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ちなつ「友達同士でキスするのって普通なんだよ?」
- 1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 19:05:50.91 ID:8haaizc10
- あかり「そ、そうなの?」
ちなつ「え~、知らなかったの~?」
あかり「う、うん!き、キスって恋人さん同士がするものだと思ってたから……」
ちなつ「友達同士でもするの!ちょっとした挨拶とかお礼代わりにね。だからこの前の練習だって全然おかしいことじゃないの!」
あかり「へぇ~、そうだったんだ~」
ちなつ「と、いうわけで……」ズイッ
あかり「ちちちちちなつちゃん!?」
ちなつ「……しよっか」スッ
あかり「わ、わわわっ!だめだよぉ!」
ちなつ「……え? ……私とあかりちゃんって……友達じゃないの……?」
あかり「と、友達だけど……」
ちなつ「じゃあいいよね!」ニコッ
あかり「ちょっとまって~!」
- 3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 19:07:49.60 ID:8haaizc10
- 翌日
あかり(はぁ……昨日の疲れがまだ残ってるよぉ……)
先生「今日の日直さんは次の授業までに資料室から地球儀を持って来といてねー」
あかり(あごが痛い……)
櫻子「あかりちゃーん!」
あかり「あ、櫻子ちゃん……」
櫻子「今日の日直、私とあかりちゃんだよ!」
あかり「日直?」
ちなつ「さっき先生が地球儀持って来てって言ってたよ」
櫻子「そうそう、だから一緒に行こっ!」
あかり「あ、うんっ!行こう!」
- 4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 19:12:25.26 ID:8haaizc10
- 櫻子「うわぁー……この部屋ほこりっぽい……」
あかり「全然お掃除してないみたいだねぇ……」
櫻子「さーてと、早くご祝儀探そう!」
あかり「地球儀だよ櫻子ちゃん……」
櫻子「あーそれそれ」
あかり「どこにあるのかなー?」
櫻子「ふむ…………」
あかり(あ……櫻子ちゃんが真面目な顔をしてる……もしかして見当がついてるのかな……!)
櫻子「ところで地球儀ってなに?」
あかり「ええええええ!?」
櫻子「地球……ギ?……ギって偽?偽物の地球!?つまり向こうからしてみればこっちが偽物で私たちも本当は偽物で……!?」
あかり「お、落ち着いて!地球儀っていうのは地球を小さくしたミニチュアの模型みたいなやつだよぉ」
櫻子「地球を小さくした!?じゃあそこに住んでた人はどうなっちゃうの!?」
あかり「あ……!あかりそんなこと考えたこと無かった……!」
櫻子「一つの地球儀を作るために何十億人という人の命が犠牲に……」
あかり「うわぁぁん、ごめんなさいー!」
櫻子「あかりちゃん!私たちはその人達のためにも強く生きなきゃいけないんだよ!」
あかり「……で、でもぉ……」
櫻子「失った過去は取り戻せない、でも失われるかもしれない未来は守れるんだ」
あかり「………………うんっ!あかりは頑張って生きるよ!」
櫻子「……何の話してたっけ?」
あかり「地球温暖化じゃない……?」 - 5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 19:17:02.57 ID:8haaizc10
- 櫻子「違う違う!地球儀だよ!」
あかり「そ、そうだったねっ!えーと………………あっ、あったよ!あの棚の上!」
櫻子「ホントだー!……でもあの高さじゃ届かないね……」
あかり「うーん……踏み台に出来そうなものもないし……」
櫻子「肩車でもしてみる?」
あかり「届くかなぁ?」
櫻子「やってみようよ!ほらあかりちゃん、乗っていいよ!」カガミ
あかり「え、えええ!?あかりが下でいいよぉ!」
櫻子「だいじょぶだいじょぶ!いつもあのデカっぱいにのしかかられてるから!」
あかり「……じゃ、じゃあ……ごめんね……」スッ
櫻子「上げるよー」ググッ
あかり「わわっ、高い!」
櫻子「……んしょ…………届きそう?」
