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一場靖弘「魔法少女?」

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 01:49:55.02 ID:i7mptbfL0
一場「あれから数ヶ月が経った。」

一場「俺はヤクルトを戦力外になりこうして体育教師としてこの見滝原中学で働く事になった。」

一場「第二の人生が今始まる……家族の為にも俺は頑張るしかないんだ。」

一場「野球が出来ないのは悔しい、でもどうこう言っている場合じゃないんだ!」




2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 01:52:11.08 ID:i7mptbfL0
――教室

さやか「あちゃー、早乙女先生また駄目だったみたいだね。」

まどか「ウェヒヒそうみたいだね。」

早乙女「今日は転校生と新しい先生のご紹介をします!」

さやか「そっちが後かよ!」

ほむら「暁美ほむらです、よろしくお願いします。」

一場「一場靖弘っていいます、よろしくお願いします。」

早乙女「暁美さんはこの間まで病気で長期入院されてましたのでみなさん仲良くやってください!」

早乙女「一場先生には体育教師として皆さんの指導にあたりますのでよろしくお願い致します。」

ほむら「(一場靖弘……今までこんな男はいなかったけど、障害にはならないわね。)」

ほむら「(今度こそ……今度こそまどかを救ってみせる。)」


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 01:54:32.18 ID:i7mptbfL0
――グラウンド

一場「今日は皆さんに野球をやってもらいます。」

ほむら「(野球の授業……初めてね。)」

一場「それではキャッチボールから始めましょう!」

さやか「いっくよー!仁美!」

ワカメ「わかりましたわ。」

まどか「ねぇねぇほむらちゃん、私とキャッチボールしない?」

ほむら「いいわよ。」フワサァ

一場「(こうしてみんなに野球を楽しくやってもらうのも楽しいな。)」

男子生徒A「なあ一場先生!もしかして……元プロ野球選手の一場靖弘選手なの?」

一場「え?」

男子生徒B「え!?マジで!?先生プロ野球選手だったの!?」

一場「あ、あぁ。」

男子生徒C「スッゲー!どんな選手だったんですか!?」

一場「……。」


4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 01:56:34.85 ID:i7mptbfL0
ほむら「(表情を見る限りかなり深い事情があるみたいね、でも私には関係無い。)」

まどか「あ!ごめんほむらちゃん!すっぽ抜けちゃった!」

ほむら「いいのよ鹿目まどか。」

まどか「もう!さっきの休憩時間で私の事はまどかでいいって言ったじゃない。」

ほむら「そうね、ごめんなさいまどか。」


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 01:58:38.95 ID:i7mptbfL0
――放課後


一場「嫌な事を思い出してしまった。」

一場「確かに俺はプロ野球選手だった、球団トップの7勝(14敗)という好成績を叩き上げた事もある。」

一場「だがそれ以降は他球団を転々とし挙句の果てに戦力外。」

一場「トライアウトも受けて現役続行を希望したが獲得球団は現れず。」

一場「俺は……やはりプロ野球選手として失格だったのだろうか。」

???「そんなことはないさ!」

一場「!?」

???「やぁ!一場靖弘!ボクの名前はキュゥべえ!君はプロ野球選手としてまた活躍したいのだろう?」

一場「(なんだこの生物は……しかもしゃべってる。)」

一場「あぁ、確かにもう一度一軍のグラウンドで投げれるのならば投げたいさ。」


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:00:06.13 ID:i7mptbfL0
QB「それならお安い御用さ!ボクと契約して魔法少女になれば簡単だよ!」

一場「……本当か?」

QB「もちろん!君達素質のある人間の好きな願いを叶えた後、魔法少女になってもらう!それだけさ!」

一場「俺は……。」

QB「ねぇ一場靖弘!ボクと契約して魔法少女になってよ!」

一場「俺は!一軍の……エースとして……日本一の投手として活躍したい!!!!!!」


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:02:27.86 ID:i7mptbfL0
――1週間後


実況「今日の先発は一場です!突如横浜が獲得を発表し世間を賑わせました!」

実況「先週、何と9回無失点完封という高成績を残した一場!さぁ今日はどうなるか!」

中畑「一場、今日も頼んだぞ。」

一場「わかりました!任せてください!」

実況「さぁ一場……第一球投げました!」

長野「うおっ!?」

<ズバーン!

