スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
アルミン「ぎゃふん」
- 1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/29(木) 23:55:12 ID:5JCv9puE
- アルミン(うーん、休暇日だからって遅くまで本読んじゃったな。完全に寝坊だ。
もう皆、食堂にいっちゃったのかな。僕も早く着替えて……?)
アルミン(窓越しに誰かが走ってるのが見える、あれはサシャ?
休暇日だから私服なんだ。スカートなんか履くんだね)
アルミン(あ、こっち見た。近づいてくる)
- 2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/29(木) 23:55:50 ID:5JCv9puE
- サシャ 「ア゛ル゛ミ゛ーン゛!」ブワァ
アルミン「うわあああ」
サシャ 「びんだがびどいんでずぅう!」
アルミン「皆が酷い? 何があったの」
サシャ 「ウワアアアアン!うぁあああん!」
アルミン「うんうん、朝ご飯のパンを皆から貰おうとしたら?」
サシャ 「ビェエエエン!ヒックヒック」
アルミン「お前みたいな芋女にやるパンは無いって言われて?」 - 3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/29(木) 23:56:23 ID:5JCv9puE
- ~
朝食 食堂
サシャ 「紳士の皆さーん。飢えた子供に愛の手をー」
ジャン 「飢えた子供ってのは、お前のことだろ?」
サシャ 「いや、まぁ、そうなんですけど」
ライナー「こう毎回来られてもな」
コニー 「オレのパンはやらないぞ」
ジャン 「今までは体調が悪かったりで、気まぐれにパンをやったりする奴がいたみたいだけどな、
お前にパンやってもこっちに何も見返りがないんだ。何時までも貰えると思ってるんじゃねえぞ」 - 4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/29(木) 23:56:54 ID:5JCv9puE
- ライナー「ジャンのは言い過ぎにしても、確かにパンをくれてやる理由はないな」
サシャ 「じゃ、じゃあ、これでどうですか?」ススス
コニー 「何やってんだ? 足首なんて出して」
サシャ 「もうちょっとだけなら、見せてあげてもいいですよ?」
クリスタ「コラーッ」ガツン
サシャ 「ギャアアアア」
クリスタ「何してるの! 女の子がそんな事しちゃ駄目じゃない!」
ライナー(頭突きするクリスタも可愛い) - 5 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/29(木) 23:57:30 ID:5JCv9puE
- サシャ 「うぅぅ、こうでもしないと、パンを貰えなくて」
コニー 「そんな事をされても、パンをやるとは言ってないぞ」モグモグ
ライナー「サシャの足を見ても腹は膨れないしな」モグモグ
ジャン 「違ぇねえ、芋女よりも芋見てた方がマシだな」モグモグ
サシャ 「ううぅ」
クリスタ「サシャ、私のパンあげるから、向こうで食べよ?」
ユミル 「やめとけよ、一回やったから癖になってんだ。ほっといても逞しく生きるよ、コイツは」
ダズ 「種芋は水やら無くても芽が出るらしいぜ」
ハハハハハ
ハハハハハハハハ
サシャ 「うわぁぁあああああん」ダダダダ
クリスタ「サシャ!」 - 6 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/29(木) 23:58:01 ID:5JCv9puE
- ~
サシャ 「という訳なんでず」ズビー
アルミン「半分くらいは自業自得だよね」
サシャ 「ワダジバ!」
アルミン「うん、鼻かんでね」
サシャ 「」チーン
サシャ 「私は、見返してやりたいんです!
