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郁乃「末原ちゃんの声集めてボーカロイドっぽいの作ったで~」
- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 22:57:18.59 ID:U4avJrfw0
- ――姫松高校・末原だいすきクラブ秘密基地
郁乃「じゃーん!」
洋榎「代行、あんた、天才やったんやな…」
漫「名前は、名前はどないしましょう!」
郁乃「漫ちゃん、へい漫ちゃん、あんた酔っぱらっとんのやったら逮捕&裁判やで?」
洋榎「せやな、未成年飲酒で死刑や」
漫「え、なんですかそれ、うち、なにかへんなこと…」
郁乃「末原恭子、スエハラキョウコ、これを超える名前がこの世にあるんか?あ?」
漫「あ…」
洋榎「口にするんも愚かしい愚問やな、愚問や、愚問やろが」
漫「す、すいません!うち、うち…!」
郁乃「以後気を付けや~」
洋榎「今回は書き取り教育で勘弁したるわ、この新品のノート一冊「末原恭子」の文字だけで埋めて提出せえ」
漫「喜んでやります!うっひゃあ!」
郁乃「あらあら、これじゃあ罰にならへんな~」
- 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:04:12.67 ID:U4avJrfw0
- 漫「わーい、末原恭子、末原恭子、末原恭子、末原恭子、末原恭子」カキカキ
郁乃「さて、これがその末原ちゃんボカロのデータなんやけども」
洋榎「うちボーカロイドってよく分からんのやけど、恭子の声で歌わせられるってことなんか?」
郁乃「歌わせることもできるし、普通に喋らせることもできるで」
洋榎「ほう…」
郁乃「実演して見せよか……末原ちゃん、起動~!」
末原ボカロ(以下末原)『ういーん……おはようございます、代行』
郁乃「ふううううううううううううううう!!!」
洋榎「ずるい!ええなあ!ええなあ!」
郁乃「愛称を登録すれば洋榎ちゃんかて呼んでもらえるで~」
洋榎「ほんまに!?」
郁乃「あとでデータあげるからやってみたらええよ」
洋榎「ありがとうございます!ありがとうございます!科学と神と代行、あんたに感謝するで!!」
漫「ノート1冊書き終わりましたー、うちも混ぜてくださーい」
郁乃「ふふ~じゃあ歌ってもらってみよか~」 - 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:10:11.83 ID:U4avJrfw0
- 郁乃「うちのために、歌って、末原ちゃん」ポチ
末原『…しゃーないですね、ちょっと恥ずかしいですけど』
郁乃「ふううううううううううううううううううううう!!!」
洋榎「やばいやばいやばいやばいやばいいいいいいいい!!!」
漫「天才や!!天才や代行!!!天才天才天才天才!!!!!」
末原『アイワナビーアポップスター♪きみをもっと♪夢中にさせーてあーげるからね♪』
郁乃「ひゃああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
洋榎「ごほっっうぼえぅっ!!むひゃえ、ふぼう!!」
漫「……………………静かに聴きましょう」
郁乃「そやな、そや、そやなそう、そうや」
洋榎「全面的に賛成や、黙ろう、消えてもええ」
末原『キラキラのポップスター♪羽を広げ♪魔法をかけーてあーげよう、きみだけにー♪』
末原『きみにであえたよーろこびと♪きみにあえないさーびしさの♪両方を♪手に入れて♪』
末原『恋ははーしりだすっ♪』
………… - 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:15:56.86 ID:U4avJrfw0
- 末原『アイワナビーアポップスター♪きみをぎゅっと♪抱きしめてあーげるからおいで♪』
末原『キラキラのポップスター♪羽を広げ♪魔法をかけーてあーげよう、きみだけにー♪』
末原『…歌いましたよ』
末原『あの、勘違いせんでくださいね、こんなん、代行の前以外では絶対やらないんですからね…?』
末原『…ほめてください』
郁乃「えらい!ほんまありがとう!ようやってくれたで!末原ちゃん!末原ちゃんありがとう!末原ちゃんありがとう!」
洋榎「……これ、やばないか?」
郁乃「へ?」
漫「うちも思いました、これはやばいです」
郁乃「ど、どういうことやの?」
洋榎「だって、なあ…?」
漫「ええ、こんなん、あったら…」
洋榎&漫「廃人化確定や」
洋榎「寝るんも忘れてイジってる自分が想像できるで…」
漫「寝るどころか、生きることすら忘れてしまいそうや…」 - 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:22:01.29 ID:U4avJrfw0
- 漫「しゃ、喋らす、いや、喋っていただくことも、できるんでしたね…?」
郁乃「もちのろんやで~」
漫「……お願いできますか」
郁乃「なんて言ってもらうん?」
漫「『…漫ちゃんいつまで待たすねん、え?…あほ、わたしが漫ちゃんにちょっかい掛けるんは……言わんでもわかるやろ……?え、いわなアカンの…?……い、1回しか言わんで
…ちゃんと聞いてよ…?漫ちゃん……好、きや……うう…あかんわ、もうあかん、顔熱うて、死んでまいそうや……ほら、漫ちゃん、わたしの頬、さわ…キャン!』」
郁乃「任しとき!ついでに操作の仕方憶えるとええよ!」カタカタカタカタ
洋榎「なるほどなるほど」メモメモメモメモ
漫「なるほどなるほどな」メモメモメモメモ
郁乃「はいどうぞ~」ッターン!