高城「(ぐぅっ!何てすごい重い球なんだ!)」

実況「ストレート!球速は何と150キロ!場内が賑わっています!」

解説「完全に復活しましたね、復活どころか人が変わったかのような投球を見せてますね。」


11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:05:01.93 ID:i7mptbfL0
――試合後

一場「ふぅ……。」

中畑「やったな一場!これで二連勝だな!二回連続完投はしんどかっただろうけどすまんな。」

一場「いぇ、チームが勝てるのが俺にとって最高のご褒美です。」

中畑「次は一週間後の阪神戦だ、頼むぞ。」

一場「はい!」

一場「(あれから俺はQBと契約し魔法少女となった。)」

一場「(俺の手のひらにあるソウルジェム、これの穢れを浄化しながら魔女と戦う。)」

一場「(確かにプロ野球選手をしながら魔女と命賭けで戦うのはつらい。)」

一場「(でも俺は最高に幸せだ!家族を養い、プロ選手と活躍する。これ以上の幸せはないんだ!)」

一場「(俺の目の前には魔女が立っている、魔法少女の姿に変身した俺は戦ってグリーフシードを手に入れるのみ!)」


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:07:47.86 ID:i7mptbfL0
ほむら「契約してしまったのね一場靖弘。」

一場「!?君は……暁美ほむらさん?何でここに……。」

ほむら「ここの魔女は私が倒す、下がってなさい。」

一場「……君も魔法少女なのか?」

ほむら「えぇ、そうよ。」フワサァ

一場「わかった、俺もちょっとの間といえど教師をやっていた。生徒の邪魔はしないさ。」

ほむら「それが懸命ね……それと少なくとも魔力を使って試合中に体力を回復するのはやめなさい。」

一場「わかっていたのか!?」

ほむら「私は長い間魔法少女をやっている、見ればわかるわ。」

ほむら「それとここは私の縄張り、今回は多めに見てあげるけどこれ以降は知り合いのあなたといえど容赦はしないわ。」

一場「(この冷めたような目、雰囲気……彼女は本当に中学生なのか?)」


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:10:43.44 ID:i7mptbfL0
それから一ヶ月後

一場は中5日~6日で登板しては完投を繰り返した、いずれも全て完封、完投で相手打者を全く寄せ付けなかった。
6試合を投げ防御率0.82 6勝0敗 WHIP 0.74、まさに球界を代表するエースへと成長を始めていた。


審判「ストライク!バッターアウト!ゲームセット!」

新井貴「辛いです。」

高城「やりましたね一場さん!ついにノーノーです!」

一場「あ……あぁ。」

高城「一場さん?どうしたんです?顔が暗いですよ?」

一場「だ……大丈夫だ、心配しないでくれ。」

中畑「やったな一場、まさかノーヒットノーランとは。」

一場「ありがとうございます、すみません体調が悪いので先に失礼します……。」

中畑「おい一場!……一体どうしたんだ。」

高城「心配ですね。」


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:14:09.12 ID:i7mptbfL0
一場「どうしたんだ……さっきから体がフラフラするし死にそうだ。」

一場「俺のソウルジェムが黒く濁っている。これのせいなのか……?」

TV「ニュースです、本日見滝原市にスーパーセルが発生。死者こそ出ませんでしたが街が壊滅的な被害を受けました!」

一場「!!!なんだって!!!???」



――見滝原

まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「まどか……わたしついにやったんだよあなたとの約束守ったんだよ……。」

まどか「うん……!うん!」

さやか「ほむら……。」

マミ「暁美さん……。」

杏子「やったな……ほむら!」

ほむら「みんなのおかげでワルプルギスを倒せた、私のループも終わったわ。」

ほむら「……ありがとう。」


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:18:13.26 ID:i7mptbfL0
さやか「いいっていいって!で?さっきの私の動きどうだった?」

