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ミーナ「宮藤さん、ちょっとお願いがあるの」宮藤「1122の日!」
- 1 :書きためないからゆっくりやりたゐですね 2012/11/22(木) 23:22:29.26 ID:cgQ6cXfX0
- ネウロイ襲撃の翌日―――
基地の中はいつも通りの平和な雰囲気に戻っていた
ある者は外で眠り
ある者はジャガイモをほおばり
そしてまたある者は訓練をしていた
そんな中、キッチンにはいつもは見られない異様な光景が広がっていたのである。
- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/22(木) 23:31:15.37 ID:cgQ6cXfX0
- 宮藤「今日は何を作ろうかなぁ」
「昨日は何を作ったんだっけ…えっと…」
リーネ「昨日はルッキーニちゃんの要望で、パスタを作ったんじゃなかったかな?」
宮藤「あ、そっか。ちょっと扶桑風にアレンジしたんだっけ!」
リーネ「そうそう、皆おいしいって言ってくれてたね!」
宮藤「うん!やっぱりお醤油って何にでも合うんだよね」
「そういえば、どんな料理でもお醤油をかけておけばなんとかなるってお父さんが言ってたなぁ」
リーネ「ふーん、そうなんだ…」
「というか芳佳ちゃん、今日は何作ろうかなって話じゃなかったっけ?」
宮藤「あ、そうだった…」
「うーん…」
静かになるキッチンに、ブーツの底が地面をける音が近づいてくる。
その落ち着いたテンポで刻まれる音は、501の隊長である、ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケのものであった。
ミーナ「あのー…宮藤さん?ちょっといいかしら?」 - 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/22(木) 23:38:52.93 ID:cgQ6cXfX0
- 宮藤「ひっ!…あっ、ミーナ中佐!」
ミーナ「ひっ!…って、そんなに驚くことはないじゃない?」
宮藤「あ、す、すいません…」
リーネ「こんにちは、ミーナ中佐」
ミーナ「リーネさんも、こんにちは」
リーネ「あ、あの…どうかなされたんですか?」
ミーナ「えっ?あー…えっと、宮藤さんにちょっとお話があって」
リーネ「芳佳ちゃんにお話?」
ミーナ「ええ、そうなの…別に大したことじゃないんだけどね?」
少し間が開き、そうですか、と一言言った後
リーネは芳佳の服の裾を引っ張り、こそこそと話を始めた。
リーネ「芳佳ちゃん…なにかしたの?」
宮藤「えっ?いや…そんな、怒られるようなことはしていないはずなんだけど…」
リーネ「そうだよね…昨日もネウロイをしっかり撃退してたし…」
宮藤「今日だって早く起きたし…坂本少佐にみっちりしごかれちゃったし…」 - 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/22(木) 23:44:57.39 ID:cgQ6cXfX0
- 宮藤「あっ!まさか…」
リーネ「えっ?なにか思い当たるふしでもあるの?」
宮藤「いや…その…ミーナ中佐って…おっきいよね」
リーネ「おっきい?…えっと、何が?」
宮藤「いや、その…なんというか」
こっそりと、宮藤はミーナの胸に目をやる。
ミーナは、宮藤がこちらを見たことに気が付いたものの、何を意図していたものだかもわからず
少し困ったような顔をしている。
リーネ「えっ…」
宮藤「いつも見てるのばれちゃったのかなー、どうしよう…」
「自室禁錮になるのいやだよぉー」
リーネ「芳佳ちゃん…」
「もしそれが理由なら…怒られた方がいいと思う」
宮藤「えっ!?リーネちゃん!?」
リーネ「勘違いされちゃったら困るでしょ?…それに、こっちだって気が気じゃないし…」
宮藤「勘違い?こっち?えっ、よくわからないよ?リーネちゃん?」
ミーナ「あのー…二人とも?」 - 10 :あ、芳ミーナっぽいところもあるかもしれませんがもっミーナと芳リーネです 2012/11/22(木) 23:53:09.38 ID:cgQ6cXfX0
- 宮藤・リーネ「は、はいっ!」
ミーナ「あのー…そろそろ言ってもいいかしら…?」
宮藤「うっ…で、でも!ミーナ中佐はおっきいからしかたなくって!自室禁錮とか、そういうのだったら」
「私だけじゃなくってそのー…エイラさんとかも!」
リーネ「ミーナ中佐!芳佳ちゃんを叱ってあげてください!」
「このままだと私…心配なんです!」
ミーナ「は、はぁ?」
「えっと…なんの話なの…?」
宮藤「えっ…お話って…」
リーネ「む…その…胸のお話じゃないんですか?」
ミーナ「え?いや、胸は…関係ないわよ?」
リーネ「な、なんだぁ…」
宮藤「よ、よかったぁー!(これでこれからも堂々と眺められるね、形の良い胸を!)」
リーネ(だめよ芳佳ちゃん)
宮藤「それで、お話ってなんですか?」 - 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 00:04:09.10 ID:1soyxk7o0
- ミーナ「いや、その…本当に、大した話じゃないのよ?」
「それに、み…坂本少佐も全く関係ないわ。本当よ?」
リーネ(あっ、坂本少佐と関係しているんだなぁ…)
宮藤「坂本さんは関係ないんですね!なるほど」
リーネ(えっ?)
