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メルディ「ウルトラソウッ!!」リッド「ヘイッ!」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:00:07.40 ID:W9/ulc7/0
メルディ「ゆーめじゃないーあれもこれもー♪」

リッド「……」

メルディ「そのてぇーでドアをあけましょぉおん♪」

ファラ「ちょっと、キール」

キール「なんだ?」

メルディ「しゅぅくふくがぁ、ほしいのならぁあ、かなしぃいみをしり、ひとぉりでなぁきましょぉ……♪」

ファラ「メルディ、本当にどうしちゃったのな?」

キール「知るか」

リッド「……来るぞ!」

メルディ「そしてぇーかぁがぁやぁく、ウルトラソウッ!!」

リッド&ファラ&キール「ヘイッ!!」




3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:03:56.08 ID:W9/ulc7/0
メルディ「さいこー!!たのしいな!」

リッド「あ、ああ……」

キール「メルディ、どうして僕達がこんな合の手をしないといけないんだ?」

メルディ「ふえ?」

ファラ「あのいきなり歌い出すのだけはやめてくれないかな?」

メルディ「どうしてか?」

キール「いや、びっくりするから」

リッド「それに合の手いれないと戦闘に参加しないっていうのもやめてくれ」

メルディ「このうた、合の手ないと完成しないの!」

キール「だからってな」

メルディ「……ゆーめーじゃないーあれもこれもー♪」

リッド「またか……!!」


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:07:16.82 ID:W9/ulc7/0
メルディ「そのてぇーでドアをあけましょぉおん♪」

ファラ「……」

キール「メルディ……」

メルディ「しゅぅくふくがぁ、ほしいのならぁあ、かなしぃいみをしり、ひとぉりでなぁきましょぉ……♪」

リッド「この時のメルディになにを言っても無駄だ」

キール「……」

ファラ「……来るよ!」

メルディ「そぉしてぇーかぁがぁやぁく、ウルトラソウッ!!」

リッド&ファラ&キール「ヘイッ!!」


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:11:39.66 ID:W9/ulc7/0
夜 キャンプ

リッド「はあ、もうメルディには付き合いきれねえよ」

ファラ「でも、メルディの力が無いとね」

キール「そうだな」

クィッキー「クィッキー」

リッド「お前のご主人さま、一体どうしたんだ?」

クィッキー「クィ?」

キール「確か、あの歌は一週間前に歌い始めたんだよな」

ファラ「うん。私達の知らない歌だし、セレスティアで流行ってたのか?」

リッド「だからってあれは突然すぎなかったか?」


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:16:29.98 ID:W9/ulc7/0
一週間前 夜 キャンプ

ファラ「はーい。今日のメニューはオムライスだよ~」

メルディ「ワイール!ファラのオムライス、だいすき!」

ファラ「ありがと」

キール「まあ、悪くないからな」

ファラ「なによ。文句があるならあげません」

キール「わ、わるかったよ……」

リッド「なあファラ。オムライスも美味しいけど、俺はオムレツのほうが」

ファラ「我がまま言わないの。今度、作ってあげるから」

リッド「約束だぞ?」

ファラ「はいはい」

メルディ「うーん、やっぱりすっごくおいしいな!」


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:18:57.78 ID:W9/ulc7/0
クィッキー「クィッキー!」

メルディ「ん?クィッキー、どうしたか?」

クィッキー「クィッキ!クィッキー!!」

メルディ「あ……」

リッド「ん?メルディ?」

ファラ「どうしたの、急に立ち上って」

キール「何してるんだ?」

メルディ「……ゆ……」

リッド「……メルディ?」

メルディ「……ゆ……ゆ……め……じゃない……」

キール「……どうしたんだ、メルディ?!」

ファラ「メルディ?!」


12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:23:05.57 ID:W9/ulc7/0
メルディ「ゆーめじゃないーあれもこれもー♪」

リッド「……え?」

メルディ「そのてぇーでドアをあけましょぉおん♪」

ファラ「メルディ?」

キール「おい?」

メルディ「しゅぅくふくがぁ、ほしいのならぁあ、かなしぃいみをしり、ひとぉりでなぁきましょぉ……♪」

リッド「どうしたんだよ!?」

キール「メルディ?!」

クィッキー「……クィッキ!」

メルディ「そしてぇーかぁがぁやぁく、ウルトラソウッ!!」

リッド&ファラ&キール「…………………」

メルディ「……みんな、キライ!!」


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:27:37.82 ID:W9/ulc7/0
リッド「え???」

ファラ「ど、どうしたの!?」

メルディ「最後はみんな、ヘイッ!っていうのー!!」

キール「どういうことだ?」

メルディ「あいのてがないと完成しないな!」

リッド「いや、完成っていわれても」

メルディ「じゃあ、もう一回な」

ファラ「あの」

メルディ「ゆーめじゃないーあれもこれもー♪」

メルディ「そのてぇーでドアをあけましょぉおん♪」

ファラ「リッド?」

リッド「やるしか、ないみたいだな」

メルディ「しゅぅくふくがぁ、ほしいのならぁあ、かなしぃいみをしり、ひとぉりでなぁきましょぉ……♪」

メルディ「そしてぇーかぁがぁやぁく、ウルトラソウッ!!」

リッド&ファラ&キール「ヘイッ!!」


16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:33:11.85 ID:W9/ulc7/0
メルディ「うーん、やっぱりサイコーだな!」

リッド「な、なあメルディ、この歌はなんだ?」

メルディ「え?」

ファラ「セレスティアで流行ったの?」

メルディ「???」

キール「お前が首を傾げてどうするんだ?!」

メルディ「みんな、こわい……」

リッド「いや、メルディのほうが怖いって」

メルディ「あ、あの合の手絶対にお願いな。してくれないと、メルディもう戦闘に参加しない」

ファラ「えええ?!」


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:38:50.48 ID:W9/ulc7/0
五日前 戦闘中

モンスター「ガアアアアア!!」

リッド「は!!くそ、手ごわいぜ!」

ファラ「キール、メルディ!」

キール「分かった!援護する!」

メルディ「はいな!……ゆーめじゃないーあれもこれもー♪」

キール「メルディ?!」

ファラ「まずい!!」

リッド「くそ!こんなときに!」

モンスター「ガアアア!!」

メルディ「そしてぇーかぁがぁやぁく、ウルトラソウッ!!」


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:43:03.86 ID:W9/ulc7/0
四日前 戦闘中