ほむら「無駄が多かったわね美樹さやか。」

さやか「なんだと!?」

杏子「まぁまぁ落ち着けよさやか。」

マミ「ふふっ。」

まどか「ほむらちゃん……でも私には叶えたい願い事が一つあるの。」

ほむら「待ちなさい、あなたが横浜を優勝させて欲しいという願いを使わなくてもよくなったわ。」

まどか「え?そうなの?」

ほむら「一場靖弘は魔法少女よ、おそらく彼は日本一の投手になりたいと願い契約したはず。」

ほむら「その証拠に、彼は大活躍をしてるわ。」

まどか「でも……さやかちゃんがヤクルトを優勝させて欲しい!と願い魔法少女になったんでしょう?」

ほむら「今年はダメでも、来年は必ず優勝する。間違いないわ。」

まどか「……そうだね!プロ野球は今年だけじゃないもんね!」

さやか「そうだよまどか!」


18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:21:18.09 ID:i7mptbfL0
マミ「私の阪神はいつ優勝するのかしら、西岡が腰痛から帰ってこないし。」

杏子「ばーか!阪神は永遠と地の底だよ。それよりも広島だな!」

マミ「何よ!広島こそ開幕全然勝てなかったじゃない!」

杏子「うるせぇ!最初はどこだって調子悪いんだよ!」

一場「暁美さん!鹿目さん!美樹さん!」

ほむら「一場靖弘!?何でこんな所に、あなた先程試合だったんじゃ。」

一場「それはどうでもいいんだ、君達は無事だったか……。」

さやか「一場先生!?」

マミ「え?この人って……。」

杏子「マジかよ、一場本人じゃねぇか!すっげぇ!サインくれ!サイン!!!」

まどか「一場先生……ソウルジェムが。」

一場「あ、あぁ確かに黒くなってるね。でも俺も元教師!これぐらいは何ともないさ!」


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:25:09.75 ID:i7mptbfL0
ほむら「やせ我慢はよくないわ、これを使いなさい。」

<シュゥゥゥゥゥ

一場「あ……ありがとう暁美さん。」

ほむら「ソウルジェムは濁らせてはダメとQBから聞いたはずよね。」

ほむら「グリーフシードを何個かあげるわ、決して濁らせないで。」

さやか「(ねぇほむら、一場先生ってもしかして……。)」

ほむら「(えぇ、彼はソウルジェムの真実を知らない。)」

杏子「(マジかよ!)」

マミ「(知らせるべきじゃないの?暁美さん。)」

ほむら「(いいえ、彼はこの事を知るべきではない。)」

ほむら「(一度だけ魔女との戦いを見たことがあったけどそこまで戦闘力は低くなかったわ。)」

ほむら「(だから一人でグリーフシードを手に入れる事は不可能じゃないはず。)」

まどか「(もしかしてソウルジェムが濁っていたのは……。)」

ほむら「(現在の横浜投手陣は崩壊している。それを支えているのは一場靖弘ただ一人よ。)」

ほむら「(忠告したのだけど……相変わらず魔法で体力を補っているみたいね。)」


20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:27:05.89 ID:i7mptbfL0
まどか「(打つほうは外国人勢が頑張ってるおかげで何とかなってるけど……。)」

さやか「(投手陣の防御率が一場先生以外5点台ってのがねぇ。)」

杏子「(笑えねぇ。)」

マミ「(統一球よね。)」

一場「街は崩壊してしまったが死者は誰もいないし君達も生きている、これ以上の幸せは無いよ。」

一場「じゃあ俺はチームに合流しよう、今度の試合では本拠地で投げるんだ。よかったら見てくれ。」

ほむら「えぇ、ぜひとも観戦させてもらうわ。」

一場「じゃあ!これで!」


22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:30:14.75 ID:i7mptbfL0
そしてシーズンが終了した。

横浜は5位、投手陣の平均防御率が5点台後半と炎上したが打線がリーグトップの打率を誇ったという収穫もあった。
突如獲得した元ヤクルトの一場が奮起し、28試合に登板し25勝0敗、防御率0.42、WHIP 0.50という輝かしい成績も残した。
弱点であったコントロール難を克服し最優秀防御率、最多勝、沢村賞、カムバック賞とタイトルを総なめにした。
何と定位置であった最下位を脱出できたのが何よりの収穫で、来年こそはAクラス!という目標も現実味を帯びてきた。

