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梓「ムギにゃんとテニスに行くです」
- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/08(月) 23:40:15.81 ID:HH+HqJ/20
- 梓(体育の日なのでムギ先輩を誘ってテニスコートに来ました)
梓(だけど……)
紬「きっと私とテニスしても楽しくないよ。球技苦手だし迷惑かけちゃうと思うから」
梓「気にしなくて大丈夫です。私が教えてあげますから」
紬「だけど……」
梓「ここまで来たんだから腹を括ってください。それに……」
紬「それに?」
梓「私はムギにゃんと一緒に遊べるの楽しみにしてましたから」
紬「梓ちゃん……。よしっ、私頑張るね」
梓(なんとかムギ先輩前向きになってくれました)
梓(確かに先輩は球技が苦手ですが、手取り足取り教えてあげるのも楽しいはずです)
- 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/08(月) 23:45:48.90 ID:HH+HqJ/20
- 梓「テニスをやったことはあるんですよね?」
紬「うん。小さなころに沢山やったの。写真も沢山残ってるわ」
梓「それじゃあとりあえずサーブを打ってみてくれますか。あっ、写真は後から見せてくださいね」
紬「うん」トトトトトト
梓(ムギ先輩のことだから力は十分なはず。コントロールが悪いのかな?)
紬「えいっ」バシュン
梓「は、速い」
紬「入ってた?」
梓「入ってました」
紬「やった!」
梓「それじゃあ次は打ち返しますね」
紬「うん」
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/08(月) 23:50:28.76 ID:HH+HqJ/20
- 紬「それっ」バシュン
梓(これも入ってくる)
梓(さっき見たところほとんど弾まなかったからカット系のサーブのはず)
梓(それなら前に出て……)
梓「お、おもい……」バン
シュッ タンタンタン
梓(ネットに引っかかっちゃった)
紬「どうだった?」
梓「どうもこうもありません。凄かったです。どうやって打ってるんですか?」
紬「こんな感じなんだけど」ヒュン
梓「……スライスサーブですね」
紬「スライスサーブ?」
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/08(月) 23:51:43.20 ID:HH+HqJ/20
- 梓「横に曲がるサーブです。ただ、フォームが独特なせいか全然曲がりませんね」
紬「曲がらなきゃ駄目なんだよね?」
梓「普通はそうです」
紬「やっぱり…」シュン
紬「ただムギ先輩の場合は球が重いから問題ありません」
紬「球が重い?」
梓「はい。ほとんど跳ねない上、打ってもあまり跳ねないんです」
紬「やっぱり梓ちゃんはすごいね。一球受けただけで色々分かっちゃうんだ」 - 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/08(月) 23:52:24.57 ID:HH+HqJ/20
- 梓「謙遜してましたけど、ムギ先輩も普通に上手じゃないですか」
紬「……それじゃあ次は梓ちゃんがサーブを打ってみてくれる?」
梓「はい」トトトトトトト
梓(普通にフラットサーブを打ってみよう)
梓「えいっ」バシィッ
紬「えいっ」バキュン
ヒューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
梓「……」
紬「……」
梓「安心してください、ムギにゃん。野球ならホームランです」
紬「梓ちゃん。それ慰めになってないよ」
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/08(月) 23:56:51.01 ID:HH+HqJ/20
- 梓「……まぁ、想定の範囲内です」
紬「えっ」
梓「むしろサーブが凄すぎたんです。これから私がみっちり体に叩きこんであげますから、すぐに上手くなれますよ」
紬「どきどき」
梓「あっ、変な意味ではないので」
紬「しゅん」
梓「何を期待してたんですか……。とりあえずラリーしてみましょう」
紬「ボールを打ち合えばいいのね?」
梓「はい。できるだけ取りやすい球をお願いします」
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/08(月) 23:58:15.02 ID:HH+HqJ/20
- ___
梓「う~ん。2球に1球ぐらいアウトしちゃいますね」
紬「ごめんなさい」
梓「謝らなくていいです。それより対策を考えましょう」
紬「なんだか今日の梓ちゃんは頼もしいわ」
梓「はい、私に任せてください」
紬「それで、どうすればいい?」
梓「とりあえず回転をかけてみたらどうでしょうか」
紬「回転?」
梓「はい。ムギ先輩の場合、力をコントロールしきれていないんだと思うんです」
紬「ふむふむ」 - 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/08(月) 23:59:29.56 ID:HH+HqJ/20
- 梓「力を抑えるって方向もありますが、それはあまり楽しくないので却下です」
