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照「みっぽ・・・」美穂子「照・・・」
- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 01:17:43.62 ID:6JBuGu0G0
- 全国大会準決勝一日目(Aブロック)のとある会場
白糸台、千里山、新道寺、阿知賀の試合を観戦していた久、まこ、美穂子、池田
久「あの宮永照、半端ないわね。さすがはチャンピオンといったところかしら」
まこ「ほんまあんなのどうすればええんじゃ」
- 2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 01:20:26.73 ID:6JBuGu0G0
- SSを書いてみたくなったのでやってみる
麻雀のことは分っかんねーから、闘牌シーンは全カット
SS自体初ものなので、不備な点もあると思いますがよろしく - 3 : 忍法帖【Lv=4,xxxP】(1+0:15) 2012/09/15(土) 01:21:34.65 ID:imgfxtw70
- 能書きはいいから
- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 01:22:54.31 ID:6JBuGu0G0
- 美穂子「ええ(照・・・)」
池田「キャ、キャプテンの方がすごいし」
美穂子「華菜、無理しなくていいのよ」
池田「いや、無理してないし」シュン
久「まあでもとりあえずは明日の準決勝、勝つことに集中しなくちゃ。チャンピオンほどじゃないにしろ、こっちのブロックも厄介な相手なのよね」
まこ「そうじゃな」
美穂子「そうですよ、まずは明日の試合に集中しないと」
久「そうね(とはいえ私たちも明日勝ったとすれば決勝では当たる相手、果たしてどう止めるか)」
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 01:29:23.43 ID:6JBuGu0G0
- 試合終了・・・
福与「決勝進出は圧倒的強さをみせた白糸台高校と・・・・」
久「さて、ホテルに戻って明日の対策練りますか」
まこ「お手洗いに行ってからじゃ」
久「はいはい、じゃあ美穂子たちは先に行っててちょうだい」
美穂子「あ、私たちも行きましょ。ね、華菜」
池田「ええーー、分かったし」
テクテク・・・角でぶつかる
照「イタッ」
美穂子「あっ、すみません」ペッコリン
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 01:33:49.98 ID:6JBuGu0G0
- 照「いや、こちらこそ。ん?」
淡「どうしたのテルー」
照「お前は・・・みっぽ」
美穂子「照・・・」
池田「チャンピオンだし!チャンピオンがどうしてここに?ってキャプテン知り合い?」
美穂子「ええ昔少しね」
トイレがら出てこようとした久とまこ
久「待ってまこ!面白い展開だからもう少し隠れていましょ」
まこ「ほんとええ性格しとるわ」
- 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 01:37:21.77 ID:6JBuGu0G0
- 淡「なになにテルーの知っている人?大会に出ている人?私より強い?」ヒョコ
照「さあ、どうだろうな。みっぽ・・・あいつは家族以外で初めて私に土をつけたやつだ」
淡「へぇーそれは楽しみだね」ゴゴゴ
池田「な!?あの無敵のチャンピオンに勝ったなんてさすがキャプテンだし!」
美穂子「私は勝ったことなんてないわ。あの一回はたまたまじゃない。それにあれ以降一回も勝ったことがないわ」
照「ふふ、まあいい。で、どうしてここにいる?風越は予選敗退だと聞いたが。みっぽがいながら二年連続予選敗退とは風越も落ちたものだな」
池田「むむむ、キャプテンは悪くないし!私たちが・・・私たちが失敗しただけでキャプテンは負けてないし!」
美穂子「ああ、ごめんなさい華菜。貴方たちが一生懸命頑張ったのはよく分かっているわ」
池田「キャプテン」
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 01:41:08.18 ID:6JBuGu0G0
- 照「でも、負けたのだろ?」
美穂子「・・・うるさい・・・シスコンのくせに」ボソッ
池田「え?・・・キャプテン?(キャプテンがうるさいって言った?シスコン?聞き間違い・・・だよね。そうに違いないし)」
照「(シスコンだと・・・否定はしないが・・・なんかムカツク)」ピキピキ
照「相変わらず片目か。いい加減、両目を開けなさいよ・・・高3にもなって・・・厨二病」フフーン