ミーナ「その…なんというか、扶桑の人ってどんな料理が好きなのかしらー…って思って」
宮藤「えっ?お料理ですか?」
ミーナ「えぇ、お料理。扶桑の人が好きなお料理よ?」
宮藤「そうですね…うーん、あっ、お醤油を使ったお料理なら、たいていの人は好きだと思いますよ?」
ミーナ「お醤油?」
宮藤「たとえば、肉じゃがとか…煮物とか!」
「まぁ、お醤油だけで味付けするわけではないんですけど」
ミーナ「そう…そういうものって、やっぱり、作ってもらったら嬉しいものかしら」
宮藤「私は…作ってもらったら嬉しいと思いますけど」
「あっ!もしかしてミーナ中佐、誰かに作ってあげたいとか!」
ミーナ「へっ!?いや、別に!そういうわけじゃ…」
リーネ(珍しく冴えてるなぁ…いつもこれくらい鋭かったら…) - 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 00:12:27.41 ID:1soyxk7o0
- 宮藤「えっ?そういうわけじゃないんですか?」
ミーナ「えっとー…」
「まぁ、その…たまには、日ごろの感謝も込めて、作ってあげようかしらって…思っただけなのよ」
宮藤「やっぱりそういうわけなんですね!」
ミーナ「はぁ…そうね、そういうわけよ」
宮藤「でも扶桑人ってこの隊だと…私と坂本さんだけ…」
(ん?でもさっき坂本さんは関係ないって言ってたなぁ)
(と、ということは…!まさか…!!)
宮藤「わ、私に…」
ミーナ「どうかしたの?宮藤さん」
宮藤「えっ!?い、いやぁ、なにも!」アタフタ
「と、とにかく!扶桑の人はお醤油を使った料理が好きだと思いますよ!」
ミーナ「そう…ふぅん…」
リーネ「芳佳ちゃん!芳佳ちゃん!」コソッ
宮藤「えっ?あっ、リーネちゃんどうしたの?」
リーネ「ちょっとこっちに来て!」 - 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 00:20:10.17 ID:1soyxk7o0
- ミーナが色々と思案しているすきに、二人は少し離れた場所へ移動する。
リーネ「今の話、ちゃんとわかった?」
宮藤「え?えっと…」
「えー…うん。わ、私が大変な状況にいるってことはわかったよ」
リーネ「もぉ、わかってない!芳佳ちゃんの鈍感!変なところが敏感!」
宮藤「えっ?変なところ?」
リーネ「そこは拾わなくていいの!…いい、芳佳ちゃん」
「きっと、ミーナ中佐は、坂本少佐に扶桑のお料理を作ってあげたいって思ってるの」
宮藤「ええ!?でもさっき、坂本少佐は関係ないって」
リーネ「それはそういう意味じゃないの!」
宮藤「じゃあどういう意味なの?」
リーネ「えっと、それは…って、その説明は長くなりそうだから後にたっぷりしてあげるから」
「とにかく、そうなの。きっと、たぶん…」
宮藤「うーん…そうなのかなぁ…」
リーネ「そうなの!だから、ここは」
「芳佳ちゃんと私も手伝って、一緒に扶桑のお料理を作ってあげようよ」 - 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 00:26:15.43 ID:1soyxk7o0
- 宮藤「一緒に作るの?」
リーネ「うん、扶桑のお料理は、やっぱり扶桑の人が味を見ないとダメでしょ?」
(それにミーナ中佐の舌に頼っちゃうとちょっと不安があるし…)
宮藤「そ、そうかもしれないね」
リーネ「それに、坂本少佐はいつも芳佳ちゃんのお料理をおいしいって言ってるでしょ?」
「だからきっと、坂本少佐の好みの味に近づけるには、芳佳ちゃんの助けが必要だと思うよ!」
宮藤「そっか…うん、そうだね!」
「じゃあ、お料理手伝おっか!それで坂本さんに喜んでもらおう!」
リーネ「うん!聞き分けの良い芳佳ちゃんは好きだよ!」
宮藤「えへへ…ありがとーリーネちゃん!」
リーネ(好きって言ってもこの反応…私の方が胸大きいのに…)
宮藤「じゃあ今日の夕飯も、扶桑料理に決定だね!」
リーネ「そうだね…」 - 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 00:32:23.46 ID:1soyxk7o0