紬「梓ちゃんとテニスができれば、それくらい我慢――」
梓「ムギにゃんが楽しくないと私も楽しくないので却下です」
紬「……」キラキラ
梓「むぎにゃん?」
紬「今日の梓ちゃんカッコいい!!」
梓「///」
紬(そして、照れてる梓ちゃんはかわいい) - 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 00:01:44.20 ID:59VNvE+z0
- 梓「とりあえずトップスピンを試してみましょう」
紬「トップスピン?」
梓「前方向に回転をかけるんです。こうやってボールの背面をこする感じで」ヒュン
紬「こう?」ヒュン
梓「はい、そんな感じです。じゃあボールを投げてみますので、打ってみてください」トトトトト
紬「うん」トトトト
梓「はい」シュ
紬「えいっ」パン
梓「はい」シュ
紬「えいっ」パン
梓「はい」シュ
紬「えいっ」パン
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 00:07:26.62 ID:fSN3meXc0
- 梓「5球に1球ぐらいアウトかネットになっちゃいますね」
紬「ううん。それでもすごいい進歩。梓ちゃんすっごく教えるの上手ね」
梓「そうですか? 次はバックハンドをやってみましょうか」
紬「ええ」トトトトトトト
梓「はい」シュ
紬「えいっ」パン
梓「はい」シュ
紬「えいっ」パン
梓「はい」シュ
紬「えいっ」パン
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 00:09:23.55 ID:L3HkInxQ0
- ___
紬「……」
梓「30球以上やって1球も入らないなんて……」
紬「やっぱり私、球技は……」
梓「あ、諦めるのはまだ速いです」
紬「でも……あっ!」
梓「どうしました?」
紬「バックハンドだけ左手でやったらどうかしら?」
梓「ムギ先輩両利きなんですか?」
紬「うん。私、左利きを矯正してるから」
梓「ムギ先輩にそんな過去が……」
梓(本当はちゃんとバックも打てるようになったほうがいいけど、今日は遊びだし……)
紬「梓ちゃん?」
梓「わかりました。じゃあやってみましょう」 - 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 00:10:56.56 ID:L3HkInxQ0
- ___
紬「どうかな?」
梓「5球に2球ぐらいミスしますね」
紬「楽しくラリーはできそうにないね」シュン
梓「だ、大丈夫です。できるだけフォアハンド(右手側)に返すようにしますから」
紬「梓ちゃんやさしいね」
梓「これくらい当然です。それじゃあラリーしましょうか」
紬「ええ」
パン!
パン!
パン!
シュッ タンタンタン
パン!
パン!
パン!
律「そんなこと言うなよ澪にゃん」
澪「澪にゃん澪にゃん言うな!」 - 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 00:12:43.81 ID:L3HkInxQ0
- 律「え~っ」
澪「えーっ、じゃない。まったくもう……」
律「…あっ、あれ」
澪「どうしたんだ? あっ」
紬「りっちゃん! 澪ちゃん!!」
梓「律先輩と澪先輩。偶然ですね」
律「ムギと梓じゃないか。二人もデートか?」
梓「まぁ、そんなところです」
澪「そうか。私たちは横のコートなんだ」
律「あっ、そうだ。後から試合しないか」
梓「いいですよ」
紬「えっ」
- 27 :書き溜め終了。後はゆっくりやる 2012/10/09(火) 00:18:44.27 ID:L3HkInxQ0
- 律「よし。私たちはちょっとラリーして体を温めるよ。三十分ぐらいしたら試合しようぜ」
梓「はい。わかりました」
___
紬「梓ちゃん!」
梓「ど、どうしました?」
紬「ねぇ、なんで試合なんて」
梓「嫌でしたか?」
紬「うん。私きっと足を引っ張っちゃう」
梓「大丈夫です。それ分私がカバーしますから」
紬「でも、きっと勝てない。澪ちゃんもりっちゃんも強そうだし」
梓「別に負けてもいいんですよ。遊びですから」
紬「そうかな?」
梓「ええ、そうです。でも勝つつもりでいきましょう」
紬「えっ」
梓「勝つとすっごく楽しいんですよ、テニスって」 - 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 00:23:13.13 ID:L3HkInxQ0
- ___
30分後
梓「うぃっち?」
澪「すむーす」
グルグルグルグル バタン
梓「ラフです。サービスをもらいます」
澪「じゃあ私は左のコートを選ぶよ」
梓「はい」
紬「私達のサービスからね」
梓「はい。ムギにゃんのサービスからです」
紬「えっ、私?」
梓「はい。澪先輩と律先輩の度肝を抜いてやりましょう」
紬「私にできるかな?」
梓「できるかどうかじゃなくて、やるんです!!」
紬「……!」
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 00:29:36.20 ID:L3HkInxQ0
- 紬「……」
紬(集中して……まずは最初のサーブを入れる)
律「……」
律(さっきちらっと見せてもらった。ムギのサーブはよく入る)
律(だけど、そこまでのスピードはない)
律(それほど曲がるわけでもない)
律(リターンエースを狙う!)
