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唯「かんだガム」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 17:21:10.44 ID:1rhzcFan0

 最近、お姉ちゃんはガムにはまりだした。

 部活のときや帰り道に、ふた粒くちゃくちゃ噛んでいる。

 あんまりたくさん食べるとお腹がゆるくなるから気をつけるように言っていたのだけど、

 今朝やけにトイレが長いと思ったら、やっぱりお腹を壊してしまったみたいだった。

 夜のうちにひと箱食べきったらしく、少し寝不足でもあった。

 アイスも同じで、お姉ちゃんはおいしいものは食べ過ぎてしまう。

 ふつうの食事ならいいけれど、間食の食べ過ぎは体に悪いから、

 節制できないなら私が管理しないといけない。

 反省すると言っていたけれど、今日は私がお姉ちゃんのガムを持つことにした。

 少なくともお腹が治るまで、ガムは噛ませないつもりだ。



5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 17:25:56.56 ID:1rhzcFan0

 学校で授業を受けて、梓ちゃんにもお姉ちゃんを見張るようお願いしてから、

 帰りがけの買い物に向かった。

 お姉ちゃんのお腹の調子も鑑みて献立を決める。

 ガムもアイスも、もちろん買わなかった。

 お家に帰って、掃除をしてからご飯の支度を始める。

 途中、時計を見ると、お姉ちゃんが帰るまではまだかなりの時間があった。

 急ぎ過ぎたかな、と苦笑して、下ごしらえだけ済ませてちょっと休憩をすることにした。

 リビングのソファに座って、携帯を開いた。

 いつの間にかメールが着ていて、

 涙の絵文字とともに「ガムたべたいよ~」とお姉ちゃんが訴えていた。


6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 17:31:36.48 ID:1rhzcFan0

 「今日はまだダメ」と返信すると同時に、

 ポケットにしまってあるガムを確認する。

 箱に4粒残った、イチゴ風味の粒ガム。

 お姉ちゃんがいちばん気に入っている味だったと思う。

憂「……そんなにおいしいのかな?」

 少しだけ悪い気がしたけれど、また新しいのを買ってあげればいい話。

 私は銀包装にくるまれた粒をひとつ取り、剥いて、くちびるに挟んでみた。

 そしてくちびるを開けて、舌の上へ。

 舌を動かし、奥歯へと硬いガムを運ぶ。

 そうして、からからと鳴る感触を、ゆっくりと噛みつぶした。


7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 17:37:35.16 ID:1rhzcFan0

憂「……」

 殻を破って、中から軟らかいガムの感触。

 強いイチゴの香りが鼻に抜けた。

 じわっと唾液があふれて、唾にイチゴ味が混ざったようだった。

 ぼーっと、くちゃくちゃと顎を動かし、口の中でガムを回す。

 いちいち歯にくっつく感じがして、ちょっと噛みにくい。

 食感も柔らかすぎるような気がする。

 確かに何も考えずに食べていられるし、だからこそ食べ過ぎてしまうのだろうけれど、

 そんなに強く惹かれるような食べ物だろうか。

 食べ物を噛みながら考えることではないけれど、そんなことを思っていた。


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 17:43:28.58 ID:1rhzcFan0

 目を閉じて噛み続ける。

 再びメールが来た。

 やっぱりお姉ちゃんからで、

 「もうお腹も治ったし、帰ったら食べてもいいでしょ?」とのことだ。

 ほんとうにガムが好きだね、と苦笑しつつ、返信を打つ。

 「明日になったら、新しいの買うから」

 そう打ちこんで、送信する。

 携帯を閉じて、なおもガムを噛んだ。

憂「あ、そういえば……」

 そしてイチゴの匂いがだいぶ薄まってきた時、ふと思い出した。


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 17:48:18.61 ID:1rhzcFan0

 お姉ちゃんがガムを噛む時、よくやっていること。

 ガムをぷくーっと膨らます、風船ガム。

 昔、子供の時にやり方を教わった。

 くちびるにガムを広げて張りつけて、息を吹き込むだけ。

 早速わたしはガムを舌で押し広げて、くちびるに張ってみる。

憂「ん……」

 少し小さいような気がしたけれど、気にせず息を吹いてみた。

 ぷしゅう、と息が細く抜ける音がする。

 ガムが破れてしまったみたいだ。

憂「あれ?」

 子供のころは、できたはずなのだけれど。


14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 17:52:40.41 ID:1rhzcFan0

 ガムが小さいのだろうか。

 私はもう一粒むき、口に入れて噛み始める。

 ガムはすぐ柔らかくなって、もとあったガムと合わさって大きくなった。

 それをまたくちびるの裏側に張り、息を吹いてみる。

憂「……」

 少しぷくっとガムが膨れる。

 が、すぐにぷちっと音を立ててはじけてしまった。

 もっと大きくできるはず。

 私は再びガムを噛み直し、くちびるの裏で成形する。

憂「よし……」

 もう一度。

 ゆっくりと息を吹き込むと、目にも見えるほど大きな風船が――

唯「憂!」


15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 17:58:05.28 ID:1rhzcFan0

 その声にびくっとなって、風船がいっきに口の中に引っ込んだ。

憂「はうぇ……」

 薄い膜になったガムが舌に絡んで、うまく喋れない。

 お姉ちゃん、どうしてここに。

唯「……ガム食べてたでしょ」

 言い訳をできる状況ではない。

 今だってガムがくちびるの外側に張りついて、お姉ちゃんの視線をしっかり呼び込んでいる。

憂「ほ、ほと……」

 ガムがぜんぜん取れない。

 こんなにへばりつくものだっただろうか。

 お姉ちゃんはギターを置いて、ずんずん私に近寄ってきた。

唯「……ずるいな」


