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梓「唯澪ワンルーム?」
- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 14:48:09.54 ID:mSdqixBJ0
-
梓「――ねぇ憂、今週末くらいに唯先輩帰ってきたり、しない?」
高校三年の夏の終わり際、学校帰り。
一日中悩んで、ようやく意を決して私は憂に尋ねた。
憂「ん、どうして?」
梓「……相談事、かな……」
憂「……それは、私じゃダメな内容なの?」
梓「うっ……えっと……」
憂「………」
梓(私と憂は付き合ってる。だから、憂に最初に相談するのが筋ではあるんだけど……)
「……正直、内容的に憂にだけは言いづらいというか……」
憂「ん……」
梓「恥ずかしいというか……」
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 14:52:13.66 ID:mSdqixBJ0
-
憂「……そっか、ごめんね? 梓ちゃんにも言いづらいことくらいあるよね……」シュン
梓(……言葉と裏腹にすごく落ち込んでるよ……)
「……ごめん、やっぱり言うよ」
憂「いいよ、無理しなくて」
梓「ううん、どうせすぐにわかることだし……それに、恋人に隠し事なんてできないよ」
憂「梓ちゃん…!」ウルウル
唯先輩に相談するほどの悩みごと、こっそり克服して恋人の憂を驚かせてあげたかった面もあるけど。
でも、もういいや。内容的にも二人で向き合うべきものなのかもしれないし。
梓「えっとね……」
憂「うん」
梓「…あのね」
憂「うん」
梓「……その……」
憂「………」
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 14:54:48.04 ID:mSdqixBJ0
-
梓「わ、私のエッチってマンネリじゃないかな!?」
憂「あ、梓ちゃん!? 大きな声でいきなり何を!?」シーッ!
梓「あ、うぁ、ごめん……」
憂「も、もうっ! 周りに誰もいないからいいけど……」
梓「……でも、相談しようと思ってたことは、ホントにこれなんだ」
私と憂が付き合い始めて、順を追ってキスとかいろいろして、時は流れて唯先輩が寮暮らしになったということで憂の家には誰もいないことが多くなって。
まぁ、その、えっと、憂が可愛いわけで。家に遊びに行ってそのまま押し倒してしまう、ということも割とよくある。
もちろん憂にされたい日も多いけど、それよりも憂にしてあげたい日のほうが多い。可愛いところをもっと見たい日のほうが多い。
だから、そういう面では私がイニシアチブを握っているんだと思う。
そしてそれなりに数をこなしてきて、余裕が出てきたような気になって、そのせいで今、不安を抱えてしまった。
……憂も同じように余裕が出てきて、私のやり方に飽きているんじゃないか、って。
憂自身にはそんな様子はない。けど、大丈夫と言い切れるほどの工夫を私はしていないから。
そこで唯先輩に相談しよう、と思ったわけだ。というかアドバイスを貰おう、と。
なぜなら、唯先輩は私達よりも長く同性の恋人と続いているから。……まぁ、相手は澪先輩なんだけど。
- 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 14:57:39.79 ID:mSdqixBJ0
-
憂「そっか……うーん、でもお姉ちゃん、特に帰ってくるとか言ってなかったなぁ」
梓「そっかぁ……」
(別に電話とかメールでもいいんだけど……そのとき唯先輩の周囲に誰かいる可能性もあるし…誰かいても構わず話しそうだし、あの人)
憂「……そうだ」
梓「ん?」
憂「週末は二連休あるし……覗きに行っちゃう?」
梓「え? えっ?? の、覗き? 誰を?」
憂らしくない……とも言い切れないけど、少なくとも予想外で意外な提案に、思わず問い返してしまう。
憂「お姉ちゃんと、澪先輩を」
梓「ど、どこに? 大学寮?」
憂「もう、梓ちゃん。そうじゃないの知ってるでしょ?」
梓「あっ……」
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 14:59:03.70 ID:mSdqixBJ0
-
そうだった、聞いたことがある。
さすがに大学の寮でそういう情事に耽るのはプライバシー諸々の面でどうだろうか、ということで、唯先輩と澪先輩は密かにバイト代を出し合って近くに格安のワンルームの部屋を借りているらしい。
