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櫻子「『私、未来から来た』って言ったら……笑うか?」

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/20(金) 23:02:48.80 ID:2zd2msB/0
向日葵「突然何を言い出すんですの? 暑さで頭がおかしくなったのですか?」

櫻子「3.14159 26535 89793 23846 26433 83279 50288 …」

向日葵「さ、櫻子が円周率を! 円周率を暗唱してますわ!! あなたいったい誰ですの!? 櫻子の皮を被ったニセモノ! 本物の櫻子はどこですの!?」




3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/20(金) 23:06:41.26 ID:2zd2msB/0
櫻子「落ち着け向日葵。私は本物の櫻子だが……さっき言ったとおり、未来からやってきた」

向日葵「み、未来……から?」

櫻子「ああ。正確には、記憶だけを過去の自分に飛ばした……いわゆるタイムリープってヤツだ」

櫻子「私は、20年後の未来からやってきた」

向日葵「そん……な……! い、いくらなんでも信じられませんわ!」

櫻子「3.14159 26535 89793 23846 26433 83279 50288 …」

向日葵「ああっ! やめてください! おバカだった櫻子が……こんな……」

櫻子「頼む向日葵……信じてくれ」


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/20(金) 23:09:16.12 ID:2zd2msB/0
向日葵「ど、どうやら……信じるしかないようですわね……」

櫻子「20年後の私は、天才科学者になってタイムリープマシンの開発に成功したんだ」

櫻子「そうして……過去へ、やってきた」

櫻子「すべては……向日葵を救うために」

向日葵「わ、私を……救う?」

櫻子「ああ。向日葵は明日、ちなつちゃんとデートに行くだろ?」

向日葵「デートだなんてそんな……私はただ…」

櫻子「その時に、向日葵は交通事故に巻き込まれて死ぬ」

向日葵「なっ!?」


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/20(金) 23:10:25.08 ID:ELpa2qI10
なんだってー?!


7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/20(金) 23:12:29.24 ID:2zd2msB/0
櫻子「だから、明日のデートは中止にして欲しい。夏休みの宿題に追われている私の手伝いでもして、明日はおとなしく過ごして欲しいんだ……。明日になれば、未来の私の記憶は私の中から自動的に消えるから」

向日葵「で、でも……」

櫻子「頼む!」

櫻子「私は向日葵に、死んで欲しくない……」

向日葵「櫻子……」

向日葵「未来から来たなんて、ウソですわね?」


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/20(金) 23:15:20.22 ID:2zd2msB/0
櫻子「」ギクッ

向日葵「私に宿題を手伝わせようと、こんなことを企んだのでしょう?」

櫻子「な、なんのことかな?」ギクギクッ

向日葵「タイムマシンを開発するほどの天才科学者なら、その理論くらい多少は説明できますよね?」

櫻子「え、えーっと……3.14159 26535 89793 23846 26433 83279 50288 …」

向日葵「それはもういいですわ!」

櫻子「」ビクッ


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/20(金) 23:24:22.34 ID:2zd2msB/0
向日葵「普段の櫻子があまりにもおバカだったから、すっかり騙されてしまいましたわ……! 円周率の暗記くらい、いくら櫻子でも一週間あればそれくらいできますわよね?」

向日葵「それに、円周率の暗唱なんて途中から適当に言ってもバレないですし……」

櫻子「ぅう……うるさいうるさいうるさい! 私は未来から来たの! 未来人なの! 円周率だってちゃんと覚えたの!」ジタバタ

向日葵「やっと本性を表しましたわ」

櫻子「しまった!」


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/20(金) 23:29:19.86 ID:2zd2msB/0
向日葵「本当にあなたは……」ハァァ

向日葵「円周率を暗記してまでこんなくだらないことをするなら、どうして夏休みの宿題を進めておかないのですか!」

向日葵「本当にあなたはバ…」

櫻子「違うもん!!」

向日葵「!?」ビクッ

櫻子「夏休みの宿題なんて関係ない。私はただ、向日葵に……」

櫻子「向日葵に、他の女の子とデートなんてして欲しくなかったんだもん……」グスン


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/20(金) 23:36:20.07 ID:2zd2msB/0
向日葵「さ、櫻子!? あなた何を///」

櫻子「ちなつちゃんとデートなんかしないでよ! 向日葵は私だけを見てればいいんだから! ぅう……うわぁぁぁぁぁん……!」ボロボロ

向日葵「お、落ち着いてください櫻子!」 オロオロ

向日葵「あ、あれはデートなんて大げさなものではありませんわ! 吉川さんが船見先輩にプレゼントしたいものがあるらしいので、協力してあげるだけで……」

櫻子「ほ、本当に……?」グスン

向日葵「本当ですわ」

櫻子「だってだって! 向日葵ったら、あんなにウキウキしてたじゃんか! どーせちなつちゃんに下心あるんでしょ?」


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/20(金) 23:46:28.34 ID:2zd2msB/0
向日葵「あっ、アレは!? その……」モジモジ

向日葵「私もついでに、プレゼントを買おうと思ってましたから、それが楽しみで……///」

向日葵「……櫻子宛ての///」ポッ

櫻子「えっ!?」

向日葵「ですから……櫻子へのプレゼントを買いに行くのが楽しみで、浮かれていただけですの!///」

櫻子「ホントに……ホントにホント?」

向日葵「ほ、本当ですわ!///」

櫻子「信じていいの?」

向日葵「しつこい!」

櫻子「ひ、向日葵は私のこと……好き?」

向日葵「当然ですわ!」

櫻子「えっ!?///」


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/20(金) 23:53:50.72 ID:2zd2msB/0
向日葵「 ……って何を言わせるんですの!? 櫻子のバカっ///」

櫻子「あっ、えっと、その……つい……///」

向日葵「いいいい今のは忘れてください!忘れないとたたたタダじゃおきませんわよ!」アワアワ

櫻子「私も……私も向日葵のこと好き!」

向日葵「なっ!?」

櫻子「向日葵のこと好きだから、こんなことしちゃったの! だから……ごめん」

向日葵「もうっ……」

向日葵「赦しますわ。櫻子……」

向日葵「ですから、その……///」

向日葵「赦してあげるかわりに、私のこと……ずっとずっと、好きでいてください……///」

櫻子「う、……うんっ!///」パァァ

櫻子「大好きだよ……向日葵///」ニコッ

向日葵「わ、私も……ですわ///」ニコッ


おわりです


24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/20(金) 23:56:35.14 ID:MrgM6lLQ0
終わりはやいよ 良かったけど


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/20(金) 23:56:41.51 ID:Gel/cuaX0
これはこれは。どうもお疲れ様でした。


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/21(土) 00:00:42.01 ID:/5+0gJjE0


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