あかり「うん!取ったよ!」パシッ
櫻子「じゃあ降ろすね」ググッ
あかり「えへへっ、櫻子ちゃん力持ちさんだねぇ」
櫻子「ふふふっ、いつも向日葵との殴りあいで鍛えてるからなっ」
あかり「それはほどほどにね……」
- 6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 19:22:50.01 ID:8haaizc10
- 櫻子「それにしても結構時間かかっちゃったね」
あかり「うん、でも櫻子ちゃんと一緒だから楽しかったよぉ」
櫻子「うんうん、楽しかった~!あかりちゃんと友達で良かったぁ~!」
あかり「あ……友達……」
櫻子「じゃあそろそろ戻ろっか」
あかり「さ、櫻子ちゃん!」
櫻子「なにー?」クルッ
あかり「て、手伝ってくれてありがとねっ!」チュッ
櫻子「へ……」
あかり「…………うぅ……」カァァッ
櫻子「………………えええええ!?何してんのー!?」
あかり「あっ、えっと、お友達で同士でキスするのが普通だって、えと、櫻子ちゃんも知らなかったんだね、ごめんね、みんな知ってると思ってて……」あタフタ
櫻子「あ、そうなの?」
あかり「う、うん、挨拶とかお礼の代わりにキスするのは普通なんだって」
櫻子「へぇ~……ごめんね、びっくりしちゃって」
あかり「ううん!あかりもいきなりしちゃったから」
櫻子「へへへっ、なんかあかりちゃんと前より仲良くなれたみたいで嬉しいな!」
あかり「うん、あかりも!」
キーンコーンカーンコーン
あかり「あ」
櫻子「やばい急げー!」
- 7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 19:27:21.99 ID:8haaizc10
- ~掃除の時間~
向日葵「櫻子!掃除の邪魔するくらいならそこのゴミ袋持って行ってくださらない?」
櫻子「なんだよー、精いっぱいおっぱい応援してやってたのに」
向日葵「韻踏んでないで早くしなさい」
櫻子「へーい」モミッ
向日葵「それはゴミ袋じゃありませんわ!!」バシッ
櫻子「ごふっ!」
- 8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 19:30:23.70 ID:8haaizc10
- 櫻子「くっそー、集積所が意外に遠いんだよなー、校舎の裏を回って一番奥……」
櫻子「向日葵のやつめ、面倒な仕事を押しつけやがって……」ブツブツ
櫻子「……ん?あの校舎の影にいるのって……」
櫻子「歳納先輩?」
京子「おわああああああ!!」
櫻子「ぎゃああああああああ!!」
京子「あー、なんだちっぱいちゃんか、びっくりした」
櫻子「こっちの方がびっくりしましたよ……ていうかこんな所で何してるんですか?」
京子「ちょっとね……結衣にゴミ袋持って行けって言われて……」
櫻子「あ、私も同じです!」
京子「その途中にちょっと……ね」
櫻子「ははは、サボりですかー?いけませんよそれはー」
京子「いやいやいや、もっとイケナイことが……」
櫻子「え?なんですか?」
- 9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 19:38:08.74 ID:8haaizc10
- 京子「ほら、ここからちょうど2階の廊下が見えるじゃん?」
櫻子「はい、見えますね」
京子「で、ちなつちゃんの掃除当番がこの廊下らしくて、何度もこの廊下を通るんだが……」
櫻子「はい」
京子「つまりどういうことか分かるか!?」
櫻子「……へ?狙撃しやすい?」
京子「ちがーう!ちなつちゃんは今制服!歩く度に揺れるスカート!そしてこのアングル!つまり答えは……!」
櫻子「はっ!急所を狙いやすい!」
京子「狙撃から離れて!まぁ、実際に見た方が早いかな!ほら、ちなつちゃんが今から通る……!」
ちなつ『向日葵ちゃん、そっちの掃除終わったー?』テクテク
京子「……………………」ジーッ
櫻子「……………………」ジーッ
京子「ね?見えたでしょ?」
櫻子「ちなつちゃん……あんなオトナな…………」ガタガタ
- 10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 19:50:46.31 ID:8haaizc10
