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ジーニアス「ロイド!僕の想いを受け取って!!」
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3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 10:25:41.46 ID:uGzFTuoE0
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ロイド「よーしじゃあ、今日はここでキャンプだな」
リフィル「そうね。今日も疲れたわ」
ゼロス「リフィルさま~、肩と腰と足をおもみしましょうか~」
リフィル「結構です」
しいな「アホ神子」
プレセア「コレットさん、今日の晩御飯ですが」
コレット「うん、これとこれを使っちゃおうか?」
ジーニアス「プレ、セア!ぼぼぼ、僕も手伝うよ!」
プレセア「はい。お願いします」
リーガル「うむ……」
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5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 10:30:12.65 ID:uGzFTuoE0
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ロイド「リーガル、どうしたんだ、難しい顔して?」
ゼロス「痛風?」
リーガル「私はそこまで歳を重ねているようにみえるのか?」
ゼロス「でっひゃっひゃ、冗談だよ」
しいな「で、なにかあったのかい?」
リーガル「実は我が社のPRのために何かできないかと思っていてな」
リフィル「PRなんて必要ないのではなくて?」
リーガル「そうはいかない。こういうことを怠るとすぐに凋落してしまうものなのだ」
ロイド「そうなのか?」
しいな「あたしに聞かれても困るよ」
ゼロス「んで、どうしようと思ってるんだ?」
リーガル「……大きな祭りをしよう、そう思っている」
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6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 10:34:52.91 ID:uGzFTuoE0
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ロイド「祭りかー!いいなー!」
リフィル「ロイド、貴方はどんな祭りを想像しているの?」
ロイド「え?そんなの皆が躍って、歌って、うまいもん食って……」
ゼロス「ロイドくんはおこちゃまだね~」
ロイド「なんだよ。そういうゼロスはどうなんだ?」
ゼロス「そりゃ、祭りと言えばだな、絶世の美女たちが仮面をして、私と一緒に踊ってくれませんか?勿論ですよ、マドモアゼル。みたいな」
ロイド「なんだそりゃ?」
リフィル「祭りというより仮面舞踏会じゃない」
しいな「何言ってんだい。祭りといえば金魚救いして、綿あめ食べてって感じじゃないか」
リーガル「それも少し違うな」
しいな「そうかい?いいと思うけどねぇ」
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7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 10:38:57.70 ID:uGzFTuoE0
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リーガル「難しい問題なのだ」
リフィル「まあ、何事も骨格さえ出来上がればあとの肉付けは楽しいというし、今が一番苦しいでしょうね」
リーガル「まさにその通りだ」
プレセア「みなさん、夕食の準備が整いましたよ」
コレット「さ、食べよ」
ロイド「うひょー、今日はカレーか!」
ジーニアス「ロイドの為にお肉はいっぱい入れておいたからね」
ロイド「ありがとよ、ジーニアス!いやー今日はいっぱい動いたから腹が減ってさー!」
ジーニアス「いっぱい食べてね、ロイド?」
ロイド「勿論!いただきまーす!!」
リーガル「……うむ」
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8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 10:42:22.26 ID:uGzFTuoE0
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ロイド「ごちそうさま!!」
コレット「私の作ったカレー、どうだった?」
ロイド「むちゃくちゃ上手かったよ、コレット。ありがとな」
コレット「えへへへ」
プレセア「ロイドさん、野菜は私が切りました」
ロイド「そうなのか。プレセアの切った野菜は食べやすいな!」
プレセア「……うれしいです、ロイドさん」
ジーニアス「むー……」
ロイド「ジーニアスの入れてくれた肉も柔らかくて、サイコーだったぜ?」
ジーニアス「ほんと?!へへへ……」
ゼロス「ロイドくんってさぁ、すごいモテモテだよな」
しいな「そうだね」
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9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 10:46:30.45 ID:uGzFTuoE0
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ロイド「ふー、寝る前に少しだけ運動しようかな?」
コレット「じゃあ、私も」
プレセア「……お付き合いします」
ジーニアス「ぼ、ぼくも!み、見張りしなきゃいけないし」
ロイド「そうか?サンキュー」
リーガル「ロイドよ」
ロイド「え?なに?」
リーガル「運動するのは好きか?」
ロイド「なんだよ、今更だな。体を動かすのは好きだぜ?」
リーガル「そうか……」
ロイド「?」
リーガル「……これは少しアンケートを取ってみようか」
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10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 10:52:19.56 ID:uGzFTuoE0
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数週間後 アルタミラ
リーガル「すまないな。途中で寄ってもらうことになって」
ロイド「いいさ。リーガルは会長なんだし」
コレット「でも、なんのために?」
リーガル「気になることがあったので、少しばかり調査を頼んだのだ」
ジーニアス「調査?」
しいな「そんなのあたしにたんでくれりゃあよかったのに」
ゼロス「そうだよなー、その無駄乳を揉みたい人数をしらべるなら……」
しいな「ふん!!」
ゼロス「ふごっ!!」
リーガル「……まあ、会社のPRに必要な調査だ」
リフィル「祭りに関することかしら?」
リーガル「うむ」
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11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 10:57:26.18 ID:uGzFTuoE0
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プレセア「では私達はホテルで待っています」
リーガル「そうしてくれ」
ロイド「じゃあ、行くか」
ジーニアス「そ、そうだ!プレセア」
プレセア「はい?」
ジーニアス「あ、あとで海に行かない?」
プレセア「ロイドさん、海に行きますか?」
ロイド「え?ああ、別に良いけど?」
プレセア「じゃあ、行きます」
ジーニアス「ええ……」
リーガル「……では、行ってくる」
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13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 11:02:51.26 ID:uGzFTuoE0
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数時間後 ビーチ
ゼロス「へーい」
コレット「よいしょ!……きゃ!」
ロイド「コレット、大丈夫か?」
コレット「うん。だいじょぶだいじょぶ」
ロイド「遊びのビーチバレーなんだから本気にならなくてもいいだろ?」
コレット「でも、負けたくないもん」
ロイド「お前なぁ……」
ゼロス「ほらほら、ロイド君。いくよー?」
ジーニアス「プレセアと二人きりが良かったのになぁ……」
プレセア「ジーニアス?」
ジーニアス「な、なに?」
プレセア「どうぞ。ジュース、買ってきました」
ジーニアス「プレセア……ありがとう」
プレセア「いえ」
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14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 11:07:25.64 ID:uGzFTuoE0
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リーガル「ここにいたのか」
ロイド「お、リーガル。お帰り」
リフィル「それで調査とやらはどうだったのかしら?」
リーガル「うむ。そのことだが、実は皆に頼みたいことがある」
コレット「なんですか?」
リーガル「まずは調査のことから話そう。ロイドぐらいの年齢の男女を中心にとあるアンケートを取ったのだ」
ジーニアス「へえ。それはどんなの?」
リーガル「日頃、運動をしているか。運動することは好きか。という内容だ」
ゼロス「なーんか硬いなー」
しいな「あんたは緩すぎ」
リーガル「そして、もし運動する機会があればどうするか、というのも聞いてみたのだ」
プレセア「それで、どうだったのですか?」
リーガル「テセアラだけの調査ではあるが、多くのものは運動はあまりしないが、機会があればしたいという回答であった」