一場の年棒は特例で一気に500万から5億へとアップし、来年の飛躍が期待される事となった。

セリーグの優勝はヤクルト、優勝こそしたが日本シリーズではソフトバンクに敗れた。

シーズンは終わった、だが秋季キャンプから春季キャンプへと繋がりオープン戦が終わると熱いシーズンが三度始まる。


一場「監督話があります。」

中畑「なんだ?真剣な表情で。」

一場「来年のシーズン……俺に中2日~3日で投げさせてください。」

高城「え?」

中畑「え?」

ノリ「あ?」

ラミレス「エッ!?」

afo「これでブラジルにサッカーを観に行けるな。」


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:33:31.70 ID:i7mptbfL0
2014年シーズンが開幕した。

敵地東京ドームで迎えた開幕戦、一場は当然のように開幕投手へと選ばれた。

先行の横浜は打者一巡の猛攻で早くも杉内をノックアウト。
その裏、一場はわずか15球で打者四人(うち1番長野に対し四球)のうち三人を三振で抑えるという強烈なピッチングを披露した。

そして勢いに乗りシーズン後半で横浜はAクラス入りどころか本拠地で優勝を決める瞬間にまで来ていた。


実況「ついに来ました!マシンガン打線で優勝した年から早くも16年!」

実況「ここまで長かった!中々勝てない横浜、最下位が定位置だった横浜はもういない!」

実況「ここにいるのは優勝した時の横浜すら凌駕程の力を兼ね備えた戦士達!」

実況「ピッチャー、一場投げた!渾身の155kmのストレート!阿部のバットが空を切った!三振だ!優勝だ!」

実況「ウィニングボールを握りしめた高城がマウンド上の一場の元へ喜んでかけよる!」

実況「さらに他の野手、ベンチの選手たちが一場の元へ集まり胴上げが始まった!」


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:35:38.81 ID:i7mptbfL0
実況「それもそのはず!今年の一場は55試合を投げ全て完投!何と55勝0敗!防御率0.00という驚異的な数値!」

実況「横浜が単独首位に立ち独走状態に入ったのはこの人ならぬ一場のおかげです!」

実況「あぁっーと!中畑監督の胴上げも始まった!涙を流す中畑監督!観客達も泣いて優勝を喜んでます!」

さやか「今年はヤクルトダメだったか。ま、二位でクライマックスシリーズには進めるでしょ!」

ほむら「去年優勝したのだから別にいいでしょう。」

まどか「やったっ……!ついに優勝したんだねっ……!横浜っ……!」

杏子「広島ついに最下位か……。」

マミ「阪神が5位に……四番がゲッツー多発しなければせめて4位には……!」

ほむら「やったわねまどか。」

まどか「でも!CSで勝てないと意味がないよ!」

ほむら「大丈夫、彼らならCSも勝ちぬくわ。」

一場「やった!優勝だ!ビールがけだ!焼肉だ!」

一場「(足りない体力は全て魔力を使い補った、寝る間を惜しんでグリーフシードの回収も行った。)」

一場「(こうして一軍で活躍して日本一の投手になる!これが俺の夢だったんだ!)」


26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:38:34.80 ID:i7mptbfL0
その頃、対戦相手の巨人のベンチで二人の男が冷静な顔で優勝を喜ぶ横浜ナインを見つめていた。


???「(……BIG3と言われたこのオレが……一場、お前をCSで粉砕してやるよ。クククッ)」

???「(えぇ、やりましょう那須野さん。)」


男達の右手には、ソウルジェムが握られていた。


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:42:52.94 ID:i7mptbfL0
そしてクライマックスシリーズが開幕した。

一位横浜、二位ヤクルト、三位巨人、この三チームが日本シリーズの座を賭けて戦う。
一次ラウンドは巨人が二連勝し横浜と戦う事になった。

???「「一場さん!」」

一場「野間口に……那須野!?久しぶりじゃないか!」

野間口「えぇ、今日は一場さんが先発するんですよね?」

一場「あぁ、負けられないしな!」

那須野「俺も巨人に入団して今年カムバック賞を獲得したんだ!一場には負けられないぜ!」

一場「ハハハッ、お手柔らかに頼むよ。じゃあ俺はこれから投球練習をやるからブルペンに行ってくるよ。」

野間口「(クククッ……余裕を見せられるのも今のうちだ一場!)」

那須野「(俺達の底力を見せてやろうぜ……野間口。)」

野間口「(足りない体力や速球、変化球は魔力で全て補える。)」

那須野「(まさに俺達は無敵だ。)」


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:44:55.63 ID:i7mptbfL0
その後、一場はCSシリーズのセカンドステージで6試合中3試合に登板する予定だった。
そのうち2試合は一場が完封、味方の打線が奮起し勝利した。
だが残り3試合で一場以外の投手陣が相次いで打ちこまれ打線が10点を取る試合もあったが13失点し敗北した。
1勝のアドバンテージを含む3勝3敗でついに6試合目の最終戦へもつれこんだ。