- 京子「眼福!」
櫻子「でも、これ犯罪じゃないですか?」
京子「バレたら廊下の掲示板に張ってあるPTA通信に目を奪われたことにすればいい」
櫻子「なるほど!」
向日葵『吉川さん、そちらはどうですの?』テクテク
櫻子「うわ、向日葵も来たよ」
京子「ちっぱいちゃん、見なくていいの?」
櫻子「…………一応……」ジーッ
京子「……………………」ジーッ
櫻子「…………これは……イケナイですね……」
京子「……うむ…………」
- 11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 19:53:37.43 ID:8haaizc10
- 櫻子「こ、ここでこんなことしてたのは絶対秘密にしてくださいよ!」
京子「ちっぱいちゃんの方こそポロっとちなつちゃんに言わないでね!多分結衣に殺されるから」
櫻子「分かってますよ!信じてください!」
京子「おう!友達として信頼してるからな!」
櫻子「あ……友達……?」
京子「じゃあそろそろ戻らないと……」
櫻子「歳納先輩っ!約束ですよっ!」チュッ
京子「ふぇ……?」
櫻子「……ん……絶対誰にも言わないでくださいね……」
京子「……さ、櫻子ちゃん……!?い、今キスして……え!?」
櫻子「あっ、歳納先輩も知らなかったんですか」
京子「な、何が!?」
櫻子「最近は友達同士でキスは普通らしいですよ!あかりちゃんが言ってました!」
京子「そ、そうなの!?で、でも……あかりがそんな嘘つくわけないし……」
櫻子「あはは、だからあんまり深く考えないでくださいっ」
京子「……そうだな!なんか気持ち良かったし!なんならもう一回しとく?」
櫻子「へへへ、いいですよ~」
- 12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 19:55:17.73 ID:8haaizc10
- ~放課後~
結衣「京子、部室行こう」
京子「あー、ちょっと待って、プリント出し忘れてたから生徒会室行ってくる!」
結衣「またかよ、先行ってるぞー」
京子「おう!ちなつちゃんに綺麗だったって伝えといて!」ダダッ
結衣「え?どういう意味?」
- 13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 19:59:40.04 ID:8haaizc10
- ガラッ
京子「綾乃ー?プリント持って来たよー」
千歳「あ、歳納さんよう来たな~」
京子「あれ?千歳だけ?」
千歳「そうやで~、一年生はまだ来とらんし、綾乃ちゃんは先生に呼ばれてなぁ」
京子「そっか、じゃあこのプリント綾乃に渡しといて!」ピラッ
千歳「これを綾乃ちゃんに?了解や」
京子「じゃあ私はごらく部に……」
千歳「あ、歳納さん!どうせならお茶でも飲んでいかへん?」
京子「え!いいの!?」
千歳「もちろんや!紅茶しかあらへんけど大丈夫?」
京子「よっしゃー!飲む飲むー!」
千歳「………………」ニヤッ
- 15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 20:03:56.68 ID:8haaizc10
-
千歳「おまちどうさま~」
京子「へへっ、ありがと!千歳!」ゴク
千歳「遠慮せず飲んでな~」
京子「あったりまえじゃん!」ゴクゴク
千歳「………………ふふっ」
- 16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 20:06:27.39 ID:8haaizc10
- 京子「ごちそうさま!」
千歳「どうやった?」
京子「めっちゃおいしかったー!」
千歳「それは良かったわ~」
京子「さーてと、そろそろ…………あれ……?」クラッ
千歳「どないしたん?」
京子「ありぇ……?頭が……ボーっとして……」フラフラ
千歳「あらあら~」
千歳(ふふふっ、作戦成功や……頭がちょっとアレな思考になる薬を紅茶に混ぜといたんや)
千歳(綾乃ちゃんがそろそろ戻ってくるはずやから、うちがここからいなくなれば、この生徒会室はたちまちピンク色に……!)
