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まどか「ほむらちゃんこ鍋!!!!!!!!」
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1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 15:47:09.11 ID:KrQhhF2x0
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まどか「ティヒヒヒwwwwwww」
さやか「あのさぁ・・・つまんないよそういうの?」
まどか「あ?」
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7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 16:42:46.62 ID:jEhe4/qw0
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まどか「夢オチ……?」
まどか「私がギャグを言ってさやかちゃんに呆れられたような……」
まどか「というか、ああいうのはさやかちゃんが言いそうなことなのに」
まどか「……うーん、まあいいや、起きよう」
※
まどか「ごめーん! 遅れ……って、誰!?」
仁美「あら? まどかさん、どうしたんですの?」
まどか「いや、だって、仁美ちゃんの隣にいる黒髪の女の子誰!」
仁美「え? さやかさんでしょう」
まどか「違うよ! どう考えてもさやかちゃんじゃないよ!」
さやか(?)「……いいえ、私は美樹さやかよ」
まどか「そんな口調じゃないし!?」
仁美「まあ、出も、こちらの方の方がかわいらしい気がしますから良いのではないでしょうか?」
まどか「仁美ちゃん、それはあまりにもさやかちゃんが可哀想だよ!?」
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8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 16:47:27.51 ID:jEhe4/qw0
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まどか「どうして……こんなのぜったいおかしいよ……」
さやか(?)「まどか、志筑仁美、こんなところで話し込んでいると遅刻をしてしまうわ」
仁美「そうですわ、さ、走っていきましょう?」
まどか「うん、そうだねって、ああ、さやかちゃんがどこか行っちゃったのに、学校の遅刻が気になるー!」
※
まどか「それで、あなた誰なの?」
さやか(?)「私、美樹さやか! ちょっと空気の読めない女の子!(裏声)」
仁美「どことなく、木の上で寝てそうな女の子の声ですわね」
まどか「何とか図書館の方の人かと思った……って、違うよ! 空気の読めないって何!?」
さやか(?)「ハハッ! 今までの私を反省して、こんなにイメチェンしてみたのさ! 志筑仁美みたいにね!」
仁美「まあ、でもどうしたら髪の毛の色も長さも変えられるんですの?」
さやか(?)「ハハッ! 禁則事項さ! ハハ!」
まどか「やっぱりぜったいおかしいよ……」
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12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 16:53:15.09 ID:jEhe4/qw0
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早乙女「皆さん、今日は大事なお話があります」
まどか「……」
早乙女「美樹さやかさんが車に撥ねられ……あら?」
さやか(?)「はい、先生! 私ならここにいます!」
早乙女「もう治ったの? それに随分とイメチェンしたのね?」
さやか(?)「ははっ! 幼なじみの手は治せないけど、腕の良い医師にかかったんです!」
早乙女「あらそうなの、じゃあ、まあそんなどうでも良いことは放って置いて、みなさん大事なお話が」
まどか「(やっぱりぜったい、どこか変だよ……)」
※
モブA「ねえねえ、さやか綺麗になったよねー」
さやか(?)「ええ、最近流行でしょ、韓流って奴かしら」
モブB「そんなに変われるの? 良いなー、あたしもそんなに綺麗になりたいー」
さやか(?)「誰でも綺麗になれると思うわ、でも私は元は事故にあったから」
モブC「そっかー」
さやか(?)「……そういえば、保健室でお薬を塗らないといけないの、まどかと一緒に行くわ」
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14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 16:56:22.47 ID:GDpIQoCm0
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なにがどうなってやがんだ…
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15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 17:00:30.27 ID:jEhe4/qw0
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さやか(?)「まどか」