紬「えいっ!」バシュン
律「それっ!」バン
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 00:32:08.76 ID:L3HkInxQ0
- シュッ タンタンタン
律「……ネットか」
紬「やった!!」
梓「やりましたね、ムギにゃん。サービスエースですよ」パン
紬「うん。やったよ、梓ちゃん。……右腕をあげてどうしたの?」
梓「ハイタッチです」パン
紬「あっ、うん」パン
律「くそっ、やられたぜ……」
澪「どうだった、ムギの球」
律「重い。とてつもなく重い」
澪「そう重い重い連呼するのはやめてくれ」
律「……?」
澪「……少し下がって受けてみるか」 - 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 00:37:39.17 ID:L3HkInxQ0
- 紬「ふぃふてぃーん、らぶ」
紬(この調子でもう一球)
紬「えいっ」バシュン
澪「ひ、低い」バン
シュッ タンタンタン
梓「またエースです」パン
紬「うん。凄くいい調子」パン
律「澪でも無理か……」
澪「悪い」
澪(低くて上手く打てなかった。しかもこれだけ下がっても重いなんて)
澪(ムギがサービスのゲームは捨てるのが得策かな?)
澪(何か作戦を考えないと) - 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 00:38:44.34 ID:GA5kzFub0
- つええ
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 00:42:38.95 ID:L3HkInxQ0
- ___
数分後
梓「まさかサービスエースだけで1ゲームとってしまうとは思いませんでした」
紬「うん……でも」
梓「……大丈夫。私がカバーしますから」
紬「うん。お願い」
律「なぁ、澪にゃん」
澪「あぁ。あのサーブは無理だ」
律「でもさっきの練習を見ていた限りだと、ムギはサーブだけだ」
澪「じゃあ律のサーブで取り戻してくれ」
律「任された!!」
澪「ふふっ、こういうときの律は実に頼もしいな」
- 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 00:45:19.00 ID:L3HkInxQ0
- ___
律「げーむかうんとぜろいち」
紬(りっちゃんのサーブ……どんなのかしら)
律「……」
律(ここはサービスエースを狙っていく)
律(入ってくれよ……)
律「それっ!!」バシュン
紬「えっ」
トン…トントントン
律「いえ~い」パン
澪「おしっ」パン
紬「う、動けなかった」
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 00:52:52.16 ID:L3HkInxQ0
- 梓「どんまいです、ムギにゃん」
紬「ごめんなさい」
梓「謝らなくてもいいです。私もムギ先輩と同じ位置だったら返せなかったでしょうから」
紬「えっ」
梓「やりようはあります。見ててください」
律「澪にゃん見ててくれたか」
澪「ナイスサーブだったぞ律」
律「よし、この調子でいくぜ」 - 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 01:00:08.58 ID:L3HkInxQ0
- 律「ふぃふてぃーんらぶ」
梓「……」
梓(確かに速い。でもそれだけです。後ろに下がればなんてことないはず)
梓(かかってくるデス)
律「……」
律(梓……随分後ろに下がってるな)
律(私は自分の仕事をするだけだ)
律「えいっ!」バシュン
梓「それっ」バン
梓(思ったより重かったけど返せた……えっ)
澪「ここだ」バシュ
トン……トン……トン
澪「よしっ!」パン
律「よっしゃ!」パン - 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 01:03:51.50 ID:L3HkInxQ0
- 梓「思ったよりお二人は強いみたいです」
紬「梓ちゃん……」
梓「でも、この調子ではいかない筈です」
紬「へっ」
梓「とりあえずムギ先輩はさっきより下がって打ち返してください。そのうち勝機は見えてきますから」
梓(思い切り打つフラットサーブはコントロールがつけにくい)
梓(そのうちフォルトを連発するはずです)
___
律「さーてぃーんらぶ」
律「……」
律(よしっ、この調子だ)
律「えいっ」バシュン
紬「……フォルト」
- 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 01:06:20.80 ID:L3HkInxQ0
- 紬(外れてくれた)
紬(2本目も外れますように……)
律「……」
律(外してしまったか)
律(ならば、これを使う)
律「えいっ」シュ
紬「えっ」
紬(アンダーサーブ? ボールが凄く高いところに行って、あっ、落ちてきた)
紬(ギリギリネットインする位置!? 走らなきゃ)タタタタタタタタ
トン……トン…トン
梓「せ、せこい……」
律「これだって立派な戦術だぞ。しかも結構難しいし」
梓「確かにそうですが……」
澪「まぁ、確かにせこいけど」
律「澪にゃん……そりゃないよ」 - 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 01:10:02.58 ID:39XT0YlD0