- 宮藤「ミーナ中佐!」
ミーナ「ん?どうしたの、宮藤さん」
宮藤「今日の夕ご飯、扶桑料理にしようと思うんです」
ミーナ「あら、そう?それは良いわね」
宮藤「だから、もし…よかったらで良いんですけれど」
「一緒にお料理しませんか?」
ミーナ「あら、そう…」
ミーナ「えっ?」
宮藤「ここでミーナさんが作れば、さかmごもご!
リーネ「その、誰かに作ってあげるときの練習になるかなって思うんですけど…!」
宮藤(リーネちゃん!?)
リーネ(それは言っちゃだめなの!)
ミーナ「あぁ…それもそうね」
「じゃあ、今日は書類整理もないし…宮藤さん、扶桑料理の作り方を教えてくれる?」
宮藤「あっ、はい!任せてください!」 - 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 00:38:52.46 ID:1soyxk7o0
- 宮藤「じゃあまずは、この割烹着を!」
ミーナ「扶桑のエプロンみたいなものね」
「ん…これでいいかしら?」
宮藤「わぁ!すごく似合ってます!」
リーネ(芳佳ちゃんもすごく似合っててかわいいよ)
ミーナ「そ、そうかしら?」
宮藤「はい!じゃあ、あとは手を洗って…食器や包丁、まな板を洗っておきます」
「これで準備は万端ですよ」
ミーナ「そ、それくらいはわかるわよ。それで、今日は何を作りましょう?」
宮藤「そうですね、やっぱりカールスラントと言えばおいもが有名ですし」
「扶桑とのコラボレーションということで、肉じゃがを作りたいと思います!」
ミーナ「時々食卓に並んでいるわね。宮藤さんのあの味はとても好きよ」
宮藤「そういってもらえてうれしいような…照れくさいような」
リーネ「よかったね、芳佳ちゃん!」
宮藤「うん!」
「よっし、では、下ごしらえからしていきましょっか!」 - 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 00:48:51.36 ID:1soyxk7o0
- 宮藤「じゃあ、まずはおいもや玉ねぎを切ってしまいましょう」
ミーナ「えぇ、わかったわ…包丁を持つのも久しぶりね」
リーネ「それは、お仕事が大変ですから仕方ないですよ」
ミーナ「まぁ、そうなのだけど…いざ料理をするとなった時に、できないとちょっと困るわよ?」
宮藤「でも、久しぶりの割にはとてもお上手ですよ!」
ミーナ「ありがとう、カールスラント勢の中でも下手では無い部類なのよ?一応は」
「それでもなんだかトゥルーデやフラウには不評なのよね…なぜかしら」
宮藤「あ、そういえば、切り方にもコツがあって…」
「こういうように角を切ったほうがいいですよ。そうすると荷崩れしにくくなりますし、味が染みやすくなるんです」
ミーナ「なるほどね?…こういう小さな工夫がおいしく作る秘訣なのね」
宮藤「そうですよ!見栄えも味も、よくなりますから」
「扶桑の料理では欠かせない工夫ですね!」 - 26 :海軍準拠でも良いんですけど、今回はナシの方向で 2012/11/23(金) 00:57:29.14 ID:1soyxk7o0
- 宮藤「それでは切り終わったので、今度は火を通したいと思います」
「最初に、油をしいて玉ねぎをいためてしまいましょう」
ミーナ「最初は、玉ねぎ…」
宮藤「そうすると、玉ねぎのかおりが引き立ちますよ」
「次に、お肉をいためます」
ミーナ「次は…お肉ね」
宮藤「しばらくいためて、火が通ったところで、じゃがいもをいれまして…ある程度火が通ったら」
「こほん、リーネちゃん、例のものを」
リーネ「はい、芳佳ちゃん、これだよね?」
リーネが取り出したのは、うっすらと茶色みを帯びている液体である。
ミーナ「これは何?見た目は何かのスープのようだけど…」
宮藤「えへへ、もったいぶって出すようなものでもないのですけど…」
「かつおぶしというものをつかって作ったおだしです」
ミーナ「そうなの…あら、良い香りね」
宮藤「これも味の決め手です!」