二人きりでイチャイチャするときは密かにそこに行き、密かに楽しむ。そういう苦労も、憂と付き合い始めたということで私は教えてもらえていた。
ちなみに余談だけど、その部屋に二人は「愛の巣」だとか「秘密の花園」だとか「ピンク色の楽園」だとか散々な名前をつけようとしていた。
更に余談だけど私は「プレイルームでいいじゃないですか」と言おうとして飲み込んだ。
実際二人がどう呼んでいるのかは私たちのあずかり知らないところだ。
憂「とても狭い部屋だけど、あそこ、クローゼットがあるから忍び込めるよ?」
どこかウキウキしたような憂が鍵をチラつかせて目配せする。
「何かの時は使っていいよ?」と唯先輩が憂に預けた鍵だ。一方の憂はたまに掃除に行っていて、そのことは先輩達も了承済みだ。使ったことはまだないけど。
使ったら料金を払わないといけないんだろうなぁ………いや、なんでもないです。
梓「クローゼットって、バレないの?」
憂「うん。お姉ちゃんも澪さんも服は寮の自室にほとんど置いてるし、夏だから上着着たりとかもしないだろうし」
梓「そもそも使わないから開けたりもしないだろう、ってことね」
憂「そういうこと。……行く? 週末だし、お姉ちゃん達も使うと思うよ?」
梓「………」ゴクリ
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 15:01:01.76 ID:mSdqixBJ0
- ◆
そして。
梓「来てしまった……」
憂「~♪ とりあえずお弁当と水筒は持っておいて、買ってきたお茶は冷蔵庫に入れて……あ、トイレはそこだからね」
梓「う、うん」
憂「お姉ちゃん達がいつ来るかわからないし、今日はじっと息を潜めて待たなくちゃね!」
憂、ずいぶんとノリノリだね。
とはいえ、キッカケは私なんだけどさ……
梓「……狭い部屋だね。タオルケット以外何も無いよ……」
憂「一応、季節に応じて布団持ってきたりはするらしいけど」
他にあるのはギリギリ二人隠れられそうなクローゼットと、お情け程度のキッチン、さっき憂がペットボトルを入れた冷蔵庫、くらい。
バスルームと一緒とはいえトイレが備え付けであるだけ充分すぎるのかもしれないけど。
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 15:06:13.12 ID:mSdqixBJ0
-
梓「本当に、その、してから寝るだけの部屋なんだね……」
憂「そ、そうだね……///」
生活感が無さ過ぎて、逆にそういう面が目立っている部屋だなぁ、と思う。
たぶん、私の顔も赤い。
梓「と、とりあえず隠れよっか!///」
憂「そ、そうだね! 元通り鍵閉めて……あ! 梓ちゃん、靴!」
梓「あっ、忘れてた……」
◆ - 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 15:10:04.70 ID:mSdqixBJ0
-
梓「あ、卵焼き美味しい」
憂「ありがと、もっと食べてね?」
梓「うん。今度は私が作るね?」
憂「わぁい、楽しみにしてるね」
梓「……って、まったりしてる間にお昼過ぎちゃったわけだけど」
憂「……来ないね、お姉ちゃん達」
梓「クローゼットの中もそろそろ飽きてきた……」
憂「狭いもんね……」
梓「狭い中に憂と二人きりって考えると悪くはないんだけど、でもだからって何をするわけでも――」
憂「――! 梓ちゃん、来たかも!」
梓「!!」
クローゼットの中とはいえ、意外にもわりと外の音は聴こえる。
憂のほうが気づくのは先だったけど、私にも聞こえた、扉の鍵がガチャって回る音。
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 15:22:23.43 ID:mSdqixBJ0
-
唯「ただいまー」
澪「ただいまって……それは変だろ」
唯「お邪魔します?」
澪「……それもなんか変だけど」
梓「(来た……!)」
憂「(うん、見える?)」
梓「(大丈夫)」
小声で囁き合いながら、クローゼットの隙間からそっと様子を窺う。
うん、ちゃんと見える。狭い部屋だしね。
憂が言ってた通り、クローゼットに過去使われた形跡もないし。バレることはないはず……
唯「……ん?」
澪「? どうした、唯?」
唯「……憂とあずにゃんの匂いがする」
- 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 15:28:14.18 ID:mSdqixBJ0