淡「テルーどうしたの?何か変だよ」
美穂子「・・・方向音痴のくせに」ボソッ
照「・・・機械音痴」
池田「(え?え?私の知ってるキャプテンじゃないし)」キョロキョロ
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 01:50:23.39 ID:E9EstDXJ0
- 淡「あなた、ちょっと失礼じゃありません?」
池田「な、そっちこそ!いくらチャンピオンとはいえ失礼だし!」
照「いや、いいんだ、淡」
美穂子「華菜、ありがとう。でも私は大丈夫」
照、美穂子「プップふふふふふ」腹抱えて笑う
照「みっぽ、変わらないな。あの日の『約束』は忘れていないな」
美穂子「照こそ。団体戦では叶わなかったけど、私は個人戦では代表になれたから、今年こそ『約束』を果たすわ。それに風越は来年この華菜が全国に導いてくれる」
照「そうか、なら何も言うまい。3連覇のチャンピオンとして待ってる。今年は途中でこけるなよ」
美穂子「3連覇なんて気が早いわよ。今年は上埜さんのいる清澄があなたたち白糸台を破りますから」
照「清澄・・・そうか、咲のいるところか。ふふ、それでもやはり王者としてみっぽを待ってる」片手フリフリ
菫「やっとみつけたぞ、おい照、淡。ミーティングの時間に遅れるぞ。早く来い。」
淡「はーい」
照「ああ分かった、今行く。じゃあなみっぽ」
美穂子「ええ、また」
- 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 01:59:41.07 ID:E9EstDXJ0
- ヒョコ
久「ふ~ん、嬉しいこと言ってくれるじゃない。で、『約束』って何のことかしら?」ニヤニヤ
美穂子「う、上埜さん!?いえ、その、違うんです///」
照「(ん?・・・よかったな、みっぽ)」
久「何が違うのかしら?気になるわね。そうだ、これから食事でもどう?」
まこ「おいおいミーティングはどうするんじゃ」
久「ん?じゃあミーティングを済ませた後で食事にしましょ?ゆみも誘って。美穂子もいいでしょ?」
美穂子「はい」
まこ「ほんま強引じゃのう」
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 02:06:39.75 ID:6JBuGu0G0
- ~ミーティング後、久、美穂子、かじゅで食事に行きました~
かじゅ「で、私もお呼ばれしたわけだ」
久「悪いわね。でもせっかく東京まで応援に来てくれたのだし、これくらいはいいでしょ。モモちゃんには悪いことしたかしら」
かじゅ「ああ、かまわないよ。モモは蒲原たちと一緒だ。たまには久、美穂子と3人でというのもいいだろう。猫みたいな・・池田だったかはいいのか?」
美穂子「ええ、吉留さんと用事があるそうです。そうですね、3人でというのも新鮮な感じです。」
久「ん?」
かじゅ「どうかしたか?」
久「なんでもないわ」ニヤリ
- 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 02:11:52.00 ID:E9EstDXJ0
- モモ「先輩、私はここにいるっすよ」
吉留「今、清澄の部長さんに気づかれたような」
池田「な、気のせいだし!東横、そんなに身を乗り出すなだし」
モモ「私はばれないっす。それよりもう少し声を落としてほしいっす」
まこ「久のやつ絶対気付いとるな」 - 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 02:16:22.47 ID:E9EstDXJ0
- ご飯を食べながら・・・
久「・・・ということが昼にあったのよ」
かじゅ「おいおい久、何も知らないのか?私は当時やっていなかったから後で聞いた話だが『風越の天使と悪魔』と聞いたことはないか?長野の私たちの世代では有名な話だぞ」
久「う~ん、知らないわね。当時の私は他チームについて何も調べなかったのよ」
美穂子「そんな『天使と悪魔』だなんて、まわりが勝手に言ってただけです」
かじゅ「今でこそお前たちや、天江衣をはじめとする龍門渕、宮永咲、原村和、池田、モモといった全国レベルの猛者たちがいるが、私たちが中一の頃の長野も相当強かった。
いや、長野が強いというよりは、『風越の天使と悪魔』がだな。蒲原の話では当時から圧倒的だったようだ」
美穂子「///」
久「ふ~ん『天使と悪魔』ね。面白そうじゃない。そのあたりのことが今日のことに関係しているのね。せっかくだから詳しく話してよ。」
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 02:21:57.02 ID:6JBuGu0G0
- かじゅ「宮永照が当時長野にいたことは知っているな?」