まどか「……なあに?」
さやか(?)「あなたは家族や友達のこと大事に思ってる?」
まどか「そうだね、うん、大事だよ」
さやか(?)「(反応が鈍いわね……この世界のまどかは感覚が鈍い子なのかしら?)」
まどか「その、さやかちゃんは私のたいせつなお友達で……」
さやか(?)「あら、嬉しいわ」
まどか「いやいやいやいや! あなたさやかちゃんじゃないよね!」
さやか(?)「……ふふ、さすがまどかは鋭いわね」
まどか「へ……?」
さやか(?)「上条恭介も志筑仁美もごまかせたのにあなたはごまかせないなんて、あなたはよほど友達思いなのね」
まどか「えへへ、それくらいしか取り柄ないし」
さやか(?)「私の名前は暁美ほむら、あなたを守るものよ」
まどか「ほむらちゃん……なんだろう……どこかで聞いた名前のような……」
ほむら「でも、あなたの側では美樹さやか、それだけは覚えておいて」
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17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 17:05:57.88 ID:jEhe4/qw0
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まどか「うん、わかった……って無理だよ!」
ほむら「どうして? あなたの周りの人間はみんな私のことを美樹さやかだと思っているわ」
まどか「だって、さやかちゃんはさやかちゃんだし! ほむらちゃんはほむらちゃんでしょ!」
ほむら「ふふ、そうね、美樹さやかもあなたがそれだけ想っていると知っていれば……いや、何か回避不可っぽいわ」
まどか「なにが!?」
ほむら「あなたはこの先、何があっても自分を変えようなどと思っては駄目、そのままの自分で良いのよ」
まどか「えと、その、さやかちゃんは無事なんだよね?」
ほむら「ええ、今のところ意識はないけど、時が来たら自動的に目を覚ますようになっているわ」
まどか「そっか……」
ほむら「その時には、ここはどこ、私は誰? ってつぶやくことになるんでしょうけど」
まどか「それ全然無事じゃないよね!?」
ほむら「そうしたら美樹さやかのお見舞いに行きましょう。手ぶらで」
まどか「せめて何か買っていこうよ!?」
ほむら「そうね、まあ、気が向いたら持って行きましょうか」
まどか「暁美さんぜったいおかしいよ……」
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18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 17:12:27.37 ID:jEhe4/qw0
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お昼休み
まどか「ほ……さやかちゃんたくさん食べるね……」
ほむら「ええ、やっぱり運動をした後はたくさん食べるに限るわ」
仁美「よほど腕の良いお医者さまだったんですね、随分運動も出来るようになったみたいですけど」
ほむら「肉体改造が趣味の医者だったわ」
仁美「まあ、それは合法なんですか?」
ほむら「グレーゾーンだったかしら」
まどか「いや! グレーも何も、肉体を改造するのとかぜったい違法だよ!?」
仁美「あら、違法なんですか?」
ほむら「グレーよ、ちょっとした整形手術と何も変わらないわ」
まどか「……(どうしてみんな気が付かないんだろう、さやかちゃんのことそんなに大事じゃないのかな……)」
ほむら「まあ、費用はかかってしまったけれど」
仁美「それは確かに、まるで別人のようになってしまっていますもんね」
まどか「まるでって言うか、ほぼ別人だよね!?」
仁美「あらまどかさん、仮に別人だとして、どうしてこの方がなりすます必要があるんですか?」
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19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 17:19:21.28 ID:jEhe4/qw0
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まどか「え……?」
仁美「もしもこの方がさやかさんではないと仮定して、それでもまどかさんの近くにいる」
まどか「いると?」
仁美「きっと、私では思い至らないような深い理由があるんだと思います」
ほむら「(このお嬢さま、佐倉杏子よりよっぽど聖女っぽいわね……)」
まどか「(ちょっと天然入ってるかなって思ったけど、仁美ちゃんそれ以上だよ……)」
仁美「全身改造されたさやかさんはさやかさんで良いと思いますけど」
まどか「仁美ちゃん……」
ほむら「それでまどか、はやく食べないとお昼休みが終わってしまうわ」
※
放課後
まどか「仁美ちゃん、今日もおけいこごと?」
仁美「ええ、では、お先に失礼しますね」
ほむら「毎日大変でしょうけど、頑張るといいわ」
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20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 17:24:34.03 ID:jEhe4/qw0
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まどか「その、ほむらちゃんは、どうするの?」
ほむら「そうね、CDでも買っていこうかしら」
まどか「え、でも、ほむらちゃんはさやかちゃんじゃないでしょ?」