-
憂「!?」ビクッ
梓(匂いって!? そんなのわかるわけ……)
澪「……私にはわからないけど」
唯「気のせいかなぁ……それとも、ここ、使ったのかな? 今度聞いてみないと」
澪「やめなさい。プライベートだろ、それは」
唯「私は気にしないのにー」
澪「唯の基準だといろいろおかしなことになるからな……あ、これじゃないか?」ガチャ
唯「おっ、冷蔵庫にお茶が入ってる」
澪「匂いが本当だとしたら、二人で運んでくれたんだな」
唯「夏場は助かるね~。一本ちょーだい?」
澪「仕方ないな、ほら」
唯「ありがとー」
梓(……た、助かった。憂に感謝しないとね)
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 15:35:02.70 ID:mSdqixBJ0
-
澪「……しかし、匂い、ね……私には唯と律の匂いしかわからないな」
唯「付き合いの長いりっちゃんは当然として、私の匂いもわかるのは、やっぱり……」
澪「ん……まぁ、付き合ってるから、かな……///」
梓(おおっ、いいムードに)
唯「えへへ、みおちゃーん!」
澪「っと! ストップ、唯! 今日はここに何をしに来たか、忘れたとは言わせないぞ!」
梓(えっ? この部屋はするための部屋なんじゃ)
唯「ぶー…。うん、でもそうだね、今日はよろしくお願いします、澪ちゃん」
澪「よろしい。はい、ノート広げて」
唯「はーい。とうっ」ゴロン
梓「(……勉強始めちゃったよ?)」
憂「(そうだね……しかも床に寝転んで)」
梓(寮の自室でやればいいのに……)
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 15:40:56.22 ID:mSdqixBJ0
-
唯「……あんまり晶ちゃんにばかり頼ってもいられないもんね」カキカキ
澪「そうだな。……あ、そこ間違ってる」
唯「えー、どこ?」
澪「そこだよそこ、左上の……あー、その下の」
唯「…澪ちゃん、見にくいでしょ? ほら、一緒に寝転がろうよ」ポンポン
澪「ん……じゃあ、隣、お邪魔します……」モゾモゾ
唯「どうぞどうぞ」
梓(澪先輩まで寝転んでしまった)
憂「(時間かかりそうだねー)」
梓「(うん……)」
◆ - 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 15:48:04.87 ID:mSdqixBJ0
-
そうしてそれなりの時間、唯先輩と澪先輩は二人で勉強していた。
わざわざ寮を出てこっそり勉強しにくるあたり、唯先輩もいろいろ考えているんだなぁ、とちょっと見直した。
一方で、私達が期待していたようなことが起こりうる要素は、意外にも澪先輩のほうにあった。
澪「………」ジーッ
唯「……ん、よし。次」
澪「………///」
成り行き上仕方ないとはいえ間近で唯先輩の横顔を見つめざるをえない状況になり、澪先輩が顔を赤くしているのがこちらからでも見て取れる。
唯先輩が集中しているからどうにかバレていないものの、見ていて危なっかしいほどに。
もちろん、その気持ちはすごくわかるんだけどね。
唯「……よし、終わりっ!」
澪「!! う、うん、お疲れ様、唯」
唯「……澪ちゃん」
澪「な、なんだ?」アセアセ
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 15:51:24.24 ID:mSdqixBJ0
-
唯「ありがとね」
澪「……え?」
唯「今も、今までも、助けてくれてありがとう」
澪「……な、何だ、急に」
唯「今日、こうやって無理言って付き合ってもらっちゃったから」
澪「無理だなんて、そんなこと――」
唯「ううん」フルフル
澪「………」
唯「……私、いろんな人に甘えてるよね。憂に、晶ちゃんに、澪ちゃん。行く先々でみんなに甘えちゃってる」
澪「………」
唯「大学生になったら少しはしっかり出来るかなぁって思ってたんだけどね、なかなか上手くいかないや」
梓(………)
憂(………)
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 15:56:44.92 ID:mSdqixBJ0
-
澪「……いいんだよ、唯はそのままで」
唯「……そうかな?」
澪「変わりたいんだとしても、ゆっくりでいいよ。急ぐ必要はない。その代わり……」グイッ
唯「え……んっ」
澪「んっ……ちゅ…っ」
梓(澪先輩からキスした!!)