中畑「一場、何とかして勝ってくれ!引き分けでもいい!頼む!」

一場「任せてください。」

中畑「今日の相手先発は……野間口か。」

一場「野間口!?CSでベンチ入りしてましたが登板はありませんよね。」

中畑「それどころか今年は一軍で一度も投げてないからな……。」

一場「(一体どういう事なんだ!?)」

審判「プレイボール!」

野間口「ついにこの日が来た、一場!今日こそ俺が引導を渡す!」

実況「野間口初球投げた!」


30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:46:29.64 ID:i7mptbfL0
<ゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ

石川「うわぁ!」

<ズバァァァァァァァァァァァァァァァン

阿部「ぐおっ!」ビリビリビリ

実況「え??????球速は……165キロ!165キロです!」

一場「!?」

野間口「ククク……魔力で腕を高速化させればさらに出るはずだ。」

一場「(あいつの左中指にはめられた指輪……まさかあれはソウルジェム!?)」

実況「野間口!この回は何と160km以上を連発し全打者に対し三球三振です……!」

一場「(まさか、あいつも俺と同じ……魔法少女なのか?)」


31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:48:56.33 ID:i7mptbfL0
その後、試合は二回まで野間口がパーフェクトピッチング
一場は四球でランナーこそ出すものの圧巻のピッチングで巨人打撃陣を抑え込んだ。

そして三回裏、横浜の攻撃

野間口「ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

<ズバーン!

高城「ひぇぇ!」

実況「三振!何と150kmの高速スライダー!高城も手が出ません!」

アナウンサー「9番ピッチャー、一場。」

野間口「(ククク……ついに来たか!)」


32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:51:01.43 ID:i7mptbfL0
一場「(くっ!何という威圧感なんだ!)」

一場「(俺は確かに日本一の投手になりたいという願いを使った、だが日本一の打者になりたいという願いは使っていない。)」

一場「(だから俺のシーズン中の打率は.021と当たっていない。)」

一場「(なすすべもなく三振するしか無いのかもしれない。)」

実況「さぁ野間口第一球投げた!」

野間口「(死ねぇ!一場!)」

一場「この球の軌道は!!!!!!危ない!!!!!!!」

実況「あぁっーと!すっぽ抜けた球が一場の右肘に直撃!」

実況「倒れてうずくまる一場に横浜のトレーナーが駆け寄ります!」


33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:52:39.67 ID:i7mptbfL0
野間口「すいません一場さん。」ニタァ

一場「うぅっ……。」

ノリ「おい野間口!お前ワシらの選手に何しとんや!」

中畑「そうだ!あれはわざとだ!痛いぞ!」

一場「いいんです二人とも!誰にだってすっぽ抜けはあります!」

ノリ「一場!お前まで何言っとんねん!」

一場「野間口はわざとじゃない、すっぽ抜けた球が俺の右肘にたまたま直撃した、それだけでしょう。」

ノリ「一場……お前……。」


34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:54:11.48 ID:i7mptbfL0
右肘に打球が直撃した一場は続投すら出来ないと思われたが志願し四回以降投げ続けた。
そして最終回まで進んだ、両投手共三塁を踏ませないピッチングを続け0対0のまま9回表に入る。

原監督が代打を告げた。

アナウンサー「バッター、阿部に代わりまして……那須野。」

球場がざわめいた、四番阿部に代わったのは何と投手である那須野。
ざわめきは即座にブーイングへと変化する。

一場「(どういう事なんだ……!?ここで代打那須野とは……!?」

那須野「一場、勝負を楽しもうじゃないか。」ニコニコ

一場「(これは……何かがあるに違いない。)」

高城「タイム!」

実況「ここで高城がタイムを取りました。」


35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:56:47.00 ID:i7mptbfL0
高城「どうしましょう一場さん、代打那須野さんは訳がわかりませんが何か作戦があるはずです。」