ほむら「ええ、でも上条恭介は本気で私を美樹さやかだと思っている様子だったから」
まどか「そんなのぜったいおかしいよ……」
ほむら「気にくわないけど、あの男の前でも美樹さやかのふりをする必要があるわね」
まどか「そっか、頑張って……」
ほむら「何を言っているのかしら」
まどか「え、もしかして私もお見舞いに行くの!?」
ほむら「そらそうよ」
まどか「意味が分からないよ……」
ほむら「意味が分からなくても行くの、出ないと上条恭介にデスデビルの曲を聴かせるわよ」
まどか「うん……何か、その上条君なら、パンクの曲とか大音量で流しても良いような気がする……」
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22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 17:29:10.55 ID:jEhe4/qw0
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病院 外
まどか「すごいね、本当にさやかちゃんだと思ってたみたいだったね」
ほむら「ええ、美樹さやかの事を知り合い程度にしか認識してなかったみたいね」
まどか「そんなのってないよ、さやかちゃん可哀想だよ……」
ほむら「ええ、でも、そのことを美樹さやかは知らない」
まどか「……?」
ほむら「もしもまどかが私の正体をバラし、かつ疑問を持つようだったら……分かっているわね?」
まどか「!?」
ほむら「すべてはあなたを守るためなのよ、まどか」
まどか「その理由は教えてくれないの?」
ほむら「ええ、でも、私を信じて」
まどか「ほむらちゃんのこと信じたいのに、さやかちゃんになりすまして、それで脅迫までされて……」
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24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 17:35:30.46 ID:jEhe4/qw0
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まどか「はは……ほむらちゃんのこと、とても信じられないよ……」
ほむら「……」
QB「困っているのかい、まどか」
ほむら「お前は……インキュベーター!」
QB「おや? 僕のことをそう呼ぶなんて、君は何を知っているんだい?」
ほむら「まどかに契約を迫るというのなら、容赦はしないわ」
まどか「え、ほむらちゃん、独り言……?」
ほむら「え?」
ほむら「(どういうことよ、インキュベーター、あなたの存在を認知してないわよ?)」
QB「(まどかからは確かに多大な資質を感じる、僕の姿が見えないはずがない)」
ほむら「(まどかが嘘をついているようには?)」
QB「(少なくとも、事実を誤認している様子は無さそうだ……僕は一度出直すことにするよ)」
ほむら「ハハッ! ボクネズミ! 独り言が趣味なんだ! 時間も潰せるしね!」
まどか「ほむらちゃんのことがさらに信用ならなくなっちゃったよ……」
ほむら「(おのれインキュベーター……! まどかにジト目で見られちゃったじゃない! ハァハァ……)」
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25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 17:41:55.72 ID:jEhe4/qw0
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夜
ほむら「まさかあなたに呼び出されるときが来るとはね」
マミ「あなたは私を知っているの? QBが契約した魔法少女のはずと言うことだったけど」
QB「僕たちはべつに君と喧嘩をしに来たわけじゃ無い、一つ確認をしに来たんだ」
ほむら「いいわ、私も知りたいことがたくさんあるし」
マミ「……」
QB「まず一つ目、まどかは僕の姿が見えていない」
ほむら「どういうこと?」
QB「そういうことになっているとしか、それと、まどかは魔法少女にもなれない」
ほむら「……? そのような人間がいるの?」
QB「それも、そのようになっているようだとしか、まったく厄介なことだよ」
マミ「鹿目さんが途方もない魔力を持っていないっていう選択肢は?」
ほむら「それはありえないわね」
QB「ああ、彼女の魔力は僕がどんな目に遭おうとも契約をするに相応しいほどの力だよ」
マミ「それで……どうしてQBが見えないのかしら……」
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29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 18:19:39.64 ID:Xx5g0var0
-
QB「僕が聞きたいのは、君が何か邪魔をしていないかということさ」
ほむら「私はそのような能力は持ち合わせては居ないわ、巴マミのようなリボンの拘束プレイも無いし」
マミ「本当に?」
ほむら「残念ながら、まどかがQBのことを認識していないというのも初耳だし」
QB「どうやら本当のことを言っているようだ」
マミ「残念、あの子良い子そうだからお友達になれそうだったのに」
ほむら「冗談でもそんな身の毛のよだつようなことを言わないでちょうだい」
マミ「ふふ、そうね、魔法少女なんて、孤独だもんね」
ほむら「孤独かどうかは当人の資質が大いに影響するんじゃないかしら」
マミ「意地悪言わないで!」
※
