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りこ(5)「いあん! わたしだ、りこだよ!」イアン「」
- 1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 14:44:03 ID:zQlsg3LI
- イアン「……は?」
りこ(5)「だから! りこ! りこぷれちぇんしゅか!」
イアン(……何言ってるんだこの子?)
- 3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 14:49:06 ID:zQlsg3LI
- イアン「あの、な……ここは迷子をかくまうところじゃないんだが」
りこ(5)「あたりまえだろ! ちゅーとんへいだんの、ほんぶなんだから!」
イアン「えっと、それで……君は、リコの親戚か何かか?」
りこ(5)「だから! わたしがりこだっていってるだろ!」
イアン「いや、そんなわけないだろう」
イアン(どう見ても小さな子どもじゃないか) - 7 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 14:52:15 ID:zQlsg3LI
- りこ(5)「わたしだってしんじられないよ! でも、あそこのびんのなかみのんだら、こうなったんだ!」ユビサシ
イアン「ん? 戸棚の上の……これのことか? 割れているが」
りこ(5)「ふつうのじゅーすかとおもったのに、ひどいあじがして……」
りこ(5)「それできづいたら、こんなすがたになってたんだ」
イアン「ほー、君は小さいのに、こんな高いところに手が届いたのか。随分頑張ったな」
りこ(5)「だからちいさくなるまえにとったんだよ! なんでしんじてくれないんだよ、いあん!」ジタバタ - 8 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 14:56:35 ID:zQlsg3LI
- イアン「何でって言われても――」
パキ
イアン「え?」
りこ(5)「ああああっ! わたしのめがね!!」
イアン「!」
イアン(これは――確かにリコの眼鏡だ。戸棚の下に落ちていたのか)
りこ(5)「みあたらないとおもったら、ちいさくなったとき、おちたのか!」
イアン(てことはまさか……) - 9 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 15:00:22 ID:zQlsg3LI
- イアン「……ほんとに、リコ、なのか?」
りこ(5)「なんどもそうだっていってるだろ!」プンスカ
イアン「いや、だったらなんで服まで一緒に小さくなっているんだ」
イアン(団服のまんまだから、小さい子が駐屯兵団の真似事してるように見えるんだが)
りこ(5)「そんなのわたしもしらないよ!」
りこ(5)「それよりめがね! どうしてくれるんだよ!」 - 10 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 15:03:49 ID:zQlsg3LI
- イアン「悪かった……必ず弁償するから」
イアン「でも、まずはお前が元に戻らないと、話にならないだろ?」
りこ(5)「……」シュン
イアン「リコ?」
りこ(5)「……わたしだって」
イアン「え?」
りこ(5)「わたしだって、もとにもどりたいよ」
りこ(5)「だけど……」 - 11 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 15:06:07 ID:zQlsg3LI
- りこ(5)「だけど、どうしたらいいのか……わかんなくって……」グスッ
イアン「え? え?」
りこ(5)「ううっ……うっ」
りこ(5)「うわああぁ~~ん!!」ボロボロ
イアン「ええ!? お、おいリコ! 待て待て泣くな!」
りこ(5)「わたしだってなきたくないよ! だけどなんかこのからだだと、るいせんゆるくって……」グズッ - 18 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 16:27:17 ID:zQlsg3LI
- イアン「だ、大丈夫だ、きっと何か方法があるから」
りこ(5)「ほうほうって、なにがぁ~」グスグス
イアン「た、例えば……ほら、ここの戸棚の瓶を飲んだんだろ? だったら、他の瓶の中に、元に戻れる飲み物があるかもしれないぞ?」
りこ(5)「でもっ……またあんなひどいあじだったらやだぁ~」
イアン「何言ってんだ、元に戻りたくないのか?」
りこ(5)「もどりたい、けどっ……もうあんなののむのいやぁ~」ビェェェ
イアン(どんな味だったんだよ……) - 19 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 16:31:30 ID:zQlsg3LI
- イアン(というか……参ったな)
りこ(5)「うわぁあ~ん」グスグス
イアン(泣き止む気配が――ない!)
