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絢辻「修学旅行? 子どものお守りの間違いでしょ」
- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 00:13:13.25 ID:dD0DkuoL0
- 棚町「今度はあっち行ってみましょうよ」
田中「えぇ~もっと休もうよぉ~」
棚町「もう充分休んだでしょ。修学旅行の時間は限られてんだからテキパキ動かないと」
田中「だからって動きっぱなしは無理だよぉ……絢辻さんも疲れたよね? ね?」
絢辻「そうね。私ももう少し休みたいわ」
田中「ほら、絢辻さんもこう言ってるよ?」
棚町「むぅ……わかったわよ。でも10分だけよっ。そしたらすぐ出発!」
絢辻(はぁ……元気があり余ってる子どもほど相手にして疲れるものはないわ)
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 00:24:05.14 ID:dD0DkuoL0
- 30分後
田中「も、もぉ無理ぃ……動けないよぉ」
棚町「バテんのはやすぎよ、恵子。普段から運動しとかないからそうなんのよ」
田中「私はどうして薫がそんなに元気なのか知りたいよ……」
棚町「あたしだけじゃないわよ。絢辻さんだってけろっとしてるでしょ?」
田中「そんなぁ……」
棚町「まぁいいわ。ひとまずどっかお店入って休みましょ。班長、いい?」
絢辻「ええ、かまわないわよ」
田中「やったぁー!」
棚町「さて……んじゃあのお寿司屋に入りましょ! あたし、北海道の海の幸を堪能したかったのよ!」
絢辻・田中「えっ……」 - 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 00:38:30.44 ID:dD0DkuoL0
- お寿司屋
田中「薫、本当に食べるの?」
棚町「お店入って食べないで出るなんて失礼でしょ」
田中「そうじゃなくて……2時間くらい前にお昼ご飯食べたよね?」
棚町「動いた分ここで取り戻すのよ。それにお寿司って食べやすいから意外とイケルでしょ」
田中「私はお茶とガリだけでいいや……」
棚町「せっかく北海道に来てるのにもったいないわねぇ。絢辻さんは食べるでしょ?」
絢辻「私もまだお腹いっぱいかな」
棚町「なによ、2人してつれないわね……いいわよ、1人で味わっちゃうから。後で文句言っても遅いんだからねっ」 - 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 00:45:41.99 ID:dD0DkuoL0
- 棚町「うーん、ウニ美味しい~♪」
田中(もう8皿……)
棚町「アンタ達、本当に食べないの? すっごい美味しいわよ」
田中「ううん、いらない。それよりも薫、そんなに食べてると太っちゃうよ」
棚町「あ、大丈夫。あたしって太らない体質だから」
絢辻「……」ビキッ
棚町「っていうより、バイトとかでよく動くから太らないのよね」
田中(一瞬、絢辻さんの笑顔が凍りついたような……) - 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 00:55:34.68 ID:dD0DkuoL0
- 棚町「ふぅ、もう満足よ! ごちそうさま!」
田中「12皿って……」
棚町「さーて、それじゃあ早速出発するわよ!」
田中「あ、じゃあ私お手洗い行ってくるね」
絢辻「棚町さん、今のうちにお会計済ませておいたら?」
棚町「それもそうね」 - 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 01:03:24.21 ID:dD0DkuoL0
- 棚町「……ちょっと」
絢辻「なぁに?」
棚町「アンタ、修学旅行の間ずっとその演技続けるわけ?」
絢辻「そうね、あなたと2人きりなんて不幸な状況にならない限りはそうなるかしら」
棚町「気持ち悪いからやめてほしいんだけど。恵子には知られたっていいじゃない」
絢辻「ダメよ。まわりに話さないという保証はないわ」
棚町「恵子はそんなことしない子よ」
絢辻「信じられないわね」 - 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 01:17:22.27 ID:dD0DkuoL0
- 棚町「あたしのことは信じてくれてるんだ?」
絢辻「あれは不慮の事故でしょ。2度と下らないこと言わないでくれる? 焼きそばもじゃ子さん?」
棚町「アンタ、ブッ飛ばされたいの!?」
絢辻「冗談よ、輝日東の核弾頭さん」
棚町「……よっぽど秘密をバラしてほしいみたいねぇ」
絢辻「いやね、冗談って言ってるでしょ? 棚町さんは他人の秘密をむやみに話す人じゃないって信じてるわ」
棚町「ふんっ、よく言うわ」 - 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 01:30:01.90 ID:dD0DkuoL0
- 田中「お待たせ~……あれ、2人ともどうかした?」