末原『…漫ちゃんいつまで待たすねん、え?…あほ、わたしが漫ちゃんにちょっかい掛けるんは……言わんでもわかるやろ……?え、いわなアカンの…?……い、1回しか言わん
で…ちゃんと聞いてよ…?漫ちゃん……好、きや……うう…あかんわ、もうあかん、顔熱うて、死んでまいそうや……ほら、漫ちゃん、わたしの頬、さわ…キャン!』
漫「……………………いくらでこのデータ売ってくれるんですか?」
洋榎「……………………銀行強盗くらいならするで」
郁乃「仲間から金とるほどゲスやない、われわれは末原ちゃん大好きクラブ、末原ちゃんへの愛を共有する組織や」
郁乃「せやろ?」ニカッ - 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:29:04.80 ID:U4avJrfw0
- 洋榎「だいこおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
漫「神神神神神神神神神神神神神神神あーめんあめあめああああああああああああああ!!!!!!」
郁乃「これがデータや、ええか、共有やで、愛は共有」
洋榎「わかっとりますで!ええもんができたら共有や」
漫「ラヴイズオーヴァーワールドオブアス」
郁乃「ふふ、期待しとるで戦士たちよ」
洋榎「スズ、帰りは電気屋に寄ってくで」
漫「そうですね、いろいろかわな」
洋榎「パソコン強化やな」
漫「あとCD屋と本屋にも寄っていきましょう」
郁乃「うちも行ってええ~?」
洋榎「もちろんや同志!」
漫「オーイエマイフレンズ、ゴッド、ファーザー」
郁乃「ウィア!財力に物言わすで~」
洋榎「フエィア!」 - 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:31:06.89 ID:NOW8cwt/0
- ワイも欲しいやで
- 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:39:35.16 ID:U4avJrfw0
- ――次の日(休日)・愛宕家
絹恵「おねえちゃーん、ごはんできたでー」
シーン
絹恵「おねえちゃーん?」
シーン
絹恵「寝とんのかな?」
絹恵「おーい、おねえちゃーん」テクテク
絹恵「おねえちゃんってばー」コンコン
シーン
絹恵「おねえちゃん?開けるでー?」
ガチャ
絹恵「おねえ、ちゃ……え?」
洋榎「…これを、こう……あかん、半音の半音の半音高い、これを、こう…ちゃう、あ、でもこれもええなあ、よし、このパターンも保存、そんで、こう……あ、あはは、あは、ええやん、ええやん!ええやんか!!」カタカタカタカタカタカタカタカタ
絹恵「おねえちゃんってば!」グイッ
洋榎「ひゃあ!」 - 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:46:21.12 ID:U4avJrfw0
- 洋榎「な、なんや、恭子やないんか」
絹恵「何を言うとんの!?ちゅーかイヤホンなのに音量あげすぎやで!ずっと呼んどったのに!」
洋榎「すまんすまん……あ、でもこればっかりは変えられんな……」
絹恵「え?」
洋榎「音量を絞る気はあらへんから……そうや、今度からはうちに話があるときはケータイならしてや、バイブで気付くように首筋に貼っとくで」
絹恵「は、はあ?なに言うとんや、耳悪なるで!」
洋榎「……絹、ええか、よう聞け」
絹恵「う、うん」
洋榎「鼓膜なんて惜しくない声が、この世にはある」
絹恵「……」
洋榎「破ってくれるんなら破ってもらいたいんや、ずたずたに」
絹恵(なんや、何をいっとんのや……こわい、こわい、けど……)
絹恵(だからこそうちがおねえちゃんを助けたらんと!)