久「ええ、あーなるほど。今日チャンピオンと話していたのはそういうことね?天使さん?」
かじゅ「はは、勘違いしているぞ、久。それじゃ半分しか正解していない」
久「どういうこと?」
かじゅ「別に片方が天使でもう片方が悪魔というわけではない。虫も殺さない天使のような顔で、悪魔のような打ち方をする二人。
風越中1年生コンビ宮永と福路、天使と悪魔はそういうことだ」
久「なるほどね」ニヤリ
美穂子「もう、上埜さんも加治木さんも意地悪です///」
美穂子「それに私は天使でも悪魔でもありません!」
久「(宮永照のことについて何か分かるかも)そのあたりもじっくり聞きたいわ」ニヤリ
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 02:27:39.99 ID:6JBuGu0G0
- あれは、そう、私が中学に入ったばかりの頃です。
風越女子高校とは違って、風越中は麻雀に力を入れているところではありませんでした。
一応麻雀部もあったのですが、その、一回戦負けが当たり前のようなところでした。
そこで私は、照、後のチャンピオン宮永照と出会いました。
~風越中学麻雀部部室~
ガヤガヤ ガヤガヤ
部長「新入生諸君、入学おめでとう。そして麻雀部へようこそ。
といってもうちは高等部とは異なり強豪というわけではない。むしろ弱い!一回戦敗退の常連だ。」
ワハハハ
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 02:37:41.95 ID:6JBuGu0G0
- 部長「部員が多くないのもあって君たちもいきなり選手になるかもしれないから、そのつもりでいてくれ。
それに新入部員が5人というのも何かの縁だ、秋の新人戦には全員エントリーできる。」
部長「もちろん勝ってほしいとは思っているが、それよりも君たちには楽しく打ってもらいたい。
麻雀は楽しいものだから、私は君たちにもっともっと麻雀を好きになってもらいたい。」
照「(麻雀が楽しい?弱い人は楽しめないよ。毎度毎度手加減される麻雀のどこが楽しいのか。)」
【※妹に舐めプされて照は少々歪んでいます。実力はもちろんこの時代でも魔王です】
部長「では、さっそくだが自己紹介をしてもらおう。」
新入部員A「Aです。宜しくお願いします。」
新入部員B「Bです。宜しくお願いします。」
新入部員C「Cです。宜しくお願いします。」
美穂子「福路美穂子です。宜しくお願いします。」
照「・・・照、宮永照」ボソリ
美穂子「(少し恥ずかしいのかしら)私は福路美穂子、これから3年間よろしくね」ニッコリ
照「・・・よろしく - 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 02:42:35.27 ID:E9EstDXJ0
- 部長「よし、では早速だが打ってみようか。君たちがどれくらい打てるかみてみたいからね」
1年生「「「「「はい!」」」」」
照「(部員D、部員E、1年Aと同卓。これで経験者?本気で打っているのか?部長もヘラヘラ笑っているし、また遊ばれているのか)」ゴゴゴ
部員D「ははは・・・宮永といったか、強いな~。まさか3人同時にとぶことになるとは思わなかったよ。ははは・・・」ビクビク
部員E「そうだね・・・」ビクビク
1年A「」ナミダメ
照「(絶対に手は抜かない)」ゴゴゴ
部長「向こうの卓の福路も相当だったがこれはすごい。今年はすごい新人が入ったな。ついに風越黄金時代がやってきたのかもしれない」ジーン
美穂子「(私より何倍も強い。でも、だからこそ・・・)次は私と打ちましょう」
照「誰でもいいよ。(どうせ勝負はみえてる)」ボソッ
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 02:49:03.79 ID:E9EstDXJ0
- 照92400 美穂子9100 部長-300 新入生B -1200
部長「今度は福路以外二人同時にとびで終わらせた。はは・・・」
美穂子「そんな・・・もう一回よ」
照「(へぇ私とそこそこ打てる人もいるんだ)いいよ。だけど何度やっても同じ。貴方じゃ私には勝てない」
美穂子「そんなことやってみないと分かりません」(開眼)
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 02:50:19.53 ID:fYvy0QIE0
- てるてるとキャップが同じチームとかそれだけで全国いけるレベル
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 02:56:44.71 ID:6JBuGu0G0