京子「……やぁっ……ちとせぇ……からだが熱いよぉ……!」ガシッ
千歳「と、歳納さん!?」
京子「……ちとせぇ……もうらめ……!」チュッ
千歳「!?」
京子「……あひゃはは……らいじょーぶ……ともらちろーしで……キしゅはふちゅうだからぁ……」
千歳(アカン)
千歳「あは、あはははは、歳納さん、今綾乃ちゃんが来るからちょっと待っててなー!」ダダッ
京子「やぁっ!いかないでぇ……!」
ガチャ
バタン
- 17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 20:15:44.24 ID:8haaizc10
- 千歳「はぁ……はぁ……あんなに効き目があるとは思わんかったわ……」
千歳「というかキスまでしてしもうて……いや、うちが酔った時に一度したことあるらしいけど……」
千歳「うう……綾乃ちゃんに何て詫びればええんや……!」
千歳「歳納さんは友達同士なら大丈夫とか言うとったけど、ホンマにそうなんかなぁ……」
向日葵「池田先輩こんにちは」
千歳「あ、古谷さん……」
向日葵「どうしたんですか?お顔が真っ青ですよ?」
千歳「ちょっとヘヴィーなことが起きてな……」
向日葵「へ、ヘヴィーですか……?」
千歳「うちは……親友を裏切ってしもうたんや……」
向日葵「ええっ!?親友というと……杉浦先輩をですか!?」
千歳「せや……綾乃ちゃんを裏切って……歳納さんと…………ううっ……」
向日葵「い、一体何が……」
- 18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 20:18:41.71 ID:8haaizc10
- 千歳「……古谷さん…………友達同士なら……キスぐらい普通なんかな……?」
向日葵「え!?き、キス!?」
千歳「……そうやろ……?なぁ……普通やろ……!?うちは悪いことしとらへんよな!?」
向日葵「お、落ち着いてください、池田先輩!事情が全く分かりませんわ!」
千歳「普通なんや!友達同士でキスくらい!なぁ!?」
向日葵「い、いえ!普通キスは恋人同士でするものですわ!」
千歳「んなっ……!!…………ということは……つまりうちは裏切り者の屑ということに……」
向日葵「何でそうなるんですか!」
千歳「ええよもう……うちは綾乃ちゃんの側にいる資格がないんや……」
向日葵「…………えーと……」
千歳「はぁ…………これからどうすればいいんや……」
向日葵「……あ、あのぉ……お友達同士でキスは…………普通ですわ!」
千歳「……え?」
向日葵「普通キスくらいしますもの!仲良しなら! 」
千歳「古谷さん……!」
向日葵「だから元気だしてくださいな」
千歳「あ……でも……古谷さんの優しい嘘という可能性も……!」
向日葵「あー!違います違います!嘘じゃありませんわ!」
千歳「……ホンマなら……うちにキスできる……?」
向日葵「へ?」
千歳「古谷さんとうちも……友達やろ……?」
向日葵「え、ええ、はい、仲の良い関係だとは思っておりますけど……」
千歳「じゃあ……」スッ
向日葵「あ、でも……」
千歳「……やっぱりうちは…………」ズーン
向日葵「ああもう!分かりましたわ!」ガシッ
千歳「あっ……」
向日葵「………………いきますわ……」ドキドキ
千歳「…………古谷さん……」
向日葵「……………………」チュッ
千歳「ふぁ……」
向日葵「……ふ、普通ですから……これくらい……」カァァァッ
千歳「お、おおきに……」
向日葵「そ、それで一体何があったんですか?」
千歳「そ、そうや!歳納さんがちょっと大変なことになってしもうて、綾乃ちゃんを呼んでくるから古谷さんはここで待っといてや!中に入ったらアカンよ!」ダダッ
向日葵「は、はい」
向日葵「歳納先輩が……?」
- 19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 20:20:00.31 ID:8haaizc10
- 向日葵「それにしても……池田先輩とあんなことをしてしまって……」