- バッサリだー
- 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 01:11:51.39 ID:L3HkInxQ0
- 律「ふぉーてぃらぶ」
律「えいっ!」シュバッ
梓「それっ」バシ
シュッ タンタンタン
律「1ゲーム取り返したな」パン
澪「あぁ、律よくやってくれた」パン
律「サーブの調子が良かったからな」
澪「うん。いつもあれくらい入れば無敵なんだけどな」
律「大丈夫だって、私にはアンダーもあるし」
澪「あれバレてるから、次使ったらリターンエース食らうぞ」
律「そんなことないって。澪にゃんは心配性だな」
梓「あっさり取られちゃいましたね」
紬「うん。どうしよう?」
梓「大丈夫です。また試合は始まったばかりですから」
紬「……うん。頑張ってみる」 - 58 :ここからダイジェスト多め 2012/10/09(火) 01:24:25.16 ID:L3HkInxQ0
- ___
梓「げーむかうんといちいち」
梓「……」
梓(私のサーブはちゃんと曲がるスライス)
梓(あまりサービスエースは取れないけど、リターンエースもされにくい)
梓(何よりほとんどフォルトが出ない)
梓(ムギ先輩はボレーならちゃんとできる)
梓(後衛私、前衛ムギ先輩というのは最善の陣形)
梓(このゲーム、落とすわけにはいかない……)
律「……」
律(梓のやつ、打つの遅いな)
___
40分後
紬「ぜぇ…はぁ…はぁ……やったね、梓ちゃん」パン
梓「はぁ…はぁ…はい。なんとか取りましたね、このゲーム」パン - 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 01:26:47.67 ID:8XUpHesD0
- 【レス抽出】
対象スレ:梓「ムギにゃんとテニスに行くです」
キーワード:唯
検索方法:マルチワード(OR)
抽出レス数:0 - 66 :唯ちゃんなら和にゃん&憂ちゃんと紅葉狩りに行ったよ 2012/10/09(火) 01:36:42.34 ID:L3HkInxQ0
- 澪「げーむかうんといちにー」
澪「……」
澪(ムギのやつだいぶ疲れてきてるみたいだ)
澪(梓もそれなりに疲弊してる)
澪(私たちはまだまだ元気だ)
澪(……試合前の運動量が少ないからちょっとズルいけど、勝負に情けは無用だな)
澪(このゲームも徹底的に走り回ってもらう)
澪「えいっ!」キュン
紬「それっ!」ズバシャ
律・澪「えっ」
タン・・・タンタン
澪「私が反応できなかった……」
梓「やりましたね、ムギにゃん」パン
紬「えーっと。うん……」パン - 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 01:38:29.15 ID:x6y+936m0
- 紅葉狩りなら仕方ないな
- 69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 01:42:33.37 ID:L3HkInxQ0
- 梓「納得行かなそうな顔ですね」
紬「うん。どうしてあんないい球を返せたのかしら」
梓「澪先輩がスピンサーブを打ったからです」
紬「スピンサーブ?」
梓「トップスピンと同じ回転がかかったサーブです」
紬「ほうほう」
梓「回転がかかってうおかげでラケットに大きな摩擦抵抗が生まれ、強いトップスピンのかかったリターンができたんです」
紬「……うん。よくわからない」
梓「……澪先輩のサーブはトップスピンで返すといいってことです」
紬「わかった!」
澪「……」
律「澪にゃん?」
澪「……」
律「しっかりしろ、澪。ここから取り戻すぞ」
澪「……あぁ」 - 73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 01:50:44.06 ID:L3HkInxQ0
- 澪(0-15から始まったこのゲーム)
澪(点取合戦がもつれてデュースに)
澪(取られ取り返されを繰り返して20分ぐらい)
澪(最後は梓のボレーが決まって、私たちの負けになった)
澪(これで1-3。……いや、次はムギのサーブだから1-4だと考えたほうがいいか)
澪(順調に梓とムギの体力は奪っているけど、ここらへんで取り返さないと……)
- 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 01:56:06.00 ID:L3HkInxQ0
- __
15分後
澪「まさかここまで取られるとは」
律「あぁ、でもあいつらの躍進もここまでだ」
澪「できるか?」
律「あぁ、任せとけ。今日の私は無敵だから」タタタタタタタ
律「げーむかうんといちよん」
律(ここは澪のためにも絶対に外せない)
律(全部入れる)
- 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 01:57:30.00 ID:L3HkInxQ0
- 律「えいっ!」バシュン
紬「えっ」スカ
タン……タン…タン
___
律「ふぃふてぃーんらぶ」
律「それっ!」バシュン
梓「このっ!」バン
シュッ……タンタンタン
___
律「さーてぃーんらぶ」
律「そいや!」バシュン
紬「やあっ!」バン
シュッ……タンタンタン
___
律「ふぉーてぃらぶ」