「これと、水を加えて煮込みますね」 - 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 01:05:45.43 ID:1soyxk7o0
- 宮藤「沸騰し始めたら、あくをとります」
ミーナ「これは全部綺麗にとったほうがいいのかしら?」
宮藤「とっても構わないと思いますが…私はちょっとだけ残るようにしてます」
「おばあちゃんやお母さんにはそういうように言われてきたので」
ミーナ「そう?…んー、これくらいでいいかしら」
宮藤「大丈夫だと思いますよ!次に、万能調味料であるお醤油と、みりん、そしてお砂糖を入れます!」
ミーナ「えっと、量はどれくらい入れればいいのかしら?」
宮藤「それは味をみながら調節していきます!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ミーナ「それじゃあとりあえず、これとこれを…」
宮藤「ん…まだちょっと薄い気がします」
ミーナ「じゃあさらに増やすわね」
宮藤「あと少しだけお醤油いれましょっか?」
ミーナ「これでいいかしら?」
宮藤「…うん!いいんじゃないですかね!」
「これで、肉じゃがは完成です!」 - 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 01:13:45.49 ID:1soyxk7o0
- リーネ「わー!おいしそうにできましたね!」
ミーナ「そうね、今回は宮藤さんやリーネさんも手伝ってくれたから」
宮藤「そんなことはないですよ!」
「これも、ミーナ中佐の実力ですよ!」
ミーナ「ありがとう、宮藤さん。宮藤さんは褒めるのが上手だわ」
「きっといい上官に…なんて、こんな話をここで出すのは野暮よね」
宮藤「あ、大事なことを忘れていました!」
「煮物は、冷めていくときに味がしみ込みやすいので、なるべく余裕を持って作ったほうがいいですよ!」
ミーナ「そうなの?じゃあ次作るときは、今回教えてもらったポイントを思い出しながら作ることにしましょう」
バルクホルン「ん?ミーナ、こんなところで何をやっているんだ?」
ミーナ「あらトゥルーデ、今ね、宮藤さんたちと一緒にお料理をしていたのよ」
バルクホルン「ミーナが料理だと!?ま、まさか…悪夢がまた…!?」
リーネ「大丈夫ですよ!今回は芳佳ちゃんや私も一緒に作りましたから」
バルクホルン「そうか、ならいいんだが…」
(どうもミーナの料理を食べると、次の日の食べ物の味が分からなくなるからな…) - 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 01:20:29.45 ID:1soyxk7o0
- シャーリー「おっ?中佐ぁ~こんなところで何やってんの?」
ミーナ「あらシャーリーさん、今ね…って、さっきトゥルーデも同じことを聞いてきたわね」クスクス
シャーリー「えっ、なっ…なにぃ…!」
バルクホルン「私の真似事か!貴様おちょくっているのか!?」
シャーリー「なんでそうなるんだよ!だいたい、私は今来たばっかりだろ!」
バルクホルン「まぁ、それはそうだな」
リーネ「今、私たち3人で今日のお料理を作っていたんですよ?」
シャーリー「へぇ、そうなんだ。中佐も料理するんだなー」
ミーナ「えぇ、それほど自信はないけれど」
シャーリー「でもなんでいきなり?仕事がなくなって暇だったのか?」
バルクホルン「おい、シャーリー。そういう言い方は」
ミーナ「えっ!?え、えぇ、そんなところね!」
バルクホルン「あ、そうなのか…」 - 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 01:27:45.97 ID:1soyxk7o0
- バルクホルン「それで、何を作ったんだ?」
ミーナ「扶桑のお料理、肉じゃがよ?」
バルクホルン「肉じゃがか、宮藤の肉じゃがは絶品だからな。宮藤監修となったら間違いはあるまい」
宮藤「えへへ、そんな」
バルクホルン「ん…」ピク
シャーリー「何宮藤の笑顔観て嬉しそうにしてんだよ!」
バルクホルン「なっ、していない!口角が少し上がっただけだろう!」