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15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 11:12:52.79 ID:uGzFTuoE0
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リフィル「それは意外な結果ね」
リーガル「そこで我が社はPRの一環として『大運動祭』なるものを企画することに決まった」
ロイド「大運動祭?」
コレット「なんか楽しそう!」
ゼロス「それ、テセアラだけでやんの?」
リーガル「勿論、シルヴァラントも含めてやりたいところではあるが、今回は見送ることになった」
しいな「まあ、難しいだろうしね」
プレセア「ところで具体的な内容については殆ど決まっていないのですか?」
リーガル「うむ。そのことで皆に協力して貰いたい」
リフィル「何かしら?」
リーガル「どんなことをすればいいか、意見を出して欲しい」
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19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 11:18:01.19 ID:uGzFTuoE0
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リーガル「我が社の者はこういったスポーツ行事には疎くてな。いいアイディアが中々出ないんだ」
ロイド「なんか面白そうだな!」
コレット「うん」
リフィル「そうねえ。やはり徒競走は欠かせないんじゃないかしら?」
コレット「最後はやっぱりリレーだよね?」
ジーニアス「玉入れとか騎馬戦も定番かな?あと繊細な競技としてクレー射撃とか」
ロイド「パン食い競争は外せないよな!」
ゼロス「……何言ってんだ?」
しいな「テセアラには無い文化だねぇ……」
プレセア「パン食い競争……興味あります」
リーガル「うむ、これはいい企画が練り上がりそうだな……」
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21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 11:23:18.22 ID:uGzFTuoE0
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夜 アルタミラ ホテル
リーガル「……なるほど」
リフィル「まあ、これがシルヴァラントの主なスポーツのルールね」
リーガル「どれも興味深いな」
リフィル「そう?」
リーガル「ああ。どれも適度な規定が設けてあり、純粋な能力を測るには適している」
コレット「それでどれをやることにしたんですか?」
プレセア「パン食い競争……」
ロイド「俺も気になるぜ」
ゼロス「どれもめんどくさそうだな」
リーガル「しかし、これをいきなりやろうとしても賛同は得られんだろうな」
しいな「じゃあ、どうするんだい?」
リーガル「もちろん、エキシビジョンを行うことになる」
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22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 11:28:34.68 ID:uGzFTuoE0
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リフィル「それはそうね。テセアラの人達にとっては馴染みの無いスポーツばかりだし」
ジーニアス「でも、それ誰がやるの?」
リーガル「もちろん我々だ」
コレット「ええ?!」
リーガル「企画者が見本になる。それが一番観衆の目を惹くことになる」
ロイド「そんなもんなのか?」
しいな「あたしに聞かないでおくれよ。でも、言い出しっぺがやるのはいいことだと思うけどね」
ゼロス「でもよぉ。俺達だけでやるわけ?ショボくなるんじゃないの?」
リーガル「たった八人では確かに盛り上がりはしないし、競技も少なくなってしまうからな」
ジーニアス「じゃあ、どうするの?」
リーガル「我々の身体能力は旅によって鍛えられた。それに見合う相手が必要だろう」
リフィル「そんな相手、いたかしら?」
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23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 11:31:17.71 ID:XIJEEA4Q0
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だれだ・・・?
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24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 11:33:37.47 ID:uGzFTuoE0
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数日後 アルテスタの家
タバサ「はい?」
リーガル「君の力が必要なのだ」
タバサ「しかし、私は……」
リーガル「既にアルテスタ氏の許可は得ている」
しいな「……いくら掴ませたのかしらねぇ?」
ゼロス「さあ?」
タバサ「……わかりました」
リーガル「うむ。感謝する」
ロイド「タバサってどうなんだろう?」
ジーニアス「そんなに運動とかは得意そうじゃないけどね」
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25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 11:38:23.20 ID:uGzFTuoE0
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リーガル「これで対戦相手は揃ったな」
ロイド「え?タバサ一人だけ?」
プレセア「戦力に差があり過ぎます」
ゼロス「そうだぜぇそうだぜぇ。タバサちゃんがかわいそうだろ、リーガル!」
しいな「あんたは……」
リーガル「言っただろう?アルテスタ氏の許可は得た、と」
リフィル「どういう意味かしら?」
リーガル「それはつまり、アルテスタ氏の協力を得たということでもある」
ロイド「???」
プレセア「話が見えません」
リーガル「まあ、大運動祭になれば分かる」
コレット「はあ……」
リーガル「あとは会場の手配になるが……」
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27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 11:43:09.07 ID:uGzFTuoE0
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1ヶ月後 宿屋
リーガル「皆、食事をしながらでいいから聞いてほしい」
ロイド「なんだ?」
リーガル「大運動祭エキシビジョンの詳細が決定した」
コレット「ホント!?」
ゼロス「マジでやるのか」
リーガル「うむ。まず会場はアルタミラ周辺の土地にドームを作ることにした」
リフィル「実験だけでドームを作るの?」
リーガル「それだけでもPRになるし、大運動祭が頓挫しても他に活用できると判断した」
しいな「で、肝心要の競技は?」
リーガル「競技種目は全部で9種。皆にはそれぞれ1種目に出場してもらう」
ジーニアス「ええ?そんなの僕やだなぁ……」
ロイド「ジーニアスは運動苦手だもんな」
リーガル「そういったのも考慮してある。心配しなくていい」
ジーニアス「本当に?」
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29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 11:48:08.15 ID:uGzFTuoE0
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リーガル「では、競技種目と出場者を発表する」
コレット「ドキドキしてきちゃった」
ロイド「ああ。ワクワクするぜ」
リーガル「第一種目100メートル走。出場者、私」
ゼロス「いきなりかよ」
しいな「まあ、妥当じゃないの?」
リーガル「第二種目ストラックアウト。出場者、コレット」
コレット「なんですか、それ?」
リーガル「的当てだと思ってくれればいい」
コレット「的当てかぁ。それならやれるかも」
ロイド「がんばれよ、コレット」
コレット「うん!」
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30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 11:53:46.88 ID:uGzFTuoE0
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リーガル「第三種目ハイジャンプ。出場者、しいな」
しいな「ハイジャンプ?飛ぶだけでいいのかい?」
リーガル「ハードルを設置し、その上を跳び越す競技だ。跳ぶ高さを競うわけだな」
しいな「ふーん。まあ、得意分野だからいいかねぇ」
リーガル「第四種目100メートル障害物走。出場者、プレセア」
プレセア「パン食い競争を希望します」
リーガル「すまない、プレセア。パン食い競争はないんだ」
プレセア「……残念です」
リーガル「第五種目ウォーターレース。出場者、ゼロス」
ゼロス「なんだそりゃ?水泳?」
リーガル「そうだ」
ゼロス「ったく、一番面倒じゃねーか」
リフィル「それじゃなくて良かったわ……」
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32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 11:58:50.68 ID:uGzFTuoE0
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リーガル「第六種目テクニカルショット。出場者、ジーニアス」
ジーニアス「それなに?」