ほむら「(前回のループの時、美樹さやかを魔法少女にせず、まどかもすんでの所まで契約させることはなかった)」
ほむら「(確かまどかと美樹さやかは避難所にいたはず、その時に何かがあったというの?)」
ほむら「(あの時……よもや何らかの願いを叶えて魔法少女になっていたとしたら……?)」
ほむら「(仮定の話は止めましょう、あいつが契約を出来ない以上、私はあいつを倒すしかない……)」
-
31:ID変わってるやーん:2011/06/06(月) 18:24:10.99 ID:Xx5g0var0
-
翌朝
まどか「さやかちゃんが何か不思議なことになって、ほむらちゃんが……」
ほむら「呼んだかしら」
まどか「うひゃ! な、何でいるの?」
ほむら「言ったでしょう? 私はあなたを守るために来たと」
まどか「な、何から……?」
ほむら「……やがて来る、悪魔から」
まどか「ご、ごまかしてない?」
ほむら「ごまかしてなど居ないわ」
まどか「そ、そうなんだ、じゃ、じゃあ、着替えるから出てってくれないかな」
ほむら「同姓なんだから問題はないはずだわ」
まどか「問題はなくても出てって欲しいんだけど……」
ほむら「ほむーん」
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32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 18:32:12.60 ID:Xx5g0var0
-
ほむら「おはよう、志筑仁美」
仁美「あら? 一緒に登校……ということは、もしかして……!?」
ほむら「ええ、そのもしかしてよ」
仁美「あらあらまままあ! ついにまどかさんは大人の階段を登るシンデレラに!」
まどか「登ってないし! それにたまたま途中で合流しただけだよ!」
仁美「あら、そうなんですか……残念……」
ほむら「ええ、まったくもって残念だわ……」
まどか「いや! もう、そういうことはないから! ぜったいないからー!」
※
マミ「一緒にお昼を食べましょう!」
まどか「ほむらちゃん……この人誰?」
ほむら「私の知らない人だわ」
仁美「私も存じ上げません」
マミ「……私の名前は巴マミ、そこのあけ……美樹さんのお友達よ」
仁美「まあ、さやかさんのお友達なんですか?」
-
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 18:42:51.29 ID:Xx5g0var0
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仁美「ですが、さやかさんから巴さんの名前を聞いたことは一度も……」
マミ「ふ、深い付き合いをしていたの! 誰とも言えないような!」
仁美「ままままあ! ということはもしかして禁断の関係!?」
まどか「そ、それで、巴……先輩?」
マミ「(何故、警戒されているのかしら?)」
ほむら「(私がまどかと信頼関係を築けなかったからよ)」
マミ「(ちょ、それただのとばっちりじゃない!)」
ほむら「(唯一の知り合いだからって、私をダシに使った罰よ)」
マミ「(ど、どうしよう! このままじゃ鹿目さんと仲良くできないわ!)」
ほむら「(仲良くしないで頂戴、私の望みだわ)」
マミ「(ええ!? そんな、せっかく勇気を出してここまで来たのに!)」
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35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 18:52:07.23 ID:Xx5g0var0
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仁美「ふ、二人はもう、目と目で会話をするようなご関係に!?」
まどか「……さやかちゃん……巴先輩……」
マミ「(何か……何かここで起死回生の逆転ホームランを打たないと……!)」
ほむら「(絶望的ね、ピッチャー伊藤智仁に代打福王みたいなものだわ)
マミ「(福王だって! 福王だって何とかしてくれるはずよ!)」
ほむら「(もう諦めなさいよ福王)」
マミ「(って、私は福王じゃないわ!)」
マミ「そ、その、鹿目さん?」
まどか「え、どうして私の名前知ってるんですか?」
マミ「み、美樹さんから聞いたの、とっても可愛い女の子が居るって!」
まどか「えー」
マミ「(ちょっと、暁美さん! なんでどん引きされてるの!)」
ほむら「(そりゃ引くでしょう、信頼関係のない相手から可愛いなんて言われて嬉しいはずがないわ)」
マミ「(あなたいったい何したのよ!)」
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38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 18:58:51.06 ID:Xx5g0var0
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マミ「こほん、あの、鹿目さん?」
まどか「はい……」
マミ「私、この人みたいに変な人じゃないから……」
ほむら「心外ね」
マミ「だいじょうぶ、安心して? 怖い人じゃないから……」
ほむら「少し前に、第一次性徴と第二次性徴のどちらが素晴らしいか話しあった仲なのに」
まどか「えー……」
仁美「片方はまだ生まれてすらいないですよ!?」
ほむら「巴マミはもう、出産された時点で人間としてみることは出来ないと力説したわ」
マミ「言ってないから! 話しあっても居ないから! ねえ、鹿目さん! 遠い目して引かないで! お願いだからぁ!」