- 照84000 美穂子18300 部長-2000 新入生C -300
照「さっきよりはマシになったけど、その変な眼で見ても結果は変わらない。」
美穂子「あっ」眼を閉じる
美穂子「まだです!もう一度お願いします」
シーン
照「私は構わないが・・・」チラリ
美穂子「部長お願いします」
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 02:59:19.07 ID:6JBuGu0G0
- 部長「いや、私はうん、今日はちょっと・・・」
美穂子「部員Dさん、部員Eさん、お願いします」
部員D,E「いや、私たちもちょっと・・・」
新入部員A,B,C「私たちも今日は・・・」
美穂子「そんな」
照「私、帰ります」
部長「あ、うん・・・おつかれさま・・・です・・・」
新入部員A,B,C「福路さんもそんなにむきにならなくても」
福路「そんなつもりは・・・すみません、今日は失礼します」ペッコリン - 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 03:04:59.85 ID:E9EstDXJ0
- ~帰り道~
美穂子「あ、いた!宮永さん!待ってください」
照「ん?あーさっきの・・・えーっと・・・」
美穂子「福路美穂子です」
照「あー、そうだった。うん、福路さんだ」
美穂子「宮永さんは本当に強いですね。また明日も勝負しましょう。明日は負けませんよ。」
照「え?(あれだけやられてまだやるの?頭おかしい子なのかな)」
美穂子「だから、明日もちゃんと部室に来てくださいね」ニッコリ
照「・・・うん」
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 03:07:47.85 ID:fYvy0QIE0
- 他の部員はトラウマもの
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 03:09:44.55 ID:E9EstDXJ0
- ~翌日~
部員D「アイツ今日も来るのかな・・・はあ」
部員E「うん、なんか麻雀がつまらなくなるよね」
部長「そんなこと言ったらダメでしょ」
新入部員B「でも~毎回とばされるのはちょっときついですよ~。強すぎるっていうか~福路さんもそう思うよね?」
美穂子「私は・・・楽しかったですよ」ニッコリ
新入部員A「え~福路さんちょっと変わってる~。とばされないだけ福路さんはさすがだよね~」
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 03:15:07.08 ID:E9EstDXJ0
- ガチャリ
美穂子「あ、よかった。ちゃんと来てくれました」駆け寄ってきてニッコリ
照「・・・うん、昨日約束したから・・・」
美穂子「早速打ちましょう」ニッコリ
新入部員A「えっと・・・Bちゃん、Cちゃん、私たちはあっちで打とう」
美穂子「あっ・・・」シュン
部長「・・・(仕方ない)私が相手になるよ。あとは部員D、今日は入ってくれ」
部員D「・・・は~い」
美穂子「はい!ありがとうございます」パアッ
照「・・・はじめようか」 - 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 03:19:26.85 ID:E9EstDXJ0
- ~帰り道~
美穂子「宮永さんはどうしてそんなに強いのですか?どこで練習していたのですか?」
照「私は強くない。麻雀は練習というより小さいころから家族でやってた
(そう、いつも妹に±0なんて舐めプされてる)それと同じ一年だから敬語禁止」
美穂子「分かりました。あ、分かった。それに私は、本当に宮永さんはすっごく強いと思いまし・・・思ったよ」ニッコリ
照「・・・アリガト」
美穂子「え?今何て言ったの?」
照「・・・何でもない・・・」 - 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 03:25:13.19 ID:E9EstDXJ0
- 美穂子「ねえ、私はどうやったら強くなれるかな?」
照「福路さんは十分強いよ。そのデジタル打ちに勝てる人はそういないと思う。
でも、もっとまわりを注意深く見るべき。せっかくのセンスがもったいない。
牌だけを見るのではなく対戦相手のことももっと注意深くみると今よりもっと強くなれる・・・かもよ」
美穂子「効率のいい打ち方だけではダメってこと?牌だけでなく相手も注意深く見る・・・うん、今度からそうしてみるね。
宮永さんのアドバイスだから私も強くなれそう。宮永さんよりも強くなったりして」
照「それはない」
美穂子「もう宮永さんの意地悪」プクー
