよ?!いつか、別れると思うけど
その時まで、精一杯恋しなさい!」
……びっくりしたぁ。
お母さん、さっぱりしすぎ!
というか、絶対好奇心とかでしょ!
はぁ、素直に喜べばいいのかわかんないよ。
でも、結衣には言わないほうがいいかな……。
- 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:29:00.25 ID:NVIbFSFM0
-
~~~~~
「って、ことがあったから」
「ま、マジですか」
結衣は、案の定呆然としている。
まぁ、この話を聞いたからね……。
一般世間ではあり得ない会話だと思う。
- 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:30:56.77 ID:NVIbFSFM0
-
「でも、良かった、ちゃんと理由がきけて……うん、
これで、心おきなく幼馴染に戻れるよ」
「そっか……、私達これでよかったのかな」
「分かんないけど、私はよかったと思うよ」
- 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:31:27.02 ID:NVIbFSFM0
-
うん。こんな清々しい別れは、これから先経験することないだろうから。
別れを告げられた時は、悲しみで一杯だったけど、
なんか、吹っ切れた。一日で吹っ切れるのはどうかと思うが、
女の子同士だからこそ、別れても……今度は、友達からやり直せる。
結衣と付き合えて本当によかった。
「結衣、ありがとうね」
- 57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:33:08.74 ID:NVIbFSFM0
-
・・・・・・・・・・
京子の話を聞いた。驚いた。まさか、親公認だったとは……。
このこと、私の親には言わないほうがいいよな。
母が言ってたこと実際ハズれてたし……。
また、ややこしくなりそうだし。
- 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:34:37.68 ID:NVIbFSFM0
-
……京子の話を聞いたとき、私は少し期待してしまった。
京子が、恋人であることを望むのを。
でも、京子は別れを選んだ。
案外、未練が残ってるのは私の方だったりして。
けど、確かにこれは恋だった。
私は自分の無力さを呪って、別れを選んだんだけど
むしろ、この選択で良かったと思う。
まぁ、親に感謝する気はないけど……癪だし。
何か、親に説教され殴られ1人悲しんで……
すごい遠回りしたけど――
「京子、ありがとう」
- 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:35:46.65 ID:NVIbFSFM0
-
・・・・・・・・・・
後日
あれから、私達は幼馴染として過ごしている。
もう、ギクシャクするようなこともないし、
むしろ……恋人だった頃よりは、心も体も楽かな~なんて思い始めた。
でも、それもちゃんとした思い出で、
いつか大人になった時に、結衣と一緒に懐かしみたいな。
これからも、そんな日々を送っていたい。
- 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:37:40.04 ID:NVIbFSFM0
-
「おい、京子何ぼーっとしてんだ?ほら、早く勉強しろよ」
むー、せっかく人がいい感じにまとめてるのにさー。
「はいはい、今からやりますよーだ」
そんな感じで今は、受験勉強頑張ってます。
結衣と同じ大学にいくために!
- 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:38:12.23 ID:NVIbFSFM0
-
おわり
- 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:39:35.11 ID:NVIbFSFM0
-
以上です。
ぶっちゃけ、「ファーストキスは涙の味だった」
っていう言葉が使いたかっただけです(笑)
たまには、こういう結衣と京子もいいと思ったんですが……難しいですね。
読んでくださった方ありがとうございます!
- 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:40:50.50 ID:gSoCwxjM0
- 乙
こういうの好きだよ - 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:42:22.66 ID:kqpF0dUX0
- 乙
よかったぜ!
次も京結で頼むぜ! - 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/18(水) 20:50:31.32 ID:u4jPBSYb0
- 乙!

ゆるゆり マシュモストラップ B 歳納京子&船見結衣

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