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ホータロー「最近の千反田が、はしたないように思える」
- 1 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/09/09(日) 22:36:13.42 ID:RcPhbi+P0
- ホータロー「それが多少、気にかる所もある。面倒臭いが、それとなく注意してやるか」
ホータロー「おい、そこなる千反田」
千反田「はい、なんでしょうか、折木さん」
ホータロー「あのだな、最近のお前についてなんだが」
千反田「何かわたしがしましたでしょうか?」
ホータロー「そのな、最近のお前が、少々はしたなく思えるのだが」
- 3 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) 2012/09/09(日) 22:40:41.50 ID:RcPhbi+P0
- 千反田「はしたない…といいますと、そんなにわたし、下品でしょうか?」
ホータロー「いや、そういう意味ではないんだ」
千反田「では、どういう意味でしょう?」
千反田「端金、端女といいますし、あまり快い言葉ではないと思いますが…」
ホータロー「いや、そういう感じの意味ではないんだが…」
ホータロー「てんで的外れ、という訳でもないんだろうが」 - 6 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) 2012/09/09(日) 22:43:55.68 ID:RcPhbi+P0
- 千反田「と、いいますと」
ホータロー(なんだろう、言葉にして伝えると情けないような気がしてくる)
ホータロー「そのな、なんだろう」
千反田「はい」
ホータロー「語弊があるかもしれないが、外国語に直すとセクシャルに過ぎるというか」
ホータロー「…なんというか、そういう感じだ」
ホータロー(うまく伝わったろうか?) - 7 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) 2012/09/09(日) 22:46:38.60 ID:RcPhbi+P0
- 千反田「…なるほど」
千反田「つまりは、慎みが足りないと。そういうことですね、折木さん」
ホータロー「ああ」
ホータロー(なんだか一言で綺麗にまとめられてしまうと、負けた気持ちになるな)
千反田「よかった、間違っていませんでした」
千反田「ですが、わたしそんなに慎み深くないでしょうか?」
千反田「折木さんがおっしゃるなら、多分理由はあるのでしょうけど」
千反田「あいにく、全くと言っていいほど自覚がありませんので」 - 8 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) 2012/09/09(日) 22:48:49.37 ID:RcPhbi+P0
- ホータロー「ああ」
ホータロー「なんというか、お前は警戒心が足りないというか」
千反田「そうでもありませんよ」
ホータロー「そうなのか?」
千反田「ええ」 - 9 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) 2012/09/09(日) 22:51:05.29 ID:RcPhbi+P0
- ホータロー「しかし…。この間、お前が詰め寄ってきたときだが」
千反田「はい」
ホータロー「もう少しで、その、なんだ。胸元が見えそうだったぞ」
千反田「そうだったかもしれません」
ホータロー「ほら、警戒心が足りてないだろ?」
千反田「警戒心を緩める相手を選んでいるからです」
千反田「さすがにわたしも、どこでもああではないですよ、折木さん」 - 11 :忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) 2012/09/09(日) 22:57:29.41 ID:RcPhbi+P0
- ホータロー「そうなのか」
千反田「ええ」
千反田「これで納得していただけたでしょうか、折木さん」
ホータロー「…だが、」
千反田「はい」
ホータロー「千反田。お前、自転車通学だろう」
千反田「そうですが」 - 16 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) 2012/09/09(日) 23:01:48.10 ID:RcPhbi+P0
- ホータロー「その時になんだ、押しがけして飛び乗るだろう」
千反田「ええ。確かに、そうしています」
ホータロー「その時に、時々、稀になんだが」
千反田「何があるのでしょう」
ホータロー「そのだな、スカートがはためいて」
千反田「下着が見えたと?」
ホータロー「いや!! まだパンツが見えたことはないぞ!!1」
ホータロー「…少なくとも俺は、だが」 - 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/09(日) 23:04:36.02 ID:RcPhbi+P0
- 千反田「では、大丈夫なのではないでしょうか?」
千反田「わたしも、下着を衆目に晒すのは恥ずかしいですから避けたいですが」
千反田「今のところはそのようなことがないのでしたら」
ホータロー「だけど、結構ふとももの奥まで見えてるぞ」
千反田「よく見てますね」
ホータロー「…たまたまだ」 - 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/09(日) 23:16:22.37 ID:RcPhbi+P0