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 03:31:14.38 ID:E9EstDXJ0
- 照「む・・・照、私のことはそう呼んで///」
美穂子「て、・・・照(なんか恥ずかしいです)///」
照「うん」
美穂子「わ・・・私のことは美穂子って呼んで///」
照「・・・分かった・・・みっぽ(あ!噛んだ)///」
美穂子「え?・・・ぷぷぷ・・・うん、みっぽでいいよ」
照「(ま、いいか)」
美穂子「あ、もうすぐバスの時間だ。また明日ね、て・・・照」
照「うん、また明日・・・みっぽ」 - 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 03:37:30.46 ID:E9EstDXJ0
- ~一か月後~
新入部員C「なんかあの二人妙に仲良くなったね」
新入部員B「いいんじゃない。私は宮永さんと打たなくていいならそれでいいかな」
新入部員A「それもそうね」
部長「今日は高等部のOGで高校の教育実習に来ている久保先生が麻雀を見てくれるそうです。
みんな・・・特に宮永と福路は久保先生と同じ卓についてもらいます」
美穂子「はい、分かりました」
照「うん」
美穂子「うん、じゃないでしょ。照も中学生だからちゃんと敬語くらい使わないと」
照「みっぽ、お母さんみたいに言わないで」
美穂子「お母さんみたいって」(ナミダメ
美穂子「私はまだ中学生よ!」 - 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 03:43:11.59 ID:E9EstDXJ0
- 照「中学生なんだからみっぽはすぐ泣くのをやめないと」
美穂子「もう、今のは照のせいでしょ」
ガヤガヤ
久保「君たちが期待の1年生か。確か宮永と福路だったね。よろしく。」
照、美穂子「「よろしくお願いします!」」
久保「では、早速打とうか。君たちのことはここの部長から聞いているよ。
なんでもものすごく強い一年生が二人も入ってきたと。ふふ楽しみだ」 - 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 03:49:34.38 ID:E9EstDXJ0
- 久保「(なんだこの二人は・・・特に宮永は何者だ?二年前風越女子のエースとして全国ベスト8までいった私が一度も勝てないだと?
準決勝で妙法寺の三尋木咏と対峙したときほどではないが、それに近い感覚だ。宮永、お前もそっち側の人間なのか?)」
久保「(福路も宮永ほどではないものの年齢を考えるとこの判断力には目を見張るものがある。
今、風越高校のレギュラーと試合してもいい勝負するだろう。
少なくとも同年代で勝てるのは全国探してもそうはいまい・・・いや、すぐ隣にいたな)」
久保「(このままさらに成長した二人が高等部に入る3年後、風越女子は悲願の全国制覇を成し遂げられるかもしれない)」
美穂子「ありがとうございました。ほら、照も」
照「うるさいな・・・ありがとうございました」
久保「いや、こちらこそ楽しかったよ。君たち二人は全国でも十分戦えるだろう。
ここで切磋琢磨しさらに成長した君たちを3年後高等部で待っている。」
美穂子「はい!」
照「・・・はい」 - 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 03:56:08.24 ID:6JBuGu0G0
- ~帰り道~
美穂子「今日の久保コーチすごかったね。それに全部勝った照は本当にすごい!私はいまいちだったかな」
照「勝つには勝ったが全部ギリギリだった。それにみっぽは片目で打ってた。
どうして両目で打たないの?両目で打ってたらもっと戦えたはず。」
美穂子「それは・・・あまり知らない人にこの眼を見せたくないから・・・」ナミダメ
照「そうだったね。でも、せめて勝負所だけでも両目で見た方がいいよ。麻雀で手を抜くのは絶対に許さない」ゴゴゴ
美穂子「手を抜いているつもりはないの。全力でやっています。・・・大事なところでは眼を開けます。」 - 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 04:00:37.90 ID:6JBuGu0G0
- 照「また敬語になってる」
美穂子「あ」ナミダメ
照「それに泣かない。みっぽの秘密教えてもらったから、今度は私の秘密を教える。誰にも言わないでね。」
美穂子「ええ、もちろん」
そして、二人は互いのことを眼のことや妹のこと、何故か機械を駄目にしてしまうことや何故か道に迷うことなど
いろいろ話しているうちに仲の良い友人いや親友といってもよいほど仲良くなった。 - 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 04:04:26.41 ID:E9EstDXJ0