私を恥ずかしい目に合わせた人たちを、ぎゃふんって言わせてやるんです!」
アルミン「気持ちは分からなくもないけど、どうするのさ」
サシャ 「それをアルミンに相談したくて、ここまで来ました」
アルミン「えぇぇええええ」 - 7 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/29(木) 23:58:43 ID:5JCv9puE
- サシャ 「頼りになるのはアルミンだけなんです!」
アルミン「……」
サシャ 「お願いします!」
アルミン「仕方ないなぁ」ハァ
サシャ 「ありがとうございます!」パァアア
アルミン「その代わり、ちょっとお金がかかるよ」
サシャ 「構いません! どうすればいいんですか!?」
アルミン「じゃあ、まず市場に行って……」 - 8 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/29(木) 23:59:16 ID:5JCv9puE
- ~
夕食 食堂
サシャ 「パンをくれる紳士はいませんかー?」
ジャン 「全然、懲りてねえな、芋女」
ライナー「最早、かわいそうに見えてくるレベルだな」
ジャン 「じゃあ、パンをくれてやれよ」
ライナー「それとこれとは、話が別だ」 - 9 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:00:03 ID:mchBf6hk
- サシャ 「アルミン、パンを貰えませんか?」
アルミン「しょうがないなぁ、はい」
エレン 「体調でも悪いのかよ、サシャにパンやるなんて」
サシャ 「ありがとうございます、お礼にボタンあげますね」
アルミン「う、うん。ありがとう」
エレン 「?」
ジャン 「?」
ライナー「?」
コニー 「?」 - 10 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:00:40 ID:mchBf6hk
- マルコ (確かに見た。サシャは、自分の上着を止めているボタンを外してアルミンに渡していた)
マルコ 「サシャ、僕のパンもあげるよ」
サシャ 「本当ですか! ありがとうございます」
マルコ 「その代わり、僕にも」
サシャ 「ええ、ボタンあげますね」
ライナー「どうしたんだ、マルコまでパンをやるなんて」
コニー 「腹でも壊したのか?」 - 11 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:01:09 ID:mchBf6hk
- ジャン 「何かあったのか、マルコ」
マルコ 「いいかい、ジャン。サシャの服をよく見てみるんだ」
ジャン 「あん? あいつの服なんて見慣れてるだろ」
マルコ 「今日のは、初めて見る服だよ」
ジャン 「そうなのか? まぁ、芋女の服なんて」
マルコ 「肩のところ、ボタンがひとつ無いんだ」
ジャン 「そうだな、あいつのことだから、どうせ安物でも買ったんだろ」
マルコ 「今、サシャが着ている服は、肩ボタンで留めるタイプの服だ」
ジャン 「あぁ、そうみたいだな……ボタンって、まさか」 - 12 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:01:53 ID:mchBf6hk
- マルコ 「気づいたね。今朝、君たちが散々馬鹿にしたから、きっとサシャは賭けに出たんだよ。
ボタンがなくなると、あの服は……」
ジャン 「」ゴクリ
マルコ 「他の女子が食堂にくるまで時間がある。今のうちが勝負だ」
ジャン 「サシャ、俺のパンもやろう」
サシャ 「えぇっ! いいんですか!?」
ジャン 「あぁ、その代わり」
サシャ 「はいっ、ボタンあげますね」
ジャン (ボタンを外した部分が、ひらひらと揺れている)
マルコ (ボタンは左右に3個づつ。あと4個のボタンが無くなれば、支えのない布は、ハラリと落ちて……)
ライナー(……胸が、というわけか) - 13 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:02:33 ID:mchBf6hk
- ライナー「そういうことなら、俺もパンをやろう」
サシャ 「フヒヒ、ありがとうございます」
ライナー「俺だけ仲間はずれってことはないよな」
サシャ 「ええ、勿論ですよ。ボタンどうぞ」
マルコ (左右交互にボタンを取っているから、ちょっと肩が見えるだけだ)ヒソヒソ
ジャン (あともう少しなんだが……)ヒソヒソ
ライナー(おい、ベルトルト。お前のパンもくれてやれ)ヒソヒソ
ベルトル(えぇ……なんで僕が)ヒソヒソ
ライナー「サシャ、ベルトルトもくれるみたいだぞ」 - 14 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:03:08 ID:mchBf6hk
- サシャ 「うわぁい、ベルトルトもありがとうございます。ボタンあげますね」
ベルトル「うん……ありがとう」
サシャ 「今日はパンが沢山集まりますねぇ」
ジャン (あと二個か……他に誰か、パンをやりそうな奴は)
ジャン 「コニー、お前のパンを渡してやれよ」
コニー 「はぁ? 何でそんなことしなきゃいけないんだよ」
ジャン 「今度、から揚げおごってやるから」
コニー 「本当か。絶対だぞ? 俺は馬鹿だけど、食い物の約束は忘れないからな?」
ジャン 「ああ、だからパンを」
コニー 「サシャ、俺のパンもやるぞ!」 - 15 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:03:40 ID:mchBf6hk
- サシャ 「コニーにもボタンあげますね」
コニー 「別にいらないけどな」
ジャン 「なっ!?」
マルコ 「はっ!?」
ライナー「おいっ!?」
サシャ 「どうしたんですか?」
ジャン 「いや……何でもねぇ」
マルコ (まさか、スカートのボタンを外すなんてね)
ライナー(中々、もったいぶってくれるじゃねえか)
ジャン (こうなったら、全部のボタンとってやる) - 16 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:04:17 ID:mchBf6hk
- ジャン 「ナック、ミリウス、トーマス。何も言わず、お前らのパンを分けてくれ」
ナック 「あぁ、俺たちも事態は把握している」
ミリウス「俺たちのパンを使ってくれ」
トーマス「確かに、託したぞ」
マルコ 「……すまない」
ライナー「サシャ、3人分だ」
サシャ 「うわぁ、こんなにいいですかね!ありがとうございます!」
マルコ (スカートのボタンは残り3つだったはずだ。いよいよ、スカートを支えられないはずだ)ゴクリ - 17 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:04:56 ID:mchBf6hk
- ジャン (3つのボタンを順に外して……)
ライナー(スカートが……)
パサッ
(落ちた) - 18 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:05:28 ID:mchBf6hk
- マルコ (上着が長いから、足の付け根までは見えないけれど)
ジャン (しかし、チラチラと白い布が……)
ライナー(これはこれで、たまらないものがあるな)
マルコ (あとは、上着のボタンを2個、残すだけだ)
ジャン (クソッ、他に誰かいないのか!?)