絹恵「お姉ちゃん!」
洋榎「なんや、絹」 - 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:54:04.68 ID:U4avJrfw0
- 絹恵「あほ!」
洋榎「な、なんや急に、しつれいな」
絹恵「おねえちゃんがなんのグループにハマっとんのか知らんけどな!好きなミュージックがあるんやったら!それのために耳を大事にするんが愛とちゃうんか!」
洋榎「!」
絹恵「傷つけば傷つくほど愛してることになるんか!そんな、そんな浅ましいものを押しつけて!冒涜やないかな!おねえちゃん!」
洋榎「絹……そうや、うちは、うちは……」
絹恵「ミュージックを愛するこころ、大いに結構 せやけど、その愛を、簡単なかたちにすり替えてしまうんはアカン!アカンよおねえちゃん!」
洋榎「うおおおおおおおおおおおおきぬうううううううううううううううううううううう」ダキッ
絹恵「お、おねえちゃん!?」
洋榎「うちは、うちは、うちはなにかを間違えてた、間違えたままどこかへ行ってしまうところやった、絹、絹」
絹恵「……気づけたならええんや、ごはん食べよ?」
洋榎「うんっ!」
絹恵「からだが資本や、愛でもなんでも」
洋榎「せやな、せや、ほんまにそうや」 - 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 00:02:10.82 ID:vlZzdgdE0
- 絹恵「ところで、おねえちゃん」パクパク
洋榎「うん?」パクパク
絹恵「何をそんなに熱狂的に聞いとったんや?おねえちゃんが音楽にハマるなんて珍しいやん」
洋榎「聴いてみる?アイポッドに入れたで」
絹恵「うん、聴かせて」
洋榎「イヤホン付け」
絹恵「うん、ん、おっけーや」
洋榎「ぽちっとな」
末原『すきすきすきすきすきっすき、主将すき(一休さんのリズム)』
絹恵「……うん?なにこれ?」
洋榎「…はっ!!!??」
洋榎(しもた…徹夜明けやったからつい当たり前のように聞かせてもうた!絹は恭子ラヴァーやないのに!)
末原『主しょ……ううん、洋榎、あの…聞いてほしいことがあるんやけど』
絹恵「え、これもしかして、末原先輩の声……?」
洋榎「…」汗ダラダラダラダラ - 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 00:12:55.13 ID:vlZzdgdE0
- 絹恵「……おねえちゃん?」
洋榎「…ア、アレニャ、フニイ……」
絹恵「これ、末原先輩の声とちゃう…?」
洋榎「チャ・・・チャチャ、チャチャノ、チャノ…」
絹恵「でも…これ、生声ともちゃうよね…?」
洋榎「ちゃう!ちゃうんや!ちゃうんや!」
絹恵「もしかしておねえちゃん、末原先輩の声を集めてボーカロイドのようなものを作り一晩中それをイジっていて頭が狂ってこれをわたしに聞かせて大丈夫かの判断も付かなくなってしまった結果今に至るんじゃ…?」
洋榎「ちゃう!うちやない!うちがつくったんやない!うちがつくったんやない!」
絹恵「……それを信じるとして」
洋榎「! 絹ぅ!ありが
絹恵「もし作る技術があったら、作らなかったと言えるんか?」
洋榎「はっ!!」
絹恵「おねえちゃん、狂ってもええ、お姉ちゃんが狂ってもわたしはおねえちゃんの妹でいたる……けどな」
絹恵「卑怯なんは許さんで、おねえちゃん」 - 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 00:21:56.79 ID:6i9QRdWi0
- 察し良過ぎでワロタ
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 00:22:03.12 ID:vlZzdgdE0
- 洋榎(なんや…なんや今日の絹は…なんでええことばっかり言うんや…今日に限ってこんなにも正しいんや…こんな、こんな日に、今日に、バッドデイ、バッドミー、グッド絹…ホワイ)
絹恵「わたしと、おねえちゃんと、末原先輩っぽいボーカロイド、仮名:末原木ヨウコの話をしよう、おねえちゃん」
洋榎「……絹」
絹恵「なんや」