イアン(何とかしないと……)
イアン「なぁ、リコ、別に戻る飲み物まで、ひどい味とは限らないだろ? ものは試しで、飲んでみたらどうだ?」
りこ(5)「うっく……でも、こわい……」
イアン「このまま何もしないままだと、ずっとこのままかもしれないだろ? そんなの嫌だよな?」
りこ(5)「……やだ」 - 21 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 16:32:43 ID:zQlsg3LI
- イアン「だったら頑張ろう、な?」ポンポン
りこ(5)「……」
イアン「リコ? どうした?」
りこ(5)「あたまなでられるの……きもちいい」ニヘラァ
イアン「そっ、そうか……」
イアン(どうやら精神的にも、幼くなってるみたいだな……)
イアン(……可愛い) - 22 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 16:44:55 ID:zQlsg3LI
- イアン「とにかく試しに、ここの瓶の飲み物を飲んでみよう。俺が渡すから」
りこ(5)「う、うん」
イアン「はい、まずはこれだ」
りこ(5)「んー」ゴクゴク「ぷはっ! こ、これは!」
イアン「何だ? まさかもう」
りこ(5)「おいしい! りんごじゅーすだ!」
イアン「違ったか……」ガクッ - 23 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 16:57:08 ID:zQlsg3LI
イアン「じゃあ、次はこれだな」
りこ(5)「はぁい」ゴクゴク「んー?」
イアン「どうだ?」
りこ(5)「あんまりおいしくない……」
イアン「おいしいかおいしくないかじゃなくてだな……」
イアン「んー、これは」スンスン「あぁ、栄養ドリンクだな。これも違うみたいだ」- 24 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 16:58:02 ID:zQlsg3LI
- イアン「じゃあ、次はこれ」
りこ(5)「なぁ、いったいいくつあるんだ?」
イアン「うーん、結構あるぞ……だいたいこれ、誰が持ってきて置いたんだ?」
りこ(5)「わたしがききたいよ、もう」ゴクゴク「うっ!?」
イアン「な、何だ? どうしたんだ?」
りこ(5)「ううっ、まっず!」
イアン(まずい? じゃあもしかしてこれが!?) - 25 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 17:00:09 ID:zQlsg3LI
- イアン「リコ! 頑張れ! 飲むんだ!」
りこ(5)「やっ、やだぁ、のみたくない!」
イアン「でも、もしかしたらこれが、元に戻れるやつかもしれないんだぞ!」
りこ(5)「でもっ」
イアン「いいからほら、頼むから飲んでくれ!」ガシッ
りこ(5)「んーん、んー!!」ジタバタ - 26 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 17:05:12 ID:zQlsg3LI
- ガチャッ
ミタビ「おっ、イアン、お前まだこんなところに――」
イアン「大丈夫、飲みきったらもうまずくないから! とにかく飲んでくれ!」グイグイ
りこ(5)「んぐっ、んむっ……んー!!」ジタバタ ゴクゴク
ミタビ「」 - 27 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 17:49:57 ID:n.qwZkkk
- これは勘違いされますわ
- 32 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 20:55:35 ID:.18J5S4U
- ミタビ「な……な……」
※ミタビの視界に映っているもの
・イアンの前かがみな後ろ姿
・涙目になって抵抗する幼女
・イアンが何か手元にあるものを幼女に飲ませている
・イアンの手元は、丁度腰のあたり
ミタビ「何やってんだイアーーーーン!!」ズドドドド - 33 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 20:57:01 ID:.18J5S4U
- イアン「ん? あぁミタ――」
ガシッ
イアン「え?」グルン
ドシャアアア!!
パリーン!