モンスター「ガオォォォン!!」

リッド「うわああ!!」

ファラ「リッド!?」

キール「メルディ、リッドにヒールだ!」

メルディ「やーだ」

キール「やだじゃないだろ!」

メルディ「やーだ!」

キール「メルディ、いい加減にしろ!!」

メルディ「……」

キール「お前の気紛れでリッドを殺す気か!」

メルディ「……キール、らんぼー!!」

キール「おまえ……」

ファラ「治癒功!!」


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:46:01.75 ID:W9/ulc7/0
現在 夜 キャンプ

リッド「自分の命に直結する問題になっちまったなぁ」

ファラ「そうだねぇ……」

キール「原因は今後探るとして、ここは一つ彼らに協力してもらうしかないんじゃないか?」

リッド「彼らって誰だよ?」

ファラ「フォッグとチャットのこと?フォッグはアイラさんに呼ばれてしばらく帰ってこれないし、チャットも船のメンテだって」

キール「そうじゃない。休憩中ならともかく戦闘中にやられたら無理だろ?」

リッド「とくに俺やファラは前衛だからな」

キール「だから、合の手の面子を彼らで賄うしかない」

ファラ「もしかして……」

キール「こんなこと、頼みたくはないのだが……」


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:50:06.19 ID:W9/ulc7/0
翌日

リッド「よし、じゃあ出発するか」

キール「そうだな」

ファラ「メルディ、昨日はよく眠れた?」

メルディ「はいな!」

クィッキー「クィッキー!!」

キール「メルディ、言っておきたいことがあるんだが」

メルディ「なにか?」

キール「これから合の手は彼らにやってもらうことになった」

メルディ「?」

リッド「合の手があれば文句はないんだろう?」

メルディ「うん」


23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:53:00.12 ID:W9/ulc7/0
戦闘中

モンスター「おおおぉぉぉっぉおおおおお!!!」

リッド「くそ!!援護頼む!」

キール「任せろ!アクアエッジ!!」

メルディ「メルディがお任せ!!……ゆーめじゃないーあれもこれもー♪」

ファラ「……!!」

リッド「来たか……!」

メルディ「そのてぇーでドアをあけましょぉおん♪」

モンスター「ゴオオオオオ!!」

メルディ「しゅぅくふくがぁ、ほしいのならぁあ、かなしぃいみをしり、ひとぉりでなぁきましょぉ……♪」

キール「すまない、みんな頼む!!」

メルディ「そぉしてぇーかぁがぁやぁく、ウルトラソウッ!!」

ウンディーネ&セルシウス&レム「ヘイッ!!」


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:54:17.73 ID:p/YHovvP0
そうきたかwwwww


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 20:56:52.42 ID:W9/ulc7/0
戦闘終了後

ウンディーネ「……」

キール「すまない!」

リッド「ごめん!!」

ファラ「ほんっとうにすいません!!」

セルシウス「もういいから」

レム「はい。別に怒っている訳ではありません。頭をあげてください」

キール「しかし、あの馬鹿が……!」

メルディ「ふらいんごーん!ゆめみるーよおおにー!!」

クィッキー「クィッキー♪」

ウンディーネ「みなさん。我々はむしろ感謝したいぐらいなのです」

リッド「え?」

セルシウス「あの歌は晶霊の力を増幅させる効果があるみたい」

キール「なに?」

レム「あの歌を聴くと我々の内側が熱くなるのを感じるのです」


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:02:01.73 ID:W9/ulc7/0
キール「どういうことだ?」

ウンディーネ「あの歌の最後、オルティレシオル……と」

ファラ「メルニクス語……?」

レム「この言葉は晶霊を包む言霊となり、極限まで力を出すことができるのです」

キール「じゃあ、あの歌を歌うことで知らず僕の出す晶術もパワーアップしていたのか?」

セルシウス「そういうことになるわ」

リッド「すごいけど、なんで急にメルディは歌い出しんだ?」

ウンディーネ「そもそもこの言葉は既に忘れ去られていると思っていました」

レム「我々も聞くことを諦めていたぐらいです」

ファラ「あの合の手もいるんですか?」

セルシウス「ようはあの歌全てが詠唱だと思ってくれた方がいいわね。合の手も含めて」

キール「そ、そうなのか」


30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:07:00.23 ID:W9/ulc7/0
ウンディーネ「それにみなさんも是非歌いたいと言っています」

リッド「みんなも?」

セルシウス「ええ」

レム「あのシャドウですら泣いて懇願しています」

ファラ「シャドウも?!」

キール「あの歌にはそれほどの力が……」

リッド「もしかしてあの歌を歌っているとウンディーネの力をいつでも使えるとかできるのか?」

ウンディーネ「私だけではなく、ゼクンドゥスすらも召喚ができます」

ファラ「バランスブレイカーソング……」

キール「だが、これは凄いことだぞ。今後の戦いが一気に楽になる」


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:11:37.32 ID:W9/ulc7/0
戦闘中

リッド「メルディ!!」

メルディ「はいな!……ゆーめじゃないーあれもこれもー♪」

ファラ「……ふ!」

モンスター「ぎゃああああ!!」

メルディ「そのてぇーでドアをあけましょぉおん♪」

モンスター「オオオオオオオオ!!」

メルディ「しゅぅくふくがぁ、ほしいのならぁあ、かなしぃいみをしり、ひとぉりでなぁきましょぉ……♪」

キール「頼むぞ!」

メルディ「そぉしてぇーかぁがぁやぁく、ウルトラソウッ!!」

シルフ&シャドウ&マクスウェル「ヘイッ!!」


モンスター「ああああぁぁぁ……!!!!!」


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:14:32.29 ID:W9/ulc7/0
戦闘終了

シルフ「ありがとう!すごく気持ち良かったよ!」

シャドウ「……うむ」

マクスウェル「久し振りにハッスルしたわい」

キール「そ、そうか……」

ファラ「本当にあれ、すごいんだね……」

メルディ「ゆぅぅぅぅめぇぇぇでぇぇあるぅぅぅよぉにぃぃぃぃ!!!!ひとぉぉぉみをぉぉぉぉとぉぉぉじぃいてぇぇ!!」

クィッキー「クィッキクィッキー♪」

リッド「マクスウェル、あの歌のことなにか知ってるか?」

マクスウェル「発祥としては奴がこの世界に持ち込んだところからじゃな」

リッド「奴?」

マクスウェル「リッド達は既にあっておるじゃろ。あの戦乙女に」

キール「え?」

ファラ「あの人のことですか?」


39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:20:13.26 ID:W9/ulc7/0
ワルキューレの塔