- 半年後の秋、新人戦が始まりました。
部長「よし、新人戦のオーダーを発表する」
先鋒:福路
次鋒:A
中堅:B
副将:C
大将:宮永
1年「「「「「はい」」」」」
部長「悪いな宮永、本来エースのお前を先鋒にすべきだが、一人で相手をとばすこともありえそうでな。
団体戦はみんなに楽しんでほしいから今回は大将に回ってもらうよ」
照「問題ないです」 - 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 04:09:55.30 ID:E9EstDXJ0
- 部長「ほかのみんなも思いっきり楽しんで来い!多少失敗しても宮永と福路が取り返してくれる。
というかこの二人がいる限り大丈夫だろう」
部員A,B,C「そうですねー(あの二人に勝てる人なんて県内にいるのかしら)」
美穂子「照、優勝しようね」
照「ああ、全力でゴッ倒す・・・それに(みっぽと打つのも最後になるかもしれないから・・・)」
美穂子「それに?」
照「いや、なんでもない」 - 50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 04:15:26.07 ID:E9EstDXJ0
- ~大会団体戦一回戦~
福路190000 モブF中70000 モブG中68000 モブH中72000
次鋒、中堅、副将戦終了後
風越122000 モブF中80000 モブG中113000 モブH中85000
大将戦
照236000 モブF中32000 モブG中63000 モブH中69000
福路が平らに凹ませて、次鋒~副将でやられた分以上を宮永が刈り取る。
二回戦や決勝ですら同じ展開で、長野県大会を圧倒的な強さで優勝した。
(天使のような)笑顔の絶えない美穂子と営業スマイルの照だが、卓上では(悪魔のような)打ち方だった。
その外見と打ち方のギャップに、この一年生コンビは誰が呼んだか『風越の天使と悪魔』と呼ばれるようになっていた。
【この痛いネーミングは対戦相手も当時中一だったから。いわゆる厨二病全盛のお年頃。察して下さい】 - 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 04:20:24.62 ID:E9EstDXJ0
- 翌日の個人戦、当然のように二人は勝ち上がった。
上位3人が全国大会に出場できるのだが、最終戦を前に総合1位は照、2位は美穂子なのは確実で
その最終戦、公式戦ではじめて照と美穂子は対峙することとなった。
1位 照+237
2位 美穂子+163
3位 モブa+111
4位 モブk+109
5位 モブb+107
6位 モブc+101 - 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 04:25:53.59 ID:6JBuGu0G0
- 照「みっぽ、手加減は無しだぞ」
美穂子「当たり前よ。総合点ではもう届かないけれど、絶対負けません。照こそ手を抜かないでね」
照「当たり前だ。手を抜かれることがどれだけ辛いかは理解しているつもりだ(咲・・・)」
美穂子「それでこそ照ね」
照「うん、それでこそみっぽだ」
照「(最終戦とはいえ、みっぽと直接対決が組まれてよかった。
練習ではない勝負の場でのみっぽを倒して、私は来週東京に行くよ。
これを伝えるのはこの勝負に勝ってからだ。)」
美穂子「(いつもと比べて様子がおかしい?気のせい?・・・今考えるのはやめておきましょう。
集中しなくちゃ。全力以上であたらせてもらいます)」 - 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 04:31:06.65 ID:6JBuGu0G0
- 序盤の美穂子のリードを照がつめていき、照がトップになって前半戦を終えた。
照49900 美穂子35600 モブa 4200 モブk 10300
美穂子「(このままではモブaさんがとびかねません。勝つためには・・・相手をよく見るとはこういうことなのね)」開眼
美穂子「(それは通るのよ。待っているのはこれかしら?)」
モブa「ロン!4500です」
美穂子「はい、どうぞ」
照「(どういうつもりだ?わざと振り込んだ?いつのまにか開眼しているし手を抜いているわけではなさそう。
生き残らせたのか?そうか、みっぽはまだ私に勝つことをあきらめていないのだな)」
美穂子「(世界が広がったかんじがします。まわりがよくみえる・・・というよりは誰が何を狙っているのかが分かる気がします。
今の私なら照に勝てるかも・・・いえ、勝ちます!)」