※
5時間目
マミ「(結局どん引きされて昼食が終わってしまったわ)」
マミ「(まったく、あなたのせいよ暁美さん)」
ほむら「(自分の会話スキルのなさを他人のせいにするのは辞めてくれるかしら?)」
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39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 19:05:50.05 ID:Xx5g0var0
-
マミ「(あなたは知らないかもしれないけど、私は魔法少女としてはベテランなの)」
ほむら「(知っているわ、そして長い間ぼっちだった)」
マミ「(ぼっちじゃない! ……おほん、後輩なら、先輩を敬わないとね?)」
ほむら「(何が言いたいのかしら)」
マミ「(お願い暁美さん、鹿目さんの誤解を解いて欲しいの……)」
ほむら「(えー……)」
マミ「(だって、とっても良い子そうだったじゃない、魔法少女のことを抜きにしても仲良くなれそうだわ)」
ほむら「(あなたはいつ死ぬかもしれない存在なのよ? そんな人間が普通の女の子と接触して何の得があるの?)」
マミ「(死なないわ! 約束する! ぜったい死なないから!)」
ほむら「(ふうん、この先どんな事があっても生き続けるのね!)」
マミ「(ええ! それと、暁美さんの言うこともいくつか聞いてあげても良いし!)」
ほむら「(……分かったわ、あなたの誤解を解く、その代わり、私が言うことを聞けと言ったときは私を信用して)」
マミ「(わかったわ!)」
ほむら「(……これで発狂フラグを回避できたかしら……)」
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40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 19:12:04.92 ID:Xx5g0var0
-
放課後
マミ「鹿目さん!」
まどか「あ……巴先輩……」
ほむら「こんにちは、巴マミ」
マミ「えと、なんで鹿目さん私と距離があるの……?」
まどか「その、誤解だって言うのは聞きましたし、巴先輩が素晴らしい人なのは……その、分かったんですけど」
マミ「ええ」
まどか「その、ほむらちゃんの目が死んでて……あ、嘘言ってるなって」
マミ「(アケミホムラァァァ!)」
ほむら「(伝わらなかったのは仕方ないわ、私のせいじゃない)」
マミ「(目くらい演技でごまかしなさいよ! 魔力流し込んできらきらにしちゃいなさいよ!)」
ほむら「(そんなのは私のキャラじゃないわ)」
まどか「で、でも、巴先輩のこと、し、信じますから……えと、はい」
マミ「……い、いいわ! じゃあ、今日は先輩と遊びに行きましょう? 良いとこ知ってるの」
まどか「は、はい、宜しくお願いします……」
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41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 19:23:09.38 ID:Xx5g0var0
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喫茶店
マミ「さあ! 全部私のおごりよ!」
ほむら「……」
まどか「……えと、良いですよ、私も自分の分は払いますし……」
マミ「いいの! あまりこういう機会ないし、出来れば、今度は鹿目さんが誘ってくれると嬉しいなって」
まどか「はは、そう、ですね、こんどは私が誘いますね……」
ほむら「私が誘うわ、巴マミ」
マミ「いいの! 鹿目さんに誘われたいの!」
まどか「はは……」
※
数日後
杏子「へえ、とっておきのイレギュラーねえ?」
QB「そう、彼女は僕が契約できないけど、とても強い力を持っている」
杏子「最近この界隈で絶好調な奴が居るそうじゃないか、そいつじゃないの?」
QB「違う、それは暁美ほむらと巴マミだ」
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42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 19:33:42.10 ID:Xx5g0var0
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杏子「へえ、マミの奴が、前に見たときは、とてもそんな風には見えなかったけど」
QB「何か吹っ切れたようだね、パートナーも得て、今は生き生きとしているようだ」
杏子「ふうん、それで、私は何しろって言うんだ? まさか2対1で戦えとは言わないよね」
QB「もちろん、君にはある人物を監視して欲しいんだ?」
杏子「さっきの、素質はあるが契約できないって奴?」
QB「そう、あわよくば傷つけてしまっても良い」
杏子「ふうん」
QB「聞いてくれるかい?」
杏子「ま、面白そうだし、あんな絶好の狩り場、マミだけにやらせるって言うのも癪だし」
QB「よろしく頼むよ、杏子、今となっては君だけが頼りだ」
※
まどか「それでマミさん……どうしてお泊まり会なんて?」
マミ「だって、私たちお友達でしょう!」
ほむら「……」
まどか「ほむらちゃんもさも当然って顔で私の部屋にいないでよ……」
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43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 19:42:35.82 ID:Xx5g0var0