洋榎「その名前だけは受け入れられん、恭子は恭子や、それ以外ではありえへん」
絹恵「…おねえちゃん」
洋榎「……こんな安い頭でええならいくらでも下げる、それだけは勘弁したってくれ」
絹恵「……わかった」
洋榎「…おおきに」
絹恵「おねえちゃん」
洋榎「…なんや」
絹恵「なんで、泣くんや…」
洋榎「え……うち、ないて……」ポロポロ
洋榎「わからへん、もうなんもわからへん、徹夜したこともあってなんもわからへん…」ポロポロポロポロ - 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 00:29:06.95 ID:vlZzdgdE0
- ――数日後・末原だいすきクラブ秘密基地
郁乃「いやあ~まさか洋榎ちゃんが絹恵ちゃんを勧誘してきてくれるとは思わんかったな~」
洋榎「三日三晩恭子の話をしたら、恭子ラヴァーになってくれまして」
絹恵「えへへ、最初の3分くらいでもう目覚めて、あとはただ愛を共有しあってただけでしたけどね」
郁乃「それで学校サボっとったんやね~」
洋榎「勉強がなんぼのもんやって思いましてね、うちらそこらの学問以上に真理に近づいとったし」
絹恵「でもよく考えたら学校来たら末原先輩おるやんってことに気付いてきた次第ですわ」
郁乃「あほやな~末原ちゃんは有限のアテナなんやで~?会える日を1日でも無駄にしたらアカンやろ~」
洋榎「お恥ずかしい、死にたいですわ」
絹恵「死んだら末原先輩に会えへんから死なんけど、絶対に許さへん、じぶんを」
郁乃「今日からちゃんと生きればええ」
洋榎「せやな、そうや、うちらには、うちらの世界には明日も恭子がおる」
絹恵「しあわせや、感謝」
洋榎「ところで代行、同志スズは?」 - 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 00:32:19.21 ID:0yfcMnoz0
- 3分www
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 00:34:27.05 ID:ytY2Ros9P
- 絹ちゃん、守備薄すぎや…
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 00:39:39.40 ID:vlZzdgdE0
- 郁乃「漫ちゃんは末原ちゃんが帰ってもうてからはパソコン室にこもっとるで~」
洋榎「へえ、なにか曲を?」
郁乃「ううん、漫ちゃんはひたすら喋ってもらっとるみたい」
洋榎「ふーん…ちょっと覗いてみよかな」
絹恵「賛成や!ええもんができとるかもしれん!」
洋榎「代行、これがとりあえずうちらの作った恭子ヴォイスのデータや、受けとったってくれ」ジャラジャラ(ビニール袋いっぱいのUSBメモリーを渡す)
郁乃「おお!ありがたく頂戴するで!これ、うちが作ったものや」ジャラジャラ(同上)
絹恵「わあ、ありがとうございます!代行!」
洋榎「さあ、スズにも渡しにいこか」
絹恵「うん!」
郁乃「うち職員室に鍵かえしてから行くで、先いってて」
洋榎「ラジャーや」 - 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 00:45:15.05 ID:vlZzdgdE0
- ――姫松高校・パソコン室
漫「…」カタカタカタカタカタカタカタ
洋榎「邪魔するで」ガララガラ
漫「あ、先輩」カタカタカタカタ
絹恵「こんにちは、上重さん」
漫「絹恵ちゃん、そか、目覚めたんか」カタカタカタカタ
洋榎「あんま驚かんのやな…?」
漫「才はあると思ってましたから」カタカタカタカタ
洋榎「そか、まあ、それはそうなんかもしれんなあ、すぐ意気投合したし」
絹恵「冷房つけるね、熱籠ってもうてるみたいやから」
漫「あ、おおきに」
洋榎「ん?なんや、この本と漫画の山は」
漫「ああ、それ、参考資料ですわ」
洋榎「参考?」
漫「末原先輩に喋ってもらう言葉の、参考資料」 - 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 00:57:08.56 ID:vlZzdgdE0
- 郁乃「熱心や、感心感心~」ガララガラ