モブk「(ワハハー勝てる気がしないぞー。ま、やるだけやってみるかー)」 - 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 04:32:55.93 ID:fIMkrvuI0
- ワハハww
でもいい位置じゃないか
④ - 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 04:37:20.58 ID:E9EstDXJ0
- 照42700 美穂子38300 モブa 7400 モブk 11600
照「(これが最後か・・・みっぽにあがられると負けもあり得るな。でも絶対に負けない)」
美穂子「(まだチャンスはあります。今の私ならきっと・・・)」
美穂子「ツモ!1600, 3200です」
照41100 美穂子44700 モブa 5800 モブk 8400
照「ふぅ(家族以外に負けたのは初めてだな。でも不思議と悪くない気分だ)」
美穂子「(はじめて照に勝った。今までも惜しいことは何度もありましたが、勝てたのは初めてです)」ナミダメウルウル
照「おいおいみっぽ、勝った方が泣くなんて、泣きたいのはこっちだ」
美穂子「ごめんなさい、でも嬉しくて。それにこの勝負は私の勝ちだったけど、個人戦優勝は貴方よ。私は照に勝ったことにはならないわ」
モブa「(私の全国が・・・ぐやじいいいい)」←総合4位転落
モブk「(泣きたいのはこっちだぞー。まーいっかーワハハー)」←総合5位転落 - 57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 04:47:53.26 ID:E9EstDXJ0
- 照「おめでとう、みっぽ。次は全国の決勝で戦えるといいね」
美穂子「?ええ、でも明日から部活でまた打てるじゃない」
照「みっぽには正直に言わないといけないよね。私は両親の都合で来週東京の学校に転校するんだ。
だから、風越の選手として全国大会には出られない。みんなには本当に悪いと思っている。ごめんなさい。」
美穂子「そんな・・・でも、照が謝ることじゃないわ。両親の都合ならどうしようもないことですもの」ナミダメ
照「ありがとう・・・だから『約束』しよう。今年は無理だけどいつか必ず全国の決勝で決着をつけよう。」
美穂子「決着だなんて・・・私の負けばかりでようやく今回1勝しただけじゃない。
でも、そうね・・・『約束』・・・全国の決勝でまた戦いましょう」ナミダメ
二人は抱き合って
照「ああ、団体戦でも個人戦でも私は絶対に負けない。
個人戦は当然として今度は団体戦で私のチームとみっぽのチームで戦おう」
美穂子「私こそ、どちらも負けるつもりはないわ」 - 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 05:01:34.62 ID:6JBuGu0G0
- 美穂子「その後のことです」
美穂子「照が転校したため私たち風越中は人数不足で団体戦は棄権となりました。
もちろん新人戦で『風越の天使と悪魔』、自分で言うのは恥ずかしいですが全国でその名を轟かすこともありませんでした」
美穂子「その年の個人戦で照は棄権、私はベスト8で負けてしまいました。
準決勝で関西の愛宕洋榎さん、江口セーラさん、東京の弘世菫さんと同卓しましたが、
力及ばず愛宕さん、江口さんに届かず決勝進出は叶いませんでした」 - 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 05:12:44.42 ID:6JBuGu0G0
- 「才能への嫉妬」雑用までこなす美穂子の優しさ、悪く言えばおせっかいさは先輩や同級生にとって余計に癇に障ったのだろう。
美穂子の片目のこともいろいろ言われるようになり、ますます美穂子の居場所はなくなった。
美穂子「その後も私は照との『約束』を信じ、私は個人戦でそれなりの成績を残しました。
毎年県代表にはなれましたが、いつも全国ベスト8の壁を破るには至りませんでした。
偶然とはいえ途中で照と戦うことにならなかったのは、決勝で戦いたい私にとって不幸中の幸いだったのかもしれません。」 - 62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 05:25:00.75 ID:6JBuGu0G0
- 美穂子「その間に、照は正真正銘チャンピオンになりました。当時の私では決勝に進んでも満足いくまで戦えなかったでしょう。
それほどに力の差を感じました」
美穂子「もう駄目かもと挫けそうになった中学3年生のときに(県内で初めて私の前に立ちはだかった)私は上埜さん、あなたに出会いました。
両目で打ったのは実は照と打ったとき以来なんですよ。ふふふ」ニッコリ