棚町「別に、どうもしないわよ」
絢辻「うん、なんでもないの。気にしないで」
田中「そう……?」
棚町「恵子も戻ってきたことだしもう出るわよ、腹黒!」
絢辻「ちょっ……!?」
田中「へ? 腹黒?」
棚町「あ、間違えた。腹黒じゃなくて絢辻さんだったわ。ごめんね」
絢辻「き、気にしてないわ」ビキビキッ - 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 01:42:59.30 ID:dD0DkuoL0
- 観光中
棚町「あ・や・つ・じぃ……さんっ!」ギュッ
絢辻「きゃあっ!?」
棚町「あはは、驚いた?」
絢辻「ええ……そ、それで? どうして急に抱きついてきたの?」
棚町「んーなんとなく? 鬱陶しかったら振り払ってくれてもいいわよ? そりゃもう全力でやっちゃって」
絢辻「ううん、大丈夫。棚町さんが満足ならそれでいいの」
田中「2人とも仲良いね~」
棚町(むぅ、なかなかボロ出さないわね……) - 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 01:52:34.01 ID:dD0DkuoL0
- 観光中2
棚町「やっぱり北海道と言ったらアイスクリームよね!」
田中「薫、本当に食べてばっかだね……」
棚町「絢辻さんも食べたい? 食べたいわよね?」
絢辻「え? 私は別に――」
棚町「いいっていいって、遠慮しないで。一口あげるね? はい、あ~ん」
絢辻「……」イライラ
棚町「イヤ? イヤなの?」
絢辻「いえ、頂くわ。ありがとう、棚町さん……あむっ」
棚町(これでもダメ……意地でも恵子の前じゃ本性見せないつもりね。面白いわ) - 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 02:00:07.25 ID:dD0DkuoL0
- 夜
絢辻「もう消灯時間よ」
棚町「えー? そんなの無視すればいいじゃない。トランプの続きしようよ」
絢辻「ダメよ。先生に怒られたくないでしょ」
棚町「ちぇ……堅物」
絢辻「棚町さん、なにか言った?」
棚町「なんでもないでーす。わかったわよ、寝ればいいんでしょ、寝れば」
絢辻「まだ明日もあるんだから、ゆっくり休んだ方がいいわ。おやすみなさい」
棚町(勝負はここからね……) - 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 02:09:19.58 ID:dD0DkuoL0
- 棚町「……」モゾモゾ
絢辻「へ……棚町さん?」
棚町「あ、バレた」
絢辻「バレるに決まってるでしょ。なんのつもり?」
棚町「寒いから一緒に寝よ」
絢辻「本気で言ってるの?」
棚町「モチのロンよ。修学旅行なんだし、こういうのもありでしょ?」
絢辻「ないわよ」 - 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 02:21:03.93 ID:dD0DkuoL0
- 棚町「じゃあおじゃましま~す」モゾモゾ
絢辻「だからやめてって……離れて! 離れなさい!」
棚町「こらこらぁ、あんまり大きな声出すと恵子起きちゃうかもよ?」
絢辻「くっ……出てって。自分の布団で寝なさい」
棚町「寒いからやーよ。一緒に寝るくらいいいじゃない。あたしとアンタの仲でしょ?」
絢辻「あなたと仲良くなった覚えはありません」
棚町「アンタが怖がるからお化け屋敷で手まで繋いであげたのに?」
絢辻「あなたが勝手に繋いできただけでしょ!」
棚町「声」
絢辻「くぅっ……!」 - 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 02:33:33.77 ID:dD0DkuoL0
- 棚町「やっぱりアンタってあったかいわねぇ」
絢辻「あっそう」
棚町「抱き心地いいし」
絢辻「あっそう」
棚町「それにイイ匂いするし」
絢辻「……出てって」
棚町「ホントのことよ?」
絢辻「知らないわよ。もう黙って寝てくれないかしら」 - 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 02:41:46.61 ID:dD0DkuoL0
- 棚町「絢辻さん、ちょっと浴衣が乱れちゃってるわよ」
絢辻「あなたのせいでしょ」
棚町「あたしが直してあげる」
絢辻「は? そんなの自分でや――きゃっ!?」
棚町「あ、ごめーん。間違えて手入れちゃったぁ」
絢辻「……」
棚町「どうしたの?」
絢辻「棚町さん……いい加減にして! 学校にいられなくするわよ!?」
田中「ひぃっ!」ビクッ - 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 02:58:53.91 ID:dD0DkuoL0
- 絢辻「た……田中さん?」
棚町「あらら、バレちゃった。恵子、もういいわよ」
田中「は、はぁい……」オズオズ
絢辻「……どういうこと?」
棚町「恵子はもともと寝てなかったのよ。面白いもの見せたげるから寝るなってあたしが言っといたの」