漫「あんまり意味なかったんですけどね」
郁乃「うん?……ちゅーかこの部屋あっつ、冷房入れて~」
絹恵「いま入れましたで」
郁乃「おおきに~ ……で、意味ないっちゅーんはどういうことや?」
漫「意味ないっちゅーか、とりあえずそのまんまは使えへんってことですね、はっきり言って世に出回っている言葉は、末原先輩にまるで追いつけてへんのです」
洋榎「ああ、たしかに」
絹恵「うちらも既存の曲歌ってもらっても満たされはせんかったなあ…」
郁乃「そうやな、やからこそ末原ちゃんは素晴らしいんや」
漫「そうですね、本物の末原先輩の口から出る言葉は、うちらが躓いた壁をひょいと飛び越えて心に響く」
洋榎「……つくりもんが恭子に追いつくんは奇跡ってことか」
絹恵「せやけど、そのつくりもんは、末原先輩の声を借りて出来ている」
漫「そこや、絹恵ちゃん」
漫「うちらは凡百の徒、この世は塵芥のワーズで満ちている……でも、うちらの武器は神の血で出来ている」
漫「せやからうちらなら、末原先輩を誰よりも愛するうちらなら、もしかしたら、生み出せるかもしれん……末原先輩にふさわしい音階、言葉、旋律……ゴッド・ブレス」 - 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 01:05:44.02 ID:vlZzdgdE0
- 漫「うちはそれを目指して、ここ数日パソコンと向かい合ってるんや」
郁乃「…」ポロポロポロポロポロポロ
洋榎「同志…いや、せんせい…教わったで…いま、こころがとても熱うなっとるんや…」ポロポロポロポロポロ
絹恵「あかん、泣いてる場合やない、うちは憧れるんやなくて、上重さん、あなたと並び立たなあかんのに…!」ポロポロポロポロポロ
漫「うちら、ともに行きましょう…末原先輩の向こうへ」
郁乃「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおパソコン起動やああああああああああああああああ!!!!!!!」
洋榎「やるで、やったるで、やったる!うちはやるで!うちは、うちは、恭子、恭子が好きや、すきやもん!!!!!!!」
絹恵「……………………あー♪ああああーあ♪ああああ、ああ、あー♪」
漫「! 絹恵ちゃん、それ!」
絹恵「あああーあああああ、あああ♪ああーああああ、あ、あああ、あーあーあーあああ♪」
漫「……素晴らしい、旋律や」
絹恵「……わたしには、まだ、言葉はない……でも、ミュージックは、溢れてきているんや、この心に、末原先輩、うた、こころが歌っている……」
漫「うちは……うちは、ほんとうにええ仲間を持てたんやな……」ポロポロポロポロポロ - 50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 01:12:59.64 ID:vlZzdgdE0
- ――インターハイ・2回戦
漫「ほな、行ってきます」
恭子「漫ちゃん」
漫「ひゃ!」
恭子「…なにびびっとんねん」
漫「ちゃ、ちゃいます!びびったんじゃなくて、びびっと来たんです!」
恭子「…は? 熱があるんやないやろな…?ちょっとデコ貸し
漫「だ、だいじょうぶです!平熱です!やる気で燃えとります!熱い!熱い!」
恭子「……ならええけど、神代警戒しつつ片岡徹底マークやで」
漫「はい!そんで小瀬川にも気を付ける、ですよね!」
恭子「オーケーや、頼んだで」
漫「!!」
漫「はい!まかせてください!!」
恒子『さあー準々決勝!姫松と永水女子が当たる好カードです!!』 - 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 01:21:55.17 ID:vlZzdgdE0
- きいいい…
漫「…」ジャカジャカジャカジャカ
優希(めっちゃ音漏れしてるじぇ…)
シロ(…耳、痛くないのかな)
小蒔に降りてる神さま(これが人間のミュージックか…なかなか…)
漫(末原先輩だいすきクラブで作った、末原先輩の声……そして、本物の末原先輩の「頼んだで」……)
漫「負ける気せえへん!!」ゴッ!
優希「! こ、これは…!」
シロ(……ちょっと、やばい)
小蒔「…」
漫(みててください、先輩!!)