りこ(5)「わぁっ!」
イアン「お、おいどういうつもりだ!」
ミタビ「見損なったぞ! お前なんてことしてんだ!」
イアン「は!? 何言ってんだ!」 - 34 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 21:02:02 ID:.18J5S4U
- ミタビ「とぼけんなお前今――」
りこ(5)「みたび! やめろ!」グイグイ
ミタビ「――ん? この子……俺の名前知ってるのか?」
イアン「リコなんだ」
ミタビ「は?」
イアン「そいつはリコなんだよ」
ミタビ「……え?」 - 35 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 21:06:04 ID:.18J5S4U
- ◇
ミタビ「そ、そういうことだったのか……俺はてっきり」
イアン「何だよ」
ミタビ「いや! 何でもない! 何でもないぞ!!」ブンブン
ミタビ「……それにしても」
りこ(5)「みたび! いあんにあやまったらどうなんだ!」ポカポカ
ミタビ「あ、あぁ、すまなかった」
ミタビ「……これは、理性がふっとんでもおかしくないな」ボソッ
イアン「ん? 何だって?」
ミタビ「何でもない!!」 - 36 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 21:14:50 ID:.18J5S4U
- イアン「まったく、瓶が割れてしまったな。危ないし片づけるか」
りこ(5)「いあん、ふくがぬれた」
イアン「え? あっ、すまん! 残ってた分が服にかかったのか」
ミタビ「ここは俺が掃除しとく。お前はリコに何か着るもの貸してやれ」
イアン「あぁ、悪いな」
ミタビ「何言ってんだ。元はと言えば俺のせいだからな」
イアン「それじゃあ、よろしく頼む」 - 37 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 21:16:32 ID:.18J5S4U
- 別室
イアン「とりあえず、俺のシャツを貸しておくからな。破片とかは大丈夫だったか?」
りこ(5)「だいじょうぶ」
イアン「ならいい。外で待ってるから、着替えたら出て来いよ」
パタン
イアン「ふー……」 - 38 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 21:18:16 ID:.18J5S4U
- イアン(どうにも調子が狂うな)
イアン(リコはいつもキビキビ動いている印象なんだが、今日は――)
りこ(5)『いあん! いあーん!!』
イアン「!? ど、どうした!」
りこ(5)『たすけてー!!』
イアン「待ってろ今開ける!」
ガチャッ - 39 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 21:20:06 ID:.18J5S4U
- イアン「……え?」
りこ(5)「もが、もが、んが」
イアン「……何してるんだ?」
りこ(5)「まちがって、そでからあたまとおそうとしちゃって……」ゴソゴソ
りこ(5)「おとこもののしゃつ、そでもおっきいから……」ギュウギュウ
りこ(5)「ぬけない……まえみえない……」ジタバタ
イアン(……)
イアン(可愛い) - 42 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 21:38:33 ID:Gx04pL3c
- リコさんきゃわわっ!
- 45 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 22:55:47 ID:.18J5S4U
- 元の部屋
ガチャッ
ミタビ「おう、お帰り。片付いたぞ」
イアン「あぁ、ありがとう」
ミタビ「それで……おーおー、やっぱりこうなったか」
りこ(5)「……」ブッカブカ
ミタビ「ただでさえリコはそんなに大きくないのに、ちっさくなってたらそりゃイアンの服でかいに決まってるよな」
りこ(5)「……おまえたちのずうたいが、でかいだけだ」キッ - 57 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 18:16:47 ID:skXAri2M
- ミタビ「さて……これを片っぱしから飲ませていくのか。骨だな」
イアン「まだ十数瓶あるな……一本一本の量が少ないのか救いだが」
りこ(5)「もうやだ……のみたくない」グスッ
イアン「リコ、そうは言ってもな」
りこ(5)「だって……」グスッグスッ
イアン(まずい、また泣き出しちまう) - 61 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 18:24:38 ID:6WruFcMw
- ミタビ「別に、全部飲ませる必要はないんじゃないか?」
イアン「え?」