リーガル「定位置からボールを投げ、リングに入れる競技だ。リングに入った個数を競う」
ジーニアス「ああ、僕にぴったりかも」
リーガル「第七種目スーパーバッティング。出場者、ロイド」
ロイド「お、来たか。で、それなんだ?」
リーガル「バットを持ち、飛んでくる球を打って、飛距離を競う」
ロイド「おお!すげー!よーし、やるぜー!」
リーガル「第八種目パーフェクトキック。出場者は勿論、リフィルだ」
リフィル「なにかしら、それ?」
ジーニアス「姉さんにぴったりの競技名だけど」
リフィル「ん?何か言ったかしら?」
ジーニアス「あ、ごめんなさい……」
リーガル「定位置からボールを蹴り、相手ゴールに入れる競技だ。一球ごとに攻守を交代し、ゴールを多く決めた方が勝者になる」
リフィル「なるほどね」
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33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 12:03:30.50 ID:uGzFTuoE0
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リーガル「そして最終種目は全員参加の100メートルリレーだ」
ロイド「お、いいな!やっぱり最後はリレーじゃないとな!」
ジーニアス「……」
リーガル「リレーの順番は当日に決めればいい。コンディションもあるからな」
しいな「で、いつやるんだい?」
リーガル「二週間後だ。ドームの建設は既に始まっている」
リフィル「二週間で出来上がるものなの?」
リーガル「そこは我が社の力を信じて貰おう」
ジーニアス「す、すごいね」
ロイド「でも楽しみだぜ。な、コレット?」
コレット「うん!」
リーガル「……だが、我々は必ず勝たなくてはならない」
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34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 12:08:30.93 ID:uGzFTuoE0
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リフィル「どういうこと?」
リーガル「エキシビジョンとはいえ、アルテスタ氏がとある条件を出してきたのだ」
プレセア「それは?」
リーガル「我が社の買収だ」
ゼロス「はあ?!」
コレット「そんなこと……」
リーガル「負ければ私の会社は乗っ取られ、そして解体されることになる」
リフィル「そんなことって……」
ロイド「……アルテスタさんがどうして?」
リーガル「それはわからん」
ゼロス「なにそんな馬鹿げた条件を飲んでんだよ?!馬鹿じゃねえの!?」
リーガル「私は信じている」
しいな「え?」
リーガル「……我々はどんな窮地に立たされようとも必ず勝つと」
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36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 12:13:59.16 ID:uGzFTuoE0
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ゼロス「そんなこといってもなぁ……」
ロイド「俺達がリーガルの運命を背負うことになるのか」
プレセア「……リーガルさん」
リーガル「すまない。こんなことになってしまうとは予想外なのだ。条件の提示が先日だったものでな」
リフィル「ドーム建設に着手している以上、呑むしかなかったわけね」
リーガル「ああ」
しいな「でも、やるって決めちまったんだろ?」
コレット「そうだよ。みんなで頑張れば絶対に勝てるよ!」
ロイド「そーだな。俺達が力を合わせば何でもできるってところ、見せてやろうぜ!!」
プレセア「はい。頑張りましょう。ロイドさん」
ジーニアス「……」
ゼロス「ったく、熱い連中ばっかりで困るぜ」
しいな「そういうあんたもやる気まんまんじゃないか」
ゼロス「俺だけクールなのも浮いちゃうでしょうよ」
リーガル「ありがとう。恩に着る……」
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37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 12:20:33.81 ID:uGzFTuoE0
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大運動祭当日 特設ドーム
リーガル「ついに来たな。この日が」
コレット「わぁ……すごいお客さんだよ、ロイド」
ロイド「なんでこんなに……」
ゼロス「そりゃ、シルヴァラントとテセアラの神子が参加するなんて言ったらこれぐらいは集まるぜ」
リーガル「観客は五千人だ」
ジーニアス「そんなに!?」
リフィル「こんなの緊張しないほうがおかしいわ」
しいな「その割にはいつもと変わらないねぇ」
プレセア「リーガルさんが最初に出場するのは、私達の緊張を緩和させるためだったんですか?」
リーガル「……さあ、対戦相手が来たぞ」
ロイド「タバサだろ、そんなの……ってえええ??!」
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39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 12:26:15.28 ID:uGzFTuoE0
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タバサ「みなさん。今日は勝ちに行きますよ」
短距離走用タバサ「ハイ」
精密射撃用タバサ「ヨロシクオネガイシマス」
超跳躍用タバサ「ピョーン!ピョーン!」
障害物用タバサ「シ・ョ・ウ・ガ・イ・ハ・ハ・イ・ジ・ョ・ス・ル」
水中特化型タバサ「陸の上は苦手。早く水に入りたい」
精密投球用タバサ「タバサ、ガンバルぴろん!」
長距離砲タバサ「一歩足打法を魅せるときが来たようね」
脚力特化型タバサ「ウツベシ!ウツベシ!ボールハトモダチ!ウツベシ!」
ジーニアス「タバサがいっぱいいる……」
ゼロス「おいおい。しかもこっちより一人多いじゃねえかよ!」
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40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 12:31:18.10 ID:uGzFTuoE0
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タバサ「私は最終種目のリレーに参加します」
ロイド「そうなのか」
コレット「なんかすごいね」
ジーニアス「はっきりいって勝てる気がしないんだけど……」
タバサ「申し訳ありません。みなさんには負けていただきます」
リフィル「アルテスタさんは本気ということね」
タバサ「はい」
ゼロス「なあ、俺の対戦相手のタバサちゃんの足にスクリューついてない?ねえねえ、スクリューついてなぁい?」
コレット「がんばってね、ゼロス」
プレセア「負けたら承知しません、ゼロスくん」
ゼロス「なんで?!」
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41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 12:36:10.40 ID:uGzFTuoE0
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リーガル「宣誓!我々はスポーツマンシップに則り、正々堂々戦うことを誓います!レザレノカンパニー会長、リーガル・ブライアン」
ロイド「遂に来たな」
コレット「うう……、緊張する……」
ジーニアス「僕なんて足が震えてきたよ」
リフィル「だらしないわよ、貴方たち。魔物と戦うことに比べたら……」
しいな「あんた、膝が震えてる」
プレセア「しいなさんもです」
ゼロス「はあ……俺さま、絶対負ける……」
ロイド「よっしゃ!みんな、絶対勝とうぜ!!」
コレット「う、うん!」
しいな「どうせやるなら、負けたくないしねぇ」
プレセア「次の運動祭ではパン食い競争が用意されるようなので、負けられません」
ロイド「いくぞー!!」
一同「オォォー!!」
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42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 12:42:36.32 ID:uGzFTuoE0
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第一種目 100メートル走
リーガル「……」
ロイド「リーガル、がんばれよー!!」
コレット「ファイトです!」
リフィル「一戦目は大事ね。勝った方に勢いがつくわ」
しいな「絶対勝ちなよー!」
ゼロス「しっかりやれよー!」
ジーニアス「ふーれーふーれーリーガル!」
プレセア「応援してます」
短距離走用タバサ「マケラレマセン、カツマデハ」
リーガル「……私もだ」
タバサ「位置について……」
リーガル「……!」
タバサ「よーい……」
パン!
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43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 12:47:39.45 ID:uGzFTuoE0
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リーガル「っふ!!」
ダダダ……!
ロイド「よっしゃ!いいスタートだぜ!」
リフィル「ちょっと、タバサがスタートしてないわ!」
ジーニアス「なんで?!」
短距離走用タバサ「ニトロエンジンカウントスタート、ファイブ、フォー、スリー、ツー……」
ゼロス「なんか不吉なこといってるぞ?!」
しいな「いやな予感がする……」
プレセア「……まさか。これはリーガルさんが出来るだけ差を開けて置かないと勝てないのでは?」
ロイド「どういうことだ?」
プレセア「恐らくあのタバサさんは……」
短距離走用タバサ「ワン、ゼロ!!!」
ドォォォン!!!!