律「いけっ!!」バシュウン
梓「えいっ!」スカ
タン……タン…タン - 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:04:36.70 ID:L3HkInxQ0
- 澪「りつうう!! 大好きだ愛してるぞおおおおお!!!」ダキッ
律「うおっ、澪にゃん?」
澪「どうして律はこんなにかっこいいんだ」
律「それはまぁ……私だからな」
澪「うんうん。律は律だからかっこいいんだな」スリスリ
律「ははは……」
- 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:05:20.23 ID:1cQMXRoY0
- 最初からデレ気味だったけど一気に爆発したww
- 83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:11:22.85 ID:L3HkInxQ0
- 梓「それにしても、まさか律先輩にサービスエースだけでゲームを取られるとは……」
紬「りっちゃん凄いわ」
梓「はい。認識を変えなければならないようです」
紬「ええ」
梓「律先輩がサービスのゲームは落とすつもりでいかないと……そう考えると」
紬「考えると?」
梓「次のゲームは私がサーブ。そして澪先輩のゲームは私がサーブです。このどちらかを取ります」
紬「ということは、5-3にするの?」
梓「はい。そこでムギ先輩にサーブが回れば勝てます」
紬「だけど……」
梓「はい、わかってます。このゲームはちょっと休めましたが、私達の体力は限界に近い。だから……」 - 84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:18:26.79 ID:L3HkInxQ0
- 梓(ゲームカウント4-2で迎えた私のサービスゲーム)
梓(二人で選んだ戦略は「捨てること」だ)
梓(私たちはなるべく動かず、澪先輩と律先輩に走り回ってもらう)
梓(幸い、ムギ先輩はゲーム中ずっと前衛なので運動量は多くない)
梓(次の澪先輩のサービスゲーム。これが取れるかどうかに勝負はかかっている) - 85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:21:06.62 ID:dE+co+Vu0
- 結構シビアなゲームをしてるな
- 86 :ここから多分ダイジェストなし 2012/10/09(火) 02:23:05.40 ID:L3HkInxQ0
- 澪「げーむかうんとさんよん」
澪「……」
澪(前のゲームはたぶん捨てにきたんだと思う)
澪(結構走らされたけど、律はまだ元気だし、私もまだまだやれる)
澪(でも、このゲームを落としたら、次のムギのサービスゲームで敗北が確定する)
澪(絶対に負けるわけにはいかない)
澪「えいっ!!」ビュン
紬「それっ!!」ギュン
澪(凄い球だけど…心の準備ができてれば打ち返せる!)
澪「えいっ」ギュン
梓「ここです!!」バシン
澪「と、届かない」
タン……タン…タン
- 87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:28:00.31 ID:L3HkInxQ0
- 律「どんまい、澪にゃん」
澪「ご、ごめん律」
律「気にしなくていいよ。今のは梓がうまかった」
澪「あぁ、梓本当に上手いな。ムギを上手くサポートしてる」
律「でも、明らかに運動量が落ちてるな」
澪「そうだな」
律「この勝負、勝てる」
澪「あぁ、私もそう思うよ」
- 89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:33:08.76 ID:L3HkInxQ0
- 紬「梓ちゃんナイスよ!!」パン
梓「綺麗にキマリました」パン
紬「でもあんな球良く取れたね」
梓「ヤマがあったんです」
紬「ヤマが……やっぱり梓ちゃんすごい!」
梓「くすっ。ムギ先輩だって十分凄いですよ」
紬「そうかな」
梓「ねぇ、ムギ先輩テニスって楽しいでしょ」
紬「えっ」
梓「勝っても負けても楽しいものだと思います、テニスって」
紬「うん。とっても楽しい!」
梓「それでこそ連れてきた甲斐がありました」
紬「なんだか死亡フラグみたいだね」
梓「縁起でもないこと言わないでください。これは檄です。勝ちに行きますよ」
紬「うんっ!」 - 92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:40:15.73 ID:L3HkInxQ0
- 澪「らぶふぃふてぃーん」
澪「えいっ!」バシュ
梓「それっ」パン
澪「緩いボール? どっちだ?」
律「私に任せろ!!」
澪「頼んだ」
律「えいっ」バシュ
梓(さすが幼馴染のお二人。お見合いへの対応は完璧です)
梓(でも、崩れた陣形は戻らない)
梓「これで」バシュ
タン……タン…タン
紬「やった!」パン
梓「狙い通りです!」パン - 93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:45:21.89 ID:L3HkInxQ0
- 澪「……らぶさーてぃ」
澪「……」
澪(このまま負けるわけにはいかない)
澪「えいっ!!」バシュ
紬「それっ」バキュン
澪(これは……アウトだ)
澪(……! ここから落ちるのか! 対応できない!!)