漫「ロン!」
漫「ロン!」
漫「ツモ!」
漫「ロン!」 - 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 01:31:53.87 ID:vlZzdgdE0
- ――インターハイ・準決勝
漫(さすがに準決、前年度全国3位を相手に、2回戦みたいにトバすことはできへんかったけど……)
洋榎「うちの出番やな!!」
恭子「主将、有珠山と臨海もそうやけど、清澄も2回戦では見れてへんです、気を付けて」
洋榎「任しとき!」
恭子「……ふふ」
洋榎「!? な、なんや恭子、どうしたんや?」
恭子「いえ…主将がそう言ってくれると、安心や」
洋榎「!!」
恭子「…参謀役が言うことやありませんね、すいません」
洋榎「い、いや、その…」
恭子「でも、信じてますから」ニコッ
洋榎「!!!!!」
洋榎「任しとき!!3人まとめてぶっトバしてきたるで!!」ゴッ!
漫&絹恵&郁乃(同志…!)グッ - 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 01:37:52.17 ID:vlZzdgdE0
- ――インターハイ・決勝
漫(さすがに決勝、チャンピオンは末原先輩トリップ状態でも抜けんかった…)クッ
洋榎(準決で3人同時にトバしたぶん警戒されてもうたな…でも)
絹恵「うちに任しったってください!」
恭子「絹ちゃん、後ろにうちもおるから、のびのび打ってき」
絹恵「え?」
恭子「緊張するやろ?やっぱ」
絹恵「!!」
絹恵(き、気遣ってくれとるんですか、末原先輩…!)
恭子「絹ちゃん?」
絹恵「はい!だいじょうぶです!先輩がついとるから!」
恭子「うん、そや、うちがついとるで」
絹恵「!!!!!!」
絹恵「行ってきます!!」ゴッ!
漫&洋榎&郁乃(同志…!)グッ! - 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 01:45:50.85 ID:vlZzdgdE0
- ――インターハイ後・全国優勝祝勝会
恭子「いやあ、まさか決勝戦でも出番がないとは」
絹恵「え、えへへ、すいません」
恭子「ううん、チームの勝利が一番や、うれしいな」
恭子「さて、みんなグラスはありますかー?」
漫「だいじょうぶですー!」
洋榎「オーライや!」
郁乃「末原ちゃーん!」
恭子「では、インターハイ優勝を祝って、カンパーイ!」
みんな「カンパーイ!」
………… - 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 01:55:40.26 ID:vlZzdgdE0
- 漫「ぷはー!」
洋榎「うまい!うまいなあ!」
絹恵「うれしいなあ、優勝もうれしいけど、なにより」
郁乃「末原ちゃんが喜んでくれとるんが、いちばんうれしい、よくやったでみんな~」
漫「末原せんぱーい!」
恭子「ん?どしたん漫ちゃん?」
漫「うちら、先輩のためなら、3連覇だろうが世界制覇だろうが、チョイのチョイのチョイです!」
恭子「ほーう、こらこれからの姫松にも期待大やな」ニコッ
漫「へへへ!期待しとってください!レジェンド作ったります!」
絹恵「高校マージャン史変えたります!」
漫&絹恵「イェーイ!!」カンパーイ
洋榎「じゃあうちはプロの世界を荒らしまわったるか!」
郁乃「ガッハッハ!」
由子「はーいここでうちから重大発表があるのよー」
恭子「ちょ、いま言うんか!?」 - 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 02:01:51.87 ID:vlZzdgdE0
- 洋榎「お、なんやなんや」
由子「じつはうちら、結婚しますなのよー」
漫「お、なんですかなんですか」
絹恵「お、お、お…?」
郁乃「………………………………ごめん、もういっかい言うて?」
由子「じつはうちら、結婚しますなのよー」
漫「え、えっと……」
恭子「…女同士、変やと思うかもしれません……」
絹恵「そ、そんな…こと……」
恭子「ええんや絹ちゃん、みんなノーマルなんやから、気持ち悪いと思われてもしゃーないと思っとる…覚悟しとる…」…カタ…カタ
郁乃「…………末原ちゃん…」
恭子「はは、震えてまうな……こわい…みんなに嫌われたらと思うと、とんでもなく怖い……でも……やっぱりみんなは、ともに戦った、仲間やから……ちゃんと……」ポロポロ
恭子「ちゃんと……いわなって……ずっとまえから思っとったのに……こんな、こんな遅くなってもうて……ごめんなさい……ごめんなさい……」ポロポロ
由子「恭子…」