コレット「!?」
短距離走用タバサ「ホンキモォォォォォド!!!!!!」
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44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 12:52:27.06 ID:uGzFTuoE0
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リーガル「……なに!?」
リフィル「砂塵を巻き上げながら、猛烈に追い上げてるわ!」
タバサ「短距離走用タバサは100メートルを5秒フラットで駆け抜けます」
ゼロス「はあ?!」
プレセア「ということはリーガルさんは10秒以内にゴール出来なければ……」
コレット「負けちゃう……!?」
リーガル「まさか、これほどまでとは……!?」
短距離走用タバサ「マケヲミトメロ……ケケケケケケケ!!」
ロイド「こえええ!!あのタバサ、こえええ!!」
リーガル「だが、私も負けるわけにはいかない……!!……うぉおおぉぉぉおぉおおお!!!」
しいな「リーガルの速度が上がった……!」
短距離走用タバサ「セカンドブースト!!!!!」
リーガル「ぬおぉぉぉぉぉぉおおおおっぉぉおおおお!!!!」
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46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 12:56:35.92 ID:uGzFTuoE0
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リーガル「……はあ……はあ……」
ロイド「やったぜ!!リーガルが勝った!!」
コレット「すごいよ、リーガル!」
リーガル「……はぁ……しかし、ぶ、ざまな勝ち、だったな」
しいな「何言ってんだい、コンマの差でも勝てばいいじゃないか」
ゼロス「そうそう。どうせ俺さま負けちゃうし。貯金しておいてくれないと」
リーガル「すまない……すこし、休ませてくれ……」
プレセア「どうぞ、リーガルさん。お水です」
リーガル「助かる、プレセア」
プレセア「かっこよかったです、リーガルさん」
リーガル「そ、そうか……」
コレット「次は私だね!」
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47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 13:03:35.76 ID:uGzFTuoE0
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第二種目ストラックアウト
タバサ「この競技は定位置から3×3に設置された9枚のパネルを打ち抜いて頂きます。持ち球は12球。双方がパーフェクトの場合はサドンデスとなります」
コレット「よ、よし!カンバル!」
精密射撃用タバサ「ヨロシクオネガイシマス、コレットサン」
コレット「あ、はい。よろしくお願いします」
ロイド「コレット!リラックス、リラックス!!」
ジーニアス「いつものコレットなら大丈夫だから!チャクラムを投げるイメージで!」
コレット「うん!ロイド、見ててね!!」
リフィル「コレットのコントロールなら安心かしらね」
しいな「でもタバサの反則級の能力がどんなものか……」
プレセア「そうですね」
ゼロス「コレットちゃ~ん、がんばれー!!」
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48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 13:08:21.27 ID:uGzFTuoE0
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タバサ「先攻はコレットさんからですね。これがボールです」
コレット「うん。ありがとう。よし……」
コレット「……や!」
シュ……ポテン……
ロイド「あ……」
ジーニアス「ねえ、ボールが届かないってやり直しでいいよね?」
リーガル「……残念だがそうもいかん」
リフィル「ふう……一戦目は勝っていて良かったわね」
コレット「や!」
シュ……ポテン……コロコロコロ……
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49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 13:14:18.32 ID:UQ9Rv3IgO
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oh...
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50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 13:15:31.76 ID:uGzFTuoE0
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タバサ「コレットさん0枚。タバサ、パーフェクト。タバサの勝ちです」
精密射撃用タバサ「ヨロシクオネガイシマス、コレットサン」
コレット「あ、はい。こちらこそ」
ロイド「負けちまったな、コレット」
コレット「ごめんね、ロイド」
プレセア「相手が悪かっただけです。コレットさんはとてもがんばっていました」
コレット「プレセア……ありがと」
ジーニアス「次はしいなだっけ?」
しいな「ん、じゃあコレットの仇をとってやろうかね」
ロイド「しいな、がんばれよ!」
しいな「任せときな」
-
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 13:21:43.05 ID:uGzFTuoE0
-
第三種目ハイジャンプ
タバサ「バーを跳び越してください。同じ高さで二回バーが落ちれば失格となります」
しいな「ふふん。脚力には自信があるからね」
超跳躍用タバサ「ピョーン!ピョーン!」
タバサ「交互に跳んでいただきます。最初の高さですが、どうされますか?」
しいな「そうさね。5メートルからでいいじゃないかい?」
タバサ「分かりました」
ロイド「初めから結構高いな」
ゼロス「まあ、しいなならあれぐらい助走なしでも跳べるからな」
コレット「がんばってねーしいなー」
ジーニアス「しいなー!ファイトー!」
リフィル「さて、どうなるかしら……」
リーガル「……」
-
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 13:25:39.52 ID:uGzFTuoE0
-
しいな「……よっと」
タバサ「5メートル、クリア」
しいな「余裕、余裕」
ロイド「流石、しいな!」
コレット「うんうん」
超跳躍用タバサ「ピョーン!ピョーン!!」
タバサ「では、次、タバサどうぞ」
超跳躍用タバサ「……ピョォォォォォン!!!」
リフィル「……?!!?」
リーガル「これは……!?」
しいな「な……!」
タバサ「タバサ、5メートル、クリア」
ジーニアス「い、今、軽くしいなの10倍以上は跳んでたよね?」
プレセア「勝てるのでしょうか?」
-
53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 13:31:51.58 ID:uGzFTuoE0
-
しいな「こ、こんなの反則じゃないか!?」
タバサ「……これが勝負の世界です」
しいな「そ、そんな理屈……!」
超跳躍用タバサ「ピョーン!」
しいな「っく……こんなの勝てるわけ……」
ジーニアス「ちょっと!ちょっと、タイム!!」
ロイド「ジーニアス?」
ジーニアス「しいな、僕に考えがある」
しいな「なんだい?こんな化け物に勝てる方法なんて……」
ジーニアス「うん。あんなの勝てるわけない。だからさ……ごにょごにょ」
しいな「えぇ?!そんな作戦、上手く行くのかい?!」
ジーニアス「どうせ正攻法じゃ勝てないんだ。やるしかないよ」
しいな「……」
タバサ「次の高さはどうされます?」
-
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 13:37:31.04 ID:uGzFTuoE0
-
しいな「……天井」
タバサ「え?」
しいな「天井をタッチできたら、勝ちにしておくれよ」
タバサ「天井のタッチ……よろしいのですか?」
しいな「ああ」
タバサ「わかりました。では、天井のタッチで」
しいな「1回目はパスするよ」
タバサ「……分かりました。では、タバサ」
超跳躍用タバサ「ピョーン!ピョーン!」
ロイド「どういう作戦なんだ?」
プレセア「天井なんて無理では?100メートルはあります」
ジーニアス「負けて元々。あのタバサがちょっと馬鹿であることを祈るしかないね」
ロイド「はあ?」
超跳躍用タバサ「……ピョォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!」
-
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 13:45:29.72 ID:uGzFTuoE0
-
タバサ「……」
しいな「……」
ロイド「……天井突き抜けて跳んで行ったまま帰ってこないな」
ジーニアス「馬鹿で良かった」
リフィル「なるほど。加減ができなかったのね、あのタバサ」
プレセア「すごいです」
しいな「この場合、どうなるんだい?」
タバサ「タバサが競技続行不可能により、しいなさんの勝ちです」
しいな「……ふう」
ロイド「よっしゃぁぁ!!とにかくしいなが勝ったぜ!!」
コレット「やったね、ロイド!」
リーガル「素直に喜んでいいのか、これは」
プレセア「次、行きます」
-
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 13:51:09.24 ID:uGzFTuoE0
-
第四種目100メートル障害物走
タバサ「ハードルを跳び越えて走っていただきます。なお、ハードルを倒したとしてもペナルティはありません」
プレセア「わかりました」
障害物用タバサ「ワ・レ・ワ・レ・ハ・ロ・ボ・ッ・ト・デ・ア・ル」
タバサ「位置について」
プレセア「……パン食い競争のためにも負けられません」
タバサ「よーい……」
プレセア「……」
パン!