ミタビ「明らかに酒の匂いがするやつとかは、この体に飲ませるのは危ないだろ」
イアン「確かにな……でも、酒らしいものはなさそうに思えるんだがなぁ」
ミタビ「しかし、得体の知れないものを飲ませるというのも」
イアン「だが、得体の知れないものを飲んだ結果、こうなったんだぞ? 何もせずに元に戻る保証もないし」
りこ(5)「……」 - 62 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 18:27:08 ID:FW5NC2lk
- りこ(5)「わたし……がんばる」
イアン「え?」
りこ(5)「がんばって……のむ。まずくても」
りこ(5)「もともとは、わたしがへんなののんだせいだから……」
りこ(5)「だから、がんばる」
イアン「リコ……」 - 63 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 18:29:11 ID:r7BejEwY
- イアン「すまない、お前を責めてる訳じゃないんだ」ポン
イアン「お前にとってリスクのあることだってことも、わかってる」
イアン「だけど、可能性のあることなら、試しておきたいんだ。お前が元に戻るために」
イアン「……わかってくれるか?」ポンポン
りこ(5)「……へへ」
イアン「うん?」
りこ(5)「あたまなでられるの、すきぃ~」ニヘラァ
イアン「あのなぁ……」 - 64 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 18:31:09 ID:JiAbU15Q
- りこ(5)「わかった! わたしがんばるよ!」ピョンッ
ミタビ「よし、それじゃあ早速始めるか。ほい」スッ
りこ(5)「ん」ゴクゴク「…おいしくない」
イアン「戻らないな。次だ」
りこ(5)「んぐんぐ……まずぅい」
ミタビ「頑張れリコ! 頑張るんだ!」
イアン「ごめんなリコ。次はこれな」
りこ(5)「ううぅ~っ」ゴクゴク ゴクゴク - 65 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 18:36:04 ID:i8/bh2OU
- ◇
イアン「今ので全部だったわけだが……」
りこ(5)「……」
ミタビ「戻ってないな……」
りこ(5)「……れ」
ミタビ「うん?」
りこ(5)「といれ、いきたい」
イア・ミタ「!」 - 67 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 18:40:50 ID:EK6UMmNc
- ミタビ「お、おい、どうするんだ?」アワアワ
イアン「落ち着け。女子トイレまで普通に連れていけばいいだろう」
イアン「誰かに会ったら、とりあえず俺の親戚の子とでも言っておけばいい。説明する時間が惜しいからな」
ミタビ「しかし、こんな小さいのに兵士用のトイレじゃ――」
りこ(5)「うぅ~~っ!」
ミタビ「え?」
りこ(5)「といれ! といれ! もれちゃうはやく!!」
イア・ミタ「~~!!」 - 68 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 18:42:18 ID:Ktz8fiM6
- イアン「リコ!」ヒョイッ
イアン「頼むからもらすなよ! すぐ連れてってやるから!」ギュッ
りこ(5)「わあっ、ゆらすないあん!」ギュッ
ミタビ「イアン急げ!」
イアン「わかってる!」
ガチャッ
ズダダダダダダダ - 70 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 18:47:10 ID:EIbfTGa2
- りこ(5)「うぅ~、いあん~!」
イアン「待ってろすぐ着くから!」
女子トイレ付近
ダダダダダダ
女性駐屯兵「イ、イアン班長!? どうしたんですかその子!?」
イアン「頼む、この子をトイレに連れてってやってくれ!」
女性駐屯兵「はっ?」
りこ(5)「といれといれといれー!」
女性駐屯兵「あ、は、はい、わかりました!」
バタン! - 76 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 20:27:50 ID:F3mgXiGk
- イアン「……」
イアン「はぁ~……」
イアン(大変だなこれは……俺、独身でよかったかもしれん)
ガチャ
女性駐屯兵「終わりました」
イアン「あぁ、ありがとう」
りこ(5)「ふぁ~」ツヤツヤ - 78 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 20:33:10 ID:ykXvqrzc
- 女性駐屯兵「あ、あの、イアン班長」
イアン「何だ?」
女性駐屯兵「その……」チラッ
りこ(5)「いあん~つかれたよ~」
女性駐屯兵「この子……まさか、お子さんですか?」