憂「(わぁ……)」
澪「……たまに、誰かが甘えてきたら、受け止めて欲しい」
唯「……澪ちゃん、とか?」
澪「うん……唯に、してほしいなぁ、って、甘えちゃったりするから」
唯「えへへ……任せて。甘える可愛い子は、大好きだから」
澪「可愛い子なら…誰でも良さそうだけどな、唯は」
唯「……わかってるのに拗ねたフリする子も、とっても可愛いと思うよ?」グッ
澪「んっ……」 - 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 15:58:35.85 ID:mSdqixBJ0
-
元々肩を合わせて寝転んでいた姿勢から、転がるように唯先輩が澪先輩の上に覆いかぶさった。
そしてそのまま、澪先輩の額、鼻の頭、頬にと順にキスの雨を降らせる。
澪先輩がくすぐったそうに口を開こうとすると、
澪「ゆぃ……んっ」
唯「んちゅ……ちゅるっ。んふっ、やっぱり唇が一番いい?」
澪「そりゃ…キスって本来そういうものだし……」
唯「ん…じゃああとでいっぱいしてあげる……あとで、ね」ペロッ
澪「ひあぁっ!」
唯先輩が澪先輩の首筋を舌先で勢いよく舐め上げる。
唇よりもピンポイントで激しい刺激に、見ているこちらが驚くほどの声を上げてしまう澪先輩。
くすぐったいのか気持ちいいのか……表情を見る限りでは両方のようだけど。
唯「思ったよりしょっぱくないね」
澪「……そんな、わかるくらい汗かいてたら…恥ずかしいし……」
唯「どっちみち今から汗かくんだけどねー。ほらほら、脱がせてあげよう。ばんざーいして?」
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 15:59:55.77 ID:mSdqixBJ0
-
澪「ん……」
蕩けた表情で言われるがままの澪先輩からは普段の威厳なんて微塵も感じられないけど、きっとそういうところを唯先輩は可愛いと評するんだろうな。
完全にスイッチ入ってる澪先輩に対して、唯先輩はいつも通りに見えるけど……
澪「ひゃんっ!」
澪先輩のシャツを脱がせながら脇を舐めたりもしているあたり、そういうコトをしているという意識はあるらしい。
……あの人のことだ、単に舐めるのが好きなだけの可能性もあるけど。
唯「んー……こっちを先に全部脱がしておこうかな。澪ちゃんはすぐに濡れちゃうからね」
澪「そ、そんなこと……」
唯「あるよー。私、澪ちゃんの身体のことなら結構知ってる自信あるよ?」
澪「……もしそうだとしても……相手が唯だから、だよ」
唯「っ……澪ちゃん……それは反則だよ」
澪「あっ…!」
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 16:05:36.37 ID:mSdqixBJ0
-
上半身ブラ一枚のままの澪先輩は、唯先輩の手により下半身を包むものをあっという間に全て剥ぎ取られてしまう。
素早いと言うより慌てているような唯先輩は、仰向けの澪先輩の肢体に視線を這わせたままタオルケットを乱暴に掴み取って澪先輩のお尻の下に敷いた。
一瞬だけそちらに目をやって位置を確認した後、唯先輩は我慢の限界と言わんばかりに澪先輩の唇に飛びついた。飛びつくように唇を重ねた。
唯「ちゅ、んっ、んぢゅる、んむ――んふぁ、っちゅ……」
澪「んっ!? んむ、ぁ、ふぁ――はぁっ、んうっ……!?」
唇を重ねるだけのキスから始まり、澪先輩の唇全体を吸い上げるような強いキスに発展して。
一呼吸置いた後、唯先輩は澪先輩の口腔の中に舌を滑り込ませたようだった。
一瞬戸惑った澪先輩が舌を絡め始めると、今度はその舌を吸い上げるように唯先輩が唇を細める。
じゅるるっ、と水を啜る音が響く。