洋榎「……恭子、頭をあげえ」 - 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 02:12:36.09 ID:vlZzdgdE0
- 恭子「……主将」
洋榎「…恭子、これ聴き」ポイッ
漫「!? 同志!それは!」
恭子「…なんですか、これ?アイポッド?」
洋榎「ええから聴き…由子も一緒に聴いてくれ…これがうちの、うちらの、答えや」
絹恵「おねえちゃん…」
洋榎「……すまんなみんな、恭子を騙すことは、うちにはできへん」
郁乃「……そやな」
恭子「…!? これ…わたしの…」
洋榎「……うちらは」
洋榎「うちらはノーマルなんかや、ないんや、恭子」
洋榎「レズなんかぶっ飛ぶくらいアレな集団なんや!!恭子!!」ポロポロ
恭子「主将……みんな……」
漫「……同志の言う通りです、うちらは、なんかもうアレです……軽蔑されてもしゃーない……アレな……アレです……」ポロポロ
由子「……きれいなうた」 - 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 02:20:51.00 ID:vlZzdgdE0
- 絹恵「由子先輩…?」
由子「……深い、深い愛情が伝わってくる……きれいなうたなのよー…」ポロポロ
恭子「…ゆーこ」
由子「ねえ、これは、なんのうたなのよー…?」ポロポロ
郁乃「……祝福と神の愛のうた、や」
由子「……そっか……そっか」ポロポロ
恭子「……あかん」ポロッ
洋榎「……恭子」
恭子「もらい泣きやろか……なみだ、とまらへん……」ポロポロ
漫「先輩……」
恭子「ぜんぶ……ぜんぶ流れていってしまいそうや……ぜんぶ……ぜんぶ……」ポロポロ
由子「…みんな」ゴシゴシ
洋榎「由子…」
由子「ありがとう」
恭子「うっ…うう、うぅ……うわあああああああああああああああん!!うわああああああああああああああああんん!!」ポロポロポロポロ - 69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 02:30:55.95 ID:vlZzdgdE0
- ――数日後・姫松高校
郁乃「ぜんぶ、持ってきた?同志たちよ」
漫「ええ」
洋榎「余すことなく、ぜんぶや」
絹恵「すべてのVOICEのデータは、いま、ここにしかありません」
郁乃「……オーケーや、じゃあ、この缶々に入れ」
漫「はい」ジャラジャラ
洋榎「…」ジャラジャラ
絹恵「…さよなら」ジャラジャラ
郁乃「テープでグルグル巻きにして……封印や」
郁乃「みんな、未練は棄てた…?」
郁乃「……答えなくてええ、答えられんことは知っとる……でも」
郁乃「うちらを強くしてくれた、これにも、お別れや」
郁乃「うちらは未来に進まなあかん」
………… - 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 02:38:41.95 ID:2IiQoAVm0
- 切ない……
- 72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 02:40:12.07 ID:vlZzdgdE0
- ――百年後の姫松高校・麻雀部
部員1「ねえねえ、ちょっと来てみ」
部員2「なんや?」
部員1「これ、タイムカプセルちゃう?」
部員2「うわ、ほんまや!開けよ開けよ!」
部員1「…?なんやこれ」
部員2「あ、これ知っとる、USBってやつや」
部員1「ゆーえすびー…?」
部員2「なんかデータとか入れるやつ、おばあちゃんが使ってんの見たことあるで」
部員1「へえー学校ので使えるんかな?」
部員2「無理やと思う、化石みたいなもんやもん、これ」
部員1「えー…何がはいっとんのかなあ…気になるなあ…」
部員2「あ、先生きたで!」
部員1「え…うーん……しゃーない」
部員1「しまっとこ」
カン! - 75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 02:45:38.36 ID:GlcSvJbk0
- 乙やな
- 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 02:46:08.34 ID:2IiQoAVm0
- 乙でー
- 77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/06(水) 02:48:25.82 ID:9Xz2t4P+O
- 乙~
みんな祝福モードでよかったー

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