向日葵(櫻子ともまだしてないのに……)
向日葵「はっ!何でそんなことを……!櫻子は関係ありませんわ!」
綾乃「あら、古谷さんどうしたの?」
向日葵「す、杉浦先輩!な、なんでもありませんわ……」
綾乃「そう?というかなんで生徒会室の外にいるの?」
向日葵「あ、これは……池田先輩にここで待つように言われて……」
綾乃「千歳が?」
向日葵「歳納先輩が何か大変なことになったとか……」
綾乃「ととと歳納京子が何したってのよ!」
向日葵「分からないんですけど、今生徒会室にいるみたいで……」
綾乃「この中に…………はっ……まさかまた私のプリンを……!」
向日葵「あ、でも中入ってはだめだと池田先輩が……」
ガチャ
綾乃「こらー!歳納京子ー!」
向日葵「あ」
- 20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 20:22:02.71 ID:8haaizc10
- 京子「……ふぇ……?あー、あやのだー!」フラフラ
綾乃「へ?どうしたのよ?」
京子「あやのー」ムギュー
綾乃「ちょっ!えっ!?ととととととと歳納京子!?」
京子「あやのー、ちゅーしよー?」
綾乃「ななななななに言ってんのよー!」
京子「ちゅー…………」ソー
綾乃「え、ほ、ホントに?や、ちょっとまって…………」
京子「……んっ…………」チュッ
綾乃「……あ…………」
京子「えへへ~、あやののくちびるおいしい~」
綾乃「」
京子「あやの~?どうしたの?」
綾乃「」
向日葵「す、杉浦先輩!一旦退散しましょう!」グイッ
ガチャ
バタン
- 21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 20:24:08.66 ID:8haaizc10
- 綾乃「」
向日葵「目を覚ましてください!」
綾乃「…………い……ばい……」
向日葵「す、杉浦先輩?」
綾乃「……ばい……やばい……やばいやばいやばい」
向日葵「だ、大丈夫ですか?」
綾乃「やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいバイコヌールよ!」
向日葵「え、ええと……」
綾乃「と、歳納京子が……わ、私に、ちゅーを……!!こ、これって……まさか……その……!!」
向日葵「うーん……歳納先輩の様子が大分おかしかったですし、あれは……」
綾乃「いやああああ!やばいわよ!これ!いやあああああああ!歳納京子があああ!ちゅーをおおおおお!!!」
向日葵「杉浦先輩の方がおかしくなりつつありますわ!?」
綾乃「結婚!?結婚するってこと!?あああああああ!いやあああああああ!早すぎるわよおおおお!!」
向日葵「お、落ち着いてください!キスは友達同士でもするものらしいですよ!」
綾乃「そんなことないわ!キスだものちゅーだもの!私と歳納京子だけの!!ああああああ!キスううううう!」
向日葵「あーもう!」グイッ
綾乃「え?」
向日葵「……んっ」チュッ
綾乃「…………あら?」
向日葵「こ、こうやって私と杉浦先輩もキスするくらい普通のことですからっ……」カァァァッ
綾乃「……そ、そうだったの……ごめんなさい……はしゃいじゃって……」
向日葵「せ、先輩は別に悪くありませんわ」
- 22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 20:25:08.51 ID:8haaizc10
- 綾乃「でもどうしたのかしら……歳納京子があんなこと言いだすなんて……」
向日葵「それは分かりませんがとりあえず落ち着かせた方がよさそうでしたね」
綾乃「そうね、頑張ってみましょうか」
- 23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 20:34:28.49 ID:8haaizc10
- 京子「………………」スースー
綾乃「ふぅ……何とか寝かせられたわね……」