シャーリー「このシスコン!バカ!」
バルクホルン「バカだと貴様!いったいぜんたい、何で貴様はそう私に食って掛かるんだ!」
リーネ(シスコンは否定しないんだなぁ…)
エイラ「オイオイ、騒がしいゾ…サーニャがせっかく眠れそうだったのに起きちゃったじゃないかヨ」
宮藤「あ、エイラさん!と、サーニャちゃんも!」
サーニャ「おはよう、芳佳ちゃん」 - 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 01:36:31.06 ID:1soyxk7o0
- リーネ「だんだん人が集まってきたね、芳佳ちゃん」
宮藤「そうだね!肉じゃがの良いにおいがしてきたし、これにつられてくる人も…」
ルッキーニ「あー!お腹すいたー!いいにおーい!」
(シャーリー、またバルクホルンと喧嘩してる…)
ハルトマン「お腹へったよ…ご飯…ん…」
(トゥルーデったら、またシャーリーと言い争ってるし)
ルッキ・ハルト(ぐぬぬ…っ)
リーネ「あ、本当だねっ」クスッ
「…でも、肝心の坂本少佐がまだ来ていないみたい」
ミーナ「み…坂本少佐はまだ訓練かしらね」
「日も落ちかけているっていうのに」
坂本「はっはっは!訓練は終わったぞミーナ!」
ミーナ「ひゃっ!!み、美緒!…ジャナカッタ…坂本少佐!」
坂本「いやー、今日は絶好の訓練日和だった。なぁ、宮藤!」
宮藤「えっ、あ、はい、そうですね…あはは」
坂本「ん?この匂いは…肉じゃがか?」 - 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 01:46:21.33 ID:1soyxk7o0
- 宮藤「はい!今日は、ミーナ中佐が中心になって作ったんですよ!」
「なんでも、さかmごもごもごっ
リーネ「たっ、たまには!501の皆さんに恩返しをしたいって!!」
「いつも、皆には助けられてるからって!!」
坂本「そうなのか…いやしかし、助けられているのはめっぽう私たちの方だろうに」
「そもそも助け合うことは当然のことだから気にしなくていいんだぞ?いつかに言っていただろう」
「この501は家族みたいなものだとな」
ミーナ「美緒…そっ、そうね、ありがとう」
(いやそもそも理由は違うのよ…ごめんね美緒)
ハルトマン「家族かぁ、だとしたらやっぱりお母さんはミーナ、お父さんは坂本少佐だよね~」
ミーナ「へぇぇ!?」
坂本「うむ、そうかもしれん。私も前にそう思って言ったんだ」
「そうしたらミーナがブツブツと何かを言うものだから、何か不満があるのかと思っていたが」
ミーナ「いや!そう、不満とかはないのよ!…ただ、まだ、なんというか」
「早いというか…」ボソリ
坂本「ん?」
ハルトリーネ(相変わらず扶桑の魔女は)
ペリーヌ「」ブツブツブツ
宮藤「あっ、ペリーヌさん」 - 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 01:59:54.12 ID:1soyxk7o0
- ペリーヌ「お父さんが坂本少佐ならお母さんは私、ペリーヌ・クロステルマンに決まっていますわ!」
「誰も何にもわかっていらっしゃらないのね…まったくこれだから」ブツブツ
宮藤「ペリーヌさーん!」
ペリーヌ「うるっさいですわよ!この豆狸!!」キッ
宮藤「え、何で…」
ルッキーニ「もー!みんなで話し始めないでよー!」
「お腹すいたってばー!ご飯にしようよー!」
シャーリー「おっと、そうだな、ルッキーニ」
「私もこのカールスラント軍人と話していたらお腹空いてきちゃったよ」
バルクホルン「私もだ、まったく。なぜ一度の会話でこんなにもエネルギーを消費せねばならんのだろう」
エイラ「お腹すいたカ?サーニャ」
サーニャ「ちょっと…エイラは?」
エイラ「もうペコペコナンダナ」
坂本「うむ…私も腹が減ってきたな」
「それじゃあみんな、夕飯にしよう」 - 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 02:10:47.60 ID:1soyxk7o0
- ――――――――――――――――――――――