澪「……っ」スカ
タン……タン…タン
紬「いえいっ!」パン
梓「ないすリターンです」パン - 94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:47:02.30 ID:L3HkInxQ0
- 律「大丈夫か、澪?」
澪「あぁ、大丈夫だ」
律「……全然大丈夫そうな顔してないけどな」
澪「うん。わかってる」
律「あまり難しく考えるな。ただの遊びだから」
澪「遊びだけど……負けたくないんだ」
律「澪にゃんは負けず嫌いだな」
澪「茶化すな! 私と律が組んでるんだ。誰にも負けたくなんてない!」
律「…!」
澪「律は負けてもいいのか?」
律「……絶対に勝つ!」
澪「……うん!」
- 96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:51:05.96 ID:L3HkInxQ0
- 澪「らぶふぉーてぃ」
澪(これを落とせば絶望的)
澪(絶対に、負けない!!)
澪「えいっ!!」バシュ
梓「やっ!」バシュ
澪「えいっ」シュパ
梓「それっ」バシュ
律(今だ…! 絶好の位置。このスマッシュ、貰った!!!!)
梓(律先輩があんなところに…対応できない!)
紬「…!」
律「そりゃあ!!」バシュン
紬「そうは問屋が…卸しません!!」バン
トン……トン……トン…トントン
梓「やった!」 - 99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:54:03.66 ID:IAClOkeU0
- 流石ムギちゃんや!
- 100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:57:16.86 ID:L3HkInxQ0
- 梓「ムギにゃん、やりました。後は先輩のサービスゲームを取れば!」
紬「う……うん」
梓「ムギにゃん?」
紬「……っ」
梓「……どうしました?」
紬「ご、ごめんね梓ちゃん」
梓「……律先輩のスマッシュを受けた時、捻ってしまいましたか」
紬「……うん」
梓「……」
紬「……」
梓「仕方ありません。降参しましょう」
紬「ごめんね。本当にごめんね」ポロポロ
梓「な、泣かないでください」 - 101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:06:15.99 ID:L3HkInxQ0
- 律「聞いたか?」
澪「うん」
律「こんな終わり方は不本意だけど、仕方ないな」
澪「……そうだな」
律「また、今度やりたいな」
澪「あぁ……」 - 102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:11:26.21 ID:L3HkInxQ0
- 紬「ひっく……本当にごめんなさい」ポロポロ
梓「も、もう泣かないでください。試合ならまたできますから」
紬「……っ…梓ちゃんがせっかく頑張ってくれたのに」ポロポロ
梓「でも仕方ないです」
紬「ごめんねなさい。本当にごめんなさい」ポロポロ
梓「……」
梓(ムギ先輩……私だって悔しいです。ムギ先輩と組んで律先輩達に勝てそうだったのに)
梓(だけど、手を怪我したらしょうがないんです。だって、手が使えなくちゃ)
梓(手が使えない……?)
梓(……)
梓(……)
梓「ムギ先輩、ひとつだけ方法があります」
紬「えっ」ポロポロ
梓「勝てるかどうかは分かりませんが、やってみる価値はあると思います」 - 107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:23:18.83 ID:L3HkInxQ0
- 律「いいのか? ゲームカウントこのままで後日再試合でもいいんだぞ」
梓「体力回復してからやるのでは、フェアじゃないですから」
律「そうか」
梓「はい。ただ、ムギ先輩がアイシングする時間だけは頂こうかと」
律「あぁ。じゃあ暫く休憩だな」
梓「すいません」
律「いや、謝ることはないよ。むしろ試合を続けられて私も嬉しい」
梓「律先輩のこと見直しました」
律「そ、そうか?」
梓「あっ、照れると怒られますよ、澪にゃんに」
- 109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:25:29.13 ID:L3HkInxQ0
- ___
15分後
紬「オーストラリアンフォーメーション?」
梓「はい。ムギ先輩にはこれから左手だけを使って試合してもらいます。でも左手でバックハンドなんて絶対無理ですよね」
紬「……うん」
梓「だから陣形を変えるんです」
紬「どんな陣形なのかな?」
- 110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:26:29.16 ID:L3HkInxQ0
- 梓「ちょっと地面に書いて見せます。普通はこんな感じです」
紬◯
◯梓
====←ネット
澪◯
◯律
紬「うん」
梓「オーストラリアンフォーメーションだとこうなります」
紬◯
梓◯
====←ネット
澪◯
◯律
紬「……どういう意味があるの?」
梓「ムギ先輩の右手側を狙いにくくなります」