ワルキューレ「夜空を駆ける流れ星を今~♪見つけられたら……♪」

リッド「……」

ワルキューレ「……!!な、なんですか!プライベートを覗き見るなんて、無礼です!!」

リッド「いや、凄く気持ち良さそうに歌ってて俺達に気付いてなかっただけだろ?」

ワルキューレ「……おほん。で、何の用ですか?」

ファラ「あのウルトラソウルって曲をご存知ですか?」

ワルキューレ「はい。あれはこことは違う世界で一世を風靡した名曲ですから」

リッド「へえ。でもその曲がこっちの世界で影響を及ぼしてるんだけど?」

ワルキューレ「他次元の曲には様々な効果をもたらす場合があります。晶霊にも、人間にも」

キール「それは誰が歌ってもなのか?」

ワルキューレ「いえ。特別な素質がなければいけません」

リッド「素質?」

メルディ「ゆーげっとばーにん!!きみらぁぁしくぅぅほこらしくぅぅぅむかあってぇぇよぉぉぉぉ!!」


40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:24:39.80 ID:W9/ulc7/0
ワルキューレ「この世界では極光と呼ぶ素質です」

キール「な、に?」

ファラ「極光って……」

リッド「マジかよ」

ワルキューレ「その素質があるものが歌えば歌に秘められた力が解放されます」

キール「それはまあいい。問題はメルディが急に歌い始めたことだ」

ワルキューレ「貴方達に鍵をお渡ししましたね?」

ファラ「SDの鍵?」

ワルキューレ「あの鍵は他次元とを結ぶ鍵でもあるのです」

キール「他次元?」

ワルキューレ「恐らく彼女が鍵を持っている為に、他次元の曲を自動的にダウンロードしているのでしょう」

リッド「そうか。デスティニーを召喚できるのはメルディだけだもんな……」

メルディ「ガガガガガガガガオガイガー!!!!!」

クィッキー「クィクィクィクィッキー!!」


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:28:31.85 ID:W9/ulc7/0
ワルキューレ「それにしても先程から彼女、歌い続けてますけど、大丈夫ですか?」

キール「それが最近は暇になれば歌っている状態で」

ワルキューレ「……それは」

ファラ「何か不味いんですか?」

ワルキューレ「そうですね。素質のないものが歌っていても問題はありませんが、彼女が歌っていると精神に異常を来す可能性が」

キール「なんだと?!」

ワルキューレ「何せ不思議な能力を秘めた曲が多いですからね。予想だにしないことが起こることも……」

リッド「メルディ!歌うのをやめろ!!」

メルディ「くちずさむめろでぃーがおもいださせてくれぇる!!!」

クィッキー「クィッキー?!!」

リッド「メルディ!!」

メルディ「ねこにゃんダンスねこにゃ……リッ…ド、ダン、ス……たす、け……て……」

リッド「……!!!」


45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:32:23.23 ID:W9/ulc7/0
ワルキューレ「自分では止められなくなっているのですね」

ファラ「どうしたらいいですか?!」

キール「なにか方法はないのか!?」

ワルキューレ「……封じるしかないでしょう」

リッド「え?」

ワルキューレ「鍵による扉の封印は不可能ですから、彼女の歌を封じる曲を歌うしか手はありません」

ファラ「でも、素質がないとダメなんですよね?!」

ワルキューレ「はい」

キール「そんな……素質のある奴なんてそう簡単に……」

リッド「おい」

ファラ「いるわけないよぉぉぉ!!」

リッド「無視すんじゃねえ!!」

メルディ「さぁ!!うけとってくれえい!やっぱりきみにさよならできないぃぃぃ!!」


46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:35:40.74 ID:W9/ulc7/0
キール「しかし、リッドお前は……」

ファラ「適材適所って言葉知ってる?」

リッド「しかたねえだろ、極光の素質って俺しかいないんだから!」

キール「……」

ワルキューレ「どうするのです?このままでは彼女が……」

メルディ「だってだってだってだって、大好きだからぁぁぁ!!!」

ファラ「喉が裂けるかも」

リッド「やるしかないだろ」

キール「仕方ない。音痴でも大丈夫なのか?」

ワルキューレ「歌詞の言霊に力が宿っていますので問題はないかと」

リッド「じゃあ歌を封じる歌を教えてくれ」

ワルキューレ「分かりました。では、貴方の脳に直接曲を流します」

ファラ「そんなことが?」

ワルキューレ「それに合わせて歌えば大丈夫です」

リッド「分かった!」


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:37:31.03 ID:2K+LRrzDO
何の歌が来るか期待


49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:39:34.08 ID:W9/ulc7/0
メルディ「あぁぁなぁぁたぁのこえ、あぁぁなぁぁたぁのかみ、もしもぉぉぉせんねんん~たぁぁって、あぁぁってもまだぁぁぁ!!!」

リッド「……」

ファラ「大丈夫かな?」

キール「とりあえず、耳ぐらいは防いでおこう」

リッド「……よ……ぞ…ら…をかける……」

ファラ「あ、きたよ」

キール「ああ」

クィッキー「クィッキー……」

リッド「……よぞ、ら……を……かける……」

メルディ「そつぎょうをぉしてぇぇもぉかわらぁぁぁないよぉぉ!!やぁくそぉくをかわしたあぁぁのひとぉぉ!!」

ワルキューレ「リッド、早く!!」

ファラ「リッド……!」

リッド「よぞらをかける……夜空を駆ける……」


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:44:37.39 ID:W9/ulc7/0
リッド「夜空をぉぉぉ駆けるぅぅぅラブハァァァト!!!燃えるぅぅ思いをぉぉのせてぇぇええええ!!!」