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翌日の早朝
まどか「結局、二人が帰ったのは12時過ぎてからだったよ……」
まどか「ふぁぁ……眠い……」
杏子「……」
まどか「え、誰……?」
杏子「フツー……だな?」
まどか「えと、その、ほむらちゃんの知り合い……?」
杏子「何で、そいつの知り合いだと思う?」
まどか「だって、私の知り合いで変な人ってみんなほむらちゃんの知り合いだし……」
杏子「もしかして、苦労……してんの?」
まどか「うん、昨日もマミさんとほむらちゃんとで夜中までおしゃべりして……私誘った覚えないのに……」
杏子「……」
まどか「ごめんね、すごく眠くってお休みなさい……」
杏子「こんな襲ってくれって言ってる風な奴襲えるかって」
杏子「出直すか」
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44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 19:46:25.04 ID:Xx5g0var0
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ほむら「何をしているの佐倉杏子」
杏子「いたのか」
ほむら「ええ、まどかが寝るまで待っていたわ」
杏子「ストーカーかい? 当人に理解されない愛は狂気でしかないよ」
ほむら「あなたこそ、まどかに何か用?」
杏子「いや、QBに言われて素質のある奴って言うのを見に来た」
ほむら「それで、感想は?」
杏子「……寝顔は可愛いな」
ほむら「良く分かってるじゃない、あなた、敵じゃないのね」
杏子「よく分からない理由で理解されたな……まあ、いいけど」
ほむら「ちなみに巴マミなら今はぐっすりよ」
杏子「暗殺なんてしねえよ!?」
ほむら「ちっ」
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45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 19:55:22.50 ID:Xx5g0var0
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ほむら「(生き残らせて仲良くさせたら予想以上に邪魔だったから何とかさせようと思ったのに)」
ほむら「それにしても、グリーフシードが目的のあなたが、素質を持ってるってだけで来るなんて」
杏子「魔法少女になれない魔法少女候補って言うのに興味があってね」
ほむら「ふうん、自分のテリトリーを放って置いて?」
杏子「ああ、どうせならここの狩り場も頂こうかと思ったんだけど」
ほむら「……」
杏子「さすがにマミと気配も出さずに後ろにいるあんたみたいなのと二人相手にするのもなあ」
ほむら「それだったら、私たちと組まないかしら?」
杏子「どういう風の吹き回しだ?」
ほむら「巴マミがうざいのよ……」
杏子「私情じゃねーか、てか、それだったら自分で何とかしろ」
ほむら「私はそういうの苦手なのよ」
杏子「ふうん、まあ、骨抜きになったマミも見てみるか……」
ほむら「(計画通り!)」
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46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 20:06:15.48 ID:Xx5g0var0
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ワルプルギスの夜の一週間前
マミ「ねえ、佐倉さん、食べる? これ食べる?」
杏子「さっき食べたよ……勘弁してくれ……」
ほむら「二人とも聞いてる? 来週この見滝原にワルプルギスの夜が来る」
杏子「へえ」
マミ「本当に? その根拠は?」
ほむら「統計……と、言いたいところだけど、本当のことを話そうかしら」
杏子「本当のこと?」
ほむら「私は未来から来たの」
マミ「未来? 時間を遡ってきたってこと?」
ほむら「ええ、ワルプルギスの夜が来襲した日から」
杏子「? この町にはあんたとマミが居るんじゃなかったのか?」
マミ「……私はあなたのいた未来では死んでしまっていたの?」
ほむら「ええ、巴マミだけじゃない、佐倉杏子、あなたもよ」
杏子「私も? 今回みたいな件がその時にもあったのか?」
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47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 20:13:39.65 ID:Xx5g0var0
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ほむら「あなたには友人と呼ぶべき一人の女の子が居たのよ」
杏子「私がそいつをかばったり何かして死んだとか?」
ほむら「あなたが死ぬときは大抵そいつのせいで死んでたわね」
杏子「へえ、てことは、今回のほむらのループじゃ、私とそいつは会ってないと?」
ほむら「ええ、故意に出会わないようにしたわ」
杏子「あは、そっか、私は友達と会う機会を失ったのか」
マミ「私が居るから良いじゃない! ねえ、そうでしょ! そうだよね!」
杏子「……私は友人を得て死ぬのと、なんか、マミがいるのとどっちが幸せそう?」
ほむら「……巴マミは魔女にやられてしまうか、真実を知って殺されるかどちらかよ」
マミ「真実?」
ほむら「言うことを聞いて、巴マミ、約束よ?」