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 18:03:00.06 ID:1rhzcFan0

 ようやく破れたガムをかき集め、ひとつに噛みまとめる。

憂「ご、ごめんね」

 銀紙はどこへやっただろうか。

 でも今はそれよりこのガムを早く口から出したほうがいい。

 私は手のひらを口の前に持ってきて、舌でガムを押し出した。

 薄いピンク色をした、かんだガムが手のひらに残る。

唯「……」

 お姉ちゃんは私の手をちらっと見た。

憂「ごめん……」

 お姉ちゃんに禁止しておいて、勝手に奪って食べるなんてひどかったかもしれない。

 あとで買えばいいなんて問題ではなかったのではないだろうか。


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 18:08:27.67 ID:1rhzcFan0

憂「えっと、でも、お姉ちゃんどうして」

唯「憂がメールで言ったんじゃん」

 手に持ったガムが冷たくなってくるけど、

 お姉ちゃんは、私の目が銀紙やティッシュを探すために動くのを禁じていた。

 それほど強い視線で私のことを見つめている。

憂「メールで……?」

 私はさっきどんなメールを送っただろうか。

 確か、「明日になったら新しいのを買う」と……。

唯「……言ったよね?」

憂「あっ、えっと」

 なるほど、確かにそう思えなくもない。

 まるで私がお姉ちゃんのガムを食べきってしまったような文面じゃないか。


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 18:14:03.27 ID:1rhzcFan0

憂「あれは、そういう意味じゃ」

 あわてて繕おうとするが、

 だからといって私がお姉ちゃんのガムを盗み食いした事実は変わらない。

唯「ずるいよ」

 お姉ちゃんは強く、けど静かな口調でまた言った。

 私の目を見つめたまま、だけどどこか別のところを見ているような。

唯「ほんと、ずるい……」

 口元から頬へ、お姉ちゃんの息が流れていった。

憂「ご、ごめんなさい……っ」

 ずい、とお姉ちゃんの顔が近づく。

 その時わたしは、私とお姉ちゃんとの関係なんて全部忘れて、胸をきゅんとしめてこう思った。

 お姉ちゃんにキスされちゃう、と。


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 18:19:43.11 ID:1rhzcFan0

 だけど、くちびるは触れなかった。

 その代わり、お姉ちゃんの指が私の冷たい手のひらに触れた。

唯「……わたしだって」

 そして、そこにあったガムを指でつまみとり、

 お姉ちゃん自身のくちびるへ持っていった。

憂「おねえ、ちゃん……?」

 そのまま、くちゃりくちゃりと、大事そうに噛む音がした。

 顎も大きく動いている。

唯「私だって、憂に食べられたいのに」

 そして、時間差だった。

 目の前がお姉ちゃんでいっぱいになると、

 くちびるをガムより柔らかい感触が包んだ。


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 18:24:25.47 ID:1rhzcFan0

憂「……っ」

 お姉ちゃんにキスされた。

 それも、私が噛み終えたガムを口の中でまた噛みながら。

 わたしはどうしたらいいんだろう。

唯「ちゅ……」

 対応を考えているうちに、くちびるが離れてしまう。

 初めてのキスなのに、目を閉じることもできなかった。

唯「あまいね、憂」

 お姉ちゃんが、キスしてる時と変わらない距離のまま囁く。

 ガムの味のことを言っているのだと分かるまで、しばらく時間がかかった。

憂「……ごめんね」


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 18:29:32.89 ID:1rhzcFan0

唯「どうして謝るの?」

憂「だって、ガム食べちゃったから……」

 私はちょっとずつ、涙ぐんできた。

 どうして涙が出るのかはわからない。

 ただ、口の中に残ったイチゴのような甘みは、

 私の犯した罪の重さをずっと訴えていた。

唯「……まだわかってないんだね」

 お姉ちゃんが、私の両手首を掴んで、ソファに押さえつけた。

 そしてまた、唇が重なる。

憂「んんっ……」

 イチゴの風味がするお姉ちゃんのくちびるが、私を包み込む。

 ガムと一緒に、私も食べられちゃうんだ。


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 18:35:40.04 ID:1rhzcFan0

 今度はくちびるに、お姉ちゃんが吸いついてきた。

 お尻から浮き上がって、体が軽くなる。

 だけど頭はどんどん重くなって、考え事をしようとしても動かなくなる。

憂「ん、んぁ……」

 甘い甘い、お姉ちゃんのキス。

 これっていったい、なんなんだろう。

唯「……んむ」

 くちびるが離れる時、ちゅっと高い音がした。

憂「はぁ、はふ……」

 心臓が胸を叩いている。

 もっと焦らなければいけないのに、気持ちがぽわぽわ浮いて、もうだめだ。

唯「わかる?」

 わからない。

 私は首を振る。


29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 18:40:27.04 ID:1rhzcFan0

唯「……」

憂「んっん……」

 また、キス。

 触れあったお姉ちゃんの頬は、なぜか冷たく感じた。

 いつもはお姉ちゃんの方がずっとあったかいのに。

憂「んぁっ!」

 キスしてる最中なのに、くちびるの隙間になにかが触れた。

 慌てて退こうとしたけれど、ソファの背もたれが邪魔をした。

唯「うーい……」

 そして口の中に押し込まれる、甘い匂いのするもの。

 少しだけ、形が変わるほどくっつきあっていたくちびるが離れる。

 けれど、触れあったまま、キスは中断されない。


30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 18:45:05.84 ID:1rhzcFan0

憂「っん、あ……」

唯「うい、噛んで」

 噛む? ガム?