紬「…なるほど」 - 114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:30:56.02 ID:L3HkInxQ0
-
梓「あと、並行陣も使います」
紬「並行陣?」
梓「はい。こんな感じです」
梓紬
◯◯
====←ネット
澪◯
◯律
紬「横に並ぶんだ」
梓「はい。これならムギ先輩の右手側を私がカバーできます」
- 116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:33:08.16 ID:L3HkInxQ0
- 梓「どちらも欠点はありますが、勝てるとしたらこの方法しかないと思います」
紬「うん。精一杯頑張る!」
梓「この手が使えるのはムギ先輩がサーブの時だけです。だから……」
紬「……うん」
梓「次のゲームを落としたら潔く降参しましょう」
紬「わかった」
梓「それじゃあ行きましょう」
- 117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:34:55.68 ID:L3HkInxQ0
- ___
紬「ごめんね。りっちゃん、澪ちゃん」
澪「ムギが謝ることないよ」
紬「次のゲーム落としたら私達降参するから」
律「へっ」
紬「勝ち目がなくなっちゃうから」
律「……そうなのか」
澪「……」
梓「逆に言えば、次のゲームは十分勝ち目があるってことです。そして次のゲームを取れば私達の勝ちです」
澪「梓?」
梓「そろそろラストゲームを始めましょう。勝っても負けても恨みっこなしです」
律「あぁ」
律「澪にゃん! 勝つぞ!!」
澪「おお!」
梓「ムギにゃん! 行きますよ!!」
紬「おーーーー!!」 - 119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:40:09.73 ID:L3HkInxQ0
- 紬「げーむかうんとごーさん」
紬「……」
紬(せっかっく梓ちゃんが繋いでくれたチャンス。無駄にするわけにはいかない)
紬「えいっ!」パン
律(あっ、これは……)
律「フォルト」
梓「どんまいです、ムギにゃん」
紬「う……うん」
紬(思ったより難しい)
紬(なんとか入れないと)
紬「えいっ!」パン
律(緩いボール。これなら)タタタタ
律「それっ!!」パキュン
タン……タン…タン
紬「そんな……」 - 122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:47:18.24 ID:L3HkInxQ0
- 紬「らぶふぃふてぃーん」
紬「……」
紬(緩く打ったらリターンエース取られちゃう)
紬(でも、強く打ったら入らない……)
紬(どうすれば……)
梓「ムギにゃん?」
紬「えっ…あっ……そっか。並行陣だから梓ちゃんが横にいるんだ」
梓「緊張してますねムギにゃん」
紬「……うん」
梓「強く打ってください。勝てるとしたら、それしかありません」
紬「……そうだね」
紬「……えいっ」バシュ
澪(これは……入る)
澪「それ」パン - 124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:52:19.28 ID:L3HkInxQ0
- 梓「このっ!!」バン
律「取れる!」バキュン
紬「えいっ!」バン
梓(ムギ先輩……なんとか打ち返した。今のうちに)タタタタタタタ
澪「それっ」バン
澪「えっ、なんで梓がネット前に」
梓「走ってきたんです。今デス!!」バン
タン・・・タンタン
梓「やりました!」パン
紬「梓ちゃん……最高!!」パン
律「くそっ」
澪「次取り返せばいいさ」
- 125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:54:44.38 ID:L3HkInxQ0
- 紬「ふぃふてぃーんおーる」
紬「……」
紬(梓ちゃんが頑張ってくれてる。私も頑張らなきゃ)
紬「えいっ!!」バン
律「それっ」バシュ
梓「届きます!!」バン
律(よし、左が空いた……これで)
律「決まれ!!」バシュ
紬(バックハンドにきた……でも、あてるだけなら!!)
紬「入って!」タン
梓(高く上がった……でも、飛距離が……。お願い、ネットまで届いて。)
タン………タンタン
律「ネットイン…だと…」
梓「やりました!!」パン
紬「うん!」パン - 128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 04:00:26.58 ID:L3HkInxQ0
- 紬「さーてぃふぃふてぃーん」
紬(後2ポイント連続でとれば、私達の勝ち)
紬(うん。こうなったら……やってやるです!)
紬「えいっ!!」バシュ
シュ…タン…タン
梓「どんまいです、ムギにゃん!」
紬「……」
紬(落ち着いて……)
紬(ふぅ……)
紬「えいっ」バシュ
澪「フォルト」
紬「そ、そんな……」 - 130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 04:06:41.62 ID:L3HkInxQ0
- 紬「さーてぃーおーる」
紬「……」
紬(次こそは絶対に入れる)
紬(……入って!)