マミ「……そうね、約束だもんね」
杏子「……」
・
・
・
マミ「……本当に? 私たちはいつの日か魔女になってしまうの?」
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49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 20:20:54.80 ID:Xx5g0var0
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ほむら「ええ、私たちはソウルジェムが黒く濁ればグリーフシードを生み出し、魔女となるの」
杏子「ほむらが言うことが真実だとすれば、またえらいことになったな」
マミ「それで、このソウルジェムが本体だって言うのは?」
ほむら「私のソウルジェムを預けるわ、佐倉杏子、それで遠くまで行って頂戴」
杏子「そうするとほむらは死ぬんじゃないのか?」
ほむら「気にしないで良いわ、ソウルジェムが手元に戻れば生き返るから」
マミ「……そう、なの……私はもう、死んでしまっていたのね?」
ほむら「言うことを……」
マミ「ええ、分かってる、分かっているわ……」
杏子「マミ」
マミ「なに?」
杏子「私たちさ、友達だろ? 同じ身の上なんだ仲良くだって出来るさ」
ほむら「そうよ、あなたは一人ではない」
マミ「……そう、ね、ぐす、それに、私年上だもんね、ここで泣いてちゃ情けないもんね!」
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50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 20:27:34.73 ID:Xx5g0var0
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そうして一週間後、私たち3人はワルプルギスの討伐に成功した。
私はついに、超えられない夜を越え、まどかを魔法少女にしなかった。
杏子「へ? ほむらこの町で暮らすんじゃなかったの?」
ほむら「そんなこと言ったかしら……ああ、このループでは言ってなかったわね」
杏子「いや、てっきり平和になったこの町で暮らすもんだと」
ほむら「私は時間に関する能力も失ったし、魔法少女としては欠陥品、近いうちに魔女になるわ」
杏子「……」
ほむら「もしそんな状態になって、この見滝原に害を及ぼすような存在になるのは嫌だわ」
マミ「見滝原というか、鹿目さんだよね」
ほむら「似たようなものだわ」
杏子「いや、似てない、似てないだろ!」
ほむら「この町のことは、あなたに任せるわ、巴マミ」
マミ「ええ、しっかりとこの町を守ってみせるわ!」
杏子「ほむらはどこへ行くんだ?」
ほむら「遠くに行くわ、まどかとの思い出が何もない場所で、私はソウルジェムを砕いて静かに死ぬつもりよ」
杏子「それでいいのかよ……」
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51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 20:32:56.44 ID:Xx5g0var0
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まどか「そんなのぜったい良くないよ!」
ほむら「まどか!? どうして!」
マミ「あ、ごめんなさい、私呼ばれたから、てっきり鹿目さんも呼ばれたと思って……」
ほむら「巴マミィ!」
まどか「それに、それにほむらちゃん、忘れてることがあるよ!」
ほむら「私は目的を達成した、何も思い残すことはないわ」
まどか「さやかちゃん!」
ほむら「……あ」
杏子「あ?」
マミ「ああ、そういえば美樹さんってどうしたの? 学校じゃ美樹さんってことでクラスに侵入してる様子だったけど」
杏子「マジかよ!? 何だそれ、周りも気が付きなよ!?」
まどか「まさか……そのままとか?」
ほむら「い、いやぁ……そのぉ……びょ、病院で眠ってるわ……」
まどか「どこの!」
ほむら「も、もう目は覚ましているんじゃないかしら? ええ、多分……」
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53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 20:39:45.45 ID:Xx5g0var0
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杏子「……ほむら、私を助けてくれたことは感謝してるよ……でも、さすがに放置って言うのは……」
ほむら「だって、今までのループでいつも邪魔になるのは彼女なのよ?」
マミ「そうなの?」
ほむら「杏子の友人というのは彼女のことだし、巴マミだって」
マミ「私だって?」
ほむら「あの子があの場所にグリーフシードを見つけなければマ/ミになることもなかったし、彼女が魔女にならなければあなたが発狂することもなかった」
マミ「え、マ/ミって、ええ!? 私切断されるの!?」
ほむら「おまけに言えば、佐倉杏子は発狂したマミに殺されたわ!」
杏子「マジかよ!? うわぁ……なんか、美樹さやかって奴の病室に行ってるけど、行きたくないなあ……」
マミ「その……やっぱりそのままでいいんじゃない?」
まどか「酷いよ! だって、今のさやかちゃんにはまったく関係ないんでしょ? だったら大丈夫でしょ!」
ほむら「不安だわ……」
まどか「ほむらちゃんのせいだよ!」
ほむら「(おのれ美樹さやか! みんな生存しても邪魔になるじゃない!)」