向日葵「誘惑に耐えてよく頑張りましたね」
綾乃「べ、別に誘惑なんてされてないんだからっ!」
向日葵「そ、そうですか」
向日葵(さっきあんなに暴走したのにツンデレを維持できるなんてある意味すごいですわ)
ガラッ
千歳「あっ、綾乃ちゃん戻っとったんや」
綾乃「あ、ごめんなさい千歳、探させちゃったみたいね」
千歳「大丈夫やで、それより歳納さんが落ち着いたみたいで良かったわ」
綾乃「うん…………」
千歳「綾乃ちゃん?」
綾乃「……ごめん、ちょっと外の空気吸ってくるわね」ダッ
千歳「それはええけど…………」
向日葵「何か様子が変でしたね」
千歳「どうしたんやろ?」
- 24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 20:39:58.33 ID:8haaizc10
- 綾乃「はぁ……歳納京子とキス……か……」
結衣「あっ、綾乃!」
綾乃「ふ、船見さん!?」
結衣「京子見なかった?いつになっても部活に来ないから探しに来たんだけど」
綾乃「歳納京子…………」
結衣「綾乃?」
綾乃「…………船見さん、少し話があるの」
- 25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 20:52:55.60 ID:8haaizc10
- 綾乃「――というわけで、歳納京子とキスしちゃったんだけど……」
結衣「あの馬鹿……何でそんなこと…………ごめんね、綾乃」
綾乃「いいの……正直…………嬉しかったから」
結衣「え……?」
綾乃「嬉しかったんだけどね……あのキスは別に好きとかそういう気持ちが入ってたわけじゃないから……」
結衣「…………」
綾乃「……素直に喜べいいのにね……どんだけ欲張りなの私、って感じ」
結衣「……綾乃……」
綾乃「だめよね……キスしたのにこんなことウジウジ考えちゃ……」
結衣「いや…………でもそれって普通じゃない?」
綾乃「え?ふ、ふつう?」
結衣「うん、私はよくゲームやるんだけどさ、1つレベルを上げたらもっと強くなりたくてもう1つレベルを上げちゃう、よくあることだよ」
綾乃「それとこれって……同じ?」
結衣「あはは、違うかも、でも好きな人にもっと好きになってもらいたいっていうのは普通のことでしょ?」
綾乃「そうかしら…………って、す、好きな人ってわけじゃないんだけど!?」
結衣「ふふっ、そういうことにしといてあげる」
綾乃「も~、船見さんのいじわる」
- 26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 20:54:48.64 ID:8haaizc10
- 結衣「京子はよく綾乃の話するよ」
綾乃「そ、そうなの!?」ドキッ
結衣「うちに泊まりに来た時もよく話してるから」
綾乃「あ……」
結衣「綾乃?」
綾乃「……そうよね……ただでさえ負けてるんだからもっと頑張らないと……」ブツブツ
結衣「どうしたの?急に」
綾乃「何でもないわ、何でも」
結衣「そう?」
綾乃「ええ、話聞いてくれてありがとう、船見さん」
結衣「お礼なんていいって、友達の話を聞くのは当たり前だろ?」
綾乃「だめよ、ちゃんとお礼させて」グイッ
結衣「え?あやの……?」ドキッ
綾乃「は、恥ずかしいけど……友達同士なら……普通だから……」スッ
結衣「な、なんで……え……?」ドキドキ
綾乃「…………んっ……」チュッ
結衣「……ぁ…………」
綾乃「……船見さん……あ、ありがとう……ございました……」カァァァァッ
結衣「……あ……うあ……ど、どういたしまして……」カァァァッ
綾乃「ふ、普通なの!友達同士なら普通だって聞いたから!」
結衣「そ、そうだよね!普通だよ!全然おかしくない!」
綾乃「う、うんうん……そ、そうだ!歳納京子なら生徒会室で寝てるはずよ!連れていく?」
結衣「あ、あー……寝てるならそのままにしといてやるかな……うん、私は部室に戻るよ」
綾乃「そ、そう!?じゃあ起きたらそっち行かせるわね!」