配膳が終わり、皆が席に着く。
今回は、扶桑料理というのもあって、ご飯の前の挨拶も扶桑式で済ませる。
一斉に「いただきます」と言った後、各々が目の前に広げられた料理に手を付けていった。
シャーリー「うめー!これ中佐作ったの?」
ルッキーニ「うん、芳佳のとあんまりかわんないくらいおいしいよ!」
ミーナ「ありがとう、でも、今回は初めてで、沢山宮藤さんの助けを借りたからというのもあるわ」
ハルトマン「んー…ミーナの料理ってもっとピリピリっとしてて苦かった記憶があるんだけど…」
バルクホルン「うむ…しかし今日のは美味いぞ、ミーナ」ミヤフジニハ、マケルガナ
ミーナ「そんなにひどいの!?私の料理って…ありがとうね、フラウ、トゥルーデ」
宮藤「よかったですね、ミーナ中佐」
ミーナ「えぇ、作ったかいがあったわ」
リーネ(でも…肝心の坂本少佐は何も言ってない)
(どうしたんだろう、まずそうにはしていないのだけれど…)
坂本少佐「ん…」
ミーナ「…」チラチラ
「ふー…」シュン
リーネ(ミーナ中佐の気持ちよくわかります…) - 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 02:20:00.20 ID:1soyxk7o0
- 食器の中に入った扶桑の料理は、あっという間になくなっていった。
もちろん、今回のターゲットである、坂本の目の前の食器も同様であった。
動きたくてモゾモゾしているルッキーニを引き留めたシャーリーが、膝の上に彼女を抱えると
皆が口をそろえ「御馳走様」と言った。こうして、今日も夕食の時間は終了した。
今日、彼女のために食事を作ったミーナは
仲間たちに「おいしい」だの「うまい」だのと言ってもらい、多少の満足感を覚えていた。
ただ、圧倒的に何かが足りない。
彼女の一言がない
それが原因なのはわかっていた。
ただ、ミーナ自身にも扶桑の魔女に対するプライドは持っており
こういう時には自分から「おいしかった?」などと聞くことはそれに反していた。
食後のいろいろを終え、自室に(と言うよりは執務室だが)戻ってきたミーナは
少しだけくたびれた椅子に座り、小さくため息をついた。
「バカ美緒…」
「おいしいの一言くらい言ってくれたって」 - 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 02:28:37.14 ID:1soyxk7o0
- そう、心の中でつぶやいた(とミーナは思っているが、はっきりと口に出していた)とき
いつものノックが聞こえた。
このどこかあらあらしくも、優しさが感じられるノックの仕方は
一度聞けばすぐにわかる。
きっと、次に貴女は
開けると同時に―――
「ミーナ、入るぞ」
入る前に言うべき言葉を言うのだ。
私はまだ何も言っていないってば。
いつもなら、ここでミーナの気持ちも少女のように…
―――いや、私はまだ少女なのだが
跳ね上がるのであったが、今日は事情が違う。
美味しいの一言を言ってくれないだけで、こんなにも沈んでしまう私は
まだまだ子供だな、なんて冷静に考える。
「どうしたの、美緒」
いつもより、そっけない態度で問いかける。
いつもより、そっけない態度くらいでは、彼女は気づかない。
だって扶桑の魔女だもの。気付くはずがない。
「いや、大したことではないんだが」
そんなこと、私もさっき口にしていたな――― - 50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 02:37:27.44 ID:1soyxk7o0
- 「なぁに、手短にお願いできる?」
あぁ、自分でも情けない。
後々になって、何でムキになってしまったのかな、と思い返すことは少なくない。
そのたびに反省しているのだが、それはやはり無意味で。
それにしても、彼女は何を言い出すのだろう。
明日のこと?宮藤さんのこと?訓練のこと?竹井さんのこと?ペリーヌさんのこと?土方さん…は無いわね。
ミーナはそんなことを考えながら、坂本の言葉を待つ。
「今日の肉じゃが、とてもうまかったぞ」
えっ?