まどか「あの部屋だね!」
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55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 20:45:48.87 ID:Xx5g0var0
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まどか「さやかちゃん!」
さやか「……」
杏子「……」
ほむら「良かった、まだ眠っているようね……」
まどか「全然良くないよ、はやく目を覚まさせて!」
ほむら「えー……」
杏子「だ、大丈夫だよほむら! その、フォ、フォローはするから!」
マミ「え、ええ! 仮に新しい魔法少女が時間を巻き戻す能力を身につけるなんてことがないようにするから!」
ほむら「まどかも……フォローしてくれる?」
まどか「うん、さやかちゃんのためだもんね!」
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目を覚ました美樹さやかは、最初のうちは憤慨極まりない様子だったけど。
みんなの説得で、何とか状況を受け入れてくれることに成功した。
正直、ワルプルギスを屠るよりも苦労したが、今までの苦労に比べれば何てこともない。
私は美樹さやかが目を覚ました翌日、見滝原を出た。
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56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 20:53:10.88 ID:Xx5g0var0
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そういえば、何故まどかは魔法少女になることすら出来なかったのだろう。
と、ここまで考えて気が付く。
そういえば前回のループの時、美樹さやかも魔法少女になっていた。
戦力としては頼りないので記憶の端から除外していたし、結局まどかも魔法少女になってしまったので忘れていたが。
あの時は上条恭介に指が治る見込みが現れたときで、だからこそ彼女は魔法少女にならなかったんだけれど。
まあ、いい。
私はもう、見滝原に帰ることもない。
※
まどか「ほむらちゃんこ鍋!!!!」
まどか「ティヒヒヒwwwwwww」
さやか「あのさぁ・・・つまんないよそういうの?」
まどか「え?」
さやか「無理に元気だそうとしてるんでしょ、そういうの、分かるよ」
まどか「……だって、だって、ほむらちゃんは一人で戦ってるんだよ!」
さやか「でも、あいつは、私たちに魔法少女になるなって言った」
まどか「言ったけど! でも!」
さやか「そうだね、そんなのは私たちの勝手だよ……それに」
まどか「それに?」
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58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 21:01:26.15 ID:Xx5g0var0
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さやか「ううん、何でもない、とにかく、あんたは魔法少女になっちゃ駄目だ」
まどか「さやかちゃん、もしかして自分も戦うつもりなの?」
さやか「QB! 私の願い事は! 暁美ほむらが体験するだろう次の世界でまどかに魔法少女にしないこと!」
QB「何を言っているんだい、そんな事はできるわけ無いじゃないか」
まどか「じゃあQB! そのさやかちゃんの願いを私の願いとして叶えさせて!」
QB「次の世界ねえ……まあいいだろう」
さやか「う、じゃあ、私の願いはどうなるの?」
QB「考え直したらどうなんだい?」
さやか「じゃ、じゃあ! 暁美ほむらが次に体感する世界で、今世の記憶を私が受け継ぐこと!」
QB「ふうん、まあ、その程度なら君の魔力でも何とかなりそうだ、契約は成立したよ」
※
見滝原を出て少し。
見覚えのある後ろ姿を見つけた。
ほむら「美樹さやか……?」
さやか「行っちゃうなんて酷いじゃん? 私をあんな目に遭わせてさ」
ほむら「その格好、あなたQBと契約をしたの?」
さやか「いやぁ、今世の私は契約しちゃいないんだけどさあ……」
さやか「まあ、いいじゃん? たった一人で死ぬって言ってもよく分かんないじゃん、さやかちゃんが死ぬまであんたの面倒みちゃいますよ!」
ほむら「……迷惑極まりないわ」
FIN
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61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 21:18:23.52 ID:GDpIQoCm0
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乙
すげぇ伏線
面白かった
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64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 22:24:48.90 ID:X245Njkw0
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乙っちまどまど!!

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