田中「ちょっと寝ちゃったけどね……」
絢辻「面白いものっていうのはあたしのこと?」
棚町「うん。アンタの本性を恵子に見せようと思って」 - 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 03:11:05.49 ID:dD0DkuoL0
- 絢辻「ふざけたことしてくれるわね」
棚町「別にふざけてないわよ。ねぇ恵子、今の絢辻さんを見てどう思った?」
田中「え、えっと……」
棚町「率直な感想を言っていいわよ」
田中「その……び、びっくりしました。ちょっと怖いなぁって……」
棚町「そんだけ?」
田中「あ、それと……薫と楽しそうに話してるって思った、かな?」
絢辻「楽しそう? 不快そうの間違いでしょ」
田中「ご、ごめんなさい!」 - 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 03:18:45.26 ID:dD0DkuoL0
- 棚町「そんなビビらないでいいのよ、恵子。口は悪いけど口だけだから」
絢辻「あら、口だけじゃないわよ?」
棚町「はいはい。それよりも絢辻さん、今の恵子の話聞いた?」
絢辻「目の前にいるんだから聞こえてるに決まってるでしょ」
棚町「あたし達、楽しそうだって」
絢辻「心外ね。あたしはこれっぽっちも楽しくなかったんだけど」
棚町「でもこれってアンタの本性見ても全然気にならないってことでしょ?」 - 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 03:32:41.15 ID:dD0DkuoL0
- 絢辻「あたしの前だから本音を言わなかっただけでしょ」
棚町「どうなの、恵子。今の絢辻さんは嫌い? いつもの優等生な絢辻さんの方がいい?」
田中「急にそんなこと聞かれても困るよ……」
棚町「じゃあどっちの方が話しやすいと思う?」
田中「今の絢辻さん、かな……あっ、普段の絢辻さんが話しにくいって言ってるわけじゃないよ!?」
棚町「わかってるって。ね、絢辻さん」
絢辻「なによ。なにが言いたいの」
棚町「アンタが思ってるほど素のアンタは嫌われたりしないってことよ」 - 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 04:00:26.43 ID:dD0DkuoL0
- 絢辻「ふん……あなたと田中さんが奇特な人間ってだけでしょ」
棚町「だとしても。もう恵子にはバレちゃったんだし、優等生ぶる必要はないわよね?」
絢辻「そうね。不本意だけどそうなってしまったわ」
棚町「いいじゃない。せっかくの修学旅行なんだから、余計なこと考えずに目一杯楽しまないと損よ」
絢辻「余計な気遣いはいらないわ」
棚町「別にアンタを気遣ったわけじゃないわ。ただあたしがそうしてほしかったってだけよ」
田中「わ、私も! 絢辻さんは普通に修学旅行を楽しむべきだと思うよ! あ、出しゃばってごめんなさい……」
絢辻「……本当に変な人達ね」 - 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 04:10:59.80 ID:dD0DkuoL0
- 棚町「ねぇ……やっぱり余計なことだった?」
絢辻「ええ、いらぬお世話だったわ。バレなければそれが1番いいもの」
棚町「ごめんね。アンタはそっちの方がのびのびできていいかなって思ったんだけど」
絢辻「なによ急に。気持ち悪いわね」
棚町「気持ち悪いは言い過ぎでしょ!」
絢辻「気にしないでいいわ。あなたが遊び半分で田中さんにバラしたわけじゃないのはわかるから」
棚町「うん、ありがと」
絢辻「本当に気持ち悪いわね……」 - 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 04:19:50.97 ID:dD0DkuoL0
- 棚町「よーし! 今度こそ本当に寝るわよ!」
絢辻「はぁ、やっと寝れるのね」
棚町「恵子、アンタもこっち来なさい」
絢辻「ちょっと、なに言ってるの!?」
棚町「恵子だけ仲間外れにするのはかわいそうでしょ。ほら、恵子も遠慮しないの」
田中「あの、絢辻さん……おじゃましますっ」モゾモゾ
棚町「恵子、絢辻さんにくっついてみなさい。気持ちいいから」
田中「うん……わっ、絢辻さん本当にいい匂い」
絢辻「2人とも離れなさいよ! これじゃあ寝られないでしょ!」
棚町「うふふ、いーや。明日もこうやって3人で寝るわよっ!」
田中「お、おーっ!」
絢辻(……予想以上に大変になりそうね、このお守りは)
おわり - 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 04:41:15.35 ID:Z5MV3tZRO
- いいじゃない
乙 - 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 06:05:35.16 ID:OPiM4aja0
- 乙

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