プレセア「……っは!」
障害物用タバサ「ワ・レ・ワ・レ・ハ・カ・ツ・タ・メ・ニ・ウ・マ・レ・タ」
ダダダ……!
ロイド「お、二人とも互角だ!」
ゼロス「プレセアちゃーん!かわいいよー!!」
しいな「それは関係ないだろ?」
-
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 13:58:00.43 ID:uGzFTuoE0
-
プレセア「はっ……はっ……あれを跳べばいいのですね」
障害物用タバサ「シ・ョ・ウ・ガ・イ・ハ・ス・ベ・テ・ハ・イ・ジ・ョ・ス・ル」
ピカッ!
プレセア「え?」
ピュン!!
リフィル「!?」
ズゥゥゥゥン!!!
コレット「そ、そんな……!」
ジーニアス「タバサのコースのハードルが全部ふっとんだ……!?」
リーガル「ここまでやるか……」
ゼロス「なんじゃありゃ!?障害物走になんねーだろぉ!」
しいな「はあ、もうなんでもありだね……」
プレセア「……そっちがそう来るなら……!!」
ロイド「プレセアも何かする気だ!」
プレセア「……これで、終わりです!!緋焔滅焼陣!!!!」
-
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 14:04:31.30 ID:uGzFTuoE0
-
スバァァァァン!!!
コレット「プレセアのコースのハードルも全部吹き飛んだよ!」
ロイド「よし!これで純粋な競争になった!」
リフィル「もはや、ただの100メートル走だけどね」
ジーニアス「ペナルティがなくてよかった……」
プレセア「はぁ……はぁ……」
ゼロス「でも、プレセアちゃんの歩幅じゃキツイな……」
しいな「そうだねぇ」
リーガル「プレセア……」
障害物用タバサ「カ・ツ・ノ・ハ・ワ・レ・ワ・レ・ダ」
ピカッ!
プレセア「……!」
ジーニアス「危ない!プレセア!!」
-
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 14:09:19.77 ID:uGzFTuoE0
-
プレセア「っく!!」
ズウウウウン!!
ロイド「なにプレセアを攻撃してきてんだよ、あのタバサ!!」
リフィル「障害は全て排除する、ということなのね」
リーガル「なるほど。勝つための障害はプレセアだけになったからか」
プレセア「……スポーツマンシップに則り、正々堂々戦わせていただきます!!」
ゼロス「プレセアちゃん!こうなったら、タバサちゃんをぶっ壊せ!」
しいな「それしかないね」
プレセア「行きます!!獅吼滅龍閃!!!」
障害物用タバサ「ハ・カ・イ・ス・ル・ハ・カ・イ・ス・ル・ハ・カ・イ・ス・ル!!」
ジーニアス「プレセア―!負けるなー!!!」
プレセア「はぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ガキィィン!!!
-
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 14:15:02.30 ID:uGzFTuoE0
-
障害物用タバサ「ワ、レワレ、レレ、ワレハハハハ、ロボボットダダダ…………ピー!!!!!」ボンッ!!
プレセア「はあ……はあ……勝ちました……」
ロイド「やったぜ!!」
コレット「これで三勝一敗だね!」
ジーニアス「プレセアー!すごかったよー!」
プレセア「これもパン食い競争のためです……」
タバサ「……やりますね」
ロイド「そう簡単に負けられねえからな」
リフィル「それにしても中々味な真似をしてくれるじゃないの」
しいな「こんなのスポーツでも何でもないよ」
リーガル「……」
タバサ「これが私達の戦い方ですから」
ゼロス「よし、次はこのゼロスさまだぁ!!」
ロイド「頼むぞ、ゼロス!」
ゼロス「任せときなさいって!」
-
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 14:20:33.66 ID:uGzFTuoE0
-
第五種目ウォーターレース
タバサ「……タバサの勝利です」
ゼロス「あれ?」
ロイド「次はジーニアスだな。頑張れよ」
ジーニアス「う、うん」
コレット「ファイトだよ」
ゼロス「あれーちょっと、なんか変じゃね?俺、プールに跳び込んだだけだぜ?」
タバサ「水中特化型タバサは100メートルを三秒フラットで泳ぎますので」
ゼロス「それスクリューだろ!?スクリューの所為だろ!?」
タバサ「負けは負けです」
ゼロス「納得できねえ!!」
しいな「ほらほら。早く着替えて応援しな」
ゼロス「ハニーたちが!ハニーたちが俺の活躍を楽しみにしていたのにぃぃぃぃ……!!!」
-
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 14:27:19.97 ID:uGzFTuoE0
-
第六種目テクニカルショット
タバサ「ここからあのリングにボールを入れて貰います。五球投げて多く入った方が勝利です。どちらも五球を決めた場合はサドンデスとなります」
ジーニアス「うん。分かった」
精密投球用タバサ「タバサちゃん、やっちゃうよぉ~!」
タバサ「先攻後攻はどうされます?」
ジーニアス「後攻で」
精密投球用タバサ「じゃ!いっきまーす!!」
ジーニアス(多分、完璧なフォームと軌道でボール投げるはず。僕はそれを真似すれば良い)
ロイド「はずせー!!」
コレット「いれないでー!!」
プレセア「外に出してください!」
リーガル「……」
リフィル「ジーニアス……」
精密投球用タバサ「よっと!」
シュ……パスンッ
-
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 14:35:02.91 ID:uGzFTuoE0
-
タバサ「一球目、成功」
精密投球用タバサ「やったぴろん!」
ジーニアス「よし。あれを真似すれば……」
ロイド「ちゃんと狙えよ~!」
ジーニアス「ジーニアス、入れてー!!」
プレセア「中に入れてください!」
ゼロス「プレセアちゃんの言い方、エロくね?」
しいな「なに言ってんだい。さっさと応援しな!」
ジーニアス「……よっ」
シュ……パスンッ
タバサ「ジーニアスさん、一球目、成功」
ロイド「よっしゃ!」
プレセア「流石です」
-
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 14:42:04.02 ID:uGzFTuoE0
-
精密投球用タバサ「ほい!」
シュ……パスンッ
ジーニアス「……っふ」
シュ……パスンッ
リフィル「不味いわ……」
ロイド「何が?」
リフィル「このままだと確実にジーニアスの負けね」