赤い顔をした澪先輩の目の前で唯先輩は喉を鳴らし、何かを飲み込んだ。
唯「……えへへ」
薄く、どこか妖艶に微笑む唯先輩が、蛇のように細く舌を伸ばす。
澪先輩が首を持ち上げ、それにしゃぶりつく。吸い付いた後、顔を傾け、角度を変えて、より深く求める。
下にいる澪先輩は唯先輩を引き寄せるようにその頬に手を添え、上の唯先輩の手は我が侭を言う子供をあやすかのように澪先輩の頭を撫でている。
次第に澪先輩の瞼は閉じられ、しかしそれとは反するように唇と舌の動きは激しさを増しているようだった。もちろん、唯先輩の方も。
澪「んっ……」 - 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 16:12:27.05 ID:mSdqixBJ0
-
程なくして、澪先輩がほんの少しだけ下半身をよじらせた。
それを感じ取ったらしい唯先輩が、頭を撫でていた手を澪先輩の露出した大事なところへと運ぶ。
そしてそっと、人差し指だけですくい上げた。
澪「あっ…!」
唯「…ふふっ。やった、キスだけで澪ちゃんを濡らしちゃった」
澪「っ、ゆ、唯が……上手くて、エッチだから…いけないんだ……」
唯「澪ちゃんのほうがエッチだと思うけどなぁー……ま、いっか」
言いながら唯先輩は澪先輩の液を人差し指と親指で挟んで弄び、糸を引いたのを見て満足そうに微笑むと指を自分の口に運んだ。
ますます顔を赤くした澪先輩の前で指についた液を舐め取り、吸い取り、
そうして今や唯先輩の唾液だけで濡れ光る指を逆に澪先輩の口元に近づけると、一瞬の躊躇の後、澪先輩も同じように口に含んだ。
唯「んっ……」
澪「んじゅる……ちゅるっ……」
唯「…えへへ、澪ちゃん、もう一本お願い」
澪「んむっっ、ん、れろっ……ちゅうっ」
唯「……んふふ…そのままお願いね、そのまま続けてて」
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 16:20:34.05 ID:mSdqixBJ0
-
澪先輩の口の中に吸い込まれた唯先輩の右手の人差し指と中指は、ここから見える感じでは特に動かされてなどはいないようだ。
ただ純粋に澪先輩の舌の動きに任せているということになる。口内で澪先輩の舌がどんな風に絡みつき、舐め上げ、しゃぶりつくしているのか。
想像するしかできない範囲だけど、恍惚とした顔の唯先輩が次の動きに移ったという事はそれなり以上の効果はあったようだ。
唯「えいっ」
澪「んんっ!? ああああっ!?」
唯先輩が自由な左手で、澪先輩の豊満な胸をブラの上から左右に擦る。
胸を揉むというより、擦ることに重点を置いたその動き。目的はきっと擦ることによる、その下にある先端への直接的な刺激。
いつもはそこを守る役目も持つはずのものによる、予想外の刺激。それのほどは澪先輩の姿を見る限り、強すぎたようで。
「ごめんね、続けて?」と言いながら、唯先輩は澪先輩が指を舐めながらも悶えられるギリギリのラインを見極めようとゆっくりとブラを擦り始めた。
しかし、どうにも澪先輩の反応は芳しくない。
澪「んんっ……はぁ、はぁっ……」
唯「……うーん……やーめたっ」
澪「へっ…? あっ、ゆい……?」
唯「はずすよ?」
澪「うん……ぁ……」
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 16:26:13.23 ID:mSdqixBJ0
-
ようやく取り去られた、澪先輩を包む最後の1ピース。
それを手放し、服を着たままの唯先輩は生まれたままの姿の澪先輩に崇めるように、愛おしく、それでいて奉仕するようにうやうやしく頭を近づけ、腹部に口付けをした。