サムエル「俺たちの」
ダズ 「出番のようだな」
ジャン 「サムエル! ダズ! お前たち、サイコーに輝いてるぜ!」 - 19 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:06:06 ID:mchBf6hk
- サシャ 「さらに2個もらえるんですね。じゃあ、ボタンもこれで最後ですよ」
ライナー「」
マルコ 「」
ジャン 「」
サムエル「」
ダズ 「」
ナック 「」
トーマス「」
ミリウス「」
ゴクリ
ふぁさぁ - 20 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:06:45 ID:mchBf6hk
- ジャン (おぉ……結構、胸でかいな)
マルコ (チラチラと見えていた、白い布とお揃いの)
ライナー(揃いの……白い)
(水着だ) - 21 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:07:17 ID:mchBf6hk
- ユミル 「ぶはははははは、見たかクリスタ!こいつらの顔!」
クリスタ「ユミル、声だして笑ったらだめだよ」
ジャン 「なっ!? 隠れてやがったのか!?」
エレン 「お前らはさっきから、何やってるんだ?」
ミカサ 「エレンは、何も知らなくていい。サシャの方も見なくていい」
サシャ 「アルミンの言うとおりにしたら、パンを沢山もらえましたよ!」
ライナー「謀ったな、アルミン!」
マルコ 「一杯食わされたね」 - 22 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:07:47 ID:mchBf6hk
- サシャ 「ふふん、今朝はあんなこと言っておいて、皆さん私に興味津々ですね」
ジャン 「チクショウ、何も言い返せねえ」
ライナー「パンも取られて踏んだりけったりだな」
マルコ 「まぁ、僕らの自業自得だよ」
アルミン「サシャ、集めたパンを半分もらってもいいかな」
サシャ 「ええ、どうぞ。アルミンの取り分ですよ」
アルミン「うん、それじゃあ。ボタンを持ってる人は、パン半分と交換するよ」 - 23 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:08:30 ID:mchBf6hk
- サシャ 「え? いいんですか?」
ライナー「遠慮なく交換するが、いいのか?」
ジャン 「半分だけでも返ってくるなら、ありがたく貰うけどよ」
マルコ 「じゃあ、僕から交換してもらおうかな」
アルミン「ボタンはサシャに渡してね」
マルコ 「あぁ、サシャは魅力的だから、つい乗せられちゃったよ。はい、ボタン」
サシャ 「ヘへへ。面と向かって言われると照れますね」
ジャン 「今朝は、俺も言いすぎた。お前を否定したわけじゃねえんだ、ほらよ」
サシャ 「いいんですよ。ジャンの鼻の下の伸びた顔は忘れませんから」フフン
ライナー「俺の顔共々、忘れてやってくれ、ボタンだ」
サシャ 「パンに免じて、考えておきます」ウフフ - 24 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:09:13 ID:mchBf6hk
- ワイワイ ガヤガヤ
エレン 「結局、なんだったんだ?」
ミカサ 「皆が、前より仲良くなった。それだけ」
エレン 「そっか」
マルコ 「ここまでアルミンの想定通りなんだろ?」
アルミン「どうかな」ハハハ
ミカサ 「何でアルミンはサシャの手助けをしていたの?」
サシャ 「そういえば、私からお願いしましたけど、パンも渡しちゃって、アルミンに見返りはないですよね?」
アルミン「……このパンは美味しくないよね」
サシャ 「そこまで悪くないですよ、結構イケます」
アルミン「食べる価値は無いよ」
サシャ 「何で急にそんなこと言うんですか!? 悲しいですよ!」
アルミン「それが、サシャを馬鹿にされた僕の気持ち」 - 25 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:09:54 ID:mchBf6hk
- サシャ 「は?」
アルミン「サシャは可愛いから、みんなに思い知らせたかったんだ」
サシャ 「……え?」
アルミン「だから、この結果が僕の見返りかな」
サシャ 「…………」
アルミン「サシャ?」
サシャ 「アルミンは」
アルミン「うん」
サシャ 「私に、こんな恥ずかしい思いさせてからに」
アルミン「うん」
サシャ 「……何か、言ってくださいよ」
アルミン「ぎゃふん」
(おわり) - 26 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:11:46 ID:u355sdgM
- EDのパンを食べるサシャを見守るアルミンのシーンが最高に可愛い
乙ジャン - 27 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 00:19:57 ID:BGAA2AIA
- 乙!
この二人いいね - 33 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/30(金) 11:59:02 ID:L1zcqgD.
- 乙です
アルミン相変わらずの策士
それを差し引いても>>2の涙声のサシャの言ってること、よく理解できたなw

「進撃の巨人」カテゴリの記事
コメントする
全ランキングを表示