ファラ「うわ!やっぱり酷い!!」

メルディ「……!?」

キール「だが、メルディが止まったぞ!」

リッド「悲しみとぉ!憎しみうぉ!撃ち落としてゆけぇぇぇええええ!!!!」

メルディ「……!!!」

ファラ「やったの?!」

ワルキューレ「……」

クィッキー「クィッキー!!!」

リッド「おまえのぉぉ胸にもラブハァァァト!!真っ直ぐぅぅぅうけとぉぉめてぇええ!!!」

メルディ「おまえのぉぉ胸にもラブハァァァト!!真っ直ぐぅぅぅうけとぉぉめてぇええ!!!」

キール「共鳴した!?」

ファラ「すごい。ハモッてる」

ワルキューレ「oh……デカルチャー……」


51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:45:44.51 ID:Zi6I3RJKO
バサラかよwww


52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:47:58.61 ID:W9/ulc7/0
リッド「明日うぉ駆けるぅぅぅラブハァァァト!!真っ赤なぁぁ軌跡うぉえがきぃぃいいい!!」

メルディ「明日うぉ駆けるぅぅぅラブハァァァト!!真っ赤なぁぁ軌跡うぉえがきぃぃいいい!!」

リッド「ときめきとぉ!微笑みうぉっ!!ばら撒いてっゆっけぇぇええええ!!!」

ファラ「……♪」

キール「……良い曲だ。胸が熱くなる」

リッド&メルディ「全てのぉぉ心にラブハァァァト!!火花がぁぁぁ散りそぉぉなぁぁぁ!!テレパァシィィィィィ!!!」

リッド「溢れるぅぅ想いはりゅぅぅうせんけぇぇぇぇ!!」

リッド&メルディ「突!撃!ラブハァァァァァァァ………!!!!!!」

リッド「センキュッ!」

ワルキューレ「……すばらしい……」

メルディ「ワイール!みんな聞いてくれてありがとなー!」


55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:53:12.31 ID:W9/ulc7/0
ワルキューレ「大変すばらしいものを見ること、いえ、聞くことができました」

リッド「おかげで喉が変だ」

ファラ「お疲れ様、リッド。かっこよかったよ」

リッド「そうか?」

メルディ「ありがとな、リッド。メルディ、とてもこわかったよぉ」

リッド「まあ、今までのもメルディが歌いたくて歌ってたんじゃないのが分かってよかったよ」

キール「本当に人騒がせな奴だ」

メルディ「ごめんな、キール」

ワルキューレ「しかし、歌を封じてしまったためにもうこの世界には新たな曲が流れてくることがなくなりましたね」

リッド「ま、別に不都合はないだろ。どうせ歌い手も居ないんだし」

ファラ「そだね」

ワルキューレ「しかし、貴方たちがその歌を紡いでいくことはできます」

リッド「え?」

ワルキューレ「……私からの願いがあります」


57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:56:08.43 ID:W9/ulc7/0
数ヶ月後

フォッグ「おう。チャット、券がやっとこさ手に入ったぜ!」

チャット「本当ですか!ではいきましょう!!」

フォッグ「おう!」

アイラ「楽しみですね」

チャット「みなさんとはもう中々会えなくなりましたからね」

フォッグ「おぅ?そうか?テレビでよくみるじゃねーか」

チャット「僕は会ってお話がしたいといっているんです!!」

アイラ「今や彼等はインフェリアとセレスティアを繋ぐ懸け橋ですから、無理もありません」

チャット「そうですけど……」

フォッグ「おう、ここだここだ」

アイラ「すごい数のお客さんですね」

チャット「あの神バンド『フィブリルボンバーズ』ですからね」


58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 21:58:20.41 ID:W9/ulc7/0
コンサート会場

リッド「今日は俺達『フィブリルボンバーズ』のために集まってくれてありがとー!!」

観客『おおおおおおお!!!!』

リッド(ボーカル&ギター)「固い挨拶は抜きだ!!じゃあ、早速いくぜ!!」

メルディ(ボーカル&ギター)「みんなーもりあがっていこうなー!!!」

クィッキー(メルディの肩)「クィッキー!!!」

ファラ(ドラム)「イケる!イケるー!!」

キール(ベース)「……この僕がバンドを組むとは。人生、何があるかわからないな」

リッド「聞いてくれ!魂の一曲目!『Holy Lonely Light』!!」

メルディ「……ワン、ツー」


リッド「……アァァァァァァァァァッウ!!!」

END


60:【第二章】リアラ「リアラ・デュナミスです」【D2SS】:2011/06/21(火) 22:02:27.24 ID:W9/ulc7/0
スタン「君がリアラか。カイルの手紙で読んだよ」

ルーティ「あら、色白でかわいいじゃない」

リアラ「ありがとうございます」

カイル「あの、父さん、母さん。旅から帰って来て早々お願いがあるんだけど……」

スタン「分かっている。リアラもここに住むんだろ?」

ルーティ「遠慮なんてする必要ないわ」

カイル「父さん、母さん……」

リアラ「すいません、不束ですがよろしくお願いします」

スタン「リアラ、今日から君も俺達の家族だ。何も遠慮はいらない」

ルーティ「その代り、我が家の教育は厳しいけどね」

リアラ「あはは、お手柔らかにお願いします」


66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 22:08:20.45 ID:W9/ulc7/0
スタン「リアラの部屋だけど……」

プレセア「こっちの部屋があいてます」

ロイド「こっちこっち!」

すず「こちらも空いてますよ?」

スタン「なんだお前ら、お姉ちゃんが困るだろ?」

リアラ「あの、スタンさん」

スタン「なんだい?」

リアラ「カイルと同じ部屋では駄目ですか?」

カイル「ええええ??!!」

スタン「んー、幾ら将来を誓い合ったとはいえ、それは……」

リアラ「お願いします。もうカイルとは離れていたくないんです」

カイル「リアラ……」

スタン「……わかった。ちょっと待っててくれ」


69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 22:10:54.67 ID:W9/ulc7/0
ルーティ「ふーん。で、あなたどう思うの?」

スタン「俺は別に構わないと思ってる。カイルとリアラを一緒の部屋にしてもロニが恨めしく思うぐらいだろう?」

ルーティ「ま、そうかもね」

スタン「母親としてはどうだ?息子を取られるのはやっぱり嫌か?」

ルーティ「私は別にそこまで思ってないけど」

スタン「じゃあ、良いのか?」

ルーティ「まあ、いいでしょ」

スタン「そうか。悪いな、ルーティ」

ルーティ「あんたが謝ることでもないでしょ?」

スタン「はは、そうだな」


70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 22:14:39.72 ID:W9/ulc7/0
カイルの部屋