しかし、その唯先輩らしくない無駄に丁寧な扱いもそこまで。澪先輩の唇に右手の人差し指と中指を再度乗せ、先程の続きを行動で懇願する。
澪先輩が再び二本の指を口に含んだのを見て、唯先輩は空いている左手と舌先で澪先輩の胸の両の突起を刺激し始めた。
指と舌で、どちらも同じように先端を擦るような弾くような強めの刺激を与えると、澪先輩の身体が大きく跳ねる。
突起の周囲を回すように広く長く刺激を与えると、澪先輩の身体は細かく震える。
左右別々の動きをさせてみると、澪先輩は感じながら左右に身体をくねらせる。
唯先輩はそれらを全部熟知しているようで、澪先輩の反応すべてに嬉しそうな微笑みを浮かべ続け、愛撫し続ける。
唯「…ん、そろそろこっちに行こうかなー?」
澪「んっ……」
唯「……いい?」
澪先輩は口を開こうとして、そのままコクリと頷いた。
唯先輩は素直に甘えて欲しいから聞いたんだろうけど、あの真面目な澪先輩が「して」だなんて恥ずかしげもなく言えるはずもない、ということかな。
大学生になっても、こうして唯先輩と身体を重ね続けても恥ずかしがりな一面は改善こそされても無くなりはしないらしい。
唯先輩が澪先輩の下の方に顔を運ぶ。その姿を口元に手を当てて羞恥と期待に震えるその様子、確かに唯先輩なら可愛いと言いそうだ。
そしてあの人なら、そんな姿をもっと見たい、もっと声を聞きたい、と思うはず……
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 16:32:32.87 ID:mSdqixBJ0
-
唯「わぁ、やっぱりびっしょり……」
澪「ううっ……」
唯「……窓、閉まってるよね」
澪「へっ…?」
情事の前の戸締りくらい、恥ずかしがりの澪先輩が確認しないはずはない。
でもなんで今更そんなことを気にしているんだろう、と疑問に思ったのもつかの間。
じゅるるるるるっ!! と、結構な大音量で水分を吸い上げるような音が部屋に響いた。
澪「ひゃうぅぅっ!? や、やあぁぁっ!!!」
ここからは澪先輩の秘所の様子までは見えないけど、さすがにあれほどの音が出るほどの量の液が分泌されているとは思えない。同じ女の子として。
だからきっと、唯先輩がわざと唇をすぼめたり舌を挟んだり息を調節したりして大きな音を立てたんだ。
もちろん、澪先輩を恥ずかしがらせる、その為だけに。
澪「やあっ、唯、やめてぇっ!」ガバッ
唯「ふも? へも、いいへひょ?」
澪「ひあっ!? 口つけたまま喋るなぁっ!!」
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 16:38:01.79 ID:mSdqixBJ0
-
唯「んっ……んくっ…ふぅ。ん、ダメだったかなぁ?」
澪「………」
唯「……みおちゃん?」
あまりの恥ずかしさに上半身を起こしてまで抗議した澪先輩だけど、今は一転して蕩けた瞳で唯先輩を、いや、唯先輩の口から喉あたりを見つめている。
何の躊躇もなく自分の愛液を飲み込む唯先輩に毒気を抜かれた、といったところかな。
澪「唯は……いつも、ちょっとだけイジワルだ」
唯「ごめんごめん。やっぱり恥ずかしがる澪ちゃんがかわいくって」
澪「……今度、仕返ししてやるっ」
唯「……じゃあ、その時イジワルばっかりされないように、ちゃんとしてあげないと、ね」
澪「あっ……んくっ」
唯先輩が再度澪先輩のトコロに顔を埋めて水音を立て始める。
今度は過剰な音ではなく、適度な音。澪先輩の耳に届き、性的興奮を喚起させる程度の音。
局部から感じる快感を耳に届く音が倍増させ、さらに舐められていることにより羞恥を覚えると共に、舐めてくれるという行為そのものにより相手を愛しくも思う。