結衣「うん、分かった」
- 27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 21:00:03.29 ID:8haaizc10
- ガラッ
結衣「ただいまー」
ちなつ「おかえりなさい!結衣先輩!京子先輩は見つかりました?」
結衣「生徒会室で寝てるんだってさ、だから戻って来ちゃった」
ちなつ「そうなんですか~」
結衣「あれ?あかりは?」
ちなつ「あ、お姉さんから呼ばれたとかでさっき帰りました」
結衣「なるほど」
ちなつ「……あれ……ということはもしかして……」
結衣「じゃあ今日はちなつちゃんと二人だね」
ちなつ「きゃー!最高ですー!」
結衣「あ、でも二人じゃつまらないかな?」
ちなつ「そそそそんなことないです!一緒にいれるだけで幸せです!」
結衣「それなら良かったよ、本を読むくらいしかやることが無かったから退屈させちゃうかなって思って」
ちなつ「ぜんっぜんそんなことないです!というか一緒に読んでもいいですか?」
結衣「え?それは読みづらくない?」
ちなつ「か、構いませんよ!」ズイッ
結衣「じゃあ隣座ってね」
ちなつ「はーい」
- 28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 21:01:22.80 ID:8haaizc10
- 結衣「…………」ペラッ
ちなつ「…………」
結衣「…………」ペラッ
ちなつ「………………」ジリッ
結衣「………………」ペラッ
ちなつ「……………………」ジリジリ
結衣「…………あ、あれ?な、なんか近くなってない?」
ちなつ「えっ」ギクッ
ちなつ「そ、そんなことないですよ~」ニコニコ
結衣「そ、そっか……」
結衣「………………」ペラッ
ちなつ「………………」
結衣「………………」ペラッ
ちなつ「………………」ニジリッ
結衣「………………」ペラッ
ちなつ「…………………………」ニジリニジリ ピトッ
結衣「ち、ちなつちゃん、ちょっと離れてくれる?」スッ
ちなつ「あ…………ご、ごめんなさい……」シュンッ
結衣「ちょっと暑かったからね……」
ちなつ「はい……」
- 29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 21:07:46.70 ID:8haaizc10
- ちなつ「………………」
ちなつ(わー!どうしよー!完全に引かれちゃったよー!チーナの馬鹿馬鹿ー!)
ちなつ(チャンスだと思って近づいたのにさっきより距離が遠くなっちゃった……)
ちなつ(せっかくの二人っきりなのに……何やってるんだろ私……)
結衣「………………」
ちなつ(なんだか話しづらい雰囲気になっちゃったし…………)
ちなつ(あーもう……ホントに最悪…………)
ちなつ「………………」グスッ
結衣「あ………………」
ちなつ(こんなんじゃダメだって分かってるのに……)
ちなつ(結衣先輩には京子先輩がいて、私はようやく仲の良い後輩くらいの立ち位置になれただけで……)
ちなつ(このままじゃ告白もできないまま……卒業…………なんてことに……)
ちなつ(…………やだよぉ……)
ちなつ「…………ぅぅっ……」グスッ
結衣「ち、ちなつちゃん?どうしたの?」
ちなつ「…………ゆいっ……せんぱい……!…………っく……もっと…………」ポロポロ
結衣「ゆ、ゆっくりでいいから、ほら」ナデナデ
ちなつ「……ぐすっ…………もっと……仲良く…………なりたくて…………ごめんなさいっ……!」ポロポロ
結衣「ちなつちゃん……」
ちなつ「……ごめんな……さいっ……すぐ…………泣きやみ……ますから……」
結衣「ちなつちゃん!」ギュッ
ちなつ「あっ……!」
結衣「私もちなつちゃんともっと仲良くなりたいよ」
ちなつ「え……?」
結衣「だって……私とちなつちゃんは友達だから……」スッ
ちなつ(え!?え!?)
結衣「…………んっ……」チュッ
ちなつ「あ…………」
ちなつ(えええええええええ!?)