紬「えいっ!!」バシュ
律「球が甘い!」バキュン
梓(と、届け)タタタタタ
梓「……っ」バン
律(ガットに当たった!? どんだけ運がいいんだ? でも、これで)タタタタタタ
律「えいっ!」バシュ
紬「左端……届かない」タタタタタタタ
タン……タン…タン
律「おしっ!」パン
澪「さすが私の律!!」パン
- 131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 04:10:24.00 ID:L3HkInxQ0
- 紬「……」
紬(次取られたらおしまい)
紬(……)
紬(……っ)
梓「ムギ……にゃん」
紬「梓ちゃん?」
梓「また、緊張してるみたいですね」
紬「……うん」
梓「今、楽しいですか?」
紬「……どうだろう」
梓「じゃあ、もっと楽しんでください」 - 132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 04:13:45.38 ID:L3HkInxQ0
- 紬「そんなこと……どうすればいいの?」
梓「勝つところを想像してください
紬「勝つところ?」
梓「そして、自分の読みがあたるところを想像してください」
紬「……想像するだけでいいの?」
梓「はい。自分が成功するところを想像してください」
紬「…うん」
梓「後はムギにゃん次第です」
紬「……」
紬(勝てたら……きっと楽しいだろうな)
紬(梓ちゃんは大喜びしてくれるだろうし)
紬(きっと私も誇らしいと思える)
紬(……私のサーブを澪ちゃんが受ける)
紬(私はどう動けば勝てるだろ?)
紬(……うん。決めた) - 134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 04:21:07.11 ID:L3HkInxQ0
- 紬「さーてぃふぉーてぃ」
紬「えいっ!!」バシュ
澪(打ち頃の球だ…)タタタ
澪「それっ!」バキュ
梓(緩い球)タタタタタ
梓「それっ!!!」バシュ
律(私の方に来た! これで決める!!)
律「そいやっ!」バキュン
梓(走れば届く……)タタタタタタタタタタタ
梓「えいっ!!」バン
紬(ここ!!!!)
澪(高い球……アウトか? インか? インだ!)
澪「それっ!!」
- 135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 04:25:42.06 ID:L3HkInxQ0
- 律(ムギが……)
澪(あがってきてる……?)
紬(ここしかない……左手でスマッシュは初めてだけど)
紬(きっと入る。きっと勝てる。だから……)
紬「それっ!!!」バシュン
梓(ムギ先輩のスマッシュ……力強い……。でも、ちょっとだけ高い……)
梓(お願い、入って!!)
タン……タン……タン…タン
澪「アウト」
- 137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 04:32:47.32 ID:L3HkInxQ0
- 帰宅後-律宅
___
律「こんなに白熱した試合は久しぶりだったな」
澪「うん、すっごく楽しかった」
律「こんどはムギが万全な状態でもう一度やりたいな」
澪「うん」
律「また練習しに行こうぜ」
澪「律が誘ってくれればいつでも行くよ。だって、カッコいい律が見られるから」
律「///」
澪(照れてる律かわいい)
律「あっ、そうだ」
澪「なんだ?」
律「そろそろいい時間だけど帰らなくていいのか?」
澪「私に言わせるのか?」
律「あっ…………。まぁ、なんだ、澪にゃん。今日は泊まってってくれ」
澪「……うん!」 - 139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 04:39:53.32 ID:L3HkInxQ0
- 帰宅後-紬宅
___
梓「……負けちゃいましたね」
紬「うん。でも……」
梓「はい。想ってることは同じだと思います」
紬「うん。とっても楽しかった!」
梓「私も楽しかったです」
紬「だけど……」
梓「……はい」
紬「楽しかった以上に悔しいな」
梓「それが勝負です……」
紬「それは分かってるけど……。やっぱり梓ちゃんと二人で勝ちたかった」
梓「そうですね……。でも時間ならたっぷりあります」
紬「うん! 打倒りっちゃん澪ちゃんペアを目指して猛特訓ね!」
梓「はいです!」 - 140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 04:41:56.69 ID:L3HkInxQ0
- 紬「そうと決まれば明日から猛特訓ね」
梓「ムギにゃん。明日からじゃなくて今日からするべきです」
紬「……! そうね! 何をすればいいのかしら」
梓「今日わかったことがあります。私達の弱点は持久力です」
紬「そうだね」
梓「だからスタミナをつけるべきだと思うんです」
紬「どうやって?」
梓「夜の体育で」
紬「夜の体育?」 - 141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 04:42:49.15 ID:L3HkInxQ0
- 梓「はい、知りませんか?」
紬「うん」
梓「それじゃあ私がムギにゃんの体に教えこんであげるです」
紬「わくわく」
梓「それっ」ガバッ
紬「ひゃん///」
おしまいっ!
- 144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 04:46:56.67 ID:BObQME/I0
- 乙
バカップルどもめかわいいぞ - 147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 04:52:51.17 ID:o355tbRFP
- 乙
疲れてるのにお盛んだなww - 148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 04:59:45.52 ID:caSUmegu0
- 乙
こういうのも悪くない - 150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 05:17:43.38 ID:mfQqr76+0
- 結構ガチな勝負だった乙

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