- ホータロー「で、ギリギリで見えてないとはいえ、改善する気はないのか、千反田」
千反田「ええ。実際、見えていないのでしたら、特に必要を感じませんから」
ホータロー「…そうか」
千反田「はい」
ホータロー「お前が言うなら仕方ないな」
千反田「ええ」
ホータロー「…」 - 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/09(日) 23:22:23.81 ID:RcPhbi+P0
- 千反田「時に、折木さん」
ホータロー「なんだ」
千反田「わたし、少々ですね気にかかることが」
ホータロー「いつものあれか」
千反田「ええ、私気になります! です」
ホータロー「今回はどうしたんだ」
ホータロー「俺も、まあ、今は暇だから付き合ってやる」 - 27 :回線がまずくてID変わったかも知らん 2012/09/09(日) 23:26:45.08 ID:j+c0T+qZ0
- 千反田「ええ」
千反田「では、お付き合いお願いします」
ホータロー「…おう」
千反田「と言っても、今回のことは状況説明が不要かもしれません」
ホータロー「どういうことだ」 - 28 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) 2012/09/09(日) 23:29:23.82 ID:j+c0T+qZ0
- 千反田「何を隠そう、わたしが気になっているのは、」
千反田「今まさにここで起きたことだからです」
ホータロー「そうか」
ホータロー「あのな、千反田。そんな言い方をされても、察しの良くない俺にはわからん」
ホータロー「もっとわかりやすく言ってくれ」
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/09(日) 23:36:04.43 ID:j+c0T+qZ0
- 千反田「端的に言いますと、なぜ折木さんが」
千反田「わたしが慎み深くしないことに対して不満を感じているのか、ということです」
ホータロー「…ほう」
千反田「不満を感じていらっしゃることは認めてくださるのですね」
ホータロー「同意はできんが、お前が確信めいて言うからな」
ホータロー「そういう部分はあるんだろう」
千反田「では、不満であるのは前提ということで、お話を進めましょう」 - 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/09(日) 23:41:57.95 ID:j+c0T+qZ0
- ホータロー「…ああ」
千反田「今まで折木さんは、極力他人と関わることを避けていらっしゃったと聞いてます」
千反田「現在の折木さんしか存じないわたしは、それは多分に言いすぎだとは思うのですが」
ホータロー「そうでもないと思うがな」
千反田「いけません、脱線してしまいました」
千反田「他人に何かを強制したり、何かを要求する方ではない、というのは間違いないと思います」 - 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/09(日) 23:44:48.35 ID:j+c0T+qZ0
- ホータロー「それで」
千反田「であるのにもかかわらず、なぜ折木さんはわたしにあんなことを仰ったのでしょうか」
千反田「それも、常にないほどの執心であったように思います」
ホータロー「なるほどな」
ホータロー「なあ、千反田」
千反田「なんでしょうか、折木さん」 - 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/09(日) 23:51:20.29 ID:j+c0T+qZ0
- ホータロー「これは推理やら何やらではない」
千反田「と、おっしゃいますと」
ホータロー「これは間違いなく、『尋問』という単語で表されるものだ」
千反田「そうですね」
ホータロー「何故こんなことをするんだ」
千反田「今の、この話が終わりましたらお答えします」
千反田「ともかくは、わたしの疑問を晴らさせてください」 - 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/09(日) 23:57:40.09 ID:j+c0T+qZ0
- ホータロー「…」
ホータロー「なあ、千反田」
ホータロー「お前にも、見当はついているだろう」
千反田「ええ。…いいえ、何のことでしょう」
ホータロー「俺の情けない姿を見て楽しむ気か」
千反田「あいにく、わたしは、そういう被虐的趣味は持ち合わせていません」 - 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 00:07:59.70 ID:jsjl0ns10
- ホータロー「…そうか」
ホータロー「あのな、千反田」
ホータロー「俺は誰かが、お前の下着を見ることに対して嫌悪感があったんだろう」
千反田「そうなのですか」
ホータロー「ああ」
千反田「普段は感情を露わにしない折木さんがわざわざおっしゃたということは」
千反田「なかなか耐え切れないことである、というように思いますが」
千反田「ではなぜ、簡単にわたしへの慎み深くしろという要望を取り下げられたのですか?」 - 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 00:09:22.14 ID:jsjl0ns10
- ホータロー「それを言う資格が俺にない、と気づいたからだ」
ホータロー「言えるような関係でもないからな」