リアラ「ここで寝ていいの?これカイルのベッドじゃない」

カイル「うん。俺はしばらく床で寝るから」

リアラ「じゃあ、一緒に寝ましょ?」

カイル「え!でも、そんな……」

リアラ「ふふ、ま、夜までに決めておいてね。ちなみ私の希望としては一緒にねたいけどなー」

カイル「ええー!?」

リアラ「さてと、荷物を整理しなくちゃ」

カイル「そうだね。旅の荷物結構多いし」

リアラ「でも捨てる物も多いんじゃない?」

カイル「うん。干からびたアップルグミこれとか完全にゴミだしね」

リアラ「そうね、って早く捨ててよ!」


73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 22:17:33.50 ID:W9/ulc7/0
リビング

リアラ「すいません、ルーティさん。これどこに捨てればいいですか?」

ルーティ「ああ、外のゴミ置き場に置いてくれていればいいから」

リアラ「はい、分かりました」

ルーティ「カイルはどうしたの?女の子にゴミを持たせるなんて……」

リアラ「いえ。私が強引に買って出ました。自分でやらないとここの決まりを覚えられないので」

ルーティ「そ、そう」

リアラ「では、行ってきます」

ルーティ「はい、いってらっしゃい」

ルーティ「……すごくいい子じゃないの」


74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 22:23:42.63 ID:W9/ulc7/0
カイルの部屋

カイル「うーん、これはここに置くとして……ん?これって……」

カイル「リ、リアラのパ、パンツ……!」

カイル「わわ!!なんで全部出してんるんだ、リアラ!?」

ガチャ

リアラ「カイルー、着替えの整理は終わった?」

カイル「あ、リ、リアラ!」

リアラ「……カイル、今何を隠したの?」

カイル「え?な、なんのこと?」

リアラ「後ろに何隠したの?」

カイル「か、かくし、てないよー」

リアラ「ふうん……。今正直に出せば、お昼からデートしてあげるんだけどなー。カイルは私とのデート嫌なのかなー?」

カイル「……ご、ごめん!」


76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 22:28:36.98 ID:W9/ulc7/0
リアラ「私のパンツ?興味あるの?」

カイル「え?あ、いや、無いわけじゃないけど、手に取るつもりなんてなかっただけで」

リアラ「もう。一緒の部屋になったんだからお互いの下着ぐらいでドキドキしないでよ」

カイル「そ、そうだね」

リアラ「それにもっとドキドキすることもあるかもしれないのに……」

カイル「え?な、なにそれ?」

リアラ「さーね。なんでしょう?」

カイル「リアラは意地悪だな~」

リアラ「ふふふ、はい、じゃあ片付け終わらせちゃお」

カイル「うん」


79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 22:33:13.03 ID:W9/ulc7/0
リアラ「ふう。終わったね」

カイル「疲れた……」

リアラ「カイル、ベランダに出ない?」

カイル「いいけど?」

リアラ「ちょっと風に当たりたくなっちゃった」

カイル「そう」

リアラ「いこ、カイル」

カイル「うん」


81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 22:39:43.72 ID:W9/ulc7/0
ベランダ

リアラ「気持ちいいね」

カイル「うん」

リアラ「……カイル」

カイル「ん?」

リアラ「……もしも、また旅に出ることになったら私を連れて行ってくれる?」

カイル「勿論だよ。約束する」

リアラ「そっか。安心した」

カイル「でも旅に出ることなんてもうないと思うけどなぁ」

リアラ「新婚旅行は必ずしましょ?」

カイル「あ、うん。それは絶対する」

リアラ「ふふ。期待してるね」


82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 22:45:33.41 ID:W9/ulc7/0
リビング

スタン「なに?」

ロニ「駄目ですか?」

スタン「しかしなぁ……」

ロニ「一時的でいいんです。俺がその子達を養子にする手続きが完了するまででいいんです」

スタン「ロニ、お前分かってるのか?」

ロニ「……」

スタン「子供を一人育てるのも大変なんだぞ?それをいきなり二人だなんて」

ロニ「でも、俺、放っておけなくて……」

スタン「ロニ……」

ルーティ「いいじゃない。ロニが食費は出すって言ってるんだし」

スタン「ルーティ」

ルーティ「それだけの覚悟があるならやりなさい。ただし弱音も泣言も一切聞かないからね」

ロニ「は、はい!ありがとうございます!!」


84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 22:52:14.98 ID:W9/ulc7/0
カイルの部屋

カイル「リアラ、今からどうする?」

リアラ「そうね。お昼はデートをしましょ」

カイル「じゃあ、俺が街を案内するよ。リアラ、久しぶりだもんね」

リアラ「うん。そうしてくれるとうれしいな」

カイル「じゃあ、お昼ごはんは外で食べる?」

リアラ「ううん。食べてから行きましょ。ルーティさんの手料理食べたいし」

カイル「そう。うん、そうしよう」

リアラ「あ、私も何かお手伝いしたほうがいいかな?」

カイル「あ、俺もしないと。よし、下に行こうか」

リアラ「うん」


85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 22:57:52.43 ID:W9/ulc7/0
リビング

リアラ「ルーティさん」

カイル「母さん」

ルーティ「あら、どうしたの?」

リアラ「お昼ごはんを御馳走になるのでお手伝いをしに」

カイル「俺も」

ルーティ「え?そう?じゃあ、リアラは一緒に野菜切ってくれる?カイルはお皿並べて、野菜を盛っていって」

カイル「わかった!」

リアラ「これを切っていけばいいですか?」

ルーティ「うん」

リアラ「随分とありますね」

ルーティ「ここには食べざかりが5人もいるからね。あ、もう二人いるけど」

スタン「へっきっし!」

カイル「父さん、汚いよ!」

リアラ「ふふ、そうですね」


86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:00:37.96 ID:W9/ulc7/0
ルーティ「ここの生活は大変よ、リアラ」

リアラ「まだピンとは来てません」

ルーティ「ま、そのうち、というか今すぐにでも分かるかもね」

リアラ「?」

ルーティ「このカレールゥを入れたら恐ろしいことになるから」

リアラ「ど、どうなるんですか……」

ルーティ「ふっふっふ……」

リアラ「……」

ルーティ「はい、投入」

リアラ「……?とくになにも……」

どたどたどた……!