コレット「どうしてですか?」
リフィル「タバサが外す可能性が限りなくゼロに近いからよ」
ロイド「でもジーニアスだってちゃんと……」
リフィル「どんなに器用でも集中力が切れたらお終いよ?」
プレセア「……そうか。そもそもこういう競技で私達には勝ち目が無かったわけですね」
リフィル「そういうことね。向こうは機械。何かのエラーでもない限りは的を射抜く。そして私達が人間である限り、失敗は必ずする」
-
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 14:47:54.55 ID:uGzFTuoE0
-
ジーニアス「……よ、あ……」
シュ……ガコン……
タバサ「五球目、失敗。ジーニアスさんの負けになります」
精密投球用タバサ「タバサちゃん、だいしょーり!!ぶいっ!!」
ジーニアス「ごめん、ロイド……」
ロイド「仕方ないって。相手はロボットなんだし」
コレット「そだよ。ジーニアスはすごかったよ?」
ジーニアス「……でも……」
プレセア「元気を出してください」
ジーニアス「プレセア……」
ゼロス「これで三勝三敗か……ま、まだ五分五分だから大丈夫か」
リフィル「いいえ。三勝四敗よ」
リーガル「……それはどういう……」
リフィル「私の種目を覚えていて?」
しいな「たしか……あ……」
-
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 14:53:42.85 ID:uGzFTuoE0
-
リフィル「私は必ず負けるでしょうね。……ロイド」
ロイド「……」
リフィル「貴方が負ければ終わりよ。いい?」
ロイド「ああ。大丈夫だよ、先生。先生はバトンパスの練習でもしてればいいから」
コレット「ロイド……がんばってね」
プレセア「頑張ってください」
ゼロス「ロイドくんならやれるって!」
しいな「負けたら、承知しないよ」
リーガル「頼む。ロイド」
ジーニアス「ロイド、ごめん。僕の所為で……」
ロイド「何言ってやがる。ジーニアスの仇は俺がとってやる。それよりも応援、頼むぜ?」
ジーニアス「……うん」
ロイド「よっしゃ!行くか!!」
-
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 15:01:28.56 ID:uGzFTuoE0
-
第七種目スーパーバッティング
タバサ「この機械から打ち出された球を打ち返し、その飛距離を競います。十球の内で一番遠くまで飛んだ球で勝敗を決めます」
長距離砲タバサ「我が一本足打法、受けるがよい!」
ロイド「負けられねえ。俺は負けねえ!!」
タバサ「先攻後攻はどうしますか?」
ロイド「勿論、せ……」
ジーニアス「ロイド!!」
ロイド「え?」
ジーニアス「後攻にしたほうがいいよ」
ロイド「どうして?」
ジーニアス「先攻だと基準が分からないから」
ロイド「そうか。目標がないとやり難いか」
ジーニアス「その分、プレッシャーが大きくなるけどね」
ロイド「ま、大丈夫だろう。よし、後攻でいく!」
-
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 15:06:25.00 ID:uGzFTuoE0
-
長距離砲タバサ「バァァァァニングゥゥゥゥゥ!!!!」
カキーン!!
タバサ「一球目、飛距離167メートルです」
リフィル「まさにモンスターね」
リーガル「だが、勝つことは不可能ではないはずだ」
コレット「あれが最高なら……」
ジーニアス「まだ勝機はあるね」
しいな「油断はできないよ」
ゼロス「あれで尻でも叩かれたらやべーな」
長距離砲タバサ「ストラァァァァイクゥゥゥ!!!」
カキーン!!
タバサ「二球目、飛距離168メートルです」
-
75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 15:13:55.04 ID:uGzFTuoE0
-
長距離砲タバサ「これでラストォォォォォ!!!」
カキーン!!
タバサ「十球目、飛距離189メートルです。最高飛距離は189メートルになりました」
リフィル「人間離れしすぎてるわ」
プレセア「まあ、タバサさんが人間ではないですから」
ジーニアス「ロイド……」
ロイド「よし。待ちくたびれたぜ」
ジーニアス「……ロイド。あの……」
ロイド「ジーニアス」
ジーニアス「な、なに……?」
ロイド「見ててくれよ、俺の特大ホームラン」
ジーニアス「え、う、うん」
ロイド「ぜってえ、まけねえ。負けてたまるか!!!」
-
76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 15:19:49.57 ID:uGzFTuoE0
-
ロイド「おら!」
カキーン
タバサ「一球目、飛距離100メートルです」
コレット「うそ。すごくいい音したのに?」
リフィル「音だけでは飛んで行かないわ」
プレセア「ロイドさん……」
ロイド「くそ!!」
カキーン!
タバサ「二球目、飛距離101メートルです」
ゼロス「このままじゃ、やばいんじゃないの?」
ジーニアス「ロイド……ごめん……僕の、僕のせいだ……」
ロイド「飛べ!」
カキーン!
-
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 15:25:17.26 ID:uGzFTuoE0
-
タバサ「九球目、飛距離94メートルです。現在の最高飛距離は110メートルです」
コレット「ロイド……」
リフィル「もう後がない……」
しいな「あ、諦めるんじゃないよ!!まだ、まだ……!」
プレセア「しかし、ここまで能力に差があると……」
ジーニアス「……ごめん!ロイド!!」
ロイド「……ジーニアス……?」
ジーニアス「僕が後攻を勧めたから、ロイドは本来の力を出し切れてないんでしょ……」
ロイド「ジーニアス、お前」
ジーニアス「やっぱり、先にあんな数字を見せつけられたら……」
長距離砲タバサ「ふふふん」
ロイド「……馬鹿にするな、ジーニアス!!」
ジーニアス「……え?」
ロイド「わざとだよ!こうしたら盛り上がるだろ!?最後に逆転サヨナラホームランのほうがかっこいいじゃねえか!!」
ジーニアス「ロイド……」
-
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 15:31:06.92 ID:uGzFTuoE0
-
ロイド(……みんな精一杯やってくれた)
ロイド(初めはリーガルのためだったけど、今は違う)
ロイド(みんなの想いが俺の背中にあるんだ)
ロイド(だから、負けるわけには……)
ロイド(母さん……父さん……力を、貸してくれ……!!)