結衣「……ね?友達の証拠だよ」カァァァッ
ちなつ「ゆ、ゆいせんぱいっ!」ダキッ
ちなつ(ふぉおおおおおおおお!なんでなんでなんで!?なんでキスしてくれたの!?でもここでがっついちゃダメ!)
結衣「よしよし」ナデナデ
ちなつ「あ、ありがとうございますぅ」
ちなつ(いやっほおおおおう!ラッキー!?ミラクル!?でもそんなの関係ない!キスはキスですから!やったあああああああ!)
結衣「じゃあ一緒に本読もうか」
ちなつ「は、はいっ!」
- 32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 21:49:23.34 ID:8haaizc10
- 翌日
ちなつ「えへへ~、ゆいせんぱ~い」ギュッ
結衣「ち、ちなつちゃん、ちょっと近くないかな……?」
ちなつ「なに言ってるんですかぁ~、昨日あんなことしたのに~」
結衣「あ、あんなこと……?」
結衣(昨日……何かしたっけ……?)
- 33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 21:50:28.39 ID:8haaizc10
- あかり「結衣ちゃん、今宿題やってるんだけどね、ここの問題分かる?」
ちなつ(ちょっとあかりちゃん!なに私たちの邪魔してんのよ!)
結衣「えーと、どれどれ…………ああ、これは先に()の中を計算するんだよ」
あかり「あっ!そっかぁ!ありがとね、結衣ちゃん!」
結衣「どういたしまして」
あかり「結衣ちゃんっ……」チュッ
結衣「ん……」
ちなつ「……………………はい?」
あかり「えへへ、お礼だよっ」
結衣「ふふっ、ここまでしてくれなくていいのに」
あかり「するよ~、だって結衣ちゃんはお友達だもん!」
ちなつ「え……?ちょ……」
- 34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 21:52:00.20 ID:8haaizc10
- 京子「結衣ー!お腹空いたー!」
結衣「えー?お菓子なら少しあるけど……」
京子「くれ!」
結衣「何でお前に……」
京子「くれよ~」チュッ
ちなつ「おい」
結衣「馬鹿、キスしたってダメ」
京子「じゃあ何回したらくれる?」
結衣「何回って……はぁ……もういいよ、はい」ポン
京子「へへっ、さんきゅ」チュッ
結衣「ったく、しょうがないやつだな」
- 35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 21:54:07.03 ID:8haaizc10
- ちなつ「ま、待ってください結衣先輩!なんで皆とキスしてるんですか!?」
結衣「……え?だって友達とキスするのは普通なんじゃないの?」
ちなつ「は、はぁっ!?そ、そんなわけ……」
京子「いやー、私は恥ずかしながら昨日まで知らなかったんだよ、危うく大人になってから大恥かくとこだった!」
あかり「あかりも最近知ったんだぁ、ちなつちゃんが教えてくれたんだよね!」
ちなつ「い、いやあれは……!」
結衣「み、みんなは遅れてるなぁ、これ常識だぞ?」
京子「らしいね、私も櫻子ちゃんに聞かなかったらヤバかった!」
ちなつ「そ、そんな……!じゃあ昨日の結衣先輩のキスは……!」
結衣「え?私がどうかした?」
ちなつ「……なんでも……なんでもないんです……」ズーン
結衣「ちなつちゃん…………」チュッ
ちなつ「……え?」
結衣「悩み事があるならちゃんと言ってよ、友達でしょ?」
ちなつ「………………」
ちなつ(これはこれでアリか)
―完― - 36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 21:56:07.04 ID:8haaizc10
- 以上ですー
お付き合いしてくれた方、ありがとうございましたー
あとタイトルでちなあかだと思った方、すいませんでしたー - 44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/05(火) 23:10:22.16 ID:Hil0uZmSO
- ほのぼのしてたし、オチも良かったよ
乙でした - 46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/08(金) 22:17:26.65 ID:YVDqm3Wzo
- おつー

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