一場「わからない……だがあの名将原監督が意味のわからない采配は行わないはずだ。」

高城「では無難に緩急をつけたピッチングを行いましょう。」

一場「わかった。」

実況「一場、ふりかぶって第一球投げました!ストレート!ストライク!那須野ビクともしません!」

高城「(初球やや甘めのインコースのストレートだったが……まるで打つ気無しという感じだ。)」

野間口「(ククク……そろそろだな。)」

高城「(次は同じストレートをアウトコースに。)」

一場「(わかった。)」コクリ

実況「さあ一場、第二球を投げました!」


36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 02:58:46.94 ID:i7mptbfL0
野間口「(今だ!魔法発動!)」

一場「うぐぁっ!」ビリッ!

高城「しまった失投だ!!!!!ド真ん中のストレート!!!!!」

那須野「俺も魔法発動!5億ホオオオオオオムラァァァァァァァァァッァン!」カキーン!

実況「会心の当たりはあっという間にライトスタンドへ一直線!!!!!!入ったぁぁぁぁぁ!ソロホームラン!」

野間口「(ククク……あそこで一場に死球を当てさせたのはこれが狙いだったのさ……。)」

高城「一場さん!大丈夫ですか!」

ノリ「一場!どないしたんや!」

一場「うぐっ……腕が……!」

ノリ「ック!今になって野間口に当てられた球の痛みが走ったんかっ……!」


37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 03:01:11.66 ID:i7mptbfL0
その後、一場は志願の続投をし5番村田を三球三振に打ち取った。
だが9回表に貴重な一点を追加した巨人、この一点は横浜にとってあまりにも重すぎる一点となった。

しかし……。

実況「三振!二番内村全く手が出ず!これで2アウト!」

アナウンサー「三番、サード中村。」

ノリ「ここでワイが出な試合が終わり日本シリーズに進めへん。」

ノリ「何としてもワイが出なあかんのや!」

野間口「ハァ……ハァ……ハァ……。」

ノリ「野間口は疲れてきよる!ここまで頑張った一場の為にも失投をぶったたくしかない!」

野間口「(おかしい、俺のソウルジェムが濁ってくるのと同時に意識が……。)」


38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 03:03:01.45 ID:i7mptbfL0
――スタンドにて

さやか「ねぇ、野間口の様子おかしくない?」

まどか「そうだよね。」

ほむら「……まさか!」

マミ「ちょっと待って、望遠鏡で見てみるわ。」

杏子「おい!野間口の右手にあるの……!」

ほむら「ソウルジェムね、それも真っ黒になっている。」

さやか「それって!」

ほむら「……もう限界ね。」

野間口「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」パリーン

実松「!?」

カッス「!?」

村田「おい!野間口どうした!?」

坂本「野間口さん!?」


39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 03:04:22.12 ID:i7mptbfL0
一場「え……?」

魔女「BIG3!BIG3!BIG3!BIG3!BIG3!BIG3!BIG3!BIG3!BIG3!BIG3!」

一場「なんでだ!?何でいきなり野間口の傍に魔女が現れたんだ!?」

ノリ「オイ!何でいきなり倒れたんや野間口は!?」

スタンドの観客「ザワザワ……。」

さやか「ほむら!」

ほむら「えぇ!」

一場「君達は……!」

ほむら「一場靖弘、話は後よあの魔女を倒すわ。」ヘンシン!

さやか「先生!早く行くよ!」ヘンシン!

杏子「くそ!楽しい野球観戦のはずだったんだがな!」ヘンシン!

マミ「仕方ないわね!」ヘンシン!