87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:06:25.49 ID:W9/ulc7/0
ロイド「カレーだ!!」

プレセア「カレーです」

すず「カレーは辛いのでごはんを多くしてください」

アニス「じゃがいも大盛りがいいー!」

イオン「カレーだ♪」

リアラ「……!!」

ルーティ「カレーの香りはガキ達を呼びよせるのよ」

リアラ「な、なるほど」

ロイド「ルーティお母さん、早く早く!」

プレセア「お腹が空きました」

ルーティ「はいはい、もうちょっと待ちなさいって」

リアラ「……はあ……」


88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:10:31.06 ID:W9/ulc7/0
子供たち「「いただきまーす!」」

リアラ「すごい食欲……」

スタン「はっはっは、リアラもたくさん食べろ。というか早く食べないと横取りされるぞ」

カイル「そうだよリアラ。これは戦争なんだ!」

リアラ「カイル、そんなに急いで食べたら体に悪いよ?」

ルーティ「無駄無駄。あっちがえらいスピードだから」

スタン「はふはふはふ!!」

リアラ「あはは……」

ロイド「おかわりー!!」

プレセア「二杯目を希望」

アニス「きゃわーん!アニスちゃんも二杯目ー!」

イオン「お願いします」

リアラ「あ、私が入れてきます」

ルーティ「わるいわねー」

リアラ「いえ」


89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:14:15.48 ID:W9/ulc7/0
リアラ(見てるだけでお腹いっぱいになっちゃった……)

リアラ(でも……)

カイル「あ、こら!俺のじゃがいも!!」

アニス「代わりにアニスちゃんのニンジンをプレゼント~」

ルーティ「こら、好き嫌いせずに食べなさい!」

スタン「すず、ごはんばっかりだな。いいのか?」

すず「カレーは辛いので」

スタン「結構甘口にしてあるぞ、これ」

イオン「ロイド、落ち着いて」

ロイド「はむはむはむ!」

リアラ(こういうの、いいなぁ)


90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:17:06.59 ID:W9/ulc7/0
昼食後

リアラ「ふう。やっぱりあれだけいると洗い物が難儀ですね」

ルーティ「洗濯物もそうだけどね。料理は一回分の量がすごいから」

リアラ「大きなお鍋なんて洗いにくいですもんね」

ルーティ「まあ、それは男どもの仕事だけどね」

スタン「よーし、外側は綺麗になったぞ」

カイル「父さん、中をメインで洗ってよ!!」

リアラ「まあ、あまり捗ってはいないみたいですけど」

ルーティ「まあね」

リアラ「カイルー、急いでねー。デートの時間なくなっちゃうよー」

カイル「分かってるよー」

ルーティ「デート、するの?」

リアラ「まあ、街の案内ってことですけどね」


91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:19:52.86 ID:W9/ulc7/0
孤児院 玄関

カイル「じゃあ、行ってきまーす」

リアラ「行ってきます、スタンさん」

スタン「ああ。ま、深夜とかには帰ってくるなよ?」

カイル「夕飯までには絶対戻るよ」

リアラ「ふふ。すぐなくなっちゃうしね」

スタン「そうか。よし、カイル。ちゃんとエスコートするんだぞ」

カイル「わかってるって!」

リアラ「お願いね、カイル?」

カイル「任せてよ!」


92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:23:00.13 ID:W9/ulc7/0


リアラ「うーん、良い天気~」

カイル「じゃあ、まずはどこから行こうかな」

リアラ「……」

カイル「ん?なに?」

リアラ「ううん、カイルと一緒に居ることが出来て嬉しいなって思って」

カイル「な、なにいきなり?」

リアラ「ほらほら、カイル。どこに連れて行ってくれるの?」

カイル「わわ!急に抱きつかないで」

リアラ「いやなの?」

カイル「嫌じゃないけど」

リアラ「ふふ」


93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:25:37.11 ID:W9/ulc7/0
カイル「こっちは商店が並んでるんだ。ロニの店もあるんだよ」

リアラ「ロニって確かパン屋さんなのよね?」

カイル「うん。売れ残ったパンをくれるんだ」

リアラ「そうなんだ」

ロニ「よう。カイル!」

カイル「ロニ?どっか行ってたの?」

ロニ「実は、俺にも子供ができちまってよ」

カイル「えええ?!」

リアラ「あ、相手は誰なの!?……その人、かわいそう……」

ロニ「どういういみだぁぁ!!」

カイル「で、どういうことなの?」

ロニ「まあまあ、とりあえず紹介する。この子たちだ」

ナナリー「……」

ルー「……あ、こんにちは」


97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:30:56.84 ID:W9/ulc7/0
リアラ(ナナリー……?!)

カイル「この子たちは確か旅の途中で出会った」

ロニ「ああ、こっちのツンツンしているほうがナナリーで、行儀がいいほうがルーだ。覚えてるだろ?」

ナナリー「ふん」

ルー「お、おねえちゃん、失礼だよ」

カイル「なんで二人がここに?」

ロニ「どうしてもこの二人のことが気になっちまってな。で、養子にしようと」

カイル「養子?!」

ロニ「そうだ。俺も駄目元で交渉したらよ、ナナリーがいいって言ってくれたんだ」

ナナリー「……き、きまぐれだし」

リアラ「気まぐれで住み慣れた土地を離れるかな?」

カイル「きっとナナリーはロニのことが大好きなんじゃない?」

ルー「そうなんです」

ナナリー「ルーは黙ってな!!」


99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:34:36.58 ID:W9/ulc7/0
カイル「ロニ、これから大変だね」

ロニ「まあな。でもナナリーがよ、店を手伝ってくれるっていうんだ」

ナナリー「……と、とうぜんでしょ」

リアラ「きっとロニの傍にずっといたいんじゃないかな?」

ロニ「え?そうなのか?」

ナナリー「うっさい!」

ゲシッ!

ロニ「いってえ!!何、人の足踏んでんだ!!」

ナナリー「関節技を決められたいのかい?」

ロニ「こえええ」

カイル「あはは」

ロニ「……ま、とりあえずこの二人もしばらくは孤児院で過ごすから、二人ともよろしくな」

カイル「うん」

リアラ「ええ」


100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:38:45.92 ID:W9/ulc7/0
カイル「でもびっくりだね、あの二人がここに来るなんて」

リアラ「そ、そうね……」

カイル「どうしたの?」

リアラ「え、ううん、なんでもないよ」

カイル「そう?」

リアラ「うん。で、次はどこに行くの?」

カイル「ここを抜けると露店が集まっているところになるんだ」

リアラ「へえ……」

リアラ(そんな場所、あったかな?)