- 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 16:44:16.41 ID:mSdqixBJ0
-
唯先輩がどういう風にやっているのかは見えないけれど、舐めるという行為で心のいろんなところが満たされるのは、私もよく知っている。
憂のことも満たしてあげてきたつもりだし、憂にもたくさん満たされた。
憂に舐めてもらうと、本当に気持ちよくなっちゃって……
梓「(……んっ……)」
……考えないようにしよう。あぶない。
さっきから隣の憂の様子が気になって仕方ないけど、見ないようにしよう。
見たらきっと、歯止めが利かなくなるから。
澪「……っ、んはあぁっ! んっ、あああっ!!」
澪先輩が一際大きく嬌声を上げる。
見ると、唯先輩が澪先輩のそこにかぶりつくように大きく口を開いて押し付けていた。
あれは……舌を入れてる? いや、それだけじゃなく、澪先輩の不規則な感じ方を見る限り、澪先輩の中でいろいろと動かしているみたいだ。
気持ちいい……のかな。
私も憂も、文字通り身体を重ねるような、身体の表面の触れ合い、愛し合いで満足してしまうことが多いからそっちの感覚はあまりわからない。
でも…うん、今の澪先輩の感じ方は演技には見えないし、とても扇情的で、色っぽくて、綺麗だ。
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 16:50:04.43 ID:mSdqixBJ0
-
澪「んくっ、ああっ、はぁ、ああんっ!!」
唯「んー………」モゾッ
澪「やっ、あっ、ゆいっ、あっ、ひゃあぁぁんっ!」ビクンッ
澪先輩の太ももの上から手を回して、唯先輩が澪先輩の秘所の近くのあれに触れた。
触れたり舐めたりする私達でもよく終盤に触れる、あれに。
瞬間、必然的に澪先輩の身体は跳ね上がる。しかし、唯先輩が上手く上から手を回して押さえているため、大きな動きは出来ない。
つまり、唯先輩による内と外からの快楽責めから逃れられない。
澪「あっ、ひあっ、あぁっ、んああああっ……!」
涎を垂らし、腰を震わせ、両手でタオルケットを握り締め、全身で気持ちよさに悶え続けて数分後。
澪「――――!!!!!」
澪先輩は、私が聞いたことのない声を上げて、果てた。
- 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 16:55:37.96 ID:mSdqixBJ0
-
唯「……ねぇねぇ、だいぶ気持ちよくなりやすくなったんじゃない? 中も」
澪「ん……はぁ……っ、そう、かも……」
唯「次は外の刺激無しでいけるといいねー。そしたら次はもっと奥のほうに手を伸ばしていこっか。……手っていうか、指?」
澪「………」
唯「……澪ちゃん?」
澪「……なんか……唯の好みに合わせて、身体が変えられていくみたいで……」
唯「……嫌? 私はそんな澪ちゃんの身体も大好きだよ?」
澪「…………」
唯「……だめ?」
澪「………もう少し、待ってて」
唯「……?」
澪「……仕返し」
唯「あっ…! えへへ……待ってるっ」
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 17:02:42.93 ID:mSdqixBJ0
-
◆
……なるほど。
こうして見学してみると、最初は唯先輩がとても上手な人で、澪先輩の感じ方までコントロールしているように見えたけど。
要はそれらは単純に、二人で重ねた時間と身体を重ねた回数に由来しているだけっぽかった。
唯先輩が澪先輩の身体を知り尽くしていて、きっと逆もそうなんだ。上手い下手じゃなく、それだけなんだ。
澪先輩は知識を得ようとはするだろうけど、積極的に試そうとはしないだろうし。