リフィル「見て、ロイドのエクスフィアが……!」
しいな「輝いてる……!」
コレット「ロイドー!宇宙の果てまでとばしちゃえー!!」
プレセア「ロイドさん!」
ゼロス「ロイドー!!かっとばせー!!」
リーガル「ロイド……」
ジーニアス「……ロイド、打ってぇぇぇぇ!!!!」
ロイド「……おらぁぁぁ!!!!ぶっっっとべぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」
-
80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 15:36:33.73 ID:uGzFTuoE0
-
タバサ「……推定飛距離200メートル越え……計測不能……」
ロイド「……へへ、どうだ……」
ゼロス「やりやがったぜ!!」
しいな「ロイド、やるじゃないか!」
コレット「すごい!すごいね、ロイド!」
プレセア「流石です。すごいです」
リフィル「土壇場に強いのね、ロイドは」
リーガル「ああ。そしてそれが我々の希望となる」
ロイド「よっしゃ!ここまで来たぜ、タバサ!」
タバサ「次の種目に移ります」
リフィル「棄権するわ」
タバサ「……」
リフィル「無駄な体力は削らない主義なの。貴方たちに勝ちは譲ります」
-
81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 15:41:53.98 ID:uGzFTuoE0
-
タバサ「そうすると。最終種目に移りますが?」
リーガル「構わない」
ゼロス「で。タバサちゃんチームはどういう感じになるの?」
タバサ「私が一人でお相手します」
コレット「え?」
プレセア「リレー、ですよ?」
タバサ「最後の種目800メートルリレーは、私一人と貴方がた八人で競います」
しいな「それはハンデかい?随分と見くびられたもんだねぇ」
タバサ「いいえ。みなさんと戦う体は私だけですが、私の妹たちも一緒です」
ジーニアス「それってどういうこと……?」
タバサ「……シンフォニア、フォォォォメェイショォォォォォン!!!!」
ロイド「?!!」
-
83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 15:46:45.93 ID:uGzFTuoE0
-
短距離走用タバサ「イエッサー!!」
リフィル「な……!」
タバカイザー「このように合体することによって、通常の二倍の速度で走ることができます」
ロイド「すげー!かっこいいー!!!」
リフィル「全員とは合体しないのね」
タバカイザー「まあ、他は走ることに特化していませんから」
ゼロス「でも、リーガルのときの速さだとしたら……」
プレセア「勝ち目など、ありません……」
タバカイザー「安心してください。ブーストダッシュは使用不可能ですから」
ジーニアス「そうなんだ、それなら……」
タバカイザー「その代り、1000メートルを百秒以内で走ることが出来ますけどね」
コレット「そ、そんな……!」
-
84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 15:52:35.60 ID:uGzFTuoE0
-
リーガル「では、さっそく順番を決めようか」
リフィル「バトンパスの関係でリーガルは先頭走者でいいかしら?」
リーガル「そうだな。手枷を付けた状態だと渡し難いだろう。私が一番手を務めさせてもらう」
コレット「じゃあ、私、二番手!」
しいな「コレットが?」
コレット「私、今日は全然役に立ててないから……だから……!」
リフィル「わかったわ。コレットが二番手。じゃあ、三番手は……」
ゼロス「んじゃ、コレットちゃんの愛のバトンは俺様が受けちゃおうかな?」
リフィル「あら、そう?」
ゼロス「神子から神子へって画が政治家どもは欲しいんだよ」
リーガル「なるほど……」
しいな「じゃあ、四番手は任せて貰おうか。アホ神子の尻拭いをしなきゃいけないだろうし」
ゼロス「しいなの場合、そのデカパイが邪魔してスピード落ちそうだけどな!」
しいな「ふん!!」
ゼロス「へぶろ!!」
-
91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 16:59:13.51 ID:uGzFTuoE0
-
プレセア「では、私が五番手を務めます。策もありますので」
リーガル「それは頼もしいな。では、六番手は……」
ジーニアス「あ、はい!僕が……!」
リフィル「いいえ。ジーニアス、あなたは七番手よ、私が六番を務めます」
ジーニアス「ど、どうして、姉さん!?」
リフィル「それは勿論、ロイドがアンカーだからよ」
ジーニアス「え?」
ロイド「あ、俺アンカーなの?」
コレット「がんばってね、ロイド」
プレセア「勝利を掴ませてください」
ロイド「そうだな。ジーニアスが俺の後ろにいるなら絶対に勝てるな」
ジーニアス「え?」
-
93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 17:08:22.68 ID:uGzFTuoE0
-
最終種目800メートルリレー
タバカイザー「では、行きますよ?リーガルさん、辞表の用意は済みましたか?」
リーガル「ふ、生憎と辞表の書き方を知らなくてな」
タバカイザー「随分と余裕がおありなのですね」
リーガル「真相を知っている分、私は手を抜いてしまうと危惧していたが、杞憂だった」
タバカイザー「……」
リーガル「ロイドの姿勢は私を真直ぐにしてくれる。どこまでも純粋なあの考え方、甘い理想論。どれもが羨ましく、そして眩しい」
タバカイザー「そうですか」
リーガル「だから、こうして全力を出せるというものだ」
タバカイザー「……!!」
オン ユア マーク
レディ……
GO!!
リーガル「ふん!!」
タバカイザー「は!!」
-
94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 17:18:06.89 ID:uGzFTuoE0
-
コレット「あのリーガルが見る見る突き放されていく……!!」
コレット「でも、私は……!!」
コレット「……!!」
タバカイザー「お先に、コレットさん」
ダダダダ……!
コレット「リーガル、はやくー!!」
リーガル「すま、ない……」
パシッ!
コレット「任せて!!」
コレット「よーし!!いくよー!!」
パタパタパタ……
リーガル「……羽根で飛んでいくのか……!?」
-
96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 17:28:08.73 ID:uGzFTuoE0
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タバカイザー「あれでは普通よりも速度が落ちるはず。コレットさんは一体なにを考えて……」
ゼロス「早く行きな、タバカイザーちゃん」
タバカイザー「……!」
ゼロス「コレットちゃんは走れば必ず転ぶ。だからあれでいい。そしてこのゼロスさまが逃げる背中を脅かしてやるよ」
タバカイザー「期待しています」
ダダダダダ……!
ゼロス「コレットちゃん、もう少しだ!」
コレット「ご、ごめんね、ゼロス」
パシッ!
ゼロス「いいからそこで俺の勇士を見ていておくれよ?」
コレット「う、うん!」
ゼロス「いくぜぇ!男、ゼロス・ワイルダー。一世一代の全力疾走ぉぉぉぉ!!」
-
97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 17:36:08.12 ID:uGzFTuoE0
-
しいな「あんなこと言っておきながら、ぐんぐん差が広がってるじゃないか。あのアホ神子」
しいな「このままじゃあ……」
タバカイザー「しいなさんは、私の背中を脅かしてくれるのでしょうか?」
しいな「さっさと行きな。ウサギとカメのウサギはそうやって負けたんだよ」
タバカイザー「居眠りしないようにがんばります」
ダダダダダ……
しいな「なにやってんだい!!早くしな!!」
ゼロス「ひぃーひぃー、これ、けっこう、きつ……」
パシッ!
しいな「それだけ口がきけりゃあ大丈夫だね!」
ダダダダダ……!
ゼロス「はぁ……はぁ……しいな、たのむ、ぞ……」
-
98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 17:45:23.69 ID:uGzFTuoE0
-
プレセア「凄いです。しいなさん、距離を少しだけ縮めてくれました」
プレセア「ここは私が、せめて距離を広げないようにしなければ……」
タバカイザー「頑張ってくださいね、プレセアさん」
プレセア「負けません。来年の運動祭でパン食い競争に出ますから」
タバカイザー「その時は是非一緒に」
ダダダダダダ……!
プレセア「そうですね。でも、メロンパンは譲りません」
しいな「ごめんよ、プレセア!」
パシッ!
プレセア「いえ。しいなさん、ありがとうございます」
しいな「……プレセア」
プレセア「行きます!ロイドさん直伝の……烈空斬!!」
ヒュンヒュンヒュン!
しいな「回りながら飛んでった……!?」
-
101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 17:57:53.97 ID:uGzFTuoE0
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タバカイザー「馬鹿な、抜かれた!?」
プレセア「め、めが、まわ、まわります……」
ヒュンヒュンヒュン……
リフィル「ちょっと、プレセア、止まりなさい!プレセア!!」
プレセア「す、すいま、せん、とま、れま、せん」
リフィル「きゃー!!」
ヒュンヒュン……グシャァ……
プレセア「きゅぅぅぅ……」
リフィル「あたたた……」
タバカイザー「では、お先に」
リフィル「ま、待ちなさい!!」
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102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 18:08:34.23 ID:uGzFTuoE0
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ジーニアス「あああ、プレセアの策が失敗しちゃったよぉ……」
タバカイザー「ジーニアスさんが七番手とは意外ですね」
ジーニアス「……僕だって驚いてるよ」
タバカイザー「それでは」
ダダダダ……!