イアン「」 - 79 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 20:54:06 ID:4nYSaHMs
- ◇
元の部屋
ミタビ「さて、とりあえず空瓶は片付けておいたが……どうする?」
りこ(5)「ねむい……」ウツラウツラ
イアン「もう日も暮れるな……家に帰してやりたいが、リコの家に連れていっても、一人じゃどうにもならんだろうし」
りこ(5)「……」コックリコックリ - 80 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 20:57:33 ID:4nYSaHMs
- ミタビ「じゃあどうするんだ? まさか、お前んちに連れてくっていうんじゃあ……」
イアン「うーん、まぁ……そうするしかないだろう」
ミタビ「何だと!」ガタッ
イアン「お、おい何だよ。仕方ないだろ。こんなに小さい子を一人に出来ないだろう」
ミタビ「小さい子だろうと、中身はリコなんだぞ! 大体なんだお前さっきから! うらやまけしからん!」
イアン「は? お前何言って――」 - 81 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 21:02:21 ID:4nYSaHMs
- ドサッ
イアン「え?」
りこ(5)「……」スゥ…スゥ…
ミタビ「寝てる……」
イアン「リコ? おーい」
りこ(5)「zzz」
イアン「だめだ、完全に寝落ちたな」 - 82 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 21:08:20 ID:4nYSaHMs
- イアン「仕方ない、おぶっていくか……よっと」
ミタビ「……」
イアン「何だ? ミタビ」
ミタビ「いや……そうしていると、お前、まるで父親みたいだな」
イアン「お前までそんなこと言うのか……」
ミタビ「いや、褒め言葉だよ。逆に自分が恥ずかしくなるくらいだ」
イアン「何言ってるんだ」
ミタビ「はは……それじゃあ、気を付けて帰れよ」
イアン「あぁ」 - 85 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 22:51:54 ID:9qLhLDkk
- ガチャッ
イアン「おぉ、もう夕暮れ時だな」
りこ(5)「……」スゥスゥ
イアン(しかし、これからどうするかな……ひとまず今日は帰るとして)テクテク
イアン(このままずっと、元に戻らなかったら、リコは……)
イアン「……」
イアン(いや、大丈夫だ。もしかしたら、夜が明けたら戻ってる、なんてこともあるかもしれない)
イアン(元に戻ることを、今は信じよう) - 86 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 22:52:45 ID:9qLhLDkk
- りこ(5)「う、ん……」
イアン「お、すまないリコ、起こしちゃったか?」
りこ(5)「ん……あれ、いあん?」
イアン「あぁ。今から俺の家に帰るからな。寝てていいぞ」
りこ(5)「いあんの、いえ?」
イアン「お前を一人にはしておけないからな。狭い家だし、勝手も違うだろうが我慢してくれ」
りこ(5)「……」 - 87 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 22:54:00 ID:9qLhLDkk
- イアン「まだ着くまで時間かかるから、寝てていいぞ」
りこ(5)「……あったかい」
イアン「あぁ、夕日が差してるからな」
りこ(5)「ちがう……いあんのせなか、あったかい」
イアン「そうか?」
りこ(5)「せなかだけじゃない……いあん、きょうずっと、あったかい……」 - 88 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 22:59:11 ID:9qLhLDkk
- りこ(5)「いあん……」
イアン「何だ?」
りこ(5)「……ありがとう」
イアン「……」
イアン「だったら俺も、お礼を言わないといけないな」
イアン「お前のおかげで、俺もあったかくなれた」
イアン「ありがとうな、リコ」 - 89 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:00:18 ID:9qLhLDkk
- りこ(5)「……」
イアン「リコ?」
りこ(5)「……」スゥ…スゥ…
イアン「何だ、また寝たのか」
イアン「……」
イアン(今日は、確かに疲れたが)
イアン(心地いいな……)
イアン(父親というのは、皆こんな気持ちなんだろうか) - 90 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:01:32 ID:9qLhLDkk
- イアン「ん? 何だあれ……屋台?」