その一瞬で、ミーナの頭の中は真っ白になった。
坂本の好きなこと、坂本がたぶらかした女性、どうでもいい従兵のことなんかはパッと消え
坂本の言葉だけが頭の中に残った。
「えっ…」
自分の口から出たそれは、言葉というよりはただの音であった。
それを発するので精いっぱいなのだ。
「だからだな、肉じゃが。おいしかった」
「今まで食べてきた中で一番な」
あまりにもいい笑顔で、ほほも赤らめず言うものだから
ミーナはその分、顔を真っ赤にしてしまって
口をパクパクさせている。空気が入ってこない。
そこまで思考が回らない。 - 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 02:48:45.37 ID:1soyxk7o0
- 「ん?おい、ミーナ」
最初に坂本がそういったときには、耳には入ってこなかったが
何度目かで、やっとその言葉に気付いたのだった。
「えっ?あっ、何かしら」
「いや、どうかしたのかと聞きたいのはこっちの方だぞ」
「顔を真っ赤にして、口をぱくぱくさせているから、鯉か何かの真似かと」
先ほどは停止していた思考が、再び動き出した。
やはり、こいつは扶桑の魔女であった。
どんなに幸せな一言があっても、そのあとにはその幸せを軽々とぶち壊す。
扶桑には、ムードとか、そういった類の言葉はないの?
「いや、それにしても本当にうまかった」
「なにか特別なものでも入れたのか?」
鯉だなんだというところに関するフォローもなく、話が進められる。
既に冷静になっていたミーナには、気にするところではないようだが。
「えぇ、入れたわ。かつおぶしから取っただし」
「醤油、みりん、砂糖、じゃがいも、玉ねぎ、お肉」
「なんだ、いつも通りじゃないか」
「なんであれほどにうまかったのだろうな」
入れたわよ、それ以外にも。
貴女には言えない、というか言いたくない。
貴女への気持ちを、めいっぱい入れたわよ。 - 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 02:56:42.15 ID:1soyxk7o0
- 「さぁ、たまたまじゃないかしら」
いつになったら気付くのかしら。この私の気持ち。
何にも負けない、最高の調味料の中身を。
「うむ、そうか」
まぁ、今世紀中には無理でしょうけど。
「そうよ」
それでも。
「それでも」
「また、ミーナの料理が食べたい」
「と思ったぞ、私は」
やっぱり私は、あなたのことを変わらず好きでい続けてしまうのでしょうね。
「もう、バカ」
~FIN・FUNNEL~ - 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 03:02:24.61 ID:VDXa0w/t0
- お疲れ様
日常的で面白かった! - 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 03:04:29.12 ID:1soyxk7o0
- あー疲れ申した
最後の方、もっミーナやりたかっただけなのにな
眠いし眠いしで頭回らへんかった
見て下すった方や、保守して下すった皆様ありがとうございました - 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 03:21:14.99 ID:DyNZZO1t0
- 乙!
- 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/23(金) 03:57:22.50 ID:7oAgxXIK0
- 乙っつ
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- ルッキーニ「たいへんだー!エイラの誕生日は一昨日だー!!」
- エイラ「ホモノクセニヨーナニガシャブレダー?」
- 宮藤「エイラさんを傷つけるためにサーニャちゃんと寝る」
- サーニャ「エイラが泥棒猫に寝取られた...」
- 芳佳「ペリーヌさんの耳って可愛いですよね。野良猫みたいで」
- ペリーヌ「ツ、ツンデレラ…?」
- サーニャ「エイラ///そこは////」エイラ「zzz」
- ウルスラ「身体的成長が急加速する薬を開発しました」
- エーリカ「結局こうなるんだよね~」
- 芳佳「今日こそバルクホルンさんを倒してみせる!」
- ハルトマン「トゥルーデを馬鹿にすんなァーッ! 死ね!」
- サーニャ「私のお父様、プーチン大統領なの」エイラ「」
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