ジーニアス「どうして、僕が……」
リフィル「ジーニアス、遅れたわ。ごめんなさい」
パシッ!
ジーニアス「僕じゃあ、絶対に追いつけないのに……!!」
タタタタ……・!
ロイド「……」
タバカイザー「これで決まりですね」
ロイド「まだだ。まだ100メートルもある」
タバカイザー「そうですか。それでは」
ロイド「……」
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103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 18:11:22.94 ID:l+sNnDJbO
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どうなる…
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104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 18:18:40.18 ID:uGzFTuoE0
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ジーニアス「はぁ……はぁ……ロ、ロイド……!」
パシッ!
ロイド「ジーニアス!」
ジーニアス「……はぇ?」
ロイド「背中は任せたぜ!」
ジーニアス「え?」
ダダダダ……!
ジーニアス「あ、ロ、ロイド……!?ど、どういうことなの……?」
ロイド「ぬおぉぉぉぉぉ!!!!」
タバカイザー「いくらエクスフィアの力があろうとも、この差を縮めるのは容易ではないはず」
ロイド「おおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
タバカイザー「でも、あの走り。全く諦めていない。いや、何かを待っている……?」
ロイド「ジィィィニアスゥゥゥゥゥ!!!!」
ジーニアス(背中を任せる?僕が後ろにいるなら絶対に勝てる……?)
ジーニアス(あ!!そ、そうか!そういうことか!!!)
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105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 18:27:46.64 ID:uGzFTuoE0
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ジーニアス「ロイド!分かった!分かったよ!!!!」
タバカイザー「何をするつもりか知りませんが、残り三十メートルでは……」
ロイド「いっちょ、でかいのたのむぜ!!!」
ジーニアス「うん!!」
ジーニアス「いくぞぉ……!!」
タバカイザー「……!?」
ジーニアス「ロイド!僕の想いを受け取って!!」
ロイド「ああ!!しっかりと背中でうけてやらぁ!!」
ジーニアス「……いっけぇぇぇぇ!!サイクロン!!!」
ゴォォォォォォ……!!
ロイド「おりゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!協力奥義、サイクロンダァァァッシュ!!!!」
タバカイザー「え……!?」
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106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 18:42:14.88 ID:uGzFTuoE0
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ロイド「よっしゃぁぁぁぁ!!!」
ジーニアス「やった!やったね、ロイド!!」
ロイド「ははは!ジーニアスのおかげだ!」
タバカイザー「そ、そんな。背中に風の魔術を受けて超加速するなんて……」
ロイド「どうだ。これが俺達の戦い方だ」
ジーニアス「文句はないよね?」
タバカイザー「ふふ。そうですね。よもや、こんな理不尽な戦いでも一切の躊躇いがないのは驚きました」
ロイド「へへ、俺達は諦めの悪さだけが取り柄だからな」
ジーニアス「それはロイドだけでしょ?」
ロイド「なにぃ?!」
リーガル「いや、素晴らしい走りだった。ロイド」
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107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 18:48:27.43 ID:uGzFTuoE0
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ロイド「勝ったぜ、リーガル。これでリーガルの会社も潰れずに……」
リーガル「すまない」
ロイド「え?」
リーガル「全て嘘だ」
ジーニアス「え?ど、どういうこと?」
しいな「ちゃんと説明してくれるんだろうね?」
ロイド「みんな……」
コレット「ロイド、この対決で負けても別に会社は潰れないんだって」
ロイド「え?」
ジーニアス「それって……」
リーガル「実はアルテスタ氏が出してきた条件は別の物だった」
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108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 18:57:24.86 ID:uGzFTuoE0
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ゼロス「なんでも良いデータが欲しいから絶対に手加減抜きで戦うことだったらしいぜ」
リフィル「それで手を抜かせない為にあんな嘘を吐いたわけね」
リーガル「本当にすまない」
ロイド「はは、なんだ。嘘だったのかぁ……」
ジーニアス「わわ、ロイド、どうしたの急に座り込んで!?」
ロイド「いや、安心したら腰が抜けちゃったよ」
リーガル「え?」
ロイド「あーよかった。リーガルの会社は潰れないのか、良かったよかった」
リーガル「私を責めないのか、ロイド?」
ロイド「なんで?こんなに楽しいことをさせてくれたんだから、逆にお礼を言わないと。ありがとな、リーガル」
コレット「ロイド……」
プレセア「ふふ……」
リーガル「そうか……」
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109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 19:00:30.35 ID:uGzFTuoE0
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タバサ「さあ、リーガルさん。閉会の言葉を」
リーガル「そうだな……」
ジーニアス「ロイド、立てる?」
ロイド「ああ、なんとか」
しいな「ここまで頑張って、全部茶番だったとはねえ」
ゼロス「まあ、いいじゃないの。楽しかったのは本当だし」
プレセア「そうですね」
コレット「きっとご飯がおいしいね」
ロイド「そういえば腹減ったー。ジーニアス、なんかうまいもん作ってくれよ」
ジーニアス「うん!任せてよ!!」
リーガル「これを持って、第一回大運動祭を閉会する!!」
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110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 19:03:16.73 ID:uGzFTuoE0
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アルタミラ ホテル
ジーニアス「ごめん、ロイド」
ロイド「なにが?」
ジーニアス「僕が足を引っ張ったからみんなも苦労して……」
ロイド「何言ってんだ?」
ジーニアス「え?」
コレット「ジーニアスがいなかったらきっとすぐに負けてたよ」
ゼロス「そうだなぁ。色々と助言してくれたのはジーニアスくんだしなぁ」
リーガル「ジーニアスの活躍を絶賛していた観客もいる。あれは軍師だと」
ジーニアス「……みんな」
プレセア「あの運動祭は毎年やるべきです」
リーガル「そのつもりだ」
プレセア「来年こそはパン食い競争……」
しいな「プレセア、ずっとそれいってないかい?」
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111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 19:08:13.04 ID:uGzFTuoE0
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二年後
マルタ「ほらほら、エミル!」
エミル「わわ、ちょっと引っ張らないでよ、マルタ」
テネブラエ「マルタさま、ここに何かあるのですか?」
マルタ「知らないの?今日は年に一回の大運動祭なのよ。ほらほら、あんなに人が集まってるでしょ?」
エミル「ああ、聞いたことあるよ。一昨年から始まったんでしょ?」
マルタ「そうそう。でね、去年のパン食い競争でツインテールの女の子がすごかったんだぁ。隣のコースのパンまで食べちゃってもう大変だったんだよ」
エミル「へえ」
マルタ「今年は二人三脚もあるんだって」
エミル「あ、それに出る気?」
マルタ「あたりー!エミルとの愛の二人三脚をするのぉ……。だから、はやくいこ!受付終わっちゃう!」
エミル「わ、分かったよ!だから引っ張らないでぇ!」
END
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113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 19:11:50.93 ID:uGzFTuoE0
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次回スレタイ
ソフィ「もしもし?俺だよ俺、ソフィだよ」
で、お会いしましょう
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114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 19:11:52.89 ID:Amd0umjp0
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乙
二人三脚とはやるな
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115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/23(木) 19:12:53.96 ID:m2avIIYA0
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良い話だった
乙

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