101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:41:20.51 ID:W9/ulc7/0
露店

リアラ「こんな場所があるんだ」

カイル「うん。あ、今日はあの人きてる」

リアラ「あの人?」

カイル「いつも面白い仮面を売ってるんだ」

リアラ「仮面?」

カイル「ほら、こっちこっち」

リアラ「う、うん」

カイル「久しぶり!」

ジューダス「なんだ。カイルじゃないか。……隣にいるのは?」

リアラ(ジューダス?!)

カイル「リアラだよ」

ジューダス「……リアラ。カイルの恋人か?」

カイル「そ、そうなるかなー?ね、リアラ?……リアラ?」

リアラ「……え?なに?」


102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:42:14.24 ID:OxVnW/LXO
なん…だと…!?


103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:43:53.12 ID:W9/ulc7/0
カイル「どうかしたの?」

ジューダス「やはり、この仮面がいけないのだろうか?」

カイル「そんなことないよ、かっこいいもん」

ジューダス「カイルだけだ、そう言ってくれるのは」

リアラ「あ、の、カイル?」

カイル「どうしたの?」

リアラ「ジューダス、さんはずっといるの?」

カイル「旅に出るちょっと前にここに初めて来たんだよね?」

ジューダス「ああ。ここは居心地がいいし、仮面が良く売れる街なんだ」

リアラ「そ、そうなんですか」

カイル「リアラ?大丈夫?」

リアラ「うん。なんでもないよ」


104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:48:20.80 ID:W9/ulc7/0
カイル「じゃあ、またねジューダス」

ジューダス「ああ」

リアラ(そんな……どうしてジューダスが……)

カイル「リアラ?」

リアラ「え?あ、ごめん。次はどこにいくの?」

カイル「そうだなぁ。もうこれといって見るところはないかも」

リアラ「ふふ。まあ、そんなに大きな街じゃないしね」

カイル「あ、酷いなー」

リアラ「ふふふ」

ハロルド「あらー、楽しそうじゃないの、カイル」

カイル「あ、ハロルドさん」

リアラ「……!?」


105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:53:28.82 ID:W9/ulc7/0
ハロルド「なに、彼女?」

カイル「あはははー」

ハロルド「ま、カイルはかっこいいからしかたないっか」

カイル「そんなこと」

リアラ「ハ、ハロルド……?」

カイル「え?リアラ、ハロルドさんのこと知ってるの?」

リアラ「え?」

ハロルド「んー?あたしは知らないけど?」

リアラ「あ、ううん。似てる人を知っていたから」

カイル「なーんだ。そうなんだ」

ハロルド「あたしに似てるって頭脳が?」

カイル「ハロルドさん以上の天才はこの世にいないんでしょ?」

ハロルド「まあねー」


106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/21(火) 23:57:01.07 ID:W9/ulc7/0
リアラ「……」

カイル「じゃあ、またハロルドさん」

ハロルド「んー」

カイル「リアラ、どうしたの?顔色、悪いけど」

リアラ「ごめん、カイル。もうもどりましょう」

カイル「体調悪かったの?」

リアラ「ううん。そうじゃないの、ごめんなさい」

カイル「分かった。帰ろう」

リアラ「ごめんね」

リアラ(これって……でも……私には記憶がある)

リアラ(レンズが砕け、消えたはずの私……。でもカイルが私の名前を呼んでくれて、そこからまた旅をした)

リアラ(一年。そう一年もカイルとロニで改変前のこの世界を旅したの)

リアラ(そんなこと、あるわけない……)


108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/22(水) 00:01:47.96 ID:VpWLgXvY0
孤児院 リビング

スタン「リアラはどうした?」

カイル「それがご飯いらないって」

ルーティ「どうかしたの?」

カイル「わからない。街を案内してるときに顔色が悪くなってきて」

スタン「……ルーティ、話をしてきてくれないか。俺が夕飯の準備するから」

ルーティ「わかったわ」

カイル「どうしたんだろ、リアラ……」

スタン「ま、今は飯の準備だ。急ぐぞカイル」

カイル「う、うん」


109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/22(水) 00:05:54.36 ID:VpWLgXvY0
カイルの部屋

リアラ「……」

ルーティ「リアラ、入ってもいい?」

リアラ「……はい」

ルーティ「リアラ、どうしたの?」

リアラ「ルーティさん……」

ルーティ「話せることなら今話す。話せないことなら話さなくて良し」

リアラ「……」

ルーティ「そう。夕食はここに持ってこようか?」

リアラ「あの、ルーティさん」

ルーティ「ん?」

リアラ「信じていたものが嘘だったとき、どうしたらいいんでしょうか?」


110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/22(水) 00:10:34.32 ID:VpWLgXvY0
ルーティ「……私だったら、本当に嘘かどうか必死になって確かめる」

リアラ「それでも嘘だったら」

ルーティ「甘えない」

リアラ「え?」

ルーティ「嘘のものってたいがい優しいんだよね。そこにいれば心地いいし、まあこれでもいいかな、なんて本来の目的も目標も捨てちゃう」

リアラ「……」

ルーティ「でも、そこには絶対に本当の幸せなんてないし、手に入れたいものに触れる機会すら訪れない」

リアラ「はい」

ルーティ「自己満足とぬか喜びだけで納得できるなら、それでもいいかもしれない。でも、私はできない」

リアラ「ルーティさん」

ルーティ「リアラはどう?納得しちゃう?それとも、苦労してでも、傷ついてでも本来の道に戻る?」

リアラ「……少し、出かけてきます」

ルーティ「うん。気をつけてね。カイルに見つからないように裏口から行きなさい」

リアラ「はい」

ルーティ「……がんばりなさい、リアラ」


112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/22(水) 00:14:40.71 ID:VpWLgXvY0