女性「いらっしゃーい! 冷たい飲み物はいかがですかー?」
イアン「飲み物、か」
イアン(今日はずっと、こいつに無理矢理変なもの飲ませてばっかりだったしな)
イアン(最後に一つ、美味いもの飲ませてやるか)
女性「おっ、そこのお父さん、何にします?」
イアン「それじゃあ、リンゴジュースを頼む」 - 91 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:02:40 ID:9qLhLDkk
- イアン宅
ガチャッ
イアン「ふぅ……やっと着いたな」
イアン(リコ抱えてだったから、思ったより時間かかったな)
りこ(5)「zzz」
イアン(とりあえず、ベッドに寝かせるか) - 92 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:03:51 ID:9qLhLDkk
- 寝室
イアン(とりあえず、ジュースは手元の棚に置いといて)コトン
りこ(5)「ん……」ゴロン
イアン(これでよし、と)
イアン(リコはこれもう、起きる気配ないかもな。少し早いけど、俺も寝るか)
イアン(床で寝るのはいいとして、何かかけるもの持ってくるか? それとも、訓練用の寝袋ひっぱりだしてくるか)
イアン(いや……でも)ウツラウツラ
イアン(面倒くさいな) - 93 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:05:02 ID:9qLhLDkk
- イアン(このまま寝よう)ゴロン
イアン(何かあっても対応できるだろう。リコが起こしてくれる)
イアン(……)
イアン「おやすみ、リコ」
りこ(5)「……」スゥ…スゥ…
イアン「……」スゥ…スゥ… - 95 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:10:22 ID:9qLhLDkk
- 深夜
りこ(5)「ん……」ムクリ
りこ(5)「いあん?」
イアン「……」スゥスゥ
りこ(5)「ここまで、はこんできてくれたのか」
りこ(5)「ん、これ……のみもの?」キュポッ クンクン「りんごじゅーす……」
りこ(5)「……ありがと、いあん」ゴクゴク - 96 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:11:37 ID:9qLhLDkk
- りこ(5)「いあん、そのままだと、かぜひくぞ」ズルズル
りこ(5)「ほら、このふとん、かけろ」ズルズル バサバサ
りこ(5)「うーん、でもこれだと、わたしがさむいよな……」
りこ(5)「……」
モゾモゾ
りこ(5)「……」スゥスゥ - 97 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:13:01 ID:9qLhLDkk
- 翌朝
イアン「うーん……あれ、なんでふとんが?」
イアン「って、え!?」
リコ「……」
イアン「リコ!? なんでここに……いやそれより!」
リコ「う、ん……? イアン?」
イアン「リコ! お前、元に戻ってるぞ!」
リコ「え? あっ、ほんとだ! やった!」バサッ - 98 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:16:22 ID:9qLhLDkk
- イアン「え」
リコ「うん?」
イアン「なっ!?」カアアアアア
リコ「イアン?」
イアン「な、な、なん――」
イアン「何で戻る時は、服でかくならないんだぁああ!!」
バサッ! ダダダダダッ!!
リコ「――え?」チラッ - 99 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:17:21 ID:9qLhLDkk
- ※リコの視界に映っている自分の体
・上半身:イアンのシャツ
・下半身:ズボンおよび下着(小児サイズ)がビリビリにやぶけている
リコ「い……い……」
リコ「いやああああっ!!」
終わり - 101 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:20:55 ID:9qLhLDkk
- 以上で終わりです。イアンパパ思ったよりハマる。
読んでくださった方ありがとうございました。 - 102 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:22:42 ID:lfTD.Yck
- 乙ー
精鋭班の人たちはほんと良い脇役だった - 103 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:24:18 ID:CTiEu0jk
- いちおつ
Nice!ナイス

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