 ようやく口の中に入ってきたものの正体に気付く。

 なるほどこれは、お姉ちゃんの口の中に入っていた、お姉ちゃんが噛んだガムだ。

憂「もらっていいの……?」

唯「うん。……んぅ」

 少し余裕のあったくちびるが、また塞がれる。

憂「はむ、んん」

 お姉ちゃんが噛んで、お姉ちゃんの唾が絡んだガム。

 奥歯の方へ持っていき、くしゃりと噛んだ。

憂「はあっ、あ、あ……」

 お姉ちゃんがちゅーっと唇を吸う。

 体の奥から、ぞくぞくと震えあがってきた。


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 18:50:04.40 ID:1rhzcFan0

憂「あま、んっ……」

 ちゅぱ、と音を立てて、お姉ちゃんがわたしのくちびるしゃぶりを中断する。

唯「おいしい?」

 にこにこ笑いながらお姉ちゃんは訊いた。

憂「うん、おいしい……」

唯「じゃあ、これもね?」

憂「なに……んむ」

 喋る暇もなく、お姉ちゃんが唇をふさぐ。

 今まででいちばん強く、深く重なっている感じがした。

憂「ふぁ……」

 また、くちびるの隙間に甘い何かが触れる。

 今度は驚かないで、口をそっと開け、ガムと同様に舌を使って口の奥へ連れ込む。


32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 18:56:16.63 ID:1rhzcFan0

憂「ん、ぎゅ……」

 甘くてやわらかいそれに、そっと歯を立てた。

 わたしの手首を掴んでいるお姉ちゃんの腕が、ぶるりと揺すられた。

唯「もっほ、噛んれ……」

憂「……はぐ、んぐ」

 何度も、ゆっくり歯でプレスをかけるようにそれを噛む。

 ガムより弾力があって、水気たっぷりで、私が動かさなくてもひとりでに動く。

憂「はむっ、んんん……」

 手首を掴むお姉ちゃんの手から力が抜けている。

 私はいっぺんに振りほどいて、お姉ちゃんの背中をぎゅっと抱いた。

唯「んっん……うい、ういっ」

 反応して、お姉ちゃんも私をぎゅっと抱きしめて、もっと深くキスをする。


33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 19:02:24.11 ID:1rhzcFan0

憂「ん、ちゅぅ……きゅ」

唯「んはっ、ぅ……く、ちゅぱぁ」

 くちびるから漏れ、顎から首筋を伝い、全身が唾液に汚れるよう。

 お姉ちゃんがたまに息継ぎをしてくちびるを離すたび、

 ぼたぼたと制服に唾液が垂れ落ちた。

唯「んーっ、うい、ういーっ」

 背中に回ったお姉ちゃんの手は、何かを求めるように指をうごめかせていた。

 私の体をまさぐる指が、愛しく感じる。

唯「がむ、がむかえひてっ」

 お姉ちゃんがそんなふうに求めた。

 私は口の中を舌で探索し、右の奥歯にガムが追いやられているのを発見した。

 舌で張り付いたガムをはがし、歯を使って少し丸める。


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 19:09:15.67 ID:1rhzcFan0

憂「んーっ」

 そして、お姉ちゃんがやったように、ガムを舌で押し出し、くちびるの隙間へ押しつける。

唯「ん、はむっ」

 お姉ちゃんが私の舌ごとしゃぶりつく。

 わたしも勢いで、舌をそのままお姉ちゃんの口の中に押し込む。

唯「んくっ……」

 舌にお姉ちゃんの硬い歯が立てられる。

 背中を冷たい感覚、熱い感覚が交互に走り抜けた。

憂「おねえひゃ、んぁ」

 口の周りをびちゃびちゃにする唾液から匂うイチゴの香り。

 けれど、お姉ちゃんと舌を絡めると、もうガムの味は消えてしまっているように感じた。

 だからお姉ちゃんも、ガムを求めたのかも知れない。


37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 19:15:15.98 ID:1rhzcFan0

唯「ういっ……んぁ、ちゅちゅ」

憂「お……んっ、おねえひゅあ」