千反田「そうですか」
千反田「では、その資格を得てしまえばよろしいのではないでしょうか」 - 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 00:15:05.98 ID:jsjl0ns10
- ホータロー「…」
千反田「…」
ホータロー「なあ、千反田」
ホータロー「それはつまり」
千反田「なんでしょう」
ホータロー「…」 - 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 00:22:49.15 ID:jsjl0ns10
- ホータロー「なあ、千反田」
ホータロー「ひとつ意見を聞きたいのだが」
千反田「なんでしょう」
ホータロー「二人の、そうだな男女がいるとして」
ホータロー「その二人がお互いを好ましく思っている場合、」
ホータロー「二人が恋仲になるのは普通のことだと思うか?」
千反田「どうでしょう」
ホータロー「…そうか」 - 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 00:30:34.23 ID:jsjl0ns10
- 千反田「…ただですね」
千反田「そういう場合に、先に思いを伝えるのは男性であるべきだと」
千反田「わたしはそう思います」
ホータロー「…」
ホータロー「なあ、千反田、そのだな、」
千反田「…はい」 - 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 00:36:32.82 ID:jsjl0ns10
- ホータロー「俺はお前のことが…その」
ホータロー「俺のか…
ガラガラドッガラシャーン
里志「ヤー、ホータロー!千反田さん!!遅れてごめんね!!」
千反田「…」
ホータロー「…」
里志「あれ、僕なにかしちゃった…?」
ホータロー「…いや、何でもない。気にするな」 - 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 00:39:58.99 ID:jsjl0ns10
- ――放課後
千反田「では、そろそろ分かれ道ですので、失礼します」
里志「じゃあね千反田さん」
ホータロー「じゃあな」
千反田「ええっと、よいっしょっと」
里志「あれ、千反田さん、自転車の押しがけ乗りやめたの?」
千反田「ええ、やめました」
里志「へえ、そうなんだ」
千反田「はい。故あって、です」
千反田「では、折木さん、福部さん。また明日」 - 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 00:48:16.91 ID:jsjl0ns10
- ホータロー「…」
里志「なんで千反田さん、押しがけやめたんだろうね」
ホータロー「さあな」
里志「あ、ホータロー何か知ってるなー」
ホータロー「知らない」
里志「ずるいぞ、ホータロー」
ホータロー「さあな、お前には関係の無い話だ」
――end――
- 75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 00:52:17.68 ID:K6B0r5+80
- えっ
- 77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 00:53:16.88 ID:gQw8pHJB0
- おつ
- 78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 00:54:21.75 ID:jsjl0ns10
- ―――後日談
ホータロー「なあ、千反田」
千反田「なんでしょうか、折木さん」
ホータロー「お前は、フェミニズムとか、行き過ぎた男女同権運動とか」
ホータロー「そういうものに傾倒するタイプには思えないのだが」
千反田「ええ、おそらくそう思います」
- 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 00:56:02.78 ID:R+wdP/P70
- つづくの?
- 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 00:57:39.67 ID:jsjl0ns10
- ホータロー「じゃあなんで、告白するのは男性からだ、とかそんなことを言ったんだ?」
千反田「それはですね、折木さん」
千反田「自分から想いを伝えるのは、やっぱり恥ずかしいじゃないですか」
ホータロー「…」
ホータロー「それだけか?」
千反田「ええ」
ホータロー「そうか」
千反田「でも、良いじゃないですか。両想いだったんですから」
今度こそおしまい - 81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 00:59:29.73 ID:81sX27xpO
- お疲れさま
- 84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 01:17:01.72 ID:hVsHNTg7O
- 乙乙
小説みたいな掛け合いで好きだった。よかったよ - 85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/10(月) 01:21:39.39 ID:EgTaC+Dh0
- 淡々としててでもかわいかった乙!

氷菓 千反田える ハンドタオル

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