まどか「みんな!気をつけてね!」

実況「どうしたんでしょう野間口、いきなり頭を抱えた後倒れてしまい立ちあがりません!傍に選手達や医師が詰め寄ります!」


40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 03:06:22.39 ID:i7mptbfL0
――結界内

一場「なんだこの結界内は……まるで野球に全てを賭けたような人間が作った結界だ。」

一場「もしかしてこの結界は野間口が作った……のか?」

ほむら「えぇ、そうよ。この結界を作ったのは他ならぬ野間口貴彦。」

一場「どういうことなんだ!野間口が魔法少女だってのは試合中に知った!でもこの魔女結界は関係ないじゃないか!」

ほむら「あなたは知る事になってしまったわね、魔法少女の真実を。」

一場「魔法少女の……真実?」

さやか「……。」

杏子「……。」

マミ「……。」

ほむら「――これが魔法少女の真実よ。」


41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 03:07:51.94 ID:i7mptbfL0
一場「まさか魔法少女のソウルジェムがグリーフシードになっていただなんて!」

ほむら「野間口貴彦のソウルジェムが濁りきった結果グリーフシードへと変貌し球場内で結界を形成した。」

ほむら「何とかしてここで魔女を倒さないと観客の命が危うい。」

一場「……。」

さやか「みんな!あれが魔女だよ!」

杏子「なんだありゃ……!?」

マミ「まるで宗教と野球が合わさったような訳のわからない形をしているわね。」

ほむら「みんな、やるわよ。」


42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 03:09:24.46 ID:i7mptbfL0
――十分後

魔女「フハハハハハハハ!BIG3!BIG3!」

杏子「なんだこの攻撃!ぐわぁ!」

さやか「杏子!きゃぁ!」

マミ「つ……強い!うぐっ!」

ほむら「みんな!うっ!」

一場「野間口!やめろ!っく!避けるので精一杯だ。」

さやか「このままじゃヤバいよ。」

ほむら「……一場靖弘、あなたの魔法……150kmを越えるストレートであの魔女を倒しなさい。」

一場「できるか!あいつは野間口なんだろ!?」

ほむら「このままじゃ私達は全滅するわ。」

ほむら「それに相手は魔女、それを倒すのが私達魔法少女の使命。」

ほむら「ここであの魔女を倒さなければ……試合を見に来てくれているファンまでもが死んでしまう。」


44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 03:11:14.51 ID:i7mptbfL0
一場「!!」

ほむら「それは野間口貴彦自身が思っている事。」

ほむら「それをあなたが裏切る訳にはいかないでしょう。」

一場「く……くそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

一場の右手に魔力で作られた野球ボールが握られていた。
かつて2004年のBIG3の一人と言われた野間口だった魔女に渾身のストレートを投げた。
魔女の胴体を狙ったボールがすっぽ抜けて、魔女の顔面に直撃。
その瞬間、魔女は呻き声をあげて消滅し結界が消え元の球場に景色が変わる。
一場の目の前に、野間口のソウルジェムだったグリーフシードが転々と転がっていた……。


45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 03:13:12.61 ID:i7mptbfL0
――シーズン終了後

一場「よう野間口、遅くなったけど……墓参りに来たぜ。」

一場「あの後、緊急登板した那須野がノリさんに同点ホームランを打たれた直後に魔女化しちまったよ。」

一場「そしてさらに緊急登板した越智がブランコさんにサヨナラホームランを打たれ横浜の日本シリーズ進出が確定した。」

一場「BIG3も俺だけになっちまったな。」

一場「俺も魔法少女の真実を知ってしまった。」

一場「だが俺はまだ魔女になる気は無いし、引退するまで投手として横浜を支えるつもりだ。」

一場「だから、今後も俺に力を貸してくれ……。」

一場「また来るよ野間口、じゃあ俺は来年のシーズンに向けて調整を始めるよ。」


こうして2014年シーズンが終わった。
次に始まるシーズンの結果がどうなったかは誰もわからない。
ただ、一場靖弘という投手がこの年も元気よく投げていたのは誰もが知っている事だった。


46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 03:14:13.56 ID:i7mptbfL0
これで終了、こんな夜遅くになんJでやってくれという感じのSSですまんな
という訳で一場選手が一日も早くどこかの球団に拾われる事を祈って


47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/07(日) 03:23:29.98 ID:U6xhX5wh0
乙 一気に読ませてもらった 面白かったぜ


元スレ:http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1365266995/


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  1. 2013/04/08(月) 19:11:07

    なんjはすぐ圧縮されるからね、しょうがないね


  2. 774 2013/09/02(月) 09:45:09

    魔女の笑い声が北にある球団の某投手そっくりなんですがそれは…


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