 お姉ちゃんと舌を絡めると、ガムを噛むよりどんどん唾液があふれてくる。

 ブレザーの襟もびしょびしょになって、お姉ちゃんのタイは夜のような色になっていた。

憂「んんっ、おねえ……」

 もっと汚れたくて、お姉ちゃんの口の中から唾液を掻き出すように舌を回した。

 お姉ちゃんがだらだら唾液を吐いて、ブラウスが冷たくなる。

唯「はぁ、はふ……んぐっ」

 そのとき、ごくりと喉の動く音がした。

唯「んむっ……」

 途端に、絡み合っていた舌とくちびるが離れた。

 さっと腕が解かれ、私もなんとなく腕をだらけさせた。

 お姉ちゃんはそのままの姿勢で、目をそらした。


39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 19:21:48.79 ID:1rhzcFan0

憂「はぁっ、は、……はぁっ」

 息を荒げつつ、お姉ちゃんに視線を送る。

 どうしたの、と。

唯「……ふはぁ。の、のんじゃった」

 そっとソファを降りながら、お姉ちゃんは言う。

憂「……そっか」

 それで、それがどうしたというのだろうか。

 わたしはお姉ちゃんのくちびるを奪った。

唯「んむっ……」

 また強く抱きしめて、お姉ちゃんのくちびるを舐める。

 べちゃべちゃになった口周り。

 冷えた唾液を舐めとりながら、また新しい唾液を塗りつける。


40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 19:29:17.30 ID:1rhzcFan0

唯「んんっ……」

 お姉ちゃんが背中をぶるぶるふるわせて、少し遠慮がちに私の背中を抱く。

憂「……おねえちゃん、どうしたの?」

 いっしゅん尋ねて、また唾液を垂らしながら舐めまわす。

唯「ひや、しょの」

 お姉ちゃんが身をよじった。

 まるで、逃れるように。

 いったいなにがお姉ちゃんの体を震えさせているのか。

 確かにブラウスは濡れて寒いけれど、だったらもっとキスをして、熱くならなければ。

唯「ごめんっ!」

 と、お姉ちゃんが私の肩を押さえ、ソファに押しつけた。

 そして、一目散にリビングの奥に駆けていく。

憂「お姉ちゃん!?」


41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 19:36:37.61 ID:1rhzcFan0

 奥の部屋に駆けこんだお姉ちゃんは、すぐさま扉を閉め、鍵をかけてしまった。

憂「おね……」

 そして数秒後。

 えもいわれぬ水音が扉を隔て、聞こえてきた。

唯「ふぅーいっ」

憂「……」

 私は、お尻に潰されていたガムの箱を手に取った。

憂「はぁ……」

 「一度に大量に食べると、お腹がゆるくなることがあります。」

 裏にはそう小さく書かれていた。

 私は足音を鳴らして、トイレの前に立った。


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 19:40:50.71 ID:1rhzcFan0

憂「お姉ちゃん、大丈夫?」

唯「な、なんとか」

 中でお姉ちゃんが、へへっと笑った。

憂「……お姉ちゃん」

唯「はいっ」

憂「今度はお腹が悪くないとき、ガムちょうだいね」

唯「はい。……あ、うんっ!」

 私の言った意味を解したか、お姉ちゃんの声の調子が上がった。

 私は小さく笑ってから台所へ行き、ガムをひとまず捨ててしまうと、

 夕ご飯の支度を再開することにした。


   お わ り


44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 19:45:47.37 ID:wasLDZar0

おっつん


45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 20:02:39.29 ID:Y9/BOTJSQ

乙っすなあ





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