唯先輩は逆に手探りでいろいろ試してしまうタイプだけど、澪先輩が本気で嫌がることはしないだろうから。
この二人なら、そういうやり方同士で案外上手く噛みあっているんじゃないかな。
だったら私は私で、憂とのやり方を見つけていけばいいんだ。焦ることはないんだ。
って、憂とのやり方、って、なんか卑猥な言い方になってしまったけど、ただの偶然で――
憂「(……あずさ、ちゃん)」ギュッ
梓「(う、憂!?)」
憂「はぁ……はぁ、っ…」
梓「」ゴクリ
憂「(ごめん……一回だけ、ちょっとだけでいいから、さわって……?)」
梓「(っ、で、でもっ……気持ちはわかるけど、すごくわかるけど、さすがに……)」
- 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 17:06:21.97 ID:mSdqixBJ0
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さすがに、そんなことをすれば音でバレるだろう。音じゃなくても、声でも。
正直、かなり昂ぶってる今、声も身体の動きも抑えきれる自信はない。
辛うじて理性が「したい気持ち」を抑えているだけだ。今はまだ、抑え切れているだけ。
でも。
憂「(……わたしも、さわってあげるから)」
その一言で、理性なんてあっけなくどこかに飛んで消えていってしまった。
憂が触ってくれる。気持ちよくしてくれる。それはとても嬉しいこと。私の、何よりの幸せ。
もちろん、その逆は憂の幸せ。”する”ことは、私たちの幸せ。
唯先輩達に見つかっちゃう?
別にいいんじゃないかな。私達だって今まで二人のを見ていたわけだし、二人に見られてもおあいこだよね。
梓「……憂」グイッ
憂「梓ちゃん……んっ」
梓「ん……」チュッ
そうやって、一度その気になってしまえば。
あとはもう、目の前の可愛い恋人の姿しか見えない―― - 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 17:09:29.49 ID:mSdqixBJ0
- 長くなりましたがこのSSはこれで終わりです。
ここまで支援、保守をしてくれた方々本当にありがとうごさいました!
パート化に至らずこのスレで完結できたのは皆さんのおかげです (正直ぎりぎりでした(汗)
今読み返すと、中盤での伏線引きやエロシーンにおける表現等、これまでの自分の作品の中では一番の出来だったと感じています。
皆さんがこのSSを読み何を思い、何を考え、どのような感情に浸れたのか、それは人それぞれだと思います。 少しでもこのSSを読んで「自分もがんばろう!」という気持ちになってくれた方がいれば嬉しいです。
長編となりましたが、ここまでお付き合い頂き本当に本当にありがとうございました。
またいつかスレを立てることがあれば、その時はまたよろしくお願いします! ではこれにて。 - 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 17:12:16.74 ID:RTV/rt2o0
- コピペ乙と思ったら>>1だった
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 17:24:55.85 ID:J3sHpoYg0
- 乙
- 50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/19(水) 17:35:40.38 ID:VqfHj7b+0
- おつー

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