美穂子「高校生になってもすぐに照はチャンピオンになりました。
自惚れるわけではありませんが、毎年私を待ってくれていたと思います」
美穂子「そして今年、つまり私と照にとって『約束』を果たす最後のチャンスがやってきました。
団体戦でという夢は叶いませんでしたが、5年越しの約束を果たすためにも・・・
私は個人戦で絶対に決勝までいかないといけないのです」開眼 - 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 05:33:18.21 ID:6JBuGu0G0
- 美穂子「これが私と照、チャンピオンとの出会いです。
まさか加治木さんが『風越の天使と悪魔』を知っていたなんて、急に恥ずかしくなってきました///」
久「咲のお姉さんと美穂子にそんな繋がりがあったなんてねえ(結局、宮永照の弱点は分からずじまいね)」
かじゅ「(蒲原、総合5位になったことがあったのか。改めて言われても信じられないな)
団体戦は残念だったな・・・と、私が言うのも変だな」
美穂子「いえ、私たちは負けましたが、代わりに上埜さんたち清澄が新チャンピオンになってくれますから」ニッコリ
久「これはますます負けられないわね」
かじゅ「そうだな、私はお前たちの応援に来たわけだし、そうなることを願うよ。
福路、お前が個人戦で宮永照と戦えることを願っているよ」
美穂子「ありがとうございます」ニッコリ - 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 05:37:32.05 ID:6JBuGu0G0
- 久「そういえば・・・そこに隠れているあなたたちもでてきたら?」ニヤリ
美穂子、かじゅ「「あなたたち?」」キョトン
池田「キャプテ~ン!キャプテンにそんな過去があったなんて!」ナミダメ
吉留「ずみまぜーん。私だぢがふがいないばがりに」ナミダメ
モモ「先輩、私もいるっす」
かじゅ「ああモモ、お前もいたのか」
モモ「当然っす。先輩のいるところには私もいるっす」
かじゅ「(それもどうなんだ?)」
美穂子「か、華菜!吉留さんも!いつからいたの?」
池田、吉留「「ざいじょがらでず~」」号泣
美穂子「最初から・・・あなたたちが精一杯頑張ったのは分かっているから気にしないで。
それに私がもっとしっかりしていたら違った結果に・・・いや、上埜さん違うんです。えと、違わないですが、違うんです。」
久「はいはい、分かっているわよ。明日の準決勝、負けられない理由が増えたかな」
まこ「そうじゃな」 - 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 05:42:36.87 ID:6JBuGu0G0
- 福与「ついについに長いインターハイも千秋楽!本日は個人戦決勝になります。
まず一人目は惜しくも団体戦では3連覇を逃しましたが、個人戦ではここまで圧倒的な力を魅せた白糸台高校の宮永照!」
福与「そして二人目は・・・・三人目は・・・・」
福与「最後の一人は長野県風越女子高校の福路美穂子!決勝は初めてだそうですが、力を発揮できるのかー」
健夜「えーと、宮永照選手と福路美穂子選手は中学1年生のときチームメイトだったそうです」
福与「なんとー!二人にはそんな因縁があったんですね」
照「待っていたよ、みっぽ。王者として迎えられなかったが、妹と仲直りができた私は今までで一番強いぞ。さあ『約束』を果たそう」
美穂子「ええ、照。五年も待たせてしまったけど、さあ、はじめましょう」
カン - 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 05:56:16.75 ID:fIMkrvuI0
- 照キャプの新鮮なifすばらでしたよ
中学時代の雰囲気、みたいなんも好き乙乙 - 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 05:58:14.44 ID:hzAyHslT0
- お姉ちゃんは中学時代何してたんだろうなあ
乙 - 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 06:17:43.26 ID:E9EstDXJ0
- 読んで下さった方、ありがとうございます
魔物がひしめく今大会でもキャップなら決勝まで行ける(少なくともポテンシャルはある)と信じています
- 73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/15(土) 07:48:33.12 ID:KavdE8fV0
- 乙乙乙!

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