リアラ「……」

ジューダス「仮面を買いに来たのか?」

リアラ「いいえ。真実を知りに来ました」

ジューダス「そうか。それは残念だ」

リアラ「ここは、どこなの?」

ジューダス「……お前が描いた理想郷」

リアラ「……え?」

ジューダス「お前がカイルにレンズを砕けといったとき、こんな世界を描いたんじゃないのか?それがこうして形になった」

リアラ「……」

ジューダス「カイルが自分のことを思い出し、改変前の世界を旅し、自分が家族として迎えられる。そんな幻想を神の眼が叶えてしまったんだろう」

リアラ「そ、れは……」

ジューダス「ここはレンズの残光だ。仮初の光に照らされた世界でしかない」

リアラ「……ここはいつかエルレインが貴方達に見せた世界と同じ、なの?」


113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/22(水) 00:20:05.97 ID:VpWLgXvY0
ジューダス「違うな。この世界は一つの世界として既に構築されている。エルレインが見せた夢とはまた別物だ」

リアラ「それって、この世界のカイルも本物ってこと?」

ジューダス「厳密にはお前の理想から生まれたカイルだ。まあ、僕たちの知っているカイルはもうどの時空にもいないがな」

リアラ「……抜け出せる?」

ジューダス「ここはお前のユートピアだぞ?いいのか?」

リアラ「ええ。ここは確かに私にとって理想といえる。カイルと一緒だし、ロニもナナリーもハロルドも、そして貴方もいる」

ジューダス「本物のカイルはリアラのことなど思い出さないぞ?」

リアラ「だから、私も生まれ変わらなくちゃいけないと思う」

ジューダス「……」

リアラ「カイルは私のことを知らない。それは当然でしょ。だって、世界は変わったんだもの」

ジューダス「リアラ……」

リアラ「……でも、それでもカイルが忘れているのは少し悲しいから……だからね、私も忘れることにしたの」


114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/22(水) 00:23:35.78 ID:VpWLgXvY0
ジューダス「リアラ」

リアラ「私もカイルのことを忘れたら、そんな悲しい思いをすることもないでしょ?」

ジューダス「……それが君の答えか」

リアラ「新しい私はきっとカイルのことを愛す。カイルもそんな私をきっと愛してくれる」

リアラ「……そう信じてるから。だから、怖くない」

ジューダス「そうか。分かった」

リアラ「……本当は少しだけ、ほんの少しだけ怖いけどね」

ジューダス「ふっ……。誰でも自分を捨てるのは怖いさ」

リアラ「ジューダスも?」

ジューダス「そうだな。僕も……いや、僕は逃げただけだ。仮面を被って、卑怯にも世界から目を背けたんだ」

リアラ「ジューダス……」


115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/22(水) 00:27:05.34 ID:VpWLgXvY0
ジューダス「君が生まれた場所が出口になっている。今から、いくのか?」

リアラ「ええ。決心が今にも揺らぎそうだから」

ジューダス「そうか」

リアラ「ジューダスはどうするの?」

ジューダス「僕は……この世界にいる」

リアラ「そう」

ジューダス「笑わないのか?」

リアラ「だって、卑怯だもんね?」

ジューダス「ふ、そうだな。僕は卑怯で、臆病さ。この世界が僕を堕落させた」

リアラ「……」

ジューダス「もう君のような強い覚悟ができなくなったよ」

リアラ「ジューダス……ありがとう……」

ジューダス「こちらこそ、ありがとう……」


117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/22(水) 00:32:25.80 ID:VpWLgXvY0
遺跡

リアラ「カイル、怒るかな……」

リアラ「ごめんね。私が勝手に生み出したのに」

リアラ「……行かなきゃ……」

カイル「リアラ!!」

リアラ「……!?」

カイル「探したよ、リアラ。急に部屋からいなくなってるんだもん」

リアラ「……よ、よくここだってわかったね?」

カイル「だって街に居ないなら、ここしかないから」

リアラ「カイル……やめて……」

カイル「だって、ここはリアラと出逢った場所だから」


118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/22(水) 00:34:41.38 ID:VpWLgXvY0
リアラ「……!」

カイル「ここで俺たちは出逢った。一緒に冒険して、そして一度は忘れたけど、今は鮮明に思い出せる」

リアラ「やめて……カイル……」

カイル「リアラ?」

リアラ「やめ、て……それ以上、私に思い出させないで……わすれようって、おもってるのに……」

カイル「どうしたの?」

リアラ「……私は……全部忘れるの。世界のこと……そして、愛する人のことを」

カイル「どうして!?そんなことしなくても!」

リアラ「ダメ。だって、嘘は優しいから」

カイル「リアラ?」


119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/22(水) 00:37:27.45 ID:VpWLgXvY0
リアラ「でも、それは違和感のある幸せだから。私は忘れる。忘れなきゃいけないと思うの」

カイル「リアラ、どうしちゃったの!?」

リアラ「ごめんね、カイル。本当に……」

カイル「リアラ?!どうしたんだ、リアラ!?」

リアラ「これ以上、貴方のことを見つめてしまうと、ここから抜け出せなくなる。だから、ごめんなさい……」

カイル「……リアラ、体が透けて……!?……い、行くな!!リアラ!!」

リアラ「さようなら。カイル。きっと、また会えるよ。新しいわた……し……に……」

カイル「また一緒に旅するって約束したじゃないか!!!リアラァァァァ!!!」

リアラ「……あり、が……と……」


122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/22(水) 01:02:34.70 ID:p0e0UobdO
リアラ「……ん」

リアラ「あれ、私……いつのまに寝ちゃって……」

ロニ「おい、カイル!そっちには何もないぞ!!」

リアラ「……声?」

カイル「だって、ここがてっぺんなんでしょー!?」

ロニ「そうだけどよ!」

リアラ「……あ」

カイル「あ……。君、そんなところでなにしてるの?」

リアラ「あ、す、すいません。ここ、珍しいなって思って」

カイル「そうなんだ。俺と一緒だね」

リアラ「ふふ、そうなんですか?」

カイル「うん。あ、俺、カイル。カイル・エルロン。君は?」

リアラ「……リアラ。リアラ・デュナミスです」

           FIN


129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/22(水) 01:16:05.83 ID:p0e0UobdO
最後は携帯からですいません

次回スレタイ

プレセア「ロイドさん見てください、おちんちんが生えました」

をご覧ください


お付き合いくださいまして有り難うございました


130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/22(水) 01:22:46.15 ID:XD9xNy3wO
>>129
楽しかったよ、乙!


131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/22(水) 01:33:07.20 ID:YhhB3EFR0
>>129
おつ
次も期待してる





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 「テイルズ」カテゴリの記事


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  1. 名無しさん@ニュース2ちゃん 2012/10/26(金) 19:10:41

    第二部にもウルトラソウルが出ることを期待してたのに…!


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